活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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「いい会社」ってどんな会社ですか?

満足度★★★★
付箋数:25

  「本書は、長野県伊那市の片田舎でかれこれ
  60年近く、小さな寒天メーカーを経営してきた
  私が、新進気鋭のベンチャー経営者二人と
   “いい会社とは、どんな会社か” について、
  自由闊達に語り合い、持論をまとめたものです。」

本書で、二人のベンチャー経営者と対談するのは、
「かんてんぱぱ」ブランドで有名な伊那食品工業
の代表取締役会長兼CEO、塚越寛さんです。

坂本光司さんがシリーズで刊行している
日本でいちばん大切にしたい会社』でも
取り上げられた会社です。

塚越さんは社員を大切にする経営を実践し、
その経営理念には、トヨタの豊田章男社長も
共鳴し、「師匠」と呼んでいるそうです。

塚越さんが提唱しているのは「年輪経営」。

  「木の年輪は、その年の気象条件によって、
  多少変化しますが、毎年必ず増えます。
  年輪のできない年はありません。
  企業も同じで、景気の波などの外部環境に
  左右されず、毎年着実に成長する。
  これが年輪経営の意味です。」

年輪経営での成長とは、単に売上高や利益が
伸びることを言っているのではありません。

それらも含みますが、社員や経営者も
幸せになり、人間的な成長をすることを
大切にしています。

塚越さんの年輪経営については、
光文社から『リストラなしの「年輪経営」
が刊行されていますが、本書でも対談の後に、
要点がまとめて掲載されています。

さて、本書で塚越さんと対談する1人目は、
サイボウズ社長の青野慶久さんです。

青野さんが社長に就任した当時のサイボウズは、
離職率が30%近くまで上昇していました。

しかし、ハードな働き方を見直し、
多様なワークスタイルの構築に着手した結果、
離職率を4%にまで下げることができました。

塚越さんと青野さんは、次の4つのテーマに
ついて対談しています。

 ・職場を快適にすると、どんないいことが
  起こるのか?
 ・売上や利益より大事なものは何か?
 ・会社は絶対、永続しないとダメなのか?
 ・幸せを生む人事制度のツボとは?

塚越さんと対談する2人目は、世界で初めて
ミドリムシの屋外大量培養に成功した
ユーグレナ社長の出雲充さんです。

 「ミドリムシの食品で人と地球を健康にし、
 バイオ燃料で地球環境の改善に貢献する」

ことを経営理念に掲げる社会派起業家です。

塚越さんと出雲さんの対談のテーマは2つ。

 ・経営者としての価値観はどのように
  形成されたのか?
 ・「年輪経営」は万能か?

青野さんとの対談に比べ、出雲さんとの
対談ページが少なくなかったので、
個人的にもう少し読みたかった・・・。

しかし、お二人とも非常に密度の濃い、
いい対談ができたという印象です。

  「果たして、今年80歳の私のこうした考えは、
  46歳の青野社長、37歳の出雲社長の二人に
  どう映るのか、真剣に語り合いました。
  結論を言えば、世代を超えて大いに共鳴し、
  経営には普遍の原理原則があることを再確認
  できました。
  一方で、新しい時代の流れに目を見開かされ、
  気付き、学んだことも多くありました。」

経営者には、こういう考えをもっていて
欲しいと思える対談内容でした。

今後も塚越さんと若い世代の起業家との
対談をシリーズとして読みたいと感じました。

また、塚越さんとは全く考え方の異なる
堀江貴文さんと対談しても面白いのではないか
とも想像しました。

この本から何を活かすか?

  「良い会社」と「いい会社」は別物

伊那食品工業が目指しているのは、
「良い会社」ではなく「いい会社」です。

微妙な違いですが、イメージが異なります。

「良い」は、業績が良い、収益率が高いなど、
経営数値がプラスのイメージ。

一方、「いい」は、取引先や顧客、
地域住民との接し方も含めた情緒的な
意味合いも含みます。

会社を取り巻くすべての人に、日常会話の中で
「伊那食品さんはいい会社だね」
と言ってもらえることが理想のようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経営・戦略 | 06:08 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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