活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2016年02月 | ARCHIVE-SELECT | 2016年04月

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情報を「知恵」に変えるトレーニング

満足度★★★
付箋数:21

  「情報があふれる社会のなかで、できるだけ
  情報を集めたくなるのも人情です。
  しかし、それでは情報の嵐に巻き込まれて、
  結局は何も得られません。必要なのは、
  他者より際だった “アウトプット” であり、
  信頼できる限られた情報源から得た情報を、
  どう分析するかなのです。
   “情報を駆使する” ということは、
   “たくさんの情報を持つ” ことではなく、
   “少しの情報からでも、情報の背景にある
  世の中の動きや本質を読み解く” ことを
  意味します。」

本書は、情報分析力を高める3つの力を
身につけ、情報を本当に役立つ「知恵」に
変えるための本です。

著者は経営コンサルタントで、数多くの
ビジネス書も執筆されている小宮一慶さん。

小宮さんが言う、情報分析に必要な3つの力とは、
「基本的な情報」と「基礎的な知識」、
そして「思考力」です。

まず、「基本的な情報」とは、常に変わる、
アップデートが必要な情報で、ニュースなどを
深く理解するために必要な情報です。

例えば、安倍首相がアベノミクスで、
「GDP600兆円を目指す」というニュースを
耳にした場合。

現状の日本の名目GDPが500兆円前後
であることを知っていると、
そこから20%増であることがわかります。

更に、ここ20年以上、日本の名目GDPは
500兆円前後から伸びていないことを知っていると、
600兆円はかなり難しいということがわかります。

次に「基礎的な知識」とは、不変的な定義や
考え方で、一度身につければ、その多くが
一生使える知識です。

例えば、GDPを支える要素は、「消費」、「投資」、
「政府支出」、「純輸入」の4つ。

もし、「貿易赤字が増えた」というニュースを
聞いた場合は、GDPが減る要素そして捉えられます。

最後に「基本的な情報」と「基礎的な知識」を
有機的に結びつける能力が「思考力」。

思考力を使って、情報から仮説を立てて分析をし、
価値のあるアウトプットを生み出します。

小宮さんは、思考力は読書によって
鍛えることを勧めています。

  「思考力を高めるには、普段から深く考えるクセ
  をつけることですが、そのためには、難しい本に
  取り組んで読みこなすことが大事です。
  このことはいくら強調してもしすぎることは
  ありません。」

読むのは、「ノウハウ本」ではなく、「難しい本」。

とことん考え抜いた人の書いた本を読むと、
ゆっくりでも、その思考プロセスをたどることで、
思考力を高めることができるのです。

まずは、自分の専門分野の難しい本を読むこと。

その他に小宮さんが薦めるのは、次の4冊です。

 ・安岡正篤さんの『論語の活学
 ・渋沢栄一さんの『論語と算盤
 ・三木清さんの『人生論ノート
 ・マックス・ヴェーバーさんの
 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

本書では、実際にニュースとして流れたネタを
ケーススタディに用い、どのようにして3つの力を
身につけるかを解説します。

本質を見抜く力が身につくと、例えば、
東京オリンピック「後」の景気を心配する
ニュースを聞いても、そもそもオリンピック「前」
の景気の方が、危険であることがわかります。

この本から何を活かすか?

本書では、情報分析力を高める12のコツが
紹介されていました。

  1. 覚えるより理解する
  2. 簡単な本ではなく、難しい本を読む
  3. 頭の中のデータベースを活性化する
  4. 関係ないことにも、当事者意識を持つ
  5. 日経新聞を毎日分析する
  6. 直感で判断する
  7. 定点観測する
  8. 数字で考えるクセをつける
  9. 複数の情報を比較する
  10. 素直になる
  11. 情報収集の範囲を絞る
  12. 周りから見て、格好いいことをする

最後の12番は、「この人、できる人だな」と
見た目で思わせることも大事だという意味です。

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| ノウハウ本 | 07:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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戦略は歴史から学べ

満足度★★★★
付箋数:23

著者の鈴木博毅さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

  「本書は、古今東西、3000年におよぶ歴史の
  中から、 “勝者の戦略” を32個取り出し、
  今日のビジネスシーンでも活用できるように
  一冊にまとめています。

  その範囲は、紀元前9世紀の古代ギリシャの
  戦いから1990年の湾岸戦争まで、
  地域もヨーロッパ、アジア、アメリカ、
  中東にわたり、日本も含めます。

  紹介する戦略家は、テミストクレスから
  ハンニバル、カエサル、張良、諸葛孔明、
  (中略)など、歴史が動いたその瞬間に
  采配を振るった人物たちです。

  彼らの戦略は、今日のビジネスにおいても
  十分通用するものです。

  本書では、歴史上の戦略と、マイクロソフトや
  グーグル、アマゾン、フェイスブック、(中略)
  などの戦略のどこが共通しているかを考えながら
  戦争でもビジネスでも “戦いに勝つ” ために
  有効な不変の法則を抽出していきます。」

本書は戦いの歴史を知るだけでも十分に
面白い読み物ですが、そこから現代の企業の
戦略に結びつけて考察しているところが
非常に興味深い本です。

個人的に目を引いたのは、「インディアン戦争」と
ヨドバシ.COMを結びつけていたところ。

北米大陸には、16世紀には100万人から500万人の
インディアンが住んでいたと言われています。

16世紀半ばに、フランスやイギリスなど、
欧州から入植者が続々と進出し、
最初はインディアンから毛皮を買い取る
ビジネスを始めました。

入植者たちは、インディアンが住む
広大な土地と豊かな資源に魅了され、
それらを手に入れようと、次第に動き始めます。

そしてインディアンへの迫害と欧州各国の
争奪戦争が始まりました。

勇猛果敢なインディアンの戦士たちは、
抵抗戦争の初期においては、それぞれの部族が
欧州各国軍の進出を食い止めていました。

しかし、徐々に世界最先端の軍事力に押され、
最終的に100万人以上のインディアンが
壊滅してしまいました。

インディアンは勝つために、どのような戦略を
採るべきだったのでしょうか?

鈴木さんは、インディアンが勝つために
必要だった戦略を5つ挙げています。

  ・問題の全体像をいち早く理解すべきだった
  ・部族を超えた統一国家を目指すべきだった
  ・銃や弾薬は自前での生産を目指すべきだった
  ・欧州の書籍で技術と戦略を吸収すべきだった
  ・もっと多数の白人を味方にすべきだった

そして、このインディアンと同じような状況で
勝つための戦略を採用したのが、
現代のヨドバシ.COMです。

ヨドバシカメラは、ネット通販の普及による
「ショールーミング」に苦しんでいました。

ショールーミングとは、店舗で商品を見て、
購入はネットでする新しい消費の形です。

ショールーミングが進むと、従来の店舗を構える
ヨドバシカメラは壊滅的な状態に陥ります。

しかし、ヨドバシカメラは問題の全体像を把握し、
敵となるショールーミングを取り込みました。

ショールーミングを逆手に取り、
店舗商品のバーコードをスマホで読み取ると、
ヨドバシ.COMの通販で購入できるようにし、
該当店舗の実績になる仕組みを作りました。

また、店舗のネットワークを活かして、
13時までの注文なら、当日配送を完全無料で
提供できるようにしました。

ヨドバシの成功は、インディアンの教訓を活かし、
自社の従来の姿に固執せず、
ネット購入拡大という、店舗にはマイナスの現実を
自社の未来像に織り込んだことにあるのです。

この本から何を活かすか?

  歴史が教える勝者の条件

鈴木さんは人類3000年の戦いの歴史から、
勝敗のカギを握る要因を4つ挙げています。

  1. 局所優位を生み出す力(限定的な強み)
  2. 強みの活用法・運用法(ノウハウ)
  3. 外界の翻訳力(問題を再定義して
   機会を見つけ、組織力を動かす力)
  4. 探索力を増強する目標(新たな情報や知恵を
   取り込む力)

この4つの力を順に身につけて実践していくと、
勝利できる場所も広がっていくようです。

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| 経営・戦略 | 09:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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アテンション

満足度★★★★
付箋数:25

女性ヒッチハイカーは何色のシャツを着るべきか?

ブルターニュ大学教授のニコラス・ゲガン博士は、
20代初めの女性ヒッチハイカー5人を使って、
何も知らないドライバーに拾ってもらうには、
何色のTシャツを着ていると効果的なのかを
実験しました。

それぞれの女性ヒッチハイカーが着ていた
Tシャツは、黒、白、赤、青、緑、黄色の5色です。

まず、拾う側のドライバーも女性だった場合。

ヒッチハイカーが黄色のシャツを着ていた場合が、
最も停まってもらえる可能性が高く9.6%で、
続いて赤いシャツが9%でした。

最も低かったのは緑のシャツの5.28%で、
同じくらいに低かったのは黒の5.98%でした。
(青は6.6%、白は7.12%)

次に、ドライバーが男性だった場合。

赤いシャツがダントツ1位で、20.77%で、
およそ5人に1人が車を停めて乗せました。

以下、黄色14.89%、青14.11%、白13.98%の順で、
黒と緑は女性ドライバーと同様、下位でした。

女性ドライバーが女性ヒッチハイカーに
注目するかどうかは色の「対比」によるもの。

つまり、灰色の道路を背景にすると、
赤と黄色が目立つという理由です。

一方、男性ドライバーが注目する理由は
「連想」でした。

男性ドライバーの頭の中では、
赤い色とロマンスが無意識のうちに関連づけられ、
自動的に目を惹きつけたことが注目の理由です。

女性の赤が男性に魅力的に映るのは、
一般的なイメージ通りですが、ここまではっきりした
違いが出てくるのは驚きですね。

  「ロマンスやセックスに関わる活動の際には、
  赤を使うべきだということだろう。
  目立つだけでなく(対比)、無意識のうちに
  われわれを刺激するからだ(連想)。
  しかし、より重要なのは、色と注目に関して、
  その色がまわりとの対比で目立つかどうか、
  そしてわれわれがその色から何を連想するか、
  の両方を考えるべきだということだ。」

本書は、情報過多の時代に、
いかにして「注目」を集めるかをテーマにした本です。

著者は、「注目の集め方の達人」で、
戦略ベンチャーキャピタルを経営する
ベン・パーさん。

パーさんは、「注目」は、焚き火と同じで、
3つの段階があると考えます。

まず、点火しやすい落ち葉や小枝を使って
火をおこし、次に少し大きな薪に移り、
最後は完全な焚き火になる燃やし続けます。

 1. 点火
  「即時の注目」を得ることで、まわりの世界に
  対する人々の素早い無意識の反応の段階。

 2. 藁火
  「短期の注目」を集めることで、特定の出来事や
  刺激に対する短期的な集中で、少し気を散らす
  ものがあると、集中が途切れてしまう段階。

 3. 焚き火
  「長期の注目」で、人々の興味を途切れなく、
  深くつなぎ止めた段階で、安定した焚き火のように
  赤々と燃え続けます。

パーさんは、心理学や認知学の研究成果に、
実践してきたマーケティング手法を加味し、
注目の焚き火を燃やす方法として
7つのトリガーをピックアップして解説します。

  自動トリガー、フレーミング・トリガー、
  破壊トリガー、報酬トリガー、評判トリガー、
  ミステリー・トリガー、承認トリガー

それぞれのトリガーについて、
興味深い事例が数多く用意されているので、
本書は読み物としても非常に面白い本です。

この本から何を活かすか?

女性の護身術の教室では、襲われた時に
近くの人の注意を惹きつけたければ、
「助けて!」ではなく「火事だ!」と
叫びなさいと教えるそうです。

「助けて!」だと「襲われた」から「道に迷った」
まで、あらゆる状況が考えられ、本当に襲撃されて
いるなら巻き込まれたくないと思う人もいます。

一方、「火事だ!」は、より具体的な状況で、
ナイフや銃で襲われる心配はないと判断されます。

加えて、「火事だ!」は、予想外の叫び声として、
周囲の人の脳にも瞬時に認識されやすいようです。

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| マーケティング・営業 | 07:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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生物界をつくった微生物

満足度★★
付箋数:17

  「腸内微生物叢の改変には、食習慣を少し変える
  ことが刺激になる。一番簡単な方法は、
  最も適した微生物群を含んだ飲み物をガブ飲み
  して、その小さな生物が胃の中で生き残り、
  十二指腸を経て腸管の中に定着してくれると
  信じることである。何を隠そう、これがお腹の
  具合をよくしようと懸命になっている御婦人方の
  ために、生きた乳酸菌(ファーミキューテス門)
  やビフィズス菌(アクチノバクテリア門)を
  含んだ、健康食品として売られているヨーグルト
  の正体なのだ。このような健康食品としての
  ヨーグルトに対する苦情は、小さな文字で
  書かれた “科学的データはありません” という
  星マーク付きの言い訳でかわされている。
  いい点は、ヨーグルトが無害だということだ。」

本書は、私たちの身の周りにいる微生物や細菌、
ウィルスについて語る本です。

著者のニコラス・P・マネーさんは、
マイアミ大学で、植物学の学部長を務め、
多くの菌類学に関する研究論文を書かれた方。

マネーさんの本は、日本でも
チョコレートを滅ぼしたカビ・キノコの話』や
ふしぎな生きものカビ・キノコ―菌学入門
などが翻訳されています。

訳者は日本菌学会教育文化賞などを受賞している
日本菌類界の大御所、小川真さん。

小川さんは、本書の翻訳を頼まれた時期は、
両膝は関節炎で痛み、緑内障の手術も控えていた
ため、一度はやめておこうかと思ったそうです。

この時点で小川さんは77歳ですから、
体のあちこちに悪い所が出てきていても、
やむを得ない年齢です。

しかし、病気に負けると、そのままガタガタと
行ってしまうと思い、気を取り直して、
本書の翻訳を引き受けたそうです。

  「届いた本に目を通してみると、文章が難解な
  だけでなく、原生生物や細菌、ウィルスなど、
  いわゆる広範な微生物が主題で、分子生物学的
  手法による系統学や分子生態学の記述が多い。
  著者も勉強中らしく、肩に力が入っているのか、
  独断と偏見に満ちた部分もあって、途中で何度か
  投げ出したくなった。ただ、私にとって目新しく、
  面白いことも多かったので、どうせ読むなら翻訳
  してしまおうと、六ヶ月ほどでやってしまった。」

訳者の小川さんが言っている通り、面白い部分は
確かにありますが、かなり専門用語が多く、
普通に読むには、ちょっと苦しい感じがします。

ちなみに「独断と偏見に満ちた部分」の一例は、
次の「寿司」に関する記述です。

  「この夜食では、海洋生物の切り身を次々と
  食べなければならない。アナゴやヤツメウナギ、
  サメやエイなどの硬骨魚の身が短冊状に切られ、
  粘っこい米飯に乗せられたり、海苔に包んだり
  して醤油をちょっとつけてクイッと飲み込む。
  クジラやアザラシ、イルカ、マナティー、
  セイウチなどの赤い肉が上等の刺し身になり、
  ウミガメのスープも出てくる。生ガキを冷酒の
  助けで一気に飲み下し、イカはどれも細く刻まれ、
  オレンジ色のウニの生殖巣は海苔で巻いた
  ご飯の上に載せられ、クラゲは天ぷらになる。
  (中略)この悪食は行きすぎだ。そのためか、
  海が以前に比べてひどくきれいになったように
  思える。」

寿司に関する、マネーさんの偏見はひどく、
小川さんもこの文章を訳すに当たり、
たまらず、次の訳注をつけています。

  「訳注:著者にとって寿司は軽食で、
  ゲテモノらしい」

  「訳注:この記述は著者の誤解と偏見の
  ように思える」

それに加えて、話しがあちこちに飛ぶのも、
本書が読みにくい一因です。

この本から何を活かすか?

  「微生物が自分の力で天候の変化を調節する
  という説は、雲ができるのは、空中浮遊微生物の
  周りに雨滴や氷の結晶ができる生物的生成過程の
  結果であるとする考え方から始まった。」

天候を変える微生物がいるというネタも、
あまり興味を引くような書きっぷりではないので、
非常にもったいない感じがしますね。

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| 科学・生活 | 07:39 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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サーバントであれ

満足度★★★
付箋数:22

本書は、『サーバントリーダーシップ』の
提唱者、ロバート・K・グリーンリーフさん
(1904‐1990)の小論集です。

  第1章 サーバント
  第2章 教育と成熟
  第3章 リーダーシップの危機
  第4章 夢を先延ばししていないか
  第5章 老後について ― 魂が試される究極の場

収録されてる小論は、古くは1962年から、
新しいものでも1980年に書かれたものです。

なぜ、今になって刊行されたのか、経緯は不明
ですが、サーバント・リーダーシップは、
現代に必要とされているリーダーシップで
あることは間違いありません。

  「ひとを思いやり、何かに長けている人と
  そうでない人が奉仕し合うことが、良い社会を
  つくると私は思っている。思いやりというのは、
  かつては、人と人との間で行われるものだった。
  しかし今では、組織を通じてじわじわと広がる
  ものになっている。
  多くは規模が大きく、影響力もあるが、
  人間味に欠ける組織、必ずしも立派であるとは
  限らず、腐敗していることもある組織を通じて、
  である。

  もしよりよい社会、すなわち、もっと公正で
  思いやりがあり、人々に成長の機会を与える
  社会を築くことができるなら、最も効果的、
  経済的で、かつ社会秩序を後押しする方法は、
  献身的な個人つまり “サーバント” 主導で、
  人々がみずから組織のなかで次のサーバントを
  生み出す存在になることにより、できるだけ
  多くの組織がサーバントとしてもっとしっかり
  行動できるようになることである。」

グリーンリーフさんは、それまでのグイグイ
引っ張る強いリーダー像から、奉仕によって
支えるリーダーの在り方を示すことで、
リーダーシップの分野に大きな変革を
もたらしました。

奉仕こそがリーダーシップの本質。

大きなミッションやビジョンに導かれながらも、
その実現に向かうフォロワーに対して、
リーダーが尽くすタイプのリーダーシップです。

グリーンリーフさんが、サーバントリーダーという
考えを着想したのは、ヘルマン・ヘッセさんの
短編『東方巡礼』を読んだことがきっかけでした。

この物語の語り手は、ある修道会が企画した
東方巡礼の旅に出ます。

この一行には、レーオという名の、とても気の利く
召使(サーバント)がいて、食事やその他様々な
面倒を見てくれていました。

彼は明るい性格で、一行を励まし、旅が滞りなく
続けられるように支えていました。

ところが旅の途中で、レーオが突然姿を消します。

その途端、一行は混乱状態に陥り、旅は頓挫して
しまいます。

ここで初めて一行は、レーオが重要な役割を
果たしていて、彼がいなければ旅が続けられ
なかったことに気づきます。

何年も後になって、この物語の語り手は、
不意にレーオに再開しました。

語り手は、旅の主催者である修道会に
連れて行かれます。

そこで召使だと思われていたレーオが、
実は修道会の偉大なリーダーであった
ことを知るというストーリーです。

この短編を読んだグリーンリーフさんは、
偉大なリーダーとは、他の人たちにとっては、
最初はサーバントとして経験されること、
これこそがリーダーの偉大さの真髄だと
考えるようになったのです。

本書は、リーダーシップのみならず、
人との関わり方全般を考えさせらる本です。

この本から何を活かすか?

サーバント・リーダーシップについて、
グリーンリーフさんは次のように語っています。

  「サーバントリーダーは、第一にサーバント
  (奉仕者)である。はじめに、奉仕したいという
  気持ちが自然に湧き起こる。次いで、意識的に
  行う選択によって、導きたいと強く望むようになる。
  (中略)しっかり奉仕できているかどうかを
  判断するには、次のように問うのが最もよい。
  奉仕を受ける人たちが、人として成長しているか。
  奉仕を受けている間に、より健康に、聡明に、
  自由に、自主的になり、自らもサーバントになる
  可能性が高まっているか」

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| リーダーシップ | 07:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ソクラテスに聞いてみた

満足度★★★
付箋数:21

日本実業出版社の渡辺さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

古代ギリシアの哲学者、ソクラテスさん。

彼は「問答法」によって議論を進めたことで
知られています。

問答法の中でも、彼が使ったのは「エレンコス」
と呼ばれる手法。

これは古代ギリシャ語で「論駁」または「吟味」を
意味します。

  「ソクラテスは決して自分の考えを押しつけない。
  代わりに、いつも単純な問いかけをする。
  そうして相手を油断させておいて、徐々に本心を
  引き出していくのだ。対話する相手を油断させて
  おいて、徐々に本心を引き出していくのだ。
  対話する相手は、自分の答えから思いがけない
  結論が導き出されたことに気づくと、驚いたり、
  ときには怒ったりする。しかし、ソクラテスは
  相手の恫喝をまったく意に介さず、平然として
  こう言い放つのである。
   “これがあなたの本当の考えである” と。」

もし、ソクラテスさんが現代に生きていたら、
私たちが抱える問題に対し、「問答法」によって、
どのような答えを導き出すのでしょうか。

 ・どうしたら「本当の友達」はできるのか?
 ・「モテる人」はなにが違うのか?
 ・どうすれば「やりがいのある仕事」に就けるのか?
 ・お金との「ちょうどいい距離」とは?
 ・結婚は「コスパ」が悪い?

これら私たちが抱える悩みは人間の持つ、
根源的なものなので、古代ギリシャ時代から
変わらない共通の悩みなのかもしれません。

本書の著者、藤田大雪さんは、ストーリーの中で
現代にソクラテスさんを蘇らせます。

本書の主人公は、毎日の生活がマンネリ化して、
仕事もプライベートも面白くないと思っている
27歳のサラリーマン、清水サトル。

サトルの目の前に、ある日、ホームレスの
ような姿のソクラテスさんが登場しました。

  「あのう、ソクラテスさん・・・ですか?」

  「やあ、ゼウスに誓ってぼくはソクラテスだけど、
  キミは?」

サトルは怪しみながらも、知らず知らずのうちに
ソクラテスさんの問答法に巻き込まれ(?)、
様々な悩みを、一緒に考えていくことになります。

それぞれのテーマについて、ソクラテスさんは
次の手順・手法によって議論を進めます。

  1. サトルに「Aとは?」と質問をする
  2. サトルは「A=Bである」と仮説を述べる
  3. ソクラテスさんは「A=B」と同じ考えに
   基づく「B=C」の例を挙げる
  4. サトルに「B=C」であることを同意させる
  5. ソクラテスさんは、「A=B」かつ「B=C」
   が成り立つならば、「A=C」になるが、
   AとCは相反すると矛盾を指摘し、
   最初の仮説が間違っていることを示す

基本的にソクラテスさんは、自分の考えを述べずに、
質問を重ねることでサトルの考えを少しずつ
掘り下げていきます。

本書では、サトルとソクラテスさんのやり取りが
非常にコミカルに描かれていて、手軽に問答法の
世界を体験することができます。

そして教科書などで知っている言葉、
「汝自身を知れ」、「無知の知」、「善く生きろ」
などの本当の意味を知ることができます。

  「ソクラテスの問答は、権力者であるか一般市民
  であるかを問わず、1人ひとりの人間を丸裸に
  して、その人の魂が本当に求めているものが
  何なのかを明らかにするものでした。
  もしみなさんが、この本を読んで、ソクラテスと
  サトルの対話から自分の無知を1つでも発見
  できたなら、作者としてそれに勝る喜びは
  ありません。」

この本から何を活かすか?

藤田さんが2013年に新訳したKindle版の
ソクラテスの弁明』は哲学・思想書部門で
異例のヒットとなったそうです。

以前なら、あまり読んでみようと思いません
でしたが、本書のソクラテスさんに親近感を
おぼえたので、こちらも読んでみようと思います。

それにしても、本書で描かれるソクラテスさんは、
かなり濃いキャラクターです。

今後、ソクラテスさん名前を聞く度に、
イカの燻製を持った姿が目に浮かびそうです。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 13:26 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ルポ塾歴社会

満足度★★★
付箋数:18

  「毎年春になると、週刊誌各誌がこぞって
  東大合格者ランキングの特集を組み、
  やれ “開成がいちばん” とか “灘と筑駒は
  どちらが上か” などということが話題になる。

  卒業生数と東大合格者数の割合から東大合格率
  によるランキングを作ってみたり、各大学の
  偏差値と合格者数をかけ合わせて学校ごとの
   “大学合格力” なる指標で並べてみたりして、
   “どこの学校がいちばん東大に近いのか” 
   “いい大学に行ける学校はどこか” を
  あの手この手で比べようとする。

  それによって翌年の中学受験における、
  各学校の倍率が如実に変わる。
  しかしそれも虚しいことに思えてくる。

  有名進学校の実績の裏には少なからず
  鉄緑会の影響がある。最難関大学受験の
  ことだけ考えるのなら、開成にするのか、
  筑駒にするのかということよりも、
  鉄緑会に入るのか入らないのかが、
  重要なのかもしれない。

  つまり、 “学歴” よりも “塾歴” 。
  この国では塾が受験エリートを育てているのだ。」

本書は「サピックス小学部」と「鉄緑会」の
強さの秘密を探り、塾歴社会の光と闇を
詳らかにするルポルタージュ。

著者は、育児・教育ジャーナリストの
おおたとしまささん。

サピックス(SAPIX)小学部とは、
難関中学受験で圧倒的な合格率を誇る学習塾。

開成、筑波大学附属駒場、灘、麻布、駒場東邦、
桜蔭、聖光学院などトップ校合格者の
圧倒的なシェアを誇り、ひとり勝ち状態です。

サピックス小学部の「α」と呼ばれる
最上位クラスに在籍する生徒たちは、
ほとんどが先に挙げた最難関中学に
合格していくそうです。

そして、サピックスのαクラスの生徒ばかりを
集めたような、東大志望の中高一貫校の生徒を
対象とした大学受験専門学習塾が鉄緑会です。

鉄緑会の鉄は東大医学部の同窓会組織
「鉄門倶楽部」、緑は東大法学部の自治会
「緑会」から由来します。

大学受験の最難関、東大理Ⅲ(医学部)の
合格者のうち6割以上が鉄緑会の出身者で
占められているようです。

  「中学受験塾としてひとり勝ち状態にある
  サピックスと、東大合格請負塾として知られる
  鉄緑会の間には、まるで架け橋が渡されて
  いるかのようである。
   “サピックスから鉄緑会へ” 。
  首都圏の学力最上位層にとってはもはや常識
  であるが、世間一般にはあまり知られていない
   “王道” が存在する。」

本書では、これらの塾の在籍者の親や卒業生らに
入念な取材を重ね、他を寄せつけない合格実績を
出す秘密を探り、塾歴社会の是非と問います。

  第1章 サピックス~鉄緑会という王道
  第2章 サピックス「ひとり勝ち」の理由
  第3章 鉄緑会という秘密結社
  第4章 塾歴社会の光と闇
  付録 鉄緑会出身者東大医学部現役生・覆面座談会

地方に住んでいたり、中学受験や大学受験を
する子どもがいなければ、本書にそれほど
魅力を感じないかもしれません。

かく言う私は、北海道に住み、
今年、娘が高校受験を終わったばかりです。

子どもが、本書のような受験の王道を
歩んでいるわけではないので、別世界の話しです。

しかし、日本のエリートがどのようにして
作られるのか、あるいは首都圏の受験の常識を
知るには読んで良かったと思える本でした。

この本から何を活かすか?

本書座談会で、東大医学部生たちとおおたさんが
話をした中で、意外な結論が出ていました。

  「中学のうちはなんとかなりました。
  公文で数学とかやってたので。」

  「やっぱり公文ですか。」

  「私もそうでした。」

  「僕もです。」

  「へえー、ここにいるほとんどみんな公文
  やってたんですか? 公文が最強じゃないですか。
  結論としては。」

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 社会・国家・国際情勢 | 06:32 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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情報の強者

満足度★★★
付箋数:21

伊藤洋一さんは、毎朝「午前3時」に目を覚まし、
ベッドの中でスマホを使って1時間ほど
情報をチェックし、午前4時には再び眠るそうです。

なぜ、わざわざ「午前3時」に起きるのか?

理由は2つあります。

1つ目は、各新聞社の「特ダネ」が、
午前3時に一斉に流れるから。

特ダネとは、各社が独自に「うちはこんな大きな
情報をもっていますよ」と大々的に報道する
ネタのこと。

新聞社にとって、特ダネの有無は取材力を表す
指標でもあり、どれだけスッパ抜けるかが、
死活問題にもつながります。

ですから、各新聞社は最終版まで特ダネを
絶対に載せず、他社に後追いされないように
ひた隠しにします。

これは新聞社のネットサイトも同様です。

しかし、午前3時になると事情は大きく変わります。

「他社が絶対に追えない時間」になるため、
新聞社のネットサイトにも特ダネ、独自ネタが
次々と並び始めます。

伊藤さんは、このスクープをチェックするために、
あえて午前3時に目を覚ますのです。

2つ目の理由は、世界のマーケットを
チェックするのに便利な時間帯だから。

日本の午前3時は、ニューヨークの午後2時
(冬場は午後3時)に当たり、マーケットが
クローズするまで残り2~3時間の時間帯です。

その日のニューヨークのマーケットが、
どう終わるかが、ほぼ見えている段階。

また、この時間帯はヨーロッパのマーケットは
既にクローズしているため、ロンドンなどの
終値も同時にチェックできます。

私は、伊藤さんより1時間遅い4時に起きていますが、
世界のマーケット動向をチェックする上では、
3時に起きるのと、それほど大きく変わらないと
感じています。

さて、本書は巷に溢れるニュースなどの情報に
溺れて、「情報弱者」にならないための指南本。

伊藤さん流の情報の「拾い方」、「読み方」、
「つなげ方」、「出し方」が解説されています。

興味深いのは、「情報のループを作る」
という考え方。

伊藤さんが「情報のループ」と表現するのは、
集めた情報を他の情報とリンクさせ、
自分にとって価値のあるものに変える作業です。

単に情報にストーリーを持たせる一方向の
流れではなく、情報同士が相互に関連しあって
影響を与えるサイクルです。

ネットワークと表現する方がつながり方は
シックリきますが、常に更新し続けるので、
伊藤さんはループという表現を使っています。

  「ループをたくさん持っておいて、
  情報を得た際に常に更新し続けるのだ。
  様々なテーマについて、できるだけ多くの
  ループを作ることを私は心がけている。
  イメージとしては、脳内に無数のループが
  存在し、立体的に交差しているという感じだ。」

情報のループがある人とない人では、
同じニュースを聞いても、そこから考えられる
ことが大きく違ってきます。

例えば、ある画期的な発電技術が日本で
発明されたというニュースを聞いたとします。

情報のループを持たない人のは、
「すごいですね、やっぱり日本の科学技術は
素晴らしいですね」という当たり障りのない
感想しか持てません。

一方、情報のループを持っている人は、
たとえその技術の専門的な知識がなくても、
「それは他の件とどのように関連するのか」、
「別のあの情報と矛盾しないのか」、
「これによって、次にこうなるのではないか」
といった具合に連想することができます。

情報は単体で持っていても意味がなく、
「つながり」で持ってこそ、自分で仮説を作る
ことができるようです。

この本から何を活かすか?

  大きな事件が起きたらニュースから離れろ

世間の注目を集めるような事件が起きた場合、
報道合戦になり、どのメディアも繰り返し、
同じネタの最新情報を流し続けます。

こういった場合、同じ情報ばかりを摂取して
しまうので、一定情報が入った段階で、
そのニュースの情報をあえて遮断することを
伊藤さんは勧めています。

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| ノウハウ本 | 06:21 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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お腹やせの科学

満足度★★★
付箋数:22

中高年になると、ジョギングやウォーキングなどの
有酸素運動をしても、若いころのように痩せません。

なぜなら、加齢とともに「基礎代謝量」が
落ちているから。

基礎代謝とは、呼吸や体温調整、老廃物の排泄
など、生命を維持するために体内で脂肪を燃やす
基礎的なエネルギー消費のこと。

実は、この基礎代謝で消費されるエネルギー量は、
1日の全エネルギー消費量の60~70%にもなります。

これに対して、「運動」などの活動による
エネルギー消費量は、わずか20~30%に過ぎません。

ですから、ダイエットを成功させるためには、
この基礎代謝を上げることが、
大きなポイントになります。

では、どのようにしたら基礎代謝を上げることが
できるのか?

答えは、「筋肉を増やす」こと。

筋肉だけで基礎代謝の約40%も使っているため、
単純に筋肉が増えれば基礎代謝量が増え、
筋肉が減れば基礎代謝量も少なくなるのです。

従って、ダイエットを効率よく行うには、
筋トレで筋肉をつけることが先で、
有酸素運動はその後からの方がいいのです。

さて、本書はポッコリお腹をへこませる
「部分痩せ」の指南書。

アイソメトリック運動(等尺性筋収縮運動)を
駆使して、鍛えたい腹筋群へピンポイントで
負荷をかけ、お腹太りを解消します。

ボクサーは腹筋強化のために、メディシンボールで
腹部を叩いてもらうトレーニングを行います。

このとき、衝撃に耐えるために、息を吐き切り、
腹筋を締めた状態(腹圧のかかった状態)を
維持します。

この状態こそが、理想的なアイソメトリック運動。

本書では、これに近い状態を手軽に作るための、
「お腹絞り5秒運動」を紹介します。

 1. 両手の拳を首の付根に添え、背筋を伸ばして
  直立した状態から、左足を一歩前に出して、
  つま先立ちさせる。両肘は耳より高い位置を維持し、
  両手でしっかり後頭部を固定する。

 2. このとき、お腹に空き缶が入っているか、
  お腹そのものを空き缶に見立てる。
  このような状態から、胸を張るように逆複式呼吸で
  息を深く吸い、お腹をへこませる。

 3. お腹からフッと息を吐き、腹筋を縦に押し潰す
  ように腹圧をかける。このときお腹の空き缶を
  押し潰す感覚で、あくまで腹筋を上下に圧縮する。
  前かがみになったり、上体を折り曲げたり
  しないように注意する。

 4. このお腹絞りを5秒維持した後、息を吸いながら
  元の姿勢に戻る。この動作を10回繰り返す。

この運動を行う際に、お腹を空き缶に見たたて、
それを上下に潰すイメージを持つだけで、
腹筋の収縮が驚くほど促進されるそうです。

これは、イメージで脳をだましていることに
他なりません。

人間の体は、脳をだますことで、思った以上の
力を発揮することができます。

実はボディビルでも、この脳をだます効果を
最大限に活用して、全身の筋肉を
絞り切っているようです。

本書では、お腹やせのトレーニングとして、
腹直筋、腹横筋、腹斜筋、腸腰筋を
それぞれ鍛える5秒間のメニューを紹介します。

お腹以外では、お尻や脚、二の腕などの
部分やせトレーニングメニューもあります。

ちなみに、本書のトレーニングが「5秒」を
一区切りとしているは、インターバルをもうけ、
筋肉から一旦疲労物質を取り除くことで、
トレーニング効果を高めているからです。

この本から何を活かすか?

  食事はタンパク質を多く摂取する

日本人の食事は炭水化物の摂取が6~7割を占めます。

本書では、これを5割近くに減らして、
その分、筋肉を作るために必要なタンパク質を
多く取ることを推奨しています。

タンパク質が多く含まれる食べ物は、
魚や豚肉、牛のもも肉、鶏のささ身とむね肉、
牛レバー、卵、牛乳、納豆、枝豆、厚揚げ、
ボンレスハム、ウインナーソーセージなど。

今日から、納豆や枝豆を食べる回数を
増やすことにします。

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| 科学・生活 | 06:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ブライアン・トレーシーが教える 最強の営業

満足度★★★
付箋数:17

セールスマンの成績にも「パレートの法則」が
当てはまるといいます。

パレートの法則とは、8割の売上を2割の人が
生み出しているという法則で、「80:20の法則」
とか「2:8の法則」とも呼ばれます。

どのセールス集団を見ても、同じ競争条件のもと、
同じようにオフィスを出て、同じ商品を
同じ値段で売っているはずですが、
このような差が出てしまいます。

その売上は、何倍、または何十倍も差が出ることも
珍しくありません。

同僚の何倍も稼ぐセールスマンは、
他の人の何倍も営業の才能があるのでしょうか?

また、何倍も努力をしているのでしょうか?

本書の著者、ブライアン・トレーシーさんは
次のように言います。

  「20世紀のあいだに、人間の能力に関する重大な
  発見が1つあった。それは、セールスを含む
  どんな分野でも、トップをとる人は、
  肝心な部分が他の人よりほんの少し優れている
  だけだということだ。
  このわずかな違いのことを “ウィニングエッジ”
  と呼ぶ。業界のトップクラスにいる人はみな、
  それぞれのウィニグエッジを身につけている。
  その結果、人並み外れた働きや成果を成し遂げて
  いるのだ。」

本書は、ウィンニグエッジを身につけて
トップセールスマンになるためのノウハウを
伝える本です。

トレーシーさんは、ウィンニグエッジについて、
そのイメージを「競馬」の喩えで説明します。

競馬では、鼻差で1着になった馬は、鼻差で2着に
甘んじた馬の10倍の賞金がもらえます。

鼻差で1着になった馬は、2着になった馬の
10倍優れているわけではありません。

ましてや、1着の馬のスピードは、2着の馬より
10倍速いことなどあり得ません。

違いはたったの数センチ。
その分だけ速かったに過ぎないのです。

同様に、セールスにおいも、このわずかな差が、
10倍もの売上の差につながっているのです。

  「この本では、あなたの働きを劇的に改善する
  方法、テクニック、戦略を具体的に紹介する。
  働きが改善されれば、自然と自分のことを
  これまで以上に好きになり、大事にしたくなる。
  それにより、働きはさらに高いレベルへと
  向上する。成功とあなた個人の力がどんどん
  高まる上昇スパイラルが、あなたを業界の
  トップセールスへと導いてくれるのだ。」

内容は、特定の業界で使うテクニックではなく、
どの分野でも使える営業の王道的な考えが
語られています。

営業に対してポジティブな気持ちになれ、
無限の可能性を感じさせる本ですが、
実際に営業成績が伸びなくて困っている人は、
もう少し具体的なテクニックを聞きたくなる
かもしれません。

  第1章 基本でいちばんになる
  第2章 熱意のある人になる
  第3章 内面的な自分を管理する
  第4章 外面的な自分を管理する
  第5章 商品と顧客のことを知り尽くす
  第6章 ライバルを徹底的に研究する
  第7章 競争上の優位を確立する
  第8章 絶対優位のセールス戦略を立てる
  第9章 見込み客を見つけるプロになる
  第10章 見込み客を自分の顧客に変える
  第11章 顧客に友情を感じてもらう
  第12章 説得には3つのカギを使う
  第13章 プレゼンの質を極限まで高める
  第14章 イメージがもつ影響力を活用する
  第15章 誰よりも絶大な信頼を得る
  第16章 反論にうまく対処する
  第17章 購入を促す質問をする
  第18章 一流の顧客サービスを提供する
  第19章 長期的な関係を築き生涯顧客にする
  第20章 あなたの時間を無駄にしない
  第21章 セールスに限界はない!

この本から何を活かすか?

セールスの断り文句で、「価格」については
必ず言われることです。

「価格が高すぎる」と言われたら、次のように
尋ねるといいようです。

  1. そうおっしゃる理由は何でしょう?
  2. 高すぎる理由は何だと思いますか?
  3. 気になっているのは価格だけですか?
  4. どのくらい高すぎるとお考えですか?

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| マーケティング・営業 | 06:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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6万人のビジネスマンを教えてわかった 時間がない人ほど上達する英語勉強法

満足度★★★
付箋数:21

本書のタイトルは、「時間がない人ほど上達する
英語勉強法」とありますが、若干、誤解を招く
表現のように思えます。

時間がある人よりも、時間がない人に対して、
より効果を発揮する英語勉強法という意味では
ありません。

文章として「時間がない人ほど上達する」で
一度区切り、その忙しい人向けの「英語勉強法」
を示しているのが正しい解釈です。

著者の中村澄子さんは、TOEIC専門スクールを
運営されている方。

中村さんが、多くのビジネスパーソンを
指導する中で、感じたことが
「忙しくて時間がない人ほど、英語の上達が速い」
ということでした。

なぜ、忙しい人ほど、上達が速いのか?

  「忙しい仕事で培われた集中力と段取り力が、
  英語力のアップにもよい効果を及ぼしている
  のでしょう。」

普段から忙しいゆえに、時間に対する感覚が鋭く、
何でも効率よくこなす体質が染み付いているため、
英語を勉強しても、短期間で結果が出せるのです。

英語学習では、何を目的に、どこをゴールに
設定するかによって、勉強法が異なります。

本書の目的は、ビジネス英語。

  「 “ビジネスで使える英語” をマスターしたい
  のに “映画を字幕なしで観る訓練” から始めて
  しまうと、いつまで経っても目的地には
  到達しません。
  本書は特に “ビジネスで使える英語” を
  最短距離で目指すためのルートを示します。」

大まかな学習ルートとしては、最初にTOEICの
勉強から始めます。

TOEICから始める理由は2つ。

1つ目は、TOEICはビジネスパーソンが、
「文法」「単語」「聞く力」「読む力」の
土台を作るのに非常に適した構成・内容に
なっているから。

ここを固めておくと、その先の「話す力」
「書く力」「ビジネス英語」へと進む上で
非常に役立つからです。

2つ目の理由は、多くの企業がTOEICを
社員の英語力を計る基準として、
人事評価にも組み入れているから。

いいスコアは取っておいて損はありません。

ただし、中村さんの指導では、
TOEICはあくまで短期決戦で挑み、
満点や900点以上を目標としません。

TOEICは、800点(または860点)で卒業します。

なぜなら、それ以上は費用対効果が低いから。

860~900点の間には「壁」があり、
かなりの時間・費用・労力がかかります。

そこにエネルギーを使うよりも、
基礎ができた後は、実際にビジネスで
使うための英語に勉強をシフトさせます。

ちなみに、中村さんの言う「短期決戦」とは、
3ヶ月から半年の期間です。

英語の勉強を始めて遅くとも半年で
TOEIC800点を取り、そこから話す力や書く力を
磨くのが本書の英語学習の道筋です。

もともと英語が苦手だったり、何年も英語から
遠ざかっている人でも、3ヶ月で目標スコアに
達する人は大勢いると中村さんは言います。

そういう人もいるとは思いますが、
決して割合は高くないはずです。

本書では、NHKラジオの『実践ビジネス英語』を
「初級者用教材」として紹介していますから、
ひょっとすると前提とするレベルが違うのかも
しれません。

この本から何を活かすか?

  「最低限の単語、文法の知識を得たら、
  今度はその知識を総動員して、文を組み立てて
  言いたいことを声に出す “ひとりアウトプット” 
  をします。考えてようやく出てくるようでは
  ダメで、瞬時にパッと口に出せるように
  ならなければなりません。
  それには訓練あるのみです。」

アウトプット用の教材の1つとして
薦められていたのが、日向清人さんの
ディクテーションで覚える
ビジネス英語必須パターン123
』です。

本来はディクテーション用の本ですが、
ビジネスで使えるフレーズが厳選されていて、
口に出して練習するには良いようです。

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| 勉強法 | 06:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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コーヒーの科学

満足度★★★★
付箋数:26

本書は、ブルーバックスの名に恥じない、
本格的にコーヒーを「科学」する本です。

著者はコーヒーを本職とする方ではありません。

滋賀医科大学で講師をする医学博士の旦部幸博さん。
専門は、がんに関する遺伝子学と微生物学です。

旦部さんは大学生の頃に、趣味でコーヒーを
始めました。

理系の学生らしく、コーヒーの香味成分に
興味を持ち、「コーヒーの香味の元になるのは
何だろう?」、「焙煎や抽出のとき、それらの
成分はどう変動しているのだろう?」
といった疑問を抱いたそうです。

しかし、国内のコーヒーに関する書籍を探しても、
科学的な回答を示したものはありませんでした。

以来20数年間、海外から学術論文などを集め、
地道に勉強を続けましました。

また、親交のあるコーヒー実務家の協力を得て、
独自の研究も重ねました。

趣味ではありますが、これまでに集めた
旦部さんのコーヒーに関する科学知識の
集大成が本書です。

  「本書は私が二十余年前に読みたくて
  たまらなかった “コーヒーの科学” の本です。
  これまでに得た知識をエスプレッソみたいに
  ぎゅっと濃縮して、ページの許すかぎり
  詰め込みました。当時の私と同じように
  コーヒーを深く知りたいと願う人、
  理科好きの人、知的冒険を楽しみたい人、
  そして何より、コーヒーが好きな人たちの
   “なぜ?” に答える一冊になればと願います。」

正直、単にコーヒーのおいしい淹れ方を
知りたい方や超文系の方にはハードルが高い
本かもしれません。

例えば、コーヒーの透過抽出(ドリップ方式)の
基本原理は、次のように説明されています。

ドリッパーを1本の円筒に置き替え、
筒の中に吸水済みで厚さ1センチのコーヒー層が
5段あるとします。

円筒上部に注がれた水は、この5段粉層を格段
6秒かけて通過する条件で考えます。

1段目に水が加えられると、まもなく平衡に
達して、最初の成分が一定の比率で粉と水に
分配されます(ステップ1)。

そして6秒後、その水が2段目に移動すると
同時に、1段目に新たな水が加えられ、
格段で分配が行わえます(ステップ2)。

このとき、ステップ1で粉に残った分だけが、
2段目では、ステップ1の1段目で水に移行した分
と2段目の粉が最初に含んでいた分の合計が、
それぞれ一定比で粉と水に分配されることに
なります。

更に6秒後には水が次の段に移動・・・と繰り返し、
最後には5段目から筒の下に流れ出ます。

このモデルでわかることは、最初の成分は
高濃度に抽出されていて、しばらく一定濃度で
抽出され続けた後、減っていき、最後には
出つくしてしまうことです。

これは成分の分離や分析に使う
「クロマトグラフィー」の原理を応用したもの。

私は学生の頃、ずいぶんクロマトグラフィーの
実験をやりましたから、この説明を聞いて、
「そうか、あれだったのか」と膝を打ちました。

一般の方からすると、結構マニアックに思える
解説に聞こえるかもしれませんが、
科学的にコーヒーを知りたい人にとっては、
感動できる本だと思います。

ちなみに、一般的に「長く抽出しすぎると
雑味が出る」と言われていることについては、
その雑味の成分まで解説されています。

  「このような苦味を持ち、かつ比較的親油性が
  高い成分には、メイラード反応が進むと生成
  される “悪いお焦げ” コーヒーメライノジンA
  や、エスプレッソっぽい苦味のVCOがさらに
  縮合した重合物(ビニルカテコールポリマー)
  などが挙げられます。」

この本から何を活かすか?

コーヒーサイフォンの抽出について、
こんな解説がありました。

  「よく考えると、 “サイフォン” という名前
  なのに “サイフォンの原理” は働いていません。
  サイフォンの原理は高さの異なる二つの水面を、
  水を満たした管でつないだときに水が移動する
  現象で、この器具で働いているのは水の蒸発と
  凝縮から生まれる圧力なのですから。」

確かに、言われてみるとその通りで、
私は今までまったく気づきませんでした。

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| 科学・生活 | 06:22 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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すごい差別化戦略

満足度★★★
付箋数:20

企業は、国際化、市場の成熟化など、
厳しい環境の中で、競争を強いられています。

一方、消費者は、簡単に情報を得るようになり、
どんどん賢くなっています。

このような環境の中で、企業は、
いかにして低価格競争に陥ることなく、
生き残っていけば良いのでしょうか?

低価格競争に陥る原因は、他社との競合。

競合とは、似た商品やサービスで起こる
現象ですから、これを避けるには、
「違い(差)」を作るしかありません。

いわゆる差別化ですが、ポイントとなるのは、
「どこで」と「いかに」の2点あります。

「どこで」は、市場にない新製品・サービスの
開発や既存製品・サービスの改良など、
比較的見えやすいポイントを意味します。

これに対して「いかに」は、新製品に関わる
製法や設備、高いレベルでのサービス提供を
実現するマネジメント手法などを指します。

他社の模倣を避け、低価格競争に
巻き込まれないために、より重要なのは、
「いかに」の違いを作ることです。

本書は、「いかに」の違い作りに成功し、
競合他社と差別化を行った企業の事例集。

製造業、小売業、サービス業など幅広い業種の
事例を集めて、その核心部分を「Key Issue」
として紹介しています。

著者は名城大学経営学教授の大﨑孝徳さん。

本書はネットでの連載記事を中心に、
学生とのディスカッションや研究も交え
25の事例としてまとめたものです。

  「競合他社が簡単には模倣できない差別化の
  ポイントは、セオリーのその先にあります。
  つまり、多くの人が疑うことなく受け入れて
  しまうセオリーに対して、そうしたパターンに
  単に従うのではなく、自らが主体的に
  すべての可能性を模索し、それを徹底的に疑い、
  立ち止まって考え、またすべての可能性を
  模索する―というプロセスを繰り返す、
  つまり考え抜く必要があります。
  そこから、自社に見事にフィットし、
  かつ競合他社が簡単には模倣できない
  セオリーを超えた戦略を導くのです。」

本書の差別化事例も、単に成功事例として
読むだけでなく、立ち止まり、
しっかりと考え抜くことが、大切なポイント。

差別化に成功した企業やブランドとして
紹介される事例は以下の通りです。

  セブン-イレブン、レクサス、ボーイング、
  ザ・プレミアム・モルツ、ハーゲンダッツ、
  ニッカウヰスキー、トップバリュ・セレクト、
  鼻毛カッター、Just ear、フジパン本仕込、
  メニコン、豆太の高級豆腐、レモンジーナ、
  セブン-イレブン以外のコンビニ、
  花王、グーグル、ダイキン

また、差別化のジレンマに陥っている
事例として挙げられているのが6事例あります。

  ・組織が巨大化した大手居酒屋チェーン
  ・居心地よさを追求するジレンマを抱えるスタバ
  ・カフェ事業へ多角化を図るうどんチェーン
  ・国民的ヒット商品スーパードライ
  ・差別化につながる積極的模倣
  ・差別化のためのPOSシステムの活用

事例は、ストーリーで読ませるのではなく、
戦略的に大事なポイントをまとめているので、
スッキリと読める印象です。

ただし、途中途中で大﨑さんは、
質問を投げかけるので、読者の「考え抜く力」も
養える内容になっています。

この本から何を活かすか?

  「豆太とうふ」が大手に模倣されない理由

豆太とは、無添加にこだわった札幌の高級豆腐店。

北海道産の大豆を使用し、消泡剤などを使わず
煮こむなど、すべての工程を手作業で、
徹底的に手間をかけて豆腐を作っています。

大量生産が難しい製法にこだわったからこそ、
他社が簡単に模倣できない製品を生み出しています。

豆太では、地元メディアなどで取り上げられ、
従業員も「あの高級豆腐の豆太で
働いているんですね」と声をかけられるようになり、
モチベーションが上がったといいます。

資金力のない中小企業が差別化を考える際の、
良い手本となる事例だと思います。

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| 経営・戦略 | 06:07 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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思考のスイッチ

満足度★★★★
付箋数:25

良いアイデアを思いつく人や、思考が得意な人は、
そうでない人と、いったいなにが違うのか?

本書の著者、クリエイティブ・ディレクターで、
街角のクリエイティブ」の編集長、
西島知宏さんは、その違いは、「才能ではない」
と言います。

端的に言うと、良いアイデアを考え、
思考がうまい人は、「公式を知っている人」。

  「嘘のような本当の話ですが、これはまぎれも
  ない事実です。では、なぜ多くの人が “思考”
  を難しいと感じてしまうのでしょうか?
  答えは、ただ1つです。
   “公式を知らないから” 」

西島さんは、新卒で電通に入社して、
広告界の数々の賞を受賞して、
わずか4年で独立を果たしました。

その後も、クリエイティブな広告を生み続け、
さらに多くの賞を受賞しています。

西島さんが広告の世界で活躍できたのも、
才能ではなく、「自分の公式を生み出せたから」。

  「途方もない思考の時間のなかで、
  優れたアイディアに共通する法則を見つけ、
  トライ&エラーを繰り返し “思考11公式” 
  を作り出せたからなのです。」

アイディアに関しては、このブログでも
何度も引用している『アイデアのつくり方』の
中でのジェームス・W・ヤングさんの名言、
「アイディアとは既存の要素の新しい組み合わせ」
があります。

西島さんはこの言葉に出会い、あることに
気づきました。

  「すべてのアイディアがすでに
  存在しているもので成立しているのなら、
   “出会っていない可能性の高いもの” を
  見つけ出せばいいのではないか?」

既存の要素の「意外性のある組み合わせ」を
生み出すフレームが、本書で紹介されている
「思考11公式」なのです。

ちなみに、本書では、「新しいアイディアが
必要なもの」のことを「お題」と呼びます。

 1. 常識→非常識術
  「お題」の常識を書き出し、非常識に変え
  「お題」とくっつける

 2. ライバル接着術
  「お題」と真逆のモノ・コト・ヒトを書き出し、
  「お題」とくっつける

 3. 付属品接着術
  「お題」の近くにある付属品をを書き出し、
  「お題」とくっつける

 4. 限定術
  「お題」を地域、対象者、人数、時期、
  シチュエーションのいずれかで限定する

 5. 順番入れ替え術
  「お題」のベタな順番を並べ、順番を入れ替える

 6. 他社憑依術
  他者に憑依し、「お題」にアプローチする

 7. 鉄板モチーフ術
  「お題」と動物、赤ちゃん、女子高生、セクシー、
  恐怖、プロポーズ、結婚式を絡める

 8. ワールドレコード術
  「お題」にワールドレコード用語をくっつける

 9. ニュースコラボ術
  流行しているキーワードと「お題」をくっつける

 10. 著名フレーム利用術
  誰もが知っている著名なフレームを「お題」に
  当てはめる

 11. 4大欲求満たし術
  「お題」を食欲、睡眠欲、性欲、承認欲と
  結びつける

これらの公式は、ビジネスや就活、
あるいは恋愛の場で、どのように使用するか、
シチュエーション別に解説されています。

実際に使う場面がイメージできるので、
非常に実用性の高い本になっていると思います。

最近の思考術系の本の中では、
かなりオススメです。

この本から何を活かすか?

さらに思考する力をアップするために、
どんなつまらないことでも、
「自分が一番詳しいもの」を作るといいようです。

例えば、「すべてにそこそこ詳しいより、
誰よりもポケモンに詳しい」。

こういう人の方が、突き抜けたアイディアを
出せるようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.


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| アイディア・発想法・企画 | 06:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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最強の成功哲学書 世界史

満足度★★★
付箋数:22

  「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」

これは、鉄血宰相と呼ばれたドイツ帝国の首相
オットー・ビスマルクさんの言葉。

  「洋の東西を問わず、古今を問わず、
  歴史にその名をとどめし偉人たちが口を揃えて
  言う言葉、それが “歴史に学べ” です。
  ここで注意すべきは “歴史を学べ” ではない、
  ということ。嘆かわしいことに、現在の学校教育
  の現場では、歴史(用語)を丸暗記させることに
  終始しています。」

このように嘆くのは、河合塾世界史講師で、
世界史ドットコムを主宰する神野正史さん。

神野さんは、世界史こそが、最強の成功哲学書
であると説きます。

この世に生を受けて、一度も失敗せずに
人生を全うした人は、ただのひとりもいません。

それは、歴史上で偉業を成し遂げた人物でも
同じことです。

どんな偉人でも、数多くの失敗を重ねた後に、
やっと成功しているのです。

私たちは人生において、自分が進む道で、
大きな岐路に立つことがあります。

どう考え、どう行動すべきなのか?

その答えは、誰も教えてくれません。

しかし、「歴史」の中には、必ずヒントがあります。

歴史を紐解けば、ありとあらゆる立場で、
ありとあらゆる状況において、
失敗と成功が繰り返されています。

偉人たちは、どのように行動して失敗したのか、
あるいは、どのように判断して成功したのか。

人生で判断に迷った時に、唯一、
進むべき道の手掛かりを示してくれるのが
歴史なのです。

本書は、世界史上の23人の偉人を取り上げ、
そこから15の人生訓をまとめた本です。

偉人たちが直面した試練をストーリーとして
追体験して、そこから教訓を得ることを
目指しています。

紹介される偉人(敬称略)は以下の通りです。

  ナポレオン・ボナパルト、劉備玄徳、
  ユスティニアヌス大帝、東郷平八郎、
  韓信、ハンニバル、オットー・ビスマルク、
  上杉謙信、ミルティアデス、昭襄王、
  フリードリヒ大王、フィリップ・ペタン、
  小モルトケ、ヘラクレイオス1世、
  メフィスト2世、豊臣秀吉、タフマーブス1世、
  徳川家康、賈ク文和、桜井規矩之左右、
  劉邦、島津義弘、孫武

一人物15ページ前後のストーリーの中で、
どのような失敗を重ね、どのような転機から
成功に至ったのかが紹介されています。

400ページを超える厚めの本ですが、
象徴的なエピソードを綴ったミニ偉人伝
でもあるので、読んでいて純粋に面白い。

頭から順に読まなくても、気になった人物から
読めば、知らず知らずのうちに、
歴史の魅力に引き込まれてしまいます。

ちなみに、私は原泰久さんのマンガ
キングダム』のファンなので、
昭襄王のパートから読み始めました。

本書を読むと、出来事を羅列した無味乾燥な
歴史から、人の血の通ったリアルな歴史へ
変わります。

受験勉強に役立つかどうかはわかりませんが、
少なくとも、高校時代に本書を読んでおけば、
世界史が好きになったことでしょう。

この本から何を活かすか?

神野さんの「世界史ドットコム」、
なかなか面白そうです。

  「本講座は、20年にもわたって河合塾の
  教室で絶大な人気を誇ってきた世界史講義を、
  多方面からの要望を受けて一般公開したもの
  ですが、いざ公開してみるや、受験生は
  言うに及ばず、社会人の方からも絶賛されている
  世界史講座です。」

まずは、YouTubeで公開されている神野さんの
『「神野の世界史劇場」付属CD全公開!』を
いくつか見てみようと思います。



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| 成功哲学 | 06:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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仕事の速い人が絶対やらない時間の使い方

満足度★★★
付箋数:18

  「仕事には、こなすことが目的の “作業” と、
  価値を生み出すことが目的の “価業” の
  二つがあります。大事にしなくては
  いけないのは、もちろん “価業” です。
  仕事の遅い人は “作業” に追われ、仕事をした
  つもりになっていることが多いと言えます。
  一方、仕事の速い人は、 “作業” はどんどん
  効率化して時間を短縮し、そのぶん、
  成果につながる“価業”を充実させる時間の
  使い方をしているのです。」

本書は、限られた時間を戦略的に使い、
最大限の効果を上げるための本。

著者は、マーケティングコンサルタントの
理央周(りおう めぐる)さん。

理王さんは、名古屋を拠点にコンサルタントの
仕事を精力的に行い、それ意外にも大学教授
として、東京と大阪で講義を担当しています。

更に本を執筆しながらも、
プライベートの時間は、趣味の料理や
映画鑑賞の時間を充実させています。

あまりに多くのことをこなしているので、
「理王さんは、いつ寝ているのですか?」
と聞かれることもあるそうです。

本書では、そんな理央さんが実際に行っている
時間術を紹介しています。

ただし、時間術といっても、あまり細かな
「手法」の紹介ではありません。

  「まずは、やるべきタスクを“ すべて” 洗い
  出します。次に、 “不要” なことを捨てます。
  最後に、残りから “優先” 順位を決めます。
  各タスクをどうさばくかという “戦略=方針” 
  を決めます。誰しもができないのが二つめの
   “捨てる” ことです。しかし、戦略を立てる
  ということは、 “捨てる” ことと同義語なのです」

こういった捨てる戦略を実践するコツが、
本書では「NG」の例と「OK」の例を比較して
書かれています。

では、本書から、「NG」と「OK」の例を
いくつか紹介しましょう。

  NG:「仕事したつもり」の残業をやめる
  OK:残業せずに「成果」を出し、
    時間を投資にまわす

  NG:スケジュール帳をアポイントで
    ぎっしりにするのをやめる
  OK:スケジュール帳に「空白の日」をつくり
    価業の時間を確保する

  NG:期限と所要時間のないToDoリストをやめる
  OK:ToDoリストには期限と所要時間を
    必ず入れる

  NG:得意な仕事から手をつけるのをやめる
  OK:苦手な仕事から手をつけて、時間を見積もる

  NG:定時ギリギリに出社するのをやめる
  OK:始業前にエンジンを温め
    ゴールデンタイムを使い切る

それほど難しいことや、特殊なことが
書かれているわけではありません。

しかし、日々の作業に追われていると、
気がつくと価業に時間を割けていない
こともありますから、本書の時間の使い方が
本当にできているかどうか、
一通りチェックしてみるのもいいと思います。

  第1章 最速で成果を生みだす「時間の使い方」
  第2章 速さは「段取り」で決まる
  第3章 「メール」に時間をかけすぎない
  第4章 「会議・打ち合わせ」の生産性を高める
  第5章 「資料作成」は必要以上に時間をかけない

この本から何を活かすか?

  ピーター・ドラッカーさんが提唱する
  「体系的な廃業」でデスク上を整理する

体系的廃業とは、「もしそれがなかったら、
何が問題なのか?」を問いかけ、事業や組織の
ムダを削ぎ落とし、イノベーションを起こすこと。

理王さんは、この考えでデスクの上を整理します。

  1. 今、あるものをないと仮定します。
  2. そして、今からでもそのものを手に入れるか
   どうかを考えます。
  3. 仮に「手に入れなくてもいい」と判断したら、
   そのモノは即刻廃棄します。

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| 時間術 | 05:48 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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佐藤オオキのスピード仕事術

満足度★★★
付箋数:20

2006年に「世界が尊敬する日本人100人」に
選ばれたことのある、デザイナーの佐藤オオキさん。

2012年にはデザイン界のアカデミー賞といわれる
エル・デコ インターナショナル デザインアワード
のデザイナー・オブ・ザ・イヤーに輝きました。

2015年にはフランスのメゾン・エ・オブジェにて、
デザイナー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、
世界から認められるデザイナーとして、
活躍しています。

佐藤さんは、一体どのようにして、
質の高いアウトプット(デザインの仕事)を
続けているのか?

  「仕事の質は、スピードで決まる」

驚くべきことに、佐藤さんのデザインの仕事は、
スピードを重視しているといいます。

事実、佐藤さんのデザインオフィス「nendo」には、
世界中からデザインの依頼が押し寄せ、
約30人のメンバーで、常時400以上のプロジェクト
を動かしているそうです。

  「実際にスピードを重視すると、不思議なほど
  仕事の質が高まります。しかも予定よりも
  早く仕事を仕上げると関係者にも喜んで
  いただけるため、依頼がどんどん増えてきます。
  すると手がける仕事の幅が広がっていくので、
  ますます経験値が上がっていきます。
  そして、さらにスピードもアップし、
  自分も成長していく ― という、驚くような
  正のスパイラルが起きるのです。」

佐藤さんが重視するスピードとは、
手を動かす速さではなく、同時処理能力です。

いろいろなことを並行して考えたり、進めたり
できるような工夫や環境づくりこそ重要だと、
佐藤さんは説明します。

では、どのようにすると、多くの仕事を
同時に処理することができるか?

  「たくさんあるプロジェクトを混乱なく
  進められる理由の一つは、私が常に
   “目の前の仕事だけに集中する” ことを
  習慣づけているからではないかと思います。
  (中略)仕事をするとき、私は必ず一つの
  案件だけに集中します。」

つまり、同時処理能力といっても、
頭の中で複数のことを同時に考えている
わけではないのです。

佐藤さんが言う同時処理能力とは、
1つの仕事が終わったら、次の仕事にすぐに
取りかかれる段取りをつけておくこと。

それは優先順位の付け方やスケジュール管理
のことを指します。

スピードを上げる利点は、
他の仕事でも共通していることから、
本書は、一般のビジネスパーソン向けの
仕事術として書かれています。

細かなノウハウを解説するというより、
佐藤さんの仕事に対する考え方や、
取り組み方について語られています。

ただし、本書を仕事の効率を上げたり、
スピードをアップするための本として見ると、
正直、それほど優れた本とは言えません。

本書からヒントが得られるのは、
「アイディア」の出し方です。

デザイナーの仕事は、アイディア勝負ですから、
短い時間で良質なアイディアを出すための
コツは参考になると思います。

  「アイディアを考えることに関しては、
  時間をかけることはまったく意味がない」

本書のバリューは、短時間でアイディアを出す
仕事術にあると思います。

この本から何を活かすか?

  「アイディアは、 “思いつく” のではなく、
   “考えつく” もの」

佐藤さんは、アイディアが勝手に「降ってきた」
経験もなければ、「ひらめく」こともない
といいます。

クライアントの抱える課題や目指すものから
スタートし、違和感に目を向けながら、
ロジカルに解決策を考えます。

その時に重要なのが、過去のデータや
業界の常識に縛られないことです。

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| 仕事術・スキルアップ・キャリア | 06:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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10億ドルを自力で稼いだ人は何を考え、どう行動し、誰と仕事をしているのか

満足度★★★
付箋数:23

ダイヤモンド社の上村さんより献本いただきました。
ありがとうございます。

自分で稼いで、保有資産が10億ドル以上に
なった「ビリオネア」は、世界に600人しかいません。

彼らは、いかにしてビリオネアになったのか?
普通の人と、一体、何が違うのか?

世界的コンサルティングファームPwC
(プライスウォーターハウスクーパース)の
パートナー、ジョン・スヴィオクラさんは、
ある日、このような疑問を持ちました。

そこで、過去にビリオネアに関して、
どのような調査が行われたかを調べたところ、
印象的なエピソードや主観的な意見はあっても、
ビリオネアの成功を客観的に解明する、
体系的な調査が行われていないことに
気づきました。

そこで、PwCのメンバーで調査チームを結成し、
ビリオネアについて徹底的に調べた結果を
まとめたのが本書です。

最初に2012年のフォーブス世界長者番付の
リストを入手し、そこから相続や結婚などの
本人の実力以外で資産を手に入れた人を
除きました。

次に、透明性を欠いた市場で、たまたま富を
築いた人もリストから外しました。

そこに残った調査対象となるビリオネアは、
わずか600人。

そこから地域や業種に偏りが出ないように
更に120人を抽出。

PwCの調査チームは、この120人に対し、
各地に出向き、出生地、年齢、結婚歴、
家族構成、キャリアの変遷について、
綿密に検分しました。

このビリオネア調査で分かったのは、
世間で一般的に信じられている成功理論には
多くの誤解があるということでした。

ビリオネアは、若くして成功した、IT長者である、
ブルー・オーシャンを開拓した、一発当てた、
モラルが低い、天賦の才に恵まれている・・・・

こういった認識は、すべて誤りであることが
わかりました。

また、ビリオネアになった人には、
育った環境などの外的要因に
共通する条件はありませんでした。

しかし、見えてきたの内的要因。

  「どうやらビリオネアの共通点は
  外的な要因ではなく、その人の内面、
  すなわち “マインド” にあるらしい。
  多くのビリオネアに顕著なのは、普通の人が
  ばらばらに捉える物事を、ひとつにまとめる
  能力だ。矛盾する考えや行動を排除せず、
  自分のなかでうまく共存させる。
  正反対のものを抱えながら、それでも思考が
  混乱しない。ビリオネアの内面には対立を
  抱え込む器があり、異なる概念、視点、尺度
  といったものを無理なく持ち続けることが
  できるようだ。」

莫大な富を生み出す、ビリオネア・マインドとは、
「矛盾や対立を包含する」思考なのです。

本書では、ビリオネア・マインドは、
誰でも身につけることが可能であるとし、
もっとも重要な5つの特徴としてまとめています。

  1. 共感力と想像力で未来を描く
  2. 最速で動き、ゆっくりと待つ
  3. 創造的にルーティンワークをこなす
  4. 現在の金銭的損失より将来の機会損失を恐れる
  5. 自分とは正反対の人を仲間にする

本書は単なる調査結果のまとめだけでなく、
120人のビリオネアのエピソードや人となりも
紹介されていますから、読み物としても
なかなか面白いです。

日本のビリオネアは、ユニクロの柳井正さんが
登場していました。

この本から何を活かすか?

本書で個人的に非常に興味深かったのは、
ビリオネア・マインドを企業に取り込むことを
検討している点でした。

ビリオネア・マインドを持つ人を採用するために、
面接で重視するのは、次のようなポイントです。

  ・仕事をするとき、どうすればより早く
   効果的にできるかを工夫しているか?

  ・大きな失敗や挫折を経験しているか?
   そこから何をつかみとったか?

  ・業界のトレンドを理解しているか?
   それをどう活かそうと考えているか?

  ・この仕事で自分が具体的に成し遂げたい
   ことは何か?

  ・これまでにないやり方で仕事をして、
   新たな価値を生み出したことがあるか?

  ・業務時間の20%を好きに使っていいと
   言われたら、具体的に何をするか?

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| マネー一般 | 06:08 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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好きなようにしてください

満足度★★★★
付箋数:24

タイトルの「好きなようにしてください」は、
何に対して言っているのかと思いましたが、
これは「仕事のお悩み相談」への回答でした。

本書は、ニュース・キュレーションサービス、
NewsPiksに連載された「楠木教授のキャリア相談」
を書籍化したものです。

昔から、雑誌などでよくある「お悩み相談」の
インターネット版です。

相談者が送ってきた、仕事や仕事生活に関わる
迷いや悩みに対して、楠木建さんが回答します。

ちなみに、楠木さんは一橋大学大学院の
国際企業戦略研究科の教授で、当ブログでも
紹介した『ストーリーとしての競争戦略』などが
有名な方です。

相談者のお悩みは、7行から15行程度の
あまり背景説明もない短文です。

それに対して楠木さんは、4ページから6ページの
かなり長い文章で回答します。

その回答がいつも、「好きなようにしてください」
なのです。

連載当初、いつも悩みへの回答が
「好きなようにしてください」になってしまう
ことについて、楠木さん自身も迷いがあり、
編集者に相談したそうです。

  「 “この仕事、好きなようにしてください、
  としか言いようがないんですね。
  あとは相談者に関係なく、自分の仕事論を
  繰り出すだけになっちゃう・・・” という話を
  したところ、意外な答えが返ってきました。
   “ああ、読者にしてみればそこがいいんですよ。
  相談に対する回答の中身よりも、
  『好きなようにしてください』に続く
  余談の部分、ここで出てくる楠木さんの
  仕事論がいいんです。
  この調子で、好きなようにしてください” 」

こんな素晴らしい回答をしたのは、
NewsPiksの副編集長として東洋経済から
参加している佐藤留美さんでした。

さすが、読者に受けているツボを
よくわかっていらっしゃいます。

本書には、NewsPiksに連載された50本の記事が
掲載されていますが、まさに、読者を惹きつけて
いるのは、相談者の悩みに関係なく始まる、
楠木さんの語りの部分です。

これがものすごく面白い。

これから就職する24歳の大学院生が、
大企業とスタートアップのどちらに就職するか
悩んでいる相談への、楠木さんの回答は
以下の内容です。

  「どうぞ好きなようにしてください。(中略)

   “どんな仕事がしたいですか?” と聞かれて、
  学生が “マーケティングがやりたいです”
  と答えるのは、パスタ料理を一回も食べたことが
  ない人が、 “カルボナーラが好き” と
  言っているようなものです。茹で加減は
  アルデンテよりもちょっと固めがいいとか、
  細めがいいとか、やっぱり僕はショートパスタ、
  いや私はロングのフィットチーネ、そう言えば
  ブカティーニもイイね! というようなもの。
  食べたことがないのにわかるわけがない。
  若者にとっての最初の就職は、いつの時代も
  そういうものです。」

回答の一部を抜粋しましたが、楠木さんの
独自の視点で語られる仕事論は、
溜飲を下げるような内容です。

400ページを超えるページ数の多い本でしたが、
何度も腹筋崩壊しそうになるくらい、
笑える回答がありました。

仕事に悩んでいなくても、オススメです。

この本から何を活かすか?

  「好きなようにしてはいけません。」

いつも「好きなようにする」ことを勧める
楠木さんが、起業するか迷っている相談者には、
珍しく「好きなようにしないように」
注意していました。

なぜ、楠木さんが、その相談者には辞めるように
言ったのかというと、そのまま突っ走ると、
人や世の中に迷惑がかかると判断したから。

この相談者は、これから起業しようとしていますが、
ワクワクがありませんでした。

  「自分でさえ面白くない、ワクワクしないことで
  会社を動かしたら、その時点で特別背任罪。」

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| 仕事論 | 06:11 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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外資系コンサルのリサーチ技法

満足度★★★
付箋数:21

  「本書は、ビジネスパーソンのリサーチスキルの
  向上に寄与すべく、その手法やテクニックに
  ついて我々アクセンチュアの知見をご紹介する
  ために書いたものです。」

リサーチとは、簡単に言うと「調べる」こと。

今の時代なら、インターネットで検索をすると
かなりのことを調べることができます。

しかし、ネット検索の結果を、ただコピペした
情報をもとに、ビジネスでの重要な判断を
下すことはできません。

  「誤解されがちなのですが、リサーチとは、
  単なる情報収集のことではありません。
  ビジネスの意思決定を後押しするインサイト
  (=洞察)を抽出する行為です。
  補足すれば、 “物事を観察して、その本質や
  奥底にあることを見抜くこと” です。」

ですから、リサーチは調べることと言っても、
実際は考える作業なのです。

  「何を考えるべきかを考えながらリサーチして、
  リサーチして得た結果を見てまた考え、
  また足りないことをリサーチし、その結果の
  意味合いを考え抜く。これがビジネスの
  意思決定に繋がるインサイトを抽出する
  ことであり、リサーチの本来の価値です。
  リサーチすることは思考することそのもの
  であり、情報をただ集めるだけの作業に
  なった瞬間、それは価値がない行為になります。」

リサーチの基本的な流れは以下の4ステップ。

  1. 目的の確認
  2. リサーチプランの設計
  3. リサーチの実行
  4. アウトプット化

ここでは、4つのステップの内、
最初の「目的の確認」の際に持つべき
「3つの視点」について紹介します。

第1の視点は、答えるべき問いを決めること。

「何を知りたいか」を考える前に、
「そもそも、どんな課題を解決したいのか」を
はっきりさせておくようにします。

第2の視点は、企画のステージ。

リサーチの企画が、「基礎を理解し全体観を
把握する」ステージなのか、「方向性を決める」
ステージなのか、「言いたいことに根拠を与える」
ステージなのか、どの段階なのかを意識して
リサーチに臨みます。

第3の視点は、成果のレベルとまとめるイメージ。

成果のレベルとは、スピード、精度、網羅性の
3つのバランスです。

この3つを具体的にまとめるイメージ(絵柄)を
持って、メンバーと認識のすり合わせを行い、
それをどのくらいの時間で済ませるかまで
決めておきます。

この「目的の確認」のステップをしっかり行わず、
いきなりリサーチを始めしまうと、
せっかく時間をかけて調査した結果が、
すべて無駄になってしまうこともあり得ますから、
非常に重要な段階となります。

実際のリサーチ技法については、
「情報をさがす編」として、Web検索、文献検索、
記事検索、公的調査・統計、調査レポートの5つ、
「情報をつくる編」として、アンケート調査、
ソーシャルリスニング、フィールド調査、
インタビューの4つに分けて解説されています。

基本的なことが丁寧に解説されているので、
初めてリサーチをする方にとっては、
わかりやすい教科書になっています。

また、今まで、我流でリサーチをやっていた方も、
一度、アクセンチュア流の方法を体系的に
学ぶことで、効率的かつ効果的な技法を
身に付けることができると思います。

この本から何を活かすか?

アンケート調査のサンプル数と設問数の決め方

 1. 仮説の広さに対応できるよう母集団を設計する

  例えば、調べる内容によって、性別や年代を
  絞るなどして母集団を決めます。

 2. サンプル数はやりたい分析の細かさで決める

  サンプル数は最初に分析したいセグメントの
  数を決め、1セグメント当たり最低100サンプルを
  集めます。

 3. 設問数は30問程度に収れんさせる

  アンケート調査に要する時間は、
  10分程度で回答し終える分量が望ましく、
  30分を超えるとかなり厳しくなるため、
  設問数は20~30問程度に抑えます。

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| ノウハウ本 | 05:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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伝説の外資トップが説く 仕事と人生で成功するために本当に必要なこと

満足度★★★
付箋数:23

  「どうしたら、新さんのような充実した人生が
  遅れるのでしょうか?」

本書の著者、新 将命(あたらし まさみ)さんは、
このように聞かれる機会が多いようです。

現在、新さんは78歳。

年100回を上限に国内外で講演活動を行い、
数社の社外取締役を務め、本や雑誌の執筆活動も
精力的に行っています。

プライベートでは、奥様とお2人で、
年3回ヨーロッパ旅行に出かけ、
春と秋には紅葉を見るために京都を訪れたり、
時折、温泉旅行などにも出かけます。

日常では、毎週のようにご夫婦で外食をし、
歌舞伎、オペラ、宝塚、落語などの鑑賞にも
足を運んでいるようです。

こういった普段の生活を見て、新さんのような
充実した人生を過ごしたいと思う方が、
幸せな人生を送る秘訣を質問するようです。

もちろん、質問する方は、新さんが現役時代、
シェル石油、ジョンソン・アンド・ジョンソン、
日本コカコーラ、フィリップスなどの
グローバル・エクセレント・カンパニー6社で、
社長職を3社、副社長職を1社経験し、
「伝説の外資トップ」と呼ばれていたことも
知っているのでしょう。

新さんは、これまで豊富なビジネスの経験を
多くの著作で伝えてきました。

当ブログでも、過去に5冊の新さんの本を
紹介しています。

 『伝説の外資トップが説く リーダーの教科書
 『経営の教科書
 『伝説の外資トップが説く 働き方の教科書
 『世界標準のNEMAWASHI(ネマワシ)の技術

本書は、そんな新さんが、初めて人生哲学を
語った本です。

  「私はこれまで、経営には、我流、自己流に
  対する原理原則があると言い続けてきた。
  本書では、人生にも原理原則があるという
  ことを述べていきたい。我流、自己流が通用
  するのは、20代までだと思ったほうがいい。
  それ以降は、原理原則を体得することこそが
  重要なのだ。」

本書では、特に日本のビジネスパーソンに
足りないと言われる、哲学的な考えについても
多くのページを割いて語られています。

人生を活性化させるための条件としては、
次の3つを挙げられていました。

 1. 自分の人生に「目的」を持つこと
  自分が世の中に存在する理由、生きている
  目的を持つこと。

 2. 「納得目標」を持つこと
  他人から押しつけられた目標ではなく、
  自分でやってみたいと思う納得した長期と
  短期の目標を追い続ける。

 3.「点火人」と付き合う
  人間には2つのタイプがして、1つは話したり、
  付き合ったりすると、こちらが元気や情熱の
  熱さをもらえる「点火人」。

  もう1つのタイプは、その人と語らっていると、
  やる気がなくなってしまう「消火型人間」。

  人は、その人が今までの人生で付き合って
  きた人の総和であるので、「点火人」と
  付き合うことのメリットは大きい。

40代になると、もうそれほど人生を大きく
変えられないと思う方も出てきますが、
新さんは人生80年とするならば、40歳からの
選択こそが、人生の後半戦を決めると言います。

  「人生、今日が初日」

これが本書の「はじめに」と「おわりに」で
語られるモットーです。

この本から何を活かすか?

  「Ask not what your country can do for you.
  Ask what you can do for your country.」

これは、ジョン・F・ケネディさんが、
大統領就任演説のときに語った「自責」の言葉。

会社員であれば、この「国」を「会社」に
置き換えるといいようです。

  「あなたの会社があなたのために何ができるかを
  問うのではなく、あなたがあなたの会社のために
  何ができるかを問うてほしい」

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 06:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「ハカる」力

満足度★★★★
付箋数:26

  「世の中の森羅万象は、 “ハカる” ことと
  一体です。物理学的に言えば、 “ハカれない
  ものは、存在しないのと厳密に同じ” 。
  ハカれるからこそ存在となり、意味が与えられる
  のです。この本では、その “ハカる力” を
  主題にしています。それは謀るでも、図るでも、
  諮るでもなく、測る、量る、計ること。
  それは、定規をつくって、あてて、試して、
  見抜くことなのです。
  対象の中に潜む “真実(インサイト)” を。」

本書は、4つの演習と、50以上の事例をもとに、
「ハカる」力を身につけ、プロフェッショナル
になるための本。

ハカることの対極にある姿勢が、
「感覚的に重要(そうな)要因を羅列すること」。

例えば、「売上が増えるには、景気好転と
人口増が必要だ」などの主張です。

内容的にはその通りかもしれませんが、
感覚的過ぎて何の役にも立ちません。

「好転」ってどれくらい良くなることなのか?
「人口増」とはどの程度のことなのか?
他には要因はないのか?
本当にこの2つだけを改善すれば、
自社の売上は上がるのか?

こういったことが、すべて曖昧であるため、
結局、なんの打ち手にもつながりません。

  「ハカる姿勢とは、重要な事柄にあたって、
  曖昧な表現を許さず、重要な要因を選び出し、
  それがちゃんと因果関係にあることを示す
  ことです。」

日々回っているビジネスにおいて、
自動的にハカれることは、そう多くありません。

取りたい数字をハカるには、手を止めて、
エネルギーを使ってハカることも必要です。

場合によっては、ハカることにリソースを
奪われ、仕事を回すことに影響を与えるかも
しれません。

しかし、ハカることなしに、改善や改革は
進められません。

ハカることは、ビジネスでは必須事項。

一見、ハカることが難しいように見えたり、
ハカることが大変そうに思えることでも、
軸を決め、目盛りを刻み、データを取って
ハカります。

イノベーションは、ハカることから始まります。

ハカっているからこそ、変化に気づき、
ハカったことを組み合わせて、
インサイトを絞りだすことができるのです。

三谷宏治さんは、2010年4月に
ハカる考動学』を刊行しています。

本書は、それを全面的に書き直したもの。

いくつかの事例を削り、それ以上に新たな事例を
加え、情報をアップデートしています。

内容的にも、手法と応用例を切り分け、
旧作では、付録的に掲載されていながらも
高評価だった「ハカることの本質」の手法も
本編に組み入れられました。

私は、旧作も読んでいますが、
本質的な主張は変わっていなくても、
事例がずいぶん入れ替わっているので、
全く違う本を読んでいるかのような
印象を受けました。

もちろん、アップデートされた本書の方が、
更により良くなっています。

特に本書の事例は、ビジネス一辺倒にならず、
ハッブル宇宙望遠鏡、航空事故、五十音の秘密
など幅広い事例が紹介されているので、
読み物としても、より楽しめるようになっています。

この本から何を活かすか?

  「創造には2つのアプローチがあります。
  過去の学びからの創造と、過去を切り離しての
  創造です。新しいハカり方を創る力を高めようと
  思うなら、まず取り組むべきは、前者です。
  身の回りにどんな “ハカる” が潜んでいるのかを
  見つけ出して、徹底的に分析することから
  始めましょう。」

1人で「ハカる」を探すのが寂しければ、
チームで探し、披露しあってもいいようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.


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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 06:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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外資系コンサルの3STEP思考術

満足度★★★★
付箋数:23

話しがうまく伝わらない人には、共通する特徴が
あります。

  ・自分の意見を一方的にしゃべる
  ・用意した資料をそのまま説明する
  ・相手の言葉を聞くゆとりがない

あなたの周りにも、このような人はいませんか?

要するに、自分の都合だけを考えて、
相手のことを全く考えていないのです。

本書の著者、森秀明さんは、こういった人でも、
たった「3つのこと」を意識するだけで、
劇的に言いたいことが伝わるようになると言います。

しかも、言いたいことが伝わるだけでなく、
問題解決するための思考法が身についてしまう。

それが本書で説明される「3STEP思考術」。

そもそも、あらゆる仕事は、たった4つの活動から
成り立っています。

それは、「聞くこと」、「考えること」、
「書くこと」、「話すこと」の4つです。

この4つを正しい順番で回していくことこそが
仕事をすることなのです。

それでは、4つの活動を円滑に回すには、
どのようにしたら良いのでしょうか?

それは、それぞれの活動において、
事実を「整理」・「分解」・「比較」を行う。

この3要素こそが、4つの活動の根底にある
最も本質的な要素です。

「整理」・「分解」・「比較」の3ステップが
本書で身につけるべきシンプルで、
効果的な思考法です。

ただし、この3ステップに入る前に、
1つだけやることがあります。

それなくしては、思考を組み立てる
根本の土台が崩れてしまいます。

  「すべての仕事は “事実” から始まる」

「整理」・「分解」・「比較」の3ステップの前に、
まずは、事実(ファクト)を正確に認識します。

それでは、この3ステップを個別に見て
いきましょう。

まず、最初の「整理」について。

  「整理とは、 “事実を1つ1つのかたまりとして
  とらえる” ことです。 “事実” を “かたまり” の
  集合と考えて、それぞれのかたまりが
  どれくらいの大きさで、どのような内容なのかを
  正確に把握することが、整理の定義です。」

次の「分解」について。

  「分解とは、 “大きなかたまりを小さく分ける”
  ことです。ある考えに従って “事実” を小さく
  グループ分けしていくこと、とも言い換えられ
  ます。分解の反対は統合です。つまり、大きな
  事実を小さく分けていく=分解していくと、
  小さな事実がいくつもできます。
  反対に、その小さな事実をまとめていく=統合
  していくと、大きな事実に復元できます。
  このような関係が事実の分解と統合には
  成り立ちます。」

そして、最後のステップ「比較」の説明。

  「比較とは、 “かたまり同士を並べて比べる”
  ことです。細かさのレベルが同等の、いわゆる
  粒度が同じ事実同士を比べることを言います。
  (中略)あくまでも、粒度が同じものを
  比べることが肝要です。
  比較が持つ重要な意味は、2つの事実の間の
  ギャップにメッセージが浮か上がって
  くることです。」

事実を整理して、分解して、比較する。

この3ステップのシンプルな思考術を
身につけるだけで、どのような複雑な問題に
直面しても、自分なりによく考え、
答えを出し、相手に伝えることができるのです。

本書では、アマゾンの事業展開などを事例として、
3ステップの思考法を解説しています。

この本から何を活かすか?

  メモ書きをまとめて「チャラ書き」にする

「チャラ書き」とは、森さんの前著、
外資系コンサルの資料作成術』で登場した言葉。

もともと「走り書き」という意味の言葉ですが、
メモ書きを進化させた、資料を作る前の下書きに
近い、ドラフトの意で使われています。

最初に、思考をまとまるために、
事実を、カードに1つずつ書き込みます。

その「メモ書き」を関連項目ごとに並べてから、
「チャラ書き」を作成するようです。

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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 06:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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使っても減らない5つのお金のルール

満足度★★
付箋数:14

「狭い銀座の一等地」と、「地方の広大な土地」が
同じ値段で売られていたら、あなたならどちらを
買いますか?

ビジネスエリートなら、「狭い銀座の一等地」と
即答すると、本書の著者、黒木陽斗さんは言います。

理由は3つあります。

1つ目の理由は、「流動性」。

その土地を手放すことになった場合、銀座なら
買い手がつきやすいですが、地方では難しい。

地方の土地を購入してしまうと、いつまでも
換金できず、キャッシュが手に入りません。

2つ目は、「希少性」の違い。

広大な土地は、地方なら日本中のどこにでも
ありますが、銀座の一等地は東京都中央区の
本当に狭いエリアにしかありません。

3つ目は、「ブランド力」。

銀座は東京の中心地であり、ファッションの発信地。

戦前から何十年と変わらない伝統を持ち、
銀座という地名が他にはない信用を生み出します。

家賃が日本一高いにもかかわらず、
銀座にオフィスを構えようとする企業が多いのは、
それがとてつもないブランド力と信用力に
なることを知っているからです。

次に、売られている値段が大きく違った場合を
考えてみます。

車を買う場合、「国産量産車」と「ポルシェ」、
ビジネスエリートならどちらを買うでしょうか?

黒木さんの回答は「ポルシェ」です。

これは、お金持ちだから高級外車を買うという
単純なものではありません。

基本的には銀座の一等地を買うのと同じ理由です。

第1のポイントは、「ブランド力」。

量産車に比べポルシェは圧倒的に少ない数しか
生産されません。

また、ポルシェにはブランドストーリーもあり、
「他にはない価値」を高めています。

第2のポイントは、1つ1つのパーツ自体が一級品で、
耐久性が高いこと。

ポルシェは、時速300キロ近くで、
長時間走行できるように設計されているので、
モノとして良質なのです。

第3のポイントは、一定価格以下に価格が
下がらない傾向があること。

むしろ、車種によっては新車よりも中古車の値段が
高くなるケースがあります。

このようにビジネスエリートは、「希少性」を
重視してモノを買うようです。

本書は、不動産投資を生業とする黒木さんが、
過去の経験から、成功したビジネスエリートの
お金の使い方を紹介する本です。

「生き金」になるか「死に金」になるかで、
お金の使い方は、大きく違ってきます。

お金を使えば使うほど、お金が増えていくのが、
「生き金」としての使い方。

一方、1000万円使って、500万円しか価値が
ないものを購入するような使い方が「死に金」。

もちろんビジネスエリーは「生き金」になる、
お金の使い方をします。

そこには、5つのお金の使い方のルールが
あるといいます。

  ルール1. 「時間」を買う
  ルール2. 「ノウハウ」を買う
  ルール3. 「人脈」を買う
  ルール4. 「希少性」を買う
  ルール5. 「お金を生む資産」を買う

黒木さん自身もこのルールに従って「生き金」を
使うことで、サラリーマンを辞めても、
この先ずっと困らないくらいの資産を
築くことができたそうです。

最終的には、黒木さんのビジネスである
「不動産投資」が優位であるといった
話になります。

正直、個人的には、あまり響く内容の
本ではありませんでした。

この本から何を活かすか?

名前が先か、会社名が先か?

  「一流の人は、 “名前” が信用されますが、
  二流の人は “会社の看板” が信用されます。
  例えば、 “◯◯社の◯◯さん” と
  紹介される人は二流、同じ会社にいても
   “◯◯さんは今◯◯社にいる” と
  紹介される人は一流です。」

これが一流の人と二流の人の見分け方のようです。

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| マネー一般 | 06:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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バカしか入らない生命保険

満足度★★★
付箋数:17

  「あなたは信じないだろが、日本の生命保険業界
  ほど、 “欺瞞・錯覚・騙し・法律違反” が
  跋扈している世界は、他には見当たらない。
  自分と家族の将来を守ろうとする
  善意の国民を騙して、国民から巨大な資金を
  吸い上げている現状を見ると、今の日本で
   “漢字系生命保険会社” が存在すること自体が、
  社会悪でしかない “虚業” なのだ。」

本書は、業界の告発本的な視点で書かれた、
正しい生命保険の指南本。

著者の三田村京さんは、かつて大手の
漢字系生命保険会社に勤務し、退職後、
国際保険総合研究所を設立した方。

三田村さんが、「漢字系生命保険会社」と呼ぶ
保険会社は、かつて護送船団方式で保護されていた、
社名が漢字の生命保険会社20社。

いわゆる「日本社」と呼ばれる生命保険会社
ですが、三田村さんは漢字系生保会社に対し、
かなり激しく批判し、過激な発言を繰り返します。

  「ダメ保険を販売している漢字系生保会社を、
  一気に潰すことを筆者は提案したいです。
  (中略)
  現実的には、いつ潰れてもおかしくないのが
  日本生命を始めとする漢字系生保だし、
  潰れないで加入者がこの先何十年も無駄な
  保険料を払うことを考えれば、現状は日々
   “何も知らない善意の被害者を増やしている
  だけ” なのですから、一気に潰すことは
  契約者のためにもなるのです。」

まるで米大統領候補として出馬した
ドナルド・トランプさんのような過激発言で、
ここまで度が過ぎると、何かかつて勤めていた
生命保険会社に恨みがあるのではと、
勘ぐってしまいます。

せっかくデータを元にした、生命保険を選ぶ際の
良いアドバイスをしていても、その信頼性まで
落としかねない言い回しがちょっと残念でした。

さて、本書で三田村さんが、やめた方がいい
と言う「ダメな保険」の条件は次の11ヶ条です。

この内、1つでも該当したら、考え直すべきと
アドバイスしています。

  1. 60歳や65歳になると、大きな保障が消えて
   しまう保険
  2. 平均寿命・平均余命を無視した保険
  3. 元本割れする保険
  4. 保障の中に「更新型」の保険がある保険
  5. 加入している保険を「転換」する
   保険会社の保険
  6. 保険料が「終身払込」の保険
  7. 死亡保険に「医療保険」が組み込まれて
   いる保険
  8. 夫の保険に、妻や子の保障も組み込まれて
   いる保険
  9. 満年齢が適用されない保険会社の保険
  10. 「一時払い」の保険
  11. 難解な設計書・難解な保険証券の
   保険会社の保険

また、婦人雑誌やマネー雑誌の家計診断で
見かける「保険料の高い貯蓄性の保険を、
保険料の安い掛け捨て保険に切り替えなさい」
というアドバイスがあります。

これに対しても、三田村さんは、
「生命保険の本質を理解していない無責任で
バカなアドバイス」と批判しています。

逆に、三田村さんがススメるのは、
漢字系生保以外で、若い時に加入し、
年払いで保険料を払うこと。

しかし、三田村さんのまとめたデータを見ても、
漢字系生保はダメで、それ以外はイイとは、
一概には言えません。

独立系でも外資系や損保系でもダメなところは
ありますから、あまり単純化し過ぎない方が
いいように思えます。

この本から何を活かすか?

三田村さんがまとめた
「保険料収入に占める責任準備金組み入れ率」
の表で、特に経営が安定していないとされる
漢字系生保のトップ5は、次の通りです。

  ・朝日生命
  ・三井生命(買収統合済)
  ・かんぽ生命
  ・大同生命
  ・富国生命

あれだけ批判していた日本生命はトップ5には
入っていません。

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| マネー一般 | 06:16 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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トリガー 自分を変えるコーチングの極意

満足度★★★
付箋数:19

  「本書は、成人が行動や態度を改めることに
  ついて書いたものである。なぜ、私たちは
  改善するのがこうも下手なのだろう。
  どうすれば上手になれるのか?
  何を改めるかをどう決めるのか?
  改めたことを他人にわかってもらうには、
  どうしたらいいのか? 成功しようとしたら
  直視すべき、永遠の、どこでも見られる挑戦
  ―自分がなりたいと思う人物になる―
  に取り組む決意をどうすれば強く持つことが
  できるのか?
  これらの問に答えるには、まず私たちを
  取り巻く環境に存在する “トリガー”
  (引き金)に焦点を当てよう。
  その影響は甚大だ。」

本書は、エグゼクティブ・コーチングの
第一人者マーシャル・ゴールドスミスさんが、
「トリガー」に注目してセルフ・コーチングに
ついてアドバイスする本です。

ゴールドスミスさんと言えば、
「コーチングの神様が教える」シリーズが有名で、
当ブログでも過去に『「できる人」の法則』と
「前向き思考」の見つけ方』を紹介した
ことがあります。

本書では、私たちがなりたい自分に変われない
のは、「意思が弱いから」を理由としていません。

私たちの行動を決定づける「トリガー」が
何かを特定し、そのトリガーを味方につけて、
行動の改善を図ります。

ゴールドスミスさんが言う「トリガー」とは、
行動に影響を与える刺激のことを指します。

このトリガーには、様々な種類があります。

直接的なものと間接的なもの、内的なものと
外的なもの、意識的なものと無意識的なもの、
予想できるものとできないもの、
後押しするものとやる気を削ぐもの、
生産的なものと非生産的なもの。

これらの中から、最後の2つを軸にして
マトリックスを作ります。

縦軸は、後押しするか、やる気を削ぐか。
この軸では、欲しいか欲しくないかを見ています。

横軸は、生産的か、非生産的か。
こちらは、必要か必要でないかを見ています。

そして、あなたが直そうとしている
行動改善目標を1つ選び、マトリックスに
書き入れます。

これであなたが変えようとしていることを
取り巻いている環境がわかります。

「欲しいし、必要」の象限は常にいたいと望む場所。

「欲しいが、必要ない」象限は楽しいことで
目標達成が邪魔されます。

「必要だが、欲しくない」象限は嫌になるような
厄介なトリガーの寄せ集め。

「必要でもないし、欲しくもない」象限は、
目標から私たちを遠ざける最も望ましくない状況。

また、本書では自分を変えるために「日課の質問」
という仕組みを使います。

これは自分に対し、状態や結果を問うのではなく、
行動がどうだったかを問うもの。

例えば、ダイエットすることが目標の場合、
「今日の体重は?」という結果を問うのではなく、
「体重を落とすために最大限の努力をしたか?」
を問います。

このように自らに適切な問いかけをすることで、
自然と行動が動機付けられるように仕組み化
するのが「日課の質問」です。

本書では、この「日課の質問」をどのように
組み立て、自身の動機を定着させるかについて、
様々な事例やエピソードを交えて紹介します。

この本から何を活かすか?

「日課の質問」の効用

  1. やれば、改善する
  2. 早く改善する
  3. やがて自分が自分のコーチになる

特に3つ目が最大の効用で、ゴールドスミスさんの
のコーチングを終えた後にも改善を続けた人は、
みな自分が自分のコーチになっているようです。

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| 自己啓発・セルフマネジメント | 23:07 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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誤努力 やりたいことの探し方

満足度★★★
付箋数:20

株式会社SCCの角井さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

本書の著者、株式会社中井淳夫さんは、
「努力」には3つの種類があると言います。

1つ目は、「無駄な努力」。

これは結果につながらない「成果ゼロ」の
努力です。

しかし、結果は出なくても、努力の経験は
その後の人生の財産になりますから、
長い目で見ると決して無駄ではありません。

2つ目は、「正しい努力」。

一番望ましい、成果が出る努力です。

結果はもちろんのこと、更に自信も得られる
良いことづくしの努力です。

3つ目が、「誤った努力」。

これは努力すればするほど、マイナスの結果を
生み出してしまう努力です。

努力した経験もその後の人生に財産として
プラスになることはなく、精神が病むことさえ
あります。

本書は、やりたいこと探しを戦略的に行い、
3つ目の「誤努力」をなくすための本です。

実はかなり多くの人、多くの企業は、
知らず知らずのうちに、「誤努力」をして
しまっているようです。

企業においては、9割が競争に負けている
のではなく、自滅に向かう努力をしている
というデータもあるそうです。

では、なぜ「誤努力」をしてしまうの
でしょうか?

それは、時代が変わると同時に
今まで「正解」だったものも変わってしまうから。

そもそも人は変化を嫌います。

ですから、時代の変化に合わせて、
自らの考えや認識を新たにするのは
なかなか難しいことです。

時代の変化について行けず、古い認識のまま
努力をしてしまうと、結果として「誤努力」に
なってしまうのです。

それでは、どのようにすると「誤努力」から
脱することができるのでしょうか?

  「誤努力は、正解となる行動をとろうと
  してしまうことが原因の一つです。
  正解を探し求めるより、正解を創り出すことに
  努力を向けることを考えましょう。
  変化の激しい時代には、過去の正解が
  誤りとなります。(中略)
  誤努力から脱出するために、最も大切なことは
  自分自身の “やりたいこと” をしっかりと
  イメージすることです。」

本書では、「やりたいこと」を出発とした
「自らを活かすための戦略」で誤努力の罠に
陥らないように道を拓きます。

自分を活かすための戦略を決定づける要素は、
「やりたいこと=目標」、「すべきこと=市場」、
「できること=能力」の3つの輪です。

この3つの輪がすべて重なっているところが、
戦略となります。

本書では、この戦略を知るパートが、
一番ページ数を割いて説明されていました。

中井さんの専門は、B to Bマーケティング
ですが、農学部の出身だけあって、
生物の分野と比較するなど、なかなか興味深い
例えを使って説明していました。

  序章 努力と誤努力
  第1章 ライフサイクル
  第2章 戦略というものを知る
  第3章 戦略を立てる
  第4章 あなたにとってのオペレーション戦略
  第5章 あなたにとってのイノベーション戦略
  第6章 あなたにとってのリノベーション戦略
  第7章 コミュニケーション
  終章 セレンディピティ/夢なき民は滅びる

この本から何を活かすか?

中井さんは、人に伝える表現方法を
「情報」と「情緒」の2軸で捉えています。

情報が多く、情緒が少ない表現がアナウンス。

一方、情報が少なく情緒多い表現を
「レゾナンス」と呼んでいます。

レゾナンスとは「共鳴」のことです。

このアナウンスとレゾナンスの両方を
バランスよく持つのが、コミュニケーションです。

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| 自己啓発・セルフマネジメント | 11:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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