活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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もう銀行はいらない


もう銀行はいらない

満足度★★★
付箋数:20

  「この本の執筆を通して、私はある結論に
  至りました。銀行業界が抱えるさまざまな
  問題をすべて解決するための方法は、
  1つしかありません。
  それは銀行業務から人を排除することです。
  (中略)
  ここまで発達したIT(情報技術)やAI
  (人工知能)の技術があれば、
  近い将来、銀行は巨大な情報システムの
  塊となって、それをメンテナンスする
  プログラマー以外、人はいらなくなります。
  銀行の9割が消え、銀行員は99%リストラ
  される。それが銀行の未来像です。」

これが上念司さんの考える結論です。

本書は、現在の銀行の様々な問題を指摘し、
銀行大崩壊時代を予測する本です。

なぜ、上念さんは銀行は不要と考える
のでしょうか?

それは、今の銀行には融資の審査能力が
ないと考えるからです。

実績がない、新しい会社は銀行から
お金を借りることができません。

ただし、実績や将来性がなくても、
コネや紹介があると、非常に良い条件で
お金を借りることができます。

そして、主に銀行がお金を貸している先は、
不動産などの担保を持っている会社。

もともとお金を持っていて、返すことが
できる会社にしかお金を貸しません。

つまり事業の将来性に融資は関係なく、
失敗しても取りっぱぐれのない所にしか
銀行はお金を貸さないのです。

  「ブランド物の時計やバックを質として
  預かる代わりに、お金を貸して利子を得る
  質屋とやっていることは変わりません。」

銀行がマクロ経済の中で果たすべき、
大きな役割は「信用創造」をすること。

信用創造とは、銀行が貸し出しを
繰り返すことで、最初に受け入れた預金額の
何倍ものお金をつくりだすことです。

つまり、お金を回してお金を増やす機能。

上念さんは、このお金創造機能を持たない
銀行は存在価値がないと言っています。

本書の序章では、これまで上念さんが銀行と
関わった際のトラウマ体験が語られています。

独立した直後、メガバンクで預金口座の
新規開設を断られたこと。

そして、総合格闘技ジムのフランチャイズ
経営で、融資を申請した際に、相対融資
ではなく、制度融資を勧められたこと。

この2つの実体験により、上念さんは
今の銀行の無能さをリアルに感じました。

ただし、これを冒頭で語っていることで、
個人的に銀行に恨みがあるように感じて
しまいます。

その後、銀行の抱える問題を指摘し、
そのエビデンスを示しても、
恨みの延長のような印象が残りました。

2014年にオックスフォード大学の
マイケル・A・オズボーンさんが、
10年後になくなる仕事を発表して
話題になっていました。

その中にも銀行窓口や融資担当なども
含まれています。

ですから、今の銀行の大半の仕事が、
AIの発達によってなくなる事自体は、
大げさなことではないように思えます。

本書は、いくつも鋭い指摘をしていながら、
どこかバランスを欠いていて、
ちょっともったいない印象が残りました。

 序章 質屋と同じ銀行なんていらない
 第1章 非効率極まりない銀行業務
 第2章 銀行の消える日がやってくる
 第3章 消費者金融も焼け石に水
 第4章 銀行経営はがんじがらめ
 第5章 銀行と裏社会
 第6章 何も変わらない銀行の体質
 第7章 「銀行大崩壊時代」の結末
 終章 日本の銀行が変わる究極のプラン

この本から何を活かすか?

本書では、金融後進国である日本が、
一発逆転するプランが紹介されています。

  「それは日銀による円の仮想通貨化です。
  ブロックチェーン(分散型台帳)の技術
  を使って、日本円と “1:1” でペッグ
  (連動)した“円コイン”を発行し、
  最終的には現金(お金と硬貨)を廃止
  して仮想通貨に統合する。
  これが究極プランです。」

実際に日銀も仮想通貨発行の研究を
していますし、仮想通貨えお発行する
こと自体には私も賛成です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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