活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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知の越境法 「質問力」を磨く

満足度★★★
付箋数:21

  「改めて自分の来し方を見つめ直すと、
  越境を繰り返してきた人生だったという
  思いを強くします。会社員だったわけですから、
  当然ながら組織の都合による “受け身の越境” 
  ばかりでした。その都度、必死の “独学” で
  乗り越えてきた気がします。」

本書は、自分の専門以外のことを学ぶ
「越境」のすすめ。

わかりやすい解説で大人気の池上彰さんですが、
越境して学ぶ習慣は、NHK時代の左遷が
きっかけで始まりました。

やりたかった解説委員になれなかったのは、
1つの専門分野を持たなかったからでした。

しかし、池上さんは、専門を持たないことは、
弱点ではなく、分野の垣根を越える強みだと
気づき、大きく考え方を変えました。

今では池上さんにとって、専門分野を
持たないことは、多くの領域を垣根を超えて
学び続ける原動力になっています。

本書は、池上さんのサラリーマン時代からの
越境の歴史を振り返り、その効用と実践法を
説く本です。

池上さんが挙げている越境の醍醐味は、
次の4点です。

  1. 知らないということを知る。「無知の知」。
   (こどもの視点)

  2. 知らないことを知って、停滞を破る。
   (未知の人や土地に越境する)

  3. 離れているものどうしに共通点を見出す。

  4. 知らないことを知ることで多数の視点を持つ。
    自分を相対化する。

かつては、1つの分野について深く学ぶことが、
善しとされてきましたが、変化が物凄く早い
時代になると、逆にそれが足枷になることが
あります。

これからの時代は、越境して学ぶ知性の磨き方
が、今まで以上に重要になってくるのです。

では、どのようにして知らない分野について、
学べばいいのでしょうか?

  「企業コンサルタントも仕事の依頼があると、
  関連本を読み漁るそうです。彼らには流通、
  金融、不動産、製造業、とさまざまな業種の
  会社から相談が持ち込まれます。
  その業界で何が起きていて、問題は何で、
  これからどういう方向性が考えられるか、
  数冊の本を買い込んできて、下準備をした
  うえで相手とのミーティングに向かうそうです。
  短期間で課題を見つけるには、やはり定番の本
  に当たるのが近道だと言います。
  これは異分野に越境するときの正攻法です。」

アウトプットを意識しながら、一定の量の
本を読むことが、まず越境に必要なこと。

次に、越境に欠かせない力として、
池上さんが挙げているのが、「質問力」です。

本を読んでその分野について知ることも
重要ですが、一番いいのはその分野の
専門家に直接聞くことです。

質問には、未知のことを知るだけでなく、
自分を謙虚にする功能もあるようです。

池上さんは、越境するために臨機応変に
質問することを推奨しています。

変な質問をして、愚かだと思われるのが
いやで、質問自体も抑え込んでしまうと、
本人の成長の機会だけでなく、周りの人の
成長の機会も奪ってしまうことになります。

そのことを表しているのが次の言葉です。

  「愚かな質問はない、あるのは愚かな
  答えだけだ」

自分のよく知らない分野については、
知恵を借りることで、一気に越境できるのです。

本書は、ノウハウを詳しく説くというより、
池上さんの自叙伝的な語りが多い本なので、
好みが分かれるかもしれません。

この本から何を活かすか?

「ゆるやかな演繹法」のススメ

  「狙いは定めておくものの、そこで発生する
  偶然の果実は取りこぼさない。事前にものを
  調べておくというのは、仕事のいろはです。
  しかし、ただ思い描いた通りのものを
  持って帰ってくるだけでは、発展がありません。
  見知らぬ何か、予想もしなかった何かを
  掴んでこそ、事前準備は生きたことに
  なるのです。」

演繹法は、あらかじめ立てた仮説が
正しいかを検証する方法です。

しかし、自分の仮説だけにとらわれず、
臨機応変に偶然を拾うのが、池上さんの言う
「ゆるやかな演繹法」です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 仕事術・スキルアップ・キャリア | 05:54 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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