活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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世界を変えた50人の女性科学者たち

満足度★★★
付箋数:22

本書は電子書籍版(Kindle版)も出ていますが、
購入するなら、紙の本を買いましょう。

なぜなら、本書は素敵なイラストを見て楽しむ
ビジュアルブックであり、所有することに
喜びを感じる本だからです。

電子書籍版だと、その喜びは感じられません。

  「その昔、女性が教育を受ける機会が制限
  されるのは決して珍しいことではありません
  でした。女だという理由で科学論文を発表
  するのが許されないこともよくありました。
  女たちは夫に養われる良い妻として良い母
  になることしか期待されていなかったのです。
  多くの人々は、女性は男性ほど賢くないと
  思っていました。この本の女性たちは
  自分のやりたい仕事をするためにこうした
  固定観念と闘わなければならなかったのです。
  彼女たちは規則を破り、偽名で論文を発表し、
  すすんで独学で研究を続けました。
  周りの人々にその能力を疑われていた彼女
  たちは、自分自身を信じる必要があったのです。」

本書は、古代から現代まで、世界を変える
ような偉業をなしとげた女性科学者50人を
紹介した本です。

著者のレイチェル・イグノトフスキーさんは、
歴史や科学、また教育、ジェンダーなどを
テーマに描くことが得意なイラストレーター。

女性科学者の紹介文とイラストの両方を
ひとりで書いています。

左ページが女性科学者のチャーミングな
イラストで、右ページが紹介文という、
2ページで1人を書くシンプルな構成です。

ドラマチックな生涯が、僅か1ページだけに
凝縮されているので、文章としては少し
物足りなさを感じます。

しかし、イラストでその足りない分を
別の角度から、十分に補っています。

さて、本書の中から、女性科学を2人ほど
紹介しましょう。

1人目は、アインシュタインさんが、
「女性の高等教育がはじまって以来最高の、
偉大な数学の天才」と称賛した女性。

その女性は、1882年生まれのドイツの数学者、
エミー・ネーターさんです。

彼女は群と環についての新しい概念を証明し、
抽象代数学の分野を発展させました。

ネーターさんが学生時代のドイツでは、
女性が高等教育を受けることが違法でした。

そのため、彼女は大学の教室の後ろの席に座り、
正式に単位を取れなくても学ぼうとしました。

また、ゲッティンゲン大学に招かれて数学の
研究を行っていた際も、女性であったため、
7年間無給で働くことになりました。

それでも研究を続け、1918年に
「現代物理学の発展を先導したこれまでに
証明された最も重要な数学な定理の1つ」
とまで評される「ネーターの定理」を
発表しました。

2人目は、栄光を盗まれた孤高の化学者の
ロザリンド・フランクリンさん。

彼女は、1953年にDNAの二重らせん構造の
解明につながる、X線回折写真の撮影に
成功しました。

DNAの二重らせん構造を解析したことで
有名なのは、ジェームズ・ワトソンさんと
フランシス・クリックさんです。

彼らは、フランクリンさんの写真を
許可なく使い、研究の一部として発表しました。

更に、ワトソンさんはフランクリンさんを、
「気難しく、ヒステリックなダークレディ」
と批判しました。

それでも研究を続けたフランクリンさんは、
実験でX線を用い、大量の放射線を浴びたため、
ガンで亡くなったと言われています。

本書では、ネーターさんやフランクリンさん
のように、世間では知られていないけれど、
本当は凄い業績を残した女性科学者を
数多く紹介しています。

この本から何を活かすか?

本書は、小学5年生以上で習う漢字にルビ付で
書かれていますから、未来の女性化学者には
ぜひ読んで欲しい本です。

正直、小学生が読んで理解できるとは思えない
内容もありますが、綺麗なイラスト見ながら、
お気に入りの科学者を見つけて欲しいものです。

興味が湧けば、ちょっと難しくても知りたい
という好奇心が出てきますから、それが将来
科学の研究を続ける原動力になるでしょう。

本書は、小学生女子のいる家庭には、
置いておきたいと思える本です。

知り合いの家庭に一冊贈りたいと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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