活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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没落する日本 強くなる日本人

没落する日本 強くなる日本人 ―弱者の条件・強者の条件没落する日本 強くなる日本人 ―弱者の条件・強者の条件
(2014/12/03)
小笠原 泰

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満足度★★★
付箋数:20

さくら舎さんから献本いただきました。ありがとうございます。

  「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」

この言葉を残したのは、鉄血宰相と呼ばれた
ドイツ初代宰相のオットー・ビスマルクさんです。

もちろん歴史から学ぶ理由は、過去に起こったことを
これからに活かすため。

過去の時代に重ね合わせることで、困難克服のヒントとします。

では、これから急激な少子高齢化を迎え、先行きが見えない
今の日本は、歴史のいつの時代に学べば良いのでしょうか?

よく聞くのは、幕末・明治維新になぞらえたり、
太平洋戦争後と重ねあわせようとする政治家や文化人の言動です。

しかし本書の著者、小笠原泰さんは、それらの時代と
今の日本の共通点はほとんどなく、先例から学ぶには
不適切だと言います。

明治維新は、開国という外圧に端を発する日本内部の
権力基盤の交代で、それに伴う既存制度の否定と
抜本的な改革の実施でした。

太平洋戦争後は、敗戦で進駐軍によって旧制度を
すべて破棄させられ、ゼロベースで物事を進めました。

これに対して、今の日本はこれといった外圧もなく、
既存制度の見直しを小手先だけでやろうとしている状況なので、
似ているとは言えないようです。

  「自分を “維新の志士” に見せたい政治家だとか、
  高度成長がまたくると唱えることで講演に呼ばれたいと願う
  高齢の文化人の連中が、さもしい実利的な理由から
  こうした言説をくり返すわけですが、それを鵜呑みに
  することはできません。」

このように本書での小笠原さんの発言は、かなり辛辣です。

では、今後の社会改革を乗り切るために、
私たちは歴史上のいつの時代を手本とすべきなのでしょうか?

  「社会の外部環境、内部環境の変化から見た場合、
  現在の日本は、既存価値体系が一挙に崩壊した
  室町末期から戦国時代に至る状況に酷似しているように、
  私には思えてならないのです。」

下克上と言われた混乱の時代でもありますが、
同時に経済活動は活発化しました。

それでは、もし、今の日本が戦国時代化していくならば、
そこから一体何を教訓とすべきなのでしょうか?

  「もはや国家に頼ることはできず、自ら恃み、
  自衛するしか方法はない、ということです。
  武士階級に匹敵するデジタルネイティブにならずとも、
  1人ひとりが自衛農民や戦闘的士民になるしかないのです。」

本書は、戦国時代化するこれからの日本において、
国家はどうすべきか、企業はどうすべきか、
そして個人はどうすべきかの処方箋を示した本です。

まずは、日本の現状から目を逸らさず、直視すること。

そして、持続的経済成長といった夢にいつまでもすがりつかず、
少子高齢化にと人口減少による経済規模の縮小を
前提に考えること。

現実を見たうえで、「国を縮小均衡させる」ことに
挑まなければならないと小笠原さんは主張します。

日本がダウンサイズする現実を受け入れてこそ、
初めて生き残る術が明らかになるのです。

この本から何を活かすか?

戦国時代化する日本の中では、個人は「考える」ことが重要です。

しかし、「考える」ことは姿勢なので、
明日から急に「考える」姿勢を持つことはできません。

では、徐々にでも「考える」姿勢を身につけるために、
私たちは、どうすべきなのでしょうか?

  「考えるためには、まず、健全な “疑念” を持つことが
  重要です。」

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 社会・国家・国際情勢 | 06:34 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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