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「家族の幸せ」の経済学 データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実


「家族の幸せ」の経済学 データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実 (光文社新書)

満足度★★★
付箋数:23

 ・帝王切開で出産すると、落ち着きの
  ない子に育つ。

 ・赤ちゃんは母乳が一番。愛情を受けて
  育つから、頭も良くなる。

 ・3歳までは、お母さんがつきっきりで
  子育てしないとダメ。

これらは出産や子育てに関して、
よく耳にするアドバイスです。

  「実は、近年の経済学の研究では、
  ここに挙げた3つのアドバイスがすべて
  間違いであることを示しています。
  本書は結婚、出産、子育てにまつわる
  事柄について、経済学をはじめとした
  さまざまな科学的研究をもとに、
  家族がより “幸せ” になるための
  ヒントを紹介します。」

本書は、結婚、出産、子育てに関して、
何が真実で、何が神話なのかを
明らかにしてくれる本です。

著者は、東京大学経済学部・政策評価
研究教育センター准教授の山口慎太郎さん。

本書では、国内や海外での研究から
これでもかというぐらいの量の
データやエビデンスを示します。

ただ、そこに示されている事実には、
それほど意外性のあるものはありません。

何となく「きっと、そうだろうな」と
思っていたことを、証明していることが
多いように感じました。

では、本書から「結婚」の経済学について、
少し紹介しましょう。

最近、ますます「生涯独身者」の割合が
増えてきています。

50歳時点での未婚率は、1950年には
わずか1.5%でしたが、2010年の調査では、
女性が10.5%、男性が20.1%にまで
上昇しています。

女性の高学歴化が進み、キャリアが
子育てによって失われることを考えて、
子どもを持ちたいと思わない。

ひいては、結婚したいと思わない
女性が増えたのが、未婚率が上昇
している一因です。

また、女性が家庭に入ることで、
以前は得られた「分業の利益」が、
どんどん小さくなってきています。

これは世の中が便利になるにつれて、
家事・育児能力の家庭における重要性が
低下しているためです。

では、結婚している人は、どこで出会って
いるのでしょうか?

データは、約3割の人が「職場」で
出会っていることを示しています。

異性の多い職場は、職場結婚が多い。

ただし、それだけでなく、
離婚の割合も多いようです。

これには2つのケースがあります。

1つは、職場でより魅力的な相手と
出会って、その人と結婚するために
離婚するケース。

もう1つは、職場の異性と不倫して
しまって、それが配偶者にバレて
離婚に至るケース。

もちろん、夫婦が同じ職場で
働いている場合は、配偶者の監視の
目が光っているので、離婚の割合は
低くなっているようです。

また、アメリカでのデータですが、
出会った場所が、「マッチングサイト」
だったカップルが、全体の2割を占める
ようになっています。

マッチングサイトでの出会いが増えている
理由は、たくさんの人のプロフィールを
見ることができるから。

更に、たとえうまくいかなくても、
気まずい思いをしなくて済むから。

オフラインでは、声をかけてダメだった
時のことを恐れて、アプローチを控える
人も多いですね。

ですから、ダメでもあまり傷つかない
マッチングサイトを利用する人の心理も
よく理解できます。

本書では、このような割と予想できる
「真実」について、多くの研究データが
示されています。

この本から何を活かすか?

各国の育児休業制度の充実の度合いは、
「育休の週数×給付金額」で計算されます。

日本の男性の育児休業制度は、この式で
計算すると、OECDとEUに加盟している
41カ国中で第1位の評価を得ています。

しかし、制度を利用できているかどうかは、
また別の話しです。

ただ、男性が育休制度を利用しないのは、
日本だけのことではなく、他の国でも、
男性の育休の取得は気まずいようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経済・行動経済学 | 07:22 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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