活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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自分の頭で考えて動く部下の育て方

満足度★★★★
付箋数:24

  「私の身の回りには、いわゆる “指示待ち人間” 
  が1人もいない。不思議なことに優秀な人の
  周りに限って指示待ち人間がいたりする。
  それはなぜなのか、考えてみた。」

世の中の「上司」の愚痴を聞いていると、
部下が「指示待ち人間」であったり、
自分の頭で考えて行動できないことが、
悩みのタネであることが多いようです。

しかし、本書の著者、篠原信さんの部下には、
そんな「指示待ち人間」は1人もいないと
言います。

この違いはいったい、何なのでしょうか?

実は篠原さんは、ビジネスマンではなく、
農業・食品産業技術総合研究所機構の
上級研究員です。

篠原さんは、水耕栽培では不可能と
されていた有機質肥料の使用を可能に
する栽培技術を研究、開発しました。

この研究に派生した技術で、2012年度
農林水産研究成果10大トピックス賞を
受賞した方です。

篠原さんの部下に接し方は、次の通りです。

まず、部下が指示を求めてきたときに、
「どうしたらいいと思いますか?」と
必ず反問します。

部下が戸惑って、どうしても具体的に
指示して欲しいと言っても、
引き下がりません。

  「いや、私もどうしたらいいか分からない
  んですよ。でも何かしなきゃいかないから
  考えるきっかけがほしいんですけど、
  何か気づいたことありますか?」

と、なんでもいいから口にしてくれたら
ありがいたい、という形で意見を求めます。

すると、おずおずと意見を口にして
くれるようです。

すると篠原さんは、こう言います。

  「あ、なるほどね、その視点は
  なかったなあ」

  「今の意見を聞いて気づいたけど、
  こういうことにも注意が必要ですかね」

意見を聞いたことがプラスになった
ことを伝え、さらに意見を促すと、
だんだん意見を言うようになって
くれようです。

部下から的はずれな意見が出たときは、
むやみに否定せず、次のように伝えます。

  「なるほどね。
  ただ今回は、こういう仕事を
  優先したいと思っているんですよ。
  その方向で考えた場合、何か別の意見が
  ありませんかね?」

もし、部下が自分の考えとはズレたことを
すでに行ってしまった場合はこう言います。

  「私の指示があいまいだったので、
  仕方ないです。私の責任ですので、
  気にしないでください。
  ただ、実はこう考えているので、
  次からはそのように行ってください。」

この部下との接し方をまとめると、
3つのステップになります。

  1. 自分の考えを折に触れて伝える
  2. 後は自分で考えて行動してもらう
  3. 失敗があっても、「しょーがない」
   とし、改めて自分の考えを伝えて
   次回から軌道修正してもらう。

この3つのステップを繰り返すだけで、
上司の考えを忖度しながらも、
自分の考えて行動できる部下が育つようです。

ポイントとなるのは、3ステップ目の、
失敗したときの対応。

実は、上司が優秀過ぎて、細かく指示を
出しすぎるほど、部下は自分の頭で
考えなくなります。

そして、失敗したときに、それを責めると、
次は指示通りにやって叱られないように
しようとします。

こうして、「指示待ち人間」がどんどん
製造されてしまうのです。

「最近の新人は指示待ち人間ばかり」
と嘆きながら、実は自分が細かく指示をして、
指示待ち人間をつくっているのです。

篠原さんの語り口は、ユーモアに溢れ、
肩の力を抜いて読めるので、
無理なく頭に入ってきます。

目からウロコの部下指導方法が満載で、
子育てにも活用できる良書です。

職場や家庭には、是非、1冊置いて
おきたい本だと思います。

この本から何を活かすか?

本書には、上司として知っておきたい
心構えとして、「上司の非常識な六訓」が
まとめられていました。

  1. 部下ができたら楽になろうと思うなかれ
  2. 上司は部下より無能で構わない
  3. 威厳はなくて構わない
  4. 部下に答えを教えるなかれ
  5. 部下のモチベーションを上げようと
   するなかれ
  6. 部下を指示なしで動かす

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 組織・社内教育・コーチング | 06:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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