活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2017年09月 | ARCHIVE-SELECT | 2017年11月

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英語で説明する全技術

満足度★★★
付箋数:23

著者の齋藤浩史さんは、以前、投資銀行業務を
中心に行う世界有数の国際金融グループ、
ゴールドマン・サックスに勤めていました。

そのときに、上司が使う英語を聞いて驚きました。

その英語は、お世辞にも「綺麗な英語」と
言えるものではありませんでした。

話すスピードも遅く、文法も不正確、
その上、話し方や発音も流暢ではありません。

どちらかと言うと、「たどたどしい英語」と
表現した方が適切でした。

しかし、その上司が使う英語は、とにかく、
「わかりやすい英語」でした。

そう感じたのは、齋藤さんだけでなく、
会議の参加者やプレゼンの相手も同様でした。

その上司が話す英語は、耳を傾けやすく、
何を伝えたいのかがよくわかり、
強い説得力を持っていました。

実は齋藤さんは、英語はかなり得意な方で、
留学経験もあり、英語を話すことに関しては
自信を持っていました。

その上司の英語より、発音も綺麗でなめらか、
語彙も豊富でした。

それでも、英語で仕事をすると、
スムーズに相手に伝わらないこともあり、
苦慮することがあったそうです。

なぜ、自分の流暢な英語よりも、
上司のたどたどしい英語の方が伝わるのか?

このような疑問を持った齋藤さんは、
その謎を解き明かしたいという
強い衝動に駆られるようになりました。

そこで、齋藤さんは、上司の話す英語を
ボイスレコーダーに録音し、繰り返し聴いて、
その秘訣を探ることにしました。

ボイスレコーダーを何度も何度も
繰り返し聴いていると、上司がある1つの
ルールに従って話していることに気づきました。

相手を説得するとき、資料を説明するとき、
スケジュールや自分の状況を報告するとき。

どんなときも、そのルールに沿って
説明していることがわかりました。

その法則に従ってさえいれば、
発音がたどたどしくても、英語のリズムに
乗っていなくても、語彙が豊富でなくても、
しっかりとした説得力を持って伝えることが
できていたのです。

それは、一体、どんな法則なのか?

それは「大中小の法則」。

その名の通り、大きなことがら話し始め、
少しずつ具体的なことに話を進めるという、
非常にシンプルな話し方の法則です。

例えば、ある写真について「日本語」で
説明すると次のようになります。

 大項目:写真は、会議でのワンシーンです。

 中項目:写真には4名いるのですが、
  ホワイトボードが中央にあって、男性が
  その前に立っています。また右側には女性が
  1人立っていて、男性女性の2人が椅子に
  座っています。

 小項目:ホワイトボードの前の男性は何か
  書いており、立っている女性がその彼に
  指示しています。他はホワイトボードに
  目を向けています。

大中小の3つの項目に分けて説明を聞くと、
写真がなくても、その場面のイメージが
湧いたのではないでしょうか。

これを英語にしたのが、本書で伝える
「ゴールドマン・サックス式」の英語です。

ゴールドマン・サックス式の英語と言うより、
齋藤さんの上司の英語と言った方が
正しいかもしれません。

しかし、他の外資系コンサルファームでも
この説明の技術が使われているようです。

非常にシンプルなフレームワークですが、
実際にこれをあらゆる場面で使うのは、
訓練を積まないと、なかなか難しい。

そこで本書では、図やグラフの説明、
写真や3次元空間の説明、動きがあるもの
の説明、時の経過があるストーリーの説明
など多くの場面を使って練習します。

英語の伝え方の技術を解説する本ですが、
日本語だけで読んでも十分にわかる内容に
なっています。

この本から何を活かすか?

本書の「大中小の法則」を身につけるには、
英語学習者が陥りがちな3つの「固執」を
捨てることが勧められています。

  1. 「英語を話す」を捨てる
  2. 「英文法」を捨てる
  3. 「音声学習」を捨てる

これらの学習が必要ないということではなく、
「こだわり過ぎない」ということです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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