活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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部下が働かない本当の理由

部下が働かない本当の理由部下が働かない本当の理由
(2014/05/08)
酒井 穣

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満足度★★★★
付箋数:23

部下が働かないのは、なぜか?

タイトルにもなっている、この問いに対する答えは、
本書の「はじめに」に書かれています。

  「実は、 “部下が働かない(ように感じる)本当の理由” は
  上司の “思い込み” にあるというのが、本書の結論です。

  上司としての最も重要な仕事が、 “部下に働くモチベーションを
  与えること” であるとしたなら、まず人生の先輩としても、
  上司から部下に歩み寄るべきだと思います。」

酒井穣さんの言っている、「思い込み」とは、心理学では
「自己奉仕のバイアス」と呼ばれる認知上のエラーのこと。

自己奉仕のバイアス(Self-serving bias)とは、
成功については、自分の能力や努力の結果だと考え、
失敗については、その原因を自分以外の他社や環境のせいに
しようとすることです。

これは、人間なら多かれ少なかれ、自然と持ってしまう
自己防衛的な傾向です。

上司から見ると、部下が働かない(ように感じる)のは、
自分のせいではなく、部下のせいだと思い込みます。

部下は部下で、自分が仕事ができないのは、
自分のせいではなく、上司のせいだと考えます。

この双方に働く自己奉仕のバイアスが、お互いの立場を理解できず、
上司と部下の間にコミュニケーション・ギャップが
生まれる原因なのです。

究極的には、上司も部下も、成功はすべて運のせいであり、
失敗は自分が未熟だからと考えられるようになり、
歩み寄れるのが理想的な状態。

一般的に、人としての成熟度は、上司の方があるはずですから、
上司が失敗の原因は自分にあると考えて、歩み寄るべきでしょう。

しかし、上司も人間ですから、この歩み寄りは、
それほど簡単にできるものではありません。

人には自己奉仕のバイアスのがあるから、
相手を誤って認識してしまう傾向があると知っていても、
現実に直面すると、なかなかそうは考えられないものです。

本書は、一筋縄ではいかない自己奉仕のバイアスから
解放される過程をストーリー形式で見ていきます。

主人公は、同期の中では出世頭の水島課長。

部下のことが理解できない、悩み多き上司として登場します。

その部下として登場するのが、「ゆとり世代」の友松大介。

他の部下もいるところで、
「ボクが仕事できないのは、どう考えても水島さんが悪いからです」
と言い放ちました。

こんなことを言われた、水島課長としては、当然面白くありません。

このようにお互いの考えが理解できない水島課長と、
友松大介を軸に物語は進行します。

各章には、物語の背景にあるテーマや意図の解説と、
酒井さんからの歩み寄るためのヒントが書かれています。

本書を通じて、上司・部下それぞれの立場から見ることで、
更に一段高い視点を持てるようになり、
自己奉仕のバイアスから抜け出すきっかけにできそうです。

この本から何を活かすか?

  本を読んだほうがいい理由

  「著者がギュッと “圧縮” して生み出した文字情報の集まり
  ― それが本です。
  そして本を読むということは、そうして圧縮された文字情報を、
  みずみずしいイメージとして “解凍” するということです。」

本書のコラムに書かれていた、読書することの意味です。

酒井さんは、これを乾燥した椎茸を水に浸して、
元の状態に戻す作業と表現しています。

干し椎茸は、乾燥によって旨味が濃縮されて、
味も香りも増すそうです。

これが読書にも共通することだといいですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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