活かす読書

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共謀 トランプとロシアをつなぐ黒い人脈とカネ

満足度★★★
付箋数:23

オトバンクの上田さんに献本いただきました。
ありがとうございます。

思ったことをすぐ口にする、米トランプ大統領。

彼の怒りに触れ、罵詈雑言を浴びせられた人は、
米国内、国外を問わず、数えられないほどいます。

そんなトランプさんが、外国の指導者の中で、
唯一「非常に聡明」と称賛し、
罵倒しなかったのは誰でしょうか?

それは、ロシア大統領のプーチンさんです。

  「トランプがあれほどまで、あるいは、
  あれほど頻繁に称賛した外国の指導者は
  ほかにいない。そして、彼のプーチンに対する
  恭順の姿勢は大統領就任後も続くことになる。」

本書は、今アメリカを揺るがしている、
ロシア疑惑、所謂「ロシアゲート」の
真相に迫る本です。

これは、2016年アメリカ合衆国大統領選挙に
おけるロシアの干渉問題のことです。

ロシアは、米大統領選挙でトランプさんを
勝利させるために、サイバー攻撃やSNSを使って、
世論工作や選挙干渉をしたのではないか
という疑惑です。

トランプさんには、政権内部にも敵が多いので、
リークされることを最も警戒していますね。

ロシアゲートの争点は、ロシアの選挙介入は、
トランプ陣営が関与していたかどうか。

そして、この件の調査を行っていた、
FBI前長官ジェームズ・コミーさんの解任は、
操作妨害にあたるか否かです。

  「2016年の騒がしい日々、スティールが依頼
  されていた秘密の調査は、まさにマトリョーシカ
  のようだった。このロシア人形のように、
  最後に真実が現れるまで隠れた秘密を1つ1つ
  引っ張り出し、ドナルド・J・トランプに関わる
  ロシア政府の機密中の機密を暴くという
  危険な仕事である。調査結果はアメリカの
  諜報コミッティーを揺るがし、リチャード・
  ニクソン大統領とウォーターゲート事件の
  暗黒時代以降、類を見ない政治的な激震を
  引き起こすことになる。」

ここで登場するスティールさんとは、
トランプさんとロシアの関係について
情報を入手し、文書を作成したとされる、
英国情報機関MI6の元職員です。

本書は、このスティールさんとの接触から始め、
ロシアとアメリカで細かい取材を重ね、
疑惑の真相を解明していきます。

著者は、英ガーディアン紙海外特派員で、
作家のルーク・ハーディングさんです。

ガーディアン紙では、モスクワ支局長を
務めていたので、ロシアに独自の
ネットワークを持っている方です。

地道に取材を重ねたハーディングさんは、
ロシアがトランプに目をつけたのは、
2016年の米大統領選挙のかなり前から
であったことを知ります。

それは、なんと冷戦のさなか、
1980年代だったといいますから驚きです。

私たちにとってみると、トランプさんの
大統領就任は、降って湧いた出来事でしたが、
実は、ロシアが何十年も時間をかけて、
用意周到に準備したことだったのです。

そして本書では、ロシアからの資金の流れを
追いながら、癒着と共謀の実態を一歩ずつ
明らかにしていきます。

ロシアゲートの今後の展開は、まだ目が離せない
ところですが、本書は、ジャーナリスト魂で、
丹念に足を使って書いた400ページ超の力作。

複雑な人間関係がありますが、冒頭で本書に
登場する人物の写真付き解説が6ページ渡って
掲載されているので、理解を助けてくれます。

ちなみに、スティールさんの35ページの
報告書は、ネットで公開されています。

この本から何を活かすか?

私が本書を読んで思ったのは、やはり政治家は、
迂闊にツィートしてはいけないということ。

トランプさんは、何かにつけてツィートします。

ハーディングさんは、トランプさんのツィートを
手掛かりして、取材に当たりをつけています。

ツイッターは、その瞬間の出来事や感情を
切り取って投稿するもの。

しかし、それを後からつなぎ合わせると、
意外な事実が浮かび上がることもあるので、
政治家は注意しなければなりませんね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 社会・国家・国際情勢 | 05:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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