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宇宙はどうして始まったのか

宇宙はどうして始まったのか (光文社新書)宇宙はどうして始まったのか (光文社新書)
(2015/02/17)
松原隆彦

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kindle版 宇宙はどうして始まったのか

満足度★★★
付箋数:23

ものすごく賢い「プランクトン」の一団が、大洋の真ん中に
住んでいたとします。

彼らは海中を浮遊して生活しており、周りにあるのは海水だけ。
あまりにも小さいので、わずかな範囲しか移動できません。

彼らプランクトンにとっての宇宙は、海水で満たされた世界、
最初はそれが彼らの知ることができる世界のすべてでした。

彼れらに、宇宙は何でできているかと聞けば、
95%以上の水分と、数%の塩分でできていると答えました。

彼らはものすごく賢いので、その後、
プランクトン社会においても、科学が発展しました。

いずれ彼らは、海水とは何なのかについて研究を始めます。

水分子の存在を発見し、海水に含まれる塩分や様々な
微量物質を分析し、それらが元素から成り立っていることを
理解します。

また彼らは、元素の周期律表に達し、
それが原子で成り立っていることを理解します。

さらに量子論の原理を発見する・・・・・。

水分子は非常に特異な性質を持っていて、
その性質は彼らが海中で生命活動を行うのに不可欠なものです。

それを可能にするのは、素粒子間に働く相互作用の強さが
ちょうど良いためです。

彼らは、自然界の微調整問題にも気づき、
宇宙はプランクトンが生きていくために、
あり得ないほど都合よくできていると考えました。

一部では「宇宙はプランクトンが生まれるために存在する」と言われ、
また別のプランクトンは「いや、いろいろな宇宙があり、
たまたまプランクトンが生まれる宇宙に自分たちが住んでいるのだ」
と主張しました。

一方、海水で満たされた宇宙が全体としてどのようなものか
という研究も進められました。

彼らは望遠鏡を発明し、かなり遠くまで見通すことが
できるようになりました。

しかし、海は広いので、かなり遠くを見ても、
同じような世界が広がっているだけでした。

それでも彼らは研究を重ね、宇宙の上の果てには海面があり、
下の果てには海底があることを発見します。

また横方向にも果があり、見に行くことはできなくても、
地震波などを分析して、陸地、つまり地球の存在にも
気づくことができるかもしれません。

しかし、海から出ることのできない彼らにとって、
地球を取り巻く宇宙空間が存在することに理解が及ぶには、
相当難しいであろうことは、容易に予想がつきます。

この賢いプランクトンの架空の話は、
本書の最終章に掲載されていたものです。

著者の松原隆彦さんは、私たち人間が宇宙の全体像を想像するのも、
スケールが大きくなっただけで、基本的にはプランクトンが
彼らの宇宙である海について理解しようとすることと
変わらないかもしれないと言っています。

本書は、現代宇宙論でも完全にはわからない
「宇宙のはじまり」という壮大なテーマについて考える本です。

「宇宙のはじまり」がハッキリしない謎であるからこそ、
私たちを魅了し、研究がなされているのです。

以前に紹介した松原さんの『宇宙に外側はあるか』同様、
最先端の理論も平易な言葉で説明されているので、
興味さえあれば、レベルを問わず誰でも読める本になっています。

この本から何を活かすか?

  「もし、世界三大疑問というものがあるのなら、 “宇宙の始まり”
  に関する疑問がその一つに入ることは確実でしょう。
  この世の中に疑問は無数にありますが、それらの答えを追究すれば、
  時間をさかのぼって理由を探すことになります。
  どんどん時間をさかのぼっていけば、最後は宇宙の始まりに
  行き着きます。宇宙の始まりは、世の中のすべての疑問が
  凝縮するところとも言えるでしょう。」

すべての疑問が凝縮された究極の疑問が、「宇宙の始まり」。

宇宙が本当に「無」から始まったのか、
それとも別の可能性があるのか。

この点についても、実はまだハッキリしていないようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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