活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2018年03月 | ARCHIVE-SELECT | 2018年05月

| PAGE-SELECT |

≫ EDIT

評価の経済学

満足度★★★
付箋数:23

  「本書の重要な主張は、他人からどう評価
  されるかはカネよりも価値があるということだ。

  これから、評価がマーケティング、PR、
  ブランディング、地位やメッセージと異なる
  ことを明らかにし、評価とは何か定義しよう。

  なぜそうした定義が重要なのかを示し、
  個人、企業、組織、国にとって評価に価値が
  ある理由を明確に説明する。

  評価を確立するための取り組みとして、
  評価がいかにつくられ、維持され、壊され、
  再構築されるか、
  さらに、企業、軍、政治のリーダーたちが、
  目標を達成するためにいかに評価を用いているか、
  有名人や犯罪者がいかに自分に有利になるように
  評価や信頼を築き利用しているか、
  インターネットやソーシャルネットワーク上で
  評価がいかにわたしたちにつきまとうかも示す。」

本書は、「評価」の仕組みを明らかにし、
それを築く戦略について解説した本です。

著者の1人、デビッド・ウォーラーさんは、
元フィナンシャル・タイムズの記者で
現在はFTIコンサルティング社のパートナー。

戦略コミュニケーション・プログラムの
開発と実践を専門とする方です。

著者のもう1人、ルパート・ヤンガーさんは、
オックスフォード大学コーポレート・
レピュテーション・センターを創設し、
所長を務める方。

このセンターは、企業や組織の評価に関する
研究では世界でトップの機関です。

本書では、評価を「評価ゲーム」と表現し、
そのゲームに勝つ方法を示します。

評価ゲームに勝つための要素は3つあります。

1つ目は、「行動」。

行動は他者の期待に応えられるかどうかを
示すメッセージとなります。

例えば、企業が納入業者につねに30日など、
決まった期間内に支払いをすれば、
きちんと支払能力があるというメッセージ
になります。

2つ目は、「ネットワーク」。

評価とは、実際にどうであるかではなく、
どうだと他人から考えられているかです。

それを伝えるのが、口コミとなるSNSや
ブログ、ウェブサイト、企業の年次報告書です。

3つ目は、「物語(ナラティブ)」。

ネットワークを通じて、自分をどう語るかは、
評価にとって重要な要素です。

それよりも更に重要なのは、他人にどう語って
もらうかです。

そのときに必要になるのが、物語です。

また本書では、評価は「性質」に対する
ものと、「能力」に対するものの
2種類があると考えています。

性質と能力に基づく評価には、相互作用が
ありますが、より長期間の評価に影響するのは、
「能力」であるようです。

本書の特徴は、事例が豊富であること。

フォルクスワーゲン社、英BP社、トランプ大統領、
クリントン大統領、タイガー・ウッズさん、
シャラポワさんなど、日本でもその評判が
よく知られる事例を用いて解説されています。

また、本書が非常に読みやすく感じるのは、
月沢李歌子さんの翻訳の良さも影響している
と思います。

果たして、本書自体は、評価戦略に基いて、
他人からネットワーク上で物語として
うまく語られたのでしょうか?

 第1部 評価をつくる最強戦略
  第1章 「評価ゲーム」に勝つためのルール
  第2章 評価を決定する3つの要素1―行動
  第3章 評価を決定する3つの要素2―ネットワーク
  第4章 評価を決定する3つの要素3―物語
 第2部 最高の評価をつくる実践法
  第5章 危機的状況のなかで評価ゲームを勝ち抜く
  第6章 評価を「貸し借り」する上級テクニック
  第7章 評価ゲームで伝説を残す
  第8章 評価ゲームの達人がすべきこと

この本から何を活かすか?

評価の「貸し借り」は、スポンサー契約や
コマーシャル契約で、行われていることです。

ここで紹介されている事例は、アディダスと
ヒップホップ・グループRun-DMCの関係です。

1980年代当時、ブランドがスポンサー契約
するのは一部のアスリートやスター選手だけ
でした。

アディダスはアメリカでのシェアを拡大
するため、スニーカーの宣伝契約を
初めてヒップホップ・グループと結びました。

結果として、アディダスもRun-DMCも
大成功を収めたことはよく知られています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 広告・PR | 05:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT |