活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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地方発ヒットを生む 逆算発想のものづくり

満足度★★★
付箋数:21

本書は、日経BP総研マーケティング戦略研究所
上席研究員の渡辺和博さんが、ものづくりから
地域に儲かるビジネスを持続的に作ることを
目的に書いた本です。

渡辺さんが、全国各地で商品開発の場や
事業相談で事業者の方と話していると、
「このあたりの人は宣伝が下手で・・・」
といった言葉をよく聞くそうです。

しかし、実際にはこういった発言をする方の
大半は、「ダメなもの」を作っています。

なぜなら、「宣伝が下手だ」という言葉の裏には
「自分たちは良いものを作っている。
売れないのは買う側がその良さをきちんと
認識していないから」という意識があるから。

こういう言葉を口にする人がダメな理由は、
商品の「良し悪し」や「売れる・売れない」を
どこまでいっても「作りて目線」で判断して
いるからです。

自分が考える良いものが作れているという
認識自体が間違っているとは考えないので、
渡辺さんが事業者の方にアドバイスしても
会話が噛み合わないことがあるそうです。

地方発のものづくりに限らず、売れる商品や
サービスを作ろうとすると、考え方をまったく
変える必要があります。

「良いか悪いか」を決めるのは、
作り手ではなく、買う側・利用する側であること。

更に「良いもの」であってもそれを「買う」か
どうかを判断するのは消費者であること。

当たり前のことですが、「消費者起点」で
考えなければ、売れるものづくりは
できないのです。

また、地方発でものづくりをする場合、
どうしても「作りて目線」になりがちです。

その理由は、地方発の商品は、多くの場合、
地域に根付いた特産品や伝統技術、
伝統的な素材を使っているから。

もちろん、それ自体は悪いことではありません。

問題なのは、そういった特産品には歴史と
伝統があり、過去にはそれで地域が潤った経験が
あったとしても、今現在、市場に求められている
ものではないことです。

時代の変化について行けず、消費者から見て、
価値が感じられない商品になっているのです。

では、どうしたらいいのでしょうか?

地方発のヒット商品を生み出すには、
最初に「何を」作るかだけを考えてはいけません。

「誰に、どんなシーンで、何を売るか」を
セットで考えることが必要です。

最終的なゴールである消費者が求めるものや
生活スタイルから逆算して、何を作るかを決め、
そこに地域資源を活用することを考えるのが、
「逆算発想のものづくり」です。

ターゲットを明確にして、利用シーンを想定する。

そして消費者の課題解決型の商品を開発するのが、
売れるものづくりの王道です。

 島根県出雲市
  出雲ハーブ入りマクロビオティック
  「米粉のクッキー」「大豆と米粉のシリアルバー」

 高知県安芸市
  「ごく旨地鶏の満ちてくスープ」

 新潟県燕市
  「アルミ素材のアイス用スプーン」

 高知県土佐郡土佐町
  大吟醸の日本酒「Sake Nature」

本書では、こういった成功事例を紹介しながら
「逆算発想のものづくり」の秘訣を解説します。

また、後半では全国各地の商工会議所が
会員事業者向けに発行している会報に掲載する
「トレンド通信」をベースにした、商品開発の
ヒントとなるコラムをまとめています。

カスタマードリブンの発想は、地方でなくても
必要ですから、企業の商品・サービスの開発
担当者が読んでも役に立つヒントがある本です。

この本から何を活かすか?

独創的でオンリーワンの商品だったとしても、
売れるとは限りません。

  「ある事例ですが、とてもユニークな食品を
  開発されたところがありました。
  これまでにないものであることは確かなのですが、
   “誰に売るか”  “何を訴求するか” 、
  それを伝えるためには、 “どのような
  パッケージデザイン” がよいか、
  どんな “販売チャネルに扱ってもらうか” 
  といったことについての考察がまだまだ
  きちんとされていませんでした。」

成功するカギは、現状の不備を認識したうえで、
どう変化していくかにあるようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| マーケティング・営業 | 04:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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