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石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?

石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門 (文春新書)石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門 (文春新書)
(2014/09/19)
岩瀬 昇

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kindle版 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

満足度★★★
付箋数:23

石油は、あと何年もつのでしょうか?

私が小学生の頃、今から35年くらい前のことですが、
石油はあと30年位でなくなると言われていました。

これは現存埋蔵量を生産量で割った「可採年数(P/R Ratio)」
の話しです。

確かに、当時のP/R Ratioは30年くらいでしたが、
実際に石油が掘り尽くされて、なくなることはありませんでした。

それどころか、2014年時点でのP/R Ratioは、
以前より減るどころか逆に増えて、50年強になっているのです。

実はP/R Ratioを出す際の、「埋蔵量」は成長します。

そればかりか、「埋蔵量」に世界的に統一された定義はないのです。

まず、地中に埋まっている全ての炭化水素量のことは、
埋蔵量ではなく、「資源量」と表現します。

その中で、「技術的に回収可能な資源量」のうち、
通常の方法で経済的な採掘が可能なものを「埋蔵量」と呼びます。

更に回収可能性が90%以上の場合を「確認埋蔵量」、
50%以上の場合を「推定埋蔵量」、
10%以上の場合を「予想埋蔵量」と呼ぶそうです。

一般的に埋蔵量と言うと、確認埋蔵量のことを指し、
この計算方法は複雑で、素人にはなかなか理解できません。

また、石油開発事業のどの段階で行うかでも異なり、
発表する団体により、埋蔵量の計算結果が違うのです。

本書では、その「素人には理解できない」埋蔵量の計算を
(容積法)を次のように解説しています。

  「地下の貯留層を、実際には岩石なので非常に硬いものだが、
  食器を洗う時に使用するスポンジだとイメージしてみよう。

  スポンジには見えない孔が開いていて、その孔に水分が含まれている。
  そのスポンジの中に、単位あたりどの程度の水分が入っているかを
  計算する。スポンジなら絞ってみればおおよその量はわかるが、
  貯留槽の場合は孔隙率と浸透率を利用して計算する。

  それから、そのスポンジがどのくらいの大きさかを推定する。
  地震探査データと試堀井データから、広がりと厚さ、
  つまりスポンジの全体の大きさが推定できる。

  この2つをかけあわせれば、全体の含有水分量がわかる。
  水が原油だと思えば、埋蔵量はこうやって計算できる。」

今までの歴史においても、これからの未来においても、
世界情勢はエネルギー問題を抜きに語れません。

エネルギーをどう押さえるかで、世界の勢力地図が塗り変わります。

本当のところ、石油の埋蔵量はどれくらいあるのか?
日本の輸入ガスは、なぜ高いのか?
今話題のシェール革命は、実際どうなのか?
日本のエネルギー政策は、どうしていくべきなのか?

本書では、エネルギー一筋43年の岩瀬昇さんが、
エネルギーリテラシーが低いと言われる私たち日本人に、
この問題をわかりやすく解説します。

岩瀬さんは、これまで海外勤務を含め、三井物産株式会社、
三井石油開発株式会社で一貫してエネルギー関連業務に
携わってきた方です。

本書では、世界経済、各国の外交戦略、安全保障、
ナショナリズム、環境問題、新技術など、
あらゆる問題に関連するエネルギーの基礎知識について
解説しています。

単に原発に賛成とか反対とかではなく、エネルギー全体から、
複眼的思考ができるようになる手助けをしてくれます。

この本から何を活かすか?

  第5の燃料という名の「効率」

エネルギーは発電ロス、輸送ロスなどを伴うため、
最終消費に回らないエネルギー量が実に31%にも上るそうです。

それが、「効率」が第5の燃料と言われる所以。

  「一次エネルギーのほとんどすべてを輸入に頼らざるをえない
  我が国にとって、特にこの分野 “省エネ”、  “効率的エネルギー
  利用” の分野での技術革新は今後大いに期待されるところである。」

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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