活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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言葉の技術

思いつくものではない。考えるものである。言葉の技術思いつくものではない。考えるものである。言葉の技術
(2014/04/18)
磯島拓矢

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満足度★★★★
付箋数:26

今日から、コピーライターになりなさい。
そんな辞令を突然受けたら、あなたはどうしますか?

磯島拓矢さんは、コピーライターが憧れの職種だったので、
実際にこの辞令を受けて、とても喜びました。

しかし、嬉しいと思う反面、「どうすんだ、俺?」と、
非常に戸惑いました。

なぜなら、その時点では、コピーライターとしての
何の経験もノウハウも持ち合わせていなかったからです。

コピーは絵と違って、誰もが書くことができる短い言葉です。

しかも、絵ほど上手い下手の差が見えにくい。

また、小説家が書く500ページにも及ぶ作品とは違って、
コピーの言葉は、誰もが毎日話し、メールを打つ程度の
長さしかありません。

そんな中で、一体、どうしたら売り物になる言葉を
作ることができるのか?

磯島さんは、考えた結果、あるシンプルな結論に達しました。

それは、「人よりたくさん考える」こと。

コピーというと、ひらめいた言葉とか、突然思いついた言葉
というイメージがあるかもしれませんが、
実は第一印象で思いついた言葉から、深く深く考えなければ、
届く言葉にはならないのです。

  「思いつきで発せられた言葉は届かない。
  思いつきで書かれた言葉は残らない。
  
  何だかエラそうだなあ。スイマセン。
  
  ではなぜ、僕はそう思ってしまったのか。
  なぜ、なけなしの勇気をふりしぼってこんな暴言を吐いているのか。
  理由はシンプルです。

  素晴らしい考えが急にひらめくほど、僕らは天才ではないからです。
  第一印象が常に正しいほど、僕らは聡明ではないからです。」

それでは、具体的にどのように一歩深く考えるのか?

本書で磯島さんが明かすノウハウは、コピーライターなら、
誰もが知っている「4つの扉」で考えるという方法です。

「4つの扉」で切り口を変え、さまざまな角度から
考察することで、考えを深めます。

  1. 商品・企業の扉 (商品や企業を再定義する)
  2. 競合の扉 (ライバルを考える)
  3. ターゲットの扉 (誰に向かって伝えるのかを考える)
  4. 時代・社会の扉 (時代や社会の空気を読む)

人に届く言葉についての本だと、まずその本自体がどうなの?
ということが問われます。

本書の磯島さんの言葉は、確かに届く。

本書は172ページしかなく、行間も広め。
書かれている文字数は、明らかにビジネス書としては少なめです。

しかし、一つひとつの言葉が、深く考えられているので、
読者に届くし、残ります。

まさに、本書の教えを実践し、そのノウハウが機能することを
身を持って証明した形になっています。

この本から何を活かすか?

  「競合の扉」を使ったあるキャバ嬢の言葉。

磯島さんの先輩コピーライターにあたる角田誠さんの
エピソードが、本書で紹介されていました。

ある日、角田さんが通いつめていたキャバクラに行くと、
お気に入りのキャバ嬢が別のテーブルについていたそうです。

その娘は、なかなか自分のテーブルには来てくれず、
角田さんのイライラは頂点に達します。

1時間経ったところで、やっとお気に入りの娘が来てくれました。

その時の最初の一言で、角田さんのイライラは吹っ飛び、
大満足で楽しいひと時を過ごしたそうです。

キャバ嬢は、どんな一言で、角田さんの心をつかんだのか?

もちろん「来てくれてありがとう」とか「会いたかった」
といったありきたりの言葉ではありません。

そのキャバ嬢が発した一言とは、
 
  「あっちのお客さん、つまんない」

でした。

キャバ嬢は、比較の概念を持ち込むことで、
会いたかったという気持ちに、強いリアリティを持たせたのです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 06:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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