活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2015年06月 | ARCHIVE-SELECT | 2015年08月

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実力派たちの成長戦略

満足度★★★★
付箋数:29

あなたは、かつて自分が歩んだ道と同じ道を歩む後輩に
有効な助言を与えることができますか?

自分が歩んでいたときには気づかなくても、
今から振り返って考えると、どうするのがベスト、
あるいはベターだったか、当時よりは分かっていることでしょう。

経験者は未経験者対し、何かしらの有効なアドバイスが
できるものです。

本書は50代後半となった山本真司さんが、こらから自分と同じ道を
歩むであろう30代~50代前半の方、いわゆる企業のミドル層の
飛躍的成長を促すために書いた本です。

コンサルタントとして、また経営者として経験豊富な山本さんは、
たとえ職種は違っても、会社の中心となり、更にポジションを
上げていくであろうミドル層に、有益な助言をしてくれます。

  「本書の目的は、私が30代、40代のときに学び、考え、
  実践し、矯正し、そしてまた実践しながら身につけてきた
  仕事、人生における “ツボ” を一先輩として
  お伝えすることにある。」

例えば、上司からの指示に真面目に取り組んでいるあなた。

毎日、夜遅くまで残業して、あるいは休日出勤してでも
指示を守り、必死に仕事をしている方も多いはずです。

しかし、仕事をまさに仕上げようとしている段階で、
上司の指示が大きく変わることはないでしょうか?

仕上がる直前で指示が変わると、今までの作業が無駄になり、
追加の作業も増え、残り時間もなくなり追い詰められます。

それでもなんとか指示の変更に合わせて、
ギリギリで仕事を仕上げたとします。

でも結局、次の仕事でも、その次の仕事でも、
また直前で指示が変わることが、何度となく繰り返されます。

常に自転車操業で、完全にオーバーワークの連続。

精神的にもきつく、思考停止にも陥り、
期待に応えようとすればするほど、仕事の質も落ちていきます。

山本さんも、かつてはこのような状況を経験したようです。

  「この悪循環の原因は何だろうか。そもそも、受け身で
  上司からの指示に従って動くという初動動作からして
  間違っている。結局、全ての行動が後追いになってしまって
  いるのだ。私もミドルのマネジャーのとき、
  頻繁にそうした悪循環モードに陥った。」

山本さんは、上司の後追いをやめることで、
この悪循環を断ち切りました。

そのために、上司よりちょっとでもいいから早く考え、
先手を取って、あるべき姿や会社の将来を自ら考えます。

必要な情報を集め、他人の頭も利用して、
いつでも「自分ならこうしたい」というビジョンを
頭に描きながら行動する。

そうすることで、今まで上司の判断の後追いで
行動していたものが、自分で先回りして考えていますから、
直前の指示変更であたふたすることもなくなるのです。

山本さんは、このように自らビジョンを考え描き、
それを実現していくミドル層を、
「ビジョナリー・プロフェッショナル」と呼んでいます。

本書は、ミドルが陥りがちな症例診断と処方箋を示し、
あなたが、ビジョナリー・プロフェッショナルになるために
必要なサポートをします。

非常に密度が高い内容で、30代、40代のビジネスパーソンなら
読む価値のある本だと思います。

ちなみに、本書は2004年12月に刊行された
30歳からの成長戦略』をもとに、大幅に加筆修正したものです。

この本から何を活かすか?

  「自分の頭で悪戦苦闘したあとは、自分の考えを
  聞いてもらうのが一番だ。そんなときは、いつもだれかに
  相談している。そこで、必ず、おもしろい発見がある。
  他人の知恵ほど、役立つものはない。」

山本さんは、他人の頭を借りて使いこなすことを、
「ブレイン・ジャック」と呼んでいます。

他人の頭をジャックして、あたかも自分の頭のように使いこなすと、
自分だけでは考えられないアイディアが出てきます。

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| 仕事術・スキルアップ・キャリア | 06:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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秘島図鑑

満足度★★★
付箋数:20

著者の清水浩史さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

以前、清水さんの本『海に癒される。 』を読んで、
海に行きたくなりましたが、今回は島に行きたくなる本でした。

しかし、本書で紹介されている島々には、
そう簡単に行くことができません。

なぜなら、それらの島々には航路がないから。

行く手段としては、漁船をチャーターして連れて行ってもらうか、
船が難破して、偶然、漂流するしかありません。

本書は、行けない島である「秘島」のガイドブック。

本書を読む前は、名前さえ知らなかった島が、
知って、なおかつ、行けないと知ると余計に行きたくなるものです。

  「それでもやっぱり、秘島は遠い。
  時刻表を眺めつづけても、秘島への航路が見つかるわけではない。
  でも、地図に目を凝らすと、そこには確かに秘島がある ― 。
  どうせ行けない島だし・・・・と、諦めたくもなる。
  でも、この本で問いたかったのは、(物理的に)行けないから、
  行けないのではない、ということ。遠くのことを思う気持ち、
  行きたいと思う気持ち、近づきたいと思う気持ち。
  それらの気持ちを持ち続けることが、広義の意味で “行くこと”
   “旅すること” なのではないか。」

確かに本書を読んだだけで、旅をした気分は味わえますし、
「秘島」という言葉から、ロビンソン・クルーソー的な想像も
どんどん膨らみます。

ちなみに、本書では秘島を次のように定義しています。

  ・リモート感がある(絶海の遠隔感)
  ・孤島感がある(比較的に小さな面積で、周囲に陸地や島がない)
  ・もの言いたげな佇まい(島の姿、形が個性的なもの)
  ・行けない。島へのアクセスがない(一般の公共交通機関がない)
  ・住民がいない
   (島に住所を有する人・住民票を置いている人がいない)
  ・知られざる歴史を秘めている
   (忘れてはいけない小さな島の物語)

本書で紹介される秘島は、南硫黄島、北硫黄島、沖大東島、
横当島、硫黄鳥島など厳選された33の島々です。

その中には船をチャーターしても行くことができない、
幻の島もあります。

その幻の島の1つが南波照間島。

  「日本最南端の有人島である、波照間島。そのさらに南に
  あるとされた、伝説の島。大波照間島とも呼ばれる。
  琉球王国時代の『八重山島年来記』には、波照間島の農民が
  重税を逃れるために南波照間島へ渡ったという記録が
  残されている。」

南波照間島は実在したのか、想像上の島だったのか?
もし、実在したとすると、どこの島なのか?

未だその存在は謎に包まれているようです。

逆に、無理をすれば行ける可能性のある島もいくつかあります。

全島民が完全移住してしまった八丈小島。
かつて銅採掘が行われたが、戦時中に島民が集団自決した屋嘉比島。
一度水没したが海底火山活動で新島が出現した昭和硫黄島。
旧日本海軍の戦艦「陸奥」が近くで爆発事故を起こした続島。

いずれも無人島になるに至った、あるいは無人島でいるための
それぞれの島の歴史があるようです。

この本から何を活かすか?

日本地理で、日本の端として習うのは以下の4島です。

東端:南鳥島(東京都)
西端:与那国島(沖縄県)
南端:沖ノ鳥島(東京都)
北端:択捉島(北海道)

この4島の中で南鳥島と沖ノ鳥島は無人島の秘島なので、
本書で紹介されています。

たまにニュースなどで聞くこれらの島について、
私は本書を読むまで、その歴史を全く知りませんでした。

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| 旅行・アウトドア | 06:39 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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紙一枚とマトリクスでできる思考の片づけ

満足度★★★
付箋数:13

本書の著者、吉山勇樹さんは、思考の整理は、
文字として書き出すことから始まると述べています。

  「 “なにをしなければならないのか?”  “なにが問題か?”
  などと頭で考えるだけでなく、ペンを手にとって紙に
  書き出すことです。頭のなかだけで考えていると、
   “ああでもない”  “こうでもない” と堂々めぐりになって
  しまいます。
  じつは、 “書き出す” = “文字にしてモヤモヤを見える化する”
  という行為こそ、新たな行動の起爆剤になります。
  すなわち “考動” が解決のカギなのです。」

しかし、単に文字として紙に書きだした段階では、
モヤモヤが見える化されただけで、まだ整理された状態
とは言えません。

箇条書きのTo Doリストにして、優先順位をつけることも、
1つの思考の整理ですが、それは1つの視点でしか見ていません。

いくつかの視点を組み合わせて、現在の置かれている状況と、
今後向かうべき方向を探るには、マトリックスが便利です。

マトリックスとは、縦と横の2軸で4つの象限に区切った
フレームワークです。

もともとは、「子宮」を意味するラテン語なので、
マトリックスに整理して考えると、何かを生み出せる
という意味を含んでいるのかもしれません。

吉山さんは、本書で思考整理におけるマトリックスの
有用性を解説し、さまざまな場面を想定して、
39ものマトリックスフレームワークを紹介します。

  「マトリックスはとても手軽なツールですが、思考の整理には
  欠かせない “現状把握”  “目標設定”  “問題解決” に
  絶大な効果が期待できます。まず、 “気がかりなこと” を
   “2つの軸” によって分類された4つのカテゴリーにマッピング
  します。」

マトリックスにマッピングをすると、次の3つが見えてきます。

1つ目は、「現状把握」で、いま、どのポジションにいるかが
多面的に見えてきます。

2つ目は、「目標設定」で、今後、どのポジションに行くべきか
が見えてきます。

3つ目が「問題解決」で、今のポジションを変えるために
何をすべきかがわかります。

本書では、紹介するマトリックス1つ1つに対して、
その使い方と、問題解決するまでのポイントが解説されています。

  第1章 「時間がなくてバタバタ・・・」がなくなる思考の片づけ
  第2章 ややこしくてからまりがちな人との関係が
     スッキリする思考の片づけ
  第3章 自分の進むべき道が明らかになる思考の片づけ
  第4章 すべての要求がスッキリまとまる交渉時の思考の片づけ
  第5章 強いチームをつくるためにやっておきたい思考の片づけ

紹介されているマッピングの実例は意外と少なく、
本書の解説の中心は、どのようにポジショニングを変えるか
という点にあると思います。

また、マトリックスを使った「仕事術」的な
解説が多いのも本書の特徴の1つです。

この本から何を活かすか?

個人的にマトリックスの醍醐味は、現状を整理するオリジナルの
マトリックスを作り出した瞬間にあると思います。

つまり、新しい2軸の組み合わせを考えて、
それがピタリとハマった瞬間が、一番の快感なのです。

本書には多くのマトリックスが掲載されているので、
そのまま使うには便利ですが、オリジナルのマトリックスを
生み出す快感を味わうには物足りない気がします。

2×2のマトリックスは無限に作り出すことができますから、
どちらかと言うと、「筋のいい軸の設定の仕方」に
重きを置いて解説して欲しかったところです。

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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 06:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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最悪から学ぶ 世渡りの強化書

満足度★★★
付箋数:20

日本経済新聞出版社の堀内さんに献本いただきました。
ありがとうございます。

あなたが、次のような家庭環境に置かれていたら、
どんな考えを持つようになるか想像してみてください。

あなたは、中学1年生です。

何年か前に父親が病気で亡くなり、あなたのお母さんは
別の男性と再婚しました。

新しく父親になった男は、典型的な「人間のクズ」で、
少しでも気に入らないことがあると、日常的に家族に暴力を
振るい続けます。

あなたには、幼い弟や妹がいて、自分が継父の暴力から逃げると、
他の兄妹が標的にされるので、自分が盾になり、
殴られる、蹴られる、包丁で刺されるなどの暴力に、
毎日必死で耐えています。

継父は定職につかず、毎日ブラブラして、
母親が稼いだお金は、すべて酒とギャンブルに使い、
遊ぶお金がなくなると借金を重ね、家は貧乏のどん底。

食べるものがないので、あなたは兄妹と協力して、
スーパーなどで食料を万引きして、飢えを凌いでいます。

このような生き地獄が、あなたの日常だったら、
「幸せな人生」について、考えることができるでしょうか?

おそらく、今の最悪の状態から少しでも脱すれば、
「救われた」と感じるでしょう。

本書の著者、現在はキャリアコンサルタントとして活躍する
黒沢一樹さんは、実際にこのような環境で育ちました。

と言うより、ここに書いたのは、黒沢さんが育った環境の
ごく一部で、本当はもっともっと悲惨な状況だったようです。

そんな壮絶なバックグラウンドがあったからこそ生まれたのが、
本書で紹介される「ネガポジ・メソッド」です。

理想的な「幸せ」の状況を追い求めていると、
それ以外の状況はすべて「不幸」と感じてしまいます。

ですからネガポジ・メソッドでは、一番最悪な状況を考えて、
その状況に陥らなければ、ハッピーと考えます。

  「最悪以外であれば、それはOK」

幸せを求めた場合、人間はそれが達成できると、
さらにもっと上の幸せを求めてしまいます。

お金を手に入れると、もっと欲しくなり、
出世すると、もっと偉くなりたいと思い、
人にチヤホヤされると、もっとチヤホヤされたくなる。

上を見たポジティブ方向の欲には限界がありません。

一方、下を見たネガティブ方向には、
「これ以上はムリ」という、耐えられる限界があります。

ネガポジ・メソッドでは、幸せを追い続けるのではなく、
最悪以外は全部アリと考えることで、無限の選択肢を
手に入れることができるのです。

例えば、自分の就くべき仕事を考える場合は、
「やりたいこと」は一番最後に考えます。

考える順番は次の通りです。

  1. できないこと
  2. やりたくないこと
  3. できること
  4. やりたいこと

実質的に1番の「できないこと」は選択肢に入りませんから、
実際に考えるのは2番目の「やりたくないこと」です。

ネガポジ・メソッドでは、「やりたくないこと」以外の中で、
3番の「できること」を探して、選択肢の幅を広げます。

本書は、「こうしなければならない」という思い込みを捨て、
もっと楽に生きるための自己啓発書です。

この本から何を活かすか?

  「キャリアコンサルタントの立場から声を大にして
  何度も繰り返しますが、とにかくいまの時代は、
   “会社にしがみつくこと” がおすすめ。」

私も、若いときに「この会社は最悪」と思ったところでも、
経験を積んだ後に振り返ってみると、
それほど悪くなかった会社がありますね。

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| 自己啓発・セルフマネジメント | 07:20 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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プレゼンをキメる30秒のつくり方

満足度★★★
付箋数:22

2007年9月にバンダイから発売されて、累計260万個以上の
大ヒットとなった「∞(むげん)プチプチ」

プチプチつぶしの感覚を何度も繰り返し疑似体験でき、
つぶすと音がなるキーチェーン型の玩具でした。

ウチの娘もこのシリーズが大好きで、我が家にはプチプチ以外にも
∞エダマメ、∞ペリペリ、∞ソーダなどが並んでいました。

本書の著者は、「∞プチプチ」の生みの親である高橋晋平さん。

高橋さんは、本書で30秒でキメるプレゼンの極意を伝えます。

  「プレゼンの内容づくりも、ただ1つのポイントを
  抑えることができれば、9割は解決すると断言できます。
  そのただ1つのポイントとは、プレゼンの “オチ” をつくる
  ことです。 “オチ” の一言がしっかりとつくられていて、
  それさえ、プレゼンの中で伝えることができれば、
  データが少なかろうが、しゃべりが下手だろうが、
   “プレゼンが上手い” と言われ、提案が面白いように通るのです」

ちなみに、高橋さんが「∞プチプチ」のプレゼンで
実際に使ったオチは次のようなフレーズでした。

  「心理学上、プチプチを見ると、本能的に誰もがつぶしたく
  なってしまいます。∞プチプチを触れない透明パッケージに入れて
  店頭に陳列したら、誰もが触りたくなって買ってしまうはずです。
  全国の店頭でそれを仕掛けませんか?」

高橋さんがプレゼンの成否を決めると解説する「オチ」は、
3つの要素から構成されています。

  1. 受け手が「その通りだね」と納得する
  2. 人に言いたくなるネタを入れる
  3. セールストーク

最初の要素として、納得感をつくりだすために、
人間の普遍的欲求から考え、「人はみな、◯◯したい」という
内容を盛り込みます。

次に、自然と伝播させることを狙って、
人に言いたくなるネタを入れます。

そのためには、「へぇー!そうなんだ!」と、ちょっとだけ
驚くようなトリビアを入れます。

∞プチプチでは、「心理学上、プチプチを見ると、
人はだれでもつぶしてしまう」という部分がトリビアに
なっています。

このオチの中には入っていませんが、∞プチプチの
プレゼンや販売時には次のトリビアも盛り込まれていました。、

  「私達がプチプチと呼んでいる気泡シートは川上産業株式会社の
  登録商標で、川上産業以外のシートはプチプチではありません。
  そして、本物のプチプチは、粒の1万個に1個がハート型を
  しています。」

最後に、この提案が実現すれば、今までになかった
より良い未来が見られるセールストークで締めます。

受け手のメリットを入れることで、行動を後押しするのです。

この3つの要素を入れたオチは、30秒以内で話せる内容に
まとめることがポイントです。

長くなればなるほど、他の人に伝えることが難しく、
また、聞いた側も理解することが難しくなるからです。

  第1章 プレゼンは「オチ」が9割
  第2章 ヒット商品を生んだ「オチ」
  第3章 戦わず、演技せず「会話」する
  第4章 裏付けデータなしで起承転結をつくる
  第5章 プレゼンのウラ技
  第6章 「プレゼンが通らないキャラ」になっていたら
  第7章 あなたはプレゼンが好きになれる

この本から何を活かすか?

本書では、「通ってもいいボツ案を用意しておく」という
プレゼンのウラ技が紹介されていました。

これは、本命の企画を通すための比較対象。

完全なボツ案ではなく、万一、通ってもいい程度のボツ案を
あわせて提案するのがポイントのようです。

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| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 07:31 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「数字に強い課長」になるための仕事のコツ

満足度★★★
付箋数:22

  「あなたは採用担当課長。
  中途社員を1名採用するため、応募してきた3名を面接
  しなければならない。しかし、できることなら全員面接せずに、
  最も能力の高い人物を採用したいと考えた。
  そうなる確率が最も高くなる方法論は?

  ただし、面接する毎に採用可否はその場で判断しなければならず
  (保留しておくことはできない)、当然ひとりずつ
  面接しなければならない。」

本書は、仕事で「算数レベルの知識を活用」できるように
するための本です。

著者は、当ブログでも、「数学女子 智香が教える」シリーズを
紹介したことのある深沢真太郎さん。

本書で使うのは、「数学」ではなく、「算数」です。

なぜ、「数学」ではなく、「算数」なのでしょうか?

深沢さんは、算数と数学を、次のように定義します。

  算数:人を創るもの
  数学:世の中を創るもの

つまり、自分のチカラで考え、しっかり生きていく人間を
創るのが算数で、世の中をもっとよくするために
仕組みや問題解決に活用するのが数学です。

「数学は解けたのに、算数は苦手だった」という人は、
仕組みを知ることや問題解決は好きでも、
自分を鍛えることはキライということです。

本書は「課長」という人を創ることが目的です。

だから「数学」ではなく「算数」を使えるようにするのです。

さて、冒頭の面接の問題の解答です。

3人の中で最も能力の高い人が、何番目に面接に来るか
わからないので、例えば、必ず1人目を採用と決めても、
2人目を採用と決めても、3人目を採用と決めても、
確率はどれも同じ、1/3となりそうです。

しかし、次の方法論を採用することで、確率を高められます。

  1. 1番目は無条件で断る
  2. 2番目は前の人より能力が高ければ即採用を決定する
  3. 3番目まで面接した場合は無条件でその者を採用する

仮に面接するのはAさん、Bさん、Cさんの3人で、
能力の高さはA>B>Cの順番だったとします。

すべての面接順序を書き出してみると、6通りとなります。

  A → B → C   結果×
  A → C → B   結果×
  B → A → C   結果◯
  B → C → A   結果◯
  C → A → B   結果◯
  C → B → A   結果×

このとき、先の採用方法で一番能力の高いAさんを
採用できたのは3通りとなります。

つまり、確率は1/2となり、1/3より高い確率で
採用できたことになります。

この方法は面接以外でも、オフィス用品の販売で3社が
営業に来た場合、1社だけで決めるのは不安だけど、
3社全部の対応するのは面倒といった場合でも活用可能です。

実はこの問題、当ブログで紹介するのは2度目。

5年以上前に『鳩山由紀夫の政治を科学する』の記事で、
「お見合い問題」として紹介したことがある問題です。

この本から何を活かすか?

本書で紹介されている、「割り勘の方法」も実用的でした。

  課長と部下5人(男性3名、女性2名)で居酒屋へ行き、
  会計は37,730円でした。

  課長は2万円を自分で払い、あとは部下5人で割り勘するよう
  指示しました。

この支払を「スマート」に割り勘するには?

ちなみに、37,730-20,000=17,730を、スマホを取り出して
5で割るのは、ぜんぜんスマートではありません。

ここはあえて、解答を書きませんので、考えてみてください。

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| 数学 | 08:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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マネー&フリー 僕らが楽して大儲けした57の秘訣

満足度★★★
付箋数:19

  「当時感じていた違和感の正体はなんだったのか。
  与沢のことを考えていて、ふと思ったのは “女優” と “AV女優”
  の違いである。与沢のいうセルフブランディングは、
  女優をやりたくてAV女優をやっているというのと同じくらい
  説得力がないように感じたのだ。(中略)
   “女は顔出しでセックスすれば、男は顔出しで成金ぶりを
  アピールしまくれば有名になったり、金儲けができる” 
  かもしれないが、ブランドイメージはアップしないと思うのだ。」

これは本書の著者、水野俊哉さんがネット起業家の
与沢翼さんの取材を行ったあとの感想です。

与沢さんのセルフブランディングを、女優を夢見ながら、
地道な努力をせず、安易にAVに出演して有名になろうとする
AV女優の姿に重ねて見ているのは流石です。

本書での与沢さんの「儲かる度ミシュラン」は、
次のように評価されています。

  参入障壁 ★★★
    プライベートも切り売りする覚悟が必要
  競争度  ★★
    ネット有名人になるのもなかなか大変なはず
  資金繰り ★
    高級車やマンションの維持費だけで年数千万円はかかる
  破壊力  ★★★★★
    セルフブランディングによる情報格差を利用して暴利を得る
  総合   ★★    
    お金は手に入っても人として大事なものを失ってしまうだろう

本書は、いわゆる「情報起業家」の実像に迫るルポルタージュ。

紹介されているのは、川島和正さん、原田翔太さん、
峯島忠明(水戸大家)さん、岩佐忠幸さん、原田陽平さん、
与沢翼さん、菅野一勢さんの7名です。

彼らは、オークションやアフィリエイト、情報商材やオンライン塾
の販売などで平均年収1億円を稼いでいる面々。

彼らのやっている情報ビジネスは、詐欺やマルチ商法なのか?
仮に、そうだとしても、なぜ、何年もそれで稼ぐことができるのか?

本書で水野さんは、情報起業家たちを批判するでもなく、
礼賛するでもないフラットな立場で、彼らのビジネスの仕組みや
その生活ぶりをレポートしています。

例えば、2日間で5億円売り上げたとも言われる
プロダクトローンチの「継承」については、
次のように紹介されています。

  「 “権威” や “希少性” など “儲けたい”  “お金を稼ぎたい” 
   “今と生活を変えたい” というユーザーの心の隙に入り込み、
  ほぼ自動的に “イエス” と言わせる手法である。
  これを書いていて気づいたのだが、社会問題になった
  高額な羽毛布団や浄水器などの催眠商法とそっくりな仕組みだ
  と言っていいだろう。」

まともな人なら引っ掛からない手法でも、
大量にメールを配信すると、1000人に3人くらいは引っ掛かる。

「0.3%」の割合で引っ掛かれば、ビジネスとして
成り立つように組み立てられているようです。

そんなビジネスをやっているんだから、よっぽど悪いヤツらだろう
と思うかもしれませんが、水野さん個人としては、
そのような印象を持たなかったようです。

  「取材の中で感じたのは “あくどく稼いで遊ぶ” という
  彼らのパブリックイメージは、ほんの一面でしかないということだ。
  彼らは一様に勤勉で努力家。 “稼ぐ” ことに対する哲学のとうな
  ものを持っている。そのビジネス手法は、リアルビジネスの世界にも
  応用可能だ。」

この本から何を活かすか?

水野さんは、彼らの起業塾に参加せよとか、
情報商材を買えと言っているわけではありません。

しかし、彼らのグレーな手法を真似するも、真似しないも
あなた次第というのが、水野さんのスタンスです。

  「羨ましがって嫉妬したり、ネット掲示板に悪口を書くのも自由だ。
  しかし、そんなことをしても肝心要の自分自身の収入は
  1円もアップしない。むしろ彼らから何かを学び、少しでも豊かな
  暮らしを実現したり、自分自身の仕事やビジネスをうまく行かせる
  ヒントを本書から掴んでもらえれば、幸いである。」

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| マネー一般 | 09:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「学力」の経済学

満足度★★★★
付箋数:24

子どもを「ご褒美」で釣ってはいけないのか?

時々、教育学者や◯◯評論家といった肩書の方々が、
このテーマで議論されているのを耳にします。

ほとんどの方は、経験をベースにした持論を展開し、
目の前にニンジンをぶら下げることは「よくない」と
主張しています。

しかし、本書の著者、中室牧子さんは、
ご褒美で釣っても「よい」と述べています。

中室さんが、そのように主張する根拠は何なのでしょうか?

中室さんには子どもはいませんので、子育ての経験はありません。

では、教員としての経験が豊富なのでしょうか?

いいえ。中室さんは教員となってからの月日も浅く、
これといった教育哲学も持たないようです。

実は、中室さんは、「科学的根拠」に基づいて、
子どもをご褒美で釣っても「よい」と主張しています。

それはランダム化実験で示された「統計的有意性」
のある「データ」です。

中室さんは、教育を経済学の理論や手法を用いて分析する
「教育経済学者」なのです。

  「私は、経済学がデータを用いて明らかにしている教育や
  子どもにかんする発見は、教育評論家や子育て専門家の指南や
  ノウハウよりも、よっぽど価値がある ― むしろ、知っておかないと
  もったいないことだとすら思っています。」

経済学の理論やデータは、目の前のニンジンは、
子どもを今勉強するように仕向け、
勉強することを先送りさせない効果があることを示します。

では、どのようにご褒美をあげれば良いのでしょうか?

  「テストでよい点を取れればご褒美をあげます」
  「本を1冊読んだらご褒美をあげます」

例えば、この2つのご褒美のあげ方で、
学力向上に効果を持つのはどちらでしょうか?

2つの方法は、「アウトプット」にご褒美を与えるのか、
「インプット」にご褒美を与えるのかの違い。

実験によって効果があったのは、インプットに対するご褒美です。

つまり、「本を1冊読んだらご褒美をあげます」の方が、
学力向上に効果があるということです。

インプットにご褒美が与えられた場合、
子どもにとって、何をすべきかは明確です。

一方、アウトプットにご褒美が与えられた場合、
ご褒美が欲しくて、やる気があっても、何をすべきかが
具体的にわからず、学力向上に結びつきにくいのです。

また、ご褒美としては、子どもが小さいうちは、
トロフィーのようにやる気を刺激するものの方が効果が高く、
中高生以上では、お金の方が効果的というデータがあるようです。

本書では他にも「子どもはほめて育てるべきか?」、
「テレビやゲームは子どもに悪影響を及ぼすのか?」、
「幼児教育は必要なのか?」、「少人数学級は効果があるのか?」
といった疑問に、エビデンスに基づく答えを示します。

これまで日本の教育は、識者や教師の主観で語られる
ことが多かったので、本書で中室さんが示すデータの数々は、
教育のあり方に一石を投じるものとなっています。

子どもがいる家庭では、目を通しておいた方がいい一冊。

この本から何を活かすか?

  教員の質を高める簡単な方法

子どもを持つ親にとっては、教員の質には大きな関心があります。

では、どうしたら、教員の質を高めることができるのでしょうか?

  「経済学者に聞けば真っ先に提案されるであろうシンプルな方法は、
  教員にあるための参入障壁をなるべく低くする、
  つまり教員免許制度をなくしてしまうということです。
  なぜなら、免許という参入障壁が、能力の高い人が教員になったり、
  あるいは他の職業で活躍してきた人が教員に転職したりするのを
  妨げている可能性があるからです。」

実際に米国では、教員免許を保有する教員と保有しない教員が
混在し、免許の有無で生徒の成績に差がでないということが、
明らかになっているそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 勉強法 | 06:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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孫正義の焦燥

満足度★★★★
付箋数:23

ソフトバンクが今後も持続的に成長するために、
孫正義さんはどのような人材を集めているのでしょうか?

本書では、これまでほとんどメディアに登場していない、
孫さんが社内で重用する人物が紹介されていました。

その人物とは、孫さんが「ビル・ゲイツを超える天才」と称する、
ソフトバンクモバイル常務執行役員の筒井多圭志さんです。

筒井さんは、ネットワーク技術者の間では有名ですが、
経営に関わるところでは、名前のあがる方ではないようです。

  「うちの秘密兵器だよ。どうせ人前に出しても
  会話が通じないから、秘密のままだ(笑)。

  筒井と唯一コミュニケーションを取れるのは俺ぐらいしか
  いないんじゃないかな。普通の会社だったら絶対重用されないね。」

孫さんは、筒井さんについてこのように語ります。

東京大学のコンピュータークラブ出身の伝説的な人物で、
ビル・ゲイツさんがBASICのインタープリターを1人で書いた
という頃に、筒井さんはそれより難しいBASICのコンパイラーを
1人で書いたそうです。

しかし、筒井さんは、親に「コンピューターとか、
訳分からないものばかりやっている」と泣かれたため、
京都大学の医学部へ入り直します。

入った先の京大医学部では教授が、
筒井さんに次のように言ったそうです。

  「君みたいな天才的な頭脳の学生に今まで会ったことがない。
  だけど、お願いだから、患者には触れるな」

かなり特殊な人物のようですが、それだけ魅力がありますね。

技術的には、ソフトバンクでかなり大きな貢献をしています。

普通のエンジニアは1つの分野に深いですが、
筒井さんは広い範囲で深い。

だから複合的な難題でも筒井さんなら解決でき、
革新的な技術を生み出せるようです。

  「技術の重要な根幹はすべて筒井だよ。日常のオペレーションは、
  いろんな専門家がやるんだけど、ヤフー!BBもすべて
  筒井が基本設計をしたし、今のTD-LTE(高速通信規格の1つ)も
  すべて筒井だし。重要な技術の分れ道の時に、俺が唯一意見を
  求めるのは筒井だよ。会議にいつも遅れてくるんだよ。
  『ああ、寝てしまった』って。俺がいつも大事な会議の時、
  『筒井を呼べ。筒井はどこだ』と。携帯に電話するとやって来る」

もの凄い高次元の技術を持つ筒井さんですが、
孫さんは他社に引き抜かれる心配はしていないようです。

  「まず筒井の価値をよその会社では理解できない。制御不能だし。
  他の役員や人事の本部長に、筒井の年俸をつけろというと、
  ほとんど下になるわけ。」

さて、ここでは孫さんの腹心の1人を紹介しましたが、
本書は「日経エコロジー」の記者、大西孝弘さんが、
「経営者」としての孫正義さんの実像に迫った本です。

孫さんご本人や関係者へのインタビューをもとに、
これまでの経営判断を振り返りながら、
孫さんが歴史に名を残す経営者になるために、
これらのどんな課題に立ち向かうのかをレポートします。

大西さんは、2015年春の最後のインタビューの際に、
これまで事業を成功させてきた心境を、孫さんに問いました。

その時の回答が本書のタイトルになっています。

  「俺はまだやりたいこと、やるべきことの100分の1も成し遂げて
  いない。まだスタートラインに立ったところという意識だよ」

最近、失速している感が否めないソフトバンクですが、
孫さんの挑戦する気持ちは、切れていないようです。

この本から何を活かすか?

  「孫さんには常々、 “気が散ることはするな” と言っています。
  あれが孫さんの一大欠点。欲しいものが多いんですよ。
  それを自分が生かせるならいいが、生かせないものは
  儲かったとしても買うべきではありません。
  彼は実業家という面と投資家という面がある。本当に本命の企業を
  買うならいいけど、投資家の側面は封印してもらいたい。」

これは柳井正さんへのインタビューで出た、孫さんに対する言葉。

しかし、最近のアリババの上場益の例もあるので、
個人的には投資家の側面は外せないような気がします。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 09:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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イタリア人はピッツァ一切れでも盛り上がれる

満足度★★★
付箋数:19

編集を担当した戸塚さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

  「イタリア人との暮らしの中で私自身が日々体験している出来事
  をもとに、 “人生をより楽しく、より良く生きるためのヒント” 
  をご紹介したい、というのが本書の目的である。
  不安定な世の中、お金や健康、将来など、心配事が尽きないのは
  どこの国の人にも共通していること。だけど、自分自身の
  ものの見方一つ、考え方一つで、同じ状況を良くも悪くも
  転換させることは可能だということを、私は自分の体験から学んだ。
   “お金がなくたって、人生は楽しめる。
  生きているなら、とことん人生を楽しまないと!” 」

本書は、人生を楽しむ生き方をイタリア人に学ぶ本。

著者の田島麻美さんは、2000年に半年間だけの予定で渡伊しました。
しかし、そのままイタリアに居ついて15年。

現在はローマを拠点に、ライター・エッセイストとして活動し、
イタリア語翻訳、テレビ・雑誌のコーディネイトなども手掛けています。

経済不況のどん底でも、なぜ、イタリア人は楽しく生きられるのか?

もちろん、イタリア人にだって悩みはあります。

しかし、お金のあるなしに関わらず、楽しく生きるかどうかは
本人の気の持ちようです。

美味しいものをみんなで食べて、笑って、おしゃべりすることで、
前向きに生きていくことが、イタリア人の元気の秘訣。

日本人から見ると、イタリア人は陽気すぎて脳天気に
感じるところもありますが、それが逆に日本人に足りない
気質なのでしょう。

  第1章 「グローバル」なんて興味ない。地元愛こそすべて
  第2章 他の誰よりも、自分の家族を大事にする
  第3章 自分の人生の主人公は「私」!
  第4章 おしゃべりのパワーは、生きる力
  第5章 喜びも痛みも分け合いたい!「隣人愛」で人生は豊かになる

人見知りのイタリア人は、いないのかもしれません。

さほど知り合いじゃなくても、触れ合って、もてなしたい。
喧嘩も一つのコミュニケーションで、喜怒哀楽を表現したい。

本書のエピソードでは、そんなイタリア人気質が伝わってきます。

田島さんは、フランス人とイタリア人のハーフの知人に、
フランス人とイタリア人の違いを質問したことがあるそうです。

  「最初に断っておくけど、フランスとパリは別の国だと
  思った方がいい。フランスも田舎は、素敵なところがいっぱいある。
  でも、パリは独特なんだ。みんなスノッブで、よそよそしい。
  冷たい感じがするよ」

  「でも、私がパリに行った時に出会ったフランス人は、
  みんな優しくしてくれたわよ?」

  「違うね。彼らは優しいんじゃなくて、『礼儀正しい』んだ。
  相手に自分のことを失礼だと思われたくないから、
  義務で礼儀正しくしているんだよ。それに対して、イタリア人は
  『親切』だ。行儀は悪いけれど、基本的にみんな親切でおせっかい
  だから、困っている人は絶対に見過ごさず、なんとか手を
  貸そうとしてくれる。そこが最大の違いだね」

この会話を聞くと、今の日本人はフランス人寄りかもしれません。

ただ、日本人の中にも江戸時代の長屋文化の頃は、
もう少しイタリア人気質があったように思えます。

この本から何を活かすか?

本書は、「日本より厳しい経済状況のイタリアでも、
人々は幸せに暮らしている」という体で書かれています。

しかし、1人当りのGDPで見ると、今や日本とイタリアは
大差がありません。

2014年のランキングでは、187ヶ国中、日本は27位で36,331ドル、
イタリアはその次の28位で35,823ドル。

毎日残業して、勤勉に働いている日本人と、
楽しく遊んでいる(ように見える)イタリア人が
経済的に同じ水準であることも問題ですね。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 09:29 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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日本経済を「見通す」力

満足度★★★
付箋数:22

  伊藤 アベノミクスの三本の矢の、一番目の矢(大胆な金融政策)
     と2番目の矢(機動的な財政政策)は、もう放たれました。
     (中略)そこで、いま注目が集まっているのが、
     第三の矢である「民間投資を喚起する成長戦略」です。
     この第三の矢は、誤解している人が多いようなので、
     ちょっと質問してみましょう。
     第三の矢は、成長戦略だと思っている人、どれくらいいますか。

  受講生 はい。成長戦略という名前がついているのですから。

  伊藤 実は、これは×なのです。
     罰ゲームはありませんから安心してください。

本書は、安倍政権の経済財政諮問会議民間議員を務める、
東京大学大学院経済学研究科教授の伊藤元重さんが、
行った講義をまとめたもの。

2014年10月から11月にかけて慶應丸の内シティキャンパスで、
少人数のビジネスパーソン向けに行われた講義です。

これからのビジネスでは、目先の仕事だけをこなすだけは、
立ち行かなくなります。

日本経済や世界経済がどのように動くかを読み、
そこから現在の仕事を考える洞察も必要となります。

本書では、今後のビジネスには欠かせない、
日本経済を「見通す」力を、5回の講義によって身につけます。

第一講義のテーマは、「アベノミクスの衝撃」。

アベノミクスは日本経済にどのような影響をもたらしたのか。
アベノミクスで変わりつつある日本経済とデフレ脱却の
意味について考えます。

第二講義のテーマは、「経済再生と財政再建」。

日本が経済再生を実現しつつ財政再建を果たすには何が必要なのか。
ギリシャやポルトガルとの比較も交えながら、日本が直面する
問題をあぶりだします。

第三講義のテーマは、「変わる日本の産業構造」。

少子高齢化とグローバル化で大きく変わりつつある日本の産業構造。
海外の事例を参照し、日本の企業が生き残るためにとるべき
戦略について考えます。

第四講義のテーマは、「TPPとグローバル経済」。

グローバル化の展開の中で、ディーパー・インテグレーション
(より深い経済統合)の波をうまく取り込んでゆくには、
日本経済はどのような方向に向かうべきかを考察します。

第五講義のテーマは、「日本経済の政策について」。

TPPと農業問題、成長産業としての医療の課題、人口問題、
地方と大都市の問題、教育や雇用の問題などにも対象を広げて、
講座全体のまとめとしての政策議論を展開します。

受講生のみなさんも、専門家ではありませんが、
それなりに政治や経済の仕組みがわる方が参加しています。

よくある「高校生相手に講義しました」的な
噛み砕くことだけを重視した講義ではありません。

伊藤さんが受講生の質問に答えるだけでなく、
議論を深める方向に話を振って、一方的な講義に
終始していないところが、本書の面白いところです。

この本から何を活かすか?

  伊藤さんのユニクロでの行動

ヒートテックが話題になった頃、伊藤さんは奥さんと
世田谷のユニクロに買い物に行ったそうです。

奥さんは買い物に夢中になってしまったので、
伊藤さんはヒートテックの靴下の前に取り残されました。

それから1時間、伊藤さんはそこでじっと観察しました。

色やサイズはいくつもありますが、デザインは2つだけ。
観察した1時間で60足が売れたそうです。

ここから、あれこれと計算します。

1日12時間の開店しているとすると、60足×12時間=720足。
全国に仮に2000店あるとすると、140万足が1日に売れる数。
ひと月30日の営業とすると、2種類の靴下で4200万足になる。

このような計算をして、ユニクロの強さを実感したようです。

一流の経済学者ともなると、ショッピングで置いて行かれても
考えることが違いますね。

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| 経済・行動経済学 | 08:32 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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文系の壁

満足度★★★
付箋数:21

  「この対談集は若い世代の人たちと議論をした報告である。
  さまざまな会合に出てふと気づく。
  居合わせた人の中で自分が最年長だ、と。
  自分が歳をとったことを、しみじみと感じる。
  対談の背景は、いわゆる理科系の思考で、文科系とされる問題を
  考えたらどうなるだろうか、ということだった。」

本書は養老孟司さんと4人の理系人との対談集。

若い世代というのは、養老さんから見てなので、
世間一般から見て若いかどうかは微妙なところです。

対談の相手と、対談のテーマは次の通りです。

  第1章 理系と文系 ― 論理と言葉

対談者は、工学博士で、『すべてがFになる』などの
理系ミステリーで知られる作家の森博嗣さん。

  第2章 他者の現実を実体験する技術で、人類の認知は進化する

対談者は、理研の適応知性研究チームのチームリーダーで、
スマホとダンボールケースで手軽に手軽にバーチャルリアリティを
体験できる「ハコスコ」を販売する藤井直敬さん。

  第3章 「唯脳論」の先にある、なめらかな社会の可能性

対談者は、スマートニュース株式会社の代表で、
伝播投資貨幣PICSYが、未踏ソフトウェア創造事業に
採択された鈴木健さん。

  第4章 ジャーナリズムか、生き物そのものを見るか

対談者は、『捏造の科学者 STAP細胞事件』で
大宅壮一ノンフィクション賞などを受賞した
毎日新聞科学環境部の記者の須田桃子さん。

養老さん自身は、計算機の発達で、方法論的には理系も文系も
大きな違いはなくなったと考えています。

むしろ、自然と直面するフィールド科学か、
実験室に籠もる実験科学かの違いの方が大きいと考えています。

それでも理系と文系の思考のアプローチ方法の違いは
実感しているようで、森さんとの対談ではその点について
話をしていました。

例えば、独楽(コマ)がどうして倒れないのか。

文系の人は、「独楽は回っているから倒れない」ことで納得して、
この問題を解決済みにします。

一方、理系の人はそこでは納得せず、回っている物は、
なぜ倒れないのかまで考えます。

また、コップに入っている水にインクを1滴垂らしたあと、
しばらくするとインクは消えてしまいます。

理系の人は、拡散の仕組みからエントロピー増大則まで
考えて納得しようとしますが、文系の人は「そういう現象だ」と
考えて次へ進みます。

これはどちらの思考がイイとか、悪いとかいう話ではありません。

しかし、養老さんも森さんも、文系的に考える方が、
社会活動をする上では物事の処理が早く、
いろいろな問題を避けて上手に生きていけると考えているようです。

これは、前提を信じて更に先に進むか、
前提を疑って根本から考え直すかの違いです。

ビジネスでも日常生活でも、本来ならその場面に応じて
この2つの思考法を使い分けすることが必要です。

しかし、文系あるいは理系の一方の要素が強い人は、
その切替が難しいのかもしれません。

この本から何を活かすか?

  ティシュのように配られる仮想現実

  「 “これからバーチャルリアリティの時代が来る” といわれ続けて
  きましたが、これまでは一度波が来ても結局失速していきました。
  でも、今度は本当に来ると思います。気軽に手が伸びるように、
  値段が極端に安いことがきっと必要だったんでしょう。」

バーチャルリアリティの未来について、このように語る藤井さん。

そんな未来を実現するために作られた、
ダンボール製のVRビューワーとスマホを使って、
お手軽にバーチャルリアリティ体験ができる「ハコスコ」。

アマゾンでも販売しています。
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| 科学・生活 | 09:24 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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ヤフーとその仲間たちのすごい研修

満足度★★★★
付箋数:21

日経BP社さんから献本頂きました。ありがとうございます。

よくこんなスゴイ研修をやったなと思うと同時に、
よくこれを本にしたなというのが正直な感想です。

出川哲朗さんの名言、「これがリアルだから」を思い出しました。

本書は、6つの組織から選ばれた精鋭31人が、
半年間に渡る「地域課題解決プロジェクト(研修)」に
挑んだドキュメンタリーです。

2014年5月9日午後6時、東京・六本木にあるヤフーの社員食堂で
プロジェクトのキックオフミーティングが開催されました。

集まったのは、ヤフー、インテリジェンス、アサヒビール、
日本郵政、電通北海道、美瑛町役場の6つの組織から
選ばれた31名のメンバーです。

メンバーは、各組織では本部長クラスから、
入社2年目の若手まで幅広く、年齢層も20代前半から
40代前半まで様々。

彼ら31名が地域課題解決に挑むのは、北海道の美瑛町。

「パッチワークの路」で知られる丘の景観が有名な、
旭川と富良野の間にある、人口1万人ほどの小さな町です。

  「ゴールは、最終的に美瑛町の町長が、
  『よし、この皆さんの提案は素晴らしいから明日からやろう!』
  というところであって、格調高い提案をする必要はないし、
  税制が悪いので首相のところに行こうという提案をしたって
  意味がありません。『よしこれだ、明日からやろう!』
  と言われるような課題解決の提案をしてください」

このテーマに、31人が6つチーム別れて取り組むことで、
未来のリーダーを育成するのが研修の狙いです。

果たして、背景も年齢も共通言語も異なるメンバーが集まり、
美瑛町に対して、有益で実現可能な提案はできるのか?

個性豊かな参加メンバーは、プロジェクトを通じて
本当にリーダーとして成長できるのか?

  「今回の研修は、ある意味でヌエのようだったと思います。
  イシューを見つけるという研修的な要素、多種多様な人々が
  集まった中でのチームビルディングという要素、そして提案を通した
  社会貢献という要素、この3つを組み合わせちゃってますから。
  多面体ですし、どういうふうにも切り取ることができるので、
  分かりにくい面もありますが、この3つを掛け合わせた
  プロジェクトはこれまでになかった。」

これは研修を監修した、学びのプロである、
東京大学准教授の中原淳さんの言葉です。

そして、この研修プロジェクト全体を統括するのは、
ヤフー・ピープル・デベロップメント統括本部長の本間浩輔さんです。

本間さんは、一部の参加メンバーの取り組み姿勢に対し、
次のような厳し発言をしています。

  「仕事とプロジェクトを天秤にかけて、仕事を選んだ参加者が
  いました。日常業務の責任が大きく、そちらを疎かにすることが
  できなかったということだと思います。ただ、本当に優れたリーダー
  というのは、あれかこれかなんてことは考えずに、
  すべてに全力投球するんだよ。(ヤフー社長の)宮坂にしても、
  ただでさえ忙しいのに喜々としてすべてのプロジェクトに
  全力でぶつかるからね。どちらか一方しかできないと
  言っているうちはスーパーなリーダーにはなれないよ。」

本書には、様々な学びがありましたが、
個人的にはこの本間さんの言葉が一番刺さりました。

この本から何を活かすか?

本書では野村総研のフレームワーク「GISOV」
が紹介されていました。

  「G」ゴール : あるべき姿を最初に考える
  「I」イシュー : 現状と比較してそのギャップをイシューと捉える
  「S」ソリューション : イシューを解決するための大きな方向性
  「O」オペレーション : 実現するための現場レベルの運用全般
  「V」バリュー : 実際に生み出すことのできた付加価値を検証する

野村総研は、このフレームワークを用いて、
コンサルティングの現場で物事を考えるそうです。

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| 組織・社内教育・コーチング | 09:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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超ひも理論をパパに習ってみた

満足度★★★
付箋数:21

  「本書は超ひも理論の入門書ではありますが、そこに現れる
  異次元空間の性質に焦点を当てて、みなさんの頭にあろう
   “異次元が無い” という “当たり前” を破壊することを
  もくろみました。」

本書は、異次元の存在に興味をもった女子高生の娘に、
大学で物理学を教える(研究している)父親が、
毎晩、講義する設定で書かれた本です。

1日10分間で1週間、計70分間の「超ひも理論と異次元の世界」
についての講義です。

著者は理論物理学、弦理論を専門とする橋本幸士さん。

最初は、「陽子って何?」と言っていた娘が、
1週間経つと、次のような発言をするように変わります。

  「1週間、毎晩10分だけパパの特別講義を聴いて、
  がぜん私はいろんなことが不思議に思えてきた。
  次元は数えるのが当たり前だと思ってたけど、でもその次元自体、
  重力で考えるかグルーオンで考えるか、で、違うことがあるんだ。
  パパに習ってから、全く、世界の見え方が変わってしまった。」

実際に高校生に講義をした内容を収録したのではなく、
架空の女子高生に対する講義が書かれていますので、
娘のキャラがやや理想的すぎるような気もします。

しかし、会話調で解説される内容は、非常にわかりやすい。
本当に理解できていなくても、わかった気になります。

以下、本書の異次元が見えていないことの説明を
少し短くして紹介します。

すべてが2次元で閉じた、紙の上の世界の住人がいたとします。

その世界では、人も家も何もかも2次元です。

この紙の上の平面の世界に、3次元の人がやって来たとします。

3次元の世界の人には、3次元がそのまま見えますが、
それを2次元の世界の人から見ると、CTスキャンのように
平面上の切り口しか見えません。

仮に3次元から来た人が球体だったとして、
紙の上方から下方へ少しずつ球を下ろしていきます。

このとき2次元の住人に見えるのは、最初に点として見え始め、
だんだん円が大きくなっていき、最後には消えてなくなる様子です。

2次元に閉じ込められている人には、
3次元方向に動いているところは見えないので、
切り口が出たり消えたりするところだけが見えるわけです。

  娘 「じゃあ、私の3次元の場合も、異次元がもしあったとして、
    その異次元に広がるモノがあったとすると、その切り口しか
    見えないっていうこと?」

  父 「当たり! しかも、その異次元に広がるモノは、消えてしまう
    ように見えたりするわけ。物理学には有名な、
    エネルギー保存の法則、っていうのがあるんやけど、
    もしモノが消えてしまったら、エネルギーが保存せんことに
    なって、そりゃ大変なことになってしまう。
    そやから、異次元があるかないかは、エネルギーが保存しているか
    どうかをチェックすれば調べられるんや」

ちなみに、私たちに異次元が見えないのは、
次の2つの理由が考えられるようです。

1つ目は、私たちの感覚が3次元空間にとどまっていて、
異次元方向には進めないという可能性。

これは紙の上の住人が、3次元が見えなかったのと同じ理由です。

2つ目は、異次元方向には進めるけれども、
小さすぎて見えないという可能性。

異次元方向が、丸まっていて見えないためで、
これを「余剰次元のコンパクト化」と呼ぶそうです。

この本から何を活かすか?

  超ひも理論によると「次元はまやかし」

フアン・マルダセナさんのホログラフィーの概念について、
以前、他の本で読んだ時はさっぱり理解できませんでした。

しかし、本書の解説を読むと、少しその概念が理解できた気がします。

  「まあ、 “まやかし” ゆうたら言いすぎかもしれへんけどな、
  もうちょっとキチンと言うと、『違う空間次元の理論が
  実は同じやった』ゆうことやねん」

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| 科学・生活 | 06:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ダントツになりたいなら、「たったひとつの確実な技術」を教えよう

満足度★★★
付箋数:20

  「スポーツ選手が優勝をイメージするのは、試合がはるか先に
  ある段階にすることであり、試合直前に優勝をイメージするこは、
  おすすめできない。スキージャンプの選手がスタートの手順を
  踏むときに、表彰台をイメージしてはいけないのだ。
  その段階では、数秒後の未来に意識を集中すべきだ。」

私たちにとっては、スキーのジャンプは4年に1度、
冬季オリンピックの時に注目は集まるものの、
それ以外の時はそれほど身近なスポーツではありません。

しかし、著者のエリック・ベルトランド・ラーセンさんが
想定した読者にとっては、スキーのジャンプはもっと身近な
スポーツなのです。

本書はノルウェーで16万部のベストセラーになった
自己啓発書の邦訳本です。

「16万部」と聞くと、一般的なベストセラーとしては、
それほど凄いイメージを抱かないかもしれません。

しかし、これが人口500万人の国での16万部です。

日本の人口に換算すると、本書は300万部以上の
超ベストセラーということになります。

本書は自分の感情を変えて、ダントツになるための自己啓発書。

ラーセンさんが本書を書いた目的は3つあります。

  「あなたの自己認識の能力を伸ばし、考え方を変える手助けを
  すること。あなたのパフォーマンス能力を阻害するかもしれない
  思考パターンを変えること。そして “あの快感(that good feelig)”
  をもっとひんぱんに体験してもらうことだ。」

本書の中には、何度となく「あの快感」という表現が登場します。

それは自分自身の結果によって生み出される
「いい気分」のことを指します。

その感覚は、外部から与えられるものではなく、
必ず内部的な要因から発生します。

運や偶然からではなく、意志力や行動をもった結果として
得られる快感なのです。

  「 “あの快感” は、あなた自身の努力に起因するパフォーマンス
  の結果としてわきあがる感覚であり、常に達成感がともなう。
  何かを達成したとき、何かと闘って力の限りを尽くしたとき、
  あなたは “あの快感” を、自己評価のひとつとして体験するだろう。
  日常生活でも競争の場においても、 “あの快感” を
  追いかけることが、前に進む原動力になる。」

本書では、自分に向き合うためのメンタルトレーニング本ですが、
スピリチュアルなものではなく、具体的な実践方法を紹介します。

  「私にとっては、精神的なフィットネスは “単なるスキル” だ。
  誰もが取り組むべきものであり、会計士が数学を勉強し、
  マネージャーが情熱をかきたて、スキー選手が
  日々のトレーニングに励むようなものだ。」

さすが、「スキーをはいて生まれてくる」と言われるノルウェー人。
ちょいちょいスキーの例が出てきます。

ノルウェーが冬季オリンピックで、これまでメダルを300個以上
獲っているのも頷けます。(日本のメダル獲得数は45個)

またラーセンさんは、実際にオリンピック金メダリストの
メンタルコーチも務めていますから、そういった実例も
紹介されているのでしょう。

本書は、特に、「ゾーン(モード)」に入る方法で、
独自のノウハウを示しています。

この本から何を活かすか?

本番力をつけるための「イメージの視覚化」

  「試合前のダウンヒルのスキー選手は、山頂に立ち、
  これから下るルートをイメージする。
  テレビで見たことがあるだろうか。
  眼を閉じて、前傾の姿勢をつくり、小刻みに身体を動かしながら、
  深く集中している。ルートを細かく想像し、どう攻めるかを
  考えているのだ。」

イメージトレーニングは超リアルである方が効果が高く、
回数をこなせばこなすほど、精神的に余裕が出て、
最高のパフォーマンスを引き出せるようです。

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| 自己啓発・セルフマネジメント | 06:29 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ササる戦略

満足度★★★
付箋数:19

ダイドードリンコ株式会社(以下、ダイドー)は、
缶コーヒーの売り上げを、ある方法でアップさせました。

一体、どのような方法で売り上げをアップさせたのでしょうか?

ダイドーは、飲料品業界で30年以上もの間、
誰もが信じていた、あるマーケティングの「常識」を覆しました。

それは、自販機の一等地は「左上」であるということ。

自販機の前に立ったお客は、最初に「左上」を見てから、
アルファベットの「Z」の形を描くようにして、
右下まで視線を動かすと考えられてきました。

しかし、ダイドーは、スウェーデンのトビー・テクノロジー社が
開発した眼鏡型のアイトラッキング(眼球追跡)装置を使って、
人の視線の動きを調査します。

その結果、自販機の一等地は、「左上」ではなく、
違う場所であることが判明。

アイトラッキング分析の結果、最も視線を集めるのは、
「左下」であることがわかりました。

それまで、自販機だけでなく、スーパーやコンビニでも
最も注目されるのは「左上」と信じられていたので、
この結果は衝撃的なものでした。

分析の結果を受け、ダイドーは主力の缶コーヒーを
自販機の「左下」に置くようにしました。

すると、当時の売り上げが数十%アップしたのです。

更に、アイトラッキングを細かく分析し、自販機に貼るPOPの位置も
視線の動きに対応するように変更したそうです。

本書は、土肥義則さんがウェブ媒体の「Business Media 誠」に
連載してきた「仕事をしたら◯◯が見えてきた」という
インタビュー記事をまとめて書籍化したもの。

ちなみに「Business Media 誠」は2015年4月にリブランドし、
ITmedia ビジネスオンライン」となっています。

土肥さんの連載記事は、現在、「水曜インタビュー劇場」として
継続中です。

土肥さんがインタビューで探るのは、ヒットの秘密。

成功した企業は、どのように「視点をズラして」、
売り上げを伸ばしたのか、その秘訣を探ります。

  ・アラフォーの「ピノ」が、いまも現役でがんばっている理由

  ・なぜミニストップのソフトクリームは、他のコンビニに
   真似されないのか?

  ・横浜DeNAベイスターズは、チーム成績が低迷しているのに
   観客動員が伸びたのはなぜか?

  ・「熱さまシート」のマレーシアでの使われ方

  ・なぜ、納豆売不毛地帯の大阪で、小さな店の納豆がヒットしたのか?

  ・「丸亀製麺」の讃岐うどんがインドネシアとタイで
   受け入れられた理由。

さすがに人気の記事をまとめただけあって、
どれも「あっ、その手があったのか」と思うようなものばかり。

現在も「ITmedia ビジネスオンライン」で、
「仕事をしたら」で検索すると、これらの記事が読めますが、
やはり一冊の本で通しで読むと、WEBで読むのとは違った
気づきが得られるような感じがします。

この本から何を活かすか?

  中国のマヨネーズは「甘い」

中国では生野菜を食べる習慣がありません。

キューピーはそんな中国市場で、日本のマヨネーズと同じものを
売ろうとしましたが、なかなか結果が出ませんした。

そこで1999年に発売したのが、砂糖入りの甘いマヨネーズ。

これが大ヒット。

中国には街角に果物屋さんがたくさんあって、
そこで売られるカットフルーツにかけるソースとして
マヨネーズがヒットしました。

「現地の食生活にどうすれば貢献できるのか」を考えるのが
ヒットの秘訣のようです。

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| マーケティング・営業 | 06:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「説得力」を強くする

満足度★★★
付箋数:23

人は、どのようなときに説得されるのでしょうか?

例えば、論理的に正しい主張をしていても、
その説明が難しくて、理解されなければ、
相手を説得できません。

また、わかりやすい説明をしていても、
その人に詐欺の前科があることがわかれば、
相手は警戒して簡単には説得されないでしょう。

説得とは、証明ではなく、相手の心証を高める作業。

心証を高めて、相手が十分に「納得」して、
はじめて説得できるのです。

本書の著者、藤沢晃治さんは、人が説得される5つの場合を挙げ、
それぞれの場合について、説得力を強化するポイントを解説します。

1. 主張がわかりやすいとき

池上彰さんのような、わかりやすい説明をされれば、
主張を聞き入って、つい納得してしまいます。

主張をわかりやすくするには、「説明方法」を強化すると同時に、
「説得者のふだんの思考法」が鍵となります。

ふだんから根拠を求める姿勢で他人の話を聞き、
既存のパターンに分類して理解する習慣を持つことが必要です。

2. 主張が論理的であるとき

スラスラとわかりやすい説明でも、話の展開に矛盾があれば、
人は簡単に同意してくれません。

主張が論理的であるためには、話の筋が通っていて、
「主張のピラミッド構造」が正しい必要があります。

また、ピラミッド構造になっていても、その構造の一部に
弱い根拠が含まれていると、人は説得されません。

3. 専門家の意見を聞くとき

論理的に筋が通り、わかりやすい説明をしていても、
主張者が主張内容の素人であれば、人は説得されにくくなります。

4. 主張者が自分の味方であるとき

説得者は、自分の味方なのか、敵なのか、
その動機も説得力を左右する大きな要素となります。

この3つ目と、4つ目の場合は、「説得者の信頼度」に関わる話です。

その道の専門家には簡単になれませんが、
ふだんから、いいかげんな主張をせず、正しい主張をしていれば、
信頼できる人、誠実な人といった印象を持たれます。

この印象の良さも説得力を強くする重要な要素です。

5. 主張自体が正しいと直感できるとき

説明方法とは無関係に主張自体に、説得力があるものと、
説得力がないものがあります。

それは根拠を聞く前から、「ひょっとしたらそうかもしれない」
と思わせる「もっともらしさ」です。

直感的にもっともらしいと思えるかどうかは、
「最終主張の真偽」がモノをいいます。

最終主張とは、主張のピラミッド構造の頂上に位置する、
説得によって最終的に相手に同意してもらいたい主張のこと。

最終主張が真実でなければ、適切な根拠を準備しづらいので、
いくらわかりやすく説明したところで、説得力を欠くのです。

本書では、これらのポイントを強化するために、
「14の作戦」を紹介します。

説得力というと、つい論理的な説明のみに偏りがちですが、
直感を利用した「アナロジー思考」にも働きかけるのが、
本書の大きな特徴です。

この本から何を活かすか?

中学か高校の数学で習う、命題に対する、逆・裏・対偶。

命題が真の場合、「対偶」だけが真となります。

この「対偶が正しい」という知識を説得力を強化するために、
次のように利用できます。

  ・主張の表現を対偶によって単純化できる
  ・対偶を使って、自分の複雑な主張の真偽を自己点検できる

どちらの場合も、少しこみいった主張をする場合に使えそうです。

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| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 06:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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高学歴なのになぜ人とうまくいかないのか

満足度★★★
付箋数:20

  「1万人以上の脳をMRIで診てきた経験から、私は、
   “高学歴な人ほどコミュニケーションが苦手で、
  駄々をこねて他人を困らせやすい” と断言することができる。」

著者の加藤俊徳さんは医師で、
MRI脳画像診断、発達脳科学の専門家です。

MRIで脳を診ると、同じような働きをする脳細胞ごとの
発達度合いがわかるそうです。

本書では、脳の機能毎の部位を「脳番地」と呼びます。

  「人間の脳は、誰でも総合力に大差はない。(中略)
  彼らの優秀さは、誤解を恐れずにいえば、ほかの分野の能力を
  犠牲にすることで成り立っている。ある能力を伸ばすためには、
  ほかの能力に目をつぶらなければならないからだ。
  天才と呼ばれる人の脳をMRIで診ると、発達していない脳番地が
  一般人よりはるかに多いことがわかる。」

ちなみに本書で言う高学歴・高偏差値は、偏差値60以上、
その集団の上位15%に入っている人のことを指します。

  ・高学歴な人は、公共の場で人を怒鳴り散らす
  ・高学歴な人は、つねに人より上に立ちたがる
  ・高学歴な人は、言葉尻をとらえて攻撃してくる
  ・頭がいいのに、反省の仕方がわからない
  ・言語能力が高い人は、絵を見ても何も感じない

高学歴の人にこういった特徴が見られるのは、
記憶系や理解系などの脳番地を鍛え続けた代わりに、
伝達系や感情系の脳番地が未発達だからなのです。

高学歴の人は、周囲に対するさまざまな配慮ができない代わりに
勉強だけに集中する能力が伸び、それを利用して勉強することで
いまの高い学歴を得てきました。

だからこそ、コミュニケーションに関わる脳番地が
未発達のままになっている人が多いようです。

  プロローグ 頭のよさは何で測れるのか
  第1章 偏差値の高い人が、なぜ他人を困らせるのか
  第2章 罪悪感のない人、駄々をこねる人の共通点
  第3章 こだわる脳は衰えやすい
  第4章 自分の脳は自分で育てる
  第5章 脳を強くすれば人生は大きく変わる
  エピローグ 医者の脳も問題だらけ!?

本書は、高学歴なのにコミュニケーションがとれない人を
攻撃することを目的とした本ではありません。

  「大切なのは、脳番地の発達を総合的に把握し、
  新しい能力観でとらえることである。
  それによって、従来型の能力観が引き起こしている
  社会のゆがみや人間関係の摩擦に、冷静に取り組むことができる。」

加藤さんが言っている、脳番地によって、
その人の特性を理解するという話はよくわかります。

しかし、本書で挙げられる「高学歴なのに◯◯な人」
という事例は、数値的なデータが示されていませんから、
どの程度信頼できる話なのかは判断できません。

高学歴でなくても、公共の場で人を怒鳴り散らす人もいますし、
頭が悪くて更に反省の仕方がわからない人もいますから。

加藤さんは「高学歴な人ほどコミュニケーションが苦手」と断言
していますが、学歴とコミュニケーション能力に負の相関があるなら、
個人的には根拠となるデータを示して欲しかったところです。

この本から何を活かすか?

  こだわる脳は衰えやすい

こだわりが強く、変化を苦手とする凝り固まった脳は、
異なるライフスタイルにうまく対応することができません。

脳にはつねに新しい刺激を与えることが大切。

固執することをやめ、柔軟に変化を楽しんでいると
脳は衰えにくくなるようです。

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| | 06:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「西武」堤一族支配の崩壊

満足度★★★
付箋数:17

さくら舎さんから献本頂きました。ありがとうございます。

本書は、堤家が支配していた西武王国が自壊した真相を描く本。

  「西武グループが事実上崩壊した直後から、次々と西武を暴く
  書籍が書店に山積みされた。2004年春のことである。
  多くの週刊誌、経済誌などが、私に接触してきた。
  しかし、彼らの意図するところは、堤義明批判であり、
  彼への人格攻撃であった。(中略)

  しかし、そうした著作物と私のそれとは、かなり味が
  異なっていると思う。いっさいのベクトルをフリーにして
  書いたつもりである。事実を事実として記し、
  もちろん推測によらざるをえない部分はあるにしても、
  脚色はいっさい施していないつもりだ。
  これは私流の “西武解剖史” である。」

西武グループと堤一族について、丹念に取材して
書かれた本ではありますが、個人的に興味を抱いたのは、
著者の広岡友紀(女性)さんのプロフィールです。

本書の帯にも「堤家の関係者だから書ける」とあります。

いったい、どんな関係者なのでしょうか?

プロフィールには、次のように書かれています。

  「東京都に生まれる。堤一族の関係者。
  マサチューセッツ工科大学を卒業。
  米国系航空会社客室乗務員を経て、鉄道・航空アナリストとなる。
  鉄道と航空の科学の第一人者。」

広岡さんが、堤一族のどういう関係者なのかは、
あまり詳しく記されていません。

しかし、本書の中に、広岡さんが高校時代から
東京プリンスホテルによく利用していたエピソードが
紹介されていました。

原文のままだと、長いので要約して紹介します。

  ・生まれてすぐ神戸の名家の幼女に出された。
  ・学校に通うようになってから、東京の実家で暮らす。
  ・神戸の親に顔見せのため、月に2度、東京と関西を往復した。
  ・それが電車好きを刺激して、鉄道と航空の専門家になった。
  ・高校時代は夜遊びすると、東京プリンスホテルに宿泊した。

さて、本書の内容ですが、事実を1つずつ明かすことで、
堤一族の確執や西武王国の闇の部分にも触れています。

一族の骨肉の争いについても、スキャンダラスな描き方はせず、
事実を淡々と語るように書かれています。

  「西武グループほど日本的企業構造を内在する会社はない。
  堤康次郎が唱え、西武の社是としてたてまつられてきた
   “感謝と奉仕” は、換言すれば “滅私奉公” ともとれる。
  現在にいたるまで、この伝統が受け継がれ、西武グループという
  企業集団の個性になっているが、その同族的な閉鎖社会の長として
  君臨してきたのが堤義明である。」

西武鉄道は、総会屋不正利益供与事件により、
2004年12月に上場廃止となりました。

天皇と呼ばれた堤義明さんは、2005年3月3日、
証券取引法違反の疑いで東京地検特捜部によって逮捕。

その後、グループは再編され、西武ホールディングスとして、
2014年4月23日に東京証券取引所第1部に再上場しています。

果たして、あれだけ色濃く堤一族のDNAが残っていたグループが
その体質を変えることができたのでしょうか?

本書を読む限りでは、西武グループが、
本当に生まれ変わるようには思えませんでした。

この本から何を活かすか?

私は、これまでの人生で一番利用しているホテルが
プリンスホテルです。

ここ20年ぐらいは、スキーシーズンになると、
毎年数日は新富良野プリンスホテルに宿泊しています。

本書では、プリンスホテルについて「1.5流」とか、
「料理に疎い」という書かれ方をしていました。

よく利用している立場からすると、
その印象は、わからないでもありません。

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| ビジネス一般・ストーリー | 06:38 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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7/9 休載します

体調不良のため7/9は休載いたします。

よろしくお願いします。

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| お知らせ | 06:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ヤバい心理術

満足度★★★
付箋数:22

  「心理術、特にマインドリーディングという技術と聞くだけで、
  身構えてしまう方がたくさんいます。
  なぜだと思いますか?
  理由は簡単です。ただ単にその技術の正体を知らないだけなのです。
  強力なコミュニケーション術であるにも関わらず、
  ただ “洗脳”  “マインドコントロール” というイメージだけで
  考えてしまうからなのです。
  私たちは正体を知らないものに対して畏怖の気持ちを持ちます。
  これは古今東西変わらない人間心理です。しかし、この技術の
  正体を知り、心を扱うということは何なのかを究めた時、
  そこにはダークなイメージではなく、人と人の心を通わせる
  真の “平和” が存在することに気が付きます。」

本書は、良好な人間関係にを築くための心理テクニックを
紹介した本です。

著者はメンタルマジシャン、心理パフォーマーとしても
テレビ番組に出演した、ロミオ・ロドリゲス Jr.さん。

現在は香港を拠点に、大学でメンタリズムの講義を
するなどの活動をしています。

  第1章 苦手な人を上手にあやつる悪魔の心理術
  第2章 プレゼン、営業、接客 ノーをイエスに変える
  第3章 表情、しぐさ、動きで相手の心を透視する
  第4章 上司、部下、同僚 職場の人間関係を支配する
  第5章 気になる異性を思いのままにあやつる
  第6章 暗示の力で潜在能力を引き出す

多少怪しそうな章のタイトルもありますが、
さりげなく使えそうなテクニックが紹介されています。

  「本書では、私の経験上、誰にでも使えて、効果の高い技術を
  選びました。多くの心理本には、素人が使えないものも多い中、
  時間の取れないあなたのために “即効性” を意識して、
  厳選したテクニックをお届けします。」

例えば、気に入らない相手を黙らせる「習慣指摘」。

あなたは、会議中に気に入らないAさんが、発言の際に
やたらと手を動かす癖を見つけました。

こんな時、あなたはAさんに次のように助言します。

  「Aさん、プレゼンは素晴らしかったけど、やたらと手の動きが
  オーバーだね。あの手の動きがない方が一段といいよ。」

一見、悪気のない、好意さえ感じられるアドバイスですが、
この一言で、Aさんはペースを崩し、不調に陥ることがあるようです。

もともとAさんの手の動きのように、無意識に出る癖や習慣は、
すべて緊張を隠すためのものであり、その行為をすることで、
自分のペースを保っているのです。

この無意識の習慣を指摘されて、やめようと意識すればするほど、
それまでスムーズにできていたことができなくなり、
本来の調子を崩してしまうようです。

これは本書で最初に紹介されていた心理テクニックです。

「良好な人間関係にを築くための」と言いながら、
初っぱなから相手を潰すためのテクニックですが、そこはご愛嬌。

本書では、仕事だけでなく、プライベートでも使えそうな、
心理テクニックも多く紹介されています。

この本から何を活かすか?

  人事考課を簡単に上げる方法

ボーナスの時期になると、会社の人事考課に納得がいかないと
感じる人も多いでしょう。

そこでロドリゲス Jr.さんは、簡単に評価を上げる技術を紹介します。

  「会社の評価制度を確認し、その通りに行動する」
  「評価制度でわからないことは上司に質問し、その通りに行動する」

やるのは、たったこれだけです。

実はこれ、「ローボール効果」と言って、
低い行動を確実に積み重ねることで、高い行動もできると、
相手に錯覚を起こさせる方法です。

評価基準の中でも、低い行動を愚直にこなすことで、
「こいつは地味なことをしっかりしていて、見込みがあるな」
と思わせる効果があるようです。

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| コミュニケーション | 06:21 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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一流と言われる3%のビジネスマンがやっている 誰でもできる50のこと

満足度★★★
付箋数:17

著者の海老一宏さんは、これまで6000名以上の面談と
200社以上の紹介実績のある転職コンサルタントです。

転職サイト「エン転職コンサルタント」の利用者評価では、
6年連続トップになっているそうです。

本書は、そんな経験豊富な海老さんがこれまで会った方の中でも、
周囲から尊敬され目標とされる、「一流と言われる3%の人」に
共通する特徴をまとめた本です。

面談者6000人の3%となると、180人にもなりますから、
共通項をまとめるサンプルサイズとしては十分です。

本書では、一流の人の特徴がよりわかるように、
「消える人」、「停滞する人」、「活躍する人(一流)」を
対比して50項目にまとめています。

私が本書を読んで感じたのは、海老さんがビジネスパーソンの
「外見」を非常に重視しているということです。

その証拠に、本書の第1章は「外見編」となっています。

一般的に、最も言いたいことや、主張の根幹となる部分を
最初に書く方が多いですから、海老さんが最も言いたかったのは
「外見」についてであると推察されます。

また、一流の人が実践する50項目の1番目が
「人は見た目が9割」となっていることからも、
海老さんが外見を一番重視していることは間違いなでしょう。

海老さんは転職コンサルタントとして、転職者を企業に紹介する
立場にありますから、外見を重視するのもうなずけます。

ただし、個人的にはこの章で紹介されている特徴は、
「わからなくはないんだけど・・・・」という感じのものが
多かったですね。

  消える人は、寝ぐせがついている
  停滞する人は、毎朝鏡を一度だけ見る
  活躍する人は、人に合う前ごとに、必ず鏡を見て外見をチェックする

  消える人は、かかとのすり減った靴を履いている
  停滞する人は、1万円台のゴム底の靴を履いている
  活躍する人は、3万円以上の革底の靴を履いている

  消える人は、肩にかけるタイプのカバンを使っている
  停滞する人は、カジュアルな手提げカバンを使っている
  活躍する人は、革製の手提げカバンを使っている

  消える人は、5年以上前に買ったスーツを着ている
  停滞する人は、ボーナスごと年に2着のスーツを買う
  活躍する人は、年に4着以上スーツを買う

ちなみに本書では、「黒のスーツ」をよしとしていますが、
以前に紹介した吉田泰則さんの『勝負する男のロジカル着こなし術
では、ビジネスで黒のスーツはNGとされていました。

以下『ロジカル着こなし術』からの引用です。

  「意外と思われるかもしれませんが、黒はルール違反とみなされる
  可能性があります。正式なスーツスタイルのルールでは、
  ブラックスーツは正装とされています。正装とは、パーティーなどに
  着ていくべき服装を指します。そのため、欧米のビジネスシーンで
  黒を着用してい人は、かなり少ないのが現実です。」

スーツに関しては、元伊勢丹メンズ館のバイヤーとして活躍し、
現在は男性専門のファッションコーディネーターである
吉田さんのアドバイスを参考にした方がいいかもしれません。

この本から何を活かすか?

一流の人は、いつ誰に対しても相手が喜ぶような会話ができます。

  「一流のキャリアを歩むためには、初対面であろうと
  親しい関係であろうと、相手の気持を大事にした
  コミュニケーションを取ることが求められます。」

わかっていても、なかなか実践するのは難しいことですね。

旅先で立ち寄ったガソリンスタンドの店員さんが
喜ぶような会話ができるレベルが目標です。

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| 読書法・速読術 | 12:09 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ザ・プラットフォーム

満足度★★★★
付箋数:23

超国家的なプラットフォームとして、世界を変えるだけの力を持つ、
グーグル、アップル、フェイスブック。

本書の著者、尾原和啓さんは、「共有価値観」から、
プラットフォームとしての3社の根本的な違いを読み解きます。

この共有価値観の違いが見えてくると、
グーグルはなぜ、オートナビゲーションカーを開発しているのか?
ファイスブックはなぜ、オキュラスリフトを買収したのか?
などの理由がわかります。

まず、グーグルの共有価値観は「マインドフルネス」。

これは、余計な雑事は全てグーグルに任せてしまって、
私たちは、日常生活の1つ1つに集中して、
素晴らしさを味わい、幸せを感じて過ごせる状態です。

  「俺はセルゲイ・ブリンと未来についてのバカ話をするのが
  大好きなんだ。だからこれから行く先の渋滞情報が自動で届けば、
  余計なことに気をめぐらせずにバカな話を、少しでも長く
  続けられるじゃないか。」

これは、グーグルCEOのラリー・ページさんの言葉。

グーグルがオートナビゲーションカーを開発しているのも、
私たちから運転で浪費する時間を取り除き、目的地に向かう間、
音楽や風景を楽しむことに集中できるようにするためなのです。

これに対して、アップルの共有価値観は、「iPad Air」の
ビデオのナレーション「What will your verse be?」にある、
「あなたのヴァース」という言葉に凝縮されています。

ヴァースとは、あなたの物語、あなたの人生、あなたの宇宙、
といったニュアンスを含む言葉。

アップルには、「あなたの情熱を拾い上げて、
あなただけのヴァースを生きられるように手助けしたい」
という想いがあるようです。

例えば、Apple Watchは、生活の中から煩わしさを減らす
ツールではなく、新しいコミュニケーションで人々と
つなぐことで、より豊かな人生を作るためのツールです。

一方、フェイスブックの共有価値観は、
「世界をよりつながれたオープンな場にすること」です。

人生の転機において決定的な影響を与える情報は、
ちょっとした知り合いから持たられることが多いという、
「弱い絆の強さ」理論があります。

フェイスブックは、薄くて広い人間関係をつくる共有価値観は、
ちょっとした知り合いと日常的につながることで、
思ってもみなかった情報が入り、視野を広げてくれることを
狙っているのです。

できるだけ人々につながって欲しいと考えるフェイスブックは、
世界をよりつながれたオープンな世界にするために、
オキュラス社を買収したと尾原さんは考えています。

グーグル、アップル、フェイスブックといった
プラットフォームによって、世界がどのように変わっていくのか?

日本を代表するプラットフォーム、リクルート、iモード、
そして楽天には、どのような可能性があるのか?

プラットフォームには、人を幸せにする力があるのか?

本書で、尾原さんはプラットフォームを通して見える未来を
私たちに示してくれます。

この本から何を活かすか?

  アマゾンより楽天の品ぞろえが多い理由

実は楽天の品ぞろえは、世界的なプラットフォームである
アマゾンよりもはるかに多いそうです。

楽天が採用する「モール型サイト」というプラットフォームでは、
実は店舗同士の横のつながりが強く、自由競争すると同時に、
互いの様子を見ながら棲み分けが進み個性化されていることが、
楽天の品ぞろえの数が驚異的に多くなっている理由です。

  「その様子は、さながら楽天にある約4万4000もの店舗が、
  まるで一つの群体のようにして動きまわり、なにか新しい商品が
  登場したら一気に群がり、しかしすぐに互いに棲み分けしていき、
  また新しい空白地帯を探す―というような光景です。
  こうして “楽天経済圏” の群体は、今も動きを止めることなく
  拡大を続けています。」

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| IT・ネット | 07:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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大人のための会話の全技術

満足度★★★
付箋数:23

  「この本は、会話の達人になるための本です。
  自分はどんなときでも、どんな相手にでも完璧な会話を
  することができる。そういう人には、この本は必要ありません。
  しかし、これまでのあなたの人生で、もし次のような経験が
  あるのならば、この本はあなたにとってとても役に立つ
  一冊となるはずです。

  一、自信のある企画を立てたのに、上司や取引先を説得できず、
   企画を進められなかった。

  二、講演やプレゼンテーションなどでたくさんの人の前で
   話すことになったとき、緊張して思い通りに話せなかった。

  三、あまり親しくない相手とエレベーターで一緒になり、
   気まずい沈黙になってしまった。

  もし一つでも当てはまるのなら、この本を読み込み実践することで、
  もう二度とそのようなことは起こらなくなるでしょう。」

本書の内容に齋藤孝さんは、相当な自信を持っています。

本書は、齋藤さんが長年の研究によって積み上げてきた
コミュニケーション力の知見の集大成。

大人のための読書の全技術』に続く、「全技術」シリーズの
第2弾となります。

  第1章 そもそもコミュニケーションとはなにか
  第2章 コミュニケーションの基礎能力を身につける
  第3章 ちょっとスパルタ! コミュニケーション力の鍛え方
  第4章 応用編 コミュニケーションの達人になる
  終章 社会人なら知っておくべき歴史を動かしたスピーチ七選

齋藤さんは、社会人としてのコミュニケーションには、
次の3つの要素が求められると言います。

1つ目は、「正確さ」。

社会人は個人対個人だけでなく、組織を背負った人間として
コミュニケーションすることになりますから、
より正確であることが要求されます。

2つ目は、「スピード」。

スピードには、レスポンスの速さと、用件のみを手短に
伝える速さの2つがあります。

誰もが判断を急いでいる現代においては、スピードこそが
相手に示す誠意であり、コミュニケーションの大切な要素なのです。

そして3つ目が、「人間味」。

  「最近では現代社会に適応しすぎて、仕事でもプライベートでも
  感情が籠っていない手短な会話しかできない人が多くなって
  いるのです。多くの人が、まるで『ゴルゴ13』のような状態に
  なってしまっているのです。」

ゴルゴは仕事を受ける時、用件以外の会話は一切しません。

相手が前置きをしようとすると、「用件に入ってもらおう」と
会話を遮り、必要最低限の情報だけ聞くと、
「わかった。報酬はスイスの銀行に振り込んでくれ」と
会話を終わらせます。

このような応対では、現代社会の環境には適応していても、
人しての感情を通じ合うコミュニケーションになっていません。

今の時代に求められているのは、基本的には速くて正確ですが、
ここぞという時には、感情が乗った言葉や、
人間的な言葉が加味されたコミュニケーションなのです。

本書では、具体的なコミュニケーション力の鍛え方を解説しつつ、
挨拶、雑談、会議、講演、謝罪などの様々な局面で使える
コミュニケーションのテクニックも披露しています。

この本から何を活かすか?

本書では90ページ近くもの紙面を割き、
世界を動かした歴史的なスピーチ7本を厳選して紹介しています。

齋藤さんが選んだのは、マララ・ユスフザイさん、
ムハマド・ユヌスさん、ネルソン・マンデラさん、
マーティン・ルーサー・キングさん、ジョン・F・ケネディさん、
マハトマ・ガンディーさん、夏目漱石さんのスピーチです。

これらのスピーチには、「ミッション」、「パッション」、
「ハイテンション」の3つの要素が共通して入っているようです。

確かに、文字で読んだだけでも、心を揺り動かされます。

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| コミュニケーション | 09:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ビジネス×数学=最強

満足度★★★
付箋数:22

  「あなたは、とある八百屋の店主です。3代続いた店ですが、
  最近は近所に安売りのスーパーができて売り上げが落ち込んでいます。
  でも、あなたは値下げすべきではないと考えています。
  大手スーパーと価格で争うのは難しいだろうと考えているからです。
  店を存続させるための方策として、
  はたしてこれは正しい判断でしょうか?」

これは、本書に掲載されてた問題の中の1問。

本書は、あなたの中に眠る「数学力」を呼び覚まして、鍛える本です。

著者は数学専門・個別指導塾「永野数学塾」塾長の
永野裕之さんです。

数学本で『ふたたびの微分・積分』や『大人のための数学勉強法』、
勉強本では『東大教授の父が教えてくれた頭がよくなる勉強法
などを執筆している方です。

永野さんが言う「数学力」とは、関数や方程式の問題が
解ける力のことではなく、物事を論理的に考える力です。

つまり、「論理力」のことですが、突き詰めると、
「人に自分の考えを伝える力」と「人の言っていることがわかる力」
の2つの力になります。

これはオンでもオフでも、生きていく上で必要な力。

本書では、ビジネスシーンや日常生活の中に隠れている
数学的なものの考え方を紹介します。

さて、冒頭で挙げた問題は、「背理法」を用いて考えます。

背理法とは、「あなたの言う通りだと、◯◯という
おかしな結論になる。だからあなたの言っていることは
間違っている。」とする考え方です。

背理法の手順は、最初に結論の否定を仮定して、
次にその仮定が矛盾することを導きます。

では、背理法で八百屋の店主の判断の是非を考えてみましょう。

  1. 「店を存続させるためにはスーパーと同程度まで
   値下げすべきである」と仮定する。

  2. するとスーパーのように大量仕入れできるわけではないので、
   原価割れする商品が続出。

  3. 売れば売るほど店は損をする。

  4. これは店を存続させるためであることと矛盾。

よって、値下げするべきではないとの結論に達します。

もちろん、価格を据え置いたからといって、
簡単に生き残れるわけではないのが現実。

しかし、少なくとも値下げすることが八百屋にとっては
得策でないことが論理的にも証明できるのです。

この八百屋が存続するためには、いたって平凡な
結論かもしれませんが、価格以外の面で、
地元で長く親しまれた店ならではの付加価値を
つくり出す必要があるのでしょう。

本書は、数式はほとんど出てこないので、
文系の人でも抵抗なく読めるように書かれています。

超文系である永野さんの奥さんのレビューを受け、
文系の人がアレルギーを起こすような表現がないか、
事前にチェック済みのようです。

本書は、18の講義で、あなたの論理的思考力を磨きます。

この本から何を活かすか?

ドラえもんの4次元ポケットは、なぜあんなに小さいのに
何でもはいるのか?

永野さんは、この問いを「次元」の視点から解説しています。

小さなポケットに無尽蔵に何でも入ってしまうのは、
あのポケットがまさに「4次元」だからです。

われわれのいる3次元の空間に、「時間」の軸を加えた
4次元のイメージで考えてみます。

時間軸が新たに加わると、その空間にモノが詰まっていても、
時間をずらして過去や未来に行けば、その空間はスッカラカン。

だから、次元を1つ増やすことで、小さなポケットは
無限に近い空間を手に入れているのです。

このように次元を1つ増やせば、今までなかった可能性が広がります。

ビジネスでは、既存のコンセプトとは違う新機軸を
見つけたい時に、この考えが応用できるようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 数学 | 06:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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40代からのお金の教科書

満足度★★★
付箋数:12

  「1995年にFP資格を取得してから20年。日常生活に関わる
  お金まわりの知識に対する情報格差を少しでも埋めたい
  という思いで、これまで数多くの講演や個別相談、
  インターネットを通じての情報提供に力をいれてきました。
  その原動力は、自分自身で判断できる賢い消費者を増やしたい
  という想いであり、そのためにひとりでも多くの人に
  ファイナンシャル・プランナー(FP)がもつ知識を
  身につけてほしいという願いです。本書には、そのために必要な
  内容をすべて盛り込んだつもりです。」

これは、本書の「おわりに」に書かれている
著作の栗本大介さんの言葉です。

この「おわりに」は、「FPのいらない世界」という
タイトルが付されています。

内容はさて置き、「FPのいらない世界」というタイトルには
個人的には大いに同意します。

私自身もずいぶん昔にFP資格を取得しましたが、
正直、毒にも薬にもならない資格だと思っています。

「FPに金持ちなし」と言われることがありますが、
それは当然のこと。

支出管理と将来設計の専門家ですから、
守るノウハウはあっても、増やすノウハウはありません。

FP知識だけでは、お金持ちにはなれないのです。

しかし、収入以上の支出をするとマイナスになるという
単純な計算をせず、身の丈以上の生活をしてしまう人が
いるのも事実です。

そんな人は当然、先の支出を見越して備えることなど
決してしていませんから、本書が参考になることでしょう。

栗本さんが、多くの方の家計相談を受けるにつれ、
自分自身で判断できる賢い消費者を増やしたいという
想いを募らせるもの、一定理解できます。

  第1章 40代のお金の現状
  第2章 お金のことを考える最初の一歩
  第3章 65歳で後悔しないためのお金まわりの常識
  第4章 絶対に知っておきたいお金まわりの基礎知識
  第5章 事例から学ぼう―今から考える対策
  第6章 介護にかかる費用
  第7章 誰もが必要となる相続の話
  第8章 知っておきたい制度と専門家
  第9章 人生に「かかる」お金と「かける」お金

40代は、自己破産が最も多い世代のようです。

住宅ローンを抱えた状態で、子どもの教育費が増え、
そろそろ老後の準備や、介護の心配も始まる時期。

お金がかかる様々なイベントの
人生の交差点が40代なのかもしれません。

そんな訳で、本書には「40代からの」という
タイトルがついています。

将来に漠然とした不安がある方は、一度本書を参考に、
マネープランを考えてみた方がいいかもしれません。

栗本さんは、「40代は将来の不安に備えるラストチャンス」
と述べていますが、お金に関しては、気づいた時が始めるときで、
個人的には、その時期は早ければ早いほどいいと思います。

この本から何を活かすか?

  「お金まわりの話に “絶対” はないので、 “必ず” という
  言葉が出てきた際には疑ってかかることが大切ですが、
   “確率の高い方法” は存在します。数多くの人から家計相談を
  受けていると、約2割の確率で、上手に家計運営されている方に
  出会います。(中略)高い確率で共通しているのは、
   “家計の数値を把握していること” です。」

要は、「家計簿」をしっかりつけなさいという話しです。

ビジネスにおいて数値管理が重要であるのと同様に、
家計ににおいても数値を把握することなしでは、
将来に備えることもできません。

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| マネー一般 | 06:34 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ビジネスマンのための「発想力」養成講座

満足度★★★
付箋数:17

あれ、こんなタイトルの本、前になかったっけ?

と思いましたが、前に出たいたのは「発想力」養成講座ではなく、
「発見力」養成講座でした。

小宮一慶さんの「養成講座シリーズ」も本書で、10冊目となります。

そのシリーズ1冊目として2007年9月にに刊行されたのが、
「発見力」養成講座でした。

一方、本書で扱うのは「発想力」です。

では、「発見力」と「発想力」は、どのように違うのでしょうか?

それは、インプットとアウトプットの違いです。

  「 “発見力” が、あるものをどう見るか、というインプットの能力
  であるのに対し、 “発想力” では、インプットをベースにしながら、
  どうアウトプットするかを問うていきます。
  そのアウトプットの原点となる能力が “発想力” です。」

ビジネスにおいては、結果がすべてですから、
ビジネスマンもアウトプットでのみ評価されます。

その評価されるアウトプットを生み出すのが発想力。

発想されるアイディアは、他人が思いつかないような
ユニークさを持ち、同時に実行可能なものでなくてはなりません。

では、そんな発想力は身に付けることができるのでしょうか?

世の中には、次々と新しく斬新な発想をする、
ひらめきの天才がいます。

しかし、ひらめきの天才であっても、ゼロから何かを
生み出しているわけではありません。

頭の中にインプットされ蓄積されている情報の
データベースから発想の種を引き出しているのです。

  「素晴らしいひらめきをする人というのは、多くな場合、
  ふつうの人とは(頭の中の)違う引き出しを開く人のことです。
   “その引き出しをどうつくり、どのように中身を整理し、
  そして、なにかそれと一見関係なさそうな刺激があったときに、
  その引き出しを開き、中身を取り出せるか?” が、
  発想の原点だと考えています。」

また、ユニークなアイディアを発想できたとしても、
それはあくまで「仮説」の段階ですから、
実行可能なものに落とし込む必要があります。

その時に実行可能な道筋を描く力が、「論理的思考力」です。

ですからビジネスマンが成功するには、
「発想力」と「論理的思考力」の両方が必要なのです。

本書で小宮さんは、具体的なエピソードを紹介しながら、
発想力を鍛える12の原則を紹介します。

  1. 具体的になにをしなければならないかを明らかにする
  2. 目の前の仕事に真剣になる
  3. 脳が活性化するような場、発想が浮かびやすい時間帯を意識する
  4. 情報をインプットし続けるために、絶えず行動を起こす
  5. 相手にとってのベストを考えぬく
  6. 過去をベースに新しい発想を生み出す
  7. まずは真似してみる
  8. 物事を違う視点から見る習慣を持つ
  9. 自分の持っている視野や常識にとらわれないように注意する
  10. ひとつのことをこれでもかというほど徹底する
  11. 必要に迫られて頭をフルにつかう
  12. 目標よりもさらに上位の目的、「志」を持つ

このシリーズの大きな特徴は、非常に手軽に読めること。

本書の帯には「あなた本来の “発想力” を取り戻す
90分のトレーニング!」と書かれていますが、
実際に読むのに90分もかからない本だと思います。

この本から何を活かすか?

本書では、発想力を阻害する要因も挙げられています。

その中で私に、もろに当てはまっているのが、
「日常生活の活動の場が狭い」ことでした。

楽をして、自分の快適なゾーンだけで暮らしていると、
決まった発想しか出てこなくなってしまうようです。

確かに活動エリアが決っていると、計算できる反面、
予想外のことも起きませんから、自分の脳の中のデータベースも
新しい引き出しができないのかもしれません。

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| アイディア・発想法・企画 | 06:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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