活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2017年06月 | ARCHIVE-SELECT | 2017年08月

| PAGE-SELECT |

≫ EDIT

シンギュラリティ・ビジネス

満足度★★★★
付箋数:24

2016年頃から「シンギュラリティ」という
言葉を聞く機会が増えてきました。

シンギュラリティとは、「技術的特異点」のこと。

日本では孫正義さんが、社長を続投する理由
としてシンギュラリティを挙げたことで
注目されました。

このシンギュラリティについて、
「AIが人類の頭脳を追い越すポイント」だと
理解している人が少なくないようです。

しかし、これは正しい定義ではありません。

もともとシンギュラリティという言葉を
定着させたのは、AIの世界的権威にして
天才未来学者のレイ・カーツワイルさんです。

カーツワイルさんが2005年に発表した著書、
The Singularity Is Near』、
(邦題『シンギュラリティは近い』)の中で
シンギュラリティについて語っています。

シンギュラリティは2045年に起こると。

このシンギュラリティを理解するために、
もう1つ重要となるキーワードがあります。

それは、「エクスポネンシャル」。
「指数関数的」を意味する言葉です。

これは倍々ゲームで増える現象を
考えるとイメージできます。

倍々ペースで物事が増加する勢いは
紙を折ったときの厚さの話が、
よく知られています。

厚さ0.1ミリの紙を二つ折り、さらに二つ折り
と繰り返していくと、通常、8回くらいが
限界になります。

この時点で、ペラペラだった紙の厚さは
辞書並みになっています。

現実的には不可能ですが、これをもっと
繰り返して51回折ると、その厚さは、
地球から太陽までの距離と同じになります。

グラフにすると、最初はしばらく寝ていて、
急に立ち上がる「ホッケースティック」型が
エクスポネンシャルの特徴です。

カーツワイルさんが語るシンギュラリティは、
ホッケースティックの先が急に曲がるように、
テクノロジーの進化のスピードが無限大に
近づくことを言います。

これまでの進歩の継続性を断ち切るように、
急にテクノロジーが無限大の加速度で
進化するようになるのです。

では、具体的にシンギュラリティでは、
何が起こるのか?

実は、カーツワイルさん自身も、これまで
人類が経験してきた時系列とは非連続の
進化であるため「予測できない」と
告白しています。

  「シンギュラリティなどありえない、
  少なくとも2045年などどいうごく近未来には
  現実不可能―そのように、シンギュラリティ
  に対して懐疑的な研究者も少なくありません。
  ですが、いまを生きる私たちにとって、
  シンギュラリティが本当に起こるか否かは、
  それほど重要ではないと私は考えます。
  シンギュラリティが到来しようがしまいが、
  テクノロジーがそこへ向かって、
  エクスポネンシャルに進化していることは、
  まぎれもない現実です。だったら自分たちが
  そこにどう対応していけばよいのかを、
  考えるべきではないでしょうか。」

本書は、シンギュラリティに向かう流れの中で、
企業は何をすべきか? 人はどうすべきか?
について考える本です。

著者は、エクスポネンシャル・ジャパン
共同代表で、米国のシンギュラリティ大学にも
参加経験のある齋藤和紀さん。

2045年を先取りして、ビジネスチャンスを
モノにするためには必読の書です。

巻末には人工知能学者の中島秀之さんと
齋藤さんとの対談も掲載されています。

この本から何を活かすか?

ソーラーパネルの技術がエクスポネンシャルに
進化すると、エネルギー価格が限りなくゼロに
近くなります。

そうすると、水不足の問題も、地球温暖化も
食料不足の問題もなくなります。

人が「働かなくてもいい社会」が到来する
可能性があるのです。

働かなくよくなった人間は、どのようにして
尊厳を保つのか?

本書では、シンギュラリティが到来した後の
人間の心理的な問題についても言及してます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| IT・ネット | 07:16 | comments:1 | trackbacks:1 | TOP↑

| PAGE-SELECT |