活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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やってはいけない不動産投資


やってはいけない不動産投資 (朝日新書)

満足度★★★
付箋数:24

  「悪い業者の誘いに引っかかり、
  投資に失敗して大損した――。
  そんなニュースを聞くとき、正直、
  どんな感想を抱いているだろうか。
  どん底に落ちた人たちを心の中で
  小バカにしていないだろうか。
  欲の皮を突っ張らせたしっぺ返しで、
  自業自得だとでも思っていないだろうか。
  そんな考えがあるようなら、
  すぐに改めたほうがいい。
  自分は大丈夫、手を出さないから
  関係ない、なんて思っている人に
  限って、まんまと不動産業者の
   “カモ” になるからだ。」

本書は、ウソにまみれた不動産業者の
勧誘テクニックから、儲けのカラクリ
までを暴き、解説した本です。

著者は、朝日新聞記者の藤田知也さん。

本書で扱う最も有名なケースは、
経営破綻したスマートデイズ社の事件。

同社は、敷金・礼金不要の女性専用
シェアハウス「かぼちゃの馬車」を
展開していました。

ここと手を組んで不正融資を行って
いたのが、スルガ銀行でした。

スルガ銀行は、2018年10月に金融庁
から半年間の一部業務停止命令を受け、
決算では1000億円超の損失を計上。

創業家は500億円近い融資の返済と、
70億円近い損害賠償を請求され、
100人超の行員が懲戒処分されました。

  「それとは対象的なのが不動産業界だ。
  スルガ銀行が資料の改ざんを黙認
  したり指南したりしたとはいえ、
  実際に預金通帳や源泉徴収票を
  偽造しまくったのは不動産業者に
  ほかならない。」

驚くべきことに、スルガ銀行不正融資
に関わった、不動産業者に対して、
行政処分が下された例はなかった
といいます。

不動産業界は今もなお、不正も悪さも
やったモノ勝ちです。

  「不正やウソでダマすのが “オッケー” 
  だとすれば、悪さをするほど儲かる
  業者は、これからもウソの “罠” を
  仕掛け続けるだろう。
  実際、不正がバレた悪徳業者たちは、
  何のおとがめを受けることなく、
  看板をかけ替えるなどして次の獲物を
  虎視眈々と狙っている。」

では、あらゆる手段を使ってくる
不動産業者に狙われているターゲットは、
どんな層なのか?

簡単にダマせる、投資のことを知らない
素人だけなのでしょうか?

実は、不動産業者の餌食になる人の
属性は一様ではありません。

一流企業に勤めるエリートでも、
交渉能力がある保険の営業マンでも、
年収500万程度の普通の会社員も、
カードローンを抱える公務員も。

性格的にも、共通した特徴がある
わけではありません。

しかし、唯一共通していたのが、
不動産投資に走る動機です。

それは、「将来の備えとなる蓄えを
つくりたい」というもの。

この現役世代の将来への不安が、
地獄への入口につながっているのです。

本書は、若干、偏りがあるものの、
不動産投資に興味があってもなくても、
知っておいて損のない内容です。

 第1章 「長期保証」で油断させる
 第2章 「今がチャンス」と錯覚させる
 第3章 「リスク」から目をそらす
 第4章 「不正」には気づかせない
 第5章 「高利回り」と見せかける
 第6章 「ウソ」は堂々とつく
 第7章 それでもまだ投資したい人のために

この本から何を活かすか?

  「明日午前中にカーテン行きます。
  終わり次第連絡するので、現地調査
  入れてもらってもいいですか」

これは不動産業者が銀行の融資担当に
宛てたLINEの一文です。

「カーテン行く」とは、入居者がいる
ように見せかけるために、空き室に
カーテンを付けに行く工作のこと。

本書には、「不動産業界 “ウラ” 用語」
索引も掲載されています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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