活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2019年02月 | ARCHIVE-SELECT | 2019年04月

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仕事の質が劇的に上がる88の質問


仕事の質が劇的に上がる88の質問

満足度★★★★
付箋数:24

「会議」が良いものになるか、いまひとつな
ものになるかは、ファシリテーターの手腕に
かかっています。

ここ10年ぐらいで、「ファシリテーション」
という言葉が、ビジネスの現場で浸透して、
必須のスキルと考えられるようになりました。

ファシリテーションとは、ある事柄に関わる
人々の力を引き出し、話し合いや活動が
円滑に進むように、そのプロセスを支援・
促進すること。

こう書くと難しく感じますが、要するに
「質問」の技術をうまく使って会議をうまく
進める人です。

  「本書は、会議でありがちな問題状況を想定
  し、会議の進行役であるファシリテーターが
  使うとよい質問を集めています。
  質問は全部で88個あり、それぞれの質問と
  解説をした後で、 “質問のバリエーション” 
   “使用例”  “より良く使うために” という
  項目があります。」

本書は、会議を変えて、仕事の質を高める
ための、ファシリテーションの教科書です。

それを誰もが使える「質問」という形で
まとめています。

著者は、ファシリテーションの専門家として
活動する新岡優子さんです。

あなたは会議で、次のような困った場面に
遭遇したことはありませんか?

・やたらと話の長い人がいる
・話し出すとポイントがズレる人がいる
・発言の多い人と、少ない人の偏りがある
・完全に思考停止している人がいる
・ネガティブな発言の多い人がいる
・すぐにアイディアが出なくなる
・話がうまくまとまらない
・いつも会議時間をオーバーする

こういった状況を打破して、うまく会議を
導くのが、ファシリテーターの役目です。

このとき大切なのが「何を言うか」ではなく、
「どう言うか」の具体的なセリフです。

それを本書では、「質問」という形で、
わかりやすくまとめています。

例えば、十分な発想が出てこないときには
次のような質問を投げかけます。

  「では、ここで視点を変えてみましょう。
  何か抜けていた視点はありませんか?」

複数の視点から検討することができないと、
すぐに発想に詰まってしまいます。

そこで、ファシリテーターは、今まで
どんな着眼点で議論しているのかを明確にし、
着眼点を変えることを促します。

ファシリテーターの事前準備としては、
会議前に、議論の対象領域の様々な視点を、
自分なりにできるだけ多く列挙しておく
ことが必要です。

実際の会議では、最初はメンバーに考えて
もらい、あまり出てこなかったら、
「たとえば・・・」と自分が準備してきた
視点をヒントとして出すようにします。

また、ファシリテーターというと、
「会議で出た発言をうまく要約する人」と
思っている人がいますが、それはちょっと
違うようです。

最初から何でもファシリテーターが
話を要約してしまうと、チームの思考が
止まってしまうことがあるからです。

ファシリテーターは、自分で要約せずに、
なるべくメンバーに要約させるように
した方がいいと説明されています。

本書は、ファシリテーションの基礎知識と
心構えから始まり、対立・葛藤・混沌に
対処するような少し高度な技術まで、
非常にわかりやく説明してています。

会議の前に、サラッと目を通すだけでも、
すぐに使える、即効性のある一冊です。

この本から何を活かすか?

会議でのコンフリクト(対立、葛藤)は
悪いものか?

コンフリクトに悪いイメージを
持っている人も多いかもしれません。

しかし、コンフリクトは多様性の
現れなので、決して悪いものでは
ありません。

むしろこれをチャンスとして捉え、
コンフリクトにうまく対処できれば、
そこから新しい答えを見つけられる
かもしれません。

本書では、コンフリクトに対処する
質問例も、紹介されていました。

 「私たちは何のために話し合っていますか?」
 「今の私たちは良い議論ができていますか?」
 「この後何について話をしていきますか?」
 「私たち1人ひとりができることは何ですか?」

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 会議術・ファシリテーション | 04:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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リーダーの「やってはいけない」


リーダーの「やってはいけない」

満足度★★★
付箋数:23

著者の吉田幸弘さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

あなたが普段リーダーとして取っている
行動は、次のうちどちらでしょうか?

 A:メールはすぐに返信する
 B:メール禁止タイムを作る

 A:ミスゼロを目指す
 B:ミスゼロを自ら破る

 A:ポイティブな話しかしない
 B:ネガティブな話で盛り上がる

 A:すべての部下に平等に接する
 B:部下に応じて対応を変える

 A:面談で話す内容を準備しておく
 B:面談では話す内容を準備しない

一般的なリーダーは、Aを選ぶ方が
多いのではないでしょうか。

実際に、多くのリーダー本や部下育成本
にはAの行動を推奨していることが多い
と思います。

しかし本書の著者、人財育成コンサルタント
の吉田幸弘さんは、Bの行動を推奨します。

なぜなら、それが真の「できるリーダー」
の行動だから。

「できるリーダー」の行動としては、
けっこう意外じゃないでしょうか?

私は、最初「えっ、こっちがデキる方?」
と驚きがありましたが、その理由を読むと、
どれも納得できるものでした。

吉田さんは、経営者や中間管理職向けに、
全国で年間130回以上、部下育成の研修や
セミナーを行っています。

そこで見えてきたのは、「できるリーダー」
と「できないリーダー」の違いです。

「できるリーダー」と「できないリーダー」
では成果に圧倒的な違いがあります。

しかし、取っている行動の1つ1つは、
それほど大きな差ではありません。

「紙一重の差」と言ってもいい程度です。

でも、その紙一重の行動が積み重なって、
最後には圧倒的なパフォーマンスの違いに
なっているのです。

しかも、「できるリーダー」が取るべき
行動は、世間では非常識と思い込まれている
ことが多いようです。

  「本書では、やりがちだけど “実は
  やってはいけない” リーダーの行動と、
  一見変わっているけど “実はうまくいく” 
  リーダーの行動を、対話形式で紹介して
  いきます。」

「できないリーダー」が取っている行動は、
実は、最初から不正解だったわけでは
ありません。

以前は正しいとされていたし、実際にそれが
正解でした。

しかし、現在では職場環境も部下の価値観も
大きく変わっています。

昔ながらの考えに固執していると、
今の時代の部下をうまく育てられないのです。

冒頭のA・Bの行動の違いから1つだけ
その理由を紹介しておきましょう。

 A:すべての部下に平等に接する
 →×やってはいけない!

 B:部下に応じて対応を変える
 →○できるリーダーはこうする!

どうして人によって対応を変えた方がいい
かというと、それは部下の成熟度が異なる
からです。

シチュエーショナル・リーダーシップ理論
によると、成熟度は4段階に別れます。

 ステージ1. 業務知識やスキルがほとんど
      ない段階

 ステージ2. 業務にある程度慣れてきたが、
      まだまだ不十分は点がある段階

 ステージ3. 業務は1人で遂行できるように
      なったが、マンネリ化してきて
      いる段階

 ステージ4. 高い成果を出せる専門家として
      信頼できる段階

このように部下の成熟度が違うので、
それに応じてかかわり方も変えるのが
「できるリーダー」の行動なのです。

本書は、部下との関係や育成について、
悩みが多いリーダーには、新しい発見も
多く、参考になる本だと思います。

この本から何を活かすか?

あなたは、自分と合わない部下がいた場合、
どのように接しますか?

実は、「できないリーダー」は、部下全員と
うまくやろうとします。

一方、「できるリーダー」は、合わない部下
とはあきらめます。

あきらめると言っても、それは直接自分
1人で対応しないだけで、放置するわけでは
ありません。

「できるリーダー」は、ナンバー2も含めた
チーム全体で、合わない部下に対応する
ようにします。

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| リーダーシップ | 05:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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勝間式超コントロール思考


勝間式超コントロール思考

満足度★★★★
付箋数:25

恐らく5年ぶりくらいに勝間和代さんの本を
読みました。

いわゆる勝間式がいろいろアップデート
されていて、かつ、新しい分野にも進出して
いて驚きました。

新しい分野でも、どんどんノウハウが蓄積
されているようです。

一時期、次から次へと刊行される勝間さん
の本を読んで、若干、食傷気味になって
いましたが、たまに読むとイイですね。

さて、本書は「コントロール思考」を持って
人生をコントロールするためのノウハウを
まとめた本です。

勝間さんは、「コントロール」について、
次のように定義しています。

  「自分も他人も大事にしつつ、時間やお金
  を効率的に使いながら、自分のイメージ
  通りに物事を進める方法。(中略)
   “コントロールをする” ということは、
   “受け身に生きるのではなく、自分が
  主役となって主体的に生き、そして、
  環境や周りに働きかける” ということに
  なります。」

主体的な人生を送るためには、やらされる
のではなく、自分がコントロールできる
範囲を増やしていく必要があります。

では、自分がコントロールできる範囲を
増やすために何をすればいいのか?

勝間さんは、「超コントロール思考」の
持ち主になるためにすべきこととして、
2つ挙げています。

1つ目は、「選択肢を広げる」こと。

この考えは、よくわかります。

人が幸福を感じる1つの要素が自由度が
あることですから、選択肢が多くなると、
それだけ自由度が増えることになります。

昔から、多くの人が「いい大学へ入る」
ことを目指して一生懸命勉強するのも、
選択肢を増やそうとするからです。

2つ目は、「知識を得る」こと。

知識は、コントロールするための要で、
そこには情報収集に対する貪欲さが
必要です。

例えば、悪い言い方をすると、
世の中は知識のない人から「お金」を
むしり取るシステムになっています。

知識がないと、お金もコントロール
できなくなるのです。

  「コントロールするためには、選択肢を
  増やす必要があり、選択肢を増やすため
  にはさまざまな気付きが必要であり、
  その気付きの土台になるのは知識
  ですから、ぜひ、知識獲得には誰よりも
  貪欲になってください。」

本書では、仕事、お金、健康、人間関係、
家事、娯楽の6分野の具体的なコントロール
するためのノウハウが紹介されています。

この中から1つだけピックアップして、
「仕事」のコントロールについて
少し紹介します。

大きな組織に所属していると、
自分には仕事のコントロール権がない
と考える方もいるでしょう。

しかし、働き方によって、たとえ組織の
下っ端であっても、コントロールできる
領域は増やしていけると、勝間さんは
説明します。

具体的な方法の1つは、上司が裁量権を
持つ仕事を少しずつ巻き取って、
「任せても大丈夫な人材」と評判を得て、
自分の裁量権を広げていくこと。

もう1つは、仕事のスケジュール調整と
生産性を高めることで「余裕率」を
確保すること。

仕事をイメージ通りコントロールする
には、時間や量のリソースのうち、
2~3割の余裕率が必要なようです。

個人的には、思った以上の余裕率が
必要なんだなと感じました。

世の中には、勝間さんのアンチの方も
一定いるので、本書はすべての方に
受け入れられる本だとは思いません。

しかし、冷静に見ると参考になる
ノウハウが満載された本だと思います。

この本から何を活かすか?

お金のコントロールに関しては、
私は全面的に勝間さんの考えに賛成です。

 ・住居費は手取りの20~25%以下に抑える

 ・お酒、たばこ、ギャンブルなど依存性の
  あるものには手を出さない

 ・楽しみのための外食はするが、
  自分の栄養を満たすための外食はしない

 ・同価格でより高い品質の物を買うことを
  習慣化し、衝動買いはしない

 ・全ての支出は記録して管理する

 ・投資はドルコスト平均法で積み立てる

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| ノウハウ本 | 05:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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異文化理解の問題地図 ~「で、どこから変える?」グローバル化できない職場のマネジメント


異文化理解の問題地図 ~「で、どこから変える?」グローバル化できない職場のマネジメント

満足度★★★
付箋数:23

著者の千葉祐大さんより献本いただきました。
ありがとうございます。

あなたの同僚には、何人の外国人がいますか?

「いやいや同僚に外国人なんていないよ」
という方も、多いかもしれません。

しかし、日本社会は今後、少子高齢化が
急速に進んでいきます。

そんな中で必要な労働力を確保するには、
外国人労働者に頼らざるを得なくなって
いくでしょう。

2018年12月に入管法(入出国管理及び
難民認定法)改正案が国会で成立しました。

これにより、今後、日本国内の外国人労働者が
増えていくことは間違いありません。

大相撲のように、気がついたらあの力士も
この力士も外国人、なんて状況があなたの
職場にも訪れる可能性があります。

さて、既に外国人が多くなっている職場では、
その文化的背景の違いから、次のような声が
聞こえてきます。

 ・指示したとおりにやってくれない。
 ・やたらと主張が多い。
 ・チームで仕事をしようとしない。
 ・問題があっても「大丈夫」と言う。
 ・自分が悪くても非を認めない。

いわゆる職場における外国人「あるある」
ですね。

しかし、千葉さんはこれは外国人労働者に
問題があるのではないと説明します。

  「断言します。多くのケースにおいて、
  異文化マネジメントの機能不全は、
  相手を理解しようとしない日本人
  マネージャーの側に責任があります。
  そして、日本人マネージャーしだいで
  解決できるケースが多く、やり方も
  それほど難しくはありません。」

本書は、累計21万部超の大人気シリーズ、
「問題地図」からの一冊。

当ブログでは、これまで『感情の問題地図』と
マネージャーの問題地図』の2冊を紹介して
きました。

このシリーズ、一見複雑に見える問題が、
図解されていて、その原因と解決策が
非常にわかりやすく示されていることで
好評を得ています。

千葉さんは、これまで59カ国・地域の
延べ6000人以上の外国人材への指導経験が
ある方です。

その経験から、異文化を理解して、
優秀な外国人の本来の力を引き出して、
活用する方法を説明します。

例えば、日本語が堪能な外国人労働者でも、
指示が正確に伝わらないのはなぜか?

これは、外国人本人に「なんで?」と
聞いても、その理由はわかりません。

千葉さんは、伝わらない原因は日本人の
上司側にあり、その理由を3つ挙げています。

 1. 伝わりにくい言葉を多用する
 (あいまい言葉、カタカナ言葉、専門用語)

 2. 伝わりにくい話し方をする
 (無表情、ボソボソ話す、滑舌が悪い)

 3. 言わなくてもわかると思っている

これらの度が過ぎると、日本人部下相手でも
指示が伝わらなくなりますから、文化の異なる
外国人なら、尚更気をつける必要があります。

そして、千葉さんは、部下のことを理解
しようとせず、聴き手に責任を押し付ける
コミュニケーションスタイルに根本原因が
あると指摘しています。

本書では、原因の究明にとどまらず、
具体的な解決策が数多く紹介されています。

実際に、外国人が職場に1人でもいる職場では
間違いなく、役に立つ本だと思います。

もし、外国人の問題が表面化していなくても、
本書で異文化を理解することで、日本人も
外国人もより、気持ちよく働くことができる
ようになるでしょう。

この本から何を活かすか?

 ・指示が正しく伝わらない
 ・主張だらけ
 ・チームワーク不全
 ・すぐ辞める

もし、あなたの職場で上記のような問題が
あるなら、それが「日本人」であっても、
本書の解決策は使えると思います。

試してみる価値は十分あるでしょう。

  「本書では職場の異文化理解の事象を
   “問題地図” として描き、その具体的な
  解決策をご紹介してきましたが、
  前提として申し上げておきたいのは、
  マネジメントのベースは日本人の場合と
  大きく変わらないということ。」

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| コミュニケーション | 05:32 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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サピエンス異変――新たな時代「人新世」の衝撃


サピエンス異変――新たな時代「人新世」の衝撃

満足度★★★★
付箋数:26

あなたは、身体に不調なところはありませんか?

身体のどこかに、大なり小なり不調を抱えて
いる方も多いことでしょう。

その不調は、歳のせいではありません。
それは、現代に生きる私たちが背負った宿命。

なぜなら、私たちの生活を豊かにしている
文明に、実は私たちの身体は、ついていけて
いないからです。

それは、今に始まった話ではありません。

1万年前の「農業革命」によって人類は移動
しなくなりました。

250年前の「産業革命」での効率化によって、
更に人類の動く範囲は狭くなりました。

そしてスマホ・AI時代の「現代文明」では、
人類は身体を動かす必要はなくなりました。

指先を動かすだけ、または声を発するだけで、
好きなことができるようになりました。

文明の発展と共に、どんどん便利になって
きましたが、それと同時に私たちの身体の
使い方も大きく変化してきました。

実はこうした文明の発展に、私たちの身体は、
まだ「適応」できていないのです。

本書は、人類史と人類の身体をめぐる
壮大なノンフィクション。

知的好奇心を刺激する本とは、
こういう本のことを言います。

著者は、英国ケント大学准教授の
ヴァイバー・クリガン=リードさん。

人類史、古典文学、健康、環境問題など
幅広いテーマを研究している方です。

本書を読むと、リードさんの教養の深さが
よくわかります。

あなたは、現在の地質学上の年代をご存知
ですか?

これまで、最終氷河期以降から現代までを
「完新世」と呼ぶのが通説でした。

しかし、最近になって、地球は新しい
地質年代に突入したと考えられるように
なりました。

この新しい地質年代を「人新世(アントロ
ポセン)」と言います。

これは「人間」と「近年」を意味する
ギリシャ語を合成して作られた言葉です。

「人新世」は、まだ一般には広く知られて
いませんが、正式な地質年代名と認められる
予定で、いずれ教科書にも載る名称です。

本書は、「人新世」を生きる私たちの
身体に、大きな変化がもたらされていると
警告しています。

  「人新世に対する解決策はなくとも、
  人新世の身体に対する解決策ならたくさん
  あるのだ。私たちの病気の多くの原因が
  ライフスタイルなのだから、生活に
  大きな影響を与えるようなかんたんで
  身体によい変化を心がければいい。
  つまり、コンクリートの世界に代わりに、
  身体が期待して生まれてきた環境を
  提供すればすむ。生肉を食べて川の水を
  飲もうというのではない。
  現代生活の利点をもう少し自分たちの
  ために役立てるのだ。」

本書には、人類史を振り返る中で、
文学や哲学から最新の科学までの筆者の
豊富な知見に触れる面白さがあります。

と同時に、身体の健康を維持するための
実用面のヒントが書かれている稀な本です。

各章の最後では、「まとめ」として、
どのように身体を動かすと良いかの
アドバイスが紹介されています。

BBCで本書を番組化することが決定した
との話ですが、それも納得の内容です。

たまに、こういう本に出会えると、
本当に嬉しいですね。

 第1章 ヒトは「移動」で進化した
 第2章 「人新世」以前の身体
 第3章 人類は「定住」に適してしない?
 第4章 家畜は何を運んできたのか?
 第5章 古代ギリシャ・ローマ人の警告
 第6章 腰が痛い!
 第7章 大気汚染
 第8章 身体は現代の食生活に追いついていない
 第9章 超人類への扉を開ける「手」

この本から何を活かすか?

  「ニンジンがニンジンでないのはいつか?
  それは、人新世のニンジンであるときだ。
  18本の染色体は変わらないが、この新たな
  環境におけるDNAの働き方が、ニンジン自体
  を変えてしまっているのだ。
  まるで私たち人間のようでははいか?」

実は、今の時代のニンジンは昔のニンジンと
違っていて、かなり甘くなっているようです。

これも興味深い指摘でした。

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| 科学・生活 | 06:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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プレゼンの語彙力 おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全


プレゼンの語彙力 おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全

満足度★★★
付箋数:19

  「結論から言いましょう。 “スティーブ・
  ジョブズのようなプレゼン力をすべての人に
  提供する” 、私はそれを目指しています。
  つまり、この本は “プレゼンで革命” を
  起こすために書きました。
  こう思うことはないでしょうか。
   “なぜ、あの人が話すと心が動くの
  だろう?” と。」

本書は、タイトルの通り、プレゼンのときに
使う、気の利いた語彙・フレーズ集です。

プレゼンだけでなく、会議の際や営業でも
使えます。

本書で紹介される語彙を使っても、
中身自体が良くなるわけではありません。

しかし、ピンポイントで聴衆の関心を集め、
聞きたいと思わせる、力のあるフレーズが
紹介されています。

著者の下地寛也さんはコクヨ株式会社の
トップコンサルタント。

下地さんは、プレゼンが上手い人の共通点は
「相手の心に響く言い回し」をたくさん
知っていることだと分析しています。

あなたは、「相手の心に響く言い回し」を
いくつ持っていますか?

自分のものとして使いこなしている
フレーズが5個以下の人は、注目です。

本書で紹介されている100個のフレーズの
中から、シックリくるのを選びましょう。

そのまま、パクって使えば、次の瞬間から、
あなたのプレゼンは、洗練されていて、
注目を集めるものに変わることでしょう。

実は、冒頭で紹介した「はじめに」の
下地さんの言葉は、本書の言い回しを
寄せ集めて作ったものです。

  「 “プレゼンの語彙力” は誰でも身につき、
  すぐに使えるスキルなんです。
  本書で解説している言い回しの全体像は
  7つの視点(自信・興味・驚き・納得・
  信頼・共感・決断)で構成しています。
  この7つの視点と具体的な例を覚えて
  いただくだけでもあなたのプレゼン
  スキルはグッと高まり、ビジネスに
  おける成果は何倍にもあがるはず!
  と確信しています。」

例えば、本書で紹介されてる言い回しは、
こんな感じです。

自分たちが目指しているサービスの
将来像を伝えるとき。

「このサービスを世界一に育てましょう」
とは言いません。

壮大な敵をライバル視して、より具体的に
イメージできる言い方に変えます。

「グーグルを一緒にやっつけましょう!」
と言います。

ライバルのスケールが大きければ、
大きいほど、聞き手はスゴイと思う
ようです。

本当にそのライバルを倒せるかどうかが、
重要ではありません。

自分の志が高いことを示すのが目的。

ライバルとして名前を挙げる会社は、
人気があってスケールが大きなところを
選ぶのがポイントのようです。

本書では大人気キャラクター「けたクマ」
がイラストとして挿入されています。

そのため、お堅いビジネス書ではなく、
楽しく(半分冗談のように)読むことが
できます。

正直、フレーズ集のため中身が濃い本とは
言い難いですが、すぐに使える即効性が
本書の最大のウリです。

 第1章 「自信を示す」言い回し
 第2章 「興味を引く」言い回し
 第3章 「驚きを与える」言い回し
 第4章 「納得感を高める」言い回し
 第5章 「信頼させる」言い回し
 第6章 「共感を得る」言い回し
 第7章 「決断を促す」言い回し

この本から何を活かすか?

本書から、私がすぐに使おうと思った
フレーズをいくつか紹介します。

 ・「これこそ○○革命なんです」

 ・「残念な人は大抵○○してしまうん
  ですね」

 ・「ドラッカーも、こう言っています」

 ・「ベストな方法がないときでも、
  ベターな方法を試すべきです」

 ・「今日の話を聞いただけで皆さんの
  変化はもう始まっています」

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| ノウハウ本 | 04:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「承認欲求」の呪縛


posted with ヨメレバ満足度★★★★
付箋数:27

あなたは、部下を育成するために
「承認」することを大切にして
いませんか?

もしそうなら、「承認」を活用する
前に、絶対に本書を読んだ方がいい。

コーチングが一般的になってから、
褒めるのではなく「承認する」ことが、
推奨されてきました。

人は、承認されたい生き物です。

これを裏付けるのが、米国の心理学者、
アブラハム・マズローさんが提唱した
「欲求段階説」です。

人は自分が価値ある存在だと
認められたいからこそ、人は努力するし、
健全に成長していくと考えられます。

しかし、「承認」には、とてつもない
ダークサイドが存在します。

それはアナキン・スカイウォーカーが
堕ちるべくして、堕ちてしまったように、
「承認欲求」は使い方によっては、
マイナスに働くことがあるのです。

それは、自分がいくら認められたいと
思っても、相手が認めてくれなければ、
この欲求は満たされないからです。

  「スポーツ界で次々と発覚した、
  暴力やパワハラ。社会問題化している、
  イジメや引きこもり。官僚による
  公文書改ざんや事実の隠蔽。
  日本を代表する企業で続発する、
  検査データの捏造や不正会計などの
  不祥事。電通事件をきっかけに、
  あらためて深刻さが浮き彫りになった
  過労自殺や過労死。掛け声だけで、
  なかなか進まない “働き方改革” 。
  これらの問題の背後に隠れているのは
   “承認欲求の呪縛” である。」

著者は、同志社大学政経学部教授の
太田肇さんです。

太田さんは、これまで承認や承認欲求の
ポジティブな面に焦点を当てた本を
何冊も執筆してきました。

しかし、それらを書いている中で、
承認や承認欲求にはネガティブな面が
あり、それが多くの社会問題の原因に
なっていることに気づいたそうです。

本書は、承認欲求の持つダークサイドを
解明する本です。

承認欲求は、人間にとって「最強」の
欲求の1つです。

これが満たされると、芋づる式に、
他の有形無形のさまざまな欲求も
満たされることになります。

更に、尊敬や信頼といった好ましい
対人関係も築くことができます。

しかし、あることがきっかけで、
今度は獲得した報酬や人間関係に
とらわれるようになります。

しかも、そこからは容易に逃れる
ことはできません。

それが、「承認欲求の呪縛」です。

なぜなら、人は失うときの価値を、
得るときの価値の何倍も大きく
感じるからです。

これはR・セイラーさんが提唱した
「保有効果」として知られています。

本書は、誰もが持つ「承認欲求」の
正体を明らかにし、それを制御する
方法を教えます。

私は本書を読んでいて、恐ろしさを
感じました。

それが、単なる煽りではなく、
論理的に少しずつ解明されていくので、
より恐ろしく感じました。

あの事件も、この事件も、その背後には
承認欲求があった・・・・。

それは他人事ではなく、誰しも、
「承認欲求の呪縛」に陥る可能性が
あるということです。

本書は、是非、読むべき本として
薦めたい一冊です。

この本から何を活かすか?

プレッシャーに押し潰されないため
には、「問題を相対化」するのが、
効果的なようです。

本書では、白鵬さんに王貞治さんが
与えた助言が紹介されていました。

それは白鵬さんが、大鵬さんの大記録、
優勝32回を目前に控えて、大きな
プレッシャーを感じていたときのこと
でした。

  「32回と考えるのではなく、
  35回、40回と考えたら楽になる」

王さんのアドバイスは、目の前の
目標より、はるか先に目標を置く
ことで、問題の相対化を図ったのです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 自己啓発・セルフマネジメント | 06:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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僕たちは14歳までに何を学んだか


僕たちは14歳までに何を学んだか 新時代の必須スキルの育み方(SB新書)

満足度★★★
付箋数:23

新しい時代を切り開く、卓越した
革命家は、「根拠のない自信」を
持っています。

それは、前進すれば「なんとかなる」
という感覚です。

別の言葉では、「セルフ・エスティーム」
とも言うことができます。

卓越した革命家になる人たちは、
14歳までに勉強ばかりせずに、
ちゃんと遊び回っていたといいます。

本書は、教育改革実践家として活躍する
藤原和博さんが、4人の時代を代表する
革命家にインタビューした本です。

選ばれたスーパーヒーローは、
いずれも藤原さんと親交があり、
藤原さんがリスペクトする方々です。

キングコングの西野亮廣さん
ホリエモンこと堀江貴文さん
SHOWROOMの前田裕二さん
DMMの亀山敬司さん

  「僕自身が改めてインタビューし、
  彼らが14歳までにどんなふうに
  遊び、学び、育ったのかを根堀り
  葉掘り聞くことにした。
  子どもの頃、何をゲットしたことが
  今の “根拠のない自信” と行動力に
  結びついているかという謎解きだ。
  そのインタビュー集が本書である。」

実際に4人の方々が14歳までに、
どんなことをやったかについては、
本書をお読みください。

ここでは藤原さんが「頭の良さ」
について解説しているパートから
少しその考え方を紹介します。

単純に「頭がいい」といっても、
それは2つの要素に分けられます。

1つは「アタマの回転の速さ」。
もう1つは「アタマの柔らかさ」。

これは「情報処理能力」と
「情報編集力」と言い換えることが
できます。

情報処理能力は、現在使われている
基礎学力と近い能力です。

正解が問われたときに、早く正確に
その答えを出す能力。

一方、情報編集力は、正解がないか
1つではない課題に対して、
自分なりの仮説を生み出す力です。

正解がないから、答えを当てる
わけにはいかず、クリエイティブな
仮説を生み出さなければなりません。

藤原さんは、この2つの能力を、
「ジグソーパズル型学力」と
「レゴ型学力」とわかりやすく
喩えています。

従来の学校教育で身につけやすい
のは、「ジグソーパズル型」。

未来を拓く力でもあり、子どもの
頃から遊ぶことによって身につけ
られるのが「レゴ型」です。

この2つの能力はどちらも必要です。

今の学校教育のカリキュラムでは
9:1の割合でジグソーパズル型に
偏重しているようです。

藤原さんは、7:3が理想的な
バランスだと考えています。

本書は、お子さんの教育について
考えている方はもちろん、
それ以外の方にとっても興味深い
本だと思います。

この本から何を活かすか?

  「勘違いしてほしくないのは、
  だからと言って、子どものおもちゃ
  箱にあるジグソーパズルを捨てて
  レゴブロックを買ってくれば、
  未来を拓く “情報編集力” が身につく
  かというと、そうではないと
  いうこと。」

もし、そのように考えたとすると、
それこそ「正解主義」の弊害だと
藤原さんは指摘しています。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 06:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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NEW POWER これからの世界の「新しい力」を手に入れろ


NEW POWER これからの世界の「新しい力」を手に入れろ

満足度★★★★
付箋数:26

あなたは、ニューパワーか?
それとも、オールドパワーか?

本書は、今、世の中で起こっている
新たしい「潮流」を説明する本です。

「ニューパワーVSオールドパワー」という
対立概念を使って読み解きます。

まずは、患者と医者の実話を1つ紹介します。

医師はコンピューターから目を上げ、
怪訝な顔で言いました。

 「いったいどこでそんな言葉を覚えた
 んです? 医師の使う専門用語ですよ。
 あなた、医学部にでも通ったんですか?
 これ以上、余計なことをネットで調べる
 つもりなら、もうあなたのことは
 患者として診れません」

それまで女性患者は、自分の症状に対して、
「ぼーっとする」という表現を使って
いました。

しかし、この日、患者は自分の身に起きた
のは「二次性全身性強直間代発作」だと
思う、と医師に伝えました。

この病名が医師の気に障ったのです。

この患者が自分の症状について調べたのは
「ペイシェンツ・ライク・ミー」という
オンライン患者コミュニティでした。

このサイトは、会員数が50万人超、
疾病の種類は2700以上にもなっていて、
素人でも専門知識を活用できる
巨大なコミュニティです。

医師はオールドパワーの作用する世界で
生きています。

専門知識を習得するために、厳しい訓練を
積み重ねてきました。

しかし、彼らは医学知識を独占するのに
慣れてしまいました。

難解な専門用語を操り、一般人には
理解不能な処方箋を書いているうちに、
患者から遠ざかってしまったのです。

一方、患者はニューパワーを発見しました。

自分の症状を改善するために、
個人のデータを共有し、意見交換し、
励まし合いました。

ときには、医学論文を紹介し合い、
クライドソーシングで治験まで実施する
ようになったのです。

患者はオールドパワーで閉ざされていた
世界で、ニューパワーを手に入れたのです。

  「本書のテーマは、2つの大きな力の
  せめぎ合いと均衡を特徴とする世界に
  おいて、しっかりと歩を進め、
  たくましく成長するための方法を
  探ることだ。その2つの力を、
   “オールドパワー” と “ニューパワー” 
  と呼ぼう。」

オールドパワーは、貨幣(カレンシー)
に似ています。

少数の人が力を握り、リーダー主導型。

また、ダウンロード型で閉鎖的な
特徴を持ちます。

一方、ニューパワーは潮流(カレント)
に似ています。

その力は多くの人によって生み出され、
仲間主導型です。

また、アップロード型で開放的な
特徴を持っています。

本書では「価値観」と「ビジネスモデル」
の2軸マトリックスで、現在の企業や組織、
リーダーがどこに位置するかを示しながら
その概念を説明します。

そして、ニューパワー使い方を伝授する
ことを最終的な目的としています。

・どうすれば大勢の人が飛びつき、
 盛り上げ、拡散してくれるアイディアを
 生み出せるのか?

・集団との結びつきがますますゆるく
 一時的になっていく時代に、どうすれば
 大勢の人が長く所属したがる場を
 つくれるのか?

・新旧のパワーをどのように使い分け、
 どんなときに両方を組み合わせるべきか?

・オールドパワーのほうがよい結果を
 もたらすのは、そんなケースか?

本書では、世界を大きく変えている
パワーシフトの全容が、非常にわかりやく
解説されています。

読む価値のある、非常に良い本でした。

この本から何を活かすか?

本書の主張は、オールドパワーが完全に
廃れ、ニューパワーに取って代わられる
というものではありません。

実は、オールドとニューの2つのパワーの
ブレンドが凄まじい力を生むとしています。

ですから、私たちに求められているのは、
新旧2つのパワーのスキルを身につける
ことなのです。

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| 社会・国家・国際情勢 | 05:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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なぜ日本の会社は生産性が低いのか?


なぜ日本の会社は生産性が低いのか? (文春新書)

満足度★★★★
付箋数:24

ずいぶん前から、日本の会社は生産性が
低いと指摘されています。

事実、日本生産性本部の調査によると、
時間当たりの労働生産性はOECD35カ国中、
日本は「20位」となっています。

トップのアイルランドやルクセンブルグの
およそ半分程度の生産性です。

生産性、生産性とうるさく言わなくても、
生活レベルはそれほど変わらないので、
別にいいんじゃないの?

そう思っている人もいるかもしれません。

しかし、生産性が低くなっていくと、
日本は確実に貧しくなっていきます。

個人の賃金水準が上がらないどころか、
いずれ下がっていくことになる。

特に日本では、医療・福祉・介護の分野で
生産性の低さが目立ちます。

また、他の生産性の高い国に比べて、
ニッチな分野において、突出した
非価格競争力をもつ企業が少ないのも
日本の特徴です。

そこで最近では「生産性を高めよう」が、
合言葉のようになっています。

しかし、本書の著者、人気エコノミストの
熊野英生さんは、それは「愚の骨頂」だと
指摘します。

なぜなら、「個人の工夫で生産性を上げる」
ことが前提になっているから。

  「筆者は本書の執筆を思い立ったとき、
  生産性に関する書籍をかき集めてみた。
  巷に溢れる書籍の多くは個人のスキル
  アップの指南書だった。
  これらはそれなりに役立つのだろうが、
  いくら個人が頑張っても、企業組織や
  チームの生産性は、全体の機能や
  ビジネスモデルが変わらなければ、
  大きく向上することはない。
  個人の仕事術を無数に積み上げても、
  集団的な生産性向上は難しいからだ。」

もちろん個人の生産性も上げるべきですが、
それだけでは問題の本質的なところは
解決しないというのが熊野さんの考えです。

そして、部下を持たない上級管理職が増え、
一人だけでする仕事が増えている現状で、
生産性向上を求められるのは、「旧日本軍」
に近い体質だと指摘しています。

熊野さんは、野中郁次郎さんらの名著
失敗の本質―日本軍の組織論的研究
から次の文の引用しています。

  「日本軍はある意味において、
  たえず自己超越を強いた組織であった。
  それは、主体的というよりは、そうせざる
  をえないように追い込まれた結果である
  ことが多かった。
  往々にして、その自己超越は、
  合理性を超えた精神主義に求められた。」

旧日本軍は失敗しているので、
その教訓から、旧日本軍がやった
逆を目指せばいいとの結論に至っています。

つまり目指すべき戦略は、「物量重視」で、
「持久戦志向」で、「判断の柔軟性」を
持つこと。

実際に今の日本の職場が、どの程度まで
旧日本軍に近いかはわかりませんが、
「働き方改革」に漂う不条理さを考えると、
熊野さんの説には説得力を感じます。

では、個人の頑張りだけに頼らずに、
生産性を上げるにはどうしたらいいのか?

本書では、次の3つの要因を掘り下げます。

  1. チームワークと協業のメリット
  2. 働く目線の高さ
  3. 職業への忠誠心と利他的行動

この中で3番の「忠誠心と利他的行動」が
生産性の向上につながるという考察は、
斬新でしたが、納得できる内容でした。

個人の生産性を最大化しても、必ずしも
組織全体の生産性の最大化につながらない
のは、組織には「協業」が存在するから。

その協業で成果を上げるために必要なのが
「利他的行動」に尽くすことなのです。

最近では、生産性向上を謳うビジネス書は
多くなりましたが、本書はその中でも、
独自の視点を持った、面白い本でした。

この本から何を活かすか?

熊野さんは、成果主義には限界があるとし、
メンバーが個人の利益ではなく、
もっと大きな目的を見出すべきと考えます。

そのため、サン・テグジュペリさんの
次の言葉を紹介しています。

  「船をつくろうとするなら、男たちに
  木材を集めさせたり、仕事や労働を
  割り当てて命令するなりするのでではなく、
  代わりに果てしなく広大な海への憧憬を
  伝えるといい」

これは、私の好きな名言の1つです。

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| 仕事論 | 05:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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会社では教えてもらえない ムダゼロ・ミスゼロの人の伝え方のキホン


会社では教えてもらえない ムダゼロ・ミスゼロの人の伝え方のキホン 【会社では教えてもらえないシリーズ】

満足度★★★
付箋数:21

あなたは、「伝え方」のスキルを教わった
ことがありますか?

「伝え方=コミュニケーション」は、
仕事だけでなく、社会生活をしていくうえで、
最も重視される能力です。

日本経済団体連合会が毎年実施している、
「新卒採用に関するアンケート」があります。

こちらでも、採用(選考)で特に重視した
項目として、8割超の企業が16年連続で、
「コミュニケーション能力」を挙げています。

  「伝える力は、仕事やプライベート、
  さまざまな場面で必要なスキルです。
  でも、不思議なことに、今まで “伝え方” 
  について、イチから教えてもらう機会が
  あった人は、ほとんどいないでしょう。
  ただ、伝え方には、やり方やコツが存在
  します。それを知っているか否かで、
   “伝える力” は驚くほど変わるのです。」

アメリカでは小学校の頃から、人前で話す、
「パブリックスピーキング」の授業が
当たり前のように取り入れられています。

それと比べても私たち日本人は、学生時代に
伝え方を教わる機会は、かなり少なかった
と言えるでしょう。

本書は、「伝え方」のコツを40個の実用的な
テクニックとしてまとめた本です。

著者は、伝える力【話す・書く】研究所所長
の山口拓朗さん。

出版社で編集者・記者を務めたのち、独立し、
講演や研修等で、伝え方の実践的なノウハウ
を広めている方です。

伝え方がヘタな人とうまい人の違いは、
いったいどこにあるのか?

山口さんは、その違いは、話すときの
「視点」にあると指摘してます。

伝え方がヘタな人は、「自分視点」で
話します。

 ・自分が話したいことを話す
 ・自分が話したいように話す

これが自分視点の話し方です。

一方、伝え方がうまい人は「相手視点」で
話します。

 ・相手が知りたいことを話す
 ・相手が理解しやすい順番で話す
 ・相手が理解しやすい言葉、表現を使う
 ・相手が興味を持つように話す

これが相手視点の話し方です。

テレビなどの活躍する池上彰さんは、
相手視点で話すことを徹底しています。

だから難しい政治や経済、国際情勢
などのニュースでもわかりやすく伝える
ことができるのです。

伝え方に問題があると、その影響範囲は
かなり広いので、できるだけ早いうちに、
正しい伝え方をマスターしたいものです。

誤解や思い違いが生じる、ミスが起こる、
関係がギクシャクする、仕事が滞る、
トラブルが生じる・・・・

こういった仕事上の問題の多くは、
コミュニケーションに起因しています。

本書は、特に社会人になりたての方には
参考になる本だと思います。

中堅以上の方には、本書のアドバイスは、
「当たり前」と思うかもしれません。

しかし、自分が思ったほどできていない
ことはよくあること。

本書の見出しだけでも、ザーッと見て、
自分が「伝え方のキホン」をきちんと
押さえられているかどうか、確認して
おくといいと思います。

 第1章 伝え方次第で、仕事のムダは9割減る!
 第2章 まずはおさえたい伝え方のキホン
 第3章 ヌケ、モレ、ミスのない文章に
    仕上げるコツ
 第4章 今より3倍伝わる!
    意外と知らない話し方のテクニック
 第5章 100%自信を持って伝えるために、
    すべき準備とは?
 第6章 「伝える」から「結果を出す」へ
    シフトチェンジ

この本から何を活かすか?

  「最低3個。事前に質問を予想しておく」

これは、何かを提案するときのコツ。

説明する相手から、どんな質問が飛んで
きてもいいように準備する。

提案内容に対する質問と、反論に対する
答えをセットにして、最低3個、
できれば5~10個用意しておくことが
推奨されています。

大きなプレゼンなら、当然、事前にQ&Aを
準備していると思いますが、小さな提案だと、
油断して質問を想定していない人も、
多いかもしれません。

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| コミュニケーション | 05:48 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ハッキリ言わせていただきます! 黙って見過ごすわけにはいかない日本の問題


ハッキリ言わせていただきます! 黙って見過ごすわけにはいかない日本の問題 (単行本)

満足度★★★
付箋数:23

オトバンクの上田さんに献本いただきました。
ありがとうございます。

この問題、誰も声をあげていないけど、
このままだったらマズイんじゃないの?

本書は、そんな日本の見過ごすわけには
いかない問題について対談した本です。

対談したのは、元文部科学事務次官で
面従腹背』などの著書で知られる
前川喜平さん。

それと、大阪国際大学准教授でTBS系
「サンデーモーニング」等にコメンテーター
とし出演する、谷口真由美さんです。

お二人は、2018年3月に放送された
ABCラジオの特別番組で一緒になり、
意気投合して、今回の対談に至ったようです。

まず、最初に谷口さんが言及しているのが、
日本人の批判が下手な点について。

なかなか、好き嫌いの感情に左右されずに
批判することができないと。

社会はいろいろな角度から見て議論
するからこそ良くなっていきます。

そのために必要なのが、健全な批判力。

そこで、谷口さんは、本書の冒頭で、
「批判のお作法 5か条」を示しています。

 第1条 批判されてもキレない

 第2条 批判は「事象」「事柄」「発言」
    などについてすべし。
    人間性への攻撃はNG。

 第3条 批判は「事実」に基づいてすべし。
    根拠のない思い込みや固定観念はNG。

 第4条 批判は「愛」が必要。
    その先に「よりよくなる○○」
    (○○には社会、会社、学校、地域
    など)があるべし。
    うっぷん晴らしはNG。

 第5条 批判には「責任」がともなうべし。
    公益通報などの匿名性は守らなけ
    ればならないが、安全地帯からの
    匿名での言いたい放題はNG。

確かに、ここで挙げられている5か条は、
批判する際にはもちろんですが、
議論するときには必要なマナーだと思います。

健全な批判ができないと、言われたことを
そのままやってしまう思考停止の状態に
陥ってしまいます。

では、なぜ日本人には批判的精神が
足りなくなっているのでしょうか?

前川さんは、その理由を次のように考えます。

  「やはり、お上意識が、本来の批判という
  ものを成り立たせなくしているひとつの
  原因でしょうね。お上がお決めになること
  なのだから、それについて文句を言っては
  いけない、という。」

そういった、お上意識を植え付けているのが、
日本の教育制度だということで、お二人は、
熱い議論を交わしています。

この教育をテーマにしたところが、
文部科学省にいた前川さんと、娘を持つ
母親としての谷口さんの、まったく異なる
立場でありながら、議論が噛み合っていて
面白いところです。

教育の主な担い手である学校の先生が、
自分たちが虐待されているから、
そのぶん生徒を虐待する負の連鎖が
起こりかねないとの指摘もありました。

教員免許更新制度で、お上の言うこと聞く
教師をつくり、その教師がお上の言うこと
を無批判で聞く生徒をつくり上げる。

日本の教育の現場では、実際にこの連鎖が
起こっている印象があります。

本書では、教育だけにとどまらず、
政治、憲法など広い範囲に話が渡り、
お二人は議論を深めています。

脚注の解説が充実していたので、
個人的には自分の足りない知識を補え、
議論を理解する上で助かりました。

対談本としては、結構、ガッチリめの
中身の濃い内容の本だと思います。

ただ、お二人の発言には迫力がありますが、
だからと言って、すべて鵜呑みにせず、
「それは本当に正しいのか?」と
考えながら読みたいところです。

クリティカルシンキング(批判的思考)を
鍛えるには、丁度よい教材になると思います。

この本から何を活かすか?

個人的には「ラグビー」を通じて取り組む
人権や平和問題という視点が新鮮でした。

元ラグビー日本代表監督、早稲田大学
ラグビー部の監督だった大西鐡之祐さんは、
次のような言葉を残しているそうです。

  「ラグビーをする若者よ。
  君たちはなぜ、ラグビーをするのか。
  戦争をしないためだ。」

大西さんの著書、
闘争の倫理 スポーツの本源を問う
も読んでみたいと思います。

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| 社会・国家・国際情勢 | 05:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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女の取扱説明書


女の取扱説明書 (SB新書)

満足度★★★
付箋数:22

あなたの周りには、離婚した方が
多いでしょうか?

ひょっとすると、あなたやあなたの両親が
離婚を経験しているかもしれません。

現代の日本において、離婚は珍しくなく、
ありふれた、1つの選択です。

2015年の人口動態統計によると、
3組に1組の夫婦が離婚しているようです。

表面的な離婚の原因は様々ですが、
その根底には、「男女は全然違う生き物」
であることを理解していないことが
理由としてありそうです。

男女が違う生き物であるがゆえに困るのは、
なにも夫婦間だけでなく、恋人同士や、
職場でも困ったことが起こります。

男性から見ると、次の女性の反応は、
まさに「あるある行動」の代表と言えます。

 ・話を聞いて欲しいだけなのか、アドバイス
  を求めて話しているのか、わからない。

 ・意見を求められたから真面目に答えた
  のに、急に不機嫌になった。

 ・家で守らなければならない「謎のルール」
  をどんどん設ける。

 ・いくら家事を手伝っても、「ちゃんと
  やっていない」と妻が怒る。

これらの行動は、話し合ったからといって、
解決するものではありません。

なぜなら、女性自身もその行動の理由が
理解できていないからです。

  「本書はそんな女たちの “あるある行動” 
  にどう対処すべきか、よくあるケースを
  上げながら解説をまとめた取扱説明書
  であり、中でも妻対策に重点を置いています。
  また、単なる対策だけでなく、なぜそんな
  行動をするのかというメカニズムを、
  行動学、男女の性差、脳科学、心理学、
  分子整合栄養医学などさまざまな分野から
  分析を加えて、理由を解説しました。」

著書は、メディアなどへの出演も多い、
心療内科医の姫野友美さんです。

男性から見た女性の「あるある行動」が
なぜ起こるかを詳しく解説し、それに対し、
「男性のしがちな間違い」と「男性が
すべき正しい行動」を提示しています。

また、女性側からの視点としても、
「男を困らせないために、女性がしたい
行動」についても言及しています。

私が本書で、知って良かったと思うのは、
女性が予定をコロコロと変えるのは、
「気分」よりも「体調」によるもので
あること。

女性の行動は、男性が想像できないほど
体調に左右されているようです。

特に2つの女性ホルモンのエストロゲンと
プロゲステロンの影響を受けている。

このホルモンは月経周期によって、
分泌量が増えたり、減ったりするもの。

生理の周期とその時の気分を、
4つに分けると次のようになります。

 1. 月経期:うつ気味の時期
 2. 卵胞期:気分上昇
 3. 排卵期:気分下降期
 4. 黄体期:イラッと不調期

この周期を見ると、およそ1ヶ月の半分
以上は、不安定な時期になっています。

更に更年期になると、体調の不安定さは
拍車がかかるようです。

男性にとっては、女性の月経の辛さに
共感するのは難しいですが、女性の体調の
変化は理解しておいた方がいいですね。

本書は男性からすると、女性という
不思議な生き物を理解するための
手助けになります。

今まさに離婚の危機や、分かれる瀬戸際に
ある方は、少し手遅れかもしれないので、
そうなる前に読んでおきたい本です。

新書タイプで、サクッと読めるけど、
実用性の高い本だと思います。

この本から何を活かすか?

1日15分の努力が家庭円満の秘訣

  「1日15分でいいので、相手が話しかけて
  きたら聞く時間を作りましょう。
  アドバイスは求めていませんから、
  ただ聞き流せばいいのです。(中略)
  BGMのように聞いているようで、
  聞いていない、右の耳から左の耳へ
  流れるようにする、その感覚で少しずつ
  慣らしていくとよいでしょう。」

ポイントは、愚痴はBGMと考えること。
しっかりと、心得ました。

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50代からの「稼ぐ力」:会社にも年金にも頼らず生きる方法


50代からの「稼ぐ力」:会社にも年金にも頼らず生きる方法

満足度★★★
付箋数:21

  「定年退職後の人生を豊かで充実した
  ものにするためには、死ぬまで “稼ぐ力” 
  が必要となる。 “稼ぐ力” があれば
   “名札” と “値札” が付くから、
  自分が勤める会社では余人をもって
  代えがたい人材となり、他社からも引く手
  あまたになる。起業することもできるので
   “定年” という概念はなくなる。
  その “稼ぐ力” がないと、会社依存の人生、
  他人依存の人生、政府にいいように左右
  されてしまう人生になってしまう。
  だが、自分の人生は自分自身で操縦桿を
  握ってコントロールすべきである。」

本書は、タイトルに「50代からの」と
ありますが、実は40代・30代の人こそ
読んだ方がいい本です。

今、50歳より上の人は、60歳で定年退職後、
公的年金が受給開始される65歳まで、
5年間の無収入の期間があります。

この「魔の5年」を貯金を切り崩してでも、
やり過ごせば、何とかなります。

しかし、今、50歳以下の人は
そうはいきません。

公的年金の受給開始年齢は、今よりも
更に引き上げられて、「魔の15年」に
なる可能性があるからです。

本書は、定年退職後の人生を豊かにする
ために、「稼ぐ力」を身につけることを
勧める本です。

著者の、大前研一さんは、2004年に
50代からの選択』という本を書いています。

その本は、50歳までに出世していなければ、
もう将来に見込みはないので、人生そのもの
をエンジョイしてハッピーに死ぬことを
考えるよう勧めたものでした。

しかし、本書は50歳までに出世して
いなくても、「稼ぐ力」さえあれば、
自分の好きな人生を送ることができる
という、より前向きなものです。

仮に、会社の出世競争で負けていても、
人生の勝負では勝てるというメッセージ
が伝えられています。

具体的には、「月15万円」を稼ぎ出す
ことを目標とします。

定年する前の人にとっても、「月15万円」
稼ぎが多いと、かなり生活は楽になり
ますから、是非、稼ぐ力を身に付けたい
ところです。

では、どのようにして「稼ぐ力」を
身に付けるのか?

大前さんは、会社にいる間にスキルを
磨くことを推奨しています。

そして、スキルだけでなく、お金を生む
発想力も磨くように勧めています。

その中の1つ具体的な提案として、
「55歳社内起業制度」が紹介されていました。

これは個人側ではなく、会社側への提案
ですが、個人にも会社にもメリットがある
制度のようです。

55歳から新しいことができるのかと、
半信半疑の人もいるかもしれません。

しかし、大前さん自身も「ビジネス・
ブレイクスルー」を起業したのは
55歳のときです。

ですから、55歳で起業することが、
不可能ではないことを証明しているのです。

それでは、本書では何をして起業する
ことを勧めているのでしょうか?

 ・借金をしない不動産ビジネス
 ・外国人観光客相手のガイドビジネス
 ・葬祭ビジネス
 ・食ビジネスでの地方創生

これらが、大前さんが挙げる狙い所の
ビジネスです。

実際に何をするのかは別にして、
定年後に向けて、お金を貯めるのではなく、
キャッシュフローを作るという発想は
必要だと思います。

それは、60代になってすぐにできる
ことではないので、30代以降になったら
徐々に準備を始めた方がいいでしょう。

この本から何を活かすか?

  「生活を切り詰めて老後の蓄えを
  増やしても、幸福度はほとんどアップ
  しない。余分なお金をいくら持っていた
  ところで、その分、他人よりも幸せに
  なれるわけではないのである。」

お金は、あくまで人生を楽しむためのもの。

大前さんは、死ぬまでに貯金を使い果たす
生き方を勧めています。

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| マネー一般 | 05:33 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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数学の真理をつかんだ25人の天才たち


数学の真理をつかんだ25人の天才たち

満足度★★★★
付箋数:25

あなたの、好きな数学者はだれですか?

日常会話の中で、こんな質問をされることは、
まずありませんが、こう聞かれて答えが
すぐに出てくる人は、本書を読んだ方が
いいと思います。

間違いなく、楽しめます。

好きな数学者なんて、考えたこともない。

そんな方でも、数学にちょっとでも知的な
魅力を感じていれば、結構面白い本だと
思えるはずです。

数学は昔から苦手で・・・

数学アレルギーの方が、本書を
手にする可能性は低いと思います。

しかし、そんな方が本書を読んでも、
「数学者って、イメージと違うな」
という驚きと、発見があるでしょう。

  「本書では、新しい数学を誕生させる
  神秘めいたプロセスを探っていく。
  数学は何もないところから生まれてくる
  わけではない。人が作り出すのだ。
  そのなかには、驚くほどの独創性や
  明晰さを備えていた人物が何人かいる。
  大きなブレイクスルーと結びつけられて
  いる人々、いわゆる先駆者、開拓者、
  偉人たちだ。」

本書は、古今東西、新しい数学の世界を
切り拓いた、25人の偉大な数学者の物語。

著者は、英国第一の数学者であり、
ポピュラーサイエンス書の著者としても
世界的に有名なイアン・スチュアートさん。

当ブログでも、ずい分前になりますが、
数学を変えた14の偉大な問題』を
紹介したことがあります。

  「本書は数学全体の体系的な歴史書では
  ないが、数学のさまざまな話題を
  一貫した形で紹介し、読み進めるに
  つれていろいろな概念が体系的に
  積み上がっていくようにしたつもりだ。」

数学の全体像を知りたいかどうかは、
別にして、本書で紹介される数学者は
いずれも魅力的な物語を持っています。

1人あたり、15ページ前後で、
その偉大な業績にいたる過程だけでなく、
人間的なエピソードも紹介しています。

数学者たちの、意外な横顔や人物的な
魅力が存分に伝えられています。

世間的に広く知られている数学者は、
以下の方々です。(敬称略)

 アルキメデス:私の描いた円を乱すな
 ピエール・ド・フェルマー:最終定理
 アイザック・ニュートン:世界の体系
 レオンハルト・オイラー:我々すべての師
 カール・フリードリヒ・ガウス:見えない足場
 エヴァリスト・ガロア:根と革命化
 ベルンハルト・リーマン:素数の音楽家
 アンリ・ポアンカレ:怒濤のように浮かぶ
           アイデア
 クルト・ゲーデル:不完全で決定不可能
 アラン・チューリング:この機械は停止する

  「彼ら偉人たちは、新たな数学の展望を
  開く先駆的な発見を成し遂げた。
  そこから私たちは何を学べただろうか?
  まず、最初に読み取れるのは、多様性
  である。数学を切り開いた人たちは、
  あらゆる時代、あらゆる文化、あらゆる
  階級におよんでいる。本書で選んだ物語は
  2500年の期間にもわたっている。」

数学者というと男性というイメージ
でしたが、エミー・ネーターさん他
数名の女性数学者も紹介されていて、
多様性を一層感じました。

個人的には、最初から最後まで堪能できた
本ですが、欲を言えば、日本人数学者が
1人ぐらいは入っていて欲しかった。

存命の数学者は選考外という基準なので、
関孝和さんや岡潔さんを選んでくれて
いれば、もっと良かったと思います。

この本から何を活かすか?

私が魅力を感じたのは、フランスの数学者、
エヴァリスト・ガロアさん。

10代の頃に、群を用いて記述する理論、
「ガロア理論」を研究していましたが、
22歳の若さで亡くなっています。

しかも、一人の女性をめぐる
決闘というかたちで。

もう少し長く生きていれば、さらなる
業績が期待できただけに、残念です。

ちなみに、ガロアさんが決闘の前日に
友人宛に送った手紙は、のちの数学にも
多大な影響を与えました。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 数学 | 04:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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離職率75%、低賃金の仕事なのに才能ある若者が殺到する 奇跡の会社 スチューデント・メイドだけが知っている社員全員で成長する方法


離職率75%、低賃金の仕事なのに才能ある若者が殺到する 奇跡の会社 スチューデント・メイドだけが知っている社員全員で成長する方法

満足度★★★★
付箋数:26

ダイヤモンド社の木山さんより、
献本いただきました。ありがとうございます。

あなたが、成績優秀な大学生だと想像して
みてください。

あるいは、あなたのお子さんが、成績優秀な
大学生だと想像してもいいでしょう。

さて、その成績優秀な大学生は、
きつい、汚い、危険、のいわゆる3K職場
の代表とも言える「清掃」の仕事を
したいと思いますか?

もちろん、低賃金の仕事です。

恐らく、ほとんどの人は、優秀な学生が
清掃の仕事を自ら進んでやる姿は、
想像できないでしょう。

では、逆の立場で想像してみてください。

もし、あなたが清掃を頼む側だったら、
どうでしょうか?

  「ハウスクリーニングをお探しですか?
  どこにも負けないサービスとお値段
  フロリダ大学の学生が1件丸ごと99ドルで
  きれいにします。逮捕歴、前科なし。
  品行方正。毎学期、学部長表彰。
  GPA3.8。すぐにうかがいます。」

ちなみに、GPAとはアメリカで使わている
学生の成績平均値で、3.8はめちゃくちゃ
優秀な数値です。

こんな清掃の広告を見ると、頼んでみよう
かな、という気になってきませんか?

本書は、フロリダの清掃サービス会社
「スチューデント・メイド」を立ち上げた
若き女性創業者兼CEOの物語。

その創業者兼CEOが、本書の著者でもある
クリステン・ハディードさん。

なぜ、給料が高くない清掃という仕事に、
優秀な学生たちは、懸命に取り組むように
なったのか?

なぜ、成績上位者しか受けつけない
スチューデント・メイドには学生たちの
応募が殺到するのか?

いかにして、スチューデント・メイドは、
感動の顧客ストーリーを生み出す
「奇跡の会社」となり得たのか?

実は、この会社、ハディードさんが
フロリダ大学の学生だったときに、
自分のジーンズを買う目的で、
何も考えずに、始めた会社です。

というより、1回こっきりのつもりで、
募集広告を出したのがきっかけでした。

そんな軽い感じで始めた仕事だったので、
最悪の結果から本書の物語は始まります。

ハディードさんが雇った60人の学生のうち、
45人が同時に詰め寄ってきて、
「私たち、辞めます」と告げられます。

  「私は起業の基本も、ハウスクリーニング
  が魅力の乏しい業界だということも
  知らなかった。45人が立ち去った
  あの日は、私がリーダーとして直面する
  数々の前触れにすぎなかった。
  壁は高くなる一方だった。
  それでも時間と忍耐とたくさんの失敗を
  重ねながら、私はようやく、不意の試練
  にも立ち向かう心構えを学んだ。」

さすがに、ハディードさんも起業してすぐ、
これが「最悪のビジネスモデル」だと
気がつきます。

しかし、この条件でやると決めたので、
仕方がない。

そこから、数々の失敗のを続けることに
なります。

本書の原題は『Permission to Screw Up』。

直訳すると、「しくじりの許可」ですから、
テレビ朝日の番組『しくじり先生』に近い
イメージかもしれません。

自分が不完全であることを認め、
失敗のオンパレードを続けながらも、
成長を続ける、ハディードさんと学生の
メンバーたちの物語は感動を呼びます。

スチューデント・メイドの数多くの失敗は、
生き生きと語られていて、何より物語として
非常に引き込まれました。

笑いと涙と失敗の実話が持つパワーです。

そして、真のリーダーとはどうあるべきかが
リアルに伝わってきます。

世界的なCEOたちが、こぞってハディードさん
の話に耳を傾けるというのも納得の内容でした。

この本から何を活かすか?

仕事で効果的にフィードバックするときには、
「FBI」の3点を意識するといいようです。

【Feeling】
 フィードバックする側はどんな気持ちか

【Behavior】
 どんな振る舞いがそんな気持ちにさせたのか

【Impact】
 その振る舞いがどんな影響を与えているのか

気持ち、振る舞い、影響の頭文字を取って、
「FBI方式」のフィードバックといいます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| ビジネス一般・ストーリー | 05:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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メモの魔力 The Magic of Memos


メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)

満足度★★★★
付箋数:25

  「人に指摘されて気づいたのですが、
  僕は毎日、尋常ではない量のメモをとって
  います。おそらく、人が1週間、いや、
  1ヶ月かけてとるメモの量を、平気で1日の
  うちにとります。
  なぜここまで狂ったようにメモをとるのか。
  それにはいくつか理由がありますが、
  まず何より大切な理由が、この残酷な
  までに時間が限られている人生という旅の
  中で、 “より本質的なことに少しでも
  多くの時間を割くため” です。」

本書は、仮想ライブ空間「SHOW ROOM」を
立ち上げた起業家、前田裕二さん独自の
「メモ術」を披露する本です。

当ブログで、前田さんの本を紹介するのは、
人生の勝算』に続き、本書が2冊めです。

前田さんは、メモを人生にとっての
「魔法の杖」だと考えています。

なぜ、メモは「魔法の杖」なのか?

  「まず、メモをとると、あらゆる日常の
  出来事を片っ端からアイディアに転換
  できます。一見価値のなさそうな、
  通常の感覚では誰もがスルーしてしまう
  小さな事象でさえ、メモすることで、
  それはアイディアになる。メモの魔力は、
  日常をアイディアに変えるのです。」

前田さんは、メモの種類を大きく2つに
分類します。

1つは、情報や事実をそのまま切り取って
伝えたり、保存しておく「記録」の
ためのメモ。

もう1つは、事実を出発点として、
アイディアを生む「知的生産」のための
メモです。

前田さんが本書で解説するのは、
後者の「知的生産のためのメモ術」です。

では、どのようにして、メモから
新しいアイディアを生み出すのか?

それは、次のフレームワークを使います。

  「ファクト → 抽象化 → 転用」

具体的には、まずノートは見開きで
使います。

左から順に、「標語(幅小)」、
「ファクト(幅大)」、「抽象化(幅中)」、
「転用(幅中)」に4分割します。

最初に「ファクト」欄に、事実や情報を
そのままメモします。

次に、ファクトをグルーピングして、
1言でまとめたものを「標語」欄に書きます。

右側のページに移り、ファクトの情報を
「抽象化」したメモを書き込みます。

最後に抽象化した要素を、実際に使える
ように「転用」したアイディアにまで、
落とし込んでいきます。

前田さんのメモ術で一番肝となるのは、
「抽象化」のパート。

抽象化は、自分に3つのタイプの「問い」
を投げかけることで行います。

 「What型」、「How型」、「Why型」

ここが、本書の最も重要なノウハウで、
具体例を交えながら解説されています。 

  「この “抽象化” こそが、僕のメモ術の
  根幹です。もっと言うと、人間に与え
  られた最も重要な思考機能であり、
  最大の武器であると、確信を持って
  断言できます。」

また、本書の後半では、自己分析の方法、
メモによって夢を叶える方法についても
解説しています。

私もメモは記録よりも知的生産のために
書くことが多いですが、それがノウハウ化
されていて参考になりました。

前田さんは、「メモが人生そのもの」
とまで言い切っています。

また、終章などを読むと、前田さんが
メモ魔なのは、努力してそうなったことが
わかります。

だとすると、冒頭の「他人から指摘
されるまで尋常ではない量のメモを
取っている自分に気づかなかった」
というのは、少し違和感がありました。

あと、若干、自分に酔っている感じが
するのが、好みが分かれるところかも
しれません。

この本から何を活かすか?

前田さんは、メモすることによって増す
5つの能力があると説明しています。

 1. 知的生産が増す
 2. 情報獲得の伝導率が増す
 3. 傾聴能力が増す
 4. 構造化能力が増す
 5. 言語化能力が増す

これだけメモの効用があるので、
単に記録だけでメモを終わらせるのは、
非常にもったいないと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| アイディア・発想法・企画 | 05:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「沈黙」の会話力


「沈黙」の会話力

満足度★★★
付箋数:23

あなたは、会話中やプレゼン中の「沈黙」に、
どのような印象を持っていますか?

会話で沈黙が続くと、気まずい雰囲気に
なることがあります。

プレゼン中に予想外の質問をされて、
言葉に詰まってしまい、思わず黙ってしまう
こともあるかもしれません。

そのため「沈黙」は、重苦しく、つらくて、
逃げ出したくなると感じている方も
多いと思います。

しかし、沈黙には、会話や交渉、プレゼンを
コントロールする力があります。

本書は、沈黙のパワーを知り、それを使い
こなすための本です。

  「世間には、 “どう話すのか” を解説する
  本は溢れています。逆のアプローチで
   “どう沈黙するのか”  “言葉の存在しない
  『間』をどう効果的に使うか” をこの本
  では考えたいと思います。」

著者は、交渉のプロとしての著書も多い、
弁護士の谷原誠さんです。

  「ずっとしゃべりっぱなしでいると、
  聞いているほうは、疲れますし、
  だんだん話が頭に入ってこなくなって
  しまいます。しばらく黙ってみたり、
  言葉を減らすことによって、相手は
   “次に何を話すのだろう” と思ったり、
  こちらの話を整理したりすることが
  できます。
  沈黙することで、場を作り、
  相手の気持ちをコントロールする
  ことができるのです。」

例えば、交渉の場で、相手からイエスを
引き出そうとする場合を考えてみましょう。

説得しようと考えて、しゃべり倒して
しまって、逆に警戒されてしまうことも
あると思います。

しゃべり過ぎは、自己崩壊につながります。

 営業「いかがでしょうか?」
 客「・・・・」
 営業「どこか、気になるところが
    ございますか?」
 客「・・・・」
 営業「お値段でしょうか? この点は、
    もう少しなんとかできますが」
 客「どういう風に?」
 営業「そうですね。・・・こんな感じで
    いかがでしょうか?」
 客「・・・・」
 営業「難しいですか? これ以上だと
    会社に持ち帰って、上司と相談
    しなければありません」

このように沈黙することで、交渉相手が
不安になり、何が気に入らないのかを
勝手に想像してしまう場合もあります。

また、沈黙には相手の関心を集め、
緊張感を高める効果があります。

その効果を知って、存分に活用していた
のが、みのもんたさん。

かつて『クイズ$ミリオネア』で、
「ファイナルアンサー?」と聞いた後、
長いあいだ沈黙してから、「正解!」
または「残念!」と告げていました。

みのさんのように、相手が答えを
知りたがっているときに、沈黙を挟む
のは、答えを言ったときの効果を
劇的に高めます。

プレゼンでも、特に注意して聞いて
もらいたい箇所は、その前にいったん
間を置くことによって、相手の注意を
引きつけることができるのです。

本書では、沈黙とその後のアクションの
組み合わせ、沈黙と質問の組み合わせなど、
より沈黙を効果的に使うテクニックに
ついても解説しています。

沈黙をうまく使いこなせるようになれば、
1つ上のレベルのコミュニケーション力を
手に入れることができます。

本書はそれを、サポートしてくれる本です。

この本から何を活かすか?

  「この本の中で最も大切なことを
  ここに書きます。」

こう書かれていると、間違いなくそこに
注目して読むことでしょう。

会話でも同じで、大切なことを話すときは、
「前振り」が重要です。

 「ここだけの話ですが」
 「あなただから話をするけれど」 
 「ほかのところでは言えないことですが」

これらは相手の意識をこれから話すことに
引きつけるための、効果的な前振りです。

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| コミュニケーション | 05:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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成功する人は、なぜリッツ・カールトンで打ち合わせするのか?~あなたを超一流にする40の絶対ルール~


成功する人は、なぜリッツ・カールトンで打ち合わせするのか?~あなたを超一流にする40の絶対ルール~

満足度★★★
付箋数:21

サンライズパブリッシングさんから
献本いただきました。ありがとうございます。

  「成功者がミーティングを行うとき、
  彼らが選ぶのは、ザ・リッツ・カールトン
  ホテルやマンダリン オリエンタルホテル
  など、高級ホテルのラウンジだ。」

このリッツカールトンではコーヒーが、
1杯1600円ほどで、ミネラルウォーターでも
1杯1000円するそうです。

コンビニやマックへ行けば、どちらも100円
前後で買えますし、他のカフェに行ったと
しても1杯500~1000円位の価格でしょう。

なぜ、成功者は、ザ・リッツ・カールトンで
ミーティングをするのでしょうか?

お金があるから金銭感覚が違うのでしょうか?

いや、むしろ成功者の方が一般の方より、
金銭感覚は鋭いと言えるかもしれません。

投資すべきところにはお金を惜しまず使い、
逆に見栄を張るような無駄なところには、
一切お金を使いません。

  「自分だけでなく、クライアントにとっても
  最高の状態でミーティングに挑んでもらう
  ことは、ビジネスにおいて非常に重大な
  要素だ。高級ホテルのラウンジを選んで
  おけば、店選びが悪かったばかりに、
  クライアントの機嫌を損ねて、大切な
  商談がなくなってしまうという事態は、
  ほぼ排除できる。多少コストを払ったと
  しても、外的な不安要素は一切排除して
  おくに限ると成功者は考えるのだ。」

本書は、2018年5月に刊行した水野俊哉さん
の『年収1億円の人は、なぜケータイに
出ないのか?
』の続編です。

前著では、年収300万、1000万、1億円の人
の考え方や行動の特徴的な違いを
ピックアップしてまとめていました。

本書では、その続編として、水野さん自身や
周りの富裕層の方の考え方や行動を観察し、
40個のルールとして紹介しています。

ところで、あなたの仲の良い人、
付き合いの最も深い5人の平均年収は
いくらになりますか?

実は、それがあなたの年収になります。

もし、仲の良い5人の平均年収が300万円なら、
あなたの年収も300万円に近づいていき、
仲の良い5人の平均年収が1億円なら、
あなたの年収も1億万円に近づいていく。

  「もしあなたの周りに富裕層が1人も
  いなかったとしても、まずは富裕層の
  集まる場所に近づき、彼らと同じ場所に
  身を置き、彼らを観察し、彼らと同じ
  空気を吸って吐いて欲しい。」

成功者になりたければ、成功者と同じ
場所に行って、同じように行動すること。

そして、彼らと交流することで、
自分の考えや行動もそれに近づけていく。

これが成功するための最大の秘訣だと、
水野さんは説きます。

ところで、成功者にとって最も大切な
資本は何なのか?

これは、成功者でも一般の人でも、
おそらく変わらないのではないでしょう。

それは、「健康」。

違いが出てくるとすると、その健康を
維持するための投資の部分です。

 ・成功者は筋トレして体調管理する
 ・成功者は夜遊びをしない
 ・成功者には自分だけのルーティンがある

これらの行動は、健康を維持して、
高いパフォーマンスを発揮するために、
成功者が心がけていることです。

飲み会に参加しても、1次会で切り上げて、
長時間ダラダラと飲み続けることはない
ようです。

飲みニケーションよりも、体調管理する
ことを優先しているのです。

あなたの周りに、もし成功者や富裕層が
いなければ、まず本書でその価値観や行動を
知ることから始めるといいと思います。

この本から何を活かすか?

  「成功者は読書家である」

成功者の行動を真似るために、
どんな本から読めばいいのか?

水野さんは、本書で推奨本をいくつか
挙げていますが、まず最初に勧めるのが、
次の5冊のビジネス書です。

  『金持ち父さん 貧乏父さん
  『7つの習慣
  『ビジョナリー・カンパニー
  『思考は現実化する
  『ゼロ・トゥ・ワン

また、成功者は読書後に、アウトプット
する習慣も持っています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 成功哲学 | 05:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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GREAT @ WORK 効率を超える力


GREAT @ WORK 効率を超える力

満足度★★★★
付箋数:25

モートン・ハンセンさんは、24歳のときに、
ボストンコンサルティンググループ(BCG)
に就職しました。

ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで
金融学の修士課程終えたばかりで、
BCGは夢にまで見た憧れの就職先でした。

若いハンセンさんは、コンサルティングの
仕事をした経験がなかったため、
その経験不足を残業で補おうと考えました。

それからの3年間、週に60時間働き、
それが次第に増え、ついには週90時間も
働くようになっていきました。

その甲斐があって、BCGのコンサルタントと
しては、納得できるアウトプットもでき、
自信も持てるようになっていました。

そんなある日、ハンセンさんは、合併買収の
プロジェクトと悪戦苦闘しているときに、
偶然、同僚の作ったスライドを見にします。

そこでハンセンさんは衝撃を受けました。

その分析は、簡潔明瞭で説得力ある見解と
アイディアに溢れていました。

美しいレイアウトは、見ていて楽しく、
何よりもわかりやすく、理に適っている。

つまり、ハンセンさんが自信をもって
やっていた仕事より、優れていたのです。

そのスライドを作ったのは、
チームメイトのナタリーさん。

しかも、彼女は決して残業をせず、
働くのは午前8時から午後6時まで。

もちろん休日出勤もしません。

ナタリーさんも、コンサルタントとしては、
ハンセンさんと同じ程度の経験しか、
持っていませんでした。

それなのに、自分より圧倒的に少ない時間で、
良い仕事をしている。

この事実を突きつけられて、ハンセンさんは
激しく動揺します。

なぜ、彼女は自分より少ない時間で優れた
業績を上げることができたのか?

これを「ナタリー問題」と呼びます。

ハンセンさんは、その後、BCGを辞め、
ビジネススクールの教授になってから、
大規模な調査を実施しました。

それは職場における個人の業績について、
5000人を調査するプロジェクトでした。

具体的にどのような行動が高い業績に
結びつくかを調べる一大調査です。

プロジェクトの分析結果で判明したのは、
優れた業績のかなりの部分は、
「 “賢く働く” 七つの習慣」によって、
生み出されているということでした。

本書は、5000人の調査からわかった、
「 “賢く働く” 七つの習慣」について
事例を交えながら詳しく解説する本です。

 1. 「すること」を減らし、そこに徹底する
 2. 今そこにある仕事を「再設計」する
 3. 「成長サイクル」を巧みに回す
 4. 「情熱×目的」を強力なエンジンにする
 5. 「しなやかな説得力」で勝ち抜く
 6. 解決を明日に持ち越さない
 7. 1個のプロジェクトに全力投球する

これらが、ハンセンさんが立てた問い、
「ナタリー問題」の答えです。

この中で、1番注目すべきなのは、
「することを減らして、とことんこだわる」
働き方です。

することを増やしてしまうと、2つの罠に
陥ってしまいます。

1つは、手を広げすぎると、ひとつひとつに
十分な注意が払えなくなってしまう罠。

もう1つは、複雑さが増し、それぞれの
タスク管理に多大なエネルギーが必要と
なってしまう罠。

本書では、この罠に陥らないように、
次の戦術を示しています。

  ・「オッカムのかみそり」を使え
  ・自分の体をマストに縛りつけよ
  ・上司に「ノー」を言う

また、本書ではミシュランの三ツ星を
獲得している「すきやばし次郎」の
事例が紹介さていました。

小野二郎さんの「タコを揉む執念」が
目を引きます。

個人的には、「 “賢く働く” 七つの習慣」
には非常に納得感がある本でした。

号令だけの「働き方改革」ではなく、
中身と根拠のある「働き方改革」が
示されていると思います。

この本から何を活かすか?

偉大な企業の条件を導き出した
名著『ビジョナリー・カンパニー』。

この本はジム・コリンズさんの著書として、
知られています。

ハンセンさんは、このシリーズ4作目の、
ビジョナリー・カンパニー4』の
共同執筆者です。

こちらの本は企業が「賢く働く」ための
本ですが、それを個人に落とし込んだのが
本書です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 仕事論 | 06:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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