活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2017年07月 | ARCHIVE-SELECT | 2017年09月

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データ・ドリブン・マーケティング

満足度★★★★
付箋数:24

データ・ドリブン・マーケティングとは、
効果測定・データ分析を起点として
アクションを起こすマーケティング手法。

マーケティング効果を最大化させるために、
非常に注目されている手法です。

  「データを集約してマーケティング活動の
  管理や最適化ができている企業は少ない。
  一方で、できている約2割の上位企業は、
  データ・ドリブン・マーケティングを
  使いこなし、日々のマーケティング活動に
  おいても適切な指標で効果測定を行っている。
  これらの企業は業績や市場シェアでも
  同業他社に大きな差をつけている。」

しかし、データ・ドリブン・マーケティングを
いざ実践しようと思うと、なかなか難しい。

なぜなら、そこにはデータに基づく意思決定を
妨げる「5つの障壁」があるからです。

障壁1.何から手をつければよいのかわからない

 これは、「やり方がわからない」とか
 「適切な指標がわからない」といった問題。

 →簡単なデータから初めて、クイック・ウィン
  を作る。

障壁2.因果関係が不明

 複数のマーケティング活動が同時並行で
 行われているため、単一活動の効果を
 見極められないという問題。

 →小さな実験を通じて因果関係を検証する。

障壁3.データ不足

 B2B企業などは、顧客への直接的な販売を
 行っていないため、顧客データが収集できない。

 →顧客データを収集する戦略を立てる。

障壁4.経営資源やツールが不足

 データ・ドリブン・マーケティングに必要な
 ツールやシステム、時間やコストが不足。

 →データ・ドリブン・マーケティングの
  インフラを構築する。

障壁5.組織や人の問題

 データ・ドリブン・マーケティングのような
 新しい考え方に対する反発が強いなどの問題。

 →データ・ドリブン・マーケティングを
  企業文化に埋め込む。

本書では、これらの5つの障壁を乗り越える
方法を示し、データ・ドリブン・マーケティング
が始められるようにサポートします。

そして、数多くのデータ指標の中から、
最も効果の高い「15の指標」に絞って
事例を交えて解説します。

  1. ブランド認知率
  2. 試乗(お試し)
  3. 解約(離反)率
  4. 顧客満足度
  5. オファー応諾率
  6. 利益
  7. 正味現在価値
  8. 内部収益率
  9. 投資回収期間
  10. 顧客生涯価値
  11. クリック単価
  12. トランザクションコンバージョン率
  13. 広告費用対効果
  14. 直帰率
  15. 口コミ増幅係数

1~10はいわゆる伝統的なマーケティング指標で、
11~15は新世代マーケティングの指標です。

本書は、この15の指標に沿って整理された
新しい時代のマーケティングの教科書。

アメリカ・マーケティング協会の
最優秀マーケティング賞を受賞した定番本。

著者のマーク・ジェフリーさんは、
米ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院
で教え、著名企業で幹部向けコンサルティングを
担当する業界の第一人者です。

2010年に書かれている本ですが、
根本的な考えを示しているので、
その内容は陳腐化していません。

データ・ドリブン・マーケティングの
非常に優れた入門書だと思います。

この本から何を活かすか?

  「すべての顧客は等しく重要……ではない」

顧客には、自社の利益に貢献する顧客と、
利益に貢献しない顧客の2種類がいます。

また、将来にわたって顧客が自社に
もたらす価値を表す、顧客生涯価値(CLTV)は
非常に重要な指標です。

本書では、現在の利益率とCLTVの2軸で
マトリックスを作り、マーケティング戦略を
考えています。

短期と長期の顧客収益性をバランスさせるのは、
非常に重要なポイントです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| マーケティング・営業 | 06:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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信頼の原則――最高の組織をつくる10のルール

満足度★★★★
付箋数:25

ダイヤモンド社の上村さんより献本頂きました。
ありがとうございます。

アメリカの航空業界が不振に陥る中で、
利益を得ている数少ない航空会社の一つが、
ジェットブルー航空です。

同社は北米LCC部門で12年連続顧客満足度
「1位」を獲得しています。

ジェットブルーは、逆境に遭遇しても、
その時の対応で、ファンを増やしている
稀な航空会社です。

最も有名なエピソードは、2007年に起こった
バレンタインデーの日の事件です。

この日は、JFK空港が悪天候のため
フライトのキャンセルや遅延があり、
およそ13万人の乗客に影響が出ました。

ジェットブルー航空にはクレームが殺到。

この時同社は、アメリカの航空会社として
初めて「航空旅客権利章典」を発効し、
乗客の補償を始めました。

航空券料金を全額払い戻しするだけでなく、
更に無料の往復航空券を提供しました。

補償額は、およそ30億円。

当時CEOだったデビッド・ニールマンさんは、
出演依頼があったニュースやTV番組には、
すべて出演し、真摯に質問に応えました。

悪天候であったことは一切言い訳にせず、
お客様に迷惑をかけたのは自分たちの責任
であると謝罪したのです。

こうした対応の姿勢で、ジェットブルーは、
顧客からの信頼を取り戻しました。

同社は現在、2007年の2倍もの売上に
成長を続けています。

本書は、現ジェットブルー航空会長の
ジョエル・ピーターソンさんによる
最高の組織を作るためのルールが書かれた本。

ジェットブルーが、最高の組織を作るために
最も大切にしてきた要素が「信頼」です。

信頼が行き渡った組織は、個人では絶対に
たどり着けない高みに到達できます。

しかし、信頼はたった1人の行為で
簡単に壊れてしまうものです。

ジェットブルーでは、どのようにして、
組織に信頼を浸透させてきたのか?

そのための原理原則が、本書で示される
10のルールです。

 ルール1 誠実さを身につける
 ルール2 すべての人を尊敬する
 ルール3 権限を委譲する
 ルール4 目標を具体的に示す
 ルール5 夢を共有する
 ルール6 事実をありのままに伝える
 ルール7 尊敬して論争する
 ルール8 謙虚さを忘れない
 ルール9 相手も勝つ交渉をする
 ルール10 慎重にルールを守る

組織が信頼を築く中で、最も重要な
鍵となるのがリーダーの立ち振舞いです。

どんなに能力があり、カリスマ性があっても
家族・友人・仲間との約束を守れない
リーダーは、組織内に永続的な信頼を
築くことはできません。

リーダーの言行一致が、信頼の核心。

トップが誠実であることが、信頼を組織に
根付かせるためには絶対に欠かせません。

そして、信頼を組織全体に浸透させるために、
リーダーはあらゆる人に対して、
敬意を払う必要があるのです。

本書で、ピーターソンさんが語る原則は、
机上の空論ではなく、ジェットブルーで
これまで実践されてきた内容です。

ですから、平易に書かれていますが、
1つ1つが重みのある言葉になっています。

この本から何を活かすか?

飛行機のような閉ざされた空間の中で、
赤ちゃんに大声で泣かれるのは、
なかなか辛いものがあります。

しかし、最も辛いのは、子どもに泣かれて
周囲に迷惑をかけたと感じる母親です。

そうした母親のために、ジェットブルーは
どんなサービスを行ったのか?

それは、赤ちゃんが泣くと
周囲が笑顔になるサービスです。

ジェットブルーは、機内で赤ちゃんが泣く
人数によって、次回以降使える
割引航空券を提供しました。

1人泣くと25%オフ、2人泣くと50%オフ、
3人泣くと75%オフ、4人泣くと100%オフ

このサービスで、機内で赤ちゃんが
泣くたびに乗客は笑顔になり、
4人目が泣いたときには、
機内全体で拍手が起こったと言います。

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| 組織・社内教育・コーチング | 05:38 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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不道徳な見えざる手

満足度★★★
付箋数:22

「釣り師」は、ルアー(疑似餌)を水に入れて、
用心深い魚が通りかかり、間違いをしでかし、
捕まるのを待ちます。

これは本当の釣りだけの話ではありません。

市場経済において、売る側は多少なりとも
こうした釣り師の要素を持っています。

一方、「カモ」は理由はどうあれ、
うまいこと釣られてしまう人のことを言います。

  「経済とは、釣り師とカモの永遠の闘い」

本書は、釣り師とカモという観点から、
経済について書かれた本です。

  「本書の狙いは、カモを釣る例をたくさん
  挙げて、それが私たちの生活にどれほど
  影響しているかを示すことだ。
  人々の活動、思考、目標、そして目標の失敗に
  影響が見られている。一部の事例は日常生活、
  たとえば自動車、食べ物、薬、売買したり
  暮らしたりする家に関するものだ。
  他はもっと系統的で専門的なものになる。
  たとえば金融市場だ。
  でも何よりも、検討すべき事例は社会政策にも
  深遠な影響を持つ。特に政府が自由市場の足を
  引っ張るのではなくそれを補うためには
  どうしたらいいかという点について――
  というのも、コンピュータが悪意あるソフトに
  対する保護を必要としているのと同様に、
  私たちももっと広く定義されたカモ釣りに
  対する保護を必要としているからだ。」

本書は経済に仕組まれた詐欺の仕掛けに、
私たちが引っ掛からないように書かれた本。

著者は、ジョージタウン大学教授で、
2001年にノーベル経済学賞を受賞した
ジョージ・A.・アカロフさん。

もう1人は、イェール大学スターリング経済学
教授で、2013年にノーベル経済学賞を受賞した
ロバート・J・シラーさんです。

この2人のノーベル経済学賞受賞者は、
2009年に刊行された前著『アニマルスピリット
でもコンビを組んでいます。

本書は、『アニマルスピリット』の続編と
位置づけていいかどうかわかりませんが、
同じコンビで経済の仕組みについて語ります。

賢明で誠実なあの人が、なぜいとも簡単に
騙されてしまうのか?

人はなぜ、知らず知らずのうちに不道徳な
振る舞いをしてしまうのか?

カモ釣りは、いたるところに存在していて、
人は驚くほど、カモとして釣られています。

それは経済が誕生したときからデフォルトと
して仕組まれた罠で、市場経済がある以上、
決してなくすことはできないもの。

ならば、詐欺が仕掛けられている事実を知り、
消費者として少しでも最善の選択をするために
自衛しましょうということです。

本書では、結婚式、お葬式、住宅購入、
医薬品、選挙、広告、ポテトチップスなど、
身近な例を挙げ、経済の裏側の仕組みが
解説されています。

  「結局のところ、本書には “新しい経済学” 
  と見なせるようなものは何もないかも
  しれない。私たちが経済学の相当部分を
  新しく発明しなおそうとしたなら、
  正しくもなければ説得力もないだろう。
  でも私たちの狙いはちがうところにある。
  私たちはカモ釣りが古い経済学からの
  通常の教訓とはかなりちがった結論を
  もたらすということを示そうとしたのだ。」

個人的には、経済のすべてをカモ釣りの
観点から語るのは、斬新であるものの、
多少無理があるようにも感じました。

本書で示された2人の考えについては、
賛否の意見が別れるところだと思います。

この本から何を活かすか?

本書は、あまり読みやすい本とは言えません。

それは邦訳に問題があるのか?

本書の翻訳者は、ポール・クルーグマンさん
の本などクセのある著者の翻訳には定評のある
山形浩生さんです。

私が、山形さんのこれまでの翻訳本を
読んできた限りでは、本書が読みにくいのは
やはり原書の問題だと思います。

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| 経済・行動経済学 | 05:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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SPRINT 最速仕事術

満足度★★★
付箋数:21

  「 “スプリント” とは、GVが活用している
  プロセスで、アイディアをプロトタイプの
  かたちにすばやく落とし込み、それを顧客と
  テストすることによって、たった5日間で
  重要な問題に答えを出す手法をいう。
  事業戦略やイノベーション、行動科学、
  デザインなどの手法の “ベストヒット” 集を、
  どんなチームにも活用できる段階的プロセス
  にパッケージしたものだ。」

GV(グーグル・ベンチャーズ)とは、
グーグルのベンチャーキャピタル部門から
独立した会社です。

世界で最も活発に成功している
コーポレート・ベンチャーキャピタルの
1つです。

ベンチャーキャピタルでは、巨額の投資を
する前に、そのアイディアが成功するか
否かを、素早く見極めなければなりません。

そこで生み出されたの「スプリント」です。

本書は、GVで使われてる「スプリント」と
呼ばれるテストプロセスを公開します。

著者は「スプリント」の生みの親で、GVの
デザインパートナーのジェイク・ナップさん。

同じくGVのジョン・ゼラツキーさんと
ブレイデン・コウィッツさんの3名です。

スプリントは、「デザイン」を問題解決の
ツールとして活用して、たった5日間で
本当に重要な問題を見極め、それに確実に
答えを出します。

スプリントを始める前に、まず適切な
「課題」と「チーム」を選びます。

次に、スプリントを行うための
「時間」と「場所」を確保します。

それから月曜から金曜までの連続した
5日間のプロセスで答えを出します。

  月曜日 問題を洗い出して、どの重要部分に
      照準を合わせるかを決める。

  火曜日 多くのソリューションを紙に
      スケッチする。

  水曜日 最高のソリューションを選ぶという
      困難な決定を下し、アイディアを
      検証可能な仮説のかたちに変える。

  木曜日 リアルなプロトタイプを完成させる。

  金曜日 ターゲットの顧客でテストする。

このGVで開発された、1週間で結果を出す
プロセスは、他の企業や政府機関でも
導入されています。

グーグル、フェイスブック、マッキンゼー、
エアビーアンドビー、ブルーボトルコーヒー、
ミュンヘン、ヨハネスブルグ、シンガポール、
ウィスコンシン州などが主な利用先です。

本書では、スプリントが活用される場として、
次のような例を挙げています。

  「新規事業の実行可能性を評価したり、
  新しい携帯アプリの初期バージョンを
  つくったり、数百万のユーザーがいる製品を
  改良したり、マーケティング戦略を決定したり、
  医療検査報告書をデザインしたりするのに、
  スプリントを活用している。
  スプリントは次の戦略を練る投資銀行にも、
  自走車をつくるグーグルのチームにも、
  数学の大きな課題にとりくむ高校生にも
  役立っている。」

要するに、ベンチャーキャピタルでなくとも、
世界の誰もが使えるように、スプリントは
開発されているのです。

原題のサブタイトルが「How To Solve
Big Problems and Test New Ideas in
Just Five Days」となっていますが、
本書は、正にその通りの内容です。

翻訳本のため、若干読みにくさはあるもの、
短期間で重要なことを見極めるために、
「デザイン」を使うのは新鮮でした。

この本から何を活かすか?

  「スプリントはケーキづくりに似ている。
  レシピ通りにつくらなければ、大変な
  シロモノができあがるかもしれない。
  砂糖と卵がなければケーキをつくれない
  ように、プロトタイピングとテストなし
  ではスプリントは成功しない。」

本書は巻末にスプリントのチェックリストが
掲載されています。

本文を一度通読したら、このチェックリストを
元にレシピに沿って行うのが良さそうです。

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| ノウハウ本 | 05:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み

満足度★★★
付箋数:24

最先端の研究・産業用レーザーや光学機器
などを輸入、販売するレーザー専門商社の
株式会社日本レーザー。

この会社は、近藤宣之さんが社長に就いてから、
23年連続黒字を続けています。

しかも、ここ10年以上離職率は、ほぼゼロ。

第1回「日本でいちばん大切にしたい会社」
大賞を受賞している会社です。

しかし、近藤さんが社長になった当時の
日本レーザーは、毎年赤字が続き、
債務超過も1億8000万円にまでなり、
主力銀行からも見放された状態でした。

近藤さんが社長に就任した直後には、
常務が有力商権と優秀な部下を引き連れて
独立する事件も起こりました。

会社はいつ倒産してもおかしくないほど、
ガタガタの状態でした。

そこで、近藤さんは大きく経営方針を変え、
就任1年目から黒字に転換し、2年目には
累積赤字を一掃しました。

一体、何を変えて、V字回復したのか?

  「私は逆風の中を歩き続けてきましたが、
  そのときどきの体験を糧にしてきた結果、
  わかったことがあります。それは、
   “『人を大切にする経営』の実践こそ、
  会社を再建・成長させるたったひとつの
  方法である” ということです。
  人を大切にして、社員のモチベーションを
  上げない限り、会社を発展させることは
  できません。
  つまり、モチベーションが9割ではなく、
  10割なのです!」

近藤さんは、どんな理由があろうとも、
「赤字は犯罪」だと言います。

なぜなら、会社が赤字になれば、
社員に雇用不安を引き起こすからです。

近藤さんが会社を経営する目的は、
たった2つに集約されます。

1つは、「社員の雇用を守る」こと。
もう1つは、「社員の成長を促す」こと。

特に、雇用を守ることに関しては、
近藤さんには徹底したこだわりがあります。

それは、近藤さんが日本レーザーの社長に
就任する前、1000人規模のリストラなど、
何度か大きなリストラをやった苦い経験が
あるからです。

そんな経験があったため、
「雇用を守られる安心感があるからこそ、
社員は一生懸命働くことができる」
というのが近藤さんの経営者としての
哲学になりました。

近藤さんは2度とリストラを行わないために、
日本レーザーを親会社だった日本電子から
2007年にMEBOによって独立させました。

MEBOとは、マネジメント・アンド・
エンプロイ―・バイアウトの略で、
経営陣と従業員が一体となって行うM&Aです。

日本レーザーは、ファンドを入れず、
経営陣と社員からの出資金と銀行借り入れ
のみで、親会社から株式を買い取って
独立しました。

その結果、正社員だけでなくパート出身者も、
派遣社員も、定年後入社の嘱託社員も、
新卒の新入社員も全員が株主となる、
世界的にも例がない会社になっています。

本書では、日本レーザーがどのようにして、
社員を守っているのか、どんな仕組みで
社員を評価しているのかを公開しています。

普通の会社ではあり得ない、「笑顔」で
手当が付く仕組みなどもあります。

個人的には、日本レーザーの仕組みは
非常に素晴らしいと思いましたが、
本の構成上、話しがあちこちに行って、
少し読みづらさを感じました。

この本から何を活かすか?

日本レーザーには、以前、膵臓がんで、
余命2ヶ月と宣告された女性社員がいました。

在宅勤務に切り替え、「療養することが
あなたの仕事だ」と伝え、欠勤扱いにせず、
給料を払い続けたといいます。

残念ながら、その女性社員は42歳の若さで
亡くなりましたが、日本レーザーでは、
その8歳の息子さんの面倒を見ているそうです。

学校が終わって父親が迎えに来るまでの間、
息子さんは母親が使っていたデスクで
自習をして、時々社員が算数などを
教えているようです。

このようなエピソードが日本レーザーが、
「ありえないレベルで人を大切」にしている
と言われる所以です。

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| 経営・戦略 | 07:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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かくて行動経済学は生まれり

満足度★★★
付箋数:23

  「『マネー・ボール』の著者は、野球選手の
  市場がなぜ非効率なのか、もっと深い理由が
  あることを知らないようだ。
  それは人間の頭の中の働きから生じている
  ― そして、野球の専門家がなぜ選手を
  見誤るのか、またどんな分野の専門家でも、
  その人自身の頭の中でなぜ判断が歪められて
  しまうのかについては、すでに何年も前に
  説明がなされている。それを行ったのは、
  二人のイスラエル人心理学者、ダニエル・
  カーネマンとエイモス・トヴェルスキー
  である。」

ベストセラーになり、非常に注目された
マイケル・ルイスさんの『マネー・ボール』。

この本は、メジャーリーグの貧乏球団、
オークランド・アスレチックスのGM
ビリー・ビーンさんが球団を立て直す
過程を描いたノンフィクションでした。

ビリー・ビーンさんは、セイバーメトリクス
と呼ばれるデータ分析の手法を武器に、
貧乏球団を常勝軍団に作り変えました。

『マネー・ボール』は、スポーツ界に
データ革命を巻き起こし、映画化もされました。

そんな飛ぶ鳥を落とす勢いだった
ルイスさんの本に対し、冒頭に紹介した
書評がある雑誌に掲載されました。

書いたのはシカゴ大学に所属していた、
経済学者のリチャード・セイラーさんと
法律学者のキャス・サンスティーンさんです。

専門家は直感に従うと、判断を間違ってしまう。

心理学的な側面から見ると、スポーツチームの
スカウトは自分にとって都合の良い証拠
ばかりを集める「確証バイアス」によって
判断を見誤ってしまうのです。

この指摘にルイスさんは衝撃を受けました。

マネー・ボール』では、こうした心理学的な
側面を見落としていたのです。

さらに、ルイスさんはこの指摘を受けるまで、
カーネマンさんとトヴェルスキーさんのことを
知らなかったのです。

カーネマンさんとトヴェルスキーさんは
プロスペクト理論やヒューリスティクス、
バイアスなどの研究により行動経済学を
発展させた第一人者です。

ルイスさんは、書評によって二人のことを
初めて知り、行動経済学がどのようにして
生まれたかについて興味を持ちました。

一体何が、この二人ユダヤ人心理学者を
脳の働きの研究へと向かわせたのか?

どうして心理学者がノーベル経済学賞を
受賞することになったのか?

その疑問に答えるべく、二人の心理学者、
カーネマンさんとトヴェルスキーさんの
足跡を追って、行動経済学が生まれるまでの
過程を描いたのが本書です。

単に二人の研究者の実績を追うだけでなく、
「友情」と「嫉妬」といった感情面にも
注目した人間ドラマにもなっています。

私がこの物語からよくわかったのは、
人の心理に詳しい研究者でも、自分が心に抱く
感情はコントロールできないということです。

  「脳には限界があり、人の注意力には
  穴がある。ダニエルとエイモスが切り拓いた
  その新たな人間像をもとに、 “行動経済学” は
  生まれた。エイモスの死後、その権威となった
  ダニエルは、ノーベル経済学賞の候補者に
  選ばれる。発表当日、一人連絡を待つ
  ダニエルの胸には、エイモスへのさまざまな
  思いがよぎる。」

ルイスさんは、詳細に行った取材から、
事実を積み重ね、魅力的で読み応えのある
ストーリーを紡ぎ出しています。

この本から何を活かすか?

トヴェルスキーさんがノーベル経済学賞を受賞
できなかったのは、その功績が認められる前の
1996年に亡くなっているから。

ノーベル賞は生存者のみが受賞対象なのです。

カーネマンさんがノーベル経済学賞を受賞
したのは2002年のことでした。

ストックホルムから電話がかかってくる日の
カーネマンさんの描写は、まるで映画の
ワンシーンを見ているようでした。

個人的には、トヴェルスキーさんと
カーネマンさんの関係を本書をベースに
映画化しても面白いと思いました。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経済・行動経済学 | 06:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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幸せな人は「お金」と「働く」を知っている

満足度★★★
付箋数:21

グループウェア「サイボウズ Office」などで
知られるサイボウズ株式会社。

同社は『学校では学べない「夏の1日授業」』
と題して、高校生を対象に、自分の未来に
ついて考えるためのイベントを実施しています。

2016年8月5日に行われた授業のカリキュラムは
以下の通りです。

 1限目 世の中のすべてがわかる「フレーム
    ワーク」と「メソッド」
    青野 慶久さん サイボウズ社長

 2限目 福島の現在~高校生だから
    できることを考えよう
    大内 梨央さん 福島の高校2年生

 3限目 私たちの時代の新しい「お金」との
    付き合い方
    新井 和宏さん 鎌倉投信資産運用部長

 4限目 僕はミドリムシで世界を救うことに
    決めました。
    出雲 充さん ユーグレナ社長

 5限目 ビリギャル本人だからこそ語れる物語
    「ビリギャル」のモデル小林さやかさん

どの授業も、大人から見ても魅力です。

本書は、この中の2限目、鎌倉投信の
新井和宏さんが行った授業を書籍化した
ものです。

  「この本は、若い人たち、特にこれから
  社会に出ていく人たち、そしてその親御さん
  にこそ読んでほしいと思っています。
  多くの子どもたちはお金についての教育を
  ほとんど受けないまま大人になります。
  そのようにして育った子どもたちは、
  大人になってもお金に対してきちんとした
  価値観ができないままです。その状態で
  働き始めたらどうなるでしょうか。
  働けば当然お金を得るようになります。
  しかし、お金についての教育を受けていない
  ために、結果としてお金に人生を振り回される
  ようになります。」

新井さんは、これまで20年以上金融に
携わってきました。

若い頃は、世界最大級の外資系資産運用会社で
企業年金・公的年金などの運用を行う
ファンドマネージャーとして10兆円近くを
動かしていました。

その後、大病を患った時期に坂本光司さんの
日本でいちばん大切にしたい会社』と
出会い、これまでの金融との関わり方を
考え直すことになります。

その時期に、リーマン・ショックも起こり、
自分の培ってきた金融の技術を社会のために
使うことを決意します。

そして、志を同じくする仲間4人と共に
鎌倉投信を創業しました。

同社は、経済的な指標だけではなく、
社会を豊かにする「いい会社」を応援する
コンセプトで投資信託を販売しています。

同社唯一の投資信託「結い2101」は
次の方針で運用されています。

 1. 応援する理由を明確にする
 2. より多くの人が応援できるように
  投資先をすべて開示する
 3. 応援するからには短期間で業績が悪く
  なっても手放さず、買い増す
 4. 会社の基本方針が変わらない限り
  投資し続ける

実は、私はこの「結い2101」に投資して
いるので本書を手にしました。

何を幸せとするかの基準は自分自身の中に
あります。

つまり、幸せとは、最高の自己満足を
持つことです。

そして最高の自己満足は、実は他者への
貢献によって生まれるもの。

これが、新井さんの「幸せ」に対する
考えです。

本書は、高校生への授業がベースなので、
非常に平易に書かれています。

しかし、これまで「お金」と「幸せ」に
ついて真剣に考えた経験のない方には、
人生の指針として参考にできる本だと
思います。

この本から何を活かすか?

以下、2017年4月の「結い2101」目論見書に
出ている、この投資信託の主な投資先です。

 1 SHOEI その他製品 1.5
 2 KOA 電気機器 1.4
 3 ユーシン精機 機械 1.3
 4 堀場製作所 電気機器 1.3
 5 アイ・ケイ・ケイ サービス業 1.3
 6 日本空調サービス サービス業 1.3
 7 前田工繊 その他製品 1.3
 8 ユニオンツール 機械 1.3
 9 タムロン 精密機器 1.3
 10 カゴメ 食料品 1.2

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| マネー一般 | 05:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ネットは基本、クソメディア

満足度★★★
付箋数:21

2016年末に発覚し、世間を騒がせた、
医療情報サイト「WELQ(ウェルク)」問題。

このサイトは、DeNAが運用するまとめサイト、
いわゆるキュレーションメディアでした。

WELQでは、不正確な記事や、著作権無視の
転用が次々と見つかりました。

特に誤った医療情報が掲載されていることで、
大きな問題となりました。

DeNAでは、創業者の南場智子さんを含む3人が、
ひたすら謝罪し、第三者委員会の調査報告書を
公開したことが記憶に残っています。

また、DeNAが運用する他のサイトでも、
同様の不正確な記事が見つかり、大炎上の末、
それらのサイトも閉鎖に追い込まれました。

これらの不祥事は、キュレーションメディア
自体のあり方を問う問題です。

  「本書は2016年12月にネット界を席巻した
   “キュレーションサイト問題” から、
  ネットメディア全般の抱える問題と今後の
  あるべき姿などを探っていく。」

著者の中川 淳一郎さんは、古参のネット編集者。

これまでにも『ウェブはバカと暇人のもの』、
ネットのバカ』などを執筆し、ネット編集者
の立場から問題点を指摘してきました。

  「本書を出すことになった2017年、
  ネットの影響はさらに大きくなった。
  テレビ・雑誌・ラジオという既存の
  4マスメディアであってもネットの発信力を
  活用したり、ネット発のニュースを大々的に
  取り上げたりしている。しかし、ネットの
  実態はまだまだ無法地帯であり、ゲス業者と
  クソ記事が溢れる地獄絵図でもある。」

記事の信頼性が担保されないまま、
もはやマスメディアとなったネット記事。

本書で中川さんは、キュレーションサイトの
問題をDeNAの第三者委員会の調査報告書と
10年以上のネット編集の実体験から解説します。

ネット記事を読む側としては、ゲス業者、
クソ記事が溢れるこの現状から、いかにして
身を守るのかについても言及されています。

先日私が見た、NHKの国際ニュース番組
「これでわかった!世界のいま」で、
ミャンマーの新聞記者の質が低いことが
取り上げられていました。

それは記者が報道に関する教育を受けて
いないため、正確性を欠いていたり、
偏った記事が散見されているという
内容でした。

これは、本書で中川さんが指摘している
ネット記事の問題と本質的に同じもの
であると感じました。

それは記事を書く側のインセンティブが
強力に働く以上、なかなか制限するのは
難しいというものです。

本書で指摘されるネット記事の現状は、
事例と共に詳しく紹介されていますから、
普段、あまりネット記事を読まない人でも
その問題点は良くわかります。

ただし、個人的には「クソ」「ゲス」などの
汚い用語の連発に、読んでいて若干疲れる
印象がありました。

 序章 クソメディアに占拠されるグーグル検索
 第1部 キュレーションサイトの問題の本質
  第1章 こうしてDeNAは炎上した
  第2章 クソメディアはなぜ生まれたのか
  第3章 グレーゾーンの記事制作
  第4章 コンテンツへの愛は皆無
  第5章 被害に遭ったクリエイターたち
 第2部 ネットはもはやマスメディア
  第6章 ネットに頼るマスメディア
  第7章 ネットメディアの集金構造
  第8章 自浄作用を示したネットメディア
 終章 あなた自身もクソメディア?

この本から何を活かすか?

本書の「ネットと上手く付き合う10カ条」
の中で、私が気になったのは次の内容です。

  「クソサイト独特の文体や記事の長さ、
  ページ構成を理解せよ」

トレンドは変わるようですが、2017年時点では
以下のような特徴のサイトが要注意。

  「ですます調」
  「曖昧結論」
  「ターゲットの様々な点を網羅」
  「目次あり」

これらのいずれの条件にも合致すれば、
クソサイトと認定して良いようです。

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| IT・ネット | 06:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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もしも高校四年生があったら、英語を話せるようになるか

満足度★★★★
付箋数:23

著者の金沢優さんに献本いただきました。
ありがとうございます。

  「 “日本人が英語を話せないのは、日本の
  英語教育が間違っているせいだ” とよく
  言われます。確かにその通りでしょう。
  なぜ何ら、どれだけ学校英語ができた
  ところで、それは “話せる” とは全く関係が
  なかったのですから。たとえ高校四年生が
  あったところで、英語は話せるようには
  なりません。つまり “量” ではなく、
   “やり方” の問題なのです。」

金沢優さんは、ある英会話スクールに出会い、
そこで今までの勉強方法を否定され、
何が間違っていたのかに、気づきました。

そして自分なりにも研究を重ね、
最終的に日本にいながら、英語を話せる
ようになったそうです。

本書は、その金沢さんが英語を話せるように
なった苦労の道程をハウツー本ではなく、
「物語」にして伝える本です。

タイトルや表紙からは、2009年に刊行された
岩崎夏海さんの『もしドラ』っぽい印象を
受けます。

また、小説としても若干、粗削りなところが
あるようにも感じます。

しかし、それらを差し引いても、
私には十分に読む価値がある本でした。

恐らく、今まで英語を勉強してきても、
「なかなか話せるようにならない」という
感覚がある人ほど、納得感が高いと思います。

本書の主人公は、中学校の英語教師、
桜木真穂、28歳です。

彼女は、受験英語やTOEICなどでは点数が
取れるけれども、実際の英会話が苦手という
まさに「英語の勉強がデキても話せない」
日本人の典型。

真穂は、2020年の英語教育の改革にいおて、
中学の英語教師は「授業を英語で行う」
ことが決まって、憂鬱になっていました。

そんなときに、本書のタイトルでもある
「もしも高校四年生があったら、英語を
話せるようになるか」と看板の下に書かれた
古めかしい英会話スクールと出会います。

そのスクールは、「吉原龍子 英会話教室」。

教えているのは、受付兼日本人講師(仮)の
葛城有紀(男性)26歳と、学院長であり、
剣道と柔道の師範代でもある吉原龍子30歳。

この2人のコンビがキャラが立っていて、
物語を非常に面白いものにすると同時に、
日本の英語教育の問題点を明らかにします。

  「いいか? 最後にもう一度ハッキリ言うぞ。
  学校英語で話せるようになるなんて幻想だ!
  ネイティブと話していたら、いつの間にか
  話せるようになるなんていうのも幻想だ!
  話せるようになるには、そのための
  やり方があるんだ! そして私の使命は、
  それを日本人に啓蒙して、明治時代から
  止まっている時を動かすことなんだ!
  もう一度、真の開国をするんだ!
  日本の発展のために! 日本人のために!
  分かったか。この国賊野郎め!」

これは、学院長が真穂に言い放ったセリフ。

学院長は、このようにハイテンションな
キャラで、もう一人の講師の有紀君は
いつも冷静沈着。

このコントラストが物語の魅力でもあります。

ちなみに、このスクールでは、
英語の日本語訳を禁止し、イメージで英語を
捉え、文字を極力使わないという教え方を
しています。

読者は、真穂と同じように、
今までの勉強方法のどこがダメだったのか、
そして、どうすれば英語を話せるように
なるのかが、物語の進行とともに少しずつ
わかっていきます。

今現在、英語を話すことに苦しんでいる方や、
これまで何度もチェレンジして挫折した
経験のある方には、是非、読んで欲しい本です。

この本から何を活かすか?

私は、現在オンライン英会話をやっています。

主人公の真穂もオンライン英会話をやった
経験がありましたが、それだけでは、
英語が話せるようにはなりませんでした。

私が、本書を読んで一番変わったのは、
このオンライン英会話の活用方法です。

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| 勉強法 | 05:21 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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心に届く話し方 65のルール

満足度★★★★
付箋数:24

「英語でしゃべらナイト」や「NHK紅白歌合戦」
などの司会も担当した元NHKアナウンサーの
松本和也さん。

  「アナウンサーみたいにうまく話すには、
  どうしたらいいですか?」

松本さんは、仕事がらこんなふうに聞かれる
ことが多いそうです。

そんなとき、松本さんはいつも思うことが
あります。

  「うまく話したい?
  それよりも大切なことがあるんだけど・・・」

この思いが、本書を書く動機になったようです。

「うまい話し方」を目指してしまうと、
ともすると、話し手がかっこ良く見える
話し方になってしまうかもしれません。

本書が目指すのは、「自分をよく見せる
ことを第一に考える話し方」ではなく、
「聞いている人にとって心地よさを
第一に考える」話し方です。

この話し方を目指すには2つ理由があります。

1つ目は、「自分が気持ちいい」話し方が、
「聞き手が気持ちいい」とは限らないこと。

2つ目は、「聞いている人が心地いい話し方」
の方が「うまく聞こえる話し方」よりも、
比較的早く結果に結びつきやすいからです。

では、「聞いている人が心地いい」話し方とは、
どのような話し方なのでしょうか?

松本さんは、「聞いている人が心地いい」
話し方をするための、大切なポイントを
3つ挙げています。

 1. 「聞いていて理解しやすい」こと
 2. 「聞いていてストレスなく耳に入ってくる」
   こと
 3. 「聞いている人が話している人との距離を
   近く感じる」こと

本書では、この3つのポイントに従って、
聞いている人が心地いい話し方をシーン別に
「65のルール」としてまとめています。

心に届く話し方のルールの1番目は、
 「話は食べやすいように一口サイズにする」
というものです。

この前提としてあるのが、話している方と、
聞いている方では、感じ方が違うということ。

自分が言いたいことをどれだけ言えるかを
優先するのではなく、聞く人はどう感じるのか
を優先して考えます。

文章が長いと、聞いている側は疲れます。

話しが切れ目なく延々と続く状態は、
食べ物を口に入れて、飲み込む前に、
どんどん口に食べ物を放り込まれている
ような状態です。

だから、情報は小分けにして、
1つの文章には1つの情報にとどめて
話をするのです。

これは、理屈として良くわかります。

では、実際にどうしたら「一口サイズ」に
した話し方ができるのか?

それが、心に届く話し方のルールの2番目です。

  「途中で息継ぎをしなくても
  話せる長さの文章にする」

息で話せる長さは、およそ5秒以内です。

話の途中で息継ぎをして、「え~」とか
「~わけですが」、「~てですね」などで
文をつないでしまうと、どんどん文が長く
なってしまいます。

意味の切れ目で息継ぎをしたくなったら、
それを逆利用して、「。」を打って、
そこで文を終えるようにするのです。

ここでは、65のルールのうち2つだけを
紹介しましたが、さすがに松本さんは
元NHKのアナウンサーです。

話し方に細かな配慮がされていることが
非常に良くわかりました。

本書はコミュニケーション力を
大幅にアップさせる本だと思います。

是非、参考にしたい一冊です。

この本から何を活かすか?

個人的に特に参考にしたいと思ったのは、
「結婚式など、まとまったスピーチ」の
ルールです。

私は、形式ばったスピーチは苦手で、
これまでネット上のスピーチの仕方を
参考にしていました。

しかし、どうもシックリくるコツが
書かれたものはありませんでした。

本書で紹介されている、8つのルールは、
いずれも納得感が高く、いざという時は、
とても頼りになりそうです。

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| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 05:54 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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かしこい人は算数で考える

満足度★★★★
付箋数:26

2016年の2月に、「2カ月で7人も卒業表明!
AKB48に訪れた大量絶滅期」という記事が
Daily新潮に掲載されて、話題になりました。

それは「直近の2ヶ月で7名がAKBグループを
卒業表明するのは、多すぎではないか」
というものでした。

果たして、本当に2ヶ月で7名は多すぎなのか?

本書の著者、『新体系・高校数学の教科書』や
新体系・中学数学の教科書』で知られる
芳沢光雄さんは、「算数」を使って、
多すぎかどうかを、検証しています。

2ヶ月で7名のペースでコンスタントに
卒業生が出ると、1年で卒業するメンバーは
7人×(12ヶ月÷2ヶ月)=42人です。

もし、この条件でAKBグループのメンバーが、
増えることも減ることもない状態が続くと
すると、毎年42人が卒業して、42人が加入
することになります。

さらに、加入したメンバーは7年在籍すると
仮定します。

そうするとAKBグループのメンバーの構成は、
以下のようになります。

 加入1年目 42人
 加入2年目 42人
 加入3年目 42人
       ・
       ・
 加入7年目 42人
 加入8年目 卒業
 ――――――――
 合計在籍 42人×7年=294人

2016年2月頃のグループ在籍人数は307人で、
上記の1年で42人卒業、7年在籍の条件で
仮定して計算した値に近い人数でした。

また、実際の在籍人数307人が在籍期間7年で
グループ人数の増減がない場合を計算すると
307÷7≒43.857・・・ となります。

これは、毎年44人の新人が加入して、
44人のベテランが卒業することを示します。

この計算結果から「2ヶ月で7人の卒業」は、
「多すぎる」のではなく「大体バランスがいい」
と芳沢さんは結論づけています。

ただし、この計算が成り立つのは、
「毎年の加入人数=卒業人数」として、
平均在籍年数7年を仮定にしているからです。

この前提条件が変わってくると、
当然、結論も変わってきますね。

本書は、日常生活の中の様々な問題を
「算数」の知識を積み重ねて考える本です。

  「最も客観的な “論理” と “数字” を
  用いることは、誤解のない議論を積み重ねる
  うえで非常に効果的です。それゆえ、 “算数”
  の知識を縦横無尽に用いてわかりやすい
  議論を組み立てる技法こそが、現代の社会
  ではとくに求められるはずです。」

非常に話題が豊富で、知的好奇心が刺激
される本です。

言葉の定義をしっり押さえて、
四則計算だけで十分理解できる内容です。

「算数」の奥深さを知り、ものの見方が
大きく変わるかもしれません。

特に、算数・数学をこれまで避けてきた方や
文系の方にはオススメしたい本です。

以下、Ⅰ章~Ⅳ章までは、それぞれ「数と計算」、
「図形」、「論理」、「割合と確率」を
ベースに書かれています。

 Ⅰ章 数え方を知っているとこんなに差がつく
 Ⅱ章 三脚とテーブルどっちが安定?
 Ⅲ章 言葉の使い方で頭の良さがわかる?
 Ⅳ章 意外とてこずる割合の理解!

この本から何を活かすか?

芳沢さんは、本書の「まえがき」で、
数学の得意な人と苦手な人の違いを
次のように指摘しています。

  「およそ数学を得意とする方々は、
  言葉の定義や意味を人一倍大切にします。
  一方で、数学を苦手とする方々の学び方は、
  主に “やり方” を覚えて真似をする型です。
  こうした型では、言葉の定義や意味を深く
  理解する必要はありません。」

「速さ・時間・距離」に関する問題を
「は・じ・き」や「み・は・じ」などを
使って解くのが、定義や意味を理解しない人を
増やしている元凶の1つですね。

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| 数学 | 08:02 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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平均思考は捨てなさい

満足度★★★
付箋数:23

  「ゆりかごから墓場まで、平均という尺度は
  常につきまとい、平均値にどれだけ近づいて
  いるか、あるいは平均値をどれだけ上回って
  いるかによって人物が判断される。
  学校では、平均的な学生の成績と比較して
  評価やランク付けが行われる。
  大学への選抜では、評価やテストの点数が
  平均的な受験生と比べられる。
  就職の際には、評価やテストの点数だけでなく、
  スキルや経験年数、性格検査の得点までが
  平均的な応募者と比較される。
  そして採用されれば、同じ職務レベルの
  平均的な社員を基準にして、毎年かならず
  業績が評価される。
  金銭的な機会も例外ではない。
  クレジットの信用度は平均からどれだけ
  乖離しているかによって決定される。」

私たちが、何かを評価するときに、
最も重宝している基準が「平均」です。

平均身長、平均点、平均年収、平均層など、
何かにつけ、知らず知らずのうちに、
「平均と比較してどうなのか?」と考える
習慣が身についています。

本書の著者、トッド・ ローズさんは、
この何でも平均と比べてしまう思考には、
大きな弊害があると指摘します。

そもそも、平均はいくつもある代表値の
1つに過ぎません。

そして、特に人物を評価する場合には、
1つの尺度だけで、人物を評価できないので、
平均との比較に囚われてしまうと、
偏った一次元的な評価になってしまいます。

例えば、もし手元にある人物のIQテストの
スコアが「120」という資料があるとします。

すると、私たちはIQ「100」を基準にして、
「その人物は賢い」と判断してしまいがちです。

しかし、実際には、いろいろな種類の賢さ
があり、必ずしもIQが高いからといって、
問題解決能力が高いとは限らないのです。

平均は、あくまで集団同士を比較する際に
役立つ指標です。

それを個人の評価に持ち込んでしまうと、
いろいろな弊害が出てしまうのです。

特に、日本人は出る杭になるよりも、
横並びになるのが好きなので、
平均思考の罠に陥りやすいでしょう。

ローズさんは、本書の「はじめに」で、
「みんなと同じになるための競争」が
存在することを指摘していますが、
正に、言い得て妙だと思います。

本書では、平均思考を捨てて、個性を重視して
人物を見ることを推奨しています。

個性を生かすための3つの原理、
「バラツキの原理」、「コンテクストの原理」、
「迂回路の原理」を紹介しています。

個性重視の原理を、様々な事例をもとに
解説していていますが、最も頻繁に登場
する事例が、ローズさん自身の人生です。

ローズさんは、高校を中退し、21歳のときには、
妻と2人の子供を養うために、最低賃金労働を
いくつも転々とした経験があります。

その後、個性重視の道を見つけたことで、
高校を中退してから15年後には、
ハーバード教育大学院の教員となりました。

現在は、心・脳・教育プログラムの
責任者を務めています。

いわゆる平均的なエリート路線とは、
これまで全く異なる人生を歩んで成功した
実例そのものなのです。

 第1部 平均の時代
  第1章 平均の発明
  第2章 私たちの世界はいかにして標準化されたか
  第3章 平均を王座から引きずりおろす
 第2部 個性の原理
  第4章 才能にはバラツキがある
  第5章 特性は神話である
  第6章 私たちは誰もが、行く人の少ない
     道を歩んでいる
 第3部 個人の時代
  第7章 企業が個性を重視すると
  第8章 高等教育に平均はいらない
  第9章 「機会均等」の解釈を見直す

この本から何を活かすか?

コンテクストの原理とは、私たちの性質は、
常に首尾一貫したものではなく、
特定の背景(コンテクスト)においてのみ、
一貫しているという考えです。

例えば、いつも冷静沈着に行動する人が、
車のハンドルを握ると、人が変わるというのは、
コンテクストの原理の典型です。

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| ビジネス一般・ストーリー | 06:12 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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3年で年収1億円を稼ぐ 「再生」不動産投資

満足度★★★
付箋数:24

オトバンクの上田さんに献本いただきました。
ありがとうございます。

あなたは、「不動産投資」に対して、
どのようなイメージをお持ちでしょうか?

私は、不動産投資の魅力を伝えるために、
最も貢献した本は、ロバート・キヨサキさんの
金持ち父さん 貧乏父さん』だと思います。

そのため、「不動産投資=不労所得」という
イメージが強く残っています。

しかし、本書の著者、天野真吾さんは、
不動産投資で成功するポイントは、
不労所得と考えないことだと説明します。

  「 “できる大家” は不動産投資は “投資” と
  名前はあるものの、“事業”に近いと考えて
  います。(中略)

   “おしい大家” は、不動産投資は、投資であり
  不労所得を得る手段だと考えています。
  不動産投資を、簡単にお金を得る手段として
  い続けています。入居者が快適に暮らすことは
  二の次であり、振り込まれてくる家賃のみに
  興味があります。(中略)

   “できる大家” は、事業に真剣に向きあい、
  入居者に “快適な住環境” を提供するので、
  入居者待ちが出るくらいの人気物件を
  持つことができます。」

本書は、不動産投資に興味がある人向けに、
不動産投資を始めるにあたり必要な考え方を
説明し、「覚悟」を持たせてくれる本です。

不動産投資は、資産、人脈、リソースを
「もっている者」と「もっていない者」では、
同じ条件で競争できない世界です。

最初から手をかけなくても儲かる
立地も良く、利回りが高く、入居率が高い
「一流物件」は、「もっている者」である
資産家にしか回ってきません。

では、資産をあまり持っていない個人投資家は、
まったく勝ち目のない世界なのでしょうか?

ここで大切なのが、不動産投資を「事業」と
捉える考え方です。

入居者あっての商売ですから、当然、
快適な住環境を提供するために手がかかります。

だからこそ、資産のない個人投資家でも、
利益を得る余地が残されているのです。

  「資産家や大物投資家が見逃すような
   “二流物件” にも、磨けば光る “一流物件” 
  はあるのです。ポテンシャルは高いのに、
  不運にも “二流” に甘んじている物件を
  激安で購入して “一流” に再生する。
  これが “再生” 不動産投資のコンセプトです。」

本書の著者、天野真吾さんはサラリーマンを
しながら、2008年に不動産投資を始めました。

わずか3年で家賃収入が1億円を突破し、
現在は12棟200室を保有するまでになった、
「再生」不動産投資です。

「湘南再生大家」の愛称で呼ばれ、
国内最大級の不動産投資と収益物件情報サイトの
「健美家」でコラムも執筆している方です。

天野さんにとって大切なのは、その不動産が、
磨けば光る「伸びしろ」があること。

ですから空室率が高い物件は、リスクではなく
チャンスなのです。

  「多くの投資家は空室率の高さをリスクと
  捉えますが、私にとってはチャンスでしか
  ありません。満室物件が安く売られることは
  ないので、購入できたとしても経営が低迷
  すれば、採算が取れず、売却もしづらい物件
  になってしまいます。一方、空室率の高い
  物件は、経営が低迷して入居率を伸ばす
  ことができなくても、安値で購入できるので、
  出口を用意しやすいのです。」

本書では「おしい投資家」と「できる大家」の
違いを明確にし、3年で1億稼げる不動産投資に
なるロードマップを示します。

不動産融資を始めたいと考える人にとっては、
非常に参考になる本だと思います。

この本から何を活かすか?

不動産投資をするときに、「融資」はつきもの。

実は、サラリーマンへの不動産融資は、
かなり歪んでいて、特殊な状態です。

  「(できる大家は)日本国内の金融機関で、
  サラリーマンにフルローン、オーバーローンの
  可能性がある融資という状況は、世界的に珍しい
  ことを理解しています。利回りも高く、割安な
  価格帯で不動産を購入できて、個人名義、
  会社名義で登記できることが、いかに特殊な
  状況であるかを理解しています。」

できる大家は、この歪みを理解した上で、
上手に活用しているのです。

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| 投資 | 06:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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無敵の思考

満足度★★★
付箋数:23

本書で定義される「無敵」とは「幸せ」のこと。

本書は、「2ちゃんねる」の元管理人で、
「ニコニコ動画」を作ったことでも知られる
西村博之さん(以下ひろゆきさん)の幸福論です。

最初に断っておきますが、本書のうち、
ひろゆきさんがちゃんと書いたのは、
「おわりに」の2ページのみです。

本文は、ひろゆきさんが過去に書いたことや
話したことを中心に編集者がまとめたもの。

もし、ちゃんと本人が書かれた本じゃないと
読む価値がないと思っている方がいれば、
本書は読まない方がいいでしょう。

それは、本書がひろゆきさんの手によって
書かれていないからではなく、
その思い込みがあると、ひろゆきさん的な
「幸せ」は理解できないからです。

本書は、「幸せ」に生きるための考え方を
21のルールとしてまとめた本です。

  「 “考え方” 次第で、人は“無敵”になれます。
  けれど、多くの人はそれができていません。
  たとえば、期待値が1を下回るギャンブルは、
  やり続ける限り絶対に損をします。
  お金に余裕があって、損をすることを前提で
  やっているのなら別にかまいません。
  でも、なぜか “自分だけは大丈夫だ” という
  非理論的な考え方をしてしまいます。
  そして、 “わかっているけど、やめられない” 
  という言い訳をします。
  そんな人に向かってできることは、
   “論理的に正しくないよ” と言い続けること
  しかありません。」

ひろゆきさんの考え方は、合理的です。

そして、自分で決めたルールに従って
暮らすことを心掛けています。

ひろゆきさんが事前にルールを決めるのは、
人は何かを選択するときには、
かなりのエネルギーを使うからです。

選択に迷ってしまうと、それがストレスに
なるからです。

  「僕は、 “こういうときは、こうしておこう” 
  というルールを先に決めます。
  それで実際に、 “これ、違うな” と思ったら、
  その都度見直してルールを変えます。」

これが本書で語られる幸福論の大前提です。

私は、世間一般では「変わり者」と言われる
部類なので、ひろゆきさんの考えに同意できる
ルールもたくさんありました。

特に「お金」に関するルールには同じような
考えを持っています。

 ルール15 「金銭感覚」を保っておく
 ルール18 「払いたくない支出」を明確にする
 ルール19 「元をとること」を考える
 ルール20 買い物は「思想」と「機能」に分ける

一方、「さすがにそれはできないな」と思う
ルールもけっこうありました。

例えば、ひろゆきさんが実践している
「海外旅行に行くと必ず生水を飲む」という
ルールです。

これは耐性を増やしておくことが目的で、
現地の人は必ずその水を飲んでいるという
理由で実践しているようです。

もちろん、翌日のスケジュールが空いていて、
トイレにこもってもいいという条件で。

さすがに、いくら探究心があっても、
限られた旅行期間のスケジュールを潰して、
敢えてこのリスクを取ろうとは思いません。

これは、時間的に余裕があるひろゆきさん
だからこそ実践できるルールでしょう。

本書の考えを、単に理屈っぽいと思うのか、
それとも論理的で無駄がないと思うのかは
その人次第です。

しかし、ひろゆきさんのような考え方が
理解できないと、「幸せ」を感じる頻度は
多くないように思えます。

この本から何を活かすか?

ひろゆきさんは、次の5つの条件を満たす本を
「良書」と考えています。

 1. 今後10年以上も影響を与える「技術」や
  「文化」をテーマとしている

 2. 結論に至る「経緯と理由」に筋が通っている

 3. 「資料」から組み立てられていて、
  個人の感想を書いているわけではない

 4. 一般的な「常識」とは違う結論や発見がある

 5. 単純に読んでいて「おもしろい」

本書では、この条件を満たす本として
マルク・レビンソンさんの『コンテナ物語』が
紹介されていました。

古い本ですが、私も読んでみようと思います。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 05:21 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学

満足度★★★
付箋数:23

  「これまで多くの心理学の調査によっても、
  仕事や私生活で目標を達成した、いわゆる
   “成功者” と呼ばれる人たちには、共通する
  思考や行動パターンがあるということが
  明らかになっています。
  つまり “才能が成功に導いた” のではなく、
  彼れは “ある種の思考や行動によって、
  自らを成功に導いている” のです。
  本書では、こうした目標を達成できる人に
  共通する思考や行動を “9つの習慣” に
  まとめて紹介していきます。」

著者のハイディ・グラント・ハルバーソンさん
は、コロンビア大学モチベーション・
サイエンス・センター副所長。

モチベーションと目標達成の分野の第一人者です。

本書は、ハルバーソンさんが書いていた
ハーバードビジネスレビュー誌のブログ記事を
まとめたものです。

では、心理学的に正しい目標達成の
「9つの習慣」を見ていきましょう。

習慣1. 目標に具体性を与える

 もし、「やせたい」と思うならば、
 目標は「やせる」ではなく「5キロやせる」
 とすべきです。

 具体的かつ詳細に、自分が達成したいことを
 考え抜くことが、最初にやるべきことです。

習慣2. 目標達成への行動計画をつくる

 目標達成のためにやるべき行動を着実に
 実行するためには、「いつ何をやるか」を
 あらかじめ予定に入れておく必要があります。

 例えば、「月・水・金には出勤前に必ず
 30分運動する」のように。

習慣3. 目標までの距離を意識する

 目標を達成するには、ただがむしゃらに
 努力するのではなく、日々、どれだけ進歩
 したのかを確認しながら、モチベーション
 を維持します。

習慣4. 現実的楽観主義者になる

 「目標は達成できる」と信じることは大切
 ですが、「簡単に達成できる」と考えては
 いけません。

 「非現実的な楽観主義者」になることなく、
 目標達成が簡単でないことを意識した、
 「現実的な楽観主義者」になるべきです。

習慣5. 「成長すること」に集中する

 「今、何ができるのか」ではなく、
 「これから、何ができるようになりたいか」
 を考えるようにします。

 失敗しても「また、ひとつ学んだ」と考え、
 他の人と比べず、過去の自分と比べる
 ようにします。

習慣6. 「やり抜く力(グリット)」を持つ

 グリットとは、困難にも屈せず、
 長期的な目標達成に向けて全力を尽くす
 「やり抜く力」のことです。

 「うまくいかないのは自分に能力がないから」
 と考えずに、「成功は自分の頑張り次第」と
 考えて、困難な状況でも努力を続けます。

習慣7. 筋肉を鍛えるように意志力を鍛える

 意志力は筋力と似ていて、使わなければ
 衰えますが、定期的に正しい方法で使えば、
 少しずつ強くすることができます。

 まずは小さな目標に取り組み意志力を鍛え、
 いつしか、大きな目標に取り組むための
 意志力を徐々に育てていきます。

習慣8. 自分を追い込まない

 意志力は有限なので、使えば消耗します。

 目標は1つに絞り、誘惑と出会いやすい
 時間や場所を把握して、できるだけそれを
 避けるようにします。

習慣9. 「やめるべきこと」より「やるべきこと」
    に集中する

 目標をどう表現するかで結果が変わります。

 「~しない」という目標を「~する」に変え、
 「やりたいこと」、「やるべきこと」に
 集中します。

本書は120ページの非常に薄い本です。

しかし、そのシンプルさ、読みやすさが魅力で、
実践しやすい本だと思います。

この本から何を活かすか?

ハルバーソンさんの書いた記事は、
ハーバードビジネスレビュー誌において、
歴代最多の閲覧数を記録したと言います。

本書のベースとなった、その記事(英語)が
こちらです。

Nine Things Successful People
Do Differently


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| 目標達成本 | 05:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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人生の勝算

満足度★★★
付箋数:24

  「SHOWROOMが立ち上げからわずか数年で、
  一定の評価を得るサービスに成長できた
  理由を、しばしば聞かれます。
  前職の営業でも、かなりスピード感を持って
  成果を上げていたと思います。
  このスピードの源泉はどこにあるのか。
  なぜ速く成長できるのか。
  繰り返しになりますが、これもシンプルです。
   “頑張るから” です。
  投入努力量が、人より圧倒的に多いからです。」

本書は、仮想ライブ空間「SHOWROOM」を
立ち上げた前田祐二さんの自伝的なビジネス書。

SHOWROOMは、2013年11月にスタートした
ライブ配信サービスです。

素人からプロまで、あらゆるジャンルに
またがる「配信者・演者」と呼ばれる放送主が、
駅前の路上でパフォーマンスをするかのように、
ネット上でライブを配信します。

実際に見てみると、売れる前のアイドルが、
ファンとライブでコミュニケーションをとる
サイトといった印象です。

  「この本を書こうと思ったのは、今、
  不幸や苦境に直面していたり、自分から見える
  景色が真っ暗だ、という人に、ほんの少しでも
  頑張る勇気を持ってもらいたかったからです。」

これまでの前田さんの人生の中の、
大きく3つの時代のエピソードが語られています。

小学生のときに「弾き語り」をしていた話と、
外資系投資銀行に勤務していた時の話、
そしてSHOWROOMのサービスを立ち上げる
前後のストーリーです。

まず、驚愕するのは、前田さんが
子どもの頃の話しです。

8歳のときに両親を亡くし、小学生ながら、
アコースティックギター1本を持って、
路上で歌をうたっていたそうです。

前田さんは、客のニーズを探りながら、
トライアンドエラーで工夫を重ね、
多いときには月10万円ほどのお金を
弾き語りで稼いだと言います。

ここで前田さんが学んだのは「絆の大切さ」。

どこまで信じてよいかわからない話ですが、
後にSHOWROOMを立ち上げる原点に
なった話として語られています。

そして、新卒で入社したUSB証券では、
入社直後の苦労話と、2年目でニューヨークへ
異動して活躍した話しが紹介されています。

ここで語られているのは「努力の大切さ」。

日本でも、アメリカでも圧倒的なエネルギー
で働くことで、前田さんは抜きん出た成績を
出しました。

そして、DeNAに入社してからのSHOWROOM
立ち上げと独立時のエピソード。

南場智子さんや秋元康さんとの出会いや、
挫折に次ぐ挫折の中でも、「コンパス」を
持つことの大切さが語られています。

前田さんは、1987年生まれの若手起業家と
呼ばれる世代です。

粗削りなところはありますが、非常に熱い。

圧倒的な熱量で生きていることがわかります。

多くの文字が詰まった本ではありませんが、
内容がどうこうというよりも、その熱量だけ
でも伝わればいいと感じました。

特に若い方ほど刺激になる本だと思います。

  第1章 人は絆にお金を払う
  第2章 SHOWROOMが作る新しい
     エンターテイメントのかたち
  第3章 外資系投資銀行でも、求められたのは
     「思いやり」
  第4章 ニューヨーク奮闘記
  第5章 SHOWROOM起業
  第6章 SHOWROOMの未来

この本から何を活かすか?

前田さんがSHOWROOMを立ち上げる際に、
参考にしたのが中国最大級のライブ
ストリーミングサイト「YY直播」でした。

中国では、ライブストリーミングの
プラットフォームが急成長しているようです。

配信者はファンとコミュニケーションが
取りやすく、AKBのビジネスと同じように、
ファンがお金を投じやすい仕組みを
作り出しているようです。

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| ビジネス一般・ストーリー | 08:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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信じる覚悟 超訳 西郷隆盛

満足度★★★
付箋数:21

著者の鈴木博毅さんより献本いただきました。
ありがとうございます。

2018年は明治維新から、ちょうど150年に
あたります。

それを機に2018年のNHK2018年大河ドラマは
林真理子さんの小説『西郷どん!』を原作に
製作されることになりました。

ドラマの主人公は、もちろん西郷隆盛さんです。

上野公園に建っている銅像でも知られる
西郷さんは、「リーダーの中のリーダー」とも
呼ばれる、幕末から明治にかけての偉人です。

この国の歴史に大きな足跡を残し、
今日につながる社会改革を後押ししました。

西郷さんは、薩摩藩の下級武士として
生まれ育ちましたが、藩主の島津斉彬さんに
認められ抜擢されます。

1864年の禁門の変で、薩摩軍を指揮して
長州藩と戦ったのを皮切りに活躍し始めました。

その後も薩長同盟、江戸城無血開城、戊辰戦争
など幕末維新期の重要なポイントで中心となり、
明治維新を完成させます。

明治政府内でも、廃藩置県などの大きな
制度改革を推進し、陸軍大将などの要職を務め、
国政でも重要な役割を果たしました。

最後は、不平士族の反乱が続く中、
私学校生徒の暴動から起こった西南戦争を
指揮しましたが、敗れて自決しました。

  「西郷は日本を、天道を進む “本当の文明国”
  にする理想を持っていました。その理想に
  向かって邁進する姿は、多くの人々にとって、
  まさに “理想のリーダー” でした。
  その理想と自らの信念を貫く生き方は、
  現代の私たちにも大きな学びを与えてくれます。
  誰にも恥じることなく、天道を歩めとした
  彼の言葉。西郷の死から140年目の今、
  それを超訳した本書が、多くの方々へ、
  西郷の志と珠玉のメッセージをお伝えできる
  ことを願っています。」

本書は、『西郷南洲翁遺訓』を中心に、
西郷さんの言葉を超訳した本です。

その誰にも恥じない生き方を、現代の私たちが
学ぶべるように、西郷さんのメッセージが
短い言葉でわかりやすくまとめられています。

ちなみに、『西郷南洲翁遺訓』とは、西郷さんが
明治維新後にかつての敵であった出羽庄内藩士に
語った話をまとめたもの。

現在でも西郷さんの考えを知る書として、
多くのリーダーたちが参考にしています。

本書では、西郷さんの言葉を厳選し、
6つのカテゴリーに分けて、176の言説を
紹介しています。

 1. 天に恥じない生き方を選ぶ
 2. 美しい人になる
 3. 上に立つ者の覚悟
 4. 大業を成す人の法則
 5. 社会を照らす志を持つ
 6. 未来、その先へ歩み続ける

  「天を敬う生き方
  私たちは、天という大きな存在に生かされて
  います。人間は、この世界から見れば小さな
  存在です。私たちがいなくなったあと、
  10年後の今日を覚えている人はいません。
  小さな存在である人間が、大きな生き方を
  するにはどうすることがよいか。
  目の前の小さな出来事ではなく、天を相手に
  して生きることです。天に恥じぬ生き方を選び、
  天に恥じぬ仕事を成し遂げる。私たちを
  包み込む天を敬い、周囲にいる人を愛して
  生きるのです。」

西郷さんの言葉には、信念が貫かれています。
読んでいると、存在の大きさを感じました。

現代を生きるビジネスパーソンにとっても、
西郷さんの言葉は、魂を揺さぶるものが
あるように思えます。

この本から何を活かすか?

西郷さんの座右の名は「敬天愛人」で、
この言葉を好んで使いました。

これは、天を敬い人を愛することの意味で、
西郷南洲翁遺訓』では次のように書かれています。

  「道は天地自然の物にして、人はこれを
  行うものなれば、天を敬するを目的とす。
  天は我も同一に愛し給ふゆえ、我を愛する
  心を以て人を愛する也」

これが西郷さんの思想の根源となる考えです。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 06:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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世界一訪れたい日本のつくりかた

満足度★★★★
付箋数:28

日本を代表する観光都市、「京都」。
その素晴らしさは世界も認めるところです。

アメリカで発行部数100万部を誇る
大手旅行雑誌「Travel+Leisure」の
世界都市ランキングでは、2014年、2015年と
2年連続で京都は第1位に輝きました。

また、イギリスの権威ある観光雑誌、
「ワンダートラスト」の読者投票でも
京都は世界観光都市ランキングで、
第1位に選出されています。

これらの評価を見ると、京都は名実共に、
世界No1の観光都市と言いたいところですが、
残念ながら「実」の方がまだ伴っていません。

外国人宿泊数世界トップ都市ランキングでは、
2015年の調査で京都は「世界第89位」の
観光都市に過ぎないのです。

つまり、京都は世界中の人々が行きたい
憧れの観光都市ではあるものの、
その潜在能力を十分に生かし切れて
いないのです。

もっと多くの外国人観光客が訪れて、
今以上にお金を落としてもらう余地が
残されているのです。

ここでは、京都を例に挙げましたが、
本書の著者、デービッド・アトキンソンさんは
日本全体の観光業が同じような状況にあると
指摘します。

日本を訪れる外国人観光客の数は、
2007年にはおよそ800万人でしたが、
2016年には2400万人を突破しました。

わずが10年足らずで、3倍になりましたが、
それでも、まだまだ不十分なのです。

  「日本の観光業は、そのポテンシャルを
  十分に発揮できていると言えるでしょうか。
  本書のタイトルにあるように、 “世界一
  訪れたい国” になっているでしょうか。
  私は、まだまだそんなことはない、
  と断言します。

  2016年の2400万人という数字は通過点に
  すぎません。安倍政権は2020年に4000万人、
  2030年に6000万人という目標を立てて
  いますが、私は “やるべいこと” をやれば、
  日本は “世界一訪れたい国” となり、
  この目標も簡単にクリアできると
  考えています。」

本書には、日本が真の観光先進国になる
ための提言が述べられています。

2015年に刊行され大ベストセラーになった
前著、『新・観光立国論』も素晴らしかった
ですが、本書のアトキンソンさんの指摘は、
それにも増して、非常に納得感があります。

さすがに、元ゴールドマン・サックスで
金融調査室長を務めたアナリスト。

データの扱い方が非常に上手いですね。

アトキンソンさんは、2017年から
日本政府観光局特別顧問に就任して
いますが、もう日本の観光戦略は、
アトキンソンさんに任せておきたい、
と思えるような内容でした。

今や観光産業は、世界経済のGDPの
10%を占め、世界中の雇用の11分の1を
生み出すほど、大きく伸びている
成長産業になっています。

観光産業は、世界経済において、
エネルギー、化学製品に次ぐ、
「第3の基幹産業」という位置づけ
なのです。

当然、日本にとっても観光は有益な
産業で、その潜在能力を生かすと、
日本経済を活性化する可能性を
十分に秘めています。

本書には、現状分析と日本が観光先進国に
なる方法論が理論的かつ具体的に提案
されています。

現在、観光業に関わっている方もいない方も
ぜひ読んで欲しい一冊だと思います。

 第1章 日本の「実力」は、こんなものじゃない
 第2章 「どの国から来てもらうか」がいちばん大切
 第3章 お金を使ってもらう「魅力」のつくりかた
 第4章 自然こそ、日本がもつ「最強の伸び代」
 第5章 「誰に・何を・どう伝えるか」を
    もっと考えよう
 第6章 儲けの9割は「ホテル」で決まる
 第7章 観光は日本を支える「基幹産業」

この本から何を活かすか?

アトキンソンさんは、観光において日本には
「地の利」があると指摘まします。

それは、国際観光客は、隣国へ旅行した
ときよりも、遠い国へ旅行したときのほうが、
より多くのお金を落とす傾向があるから。

  「欧州やアメリカという、ただでさえ観光に
  お金を使う傾向のある人々が “遠方” に
  いるというのは、日本にとって非常に大きな
  プラスと言えるでしょう。」

更に、本書では具体的なターゲットとしては、
フランスではなくドイツを挙げていました。

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| 社会・国家・国際情勢 | 05:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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『ONE PIECE』に学ぶ最強ビジネスチームの作り方

満足度★★★
付箋数:21

オトバンクの上田さんより献本いただきました。
ありがとうございます。

  「本書は『ONE PIECE』を2つの読み方
  (ヤンキー読み・オタク読み)で紐解きながら、
  ヤンキーとオタク双方の思考や傾向を理解し、
  今の社会で求められる “フラグセッター” に
  近づく試論だ。チームマネージャーや
  人事採用担当、新規事業を計画中の人には
  特に読んでいただきたい。きっとチーム
  ビルディングやチームマネジメントに
  ついての新しい気づきがあるはずだ。
  また、純粋な『ONE PIECE』ファンの方にも
  『ONE PIECE』という作品の底知れぬ
  懐の深さを再確認できる内容となっている。
  もちろん『ONE PIECE』未読の方は
  これを機会に是非。」

マンガを介したコミュニケーションを
テーマに掲げて、イベント、ワークショップ、
執筆、選書といった活動を行っている
「マンガナイト」というユニットがあります。

本書はそのマンガナイトの代表を務める
山内康裕さんらによる、『ONE PIECE』から
チームビルディングの秘訣を学ぶ本です。

国内累計発行部数が3億5000万部を突破して
国民的マンガとなっている『ONE PIECE』。

本書は、『ONE PIECE』を掲載している
週刊少年ジャンプ編集部が監修を務める、
言わば「お墨付き」を得た本です。

本書の『ONE PIECE』を読み解く
切り口は、「ヤンキー」と「オタク」です。

本書で言う「ヤンキー」とは、
仲間との絆や尊敬する人への恩義を
大切にする人。

このタイプは自分をそのまままること
受け入れてくれる人やコミュニティを
求めます。

『ONE PIECE』に登場するキャラでは、
ルフィを筆頭に、サンジ、ナミ、エース、
などの恩義に厚く仲間重視の熱血タイプが
ヤンキーに当てはまります。

一方、「オタク」とは、多様性や自分の
関心ごとを重視します。

なにごとにも情より、理由と理屈を求め、
わが道を行くタイプです。

『ONE PIECE』では、ロビン、ゾロ、
ウソップ、チョッパーなどがこちらの
タイプです。

そして、ヤンキーの特質とオタクの特質の
両方が入り混じったタイプを
本書では「おたやん」と呼びます。

仲間を大切にして集団を引っ張る
ヤンキー的な部分と、特定の分野を
極めつつも幅広い視野で物事を考える
オタク的思考のバランスがとれている
タイプです。

フランキー、ブルック、シャンクス
などがこのタイプに該当します。

本書では、うまくチームが動くバランスは、
「ヤンキー:オタク:おたやん=5:3:2」
ぐらいがちょうどいいと分析します。

そして、ヤンキー、オタク、おたやんの中から、
チームのリーダーとなる「フラグセッター」
と呼ばれるキーパーソンを作ることが、
本書が目指すチームビルディングの鍵です。

  「フラグセッターはヤンキーとオタクの
  領域を自由に横断しながら、社会変革のために
  目的地に旗(フラグ)を立てる(セット)
  役目を担う新しいタイプのリーダー像だ。」

『ONE PIECE』の中では、もちろんルフィが
フラグセッターです。

本書では、フラグセッターが中心となって、
個性的なメンバーをまとめ、麦わらの一味の
ような、結束が強くパフォーマンスが高い
チーム作る方法を学びます。

集英社から刊行されている本なので、
本書には『ONE PIECE』の名シーンが
ふんだんに使われています。

『ONE PIECE』ファンにはたまらない一冊。

ヤンキー・オタク診断シートも掲載されて
いるので、自分がどちらのタイプなのか
確認してから読み進めることができます。

この本から何を活かすか?

ルフィの兄で、白ひげ海賊団二番隊長を
務めたエース。

『ONE PIECE』の中でも人気のキャラですね。

本書では、第57巻552話P20より白ひげの
制止を振り切って、けじめをつけるために
エースが船を飛び出すシーンを掲載。

仲間のために動こうとするヤンキー的な
特徴を持つキャラとして解説されています。

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| リーダーシップ | 06:15 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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多動力

満足度★★★
付箋数:18

  「 “多動力” とは何か。
  それは、いくつもの異なることを同時に
  こなす力のことを言う。しかし、 “多動力” 
  のある人は、次から次に、興味が移って
  しまい、まったくもって落ち着きがない。
  モノは忘れるし、なくすし、不注意で
  怪我だってする。やるべきことをしていない
  のに、やりたいことばかりしてしまう。
  (中略)
  この “多動力” 。
  かつては、マイナスでしかなかったかも
  しれない。 “多動力” を仕事に生かす場面は
  少なく、おかしな人だと思われていた
  はずである。しかし、これからの時代は
   “多動力” こそが最も必要な能力だ。」

堀江貴文さんは、興味を持ったことがあれば、
次から次へと手を出していきます。

興味を持ったら、サルのようにハマります。
しかし、あっさりと飽きてしまいます。

このハマって飽きるを、ひたすら繰り返す
ことが「多動力」の源泉です。

日本には「石の上にも三年」ということわざが
あるように、1つのことをコツコツ続ける
ことが美徳とされていました。

しかし、堀江さんは時代は変わったと言います。

  「寿司屋の修行なんて意味がない」

なぜ、コツコツやるよりも、興味のあることに
次から次へと手を出す方がいいのでしょうか?

それはインターネットが、これまであった
「タテの壁」をなくしていくから。

これまでのほとんどの産業は、
垂直分業型モデルで成り立っていました。

そのモデルを壊して、インターネットが
もたらしたのは、水平分業型のモデルです。

  「あらゆる産業のタテの壁が溶けていく、
  かつてない時代に求められているのは、
  各業界を軽やかに超えていく “越境者” だ。
  そして、 “越境者” に最も必要な能力が、
  次から次に自分が好きなことをハシゴ
  しまくる “多動力” なのだ。」

堀江さんは、多くの日本人は「バカ真面目」
の洗脳にかかっていると言います。

それは言い換えると、「全部自分でやらなきゃ
いけない症候群」です。

例えば、本はゴーストライターに書いて
もらった方が良く、弁当を手作りするよりも、
冷凍食品を並べた方がイイと言います。

手を抜けるところは手を抜いて、
自分の貴重な時間は、自分の強みが
一番発揮できる仕事に集中するためです。

そして、他人から奪われていた自分の時間を
取り戻し、好きなことだけ、楽しいことだけを
どんどんやるのが多動力のある働き方です。

  「多動力を身につけると、 “仕事” も “遊び” 
  も、次第に境目がなくなり、1日24時間が
  ワクワクで埋め尽くされる。目的なんか
  なくなり、ただ夢中で日々を過ごすことに
  なる。
   “多動力” は大量の仕事をこなすための、
  技術ではない。命が果てるまで、1秒残らず
  人生を楽しむための、生き方である。」

本書で説かれているのは、まさに堀江さんの
生き方そのものです。

誰もが堀江さんのような生き方ができるとは、
限りません。

しかし、これからの時代、堀江さんのような
生き方をするのも1つの選択肢だと思えました。

 第1章 1つの仕事をコツコツとやる時代は終わった
 第2章 バカ真面目の洗脳を解け
 第3章 サルのようにハマり、鳩のように飽きよ
 第4章 「自分の時間」を取り戻そう
 第5章 自分の分身に働かせる裏技
 第6章 世界最速仕事術
 第7章 最強メンタルの育て方
 第8章 人生に目的なんていらない

この本から何を活かすか?

堀江さんは、本書で「質問力」がない人の
5つの特徴を挙げています。

  1. FAQレベルの愚問を何度も聞いてくる
  2. 論点がごちゃまぜになっている
  3. 前提条件がはっきりしない
  4. 不要な情報をダラダラと説明する
  5. 答えてほしい内容がすでに決まっている

この5つの特徴に陥らないように、
明確に簡潔に聞く習慣を身につけていくと
質問力は上げることができるようです。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 06:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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CIA極秘分析マニュアル「HEAD」

満足度★★★
付箋数:21

私たちの周りには、様々な情報が溢れています。

何かを調べようと思って、Google検索すると、
たくさんの検索結果が表示されて、
一体、どの情報を信じて良いのか
迷うこともあります。

私たちは、情報が多すぎると混乱し、
適切な意思決定ができなくなってしまいます。

たくさんの情報の中から、真に必要な情報を
選り分けて、最適な意思決定をするには、
どうしたら良いのか?

  「難しい問いの意味を効率よく効果的に
  理解する方法を見つけるには、データの山を
  築くのではなく、効率的な分析に基づく
  意思決定、すなわちHEAD(High Efficiency
  Analytic Decision - Making)が
  必要なのである。」

情報のプロ中のプロと言えば、世界最強の
情報機関と謳われる「米中央情報庁(CIA)」
が思い浮かびます。

米CIAは、世界中にエージェントを配し、
各地で情報を収集し、数々の秘密工作を
行ってきました。

本書の著者、フィリップ・マッドさんは、
CIAの元情報分析官(インテリジェンス・
アナリスト)です。

マッドさんは、2001年の米同時多発テロ後に
テロ対策センター(CTC)の副本部長を
務めました。

その後も連邦捜査局(FBI)の国家保安
副部長、ホワイトハウス国家安全保障会議
(NSC)のアナリストを歴任した方です。

テロ対策分野で20年以上のキャリアを持つ、
インテリジェンスのプロ。

本書では、現場で鍛え上げた情報分析と
意思決定術(HEAD)の極意を一般の人でも
ビジネスや日常生活で使えるように
伝授します。

HEADの肝は、「逆から考える」ことにあります。

最初に意思決定者が本当に知りたいことを
明らかにすることが出発点となります。

しかし、場合によっては意思決定者に
何が知りたいのか聞けないこともあります。

そのような場合は、意思決定者の視点に
立った「キークエスチョン」を設定し、
自分で考えることになります。

分析は、次に「ドライバー」と呼ばれる
枠組みを設定する段階へ進みます。

ドライバーとは、重要な問いをどのように
評価するかを判断する際に、私たちを導く
バスケットのような大箱です。

本書では、1つの分析で意思決定するために
ドライバーの数を6~10に分けることが
望ましいと説明されています。

簡単に言うと、情報を処理しやすい単位に
分けて管理することを指します。

各ドライバーには評価尺度を設定することが
必須です。

そして、各ドライバーに情報を振り分けてから、
「信頼性の高いデータ」
「間接的に情報を得たデータ」
「自信が持てないデータ」
の3段階に分けて情報を評価します。

個人的には、少しわかりにくい部分も
ありましたが、興味深い内容の本でした。

  第1章 逆から考える技術
  第2章 何を問うべきか?
  第3章 ドライバー
  第4章 実績(パフォーマンス)を測定する
  第5章 データをどう扱うか?
  第6章 見落としはないか?
  第7章 ゴール

この本から何を活かすか?

本書は、機密情報の漏洩を防ぐために、
事前にCIAの精査を受けているようです。

付録として「イラクに関する事後報告」
などが掲載されています。

情報公開が許可された報告書ですが、
やたら伏せ字が多い文書になっています。

リアルな報告書ではあるものの、
私はこの付録を掲載するのは、
あまり意味をなさないように感じました。

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| ノウハウ本 | 05:27 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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はじめてのワイナリー

満足度★★★
付箋数:18

左右社さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

  「 “自分が理想とするワインを、納得する
  まで造ってみたい” 。そんな思いで単身、
  信州東御市に移住したのは10年以上前の
  ことでした。当時は知人や親戚など
  誰一人おらず、とにかくなんとかやってやる
  という熱い思いだけで、ガムシャラに
  突き進んでいた毎日でした。
  金なし、コネなしでどこまでできるか。
  そんな意地もあったかもしれません。
  一人で始めたワイナリーは、今では法人化し、
  従業員に助けられながら続けることが
  できています。おかげさまでワインの
  売り上げ増に加え、ワイナリー自体の見学や
  視察が大幅に増えました。」

本書は、どのようにワイナリーを起業し、
それを安定経営までもっていくかについて
解説した本です。

著者の蓮見よしあきさんは、2005年に、
長野県東御市に移住し、ぶどう栽培を
中心とした農場「はすみふぁーむ」を
設立しました。

2010年に、個人としては全国で初めて
ワイン特区を利用したワイナリーを立ち上げ、
日本で一番小さなワイナリーとして
話題を集めました。

現在は、欧州種のシャルドネ、メルロー、
ピノ・ノワール、そして日本固有の品種、
甲州などを栽培しています。

生産量も徐々に増え、2012年には特区から
一般の製造免許に切り替え、2013年には
法人化しました。

ワイナリー起業の成功を受け、今では、
日本各地から講演の依頼を受けることも
多いそうです。

その際に最もよく質問されるのが、
「農業で成功するための秘訣」についてです。

この質問に対する蓮見さんの答えは、
いつも同じで「販売に力を入れてください」
と言っています。

良いものを作れば、消費者がそれを評価して、
何もしなくても売れるわけではありません。

これは一般の製品だけの話ではなく、
農作物にも当てはまる話です。

蓮見さんの場合も、生産にかける倍以上の
力を販売にかけることで、成功しました。

  「ワイナリーを始める方の多くは、
  自分の納得するワインを造りたい、
  自分の思い通りのワインを造りたい
  という夢があります。
  私もそういう気持ちで独立しました。
  そういった思いはとても大切なのですが、
  最も重要なポイントはそこまで熱い思いで
  造ったワインをどう売るかだと思います。
  稼がなければ続けることができません。
  ワイナリー経営はビジネスですから、
  純粋に利益を追求するのが当たり前
  なのです。」

蓮見さんが上手かったのは、SNSを通じた
情報発信です。

ワイン造りにまつわるエピソードなどを
発信して、ワイン好きな方の興味を集め、
全国的な知名度を上げていきました。

とは言っても、ワイナリー起業は、
夢のある話しで、そこにはロマンがあります。

どこまで「ワインバカ」になれるかが、
最大のポイントで、それだけの情熱がないと
決して長続きはしません。

本書では、ワインに情熱を持った方が
スムーズに起業できるよう、資金の調達から、
ワイン畑の広げ方、ワイン造りに加え、
販売方法までわかりやすく解説しています。

ワイン造りに興味のある方はもちろん、
自分で何か起業したいと考えている方には
参考になる本だと思います。

この本から何を活かすか?

 ワイン造りは究極の「6次産業」

農業の6次産業化とは、農業経済学者の
今村奈良臣さんが提唱した造語です。

1次産業の農業が、2次産業の製造を行い、
3次産業の流通・販売まで展開する経営形態。

ワイナリー経営は、まさにこの1次産業から
3次産業までを一貫して行う6次産業です。

だからこそ消費者の声を直接反映した
ワイン造りを行うこともできるのです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経営・戦略 | 06:08 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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生涯投資家

満足度★★★★★
付箋数:28

  「私のファンドマネージャーとしての人生は、
  2006年にインサイダー容疑で逮捕された時に
  幕を閉じた。 “儲ける” という行為を
  否定されてしまったため、投資に限らず、
  何の事業もできない状態となってしまった。」

ニッポン放送株式のインサイダー取引の
容疑で逮捕されてから、表舞台から姿を消した
村上世彰さん。

事件の後、どんなことをマスコミに語っても、
更にバッシングを受けるだけと考えて、
なるべく露出することを避けてきました。

現在はシンガポールに拠点を移し、
投資活動を行っているようです。

そんな村上さんが、なぜ、本書を執筆したのか?

転機になったのは。2015年11月に村上さんの
事務所に入った強制捜査でした。

証券取引等監視委員会は、相場操縦の容疑で、
村上さんの会社と自宅を捜査しました。

この捜査では、会社に在籍していた長女の、
村上絢さんも捜査対象となりました。

絢さんは、捜査の対象となった期間は、
株の取引に関与しておらず、第1子出産のため、
産休に入っていました。

しかし、度重なる捜査を受けたストレスで
体調を崩し、死産することになります。

  「病室で泣きじゃくる娘を見て、私は心が
  えぐられるような、言葉にはできない
  悲しみと自分の子どもであるがゆえに
  このような経験をさせてしまったのかも
  しれないという申し訳なさが湧き上がってきた。
  そして私自身が表に立って自分の理念や
  信念をきちんと伝えなければならないと
  思い始めたのだった。」

そして、娘さんや奥さんの後押しを受けて、
村上さんが持ちつづけてきた、上場企業の
あるべき姿についての信念を書いたのが
本書です。

上場した会社の株式は誰でも売買できます。

企業は、上場すると株式の流動性を高める
ことができ、資金調達がしやすくなる
メリットを得ます。

一方で、上場にはコストがかかることと、
いつ誰が株主になるかわからないという
デメリットも持ちます。

当然、企業はこのメリットとデメリットを
を踏まえ、上場するか否かの判断を
することになります。

決してステータスや、信用を得るために
上場するものではありません。

  「上場のメリットとデメリットを比較
  すると、資金調達の必要がなく、
  経営においては株主から横やりを
  入れられたくないというなら、
  非上場化してプライベートカンパニーに
  すべきであるというのが、
  私の一貫した持論だ。」

そして、コーポレート・ガバナンスを通じ、
上場企業をあるべき姿にしていくことが、
投資家の使命であると、村上さんは
考えています。

ちなみに、コーポレート・ガバナンスとは、
株主が企業を監視・監督するための制度です。

投資先の企業で健全な経営が行われているか、
企業価値を上げる=株主価値の最大化を
目指す経営がなされているをチェックします。

本書には、これまで公には語られなかった、
村上さんが持っていた投資理念が毅然とした
態度で書かれています。

当時、マスコミの報道でしか村上さんの
ことを知らなかった方は、本書を読むと
意外な印象を持つことでしょう。

そして、何より、村上さんの考えに
賛同するかどうかはさておき、
信念によって一貫した姿勢で語られる
本書の内容は、圧倒的な魅力を持ちます。

村上さんや株式投資に興味がない方にも
オススメできる面白い本です。

個人的には、村上さんが逮捕された当時、
私も積極的に株式市場に関わっていたので、
非常に懐かしい思いで本書を読みました。

この本から何を活かすか?

村上さんは徹底したバリュー投資家です。

  「私は “期待値” とIRRにリスク査定を
  加味した3点から、投資するか否かの
  最終的な判断を行う。」

期待値が0.3の宝くじ、0.75の公営ギャンブル、
0.9強のカジノなど、いずれも期待値は1.0を
下回るので、村上さんは決して手を出しません。

期待値は、私にとっても重要な投資指標です。

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| 投資 | 06:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「夜遊び」の経済学

満足度★★★
付箋数:22

  「 “夜は寝るもの” という社会的認知が
  未だ根強い我が国においてはナイトタイム
  エコノミー振興政策は未だ社会的ムーブメント
  にまでは至っていないが、海外においては
  既に多くの国々がその重要性を認知し、
  取り組み始めている。」

ナイトタイムエコノミーとは、日が落ちた
以降夕刻から翌朝までの間に行われる
様々な経済活動の総称です。

ナイトタイムエコノミーの中心となるのは、
レストランやバーなどの飲食店や、
ライブハウスや劇場などの娯楽施設です。

しかし、それだけには留まらず、
習い事などの教育関連事業もあります。

更には、インフラとしての深夜交通、
電力、ガス、上下水道、通信、夜間医療
などまでがナイトタイムエコノミーに
含まれます。

なぜ、今、ナイトタイムエコノミーが
世界中で注目されているのでしょうか?

それは、現在「遊休」となっている
都市資産を活用して、新たな消費機会を創出し、
域内事業者の収益性を向上させる施策だから。

私たちの経済活動は、「消費意欲」と「予算」
があっても、必ずしもそこに消費が発生する
わけではありません。

消費が発生するためには、相応しいタイミング、
「消費機会」がなければいけません。

その「消費機会」を増やして、国や地域の
経済活性化に繋げる施策が本書で解説される
ナイトタイムエコノミーなのです。

例えば、イギリスでは都市圏域に空洞化が
起こり始めた1990年代初頭からナイトタイム
エコノミー振興に力を入れ始めました。

現在では、イギリス国内のナイトタイム
エコノミーの経済規模は約10兆円にも達し、
直接雇用数でも130万人を超える雇用主産業に
なっているようです。

では、日本のナイトタイムエコノミー振興への
取り組みはどうなっているのか?

地域や業種によって、一部行われているものの
まだまだ未着手に近い状態です。

それは、農耕を中心として形成されてきた
日本の文化の根底には、「お天道様と共に
目覚め、お天道様と共に寝る」という生活が
正しいという認識があるからです。

本書は、日本におけるナイトタイムエコノミー
に対する偏見を払拭し、その経済力の大きさと
振興の必要性を説くために書かれた本です。

著者は、日本で数少ないカジノ研究者で、
国際カジノ研究所所長の木曽崇さん。

本書では、国内外の多くの実例を紹介しながら、
ナイトタイムエコノミーを経済成長に生かす
方法を考察します。

最終章では、木曽さんの専門であるカジノ、
あるいはカジノを中心とした統合型リゾート
(IR)の導入について詳細な解説があります。

統合型リゾートは、ナイトタイムエコノミーの
究極の複合体です。

現在、日本でも国や各自治体において、
IR導入に向けた準備が進められていますが、
本書では、海外の成功例・失敗例を見ながら、
その施策の形や将来像について論考しています。

個人的には、あまり夜に活動しないので、
ナイトタイムエコノミーには貢献していませんが、
国や地域の経済振興のために必要な施策である
ことはよく理解できました。

  第1章 強力に「消費」を促す夜の経済
  第2章 「世界」で成長する夜の産業
  第3章 夜の「観光」を振興する
  第4章 街を活性化する「深夜交通」
  第5章 キッカケをつくる「生産性向上」と
     「法改正」
  第6章 来るべき「リスク」に向けて
  終章 「統合型リゾート」と「カジノ」

この本から何を活かすか?

ナイトタイムエコノミーを活性化するためには、
新しい店舗や施設が必要なわけではありません。

本書で、日本の成功事例として紹介されて
いるのは、「新宿のゴールデン街」です。

観光客は入り組んだ路地を散策しながら、
気になる店を見つけてチョイ飲みをします。

狭小の店舗が逆に「ハシゴ酒」には丁度よい
環境となって成功しているようです。

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| 経済・行動経済学 | 05:57 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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