活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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経済用語 悪魔の辞典

満足度★★★
付箋数:23

  アベノミクス【Abenimics】
   無知な人にはまったく効果が見えない「逆・裸の王様」的な
   経済政策。「3本の矢」によってデフレを克服して日本経済を
   復活させる。日本経済復活に向けてあまりにも早くその効果が
   表れてしまったために「敵」に警戒されている。

  えんだか【円高】
   「円高になると輸出企業は損をするが、輸出企業は得をする」
   という都市伝説。「円高とは日本円の価値が上がること、
   つまり日本が世界中から尊敬されることだ」と固く信じている
   愚か者がいた。もちろん、この愚か者の認識は間違いだ。
   そんなことは断じてない。通貨価値と世界の尊敬とはまったく
   別問題だ。しかし、最大の悲劇は、この愚か者の職業が
   日銀総裁だったということだ。

  ねんきん【年金】
   払うと損すると信じられている保険。消費増税の口実にも
   よく使われているが、その実態を知る人は少ない。
   ほとんど税金のように集められているが、集めている日本年金機構
   の中の人たちはウィルスが添付されたスパムメールを平気で
   開封してしまうほど頭の足りない連中だ。

本書は、経済・ビジネス・歴史・政治社会の分野から選ばれた、
55の用語の新解釈を解説する本。

著者はリフレ派の論客で、勝間和代さんのブレーンも務める、
上念司さん。

冒頭で3つの用語解説の一部を紹介しましたが、見ての通り、
ブラックユーモアと毒舌で、上念さんと考え方が異なる人たちを
辛辣に批判しています。

反対派の人たちから見ると、偏見と欺瞞に満ちた本であり、
賛成派の人たちから見ると、胸をすく痛快な本です。

読む人の立場によって、毒にも薬にもなる本。

いずれにしても冷嘲的でかなり過激に書いていますから、
物議を醸す本であることは間違いないでしょう。

本書は1911年にアメリカで出版されたアンブローズ・ビアスさんの
名著『悪魔の辞典』を真似た本です。

『悪魔の辞典』は、容赦ない毒舌と機知に富んだ風刺で、
当時の一般的な用語に新しい解釈を加えた本でした。

  「先に自分で情報を開示しておこう。本書はビアスの100年以上
  前の著作にインスパイアを受けたどころではなく、タイトルを
  丸パクリし、更に辛辣で皮肉な解説というスタイルもパクった。
  対象となる用語こそ違えど、中身はなるべくオリジナルに
  近づけるように頑張った。自分で言うのもなんだが、
  すがすがしいくらいパクったつもりだ。」

上念さんは、高校時代にオリジナルの『悪魔の辞典』に出会い、
大きな衝撃を受けた(その割に、読破できず途中で挫折)そうです。

本書は、上念さんから見ると知識不足や強烈な思い込みによって、
論理的に話し合ったり、議論が成立しない人たちを、
徹底的にコケにして、ギャフンと言わせることを目的で
書かれています。

その執筆動機は、ビアスさんが『悪魔の辞典』を著した動機と
同じであろうと書かれています。

この本から何を活かすか?

  【結婚】
   主人1人、主婦1人それに奴隷2人から成るが総計では2人に
   なってしまう共同生活体の状態または情況。

  【幸福】
   他人の不幸を見ているうちに沸き起こる快い気分。

これらが、オリジナルの『悪魔の辞典』に出ている用語解説。

現在、このオリジナル版の日本語訳は、Amazonで検索すると、
以下の3つが入手しやすいようです。

  ・Kindle版 奥田俊介さんら翻訳『悪魔の辞典』(角川文庫)
  ・西川正身さん翻訳『新編 悪魔の辞典』(岩波文庫)
  ・筒井康隆さん翻訳『筒井版 悪魔の辞典』(講談社+α文庫)

いずれも、ひねくれ者のバイブルですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経済・行動経済学 | 06:14 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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