活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2019年08月 | ARCHIVE-SELECT | 2019年10月

| PAGE-SELECT |

≫ EDIT

本は読んだらすぐアウトプットする! ―「話す」「伝える力」「書く力」がいっきにつく55の読書の技法


本は読んだらすぐアウトプットする! ―「話す」「伝える力」「書く力」がいっきにつく55の読書の技法

満足度★★★
付箋数:21

  「 “本離れ” が叫ばれて久しい昨今ですが、
  おそらく多くの人が本を読まなくなった
  理由の1つは “読んだそばから忘れるから、
  何のために読んでいるかわからない” 
  ことにあるでしょう。
  本書で紹介する “アウトプット読書” は、
  そのむなしさを払拭するものであり、
   “話す”  “伝える”  “書く” 力など、
  仕事に必要なあらゆる能力を一気に上達
  させる読書法です。」

私の印象では、「読んでも忘れる」が、
本離れが進んだ理由とは思えません。

昔に比べて、ゲームやスマホなど、
興味を刺激する、他の手軽な選択肢が
増えました。

そのため、本の魅力に気づいていない
人が増えたことの方が、本離れの大きな
理由のように思えます。

さて、本書は齋藤孝さんによる読書法の
指南本です。

どんな本を、どう読めば、どんなスキルが
身につけられるかが、解説されています。

まず、本の読み方の5つのポイントです。

  1.本は読んだら人に伝える
  2. “2割読み” 飛ばし読みする
  3.順番通りに読まない
  4.1テーマで5冊読む
  5.線を引きながら読む

本を読むことに抵抗や苦手意識ががあったり、
「積読」になりがちな人には、「2割読み」
が有効だと思います。

「本は全部読まなければならない」と
思い込んで、最初の一歩が踏み出せない
人も多いように感じます。

本は、つまみ食いしてもいいんだ、
面白いと思ったところだけを読めばいいんだ、
と思うだけで、読書への心理的なハードルは
ぐっと下がるでしょう。

また、「線を引きながら読む」のパートでは、
齋藤さんお得意の「3色ボールペン」の
使い方が簡単に解説されていました。

次に、アウトプットする5つのポイントです。

  1.ライブ配信する
  2.「読書メモ」をつくる
  3.友だちと話す
  4.声に出して読む
  5.本で手にした知識を実行する

この中で、私が一番有効だと思うのは、
3番目の「友だちと話す」です。

自分が話すだけでなく、友だちの意見も
聞くことで、別の角度から見れたり、
より理解が深まることがよくあります。

ただ、相手と話す機会をつくること自体が
難しいので、これをアウトプットのメイン
とすることはできません。

その他の方法は、いずれも1人でできるので、
自分に合った方法を選んで実践するのが
いいと思います。

4番目の「声に出して読む」は、音読によって、
本の言葉を自分の身体化する方法です。

そういえば、『声に出して読みたい日本語
という本を齋藤さんは書いていましたね。

本書の後半は、読書の技法の解説という
よりは、各分野の推薦書案内となっています。

読書の習慣がない人にとっては、何を読めば
いいのかが書かれているので参考になると
思います。

本を読む、読んだ本をアウトプットする。

この循環があなたの人生を豊かにして、
仕事などのスキルの向上に役立つことは、
私も保証します。

読書の効果を最大限に活用するために、
本書の55の技法は役に立つと思います。

この本から何を活かすか?

本は何かを習得する目的だけでなく、
心身をリラックスさせる効果もあります。

  「本で “心の温泉” をつくる」

その1つの方法として本書では、
「時代小説」を読むことが推奨されて
いました。

藤沢周平さん
  『隠し剣孤影抄』、『蝉しぐれ
  『暗殺の年輪』、『竹光始末

池波正太郎さん
  『雲霧仁左衛門』、『鬼平犯科帳
  『剣客商売』、『仕掛人・藤枝梅安

山本周五郎さん
  『樅ノ木は残った』、『ながい坂
  『赤ひげ診療譚』、『さぶ

私も40歳を過ぎてから時代小説が
大好きになりました。

夜寝る直前にKindleで読んでいるのは、
これらの時代小説が多いですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 読書法・速読術 | 05:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

がんにならない体をつくる32の生活習慣: 末期ガンから生還した患者さんが教えてくれた


がんにならない体をつくる32の生活習慣: 末期ガンから生還した患者さんが教えてくれた

満足度★★★
付箋数:23

サンライズパブリッシングの加藤さんより
献本いただきました。ありがとうございます。

以前の私は、こうした病気を予防するための
本には、それほど関心がありませんでした。

しかし、今年の夏、私の母親ががんと
診断されました。

切除できない小さな、腹膜播種という
ステージ4のがんだったため、
現在、抗ガン治療を行っています。

2人に1人が、がんになると言われますが、
やはり身内がなってみると、その罹患率の
高さを改めて実感します。

そんなこともあり、本書はかつてないほど、
真剣に読みました。

さて、がんなどの大病の原因は何なのか?

よく言わらるのは、タバコの吸い過ぎや、
お酒の飲みすぎなど、行き過ぎた何かが
災いしたということです。

しかし、本書の著者、統合医療の医師として
日々患者さんと接する水足一博さんは、
その原因について次のように述べています。

  「元を辿ると、私たちがこれまで当たり前
  のようにやってきた何げない生活習慣の
  積み重ねが、気づかないうちに病気を
  生じさせています。」

テクノロジーが発達して、私たちの生活
は豊かで快適になりました。

しかし、その代償として、以前はなかった
生活環境に、私たちは囲まれて生活をする
ようになりました。

具体的には、「金属汚染」、「電磁波」、
「化学物質」、「潜在感染」、「ストレス」
が、生活環境から排除すべき5大要素です。

これらの中で、私がこれまで全く意識して
いなかったのが「金属汚染」でした。

では、私たちは、一体どこから金属汚染
されるのでしょうか?

  「体内にある金属としてメジャーな
  ものは “歯科金属” です。いわゆる
   “金歯”  “銀歯” と呼んでいる、
  虫歯治療の際の詰め物や被せもの、
  またはブリッジや入れ歯などに使われて
  いる金属を指します。」

これまで気にしていませんでしたが、
私は子どものころに虫歯の治療をして
銀歯になっている歯があります。

では、そいう人はどうしたらいいのか?

  「体の不調は、まず口腔内の衛生状態を
  疑う、特に口腔内金属に注意。
  医師と歯科の連携が重要」

私は定期的な歯科検診に行く習慣が
ありませんでしたが、歯石除去などの
口腔ケアも必要なようです。

あと、もう1つ本書の生活習慣の改善で
気になったのは、食習慣についてです。

  「スムージーやサラダは実は危険が
  いっぱい。生食は、体の防御作用を
  下げるので、極力避ける」

スムージーやサラダと聞くと、
ヘルシーで健康にいいイメージでしたが、
食べ方によっては、病気への感染リスクを
高めてしまうようです。

もちろん野菜から摂取できるビタミンや
食物繊維などは、必要な栄養素です。

問題なのは、生野菜についている
農薬や化学肥料、有機肥料です。

ですから、どうしても生で野菜を
食べたい場合は、無農薬無施肥(無肥料)
の本当に安全な野菜を厳密に選んで
食べることが勧められています。

もし、そういった野菜が手に入らない
場合は、「50℃洗い」をしてから、
食べるのが良いようです。

50℃のお湯で、10~30秒よく洗う。

すると、水に比べて汚れがよく落ち、
日が経って鮮度の落ちた野菜でも、
驚くほど蘇り、その後の保存期間も
ずいぶん延びるようです。

ここでは私の気になったものだけを
紹介しましたが、本書には32個の生活習慣
を改善するヒントが書かれています。

1つ1つは難しくないので、着実に生活に
取り入れていきたいところです。

この本から何を活かすか?

本書では、道具を使わず、どこでも、
いつでもできる「全身脱力ゆるゆる体操」
が紹介されていました。

やり方は非常に簡単です。

固まっている、凝っている、動かし切れて
いないと感じる部分を揺さぶるだけ。

手をブラブラ、足をブラブラ、
肩を上げ下げ、肩甲骨を回すなどして、
ただゆらゆらするだけです。

〇分以上続けなくてはいけないなどの
時間に決まりもないようです。

私は首筋に張りを感じるので、
このブログをアップしたら、
早速、やってみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 科学・生活 | 05:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

プリンシピア 自然哲学の数学的原理


プリンシピア 自然哲学の数学的原理 第1編 物体の運動 (ブルーバックス)


プリンシピア 自然哲学の数学的原理 第2編 抵抗を及ぼす媒質内での物体の運動 (ブルーバックス)


プリンシピア 自然哲学の数学的原理 第3編 世界体系 (ブルーバックス)

満足度★★★
付箋数:3冊まとめて53

  「本書はサー・アイザック・ニュートン
  (Sir Isaac Newton, 1642-1727)原著
  『プリンシピア』(“Principia”;
  くわしく書けば “Philosophia Naturalis
  Principia Mathematica”)の全訳である。
  改めて述べるまでもなく、原著はニュートン
  の主著であり、今日の物理学の原点とも
  いうべきいわゆるニュートン力学の根幹を
  なすものであって、古来幾多の卓絶した
  物理学者、数学者、天文学者らの脳裡を
  占有し、彼らを讃歎させてやまなかった
  真に独創的な書である。」

いつかは読んでみたいと思っていた
アイザック・ニュートンさんの名著、
『プリンシピア』。

近代の科学はここから始まったと
言っても過言ではない、歴史的な本です。

私がこれまで『プリンシピア』に手を
出せなかった理由は2つありました。

1つは、難しすぎて読んでも理解できない
だろうということ。

私自身の数学と物理の知識は、
大学以来、何十年も使っていないので、
かなり怪しくなっているため、
読んでもわからないと思っていました。

さらに、独特の言い回しがあり、
使われている術語の呼称やその意味が、
現代のものと同じではありません。

そのため、知識のある人にとっても
「読みにくい本」と言われていました。

もう1つの理由は、読みたいと思っても、
日本語版が長らく絶版になっていた
ことです。

おそらく、図書館の所蔵を確認すれば、
あったのかもしれませんが、ハードルの
高い本だったので、そこまでして読もう
とは思いませんでした。

しかし、その『プリンシピア』が
講談社ブルーバックスから42年ぶりに
復刊されました。

  「『プリンシピア』は序論と三つの編
  から成る本論とから成り立っている。
  まず序論では、従来いろいろと批判論議
  の闘わされた力学上の基礎的な諸概念
  として、質量、運動量、力をはじめ、
  絶対時間、絶対空間、絶対運動などが
  定義され、解説されており、絶対回転認識
  の可能性を示す有名なバケツの実験が
  記されており、つづいて、いわゆる運動の
  3法則をはじめ、力の合成分解の法則
  ないしは公理が述べられ、力学の理論的、
  方法論的な基礎が確立されている。」

ということで、今回、全3冊を入手し、
約3週間かけて読み進めました。

結果としては、予想通り「撃沈」でした。

何度も挫折しながら、それでも多少は
理解できる部分をつまみ食いした
程度にしか読めませんでした。

今は我が家の書棚に3冊並んでいるので、
新書版であっても、箔がつくという意味
では、十分過ぎるように思えます。

『プリンシピア』は、微分法を用いれば、
もっとわかりやすく書けるところを、
あえて古典的な手法で書かれています。

その理由について訳者の中野猿人さんは、
次のように述べています。

  「その理由は想像するに難くない。
  すなわち、微積分法は当時、発見後日
  なお浅く、ことにニュートンの記法は
  ライプニッツのものにくらべて不便であり、
  一般に行きわたっておらず、もしもこれを
  用いてニュートンが自分の理論を展開した
  ならば、 人はその理論を受け入れる前に、
  彼らがまだ親しむに至らないその方法の
  妥当性を論ずるであろうことを、
  ニュートン自身最もよく知っていたから
  であるにちがいない。」

私は本書が読めたと言える状態では
ありませんが、すべてを幾何学を使って
証明していることと、その証明の独創性
には感動しました。

この本から何を活かすか?

「私は仮説をつくらない」というのは、
ニュートンさんの有名な言葉です。

ニュートンさんは、着実な実験観察に
基づいて、自然現象を機械的、数学的に
把握すべきだと主張しました。

本書では、全巻の結びとして設けられた、
「一般注」に、その言葉が発せられるに
至った、当時の思想背景が解説されています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 科学・生活 | 05:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

黒いマヨネーズ


黒いマヨネーズ

満足度★★★★
付箋数:24

  「この後に控える僕のたくさんの
  コラム達は、1本ずつ読むだけで面白く、
  ひょっとしたら深く考えてしまうものも
  あるかと思います。コラム1本読むのに
  速読で数秒の方もいれば、5分以上
  かける方もいるでしょう。
  でも、読み終えた後は “あぁ楽しかった” 
  とか “ちょっと面白すぎたぜ” とか
   “これについて自分も友人や恋人や妻と
  考えてみるのもワクワクしそう” という
  気持ちになると思います。
  それくらい自信があります。」

「まえがき」でこのように自信を語る、
ブラックマヨネーズの吉田敬さん。

本書は、その吉田さんの言葉通りの
非常によく練られた、渾身のエッセイ集
でした。

テレビで見るブラマヨ吉田さんとは、
また違った魅力を発揮しています。

テレビでは、瞬間的な笑いが要求される
ので、良いタイミングで放たれる
切れ味鋭い吉田さん言葉が印象的です。

一方、コラムにはそこまでの爆発力は
ありません。

しかし、じわじわと噛みしめながら
こみ上げてくる面白さがあります。

テレビでもコラムでも共通しているのは、
吉田さんのネガティブさです。

しかし、これだけネガティブで、
コンプレックスの塊なのに、周囲を不快に
させないのは才能なのだと思います。

コラムでは、下ネタ満載なのに、
あまり下品じゃない、毒を吐きながらも、
泣かせるという高度な芸当も見せています。

テレビでブラマヨさんを見ていて思うのは
小杉竜一さんとのバランスの良さです。

一方がボケたり、ツッコミをして、
それがウケなくても、相方がちゃんと
フォローして笑いを成立させます。

コラムでは、小杉さんとの息の合った
所は見せることはできません。

しかし、吉田さんがコンビについて
語っている部分がありました。

  「おい小杉、お笑いとバスケットボール
  は似ている。俺がシュートして外しても、
  お前がリバウンド取ってくれたら、
  まだブラマヨのボールや。逆もしかり。
  だから間違っても何やねん今のシュートは、
  とか言ってはダメだし、リバウンドを
  取りに行くのを放棄した様な動きも
  やめてくれ。あぁ、ちゃんとリバウンドを
  取りに行こうとしてくれるんやと思えて
  初めて、遠い位置からも思い切った
  スリーポイントシュートも打てるんや。
  そしてもう1つ、基本俺のシュートは
  入らないと思え!」

小杉さんとコンビを組んで吉田さんは、
最初にこのように語ったそうです。

コンビ結成から20年以上経っても、
この吉田さんの言葉が実践されている
ことがよくわかりますね。

本コラムは、時事ネタを扱ったものは、
あまり多くありません。

吉田さんの経験、欲求や妄想をテーマに
したコラムの割合が多いです。

それは世の中の男性の根源的な悩みに
通じています。

ですから、本書にはコラム本にありがちな
賞味期限はありません。

今すぐ読んでもいいし、文庫化されるのを
待ってから読んでも十分楽しめます。

個人的にはKindleで読むことをオススメ
します。

この本から何を活かすか?

  不倫と浮気は別物論

吉田さんは、浮気はいいけど不倫はダメ
と語っています。

その2つの違いは、一体何なのか?

コラムのメインの部分は本書で読んで
いただくとして、ここでは最後の
キレイにまとめた部分を紹介します。

  「不倫を続ける男というのは本来家に
  入れるべき金をバッティングセンターに
  費やし、そこを主戦場とする。
  全く、信じられませんね。
  そうです、浮気はバッティングセンター
  に行くだけ。不倫は、契約している球団
  があるのに他球団のユニフォームを着て
  試合に出るようなもの。それくらい違う。
  ですよねぇ? 男性諸君。」

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 心に効く本 | 05:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

京大変人講座: 常識を飛び越えると、何かが見えてくる


京大変人講座: 常識を飛び越えると、何かが見えてくる (単行本)

満足度★★★
付箋数:24

  「ここは “変人”  “奇人” が集まる
  と噂されている京都大学・・・。
   “変人” と聞いて、眉をひそめる人も
  いるかもしれない。
   “みんなと違う” ことは、ちょっと
  恥ずかしいことだと思う人もいるかも
  しれない。
  しかし、この地球上の発展は
  “変なヤツが支えてきた”といっても
  過言ではないのだ。
  だから、京大では “あの人、変人
  だよね” という呼び名は、むしろ
  立派な “ホメ言葉” !!」

本書は、噂の「京大変人講座」を
書籍化したものです。

京大変人講座とは、京都大学に連綿と
受けつがれている「自由の学風」
「変人のDNA」を、世に広く知ってもらう
ため発足した公開講座です。

2017年5月に第1回目の講座がスタートし、
2019年9月現在では、すでに13回の講座が
終了しています。

越前屋俵太さんがナビゲーターを務め、
ユニークな研究をする京大の先生を
講師に迎えて講座が開催されています。

本書は、その中から6つの講座を紙面で
再現しました。

 1. 毒ガスに満ちた「奇妙な惑星」へ
  ようこそ
  ― 学校では教えてくれない!
   恐怖の「地球46億年史」

 2. なぜ鮨屋のおやじは怒っているのか
  ― 「お客様は神さま」ではない!

 3. 人間は“おおざっぱ”がちょうどいい
  ― 安心、安全が人類を滅ぼす

 4. なぜ、遠足のおやつは“300円以内”
  なのか
  ― 人は「不便」じゃないと萌えない

 5. ズルい生き物、ヘンな生き物
  ―  “単細胞生物” から、進化の
   極みが見えてくる

 6. 「ぼちぼち」という最強の生存戦略
  ― 未来はわからないけど、
   なるようになっている

タイトルだけ見ても、非常に魅力的な
講座が並んでいます。

正直、どの講座もそれだけで一冊の本
にしても、十分に売れる内容です。

ところで、世の中に「変人」が存在する
ことが、なぜ重要なのでしょうか?

その理由を変人講座の発起人の1人である
酒井教授は「変人ナマコ理論」で説明
しています。

ある村に10人の農家がいたとします。

彼らは自分たち10人分のお米をつくって
いました。

そのうち彼らはイノベーションを起こし、
今までの2倍の量のお米をつくれるように
なりました。

つまり10人全員がお米をつくると20人分
できてしまい、閉ざされた市場では、
お米は飽和状態になってしまいます。

この村に必要なのは、さらにせっせと
働き、お米をつくる人ではありません。

農家の何人かは、海にでも遊びに行って、
ナマコでも採ってくればいい。

ナマコが食べられるとわかるまで、
お腹をこわして、何人か死ぬかも
しれません。

しかし、ナマコを「食べられる」と
発見した人は、既存の社会を変える
「スーパー・イノベーター」に
なるのです。

世の中の発展のためには、全員がお米を
つくっていてはいけないのです。

京大は、最初は変人だと思われても、
あえてリスクをとって、ナマコを採りに
行く人つくることを目指しています。

変人がいたからこそ、イノベーションが
起こり、人類は繁栄してきたのです。

この本から何を活かすか?

私が一番気に入ったのは、経営学の
山内准教授のサービスについての講座です。

客に媚びた接客をすることは、
自らの価値を落とすことになるようです。

なぜなら、人は自分に従属する人から
サービスを受けても、その価値を低く
感じてしまうから。

その反対をいくのが、鮨屋のおやじです。

「自分のために仕事をしているんだ。
客のことなんか関係ねえと」という
態度は、決してホスピタリティに
溢れているわけではありません。

しかし職人としての姿勢を貫き、
もてなさないからこそ、客がその
価値をありがたく感じるのです。

それが、鮨屋のおやじが怒っていても
店が繁盛している理由です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 科学・生活 | 05:56 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

捨て本


捨て本

満足度★★★
付箋数:23

本書の序章で堀江貴文さんは問います。

  「あなたは本当に必要なモノが何なのか、
  わかっていますか?」

本当に必要なモノ、どうしても大切に
したいコトがわかっていれば、
それに集中するために、それ以外は、
捨ててしまう。

いわゆる「選択と集中」です。

ビジネスで戦略を決めることは、
何を捨てるかを決めることなので、
非常にビジネスライクな発想です。

堀江さんは、なかなか普通の人が
捨てられないモノを、どんどん捨てる
ようにアドバイスします。

  「必要な道具、宝物、それが人生を
  豊かにしてくれると信じている多くの
  モノに囲まれて、人は暮らしている。
  だが、ほとんどのモノは、 “大切” と
  いう幻想のパッケージにくるまれた
  不用品だ。」

  「断言する。モノへの愛は、ほとんどは
  思い込みである。あなたが愛している
  ほどに、モノの側は、あなたを愛して
  いない。モノに囲まれた偽りの充足より、
  それを大胆に捨てて、軽やかに走りだす
  爽快感を選んでほしいのだ。」

モノの所有に縛られないと、
高い自由度で生きていけることは
よくわかります。

経験を積み、年齢を重ねるごとに、
所有欲がなくなる人も多いので、
それほど特殊な考えではありません。

しかし、モノは捨てられても、
人間関係、特に家族のような濃い関係を
捨てられない人は多いと思います。

反抗期の延長で、親と疎遠になったり、
結婚生活がうまくいかなくなって、
離婚するようなケースは理解できます。

ただ、うまくいっている人間関係を
捨てるのは、容易なことではありません。

  「僕の考えが一般的でないことは、
  わかっている(おかしいとは思って
  いないが)。けれど、同じ友だちと
  何年も、長ければ10年以上もずーっと
  仲良しでいる、というのは、相当稀
  ではないかと思う。(中略)
  人付き合いには、刺激の賞味期限
  みたいないものがある。」

  「結婚生活は2年ほどしか保たなかった。
  延期していた結婚式を、軽井沢で挙げた
  3ヶ月後に、僕たちは離婚した。
  できたばかりの家族を、僕は “捨てた” 。
  人生で最初で、最大に近いぐらい、
  大きな切り捨てだった。」

  「一度の経験で、あらためて強く思う。
  結婚なんてしなくていい。
  家族は “捨てるフォルダ” に入れて、
  問題ない存在だ。」

世の中には色々な価値観がありますから、
誰もが堀江さんの考えを受け入れられる
訳ではないと思います。

それでは、「モノ」も「人」も捨てる
堀江さんが、逆に絶対に捨ててはいけない
と考えるものは何なのか?

それはスマホではありません。

本書で、堀江さんは捨ててはいけない
ものを2つ挙げています。

1つは、「自分自身」です。

それは自分が自分であることであり、
生きている意味を支える心の根幹です。

もう1つは、「時間」です。

堀江さんにとって、時間は命であり、
何にも勝る財産です。

時間を奪われるぐらいなら、いくらでも
お金は払うとも言っています。

この2つの大切なものを死守するために、
世間からどんなに白い目で見られても、
他のものは容赦なく捨ててしまうのが、
堀江さんの考えです。

本書では、過去の堀江さんの半生を
振り返りながら、どのような過程で
そのような思考に至ったかを語ります。

この本から何を活かすか?

私が本書を読んで思い出したのが、
ジョージ・クルーニーさん主演の映画、
マイレージ、マイライフ』です。

クルーニーさん演じるライアンは、
「バックパックに入らない人生の荷物は
背負わない」哲学の持ち主でした。

ライアンは1000万マイル達成を目標に
生きていましたが、堀江さんと共通する
哲学があるように思えます。

軽いタッチですが、考えさせられる
ところがある、好きな映画の1つです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 人生論・生き方・人物・哲学 | 05:57 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本


スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本

満足度★★★
付箋数:23

フォレスト出版の三上さんより
献本頂きました。ありがとうございます。

人前で話をするときに、「えー」「あー」
が、つい入ってしまう人は多いと思います。

少ない回数なら、あまり気にならず、
その人の人柄が出ていると、好意的に
受け取られることもあります。

しかし、「えー」「あー」の回数が
多過ぎると、いくら話す内容が良くても、
それが邪魔になって、内容が伝わりにくく
なってしまいます。

この2つの挨拶を比べてみると、相手に
与える印象の違いがわかるでしょう。

「えー」「あー」が多い挨拶
  「えー、本日はお日柄もよく、
  えー、清々しい天候に恵まれまして、
  皆様におかれましては、あー、
  ますますご健勝のことと、えー」

「えー」「あー」がない挨拶
  「皆さん、今日はとてもいい天気ですね。
  お元気ですか?
  元気に決まっていますよね!」

そう言えば学生時代に、「えー」を多発
する先生がいて、1回の授業で何回言うかを
数えた記憶があります。

そこまでヒドくなくても、「えー」「あー」
が多いと、聞く相手に次のような印象を
与えてしまいます。

 ・心が定まっていないと聞き手に思われる
 ・自信がない人と思われてしまう
 ・嘘をついていると思われる

本書は、タイトルの通り「えー」「あー」を
なくすための本です。

著者は、スピーチトレーナーとして
多方面で活躍する、高津和彦さんです。

本書では、「えー」「あー」などの無駄な
言葉のことを「フィラー」と呼びます。

フィラーとは学術論文でも使用される
用語で、「詰める」を意味する「fill」に、
「するもの」を意味する「er」が付いた
言葉です。

ところで、なぜフィラーは出てしまうのか?

高津さんは、次の3つの要素がフィラーが
つい出てしまう原因だと解説します。

 1. 心(感情・性格)
  緊張している、自信がない、
  カッコつけようとしている

 2. 思考
  話す内容が決まっていない、
  長い原稿を暗記している

 3. 声
  声が小さい、1センテンスが長い、
  滑舌が悪い

「えー」「あー」がない人の代表として
すぐに思い浮かぶのはアナウンサーです。

アナウンサーは、特に3つ目の「発声」が
鍛えられているので、フィラーが出ない
話し方ができるのです。

では、フィラーをなくすためには、
どうすればいいのでしょうか?

まず、大切なのは「フィラーを出さない」
と意識して話すことです。

そして、フィラーの出ない話し方を
身体に覚えさせ、意識しなくても
できるように、習慣化していきます。

本書では、そのためのトレーニング方法が
9つ紹介されています。

 Training1. 鏡前1分間スピーチ
 Training2. アナウンサーに勝つスピーチ
 Training3. 手話通訳者の身振り手振りを
       超えろ
 Training4. 声なし・身振りのみスピーチ
 Training5. 家中歩き回りスピーチ
 Training6. 誰かに聞かせる家スピーチ
 Training7. 単文スピーチ
 Training8. 相手に自分のスピーチを
       繰り返してもらう
 Training9. 写真を見て即20秒スピーチ

手軽に1人でできるものから、協力者を得て
実践するものまで、バラエティに富んだ
トレーニングが用意されています。

あまり「えー」「あー」がそれほど
気にならない人でも、少しトレーニングを
するだけで、今までより説得力のある
話し方が身につけられると思います。

この本から何を活かすか?

「えー」「あー」を言ってしまうのは、
日本人特有のものではないようです。

本書には、巻末に「英語のフィラー」が
掲載されていました。

Um Uh、Well、Like、 I mean、You know、
And、Let's see、Let me see・・・

これら語が入ると、ネイティブっぽい
印象を受けていましたが、あまり意味のない
つなぎ言葉なんですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| コミュニケーション | 05:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

ロスの精神科医が教える 科学的に正しい 疲労回復 最強の教科書


ロスの精神科医が教える 科学的に正しい 疲労回復 最強の教科書

満足度★★★
付箋数:22

  「私たちは疲れています。特に身体を
  休めても癒えない “脳疲労” が深刻です。
  デジタル社会はログカーブのスピード
  で脳に負担を与え、ストレスは脳を
  ネガティブな色に染めます。
  もう脳にはスペースが残っていない
  のです。疲れるのも当然でしょう。
  メンタルヘルスの問題と過労死の
  増加も必然です。
  本書では、脳、そして私たちの人生に
   “スペース(空白、余白)” を増やすこと
  で疲労を回復し、脳のパフォーマンスを
  上げるスキルをお伝えします。」

本書の著者は、ロサンゼルスで開業する
精神科の医師の久賀谷亮さんです。

久賀谷さんは、これまでダイヤモンド社
から2冊の本を刊行しています。

世界のエリートがやっている 最高の休息法
脳疲労が消える 最高の休息法

本書は、過去の本の内容と若干被りますが、
脳に「空白」をつくることをテーマにした
本です。

ところで、なぜ私たちは脳に空白を
つくる必要があるのでしょうか?

それは、現代が人類史上稀に見る
「脳過剰負荷」の時代になっているから。

その理由は2つあって、1つはデジタル
社会がもたらす情報過多です。

ヒトの脳はこの1万年で大きくなって
いませんが、インターネットの情報は
脳の記憶の2000万倍にもなっている
ようです。

もう1つの理由は、私たちが生活する
複雑な社会のストレスです。

ヒトの脳はストレスがかかると、
働きがオフになってしまいます。

それによりネガティブな考えや感情が、
縛られていた鎖から解き放たれるように
躍動し始めるようです。

これらの理由から脳を使う場所を減らし、
使わない「空白」を増やすことで、
疲労回復と脳全体のパフォーマンスの
向上を促します。

 第1章 脳を空白にする
 第2章 仕事を自分を切り離す
 第3章 自分を開放する
 第4章 空白を味わう

本書では、全部で44個の疲労回復の
ためのTipsが紹介されています。

それらはすべてエビデンスに基づいた
アドバイスです。

久賀谷さんは、100本を超える学術論文
に当たり、本書の疲労回復法を導き
出しています。

 ・行き詰まりを感じたら、考えを
  「滝」にたとえて逆から見る
 ・心がさまよってしまうなら、
  スマホアプリの配列を毎日変える
 ・仕事で追い詰められたら、
  他人に弱みを話す
 ・いつも周りに振り回されるなら、
  猫を飼う
 ・打たれ弱いなら、マラソンをする
 ・幸せを身近に感じたいなら、
  自然に触れる

Tipsだけをピックアップすると、
「なんで?」と思うものも多いですが、
これらはすべて科学的根拠に基づいた
アドバイスになっています。

ただし、それをやってみたいと思うか
どうかはまた別の話しです。

欲張っていくつもやってみようとせず、
まずは自分に合ったものを1つ、2つ
試してみるのがいいでしょう。

ここで頑張りすぎると、せっかくできた
脳の空白をまた埋めてしまうことに
なってしまいます。

私にとっては「空白の時間が手に
入ったら、何もしない」というのが
最高のアドバイスでした。

この本から何を活かすか?

人間の幸福度は、金曜日に最も高く、
土曜日、日曜日と減り、月火水曜日は
最悪になることがわかっています。

ただし、同時に辛い気持ちはそんなに
長続きしないこともわかっています。

日曜日に「サザエさん症候群」になる人
への、久賀谷さんからのアドバイスは、
「格言を読むこと」です。

私は英語の格言を読んで、気分を
切り替えることが多いので、その方法は
理にかなっていたのかもしれません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| | 05:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

数学にとって証明とはなにか ピタゴラスの定理からイプシロン・デルタ論法まで


数学にとって証明とはなにか ピタゴラスの定理からイプシロン・デルタ論法まで (ブルーバックス)

満足度★★★
付箋数:24

突然ですが、問題です。

 5色の靴下が引き出しにたくさん
 入っています。暗闇の中で靴下を
 取り出して、左右の色がそろった
 ものをはくようにします。
 最低何枚の靴下を取り出せば、
 色のそろった靴下をはけますか?

これは、「鳩の巣論法」の応用問題です。

鳩の巣論法とは、ある意味、当たり前の
話なのに、数学に適用されるととても
大きな威力を持つ論法です。

今、鳩が10羽います。
鳩の巣は9個しかありません。

このとき、すべての鳩が必ず巣に
入った状態を想像してみてください。

そうすると、少なくとも1つの巣には
2羽以上の鳩が入っています。

逆に言うと、鳩の巣が9個しかなく、
鳩が10羽いるなら、2羽以上の鳩が
入っている巣が少なくとも1つは
あるということです。

これが、暗闇の靴下問題とどのように
関連するするのでしょうか?

靴下の色が巣箱で、靴下が鳩と
考えてみてください。

色が5色あるので、5枚の靴下を
取り出すと、すべての色が違っている
可能性があります。

しかし、6枚の靴下を取り出せば、
鳩の巣論法より、どこかの色
(どれかの箱)には、2枚の靴下が
あることになります。

結局、答えは暗闇でも「6枚の」
靴下を取り出せば、必ず色のそろった
靴下を履くことができます。

本書は、数学の「証明」とは何か、
またその技法にはどんな手法が
あるのかを解説した本です。

音楽や美術を鑑賞するように、
典型的な美しい証明を鑑賞して、
その本質に迫ります。

著者は、群馬大学教授を定年退職後、
数学愛好家として活動を続けている
瀬山士郎さんです。

本書では、次のような疑問に答えます。

 ・数学における証明とは何か?
 ・それが普通使われている「証明」
  という言葉とどうつながるのか?
 ・普通に使われている言葉と少し違って
  いるとすれば、どこが違うのか?

数学に興味がある人にとっては、
非常に面白い本ですが、数学嫌いな人に
とっては、苦しい本かもしれません。

思い出してみると、私たちが
学校で「証明」を初めて習ったのは、
中学2年生のときでした。

その前の段階で、数学が好きか嫌いか、
およそ分かれていましたが、証明を習う
ことで、数学嫌いな人は決定的になった
印象があります。

また、計算が得意だった人でも、
証明に入ると、急に苦手意識を持った
人もいたような記憶があります。

そういう意味では、証明は嫌な思い出
なのかもしれません。

しかし、大人になって改めて証明と
向き合ってみると、その知的な営みに
気づき、感動があると思います。

私は学生時代に、背理法や数学的帰納法を
習ったときに、「凄いな!」と感動した
ことを思い出しました。

  「じつは数学は、ある種のミステリに
  近い性格を持っています。数学者は
  時に、謎めいた事件の真相を、
  論理を駆使して明るみに出す名探偵の
  ような役割を果たします。」

本書は、ミステリファンの方にも
読んで欲しい本です。

この本から何を活かすか?

本書では、クレイトン・ロースンさんの
帽子から飛び出した死』と、
江戸川乱歩さんの『凶器』に収録されて
いる図形の問題が紹介されていました。

明智小五郎が庄司巡査部長に出した
問題です。

  「Oは円の中心だ。OAはこの円の
  半径だね。OA上の点Bから垂線を
  下ろして円周に交わった点がCだ。
  また、Oから垂線を下ろしてOBCD
  という直角四辺形を作る。
  この図形の中で長さがわかっている
  のはABが3インチ、BDの斜線が
  7インチという2つだけだ。
  そこで、この円の直径は何インチか
  という問題だ。
  30秒で答えてくれたまえ。」

これは、ミスディレクションとして
乱歩さんが好んだ問題のようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 数学 | 06:26 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

驕る権力、煽るメディア


驕る権力、煽るメディア

満足度★★★
付箋数:17

大辞林によると、「ジャーナリズム」の
説明には、次のように書かれています。

 「新聞・雑誌・テレビ・ラジオなど時事的な
 問題の報道・解説を行う組織や人の総体。
 また、それを通じて行われる活動。」

そして、ジャーナリズムの役割としては、
「事実を可能な限り客観的に伝えること」や
「権力の監視」などと考えられています。

果たして、現代の日本において、
ジャーナリズムは正しく機能しているのか?

政府や権力に甘く見られ、圧力をかければ
すぐにでも屈する状態のようにも見えます。

メディアによっては、嘘の報道はなくても、
偏りのある報道を行い、権力が意図する
方向に、世論を導こうとしてはいない
でしょうか。

  「マスメディアの凋落が伝えられて久しい。
  (中略)マスメディアとはジャーナリズム
  の舞台である。とすれば安易に滅びて
  もらうわけにはいかない。
  健全なジャーナリズムが機能しない
  ところに、民主主義は成立し得ないはず
  だから。(中略)
  読者の多くは、すでにお気づきのはずである。
  こうしている間にも、ジャーナリズムの
  チェック機能が失われつつある状況を
  よいことに、驕り高ぶった権力が、
  暴走している実態を、貧して鈍した
  マスメディアが、会社組織としての
  生き残りだけを最優先して権力に迎合し、
  人々をむしろ彼らに都合よく操っていく
  役割を買って出始めている無残を―。」

本書は、マスメディアと権力をめぐる
状況を、報道をもとにまとめた本です。

著者はフリーで活動するジャーナリストの
斎藤貴男さんです。

ベースになっているのは、斎藤さんが
「全国商工新聞」に隔週で連載してきた
コラム「メディアの深層」です。

過去5年間のメディアと権力に関する
コラムをテーマ別にまとめました。

ただ、さすがに5年も経っている報道は、
メディアの本質に関わる内容であっても、
古い印象があることは否めません。

そんなこともあり、本書の刊行にあたり、
各コラムには、ニュースの後日談として
「もう一言」が追加されています。

本書のコラムで私の目を引いたのは、
個人情報の提供に関して世代間の
ギャップがあるという内容のものです。

  「自分自身の個人情報を企業に提供
  したくない人は全体の4割。
  年代別では60歳代が53%で過半数に
  達したというように、年齢が上がるに
  つれて抵抗が強く、逆に例えば18~20
  歳代は24%にとどまるなど、若い層
  ほど寛容な傾向が明らかになった。」

この結果について斎藤さんは、
ネットを支える企業への不信感が
差になって出ていると解釈しています。

中高年は、高度成長期の公害や贈収賄、
バブル期の地上げなどの経験則があって
企業への警戒心が強くなっている。

一方、若い世代はそういた苦い経験
がないので、企業に対して無防備でいる。

こうした世代間のギャップは、
ジャーナリズムに求める質に関しても
影響を及ぼすことを懸念しています。

個人的には、この世代間のギャップは
企業への信頼度の違いというよりも、
ネットリテラシーの違いのように
思えます。

あまりSNSなどを活用しない60歳代は、
その利便性を感じることも少なく、
またネット上でのリスク管理も苦手。

一方、若い世代は個人情報を提供する
代償として、利便性を手に入れ、
積極的にネットと付き合っている。

人は見えないものには恐怖を感じるので、
高齢者が必要以上に、個人情報の提供を
恐れ入るように感じることもあります。

この本から何を活かすか?

斎藤さんは、日本経済新聞が2018年8月30日
に掲載した「駅ナカ雑誌消滅の危機」の
記事を読んで、ある小説を連想しています。

それはレイ・ブラッドベリさんが
1953年に発表した『華氏451度』です。

本の所持や読書が禁じられた、近未来
における人間模様を描いたSF小説。

フランソワ・トリュフォー監督
映画化もしている古典的作品ですね。

駅ナカ雑誌の消滅が焚書かどうかは
別にして、『華氏451度』は新訳も
出ているので、再読してみたいです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 社会・国家・国際情勢 | 05:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

王家の遺伝子 DNAが解き明かした世界史の謎


王家の遺伝子 DNAが解き明かした世界史の謎 (ブルーバックス)

満足度★★★★
付箋数:25

人類の最も偉大な発明の1つに、
「文字」があります。

文字によって文明は発達し、
過去の歴史は綴られてきました。

ただし、文字による歴史の記録は、
完璧ではありません。

歴史の記録が部分的に欠落していたり、
飛躍があったり、あるいは意図的に
闇に葬られてきたこともあります。

しかし、現代のわたしたちは、
その文字によって記録されなかった
欠落部分を埋める技術があります。

それが「DNA解析」です。

もちろんDNAで歴史を解明するには、
分析に使うサンプルが必要です。

そして、そのサンプルの身元が、
ハッキリしていれば、より正確な解析が
可能となります。

この条件を満たすのは何か?

  「2010年以降、DNAに刻まれた
  歴史を読み解く試みが多数なされ、
  論文として報告されてきた。
  その対象となったのは、家系が克明に
  記録され、なおかつ遺体(遺骨)が
  なんらかのかたちで保存されてきた人
  たち、すなわち “王家” の人々である。」

本書は、王家の遺伝子にまつわる物語を
縦糸にしながら、その解析を可能にした
生命科学の最新情報も織り交ぜて、
解説した本です。

著者は、同志社大学特別客員教授で、
東京大学名誉教授の石浦章一さんです。

これまで歴史の謎とされてきたことを
DNA解析という生命科学の力によって
解き明かすミステリー。

本書を歴史と科学の両方を学べる、
1粒で2度美味しい本と捉えるか、
二兎を追ったどっちつかずの本と
捉えるかは、読み手次第です。

私の場合は前者で、生命科学の技術解説
の割合が多いのが丁度よく感じました。

さて、本書が解き明かす歴史の謎は
以下の通りです。

 第1章 駐車場から掘り起こされた遺体
  ─行方不明だった国王の秘密
 第2章 DNAは知っている
  ─遺伝子で何がわかるか、何ができるか
 第3章 リチャード3世のDNAが語る
  「身体改造」の未来
  ─デザイナーベビーを可能にする
   24の遺伝子
 第4章 「ツタンカーメンの母」は誰か?
  ─ミイラに遺されたDNAからわかったこと
 第5章 「エジプト人」とは何者か?
  ─DNAが語る人類史
 第6章 ジョージ3世が患っていた病
  ─歴史は科学で塗り替えられる
 第7章 ラメセス3世殺人事件
  ─DNAによる親子鑑定の可能性とその限界
 第8章 トーマス・ジェファーソンの
  子どもたち
  ─DNAだけがすべてか?

第1章の主役となるイングランドの
レスター市の駐車場から掘り起こされた
遺体は、リチャード3世のものでした。

リチャード3世は、薔薇戦争の最後の闘い
である、ボズワースの戦いで戦士した
イングランド王です。

リチャード3世は、戯曲で描かれている
イメージが広く浸透しています。

戯曲を書いたのは、英語を用いて創作
した最も偉大な作家と称される
ウィリアム・シェイクスピアさんです。

シェイクスピアさんが描く
リチャード3世は、醜悪な悪役です。

貪欲にして冷酷、脊髄が曲がって
脚をひきずった不具の王。

完全な「極悪非道な王」として
描かれています。

しかし、本書ではDNA解析によって、
530年の時を経て、稀代の悪役の
本当の姿が明らかにされます。

シェイクスピアさんによる描写は、
かなり創作だったことが判明しました。

この本から何を活かすか?

ファラオの象徴となった「黄金のマスク」
の持ち主である、ツタンカーメンとは、
いったい何者だったのか?

エジプトの歴史でも、ツタンカーメン
には、多くの謎が残されいます。

この謎も、2010年のDNA解析によって、
一部が解明されています。

ツタンカーメンは誰の子なのかは、
ほぼ特定されています。

今後、さらなる研究と解析が期待されます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 科学・生活 | 06:08 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

超ヒマ社会をつくる


超ヒマ社会をつくる (ヨシモトブックス)

満足度★★★
付箋数:24

2014年にオックスフォード大学の准教授、
マイケル・A・オズボーンさんが発表して
大きな話題になった論文「未来の雇用」。

その論文では、今後10~20年程度で、
今ある仕事の約47%が自動化されると
指摘されていました。

以来、AIに仕事を奪われないためには、
どうしたらいいのかが議論されています。

人間にしかできないスキルを磨き、
そういう仕事に専念しようという論調が
一般的でしょうか。

AIやIoTに仕事を奪われることに関しては、
ネガティブな反応です。

しかし、本書の著者、慶應義塾大学大学院
メディアデザイン研究科教授の中村伊知哉
さんの反応は違います。

  「ぼくは早く仕事をAIに任せたい。
  ぼくをぼく以上に知り、ぼくを代行して
  くれる個人アバター、早く出現せよ。
  ぼくは全こづかいを投じ、アバターを
  育てる。そいつはぼくよりうんと賢くて、
  うんと判断料のあるヤツになる。
  とっとと仕事を任せる。日々の任務の
  7割は任せられる。ぼくは超ヒマで
  創造的な、めくるめく老後を送る。」

本書は、AIに仕事を奪われた後の
「超ヒマ社会」をポジティブに捉えて
積極的に楽しく生きるための本です。

2020年に超ヒマ社会の扉が開き、
2030年ごろにそういう社会ができる
ことを想定しています。

1割しか働かない社会の到来。

ヒマになると、いかにしてヒマ潰しを
するかが、人類の大きな課題になります。

中村さんの目標は、超ヒマ社会を
めくるめくエンタメ社会にすること。

  「本書はぼくの履歴書であり、
  マニュフェストでもある。作ってきた
  こと、これから作ることを記した。
  超テックがもたらす、超ポップ、
  超スポーツ、超教育、超都市。
  そして本書は、授業でもある。
  ぼくが作る超ヒマ社会を示す。
  だが、人には人の超ヒマ社会。
  これを読む諸君には、自分で自分の
  超ヒマ社会を、想像して、
  創造してほしい。」

テクノロジーによって、ポップカルチャー
が拡張する。

テクノロジーで補完されたスポーツは、
「超人スポーツ」になる。

教育は、もっと楽しいことだけを学び、
エキサイティングでセクシーな
学習社会になる。

そして、その超ヒマ社会の先駆けに
なるのが、令和の出島、「特区」です。

  「超ヒマ社会向けの都市を作ろう。
  先端テクノロジーがみな実装されている。
  エンタメ、ポップカルチャーが満載。
  超スポーツざんまい。超教育が用意
  されている。そんなポップ&テックで、
  超スポで超教育の街。超ヒマ時代の
  ビジネスがギュッと集積している
  カルチェ。それをあちこちに作って、
  連結させたい。それが超ヒマ社会の
  入口であり、仕上げである。」

この特区構想は、実際に中村さんが
中心になって進行中です。

それが東京・港区をデジタル技術と
コンテンツの拠点とするポップ・テック
特区の「CiP」構想です。

CiPとは、コンテンツ/イノベーション/
プログラムの略で「シップ」と読みます。

地上地下40階のビルを建設して、
そこを中心に、エンターテイメントや
ITの企業、大学や研究所を集積する
計画があるようです。

これは絵に描いた餅ではなく、
国家戦略特別区域計画の特定事業として
認定され、動き出しています。

私たちがAIに仕事の大半を任せれば、
古代ローマ市民が奴隷に労働を任せた
ように、豊かな暮らしができます。

本書は、そんな未来をどのように
作っていくかを想像させる本でした。

この本から何を活かすか?

本書では、バックで音楽を流しながら
読むことが推奨されていました。

そのため、所々にテーマにちなんだ
曲名が紹介されています。

最初の数曲は中村さんの推奨曲を
かけながら読んでみました。

確かに、テーマには合っているものの、
ちょっと曲を選ぶのが面倒でしたね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 社会・国家・国際情勢 | 05:56 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

自分のことは話すな 仕事と人間関係を劇的によくする技術


自分のことは話すな 仕事と人間関係を劇的によくする技術 (幻冬舎新書)

満足度★★★★
付箋数:26

  「そもそも “相手は自分の話に大して
  興味を持っていない” という客観性を
  持ち合わせている人は、どれだけいる
  のでしょうか。
  実は、このことを意識して話して
  いるかどうかで、仕事も人間関係も、
  ものすごく大きく変わるのです。
   “自分のことは話すな” という
  シンプルな考えこそが、本書で、
  私が最も使えたいメッセージです。」

本書は、あなたのコミュニケーションを
改善するための本です。

著者はイメージコンサルタントであり、
化粧品・ファッションアイテムを扱う
会社も経営する吉原珠央さんです。

私たちの一般的な常識を覆すような
発言が多いので、拒否感を持つ人も
いるかもしれません。

しかし、よくよく読んでみるとかなり
本質的な話をしているので、最後まで
読むことをオススメしたい本です。

一般的に「雑談」は、ビジネスでも
相手との関係性をつくるために、
ある程度必要と考えられています。

しかし吉原さんは、「雑談」は時間の
ムダでしかなく、不要と説きます。

ちなみに、吉原さんの言う「雑談」は、
大きく分けて3種類あります。

1. 相手から「求められいない話」
  あなたからのアドバイスなど、
  ごく一般的な内容

2. 「○○であろう話」
  確証のない噂や推測の「多分~だと
  思います」といった内容

3. 「得のないムダな話」
  会話を途切れさせないためだけの
  「だから何?」といった誰も得を
  しない内容

確かに、こうハッキリと書かれると、
なくてもいいような印象を受けます。

では、「雑談」をぜずに、どのような
話をすれば、相手との良い関係を
築けるのでしょうか?

吉原さんが勧めるのは「少し先のこと」。

相手にとって、次に何が起こるかを
想定して、提案を会話に盛り込みます。

そうすると、プロフェッショナルである
印象を相手に与えることができます。

では、一般的な「天気の話」などは、
しない方がいいのでしょうか?

吉原さんがムダと言っているのは、
「天気の話」を単なる「雑談」のまま
終わらせてしまうことです。

天気の話題がNGなのではなく、
関係が一歩前進するように、会話を
着地させることが求められます。

<NG例>
 あなた「今日は本当によいお天気ですね」
  相手「はいそうですね」
 あなた「はい。晴れてくれて本当に
     よかったです」
  相手「ええ・・・」

この会話の着地点を少し変えることで、
「雑談」で終わらせないようにします。

<OK例>
 あなた「今日は本当によいお天気ですね」
  相手「はいそうですね」
 あなた「こんなに晴れた日に中島さんに
     お目にかかれるなんて、縁起の
     よいスタートとなり嬉しいです。
     本日は、お忙しい中、お時間を
     いただき・・・・」

このように感謝の気持ちを伝えながら、
本題に入っていきます。

また、相手が延々と「雑談」をする様子が
あれば、次のように失礼なく切り上げます。

 1. 共感・心配の一言
  「それは辛いでね」「それは心配です」

 2. 即行動の提案
  相手のためにベストなことを提案

 3. 即実行
  具体的なアクション

本書には、会話の具体例も掲載されて
いますから、参考にしたいところです。

吉原さんの提案は、結構ハードな印象が
あるので、合う人と合わない人がいる
かもしれません。

しかし個人的には、実践してみようと
思う会話のヒントが沢山ある本でした。

この本から何を活かすか?

 「出会ったら相手のことを3つ知ろう」

会話では、自分のことを話すのをやめ、
相手のことを話すようにします。

そのために、「私は」と自分を主語に
して話し始めるのではなく、相手の名前
を声に出して、相手が話せるように
話題をふります。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| コミュニケーション | 05:46 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

異端者たちが時代をつくる (諦めばかりの現代社会を変えた6つの勇気の物語)


異端者たちが時代をつくる(諦めばかりの現代社会を変えた6つの勇気の物語)

満足度★★★
付箋数:20

  「少年Aによる幼児連続殺害事件、
  大蔵官僚接待事件 ― 1つ1つの出来事を
  思い出しながら、私はつくづく自分の
  不思議な巡り合わせを思った。
  95年には月刊『文藝春秋』のデスクと
  して、97年からは『週刊文春』の
  編集長として、 “平成という時代の核心” 
  に向かい合うことになったからだ。
  そうだ近藤誠医師が “患者よ、がんと
  闘うな” を『文藝春秋』に連載したのも、
  95年ではないか。私がもっとも敬愛する
  アスリート野茂英雄投手が勇躍、海を
  渡ったのも、95年のことだ。」

本書は、2018年まで文藝春秋の社長を
務めた、松井清人さんがまとめた、
1995年を軸とした事件やスクープの
回顧録です。

松井さんと言えば、社長を退任する時に
後任の社長人事等で揉めていたことが、
記憶に新しいところでしょうか。

松井さん自身は、社長を退き会長に就任
する予定だったようですが、内部から
反対されて断念したようです。

そして社長の後任には、『文藝春秋』や
『週刊文春』の編集長出身者が社長に
なるという慣例を破って、経理出身者を
指名しました。

さて、本書は松井さんが編集者として
関わった、6つのエピソードを
フリーライターの石井謙一郎さんが
まとめたものです。

 第1章 「オウムの狂気」に挑んだ六年
  「オウムの狂気」に挑んだ週刊文春
 第2章 「がん治療革命」の先導者
  「神の手」と呼ばれた医師との闘い
 第3章 「パイオニア」の意地と誇り
  日本人メジャーリーガーの意地とプライド
 第4章 「宗教マフィア」への宣戦布告
  統一教会の合同結婚式と著名人
 第5章 「実名報道」陰の立役者
  未成年凶悪犯、そして実名報道の葛藤
 第6章 「少年A」の両親との二十二年
  酒鬼薔薇聖斗事件を追いかけて

暗い深刻な事件が多い中で、唯一、
異色なのが、野茂英雄さんのエピソード。

この章では、江夏豊さんと野茂さんの
やり取りが収録されています。

江夏さんの野球観とピッチャー哲学。

監督との確執で、追われるように
チームから離れた体験。

たった1人でメジャーを目指した志。

こういった部分が、お二人が互いに
共感し合ったところです。

江夏さんは言います。

  「オレにとって野茂英雄は憧れなんだ。
  自分の果たせなかった夢をきっちり
  果たしてくれている、すごい男なんだ。
  おまえもオレも、一度として
   “頑張ってこいよ” という声をかけて
  もらったことはなかったなあ」

野茂さんの凄いところは、日本人として
初めてメジャーリーグで成功したこと
も快挙ですが、やはりパイオニアとして
道を切り開いた点にあるでしょう。

今でこそ、日本で活躍した選手が、
当たり前のようにメジャーに渡る時代に
なりましたが、それも野茂さんの功績が
あってのことです。

野茂さんは、古くさい因習と権威を
打ち破るために、ひたすら闘い続けた
革命児でした。

そんな姿が、江夏さんに「憧れ」
とまで言わせたところです。

この野茂さん以外のエピソードは、
なかなか重いものばかりですが、
本書は、闘い続ける人間のドラマ
としは、面白い読み物です。

個人的には、週刊文春にはあまり良い
イメージを持っていませんでしたが、
同誌が闘ってきた歴史もわかりました。

この本から何を活かすか?

オウム真理教が一連の事件を起こす前、
麻原彰晃を評価した文化人たちもいました。

  「一部の宗教学者が、麻原を宗教的に
  優れていると評価し、オウムにお墨付き
  を与えたことはさらに罪深い。
  島田裕巳、吉本隆明、山折哲雄、
  栗本慎一郎といった学者諸氏だ。
  とりわけ問題なのは、チベット仏教の
  専門家として、若い世代にも人気のある
  中沢新一氏だった。」

そう言えば、ここに名前が挙がった人
同士でも、批判し合っていましたね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| ビジネス一般・ストーリー | 05:47 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT |