活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2016年10月 | ARCHIVE-SELECT | 2016年12月

| PAGE-SELECT |

≫ EDIT

ジャック・ウェルチの「リアルライフMBA」

満足度★★★
付箋数:21

現実のビジネスでは、MBAで学ぶ理論や
コンセプトだけは、問題解決できないことが
多々あります。

では、「世紀の経営者」と呼ばれた、
元GE会長のジャック・ウェルチさんが、
MBAを教えるとどうなるか?

本書は、そんな疑問に応え、
ビジネスで「勝利」する実践的な方法を
伝える本です。

著者は経営の神様、ジャック・ウェルチさんと
ベストセラー作家でウェルチさんの奥様の
スージー・ウェルチさん。

ウェルチさんが口述し、スージーさんがそれを
まとめたような印象を受けます。

  「本書の目標は、ある種類の専門家を育てる
  ことでは決してない。今日のビジネスを
  体系化し、どんな業界にいるか、あるいは
  将来入るかにかかわらず、今日における
  ビジネスとは何なのか、どのようなビジネスの
  ゲームは戦われているのか。
  それを理解するためのフレームワークを
  提供することが目標だ。」

ウェルチさんとスージーさんが書いた本では、
2005年に刊行された『ウィニング 勝利の経営
があります。

前著は、経営に関するあらゆることを
カバーした、包括的なビジネス指南書でした。

それから10年以上が経過し、
ビジネスの環境も大きく変わりました。

本書は、変貌を遂げた現在のビジネス環境に
即した内容で、かつ、より具体的な内容を
取り扱います。

成長戦略、グローバリゼーション、財務、
マーケティング、危機管理、リーダーシップ、
チームビルディング、キャリアパス

こういったテーマについてウェルチさんは
語りますが、体系的にMBAを教えるのではなく、
あくまで実践から得た叡智を授けるイメージです。

本書で、ウェルチさんが最初に取り上げたのは、
ビジネスにおいては「一貫性」が重要である
点についてです。

いったい、何に対する「一貫性」なのか?

その答えは、「ミッション」、「行動」、
「結果」についてです。

ミッションとは、組織が目指すところを
きっちりと指し示したもの。

行動は、ミッションを実現するための
社員の考え方や感じ方、コミュニケーションの
仕方などを示すもの。

結果は、仕組みを強化するもので、
昇給やボーナスがそれに当たります。

そして、この3点について「一貫性」を
とるにはリーダーシップが不可欠です。

本書では、リーダーシップについては、
シンプルな2つの原則としてまとめられています。

  ・真実と信頼
  ・絶え間なく真実を求め、たゆまず信頼を築く

さらに、ウェルチさんは、「真実と信頼」を
得るための具体的な5つの戦術を紹介します。

  1. 心の奥底に入り込む
  2. 自分はチーム・ミーニング・オフィサー
  (仕事に意味を見出す最高責任者)だと考えよう
  3. 部下の仕事の障害を取り除こう
  4. 「気前の良い遺伝子」を喜んで見せよう
  5. 仕事が楽しくなるように

この5つの戦術を取ることが、真実と信頼の
リーダーシップにつながるようです。

本書のタイトルは「リアルライフMBA」と
なっていますが、「現実のMBA」というより、
「真のMBA」といった内容に近いイメージでした。

ウェルチさんが語る言葉は、深かった。

この本から何を活かすか?

本書では、管理することが難しい異端者を
「天才」、「さすらい人」、「盗人」の
3つのグループに分けています。

天才とは、理解できないような仕事、
とうてい自分にはできない仕事をする人。

さすらい人とは、在宅勤務、フリーあるいは
契約社員として働く人たち。

盗人とは、人の時間とエネルギーを盗む社員、
成績が悪い社員、衝突を引き起こす常習犯。

この3つのグループへの対処方法は次の通りです。

  「天才には、質問攻めをして、深く深く
  掘り下げろ。同時に、君が気に掛けている
  ところを見せよう。彼らを一人の人間として
  知るようにしよう。プロジェクトを細分化して、
  理解可能なようにしよう。
  オフィスの外で働く社員に対しては、
  慎重にコミュニケーションを図ろう。
  交流を最大限にする仕組みと
  テクノロジーを導入しよう。
  盗人には、勇気と率直さをもって応戦しよう。」

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 経営・戦略 | 06:15 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

会話もメールも 英語は3語で伝わります

満足度★★★★
付箋数:27

  「 “私の仕事は英語講師です”
  これを英語にするとき、あなたはどう
  考えますか?

   “私の仕事” は My job...。
   “英語講師” は English teacher...。
  そうそう、冠詞のanをつけて
  an English teacher...。
   “~です” にはbe動詞のisを使って…。
     ↓
  My job is an English teacher.(完成!)

  正しい英語です。
  ですがこの英語、もっと簡単に、
  しかもわかりやすくできます。
     ↓↓↓
  I teach English.

  どうでしょう。
  直訳すると、 “私は英語を教えています” 
  ですが、意味は “私の仕事は英語講師です” 
  と変わりません。」

本書で中山裕木子さんが伝えるのは、
主語・動詞・目的語、いわゆる「SVO」の
基本「3語」を並べたシンプルな英語です。

実は、私たちがこれまで学校で習った、
難しい構文や多くのイディオムを使うより、
シンプルな「3語」構成の英語の方が、
正確に、しかも速く伝わるのです。

しかも、伝える内容が複雑になるほど、
「3語の英語」が威力を発揮します。

  ・There is/are構文を捨てる
  ・仮主語と仮目的語のitを捨てる
  ・SVOO、SVOC構文を捨てる
  ・受け身形を捨てる
  ・イディオムを捨てる
  ・notを捨てる

本書では、こういった英語を難しくする
要素をバッサリ捨ててしまいます。

その代わりに、「誰か(何か)が何かをする」
という平易な「3語の英語」で、最小限の単語を
使って伝えます。

すると次の3つのメリットが得られます。

  1. 結論(動作)がすぐ伝わる
  2. 組み立てやすくなり、誤りが減る
  3. コミュニケーションのスピードが上がる

決め手となるのは「動詞」です。

 「Z社は、拠点を台湾に移した」
 Z company performed shifting of its
 production to Taiwan.

この例では動詞performの使用をやめ、
動名詞のshiftingを動詞shiftとして使い、
次のように表現します。

 Z company shifted its production to Taiwan.

ちなみに、本書で言う「3語」は、
冠詞や修飾語をカウントせず、
あくまで基本構成が「3語」という意味です。

「3語の英語」は構成がシンプルなので、
組み立て手順も非常に簡単です。

 ステップ1 伝えたいことを整理する
  伝えたいことを整理し、「主語」「動詞」
  「目的語」の「3語の英語」に合う日本語に
  組み立て直します。
  この時、日本語が多少不自然になっても、
  気にしません。

 ステップ2 主語を選ぶ
  人、モノ、動作、Thisの4つの中から、
  ステップ1で整理した文に合う主語を選びます。

 ステップ3 動詞を選び、文を組み立てる
  ステップ1で整理した文に合う動詞を
  ステップ2で選んだ主語に合わせて文を完成。

本書の英語は、英単語を並べただけの
ブロークンとは異なり、文の構成を持つので、
ちゃんと伝わる英語なのです。

それでいて、ダイナミックに表現でき、
個人的には「こういう英語を使いたかった」
と強く思わせる内容でした。

ただし、ズバッと表現する分、
動詞は「中学英語」では足りず、
「高校英語」程度は必要だと感じました。

この本から何を活かすか?

<日本人にありがちな英語>
 My job is an English teacher.
 I am an editor of books.

<3語の英語>
 I teach English.
 I edit books.

こうして比べて見ると、「冠詞」の登場率が
「3語の英語」の方が少ないことがわかります。

冠詞の使い方も、私たち日本人にとって、
英語が難しいと感じる原因の1つです。

「3語の英語」は、名詞の使用も最小限になり、
冠詞の煩わしさも軽減するようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| コミュニケーション | 06:14 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

仕事に追われない仕事術

満足度★★★
付箋数:23

あなたは、「マニャーナの法則」をご存知ですか?

マニャーナの法則とは、マーク・フォースターさん
が考案したタイム・マネジメント方法です。

日本では、青木高夫さんが2007年に翻訳して、
マニャーナの法則』を刊行されました。

当時、人気ブログ「シゴタノ!」で取り上げられ、
主宰する佐々木正悟さんや大橋悦夫さんからは、
「最高のタイム・マネジメントの書」と
絶賛されました。

マニャーナとは、スペイン語で「明日」という
意味です。

つまり「マニャーナの法則」とは、「明日やる法則」。

根底にあるのは、「明日まで待てないほど、
緊急な仕事はない」という考え方です。

常に仕事に1日分の「バッファー・ゾーン」を
設けます。

そして、次の2つの原則に従います。

  原則1 新しく発生した仕事は「明日やる」
     ことを基本にする

  原則2 クローズ・リストを使う

クローズ・リストとは、「仕事はここまで」
と制限するラインが引かれたリスト。

一度クローズしたら、基本的にリストに
新しい仕事は追加できません。

これに対して、オープンリストは、To Doリスト
のように新しい仕事が無制限に追加されるため、
仕事をコントロールできません。

「マニャーナの法則」では、以下の3つの
ステップで仕事を行ないます。


 ステップ1  今日、新たに発生した仕事を集めておく
 
 ステップ2  仕事を選別する
  
 ステップ3  選別した方針に従って、
       明日まとめて処理する

この3つのステップで、メールや電話のメッセージ、
書類を翌日に集中して処理します。

同時に、すぐに処理できない手間のかかる
タスクは、プロジェクトと考えて、
より細かいタスクに細分化して管理します。

マニャーナの法則でメールを処理する場合、
場当たり的に処理せずに、一度、別フォルダに
入れておいて、着信日の翌日にまとめて
処理します。

一定量の仕事をまとめて処理することで、
処理効率を上げることが狙い。

そして、処理できたものから消去すれば、
進捗状況は一目瞭然でわかり、残りのメールが
減っていくとモチベーションも高まります。

さて、本書はマーク・フォースターさんの
タイム・マネジメントに関する考えを加筆し、
マニャーナの法則」を幅広く活用できるように、
増補・改訂したものです。

もともと訳者の青木さんは、仕事を抱え過ぎて
いた時期に、ロンドンの街角の書店で、
フォースターさんの原書に出会い、
苦しい状況から脱する「答え」を見つけました。

そして、日本でも同じような課題にぶつかって
いるであろうビジネスパーソンの助けとなるよう
本書の翻訳を手掛けたのです。

ですから、本書は青木さんにとって、
単なる翻訳本ではなく、自身の仕事のやり方に
大きな影響を与えた一冊なのです。

  「この本には “マニャーナの法則” 
   “ダッシュ法”  “ファースト・タスク” を
  始めとする取り組んだその日からとてつもない
  効果を実感できるテクニックがいくつも
  出てきます。それにも増して興味を惹くのが
  『 “忙しいだけの仕事” を捨てて、
  チャレンジングな “本当の仕事” に集中せよ』
  という仕事の本質に触れた部分です。
  著者の言う、 “本当の仕事” こそがあなた
  自身とあなたのビジネスを成長に導くもので
  あるからです。」

この本から何を活かすか?

「ダッシュ法」とは、タイマーを使って短時間
(5分から最長40分)ダッシュするように、
休みなく集中して働く方法。

ダッシュ時間の増減の方法や、複数の仕事への
取り組み方によってバリエーションがあり、
仕事の先送りを防ぐ方法としても有効です。

休みを取らずに全力でダッシュするので、
最初は5分から始めるのがおすすめ。

それからダッシュの時間を5分ずつ延長して
いくと、徐々に集中を持続できる時間も
伸ばすことができるようです。

設定したダッシュ時間が過ぎたら、必ず仕事を
ストップさせインターバルを取ります。

また、ダッシュに勢いがなくなったと感じたら、
短い時間の設定に変更します。

このダッシュ法を繰り返し、複数組み合わせて、
一気に仕事を片付けるのです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 時間術 | 06:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

雑談力

満足度★★★★
付箋数:25

  「 “百田さんの話はとにかく話題が豊富で
  多岐にわたっている。初めて聞く話も多いけど、
  知っている話でも、その中に毒とユーモアが
  あって、どんどん聞けてしまう。
  僕もその秘訣を知りたいです。” 
  私はこう見えても極めてお世辞に弱い
  タイプです。というわけで、おだてられた
  ブタが木登りに挑戦するように、
  百田式の “面白い話をする方法” のような
  ものを書いてみることになりました。」

百田尚樹さんと言えば、『永遠の0』や
海賊とよばれた男』などを執筆した
大ベストセラー作家です。

しかし、そんな小説家の百田さんですが、
実は「書くことよりも喋る方が100倍も好き」
とのこと。

そして、喋るのが好きなだけでなく、
その話が抜群に面白い。

それに目をつけたPHP研究所の編集者が、
百田さんを口説いて、「面白い話をする秘訣」
を書いてもらったのが本書です。

  「本や新聞を読む時も、テレビを見る時も、
  人の話を聞く時も、 “面白いと思えば、
  それを覚える” という気持ちをもちましょう。
  そういう気持ちでいると、情報の頭への
  入り方がまったく違ってきます。」

面白い話ができる人は、普段からネタ収集を
意識して、いつでも披露できるストックを
持っているのです。

百田さんが、ツイッターで見つけた
お気に入りのネタの1つがこちら。

  ある人が公衆トイレの個室に入って腰を
  下ろした途端、隣の個室から「元気か」
  と声がかかります。

  彼は戸惑いながらも「はい」と答えます。

  すると、「それは何よりだ」と言われたので、
  彼も「どうも」と返します。

  隣の人がさらに「今、何してる?」と
  訊いてきたので、彼は「トイレだけど」
  と答えます。

  すると急に隣は静かになります。
  そして小さな声が聞こえてきました。

  「隣のトイレに、おかしな奴がいるから、
  また後で電話するわ」

まるで、お笑いコンビのアンジャッシュの
ネタのような話ですね。

こんなネタを常にインプットしておくのも、
それは「人を楽しませたい」という気持ちが
あるからです。

話し好きの人の中には、自分の話しか
しない人もいますが、そういう人は
「人を楽しませたい」という気持ちが
ほとんどありません。

テクニックよりも、この気持を持って
いることが、面白い話をするための
一番の秘訣のようです。

ただし、話題は相手が興味を持ちそうな話
ではなく、自分が関心を持つ話題を選びます。

自分が夢中になった話は、他人も面白がる
もので、自分が面白がらなければ、
他人だって面白がって聞いてくれないのです。

自分の興味を持つ話題を熱く語る面白さを
うまく利用したのが「アメトーーク」などで
披露される「◯◯好き芸人」なのでしょう。

  ・質問から入る
  ・常識を揺さぶるような話から入る
  ・意外なオチは記憶に残る
  ・スポーツ選手の凄さを伝える時のコツ

本書では、百田さんの使う面白い話をする
様々なテクニックが披露されていますが、
残念ながら、あまりそのテクニックは
印象に残りません。

なぜなら、題材として紹介されている
百田さんの雑談ネタがあまりにも面白いから。

本書は雑談ネタの宝庫になっているので、
その中から、いくつか覚えて、
自分でも披露できるようになりたいものです。

この本から何を活かすか?

先日紹介した土井英司さんの
一流の人は、本のどこに線を引いているのか
の中では、読む価値がある本選びのコツとして、
「著者が “専門外” を書いていたら避ける」
という項目がありました。

百田さんは、ストーリーを作る専門家では
ありますが、「喋り」の専門家ではありません。

ですから、本書は土井さんの当たり本を
選ぶコツの、例外に当たる一冊だと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 11:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

賞味期限のウソ

満足度★★★★
付箋数:26

あなたは、食べ物の「賞味期限」を守る方ですか?

ご存知の方も多いと思いますが、食品に表示
される期限には、「賞味期限」と「消費期限」の
2種類があります。

本当に気をつけなければならないのは、
「食べても安全な」期限を示す「消費期限」です。

これに対して、「賞味期限」は、
「おいしく食べられる」期限の目安に過ぎません。

しかも、ほとんどの賞味期限は、本来のおいしく
食べられる期間より2割以上短く設定されています。

ですから、弁当や惣菜などの「消費期限」は
きっちり守り、その他の食品の「賞味期限」は、
過ぎたからといってすぐ捨てずに、においを嗅ぐ、
目で見るなどして、状況を確認してから、
捨てるかどうかを判断する必要があります。

「賞味期限をちょっと過ぎたからといって、
すぐに食べられなくなるわけではないことぐらい、
常識だ」と思っている方でも、スーパーや
コンビニで、製造日の最近のものがいいと思って、
商品を棚の奥から取ったことはありませんか?

頭でわかっている方でも、知らないうちに、
「賞味期限」の呪縛に縛られている
可能性があります。

実は、日本で出る「食品ロス」の約半分は
家庭から出たもので、その3分の1は、
「まだ食べられるもの」なのです。

本書は、賢く判断して「食品ロス」を少しでも
減らすための本です。

著者は、食品ロス問題の専門家で、
消費生活アドバイザーの井出留美さん。

本書のタイトルは刺激的ですが、企業や
特定の誰かを一方的に批判する本ではありません。

あくまで食品ロスを減らすために、一人ひとりが
できる懸命な判断や行動を促す本です。

  「日本の卵の賞味期限は、 “夏場に生で食べる”
  のが前提で、パック後14日間(2週間)と
  設定されています。でも、気温が低い
  (10度くらい)冬場であれば、産卵から57日間、
  つまり2ヶ月近くも生で食べられます。
  しかも、 “生で食べる” のが前提だから、
  賞味期限が過ぎていても、加熱調理すれば、
  十分食べられるのだそうです。
  ご存知でしたでしょうか。私は恥ずかしながら、
  つい最近まで知りませんでした。」

専門家として、「~はダメ」と上から目線で
語るのではなく、井出さん自身も一般消費者の
目線で語っているので好感が持てます。

食品ロス問題の専門家として、各種データを
用いて解説しながら、日本人の持つ
賞味期限に対する思い込みをなくし、
個人が「今日からできること」を示しています。

  「本書を読んで、みなさんに行動を移して
  いただきたいのは、 “賞味期限が近づいている
  食べ物を買う” そのことに尽きます。
  もちろん、一人ひとりの健康状態や食べ物の
  嗜好、食べ物を消費する速度、ライフスタイル、
  世帯の人数によっても事情は違ってくるし、
   “賞味期限内のものだからすべて安心” 
  というわけでもありません。
  それでも、これまでなんでもかんでも棚の奥の
   “賞味期限が遠い日付のもの” を選んでいた
  人が、そうでないものを買うだけで、
  世の中が変わります。」

スーパーで割引シールが貼られている商品を
買うことは、恥ずかしいことではなく、
むしろ食品ロス問題に貢献しているのです。

パーティーや宴会で出た料理が余った場合、
ドギーバッグに詰めて持ち帰るのは、
賤しい行為ではなく、無駄な食品廃棄物を
少しでも減らす立派な行為なのです。

  第1章 賞味期限のウソ
  第2章 「これ食べられる?」を自分で
     判断する8つのポイント
  第3章 捨てるコストはあなたが払っている
  第4章 あなたは、あなたが「買うもの」
     でできている
  第5章 食べ物をシェアする生き方

我が家では、賞味期限を過ぎた食べ物は
私のところに回ってくるシステムなので、
比較的に食品ロスは少ない方だと思います。

それでも、スーパーで棚の奥から買うことも
あったので、本書で考え方が変わりました。

個人的には、食品ロスを減らすために、
多くの人に読んで欲しい本だと思います。

この本から何を活かすか?

薄味ヘルシー食品は日持ちしない

  「健康のために食塩摂取量は抑えることに
  こしたことはありませんし、冷蔵・冷凍設備の
  発達により、食品の保存を塩蔵に頼らなくれも
  よくなってきました。ですが、その分、
  食品の保存性そのものは落ちます。
   “薄味のものは、日持ちがしない” 。
  そう頭に置いて、すぐに食べきる、
  冷蔵・冷凍するなどの工夫をしましょう。」

健康志向も行き過ぎないよう程々に。
食品ロスが出ないよう、考える必要がありそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 科学・生活 | 06:14 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

超ノート術 成果を10倍にするメモの書き方

満足度★★★
付箋数:21

  「みなさん、こんにちは。佐藤ねじと申します。
  インターネットのコンテンツやスマートフォン
  のアプリなどを作る仕事をしています。
  僕は仕事で、手書きメモを積極的に活用して
  います。パソコンが登場してから20年以上たち、
  スマートフォンやタブレット端末といった
  便利なものもある現在において、紙のノートに
  手書きでメモするなんてずいぶん時代遅れの
  ように感じるかもしれません。
  でも僕は、手書きのメモほど万能で強力な
  武器はない、と確信しています。」

佐藤ねじさんは、文化庁メディア芸術祭や
Yahoo!インターネットクリエイティブアワード
など多くの受賞歴があるアートディレクター。

代表作には「ハイブリッド黒板アプリKocri」や
「貞子3D2 スマ4D」、「しゃべる名刺」など
があります。

本書では、そんなヒット作を連発する
佐藤さんの「アイディアの発想法=ノート術」
が公開されています。

  「僕のノート術では、ほんのちょっと手間を
  かけることで、あとから見返すのが楽しくなる
  ノートを作ります。実際そんなノートを作ると、
  何気なくメモした内容が “これはヒット企画に
  なりそうだぞ!” と気づくことがしょっちゅう
  あります。
  あとから見返して “これはすごいぞ” と
  思ったメモは、抜き出して特別なノートに
  まとめておきます。するとその特別なノートは、
  自分にとっての “虎の巻” として大活躍する
  ようになります。ちょっと時間があるときに
  パラパラめくるだけで、仕事に役立つ
  アイディアがどんどんわいてくるのです。」

そんなメモから生まれたアイディアの1つが、
4万リツイートを超えて話題になった
「レシートレター」です。

見慣れないレシートが財布から見つかると、
そこから血みどろのドラマが生まれるほど、
レシートは強烈なメッセージを放つことが
あります。

それを逆手に取って、商品名のところを
奥さんをハッピーにするメッセージに
変えた手紙にしたのが「レシートレター」です。

       ** 領収証 **
  イツモ料理ツクッテクレテ               ¥0
  アリガトウ                                  ¥39
  コノマエ食ベタ                              ¥0
  餃子ノ鍋                                   ¥686
  スンゴク美味シカッタデスネ        ¥0
  今日ハ、イイ夫婦ノ日ナノデ  ¥1,122
  ハーゲンダッツヲ                        ¥280
  買ッテキマシタ                              ¥0

佐藤さんが、家の机の上に置いておいた
レシートレターを奥さんが発見し、
写真付きでツイッターにアップしたことで
話題になりました。

さて、佐藤さんのノート術は大きく
3つのステップに分かれています。

 1. 毎日コツコツと、気になったことを
  ノートにメモする(2軍ノート)
 
  ツバメノートをページ分割して使います。

  日頃の打ち合わせや、映画や本の感想
  など、敷居を下げた普段使いのメモです。

 2. そのなかから、選りすぐりのメモ
  だけを特別なノートに書き写す
  (1軍ノート)
 
  2軍ノートのアイディアのなかから、
  本当に選りすぐりのものだけを
  手書きイラストをつけたビジュアルメモ
  としてモレスキンに残します。

 3. 選ばれたメモは頻繁に見返し、
  アウトプットに活用する
 
  くだらなくてもいいから、最初の一歩を
  踏み出し、とにかく多くの打席に立って、
  アウトプットし続けます。

これまで佐藤さんも多くの発想術やメモ術を
試して、試行錯誤の結果、ようやく辿り着いた
のが本書のノート術です。

個人的には1軍ノートのイラストでの
アイディアのまとめ方が参考になりました。

この本から何を活かすか?

本書では、これまで佐藤さんが参考にしてきた
発想術の本も紹介されていました。

 『嶋浩一郎のアイデアのつくり方
 『考具 ―考えるための道具、持っていますか?
 『デザインの輪郭
 『佐藤雅彦全仕事
 『HUNTER×HUNTER
 『クリエイティブ・マインドセット
 『アイデアの接着剤
 『本の逆襲
 『やっつけメーキング

ここで意外なのが、『HUNTER×HUNTER』です。

言わずと知れた冨樫義博さんの大人気マンガ
ですが、自分らしさを知り、それを成長させていく
良い教科書として推奨されていました。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| アイディア・発想法・企画 | 06:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

一流の人は、本のどこに線を引いているのか

満足度★★★★
付箋数:26

  「本には、1冊あたり少ないものでも
  数千行の文章が記されている。
  だとしても――。1冊の本にたったの1本の
  線が引ければ、本の価値を十分回収して
  余りある成果になる。
  これまでに2万冊あまりのビジネス書を
  読んできた経験からは、1冊に100本の線を
  引くことよりも、100冊の本に1本ずつの線を
  見出すほうが現実的だし、実りが多い。
  この本は、あなたが自分自身の1本の線を
  引けるようになるために、新旧の山のような
  ビジネス書のなかから、どの本を見出し、
  何を吸収し、どのようなアクションに
  つなげていくかをまとめたものだ。」

私が本書で最初に付箋を貼ったのはこの部分。

私は「線を引く派」ではなく、「付箋を貼る派」
ですが、それはあくまでテクニカルな話で、
やっていることは同じです。

本書は、どんな本を読むべきで、
その本のどこに線を引くかについて
書かれた本です。

読書本の中には、どんなペンを使うとか、
どんなツールは便利だとか、枝葉末節を
語る本が多い中、本書は本質的な部分に
ついて論じています。

著者は、元アマゾンのカリスマバイヤーで
メルマガ「ビジネスブックマラソン」を
発行する土井英司さん。

まず、読むべき本を立ち読みで見抜く方法
として、本書では11の戦略が紹介されています。

 1.経営者の本は「創業者」か「中興の祖」を選ぶ
 2.「プロフィール」で本物か偽物かを見極める
 3.著者は「一流の変態」を選ぶ
 4.「コンサルタント」から学ぶのは王道の戦略
 5.著者が「専門外」を書いていたら避ける
 6.本の「タイトル」にだまされない
 7.「固有名詞」の多い本を選ぶ
 8.冒頭の数ページで「いい線」が引けそうなら買い
 9.膨大な「データ」に立脚した本を選ぶ
 10.「翻訳書」は良書の率が高い
 11.「箇条書き」に注目する

この本選びの11の戦略には、私も概ね賛成です。

ただし、5番目の「専門外の本」については、
脳研究者の池谷裕二さんが書いた
怖いくらい通じるカタカナ英語の法則
などの「当たり」を引いた経験もあるので、
個人的にはそれほど重視していません。

そして、本書の一番のキモとなる、
本のどの部分に線を引くかについては、
次のように説明されています。

  「本のなかに、 “◯◯社は20期連続増収増益を
  している” という記述があったとする。
  大したものだ、と感心しながらその1文に
  すっと線を引く。たしかに20期連続の
  増収増益とは、なかなかできることではない。
  しかし、である。ここに線を引いても、
  あなたにとって何らプラスになることはない。
  これはあくまで “結果” だ。大切なことは、
  その会社はなぜそのように成長し続けることが
  できるのか、という “原因” の部分である。」

本に線を引く場所は、「結果」ではなく「原因」。

原因とは、ボウリングの10本のピンのうち、
真ん中かつ最も手前にある、絶対に外せない
センターピンのことです。

こう言われて、私も読んだ本の付箋を
貼った箇所を見てみると、「結果」の部分に
貼っているものもいくつか見られました。

これまでは、「原因」と「結果」を意識せず、
気になった部分に付箋を貼っていましたが、
そこを見極めることで、自分の中の深い所まで
落とし込めるようになりそうです。

本書では巻末付録として、土井さんが
これまで読んだ2万冊の中から44冊を厳選して、
どこに線を引いたかが紹介されています。

この付録ページをあえて「カラー」で紹介する
必要性は感じませんでしたが、
自分の付箋を貼った箇所と比較するのは
なかなか興味深かったですね。

この本から何を活かすか?

「だまされた」こともビジネスの学び

  「買って損した、だまされた、と感じる人には、
  あえてこんな考え方を提案しよう。
  だまされることもまたビジネスの本質
  なのだから、 “なぜ、だまされてしまったのか” 
   “相手のどんな点が一枚上手だったのか” 
  を楽しみながら考察してみるといい。
  誤解をおそれずに言えば、ビジネスは
  だまし合いなのだ。」

「だまされた」経験から「だますテクニック」
を手に入れる。

もちろんこれは、だますことを推奨している
わけではありません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 読書法・速読術 | 11:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

住友銀行秘史

満足度★★★
付箋数:20

3000億円が闇に流れたとして、戦後最大の
経済事件と言われた「イトマン事件」。

大阪市の中堅総合商社・伊藤萬株式会社を
舞台に繰り広げられた不正経理事件です。

在日韓国人実業家で、関西の裏金融界で
暗躍していた許永中氏。

許氏と深くつながり、イトマンの経営に
常務として参加していた伊藤寿永光氏。

そして元住友銀行の常務で、イトマン社長の
河村良彦氏。

住銀の天皇と呼ばれ、中興の祖とも言われた、
住友銀行頭取の磯田一郎氏。

この4人が事件の中心人物となって、
住友銀行から融資を引き出し、3000億円が
暴力団関係者など闇社会に消えていきました。

総会屋、地上げ屋、回収屋などが活躍し、
表と裏が公然とつながっていた、
バブル時代の象徴的な事件です。

このイトマン事件で防戦に回り、裏社会と
戦った住友銀行側のメモをまとめたのが
本書です。

本書の著者は、住友銀行元取締役で、
業務渉外部の部長だった國重惇史さんです。

國重さんは、住銀で10年MOF担(大蔵省担当)
を務めるなど、出世コースを歩み、
同期のトップで取締役に就任した方です。

そんな國重さんが、1990年3月から、
イトマンをめぐる問題について、密かに
情報収集を行い、詳細なメモを取り始めました。 

  「何かが起きている、このバブルを謳歌
  している日常の裏で、恐ろしい出来事が
  起きている。この手帳をつけ始めたのも、
  これは住友銀行史、いや、日本の金融史、
  経済史に残る大きな事件になると
  思ったからだった。」

本書では、当時の住銀内や大蔵省、日銀など
とのやり取りが、実名で公開されています。

もともと、國重さんはこのメモを、
あくまで自分の備忘録としてつけていて、
公開せず、「墓場まで持っていく」つもりで
いたそうです。

しかし、今から20年近く前に、
知り合いの講談社の編集者と話していた際に、
イトマン事件のことが話題になり、
何気なく手帳の存在を口にしました。

それから折りに触れ、その編集者は、
「手帳を公開する気になったらいつでも
言ってください」と声をかけ続けていました。

その度に國重さんは、「迷惑がかかる人が
いるかもしれないから」と口を濁していた
そうです。

それでも編集者は「イトマン事件の記録は
あなただけのものではなく、日本の経済史の
一場面として、絶対に残しておくべきです」と
粘り強く説得を続けました。

そして、國重さんは70歳になったのを機に、
メモの内容を公開することに踏み切りました。

イトマン事件から四半世紀が過ぎて、
事件に関わった人の多くが亡くなったことも
國重さんを決断させた理由です。

本書には、闇社会の勢力との闘いだけでなく、
住銀内の激しい人事抗争も描かれています。

あくまで銀行側の視点で書かれているので、
消えた3000億円が誰の手に渡り、どうなったか
については、それほど詳しく書かれていません。

また、リアルで生々しい記述ではあるものの、
ベースがメモであるためか、読み物としては、
読者を引き込む魅力に欠ける面があります。

個人的には、ノンフィクション作家に
國重さんのメモを渡して書いてもらった方が、
もっと面白くなったような気がします。

それでも、戦後最大の経済事件に関する
資料として十分価値がある本だと思います。

この本から何を活かすか?

同じくイトマン事件に関する本では
ザ・ラストバンカー 西川善文回顧録
があります。

本書にも登場する西川善文さんが2013年に
著した本です。

西川さんは1997年に住友銀行の頭取に就任し、
三井住友銀行時代まで8年間頭取を務めました。

また全国銀行協会会長や日本郵政の社長を
務めた方です。

ページ数は、本書の方が100ページほど
多いですが、読み応えでは西川さんの
本の方があったように思えます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| ビジネス一般・ストーリー | 06:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

仕掛学

満足度★★★
付箋数:24

  「本書は、著者がこれまでに取り組んできた
  仕掛けについての研究を平易にまとめたもの
  であり、本書を読み進める上での事前知識は
  必要ない。
  ただ、よく勘違いされることをあらかじめ
  書いておくと、商品を売るための仕掛けは
  対象としない。商品の魅力に気づいて
  もらったり、興味をもってもらうところ
  までが仕掛けの対象になる。」

「仕掛け」とは、人の行動を変える奥義。

無理やり行動を変えさせようとするのではなく、
つい行動を変えたくなるように仕向けたもの。

古典的な例では、『トム・ソーヤの冒険』で、
主人公のトムが、罰として塀のペンキ塗りを
やらされた時の行動も一つの仕掛けです。

トムは、本当は楽しくないのに、楽しそうに
ペンキを塗る姿を友人たちに見せることで、
友人たちがペンキ塗りをしたくなるように
仕向けました。

最近の事例では、男子トイレの的つき小便器が
あります。

これは、的をつい狙いたくなる心理を利用して、
知らず知らずのうちにトイレを綺麗に使うよう
仕掛けられたもの。

「トイレは綺麗に使いましょう」という
張り紙よりも、さり気なく飛散が最小になる
場所に的になるシールを貼っておく方が、
ずっと効果的なのです。

本書の著者、松村真宏さんは、
もともとは人工知能の研究者でした。

しかし、2005年に仕掛けが問題解決の
手段として汎用的に利用できることに気づいて、
新しい研究分野として「仕掛学」を創設しました。

本書は、その「仕掛学」について、
多くの事例を写真付きで紹介しながら、
一般向けにわかりやすく解説した本です。

仕掛けは、使い方によって悪用することも
できます。

本書では、「良い仕掛け」と「悪い仕掛け」
に区別した上で、「良い仕掛け」を実現する
方法について述べています。

良い仕掛けとは、仕掛けた側だけでなく、
仕掛けられた側もその目的を知った時に、
「素晴らしい、こりゃ一本取られた」と
笑顔になるもの。

これに対して、悪い仕掛けとは、
「だまされた、もう二度と引っかからないぞ」
と不快にさせる仕掛けです。

本書では、次の3つの条件を満たして
問題解決につながる行動を誘うものを
「仕掛け」として定義します。

 1. 公平性(Fairness)

仕掛けによって誰も不利益を被らないこと。

「悪い仕掛け」は人を欺き、公平性を欠くので、
ここでは取り扱いません。

 2. 誘因性(Attractiveness)

行動を誘うものであり、強要するものは
仕掛けの定義から外れます。

仕掛けが行動の選択肢を増やし、仕掛けられた
側は、自由に行動を選べることが要件です。

 3. 目的の二重性(Duality of purpose)

仕掛ける側の目的(解決したい問題)と
仕掛けられる側の目的(行動したくなる理由)
が異なること。

この二重性のないものは仕掛けの定義から
外れます。

多くの場合、仕掛けが対象としている
本当の問題は明示されていません。

仕掛けられる側は、問題を意識することなく、
興味の赴くまま行動して、気がついた時には
問題解決に貢献しているのです。

本書では、この3つの要件の英語の頭文字を
とって、「FAD要件」と呼んでいます。

 序章 「ついしたくなる」には仕掛けがある
 第1章 仕掛けの基本
 第2章 仕掛けの仕組み
 第3章 仕掛けの発想法

本書を読んで、学問として仕掛学を学びたい
という方も出てくるかもしれません。

この本から何を活かすか?

仕掛けは、どのように発想するのか?

  「同じ時間に同じ場所で同じ仕掛けを
  目にしていても大人と子供で反応が
  異なるのは、仕掛けを見出すのは知識だけ
  でなく好奇心も必要だからである。
  大人になって知識が増えてくると、
  世の中に対する好奇心もどんどん弱くなる。
  そのようなときは好奇心旺盛な子供を
  観察すれば良い。子供は仕掛け発見器である。」

子供を観察すると、仕掛けはもとより、
いろいろな気づきがあるものですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| アイディア・発想法・企画 | 06:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール

満足度★★★
付箋数:25

あなたは、仕事量が減れば幸せになると
思っていませんか?

実は、これはよくある誤解です。

米シカゴ大学と中国の上海交通大学の研究に
よると、たとえ本人が望む以上に強制的に
忙しくさせられていたとしても、
人間は忙しい方が幸せに感じるそうです。

多くの人は、忙しくない方が幸せだと
信じていますが、真実はその逆。

ですから、時間が足りずに文句を言いたく
なった時は、「忙しいほど幸せ」と
前向きに受け止めるといいようです。

そして、忙しい時には「生産的先延ばし」も
有効です。

そもそも「先延ばし」には2つのタイプがあります。

1つ目は、まったく気にかけないがゆえに、
先延ばしするタイプ。

このタイプの人は、先延ばししていることに
自覚がありません。

2つ目は、やるべき仕事に対して、
何らかの不安を感じながら、先送りするタイプ。

「生産的先延ばし」ができるのは、
この2つ目のタイプの人です。

「生産的先延ばし」とは、スタンフォード大学
哲学科名誉教授のジョン・ペリーさんが
提唱した考えです。

ペリーさんは、「To Doリスト」の中に、
負担に感じる難題が1つあると、
「他のやらなければなたないこと」が輝いて
見えることを発見しました。

最も気がかりに感じていること以外の作業は、
休憩と位置づけて、やるべきことを終わらせる
ためのモチベーションとするのです。

生産的先延ばしによって、「やるべきこと」が、
「やりたいこと」に変わります。

最も重要で、どちらかと言うと気が進まない
仕事を後回しにすると、その他の仕事が
サクサク終わってしまうという理論。

学生時代、試験前になると、普段面倒だった
部屋の掃除が急にやりたくなりました。

現実逃避したいという心理を使って、
メインの仕事以外を片付けてしまうのが、
「生産的先延ばし」です。

結構リスクのある方法ですが、
私は好んで「生産的先延ばし」を
使っています。

さて、本書は、60万部を超えるベストセラー
スタンフォードの自分を変える教室
の著者、ケリー・マクゴニガルさんによる
自分を変えるための25のレッスンです。

マクゴニガルさん自身の体験を題材として、
心理的な問題の解決方法をまとめたもの。

マクゴニガルさんは、キレイな人なので、
クールな印象を与えますが、本書では、
失敗談などのエピソードを語っているので、
人間性が見えて、親近感が持てます。

もちろん、個人の体験はあくまで具体例で、
そこから導かれる実践の「ルール」には、
最新の心理学の研究や行動科学の知見が
盛り込まれています。

各レッスンには抽象化されたルールと併せて、
具体的な行動や質問も示されていますから、
実践もしやすい本だと思います。

 第1章 成功を、どう引き寄せるか
 第2章 人間関係を、どう築くか
 第3章 やる気(モチベーション)を、どう出すか
 第4章 マイナス(負)の感情・状況に、
    どう対処するか
 第5章 ストレスを、どう力に変えるか
 第6章 リーダーシップを、どう育てるか

本書は、「日経ビジネスアソシエ」で
日本の読者向けに連載されていた記事が
ベースとなっています。

そのため、訳書によくありがちな、
堅い印象はなく、非常に読みやすい本でした。

この本から何を活かすか?

「やる気」とは、なくしたり、使い果たしたり
するものではないようです。

心理学的には、やる気が「ある」「ない」
というのは幻想に過ぎず、
人は常に強い意欲や、やる気を持っている
とマクゴニガルさんは言います。

やる気がないように見えるのは、
実は具体的な方法が見つけられないだけ
のようです。

そうは言うものの、実際にはやる気を
高めなくてはいけない場面もあります。

そんな時に役立つのが、本書で紹介されている
「ジョブ・クラフティング」という手法です。

この手法では、やっていることを少し変えて、
「やらされている感覚のある仕事」を
「やりがいのある仕事」に自ら変えていきます。

モチベーションの低い職場では、
参考にできる手法だと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 自己啓発・セルフマネジメント | 07:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

〆切仕事術


〆切仕事術 上阪徹

満足度★★★
付箋数:23

左右社の樋口さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

本書の著者、上阪徹さんの仕事はブックライター。

経営者など、超多忙な人たちに代わり、
インタビューをした内容をもとに本を書く、
いわゆるゴーストライターです。

ベストセラーとなった『成功者3000人の言葉』や
職業、ブックライター。』という本も書かれていて、
作家としても成功している方です。

上阪さんが、執筆しているペースは毎月一冊。

それだけでも、物凄いことですが、
上阪さんは、業界の常識では考えられない
偉業を達成している、その筋では有名な方です。

上阪さんは、フリーランスになって23年、
これまで100冊近くの本を書いていて、
一度も〆切に遅れたことがありません。

実は、出版業界では多くの方が〆切を
守らないという、他の業界の人から見ると、
特殊な世界です。

そんな中にあって、毎月一冊というペースで
本を執筆していながら、一度も〆切に遅れて
いないというのは、まさに奇跡なのです。

そんな実績もあって、出版社から〆切を
テーマにした本を依頼されて書いたのが本書です。

〆切は、何も作家やライターだけの
ものではありません。

あらゆる仕事には、必ず〆切があります。

仕事上で、もし、〆切を守れないと、
信用を失い、仕事さえも失うことがあります。

それだけに、〆切にストレスを感じている人も
少なくありません。

いかにして、上阪さんは〆切に追われることなく、
大量の仕事をこなしているのか?

本書は、〆切をネガティブなものから
ポジティブなものに変え、〆切を100%守って
仕事をする達人のメソッドを公開した本です。

  「私は何をしているのか。大量の仕事と、
  どう向き合っているのか。〆切に追われない
  ようにするには、どうすればいいのか。
  日々、追い詰められないようにするには、
  何をすればいいのか。うっかりミスや、
  うっかり忘れを防ぐには、どんな工夫が
  あるのか・・・・。
  スケジューリングのコツ、時間管理の方法、
  毎日の習慣、〆切に対する考え方まで、
  私の仕事術とは何なのかを書いてほしい、
  とご依頼をいただいて、まるごと一冊に
  まとめたのが、本書です。」

〆切がストレスになる一つの原因は、
誰かに設定された〆切に追い立てられている
「やらされ感」です。

それを解消する方法が、自分で〆切を設定して、
追われるのではなく、自ら追う状況を
作り出すこと。

仕事をプロセスごとに細かく分解して、
そのプロセスごとに〆切を作って、
自分で追いかけるようにします。

もちろん最終的な〆切が変わることは
ありませんが、このように設定することで
自分の〆切になり、やらされ感がなくなります。

自分で〆切を設定していくことは、
単に一つの仕事をこなすことに留まらず、
人生設計についても有効です。

  「人生の〆切を、自分でどれだけ設定して
  いますか。やりたいことをはっきりさせ、
  そこに〆切を引いていますか。
  それはいつから始めますか。いつをゴールに
  したいですか。そして、人生の最後は
  どのようにして終わりたいですか。
  人生の〆切を、少しずつ考えていくことです。
  いろいろな〆切に頭を巡らせておくことです。
  〆切をうまく使いこなすことができれば、
  きっと人生は充実するものになっていきます。
  〆切は、想像以上に深いのです。」

本書には、〆切と上手く付き合うための考え方と
ノウハウが詰め込まれています。

この本から何を活かすか?

本書の最後には、「〆切を守るための10箇条」
が、まとめられていました。

 第1条 時間に追い詰められるのは不快だ、
    と自覚する
 第2条 仕事はプロセスに分解して細切れで行う
 第3条 プロセスごとにかかる時間を見積もり、
    自分で〆切を設定する
 第4条 やらないといけないことを「時間割」
    にしていく
 第5条 仕事は一気に完成させない。
    粗々から少しずつ精度を高める
 第6条 早め早めにどんどんやっていく
 第7条 自分の得意な時間帯、
    効率のいい時間帯を意識する
 第8条 ルーティンの時間をブロックする。
    細切れ時間はすぐやる
 第9条 やる気が出ないときは10分だけ離れる
 第10条 効率を上げる「イノベーション」を
     常に考える

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.


このエントリーをはてなブックマークに追加

| 時間術 | 06:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

はじめてのサイエンス

満足度★★★
付箋数:23

文系の池上彰さんが、サイエンスを語ることが
できるのか?

最初に本書のタイトルを見て、
正直、そう思いました。

しかし、そんな心配は杞憂に終わりました。

確かに、池上さんは慶應義塾大学経済学部を
卒業し、NHKの記者として入社していますから、
学歴や職歴で言うと文系になります。

しかも、池上さん自身も自分がバリバリの
文系であるとの自覚があります。

テレビ番組の仕事で、科学的なニュースを
取り扱ったことはありますが、1つのテーマを
深く掘り下げるような科学的研究も
行ったことはないでしょう。

しかし、科学的な思考とは「疑うこと」から
始まります。

「みんなはAだと考えているけど、本当かな?」
「なぜ、こんなことが起こるのだろう?」

自然科学であれ社会科学であれ、科学的な
態度を持つ人は、まわりの意見を鵜呑みにせず、
それが本当かどうか問いを発します。

池上さんは、「疑うこと」から始める思考を
NHK「週刊こどもニュース」のキャスターを
務めたときから、持たざるを得ない状況に
なったそうです。

なぜなら、「週刊こどもニュース」では、
最新のニュースについて、子どもにも
わかるように説明する必要があったからです。

池上さん自身が、一旦、大人の常識を捨て、
「なぜだろう?」、「どうしてだろう?」
という視点を持つことで、はじめて基本的な
仕組みを理解して、子どもたちに説明することが
できました。

池上さんの誰もがわかりやすいと感じる
説明力は、疑うことからスタートしたのです。

疑った後は、「仮説」を立てます。

科学者は、自ら実験を行なって、
その仮説が正しいかどうかを検証します。

科学者ではない、科学的思考を持った人は、
実験をやらないまでも、文献に当たったり、
インターネットで調べたり、専門家に聞いて
仮説が正しいかどうかの根拠を求めます。

池上さんはこの後者に当たり、その意味では、
文系出身ではあるものの、まさに科学的思考を
持った方と言えます。

また、理系の人には当たり前の常識でも、
文系の人にとっては意外な事実は、
文系出身の池上さんだからこそ気づいて、
わかりやすく説明することができるのです。

池上さんは、現代を生きる私たちが学ぶべき
サイエンスの分野を6つ挙げています。

 1. 物理

 素粒子は最近の物理の大きなテーマです。
 このテーマでは原子力についても扱います。

 2. 化学

 現在、水素が生み出すエネルギーに
 大きな期待が寄せられています。
 このテーマでもエネルギー問題を考えます。

 3. 生物

 ここでは生命誕生から始め、進化論と
 遺伝子研究を取り扱います。
 遺伝子組換え作物の危険性についても考えます。

 4. 医学

 ウィルスから再生医療までを扱います。
 iPS細胞やSTAP細胞騒動などのニュースに
 ついても科学的な視点で振り返ります。

 5. 地学

 直近の関心事項は「首都直下型地震」や
 「南海トラフ巨大地震」です。
 地震のメカニズムを知り、どこまでが
 予測可能で何が未解明なのかを解説します。

 6. 環境問題

 地球温暖化を止められるかどうかを考えます。
 ここでは「地球温暖化は本当に起きているのか」
 と疑うところから始めます。

池上さんらしく、最近話題のニュースを
理解するためのサイエンスの講義になっています。

この本から何を活かすか?

あなたは、遺伝子診断を受けますか?

  「知らぬが仏。知らないほうが幸せだと
  私は思っています。もちろん、中には
  知りたくなる人もいるでしょう。
  しかし、そうやって迷っている間にも、
  研究はどんどん進んでいきます。」

意外なことに、池上さんは遺伝子診断を
「やらない派」でした。

私は「やる派」で、実際に診断も受けました。

受けて、何か行動が変わったわけでは
ありません。

しかし、やってみて遺伝子診断では、
この程度のことしかわからないことが
分かりました。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 科学・生活 | 06:20 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

アンガーマネジメント×怒らない体操 たった6秒で怒りを消す技術

満足度★★★
付箋数:22

株式会社オトバンクの上田さんから
献本いただきました。ありがとうございます。

 日常のちょっとしたことで夫婦ゲンカしてしまう。
 子どもが言うことを聞かない。
 上司があまりに横暴だ。
 会社の要求することがあまりに理不尽だ。
 毎日客からのクレーム対応に追われている。

私たちの日常には、「怒り」が溢れています。

怒りは、人間の大切な感情の1つですが、
それが大きくなり過ぎると、仕事でも
プライベートでも大きな失敗につながる
ことがあります。

怒りの感情に振り回された状態は、
怒るのも、怒られるのも、人を消耗させます。

そんなときに役立つのが、怒りの感情を
コントロールする心理トレーニングの
「アンガーマネジメント」です。

アンガーマネジメントは、1970年代に
アメリカで生まれ、怒りの感情を上手く
コントロール手法として、政治家や経営者、
スポーツ選手など多くの方が採用しました。

日本では、本書の著者、安藤俊介さんが
日本アンガーマネジメント協会を立ち上げ、
普及に努めています。

ところで、人は、なぜ、怒りを感じるのか?

それは「べきの境界線」の不一致があるから。

例えば、「10時集合」と言われた場合でも、
それをどう考えて行動するかは、
人それぞれです。

10分前には着くようにする人もいれば、
時間ピッタリがいいと考える人もいます。

あるいは携帯で連絡が取れるので、
少しぐらい遅れても大丈夫と考える人も
いるでしょう。

それぞれが、自分の中にある「●●すべき」
という基準に沿って行動しますが、
この許容範囲が人によって違います。

人は自分の中の「本当は●●すべき」という
思いが無視されたときにムカッとしたり、
イライラして、怒りを感じてしまうのです。

こうした怒りの感情は、うれしい、楽しい、
悲しいなどど同じように、人としてごく自然な
感情ですから、なくす必要はありません。

しかし、怒りは人を不快にすることがあるので、
上手くコントロールする必要があるのです。

アンガーマネジメントは、怒らなくなったり、
イライラをなくしてしまう方法ではありません。

あくまで、自分の感情に振り回されないように、
怒りの感情と上手く付き合う方法を学びます。

  「心と身体はつながっている」

これは、よく言われることですが、
本書では、身体を動かすことで感情を
コントロールする2つの方法を紹介します。

1つ目は、衝動的な怒りをコントロールする
「その場セラピー」です。

怒りは最初の「6秒間」さえやり過ごせば、
最悪の事態を避けられることが多い。

そこで怒りのピークである「6秒間」を
上手く乗り切るためのテクニックが
すぐにその場でできる「その場セラピー」です。

2つ目は、普段から身体を動かして、効果的に
怒りの体質改善を行う「怒らない体操」です。

これは、デューク更家さんの協力を得て
生み出されたエクササイズです。

偶然にもデュークさんのお弟子さんが、
アンガーマネジメント協会のファシリテーター
だったため、実現した企画です。

本書では16ページほどのカラー写真付きで
「怒らない体操」が紹介されています。

身体を使って実践することができるので、
単に知識だけで学ぶだけと違い、
その効果が実感しやすいと思います。

この本から何を活かすか?

「怒らない体操」はスペシャル解説動画
としても公開されています。

8種類の「怒らない体操」が、それぞれ
低解像度版と高解像度版の2つ用意されて、
デュークさん自身も出演されています。

 1.オーラバランス
 2.ブレスウォーク
 3.背中タップウォーク
 4.シャワーウォーク
 5.デトックスウォーク
 6.ポン・シュッ
 7.お願いスパッ
 8.おしくらまんじゅう

私のお気に入りは「デトックスウォーク」です。

怒らない効果はまだわかりませんが、
実際にやってみてが気持ちのいい体操でした。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 自己啓発・セルフマネジメント | 06:22 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

独裁力

満足度★★★
付箋数:23

  「サッカー界で長く生きてきた僕が、
  いきなり日本バスケットボールの関係者として
  メディアに出てきたことを、
  不思議に思った人も多いだろう。
  中には、 “また川淵か” と、
  批判的に見た人もいたかもしれない。」

野球、サッカーに次ぎ、国内63万人の
登録競技者人口を誇るバスケットボール。

そんな人気スポーツのバスケットボールでは、
これまで長らく、統一プロリーグの誕生が
待ち望まれていました。

しかし、日本のバスケットボール界には、
実業団主体のナショナル・バスケットボール・
リーグ(NBL)とプロのbjリーグが
分かれて存在していました。

両リーグの軋轢は深く、足の引っ張り合いの
ようなことばかりやっていて、
統一するなど、夢のまた夢という状態。

この状態について国際バスケットボール連盟
(FIBA)からは厳しく咎められていて、
2014年10月末までに、リーグを統一しなければ、
リオオリンピック予選の参加資格を剥奪する
との条件が突きつけられていました。

この時、日本女子代表はFIBAランキング16位。

バスケットボールリーグのゴタゴタが
収拾できなければ、女子バスケはリオ五輪の
予選に出場できない可能性があったのです。

そこで「日本がオリンピックに出られるように
力を貸してほしい」と白羽の矢を立てられたのが、
川淵三郎さんでした。

川淵さんは、バスケットボールの門外漢でしたが、
「解決できるのは僕しかいない」と要請を快諾。

実際に、末期的な状態だった
日本バスケットボール界を、わずか半年で改革。

バスケット界再生のためのタスクフォースの
チェアマンとして活躍し、反目する2つの国内
トップリーグを統一しました。

女子バスケ日本代表は制裁乗り越え、
リオ五輪への決め、決勝トーナメントに進み
輝きを見せました。

また、川淵さんの尽力によって、3部制の
国内統一のプロリーグ「Bリーグ」が、
2016年9月22日に開幕しました。

川淵さんは、果たしてどのようにして、
奇跡の改革を実現させたのか?

本書は、日本バスケットボール界に
新リーグを設立させ、救世主となった川淵さんの
リーダーシップ論をまとめた本です。

  「本書には、Jリーグを先例にした
  日本バスケットボール界の改革の道程と、
  僕がこれまでの成功体験や失敗から学んだ
  リーダー論を綴っている。さらなる発展を
  目指す競技団体や若い経験者、あるいは
  リーグを目指す若者にとって、何かしらの
  ヒントになれば嬉しい。
  僕は2016年12月で、いよいよ80歳になる。
   “独裁者”  “ワンマン” と叩かれたことは
  数限りないが、妙に遠慮したり、
  自分を偽ったりするようなことはせず、
  最後まで自分らしく夢を語って生きていきたい。」

確かに、Jリーグ時代から「独裁者」と批判
されることも多かった川淵さん。

しかし、同じ独裁でも渡邉恒雄さんとは違い、
そこには確固たる信念がありました。

言うなれば、私利私欲のない独裁者です。

  「何でも多数決で決まるのなら誰がトップに
  なっても構わない。しかし、それでは強い
  組織はつくれないし、仕事のスピードも
  鈍ってしまう。だから、ある意味、
   “独裁的なトップ” が必要だ。
  但し、条件がある。私利私欲がなく、組織を、
  そして社会を良くしようという志と信念を
  持った “独裁者” であること。」

本書は、トップダウン型のリーダーとして、
Jリーグに続き、バスケ界でも改革を成功させた
川淵さんの熱い思いが語られている本です。

この本から何を活かすか?

本書の後半では、Jリーグ時代のエピソードが
多く語られています。

そんな中で、川淵さんがリーダーシップがある
人物として名前を挙げていたのが、
元サッカー日本代表監督の岡田武史さんでした。

岡田さんは、監督になる前は、
選手から「岡ちゃん」と、親しみを込めて
呼ばれるコーチでした。

しかし、監督に就任すると毅然とした
態度で指導し、1日にしてカリスマ性のある
リーダーに変身を遂げたといいます。

それは、コーチ時代から常に問題意識を持ち
「自分ならこうする」と温めてきたものが
あったから。

リーダーになる前から、既に意識はリーダー
だったからこそ、監督になったと同時に
改革を断行できたのです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| リーダーシップ | 06:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

日本買い 外資系M&Aの真実

満足度★★★
付箋数:22

株式会社オトバンクの上田さんから
献本いただきました。ありがとうございます。

台湾の鴻海精密工業(ホンハイ)による
シャープの買収が2016年8月12日に完了しました。

今後、シャープの技術力や優秀な若手人材が
ホンハイの資金力、世界レベルでの販売力、
効率的な生産能力を得て、再び輝きを取り戻す
ことが期待されています。

しかし、こうした外資による対日投資は、
実は、まだまだ少ないのが現状です。

対日直接投資残高は約18兆円で、対GDP比3.8%。

これは、世界199ヶ国中196位で、日本の
対外直接投資残高の6分の1にも達していません。

本来は外資にとって、日本企業は魅力的です。

 ・先進的で洗練された製品、サービス
 ・非効率な資産、資金運営
 ・豊富な買収融資(日本の銀行)
 ・優秀で忠誠心の高いスペシャリスト、スタッフ

要は、外資にとって日本企業は「のびしろ」が
あって、買う理由が多く存在するのです。

では、なぜ、外資による対日投資は進まないのか?

端的にいうと、日本企業の多くが、
外国企業によるM&Aを避けているからです。

日本企業は、買収を好み、売却を嫌います。
そして、国内企業同士のM&Aを好みます。

それは2000年前後についた「外資=ハゲタカ」と
いうイメージも大きく影響していることでしょう。

真山仁さんの経済小説『ハゲタカ』が、
テレビドラマ化や映画化されたことで、
一層、こうしたイメージに拍車がかかった
のかもしれません。

しかし、外資による対日投資は、資本だけでなく、
人材、知識、海外市場へのアクセス等を
受け入れるチャンスなのです。

株は外資に行きますが、資金と人材を開放し、
日本側は技術、市場、規模を手に入れることが
できるのです。

また、企業価値創造の手法としてM&Aを
考えるとき、国内だけしか視野に入れないのは、
価値創造の最大化に適しているとは言えません。

本書は、今まであまり取り上げられなかった、
外国企業による日本企業の買収をテーマに
した本です。

著者は、名門外資系ファンドの
元日本代表の加藤有治さん。

加藤さんがこれまで直接関わった、
対日直接総投資額は、3300億円という、
その道のプロフェッショナルです。

本書では、外資系M&Aの駆け引きと
価値創出の実態が明かされます。

読者として想定されているのは、対日M&Aを
活用して経営資源を取り込みたいと考える
経営者のみならず、望まない外国企業からの
買収を避けたい経営者も対象です。

また、外国企業にサービスを売り込みたい
銀行員やプロフェッショナル。

外国企業の傘下に入った日本企業で
生き残りたいビジネスパーソン。

外国企業に就職し、世界を舞台に活躍したい
学生なども読者として想定されています。

 ・「対日M&A」とは、誰が何を買うことなのか?
 ・「対日M&A」は、実際にはどう行われるのか?
 ・外国企業は、誰と協力し、誰と争いつつ、
  買収や経営を実行しているのか?
 ・「対日M&A」は具体的には、どう行われて
  きたのか? 成果は上がっているのか?
 ・「対日M&A」はデメリットの方が
  大きいのではないか?
 ・「対日M&A」が外国企業にはいいのはわかるが、
  日本側には受け入れていいことはあるのか?
 ・「対日M&A」が増える時代に、個人として
  どう備えたらいいのか?

本書では、こうした「対日M&A」に関する疑問に
丁寧に答え、外資の「日本買い」が、
日本に希望を与えるものであることを解説します。

巻末には、「外国企業で活躍したいあなたへ」と
題したコラムも掲載されています。

履歴書の書き方から、インタビューの対応方法、
入社後の注意点もアドバイスされています。

この本から何を活かすか?

「M&Aは売り手が優位である」といわれる理由

本書では、コラムの中で、この2つの理由が
解説されていました。

1つ目は、M&Aは常に売り手市場であること。

これはM&Aの対象会社が1社であるのに対し、
買い手が複数社いるのが一般的だからです。

2つ目は、相乗効果の実現形態が売り手と
買い手で異なることです。

売り手は売却時点で、株式を現金に換え、
価値を顕在化できます。

一方、買い手側は、相乗効果を未実現の
「収益期待」でしか受け取れないため、
買い手より売り手の方が優位なのです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 会計・ファイナンス・企業分析 | 05:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

「超」入門!論理トレーニング

満足度★★★
付箋数:24

  「よく “日本人は、中学高校の六年間、必死で
  英語を勉強しても、ろくに英語が話せるように
  ならない” と言われます。しかし、本当は、
  中学高校の六年間、必死で英語を勉強しても、
  それを実用する場面などなく、九割の日本人は、
  英語をまったく使わないまま、人生を終える、
  ということなのです。話せるようになるほうが、
  むしろおかしな話です。」

では、なぜ、私たちは英語を学ぶのでしょうか?

本書の著者、英語教育の第一人者でもある
横山雅彦さんは、「英語のロジックを学ぶため」
と説明します。

英語そのものに学ぶ必要があるのではなく、
英語によってロジックを学ぶ必要があるのです。

なぜなら、日本語はロジックを扱うには
適しておらず、たとえて言うなら、
羽根突きの道具でテニスをするようなもの
だからです。

  「日本語で完全にロジックを操ることは不可能
  なのですが、それを十分に知った上で、
  あえて羽子板でテニスをしようというのが、
  この本で、僕がみなさんと取り組んでみたい
  ことなのです。」

そこで本書で用いられる道具が「三角ロジック」。

これは横山さんが、ディベートの原論を
日常的なレベルで使えるようにしたものです。

まず、三角形の頂点に当たるのが「クレーム」。

これは「主張」あるいは「意見」のことで、
必ず「論証責任」を伴います。

このクレームを、三角形の底辺が支えます。

底辺の一端となるのが「データ」。
これは主張を支える「事実」のことです。

そして底辺のもう一端にあるのが「ワラント」。
こちらは「根拠」のことです。

ワラントのない事実は、データとは
認められませんので、クレームとデータと
ワラントは三位一体の構造となります。

例えば、「この映画は面白そうだ」と主張
するのが、クレームです。

「宮藤官九郎さんの脚本だから」という
事実が、それを支えるデータとなります。

さらに、なぜ沢山ある事実の中から、
このデータを選んだかというと、
「これまで見てきた宮藤官九郎さんの
脚本にハズレはない」というワラントを
示せるからです。

本書では、この三角ロジックを使い、
論理トレーニングを行ないます。

この本から何を活かすか?

日本での議論はロジカルに行われていない
ことが多いと横山さんは指摘します。

本書では、そんな実例を挙げていました。

 司会者 今年度の英語の教材について、
    もし問題点などありましたら、
    ここで検討したいと思います。
    横山先生、いかがですか。

 横山  そうですね、選抜クラスの精読テキスト
    なんですが、これは改訂した方が
    いいように思います。

 司会者 A先生、どうですか。

 講師A いや、私は、これで全く問題ありません。

 講師B 私もです。

 横山  僕は、分量が多すぎるように
    思うんですよね。

 講師B 私は、とても使いやすいと感じています。

 講師A 同感です。分量もちょうどよく、
    使いやすいテキストだと思います。

 司会者 横山先生、A先生もB先生もこう
    おっしゃっていますし、とりあえず
    あと1年、様子を見る、ということで
    いかがですか。

この司会者は、「改訂した方がいい」とした
横山さんに論証責任を果たさせないうちに、
講師AとBから新たなクレームを求めています。

もし、この司会者がロジカルに会議を
進行すると次のような議論になります。

 司会者 今年度の英語の教材について、
    もし問題点などありましたら、
    ここで検討したいと思います。
    横山先生、いかがですか。

 横山  そうですね、選抜クラスの精読テキスト
    なんですが、これは改訂した方が
    いいように思います。

 司会者 具体的には?(データを求める)

 横山  分量が多すぎるように思うんです。
    (データの提示)

 司会者 と、おっしゃいますと?
    (ワラントを求める)

 横山  精読というのは、長文読解とは違い、
    一文一文の構造をゆっくり丁寧に
    分析することです。(ワラントを提示)

講師AとBが横山さんの意見に反論したければ、
ここから発言が許されます。

そして、反論の方法は、2つあります。

1つは、相手の三角ロジックの
データかワラントを突く「反駁」。

もう1つは、相手の三角ロジックを認めた上で、
新たなクレームを立てる「アンチテーゼ」です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 06:23 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

≫ EDIT

30日で新しい自分を手に入れる 「習慣化」ワークブック

満足度★★★
付箋数:20

習慣化コンサルタントの古川武士さんより
献本いただきました。ありがとうございます。

古川さんは、独自に開発した習慣化のメソッドを
セミナーや研修で多くの人に伝えてきました。

また、直接伝えられない人には2010年に刊行され
ロングセラーになった『「続ける」習慣』で、
そのノウハウを惜しみなく公開してきました。

この本にはマンガ版もあり、ビジネス書などを
普段あまり読まない人にまで、読者層を広げて
好評を得ています。

その甲斐あって、多くの人がこれまで
何度も挫折していた、ダイエット、運動、
英語学習、片付け、節約、日記などの
習慣化に成功しました。

しかし、セミナーに参加したり本を読んでも
習慣化に成功しない人もいます。

習慣化できた人と、できなかった人の
違いは何なのでしょうか?

その違いは単純です。

古川さんの習慣化メソッドを実践したか、
しなかったかの違いです。

知っただけで満足して終わっていると、
どんなに効果的なメソッドでも身につきません。

では、実践できた人と、できなかった人の
違いは何か?

それは、「記録」したかどうかの違いでした。

記録することで、次のようなメリットが得られます。

  1. 目標が明確になり、最初の一歩を
   踏み出しやすくなる

  2. 続いていることが確認できるため、
   やる気が出る

  3. 続けられなかったときの原因を考えられる
   ようになり、挫折しにくくなる

そこで、続けたい習慣を記録できるように、
つくられたのが本書です。

本書は、『「続ける」習慣』の実践編で、
書込み式のワークブックです。

ワークブックに記録していくことで、
1ヶ月で習慣化可能な「行動習慣」を
3つ身につけることができます。
(1ヶ月×3つ=3ヶ月使用可能なワークブック)

ちなみに、習慣には3つのレベルがあります。

レベル1は、約1ヶ月で身につけられる
勉強、日記、片付け、節約などの「行動習慣」。

レベル2は、約3ヶ月で身につけられる
ダイエット、運動、早起き、禁煙などの
「身体習慣」。

レベル3は、身につけるまでに約6ヶ月かかる
論理思考、発想力、ポジティブ思考などの
「思考習慣」。

本書は、このうちレベル1の「行動習慣」を
対象としています。

事前ワークで身につけたい習慣を洗い出し、
理想の生活スケジュールを描きます。

そして毎日の生活スケジュールを記録し、
ちょうど挫折しやすいポイントで振り返りが
できるようにワークが組まれています。

 第1章 習慣化の基本を押さえよう
 第2章 事前ワークと習慣化ワークの使い方
 第3章 習慣化ワーク
 第4章 事例集

本書のメインとなるのは第3章のワーク部分
ですが、『「続ける」習慣』を読んでいなくても、
そのエッセンスが第1章にコンパクトに
まとめられているので、非常に有り難い。

有り難いと言うより、むしろ
『「続ける」習慣』を読んだ方からすると、
本書だけで習慣化のノウハウを知って、
実践までできるので、「ずるい」と
感じるかもしれません。

欲を言えば、書込み式なので、
版を大きくしてくれた方が、
もっと使いやすかったように思えます。

この本から何を活かすか?

個人的には、最近、英語学習が滞りがちです。

ずっと聞き続けていたNHKのラジオ講座、
実践ビジネス英語」も聞いたり聞かなかったり
しています。

長年講師を続けている、杉田敏さんも
すでに70歳を超えています。

声を聞く限りでは、まだまだお元気そうですが、
この講座も永遠に続くわけではありません。

貴重な杉田さんの講座を1回でも聞き逃さないよう、
このワークブックを使って、しかりと習慣化
したいと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| ノウハウ本 | 05:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

スマホが神になる

満足度★★
付箋数:17

オーリン工科大学のアレン・ダウニー教授は
アメリカでの宗教教団に所属する人数に
ついての分析を行ないました。

1980年の調査では、アメリカ国民のうち、
どの宗教教団にも所属していない人の割合は
8%でした。

これが2010年の調査では18%に増えました。

人数にすると無宗教の人が2500万人増えた
ことになります。

ダウニー教授は、無宗教の増加と関係して
いると考えられる、教育や社会経済的な地位、
宗教的な背景を分析しましたが、それでは
説明がつきませんでした。

では、なぜ、これだけ無宗教の人が増えたのか?

ダウニー教授は、ある仮説を立てました。

それはインターネットの使用者の劇的な増加が
無宗教の人を増やしたという仮説です。

1980年代には、まだインターネットを
使っている人はほとんどいませんでした。

それが、2010年には半数以上の人が、
1週間に2時間以上インターネットを使い、
4分の1の人が7時間以上使っています。

ダウニー教授によれば、無宗教の増加の
およそ25%は、こうした新しい生活習慣に
よって説明できると言います。

そもそも宗教教団に所属することは、
1つのコミュニティに所属していることを
意味しています。

そして生きていくために必要な答えを
宗教の教えの中に見出しているのです。

しかし今の時代、礼拝に参加しなくても、
スマホでSNSを気軽に使うことで、
コミュニティへの参加ができます。

人生の中で何か答えが欲しいときでも
スマホに問いかければ、すぐに欲しい答えが
返ってくるのです。

これは、スマホが神の代わりになっている
とも考えられます。

日本の場合には、もともと信仰を持っている
人の割合が低いので、数字の上で
ここまで大きな影響が出ていません。

しかし、既存宗教よりも新宗教の信者数
減少として、顕著に現れてきています。

新宗教は主に、高度経済成長の時代に
信者を増やしました。

産業構造の転換に伴い、集団就職などで、
地方から多くの人が都市へと流れてきた時代。

自分が生まれ育った地域の人間関係から
すっかり切り離されて、都市では孤独な環境に
置かれました。

そんな中で孤独を癒やし、都市での新しい
人間関係を作ったのが、新宗教だったのです。

もし、高度経済成長の時代にスマホがあれば、
それが孤独を癒やす格好の道具となり、
新宗教はあれほど伸びなかったのではないか。

本書の著者、島田裕巳さんは、このように
考察しています。

本書は、宗教学者の視点から、現在の情報革命、
特にスマホの存在を考えた本です。

ポケモンGOと各宗教との関わりについても
述べられています。

ただし、個人的にはちょっと想像した内容とは
異なる内容の本でした。

タイトルにある「スマホ=神」と思えるほどの
説得力は感じられませんでした。

  第1章 スマホの「人を動かす」力が
     宗教界を揺るがす
  第2章 神に代わりつつあるグーグル
  第3章 スマホが神から時間を奪う
  第4章 スマホが与える「全能感」
  第5章 自撮りはあなたを世界の英雄にする
  第6章 スマホが人を救う
  第7章 「新渡戸さん、スマホがあるじゃ
     ないですか」
  第8章 決して沈黙しないスマホという神

この本から何を活かすか?

ポケモンGOが登場したときに、一番警戒感を
募らせたのは、宗教の中ではイスラム教でした。

しかし、実はイスラム教とスマホ自体は
非常に親和性が高いと島田さんは指摘しています。

なぜなら、イスラム教の宗教活動においては、
「時間」と「方角」が極めて重要だから。

イスラム教では、メッカの方角へ向かって、
1日5回、礼拝を行ないますから、
スマホに入っているコンパスが便利なのです。

また、断食が始まったり終わったりする時刻も、
場所によって異なるので、スマホのGPS機能が
非常に有用なようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 社会・国家・国際情勢 | 06:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

人工知能が金融を支配する日

満足度★★★
付箋数:24

2010年5月6日の午後2時32分、アメリカの
株式市場は、突然激しい下落に見舞われました。

下落のスピードはみるみる加速し、
取引量が急拡大しながらあっという間に
信じられないような大幅下落となりました。

特に2時41分からのたった4分間ほどの間には
ダウ平均など主要な指標価格は6%ほど下落し、
前日の終値からの下落幅は10%近くにも
及びました。

しかし、その後20分間で株価は急速に回復。
3時過ぎには、ほぼ下落前の水準に戻りました。

たった30分ほどの間に、信じられないような
速度での下落と回復が完結したのです。

この日のダウ平均の日中の下げ幅は988ドルを
超え、リーマン・ショック後の混乱期にも
なかった過去最大の下げ幅を記録しました。

この日の出来事は、まるで光が点滅する間に
起こったような急落であったため、
「フラッシュ・クラッシュ」と呼ばれました。

このとき、一体、何が起こっていたのか?

最初に疑われた原因は、最も下落した
P&G株の誤発注でした。

しかし、1銘柄が起こした下落と考えるには、
あまりに破壊的で、P&G株の下落は、
株式指数先物の下落より後に始まっていたので、
誤発注が原因ではないことは明らかでした。

事件から5ヶ月近く経過した2010年9月末、
アメリカの証券取引を監視するSECは
フラッシュ・クラッシュを調査した
レポートを発表しました。

下落の引き金となったのは、大手投資家が
S&P株式指数の先物市場に、異例の大口の
売り注文を出したことでした。

それをきっかけに超高速取引(HFT)が、
自動で大量に発注されたことが、
下落を異常に加速させた原因であることが
判明しました。

超高速取引とは、取引の意思決定と執行の
両方をコンピュータが一瞬の内に行う
アルゴリズム取引です。

その取引速度は、瞬きする間もない、
たった数百ナノ秒。

当初は買い手となっていた超高速取引が、
大口の売りが入ったことで、一転して
超高速で売りを大量に浴びせたことが
フラッシュ・クラッシュを招いたのです。

本書では、超高速取引を行うロボットを
超高速ロボ・トレーダーと呼んでいます。

この超高速ロボ・トレーダーによる取引は、
2014年に刊行されたマイケル・ルイスさんの
フラッシュ・ボーイズ』で明らかにされ
話題を呼びました。

現在の金融市場は人工知能を利用した
ロボ・トレーダーの独壇場になっています。

金融市場の情報はコンピュータが扱いやすく、
上手くいけば大儲けできるので、
人工知能の能力を試すには格好の場と
なってきた歴史があるのです。

実は、日本の金融市場だけが、
この動きについて行けていないようです。

  「本書は、著者の長年の金融市場と関連する
  技術に関する経験と知識をもとに、
  メディアではあまり報じられない、
  金融とテクノロジーの裏舞台を暴き、
  金融業界の現在の姿を多くの人々に
  知ってもらうことを目指したものです。」

人工知能の発展を振り返りながら、
それが金融市場でどのように活用されて
いるかを克明にレポートします。

特に、ルネッサンス・テクノロジーズや
ブリッジウォーターなどヘッジファンドが
人工知能を取引に使っている内容が興味深い。

日本ではあまり報道されることのない、
金融市場の裏舞台を開示した一冊です。

この本から何を活かすか?

ルネッサンス・テクノロジーは、
著名な数学者で暗号解読の専門家の
ジェイムス・シモンズさんが1982年に
創業した世界有数のヘッジファンド。

数学、物理やコンピュータ技術に関する
超一流の研究者ばかりを集めた、
かなり異色のファンドです。

業界最高のパフォーマンスを誇りますが、
その運用手法は秘密のベールに包まれています。

外部の資金を受け入れず、従業員の資金を
中心に運用していることで、その運用手法を
秘密のままにしているようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| マネー一般 | 06:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

満月の法則

満足度★★★
付箋数:20

YSメンタルヘルス株式会社の青木さんより
献本いただきました。ありがとうございます。

本書は、いわゆる自己啓発本です。

紹介されているのは、佐藤康行さんが
これまで15万人のカウンセリングで
実践してきた「満月の法則」。

この法則を知って実践すると、次のような
効果があると言います。

 ・将来の不安がなくなる
 ・仕事や職場の人間関係がうまくいく
 ・夫婦間、親子間の問題が解決し、
  家庭円満になる
 ・心身の病がなくなる
 ・重くのしかかっていた過去の記憶が書き換わる
 ・人生そのものが劇的に好転していく

このような効果がある「満月の法則」とは、
一体、どのような人生論なのでしょうか?

それは、単純明快で、宇宙に存在する
たった1つの法則だと佐藤さんは説明します。

私たちが、夜の空を見たときに目にする三日月。

しかし、実際には三日月という月が、
宙に浮かんでいるわけではありません。

月が勝手に形を変えているわけではなく、
実際の形は、いついかなるときも球体、
本当の姿は「まんまる」です。

それが私たちの目に三日月に見えるのは、
太陽の光の反射具合によるもの。

たまたま太陽の光が当たった部分だけを見て、
三日月、半月、満月と言っているのです。

これは私たちの目からそう見えているだけの
「認識の世界」の話です。

私たちの目がどのように認識しようとも、
実際の月はいつもまんまる。

これと同じことが人間に対しても言えるのが
「満月の法則」です。

今、うまくいかないことや、つらい状況を
抱えていても、それは三日月を見て、
何かが欠けているように見えているだけ。

本当の自分は月同様、もともとは、
まんまるで、欠けているところのない、
完璧な存在として生まれてきているのです。

そのことに気づくと、これまでの悩みが
消えてなくなると言います。

これまで多くの人生論や自己啓発本などで
語られていた成功法則は、「あなたは不完全
である」という観点からスタートしていました。

これに対して、「満月の法則」は、
人間は誰もが、完全・完璧なまんまるの存在
と考えることかスタートします。

人間は、生まれながらにして100点満点。

だから無理に点数を上げる必要はないと
考えるだけで、すっと肩の力が抜け、
楽に生きることができるのです。

あと、本書で興味深かったのは、
「GIVE&TAKE」ではなく「GIVE=TAKE」
という考え。

「自分のため」だけではダメ。
「他人のため」だけでもダメ。

目指すべきは、自分も喜び、同時に相手も喜ぶ、
「GIVE=TAKE」という状態です。

一見素晴らしいように見える「GIVE&GIVE」は、
それが会社ならば、利益がついてこず、
倒産してしまうかもしれません。

他人のためだけに何かをしようとしても、
限界があり、心の奥底では見返りを
求めていることもあって、そういった本音は
見抜かれてしまうのです。

本書のような、自己啓発本は完全に信じて
実践するのも1つですが、自分に都合のいい
部分だけを採り入れるのも1つの付き合い方。

個人的には、自分の抱えているストレスの
度合いによって、頼り方を変えていけば
いいと思っています。

この本から何を活かすか?

その人ならではの美点を見つける
エクササイズ、「美点発見ノート」が
本書で紹介されていました。

どんな人にも美点があります。

例えば、あなたが奥さんに(ダンナさんに)
口やかましく小言を言われたたときにこそ、
相手の美点をノートにどんどん書き込みます。

 「自分が寝坊しないのは、妻のおかげ」
 「ボタンが取れると、すぐつけてくれる」
 「いつも弁当を作ってくれる」
 「子どもの面倒を見てくれる」
 「世界の男性の中で、自分を選んでくれた」

このエクササイズで美点をどんどん
挙げていくと、短所ですら長所になります。

相手が「満月」であることに気づいて、
感謝の気持ちを伝えると、相手もあなたが
「満月」であることに気づくようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 自己啓発・セルフマネジメント | 06:07 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

伝わるプレゼン資料作成

満足度★★★
付箋数:19

インプリメント株式会社の取締役社長で、
本書の著者、木村博史さんは、わかりやすい
プレゼン資料には3つの共通点があると言います。

1つ目は、資料に1本の筋があること。

まるで焼鳥に串が刺さっているように、
各スライドが1本の筋で貫かれていると、
プレゼンを面白くするための話題を入れても、
主題はブレずに進行します。

2つ目は、デザインがでしゃばらないこと。

プレゼンを補完する役割がしっかりと
演じられていることです。

必要な情報だけがあり、必要以上に目立つ
デザインにならず、話し手を主役に引き立てます。

3つ目は、しっかり伝えるべきことを
伝えていること。

時にはハッキリ、時には暗喩で、
時には行間を読ませるように。

方法はさまざまでも、伝えるべきことが
わかるので、モヤモヤ感がありません。

この3つの伝わる資料のエッセンスを念頭に
書かれたのが本書です。

本書は、伝わりやすいプレゼンを行うための、
パワポ資料作成のテクニックを紹介した本です。

  「上手なプレゼンテーション資料やプロが
  つくるプレゼンテーション資料は、目的が
  ハッキリしていて表現が効率的です。
  そのためには、まず伝えるべきことを大枠で
  しっかりと把握し、それをプレゼンテーション
  資料に細かく表現していくことが大切です。」

「大きな整理から小さな仕掛けへ」がコツ。

本書でもこの流れに沿って解説されています。

 Chapter1 資料をつくる前にデザインすること
 Chapter2 文字・色・カタチで伝えるしくみ
 Chapter3 伝わる資料の構成術
 Chapter4 プロ流 成功に導く魔法のテクニック

大きな整理をするには「3つのW」を決めます。

最初に決めるのは、「誰に(=Who)」です。

この「誰」をしっかり決めることが、
わかりやすいプレゼンをするための第一歩。

プレゼンの対象が特定の相手に
決まっていれば、その属性を調べます。

もし不特定多数を対象としたオープンな
プレゼンなら、自分で伝えたい相手を
想像してつくります。

相手の年齢・性別・役職・部署などが
決まれば、それを意識した伝え方をします。

次に決めるのは、「どこに(=Where)」。

これはゴール設定のことで、相手に何を
して欲しいのかを明確にします。

本書では、プレゼンのゴールを「告知型」、
「啓蒙型」、「拡散依頼型」、
「ゴールアシスト型」、「クロージング型」
の5つに分類しています。

最後に決める軸は、「何を(=What)」です。

ターゲットを設定し、ゴールが明確になったら、
それらをつなぐ「何を」を決めます。

ここでのポイントは、いかに聞き手に
自分で考えてもらい、話し手が意図する
ゴールにたどり着いてもらうかということ。

そのためには、話が突然ワープしたり、
横道にそれたりせず、相手の思考の道順に
沿って、うまく誘導する必要があります。

それがプレゼンのシナリオであり、
組み込まれるストーリーです。

ここでは、本書の冒頭で解説されている
大枠のつくり方の考え方を紹介しましたが、
本書では後半に行くに従って、資料づくりの
かなり細かなテクニックも登場します。

実際に資料作成する順番で、図解付きで
解説されているので、初めてプレゼンをする人、
プレゼンが苦手な人には、丁度よいガイドに
なっていると思います。

この本から何を活かすか?

  プレゼン資料に「ティザー」を組み込む。

ティザーとは、「焦らし」のテクニックです。

見えそうで見えないものには誰でも
興味が湧きます。

この手法は広告でもよく使われていて、
「詳しくはWebで!」などのコピーも
その1つです。

プレゼンのスライドでは、紙芝居のように
焦らしながら展開することで、
聞き手の関心を集めます。

そのためには、スライドを2つに分けます。

前フリの「知りたいと思わせるための情報」と
その後の「結果」のスライドです。

ただし、あまり奇をてらい過ぎて、
聞き手に理解できないティザーにならないよう
注意して組み込まなければなりません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 05:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

考える力がつく本

満足度★★★
付箋数:22

  「本書では、考える力を身につけるためには
  どうすればいいのか、私の経験をもとに
  実践的な方法をご紹介していきます。
  本、新聞、ニュース番組、雑誌、ネット。
  これらの特性の違う媒体をうまく使い分ける
  ことができれば、あなたのビジネスも生活も
  今よりスムーズに運ぶはずです。
  何より、ものの見方、考え方が変わって
  くるので、あなた自身が “視野が広がった”
  と自分の変化に驚くでしょう」

本書はタイトルが「考える力がつく本」と
なっていますが、メインで解説されているのは、
池上彰さん流の「インプット術」です。

なぜなら、考える力を養うためには、
インプットを増やすことが欠かせないからです。

そもそも「考える」とは、無から有を生み出す
ことではありません。

あくまで自分の中にある情報をもとに、
自分なりの結論を導き出す作業です。

ですから自分の中にインプットされた情報が
何もなければ、そこからのアウトプットも
できないのです。

質の高いアウトプットをするためには、
一定量のインプットが不可欠。

ただし、やみくもにインプットを増やしても
考える力がつくわけではありません。

必要なのは、アウトプットを前提にした
インプットです。

  「 “知識が身についたかな” と思えば、
  ぜひそれを誰かに伝えてみてください。
  実際に伝えてみようとすると、
  きっと思いのほかうまくいかないはずです。
  そこで “なぜだろう” と考える。
  必要だと思えば、さらに周辺情報を
  調べていく。たぶんこれが重要なのです。」

また、池上さんは新しいキーワードで、
知らない言葉が出てくると、
まずその意味や由来を調べるようです。

例えば、最近よく耳にするキーワードの
「ドローン」。

深く考えずに、単にドローンという名前の
ものだと思っている人も多いのでは
ないでしょうか。

ご多分に漏れず、私は完全にそういう
名前の製品だと思っていました。

ドローンとは、ブーンという蜂の羽音の
ような音のことを言うようです。

転じて、そんな音を出しながら飛行する
小型無人飛行機を指すようになりました。

こうした由来をちょっと知っているだけで、
腹落ち感が違います。

言葉の由来や語源を知ると、
「そうだったのか」という驚きがあるので、
さらに興味が湧き、より深く知ることが
できるのです。

また、こうして知った由来や語源について、
相手は知らないのではないかと自問自答して、
伝える相手への想像力を持つだけで、
一段と考える力が深まるようです。

本書では、池上さんが普段から行っている
いろいろなメディアからの情報収集術が
公開されています。

その中でも、池上さんが最も情報収集に
役に立つと考えるのが「本」です。

  「これまで、新聞、雑誌、ネット、人、
  と私のさまざまなインプットの仕方を紹介
  してきました。ですが、最もインプットに
  役立っているのは、やはり本です。
  私はわからないことがあると、
  その分野の本を何冊も買ってきます。
  たくさん読んで徹底的に勉強するのです。」

本書の後半は、企業のトップに上りつめた
著名なリーダーたちへのインタビューが
掲載されています。

池上さんは対談の中で各リーダーに、
「これまでどのような本を読んできたか」を
聞いています。

このパートはビジネス雑誌「プレジデント」に
連載された記事からの転用です。

この本から何を活かすか?

本音を言わない人から情報を引き出すには、
「相手に仮説をぶつける」ことが有効。

これは池上さんが記者として警察回りを
していたときに学んだテクニックです。

「最近どうですか?」とか「何か変わった
ことはありませんか?」と聞いても、
「ないよ」と言われておしまいです。

そこで自分なりの仮説を立てて、
相手にぶつけ、その時の表情から
本音を読み取るようです。

確かに、刑事ドラマなどで記者が
カマをかけるシーンは見かけますね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| ノウハウ本 | 10:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

SNSマーケティングのやさしい教科書。

満足度★★★
付箋数:18

パソコンからのインターネットユーザー数は
減少傾向を示しているのに対し、スマートフォン
からのインターネットユーザー数は増加傾向を
示しています。

しかも、スマートフォンユーザーの約92%は
SNSを利用しているという調査結果もあり、
企業でもマーケティングでSNSを活用したい
とのニーズが高まっています。

しかし、実際にSNSを効果的に活用している
企業はそれほど多くありません。

  「導入や活用が困難な理由として、SNS自体の
  複雑さや、頻繁に行われるバージョンアップ、
  新サービスのリリースなどが挙げられます。
  新たな使い方を習得しても実践してみないと
  わからないケースが多々あるため、既存の
  広告サービスと違い効果予測が難しく、
  精度を向上させるためには社内のノウハウを
  蓄積していく必要があります。また、ユーザー
  と企業が直接コミュニケーションできる
  ネットワークが急激に普及したことにより、
  ユーザーと企業がお互いにコミュニケーション
  を取る適切な方法も、手探りの状態といえる
  でしょう。」

本書はこうした問題を解決して、企業が
SNSマーケティングを導入するための
教科書です。

読み物ではなく、完全な「手引書」。

著者は、SNSマーケティングで実績のある
株式会社グローバルリンクジャパン
取締役の清水将之さんです。

SNSマーケティングが注目されはじめた頃、
SNSを新しい販路の1つと考える企業が
多くありました。

「SNSを活用すれば売れる」という思い込みも
一部にあったようです。

しかし、SNSを活用したから売れるというほど、
単純なものではありません。

目的意識が曖昧なまま、SNSを使っても、
焦点はぼやけたものとなり、効果はあまり
期待できないのです。

SNSマーケティングを効果的に活用するには、
目的を明確に設定することが必須です。

なぜなら、目的によって効果の高い
SNSが異なるからです。

SNSマーケティングの主な目的は、
ブランディング、集客・販促、ユーザーサポート
などがあります。

本書では、目的ごとにSNSを以下のように
使い分けることを推奨しています。

ブランディング向きのSNSは、Facebook、
Instagram、Youtubeなど。

集客・販促向きのSNSは、Facebook、
Twitter、LINEなど。

ユーザーサポート向きのSNSは、Facebook、
Twitterなどが挙げられます。

いずれの目的にもFacebookは適しているため、
初めてSNSマーケティングを導入する場合は、
Facebookから始めるのが一般的でしょうか。

Facebookでは、企業向けの「Facebookページ」
を利用することで、ビジネスに最適な運用が
可能です。

また、企業の業種や扱う商材によっても
SNSマーケティングの効果が違うことを
知っておくといいようです。

ファストフード、コーヒー、宅配などの
低価格で身近なサービスや商材は、
SNSマーケティングが消費行動に
結びつきやすい傾向があります。

一方、自動車・二輪車などのような
購入までのリードタイムが長く高価な商材は、
効果が得られにくいようです。

本書はSNSマーケティングを検討している
企業にとっては頼りになるガイドだと思います。

 CHAPTER1 SNSマーケティングとは
 CHAPTER2 Facebookマーケティング
 CHAPTER3 Twitterマーケティング
 CHAPTER4 Instagramマーケティング
 CHAPTER5 その他のマーケティング
 CHAPTER6 SNSマーケティングの分析と改善
 CHAPTER7 SNSマーケティング活用事例

この本から何を活かすか?

効果的なコンテンツを発想するための
5つのヒント

  1. 大きくする
  2. 小さくする
  3. 範囲を拡大する
  4. 制限する
  5. 場所を変える

本書で挙げられているのは、斬新なアイディアを
生み出す方法というよりは、普通のアイディアでも
視覚的に面白く見せる方法です。

同じコンテンツでも、少し見た目を変えるだけで、
与える印象はまったく違うものになります。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| IT・ネット | 06:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

アマゾンと物流大戦争

満足度★★★
付箋数:25

アマゾンとは、どんな企業なのか?

品揃えが多い「ネット通販企業」と考えて、
アマゾンを日常的に使っている方も
多いのではないでしょうか。

私もそんなアマゾンユーザーの1人です。

「ネット通販企業」と考えると、アマゾンの
日本でのライバルは、楽天と考えるのが
一般的な見方です。

しかし、アマゾンと楽天のビジネスには、
根本的な違いがあります。

それは、物流センターを自社で持つかどうか。

「なんだ、単に倉庫を自前で持っていて、
仕分と出荷をやっているだけじゃないか」
と思うかもしれません。

しかし、「ロジスティクス」はあらゆる
ビジネスに関わる重要なインフラです。

ロジスティクスに力を入れる企業は勝ち残り、
ロジスティクスを重視しない企業は消えていく。

ロジスティクスを制する企業がビジネスを
制すると言っても過言ではありません。

本書の著者、角井亮一さんは、アマゾンの
本質は「ロジスティクス・カンパニー」
だと語ります。

そして、これまで自社のビジネスと
アマゾンは無関係だと思っていた企業も、
アマゾンのロジスティクスに大きな影響を
受ける可能性があると角井さんは指摘します。

  「本書を執筆した最大の目的は、多くの
  ビジネスパーソンにとって関係のない存在だと
  看過されてしまいがちなアマゾンが、
  実は強力な磁力を持ってあらゆるビジネスを
  変え、また誰にとっても無視できない存在に
  なりつつあることを明らかにすることです。
  特に日本では、アマゾンが変える世界とは
  無縁ではいられません。」

なぜ、ロジスティクスがそこまで重要なのか?

それは、効率的に張り巡らされた
ロジスティクス網はビジネスに欠かせない
「プラットホーム」になるからです。

圧倒的な1つのプラットホームができると、
そこを通さずには、ビジネスができません。

そして、アマゾンがロジスティクスにおける
たった1つのプラットホームになる可能性が
あるのです。

それは、なぜか?

1つ目の理由は、ロジスティクスの参入障壁が
非常に高いことにあります。

洗練されたロジスティクスは、一朝一夕に
できるものではなく、外から見て簡単に真似
できるものでもありません。

一度強固なロジスティクス網を張り巡らせると
それに対抗できるロジスティクスを作るには
相当な時間がかかるのです。

2つ目の理由は、アマゾンがロジスティクスに
圧倒的な投資を続けていること。

アマゾンの売上は右肩上入りを続け、
2015年には12兆円を超えています。

それに対して、営業利益はほとんど伸びず、
2500億円ほどの水準に抑えられています。

それは、アマゾンがすべての利益を
新たな物流センターの建設などに
投資しているからです。

  「アマゾンは高度なロジスティクスを
  用いて低コスト化を実現し、その利益の
  ほとんどを自社のネットワークを築く
  ための投資に回し、また顧客の代弁者
  としてさらなる低価格で商品提供の
  ための原資として使います。
  それによって来客数が増え、売上高が
  増えれば増えるほど物流は効率化し、
  低コスト化していく。
  アマゾンはさらに低価格で商品の
  提供を始め、扱う商品の種類を増やし、
  また来客数が増え・・・。
  その繰り返しこそが、彼らにとっての
  良循環であり、最大の武器です。」

本書は、アマゾンの強さをロジスティクスの
切り口から見た、非常に興味深い本でした。

この本から何を活かすか?

本書で、アマゾンのロジスティクスに
勝負を挑む企業の1つとして挙げられて
いたのがヨドバシカメラです。

私も、頻度としてはそれほど多くありませんが、
ネットで何か買う時の選択肢の中に、
ヨドバシ・ドット・コムが入っています。

それは、最短6時間以内で配送される
「エクスプレスメール便」が無料で
利用できるからです。

朝注文して夕方に商品が届くことは、
北海道に住む私にとっては衝撃的でした。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| ビジネス一般・ストーリー | 09:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

「良い質問」をする技術

満足度★★★
付箋数:24

優秀な人と、そうでない人の差は何か?

もし、このような質問をされたら、
本書の著者で、エグゼクティブコーチの
粟津恭一郎さんは、「質問の差である」
と答えます。

例えば、社長になるような人は、
「自分が社長だったら、どうするか?」
「自分が社長なら、この問題にどう対処するか?」
という質問を、他の人よりも多く、
自分自身に対して投げかけているようです。

普段それほど意識することはありませんが、
私たちの会話の多くは、「質問」とその「回答」
で成り立っています。

そして、「質問」には、「自分と周囲の人々の
人生をより良い方向へ変える大きな力」が
あると、粟津さんは説明します。

  「質問を変えれば、行動も変わる」

ただし、質問には、そういった「良い質問」
だけでなく、相手を萎縮したり、人間関係を
悪くする質問もあります。

本書では、「どれだけ答えたくなるか」と
「どれだけ気づきがあるか」の2軸で2×2の
マトリックスを作り、質問を4つに分類します。

まず、「答えたいけれど、気づきが少ない」
のが「軽い質問」です。

これは、相手との関係を良くする質問です。

成功体験などを聞くと、「軽い質問」に
なりやすく、相手からの情報収集ができます。

次に、「答えにくく、気づきも少ない」のが
「悪い質問」です。

この質問は、相手との関係を悪化させ、
行動にもつながらず、ネガティブな印象だけを
与えます。

相手との関係に配慮せず、マイナスの表現が
含まれると、「悪い質問」になりがちです。

自分の価値観を押しつけたり、相手を
追い詰めるような質問もこれに該当します。

3つ目が、「答えたくはないけれど、
気づきにつながる」、「重い質問」です。

この質問は、相手にとっては考えたくない
ことですが、他責から自責へと気づきを
促すことができます。

「重い質問」をするときには、
質問の「目的」が共有されていなければ、
「悪い質問」になってしまうので、
注意が必要です。

最後に、「思わず答えたくなり、
新しい気づきも与える」のが、
本書が目指す「良い質問」です。

「軽い質問」を気づきをもたらすように、
あるいは、「重い質問」を答えたくなるように
変えたもの。

その特徴を一言でいうと「本質的」な
質問となります。

ただし、「誰にとっても良い質問」はないので、
相手によって内容を吟味しながら、
もっと響く内容は何かを考えて、
個別にカスタマイズしなければなりません。

粟津さんも、エグゼクティブコーチの
駆け出しの頃、良い質問のデータベースを
作ろうとしたことがあったそうです。

ところが、実際に使ってみると、ある人には
良く効いても、別の人にはまったく響かない
こともあり、「良い質問」は個別対応である
ことを実感したようです。

個別対応とは言っても、「良い質問」を
するコツや、作り方にはノウハウがあるので、
その点については本書の後半で、
シッカリと解説されています。

本書は、エグゼクティブコーチとしての
粟津さんの経験が詰め込まれた本だと思います。

  第1章 質問はなぜ重要なのか?
  第2章 質問は四つに分けられる
  第3章 「良い質問」をするコツ
  第4章 「良い質問」の作り方

この本から何を活かすか?

本書は、質問の「フレーム」については、
かなり丁寧に解説されていますが、
紹介されている具体的なフレーズは、
それほど多くありません。

そこで、先日、当ブログで紹介した
谷原誠さんの『「いい質問」が人を動かす』と
併せて読むといいと思います。

それぞれの少し足りないところを補い合います。

この2冊を揃えておけば、質問に関しては、
万全の体制と言えるでしょう。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| コミュニケーション | 06:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

新人コンサルタントが入社時に叩き込まれる「問題解決」基礎講座

満足度★★★
付箋数:24

あらゆる職場、あらゆる職種には、
解決すべき問題があります。

仕事とは、問題解決そのもの。

個人で解決できることは、たかが知れているので、
組織では一定の人数で問題解決に当たります。

そのために、会議を開くのが一般的。

しかし、その議論が迷走してしまい、
解決への歩みが全く進まないことがあります。

あるいは、理想論だけが飛び交い、
結局、何も解決されないこともあります。

議論が迷走する原因は、問題解決までの
プロセスが共有されておらず、
今、どの段階の議論をしているかが、
わからなくなっているから。

認識がバラバラだと、論点もバラバラになり、
話も噛み合わなくなって時間ばかりが
かかってしまうのです。

本書では、問題解決までのプロセスを
6つに分解しています。

 問題提起 → 問題確認 → 目標設定
 → 原因分析 → 解決策立案 → 解決策評価

一般的な問題解決へのプロセスより
細かく分けているのは、複数の論点を
1つのステップに入れないためです。

論点が複数入ってしまうと、議論が急に
難しくなってしまうのです。

本書で問題解決を行う場合は、例えば
会議室のホワイトボードの左上に
今いるステップを明示して、そこから
外れないように議論を進めます。

組織や企業が抱える問題は、様々ですが、
解決するためには、決まったプロセスがあり、
気をつけるべきポイントがあります。

本書は、そのプロセスとポイントを
「型」と「手順」を示した本です。

本書で重要視しているのは、
問題解決の実行性です。

  「どんなに素晴らしい解決策を見出しても、
  問題解決できなければ “絵に描いた餅” 。
  大切なのは、ベストな解決策の考案に全力を
  集中させることではなく、たとえベターな
  解決策であっても、確実に実行まで力を注ぐ
  ことです。」

最終成果は次の式で表すことができます。

  最終成果=解決策の考案×解決策の実行

つまり「考案」と「実行」のどちらかが
「0」になってしまえば、成果も「0」に
なってしまいます。

  「問題解決で一番大切なことは、問題を
   “解決” することです。しかし、いざ問題解決
  を始めると、ほとんどの人が問題解決のゴール
  である “問題の解決” に必要な“ 心と頭” の
  最適な状態を維持できなくなります。(中略)

  より効率的に、効果的に問題を解決する
  ためにはまず、 “ゴール志考” を身につけ
  ましょう。この“ゴール志考”とは、造語で
   “ゴール志向” と “ゴール思考” を合わせた
  ものです。」

タイトルには「新人コンサルタント」と
ありますが、内容は新人レベルを超えた
ものになっています。

しかし、決して難しいものではなく、
本当に問題解決するための現場で使える
ノウハウが詰め込まれています。

パラパラとページをめくったときに受ける
印象より、実際の中身は充実しています。

  第0章 問題解決の大前提
  第1章 問題解決のプロセス
  第2章 プロセスで注意すべきこと
  第3章 問題解決のポイント
  第4章 問題解決で役に立つ思考法

この本から何を活かすか?

  「ふせんと大きなホワイトボードがあると、
  論点が整理しやすく、かかわるメンバーの
  理解も進み、効率的にプロセスを進めることが
  できます。」

本書で使用するふせんのサイズは2.5cm×7.0cm。
これを2色用意します。

左側に後から分類するための余白を1cm残し、
問題点を記入します。

この時、意図がきちんと伝わるように
「客観性」、「時間軸」、「抽象度」の
3つの視点を持つことが大切のようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 06:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT |