活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2014年05月 | ARCHIVE-SELECT | 2014年07月

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世界のエリートの「失敗力」

世界のエリートの「失敗力」 (PHPビジネス新書)世界のエリートの「失敗力」 (PHPビジネス新書)
(2014/01/18)
佐藤 智恵

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kindle版 世界のエリートの「失敗力」 彼らが<最悪の経験>から得たものとは

満足度★★★
付箋数:20

ハーバードやスタンフォードなどの経営大学院を受験する際、
TOEFLやGMATといったテストの点数以外に、
「課題エッセイ」の提出を求められます。

もちろん課題エッセイのテーマは各校で異なりますが、
どの経営大学院でも、頻繁に出題されるテーマがあるそうです。

それは、「Failure Essay Questions」と呼ばれる失敗体験。

  「あなたは失敗から何を学びましたか?」

このような設問が、課題エッセイとして出されます。

特にハーバード大学経営大学院では、その年によって、
「失敗」の部分が、「過ち」や「挫折」などの表現に変わるものの、
ほぼ毎年、この設問が出題されるようです。

しかも、この失敗体験を書くことが、重要な合否の基準となる。

なぜ、成功体験ではなく、失敗体験を求めるのでしょうか?

それは、失敗から立ち直り、失敗から学んだことを生かしてこそ
真のグローバルリーダーになれるから。

失敗によって深く悩み、自分を考察することによって、
人間力を高められます。

だから、失敗から学んだ人は、みな謙虚なのです。

佐藤智恵さんが『世界最高MBAの授業』の執筆のために、
欧米の経営大学院13校を取材した際に、
各校の教授陣は「失敗力」の大切さについて語っていたそうです。

本書は前半で、ハーバード大とスタンフォード大の経営大学院が
失敗をどのように教えているかをレポートします。

  「ハーバードでは、自分の失敗体験を授業で語ると拍手が
  起こるんです。成功体験よりも失敗体験の方が、
  深い内容になりますし、言いにくいことをシェアしてくれた
  同級生に対しては文句なく賞賛してくれますね。
  中には、発言しながら、泣いてしまうクラスメートもいました。」

後半では、きらびやかな経歴を持ち、世界で活躍する
日本人エリート達の失敗談を紹介します。

ここに登場するのは、一般のビジネスパーソンから見ると、
失敗とは無縁に思えるようなエリートばかりです。

しかし、若いころに大きな失敗をして、そこから学んだことで、
彼らの現在の成功があることが良く分かります。

  第1章 ハーバードが教える失敗力
  第2章 スタンフォードが教える失敗力
  第3章 外資系企業の失敗力
     (マッキンゼー、BCG、ゴールドマン、グーグル)
  第4章 日本企業の失敗力
     (トヨタ、ソニー、電通、三井物産、三菱商事)
  第5章 失敗を恐れる前に
  第6章 失敗力を鍛える

本書は、佐藤さんのNHK時代の失敗談から始まるので、
そこで読者との距離が、ぐっと近くなります。

日経ビジネスの人気コーナーで、「敗軍の将、兵を語る」の
連載がありますが、本書はそれに通ずるものがありますね。

しかし、経営していた会社を倒産させるなどの
シビアな失敗ではなく、仕事上でありがちな失敗談です。

また、登場する方々も皆30代・40代なので、
失敗の共有という点では、参考にできる方も多いはず。

この本から何を活かすか?

  「仕事の失敗はすべて挽回できる。」

経営者の失敗でなければ、ビジネスパーソンとしての失敗は、
組織や上司、同僚の力を借りれば、ほとんどが挽回可能。

例えば、トヨタ自動車の田上康成さんは、

  「お前のミスぐらいで、トヨタ自動車はつぶれない、
  もっと力を抜いてやれよ!」

などど、新人時代にアドバイスされたそうです。

しかし、中には解決できない失敗もあります。

それが、「挑戦できたのに挑戦しなかった失敗」です。

これだけは悔いが残るので、やってはいけない唯一の失敗です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| リーダーシップ | 06:22 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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7つの心のブレーキを外せばうまくいく「すぐやる」習慣

7つの心のブレーキを外せばうまくいく「すぐやる」習慣7つの心のブレーキを外せばうまくいく「すぐやる」習慣
(2014/06/20)
古川武士

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満足度★★★
付箋数:22

本書の著者・習慣化コンサルタントの古川武士さんから
献本いただきました。ありがとうございます。

あなたの、やめたいクセ、直したい習慣は何ですか?

このように質問すると、必ず上位に挙がるのが「先延ばし」のクセ。

「先延ばし」は、変化しないこと、つまり現状維持しようと
することなので、安全を求めるヒトの生存本能が働いたもの。

ですから、本質的に誰もが持っているものです。

そして、私たちが「先延ばし」するときに、いつも湧いてくる
7つの感情が行動にブレーキをかけます。

  ・めんどうくさい
  ・失敗が怖い
  ・時間がない(時間がまだある)
  ・嫌われたくない
  ・つらい
  ・自信がない
  ・後悔したくない

しかし、世の中には「すぐやる人」も存在します。

「すぐやる人」は「先延ばしする人」に比べて、
ものすごく意思が強いのでしょうか?

違いは、意志の力ではありません。
思考の「習慣」です。

「すぐやる人」は、行動意欲を高める理由を作り、
同時に「すぐやる」ことを妨げる、心理的な負担を下げる
工夫もしているのです。

それは、次の3つの思考習慣にまとめられます。

  1. 骨太の理由をつくる

これは行動するための強力な理由で、「危機感」、「快感」、
「期待感」を切り口に、骨太の理由を作ります。

  2.チャンクダウンする

チャンク「塊」にダウン「小さく」することで、行動を明確化・
単純化・見える化して、心理的な負担を小さくします。

  3.ベビーステップで始める

一番気の重たい最初の一歩を踏み出すために、ハードルを下げ、
赤ちゃんのような一歩から始めます。

本書では、この3つの「すぐやる」思考習慣を身につけ、
私たちの心にある7つのブレーキを外します。

具体例を見てみましょう。

「めんどうくさい」という心のブレーキがかかって、
「部屋の片付け」を先延ばししている場合。

まずは、危機感、快感、期待感の観点から骨太の理由を考えます。

人によって響く理由は違いますが、ここでは
「片付けをすると、心が整い、気持よく1日をスタートできる」
と設定します。

次に、チャンクダウン。

片付ける作業を場所、作業、頻度、タイミングなどに分解。
そして、いつもどんなパターンで散らかるのかを確認します。

最後に、ベビーステップ。

タイマーをセットして、時間を5分間だけと決め、
片付ける場所も限定して、小さく小さく始めます。

古川さん自身も、片付けが苦手ですが、
実際にこの方法で、「すぐやる」ようにしているそうです。

本書では、7つの心のブレーキに対して、それぞれ3つのケースで
「すぐやる」習慣を身につける方法を示します。

あなたが、ずっと直したいと思っていた「先延ばし」事例も、
きっと本書の中にあるはずです。

この本から何を活かすか?

最近、私が特に先延ばししていることは「運動」です。

運動不足を何とか解消しなければならないと思いつつも、
「今日は忙しい」とか「今日は暑すぎる」などの
何らかも理由をつけて、ずっと避けてきました。

  「せめてジョギングウェアにだけ着替える」

これが本書に紹介されていた、ベビーステップです。

また、行動へのモチベーションを上げるために、
新しいウェアを買うというのもいいかもしれませんね。

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| 自己啓発・セルフマネジメント | 06:31 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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21世紀を生き抜く3+1の力

21世紀を生き抜く3+1の力21世紀を生き抜く3+1の力
(2014/05/22)
佐々木裕子

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kindle版 21世紀を生き抜く3+1の力

満足度★★★★
付箋数:26

あなたが、投資家だったとしたとしたら、次の3つのうち
どの会社に投資しますか?

書かれている条件以外は、すべて同じと考えください。

  ・従業員平均年齢20代のA社
  ・従業員平均年齢50代のB社
  ・人を常に入れ替え続けている従業員平均年齢40代のC社

この3社を比較して、B社に投資しようと考える人は、
ほとんどいないのではないでしょうか?

実はこの3社は、2050年の「国」の状態を表したもの。

A社は、インドやアフリカなどの若き成長国。
C社は、「移民の国」アメリカです。

そしてほとんど投資したいと考える人がいないB社は、
超高齢化社会を迎えた日本です。

さて、あなたは、2050年には、何歳になっていますか?
あなたの子どもは、何歳でしょうか?

本書の著者、佐々木裕子さんは、まずは36年先である
2050年の世界をリアルに想像させ、21世紀を生き抜くために
私たちが身につけておくべきスキルについて解説します。

この時代に求められるスキルは、言われたことを
きちんと実行する力でもなければ、
誰かに敷かれたレールの上をひた走る力でもありません。

必要なのは、次の3つの力です。

  1. 考える力
   想定外の問題や経験値のない課題に向き合い、自分の頭で
   「何が本質的にやらなければならないことか」を
   考えることができるか?

  2. 共創する力
   「多様な」人々との議論を通じて、その議論の中から学び、
   ベストな答えを導き出し、実践し始めることができるか?

  3.進化する力
   自分自身と真摯に向き合い、自ら気づき、学びながら
   「進化」することができるか?

そして、これらの3つの力の真ん中にあって、
どの力を発揮するにも、必要な本質的な問いがあります。

それは、決して答えるのが簡単な問いではありません。

  「結局のところ、自分が目指したい世界、目指したいものは何か?」

これを自分に問い続け、明確に答えることが3つのスキルを
結びつける核となるのです。

それが本書のタイトルとなっている「3+1の力」。

  「2050年は、偶然にも、私の小さな娘が、母が私を産み、
  私が娘を産んだ年齢になる年です。この本を書きながら、
  そのころ、私は何をしているのか、そのとき娘はどんな
  人生を生きているのか、考えを巡らせていました。」

本書は、親から子へのメッセージでもあるので、
私は、自分がどんなスキルを身につけるべきかを考えると同時に、
自分の子どもにどんな力を身につけて欲しいかを想像しながら
読みました。

佐々木さんは、まだ、お子さんが小さい(2歳ぐらい?)ので、
将来読んで欲しい、メッセージとして本書を著したのでしょう。

私の場合は、娘が中学生なので、近いうちにタイミングをみて、
本書を読ませようと思います。

この本から何を活かすか?

本書の中で、21世紀を生き抜く力を身につけた実例として
紹介されているのが、元七大陸最高峰最年少登頂記録保持者で
株式会社フィールド&マウンテンを起業した山田淳さん。

山田さんは、佐々木さんのマッキンゼー時代の同僚だそうです。

以前、このブログでも山田さんの『夢へのルートを逆算せよ!』を
紹介したことがあったので、彼が本書で説明されている
「3+1の力」を身につけているのはよくわかりました。

山田さんは、「自分が目指したい世界、目指したいものは何か?」
を自らに問い続け、見つけた答えに邁進しています。

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| 仕事術・スキルアップ・キャリア | 06:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ホリエモンとオタキングが、カネに執着するおまえの生き方を変えてやる!

ホリエモンとオタキングが、カネに執着するおまえの生き方を変えてやる!  (一般書)ホリエモンとオタキングが、カネに執着するおまえの生き方を変えてやる! (一般書)
(2014/05/30)
堀江 貴文 , 岡田 斗司夫FREEex

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kindle版 ホリエモンとオタキングが、カネに執着するおまえの生き方を変えてやる!

満足度★★★
付箋数:18

  「2013年3月に出所してまもなく、ぼくは岡田斗司夫さんと3度目の
  対談をした。出版社は、以前の対談も併せて書籍化したいという。

   “岡田さんと話したのなんて、もうずいぶん前だろうに。
  そんな古い話をいまさら本にしてどうするんだ?”

  読み返してみた。全然、古くなかった。
  ぼくたちが話していたことが、ようやく具現化してきたのだと
  感じた。」

これは、本書の「おわりに」に寄せた堀江貴文さんの言葉。

本書は、2010年5月12日、2011年4月5日、2013年6月18日に
都内で行われた堀江さんと岡田斗司夫さんのトークイベントを
もとに構成し、加筆したものです。

堀江さんが言うように、話しに古さを感じさせませんが、
すでに他のメディアや本などで聞いている内容です。

対談のテーマ自体も、特に「おカネに執着する生き方を変える」
ことにフォーカスしたものではありません。

岡田さんが展開する「評価経済」の話しが対談の中で
出てくるので、本書のようなタイトルをつけたのでしょう。

ですから、タイトルはちょっと後付け感がありますね。

本書の後半は、アニメを作るプロジェクトの話し。

3度の対談が、堀江さんが服役していた期間をはさんで
行われているのが興味深いところです。

最初の2010年の対談は、まだ、堀江さんの実刑が
確定する前の時期です。

堀江さんと岡田さんは、それほどお互いを知らず、
手探りの状態から会話を始めます。

もっと前から、知り合いだったような感じのするお二人ですか、
この時がファーストコンタクトなの? と思わせるほど、
お互いに相手については、2次情報でしか知らなかった様子が
伝わってきます。

ロケットのことや、小四病、オタキングexの仕組みなどについて
対話しています。

岡田さんの分析が鋭く、堀江さんを次のように評しています。

  「堀江さんから “わからない” という言葉が出てくるときというのは、
  人間の弱さがわからないときなんです。この世のあらゆる産業は、
  人間の弱さを補完するためにあるといっていい。
  だったら、他人の弱さに敏感になって、そこにビジネスチャンスが
  あると思ったほうが合理的でしょう。」

2011年の2回目の対談は、堀江さんが東京拘置所に収監される前。

この回で、貨幣経済の限界を論じ、個人の上場や、SFの必要性などを
語り合っています。

東日本大震災の後なので、エネルギー問題についても言及します。

最後の2013年の対談は、堀江さんが長野刑務所から仮釈放
された後に行われています。

  「刑務所から出てきた堀江さんをねぎらいに行ったら、
  いきなりアニメ作りましょうと言われて。
  堀江さんはアニメファンだったんですか?」

という岡田さんの質問から始まります。

この回では、「オネアミスの翼」の続編を作ることをテーマに
対談が進み、次世代型の資金調達方法などが話し合われています。

復帰後の堀江さんの話を聞いていても、2年間塀の中にいて、
社会から隔離されていたようには感じさせません。

この本から何を活かすか?

どの回の対談においても、堀江さんと岡田さんは、
「どうやってやるか」という方法ではなく、
「なぜ、そう考えるか」を語り合います。

ですから、本書はお二人のノウハウを知るのではなく、
思考法を知るための本です。

  「本書では、僕と堀江さんは互いの “理由” を尋ねあいます。
  知りたいのは “方法” じゃなくて “考え方” だからです。
  問題の解き方を知りたいんじゃない。
  問題を理解する思考法を知りたいんです。」

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| マネー一般 | 07:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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会社が正論すぎて、働きたくなくなる

会社が正論すぎて、働きたくなくなる 心折れた会社と一緒に潰れるな (講談社プラスアルファ新書)会社が正論すぎて、働きたくなくなる 心折れた会社と一緒に潰れるな (講談社プラスアルファ新書)
(2014/06/20)
細井 智彦

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満足度★★★
付箋数:21

講談社の呉さんから献本いただきました。ありがとうございます。

あなたの会社には、次のような兆候はありませんか?

  ・上司の態度が変わり、パワハラが増えた
  ・会社が現場を無視し、生の声を聞かなくなった
  ・以前にも増して、マニュアル支配が強まった
  ・不正防止が強化され、罰則が目立つようになった
  ・株主が変わり、従業員を無視した経営判断が多くなった
  ・社内がピリピリしたムードや殺伐とした雰囲気に変わった
  ・従業員に気になる言葉グセや行動が目につくようになった

もし、これらの兆候が見られたら、それは「うつ病」のサインです。

ただし、細井智彦さんが本書で紹介する事例は、
「人のうつ病」ではなく、「会社のうつ病」。

会社は法人格という人格を持っています。

転職エージェントとして、多くの会社の状態を見てきた
細井さんは、人がうつ病にないなるように、会社自体の心が折れ、
うつ化している会社が増えていることに気づきました。

それらの会社の特徴は、まじめな「正論」を振りかざしていること。

会社のうつ化は次のような流れで起こります。

  業績の悪化 → 方針のつまずき → 売れない原因探し
  → 手段を講じる → それでも売れない → 焦燥感と無力感
  → 思考停止状態 → うつ化

この会社のうつ化は、いわゆるブラック企業で
起こるわけではないようです。

ブラック企業とは、過重な労働を強いて従業員を
使い捨てにするような待遇そのものが劣悪な会社です。

しかし、うつ化した会社は、必ずしも働く環境が
酷いわけではなく、福利厚生などが充実した、
働きやすい会社でも、十分に起こりえるのです。

また、細井さんは、逆にうつ化しにくい企業の特徴も挙げています。

  ・会社が目指したい将来像や姿勢、こだわりを明文化したものがあり、
   実際に事業の判断で活かされている

  ・数字や効率だけでなく、人の気持ちを大切にし、
   それを最大限活かすために金銭以外で
   社員にやりがいを与えることができている

簡単に言うと、「ビジョン」が示され、「働きがい」のある会社は
うつ化しにくいようです。

本書は前半で、正論を振りかざし、働く人ばかりでなく、
会社そのものがうつ化する実態を明らかにします。

後半では、会社の正論に振り回されないタフな社員になるために、
次のように自分を変貌させていくためのヒントを示します。

  1. 会社を違う視点で捉えることができる
  
  2. 周囲の正論に左右されない、自分なりの働き方で、
   楽しく仕事ができる

  3. 会社内の評価向上にとどまらず、自分自身の
   市場価値を上げることができる

あなたが働いていて、心が折れそうになったら、
まずは会社自体のうつ化を疑ってみる。

そして、会社と一緒に潰れないタフな自分に変えていく。

本書は自分の価値を高める「新しい働き方」を提案しています。

この本から何を活かすか?

本書には、「会社の正論に対向するポイント」が
まとめられています。

その中で、私が面白いと思ったのは
「会社に借りをつくる」という考え。

うつ化した会社で心が折れてしまう人は、マジメで、
会社が求めることに応えようと必死になる人。

すると、会社に貸しばかり作って、
「やらされている感」が強くなってしまいます。

こんな場合は、ちょっと息抜きをするような感覚で、
あえてサボり、会社に「借り」を作ることで、
やらされている感を減らすことが有効なようです。

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なぜ、あの人の話に耳を傾けてしまうのか?

なぜ、あの人の話に耳を傾けてしまうのか? 「公的言語」トレーニング (光文社新書)なぜ、あの人の話に耳を傾けてしまうのか? 「公的言語」トレーニング (光文社新書)
(2014/05/15)
東 照二

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kindle版 なぜ、あの人の話に耳を傾けてしまうのか?~「公的言語」トレーニング~ (光文社新書)

満足度★★★
付箋数:19

あなたは、次の2つのうち、どちらの文を使いますか?

  ・花子は太郎からプレゼントをもらった。
  ・花子は太郎にプレゼントをもらった。

どちらも同じ内容を伝える文ですが、
使っている助詞が「から」と「に」で違うことで、
微妙にニュアンスが違います。

一般的には、「から」を使う人が多いのではないでしょうか。

この2つの文の違いは、「ウチ」の言語と「ソト」の言語の
違いに関連しています。

そもそも、私たちが普段使う言語は、大きく分けて
「私的言語」と「公的言語」の2種類があります。

私的言語とは、「ウチ」のことばで、知り合いなどに使う、
インフォーマルなことば。

公的言語とは、「ソト」のことばで、初対面の人などに使う、
フォーマルなことば。

実は、「太郎から」はソト的なニュアンスのある公的なことば。
「太郎に」と表現するのはウチ的で私的なことばなのです。

  「本書では、この、ウチの “私的言語” 、ソトの “公的言語” に
  着目する。そして、日本人であれば、おそらく誰もが
  知っている人物の話しことばの実例を通して、日本人の
  ことばのスタイル、目指すべき “公的言語” のあり方を
  考えてみたい。」

本書の目的は、公的言語をうまく使えるようになること。

著者、ユタ大学言語学部教授の東照二さんは、
思わず耳を傾けてしまう「あの人」の実例として、
次のお二人を挙げて、公的言語の使い方を説明します。

一人目は、元首相の小泉純一郎さん。

戦後3番目に長い首相在任期間で、ワンスレーズ・ポリティックス
とも揶揄された面もありましたが、その発言力の強さは、
他の首相と一線を画しました。

二人目は、プロゴルファーの石川遼さん。

ゴルフの実力はもちろんのこと、謙虚で礼儀正しく、
なおかつ明るい受け答えをする姿勢は、
ゴルフをしない人からも広く好感を持たれています。

世代も職業も全く違うお二人ですが、共通するのは、
どちらも「公的言語」を使うのが巧く、
話し手中心ではなく、聞き手中心の話し方をすることです。

また、本書で興味深いのは、「内向型」と「外向型」の性格と、
公的言語の関係を考察していること。

一般的には、外交的な性格の人は、ソトに向けての話が得意で、
内向的な性格の人は、見知らぬ人とフォーマルに話すのが
苦手というイメージがあります。

本書では、「自由特質論」という考えが紹介されています。

これは、人は定まった性格と、自由に変貌する性格の
間を行き来する能力が備わっているという考えです。

要するに、内向的な性格でも、自分が大切だと思う時には、
性格をスイッチして、外交的に振る舞うことができるということ。

ですから、生まれ持った性格は、そのまま変える必要がなく、
イザという時にスイッチさえできれば、
内向的な人でも、上手な公的言語の使い手になれるようです。

この本から何を活かすか?

  コミュニケーションの「シャープ・モデル」

本書では、世界的なスピーチ・コンサルタントの
バート・デッカーさんが提唱する、聞き手を説得する話し方、
「シャープ・モデル」が紹介されていました。

  S - Stories and examples(物語、例)
  H - Humor(ユーモア)
  A - Analogies(類推、譬え)
  R - References and quotations(参照、引用)
  P - Pictures and visual aids(絵、視覚教具)

この5つの要素が入っていると、聞き手を惹きつけ、
効果的なコミュニケーションがとれるそうです。

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社畜もフリーもイヤな僕たちが目指す第三の働き方

社畜もフリーもイヤな僕たちが目指す第三の働き方社畜もフリーもイヤな僕たちが目指す第三の働き方
(2014/06/24)
佐藤 達郎

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満足度★★★
付箋数:22

あさ出版の畑下さんに献本いただきました。ありがとうございます。

どうしても避けられない、長時間労働。
精神的にも肉体的にも、続けるのがハードな仕事内容。

そして、なにより望まないことを強いられても、
それを拒否できないツラさ。

あなたの職業人生は、会社や組織に奪われていませんか?

会社の言いなりになって、自分の信念や意志を持たずに
働いている状態が、いわゆる「社畜」。

しかし、組織に属したまま、脱社畜化するのは難しい。

そこで考えるのが、「独立・起業」の道ですが、
いきなり会社を辞めて、起業一本でスタートするのは、
非常にリスキーです。

私たちの選択肢は、「会社員」と「独立・起業」の
2択しかないのでしょうか?

かつて、藤井孝一さんは在職中から起業するスタイルを
提唱し、それを「週末起業」と呼びました。

この働き方は、会社員から一足飛びに独立・起業するのではなく、
途中の段階を設けてリスクを減らしたもので、
最終目標は独立・起業ですから、2択には変わりありません。

しかし、本書の著者、佐藤達郎さんが示すのは、
それとは異なる、第三の働き方です。

それが「モジュール型ワーキング」という働き方。

会社員、フリーランスといった業務形態に囚われず、
働く内容と収入をいくつかの「モジュール(働き口)」に分けて、
そのモジュールの組み合わせで、職業人生を組み上げていきます。

例えば、会社員をやりながら、フリーのカメラマンとしても働き、
カフェも経営する。

例えば、フリーでカメラマンをしながら、
ライターやデザイナーもやる。

職業形態ではなく、「どのように仕事を組み合わせるか」が、
このワークスタイルのポイントです。

本書では、モジュール型ワーキングという働き方を提案し、
実際にどのようにして、この働き方へ移行するかを
丁寧に解説します。

モジュール型ワーキングは、4つのタイプに分かれます。

現在持っている自分の専門性を追求し、その専門性を軸として
モジュールを拡張する「専門性追求拡張タイプ」。

現在持っている本業はキープしつつ、本業とは関係のない
領域に興味・関心を拡散し、新たなモジュールをつくる
「本業キープ拡散タイプ」。

自分の憧れ、夢、やりたいことを本業として成立させるために、
他の仕事で収入の確保を図りつつ、その憧れにつながる
モジュールを持ちながら働く「憧れ中心下支えタイプ」。

自分の設定するテーマにつながりそうな仕事はなんでも
雑食的に取り組み、複数のモジュールを持って働く
「テーマ中心雑食タイプ」。

本書では、自分の現状と環境をSWOT分析で把握し、
どのタイプのモジュール型ワーキングが適切かを判断します。

更に、自分のタイプか決まった後は、ワークシートを利用して、
段階的にモジュール型ワーキングの実践に移ります。

本書には、佐藤さん以外にも、このワークスタイルを採用する
安藤美冬さんなど、4人の実践者へのインタビューも掲載。

モジュール型ワーキングのイメージが掴めるように
書かれています。

この本から何を活かすか?

  「収入の確保」×「やりがい」×「働き心地」

この3つのバランスが、モジュール型ワーキングのカギ。

この中で、見落とされがちなのが「働き心地」です。

モジュール型ワーキングでは、一般の会社員と比べ
人間関係が希薄になる可能性もあるので、
「働き心地」が悪くならないよう注意が必要なようです。

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たった一度の人生は好きなことだけやればいい!

たった一度の人生は好きなことだけやればいい!   東大卒ポーカー世界チャンプ 成功の教えたった一度の人生は好きなことだけやればいい! 東大卒ポーカー世界チャンプ 成功の教え
(2014/05/09)
木原 直哉

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満足度★★★
付箋数:20

東大卒のプロポーカープレイヤー、木原直哉さんの人生論。

木原さんは、人生の究極の目的は、
「自分が幸せになること」だと言います。

では、幸せになるには、どうしたらいいのでしょうか?

答えはシンプルです。

   「好きなことをやり続ければいい」

つまり、好きなことをやり続ければ、幸せになれるというのが、
本書のメインメッセージです。

  「世の中に成功するための法則があるとすれば、
  自分が本当に好きなことを見つけ、やり続けるしかないと
  確信しています。」

世の中には、好きなことを仕事にしない方がいい
と言う人もいます。

その理由は、好なことが仕事になってしまうと、
義務感が生じて、楽しくなくなってしまうから。

しかし、木原さんはゴールから論理的に考えるので、
それとは逆の結論にたどり着きます。

ある分野で成功するには、一流ではなく、超一流を目指します。
そのためには、人並み外れた「努力」を続けるのが必須。

だから努力を続けるのが苦痛と感じない分野では成功しません。

もっと言うと、努力自体が楽しいと思う分野で
勝負することが成功への第一歩なのです。

本書では、「好きなことをやり続ける」というシンプルな
成功法則を実践して、日本人として初めてポーカーの
世界チャンピオンになった木原さんの考え方を紹介します。

「そこまで好きで、打ち込めるものが見つからない」

そう思う人も多いでしょう。

好きなことが見つからない人には、「まずやってみる」ことを
癖にするようと、木原さんは助言します。

自分の好奇心のアンテナに引っかかったら、面倒臭がらずに、
実際に試してみないと、そのことが自分が好きかどうか、
永久にわかりません。

「わざわざ自分で試さなくても、調べれば自分が好きか
そうじゃないかくらい判断できる」

木原さんの考えに対し、こういう意見を言う人は、
やってみた結果、やっぱり自分に合わないと判断するまでの
時間や労力がもったいないと考えているのでしょう。

しかし、木原さんは、あらかじめ無駄なことを排除し、
必要と思われることだけをやることは、
かえって非効率で非合理的、最も損な生き方だと考えます。

なぜなら、前もって情報をいくら集めても、
それは実体験で得られる経験値の足元にも及ばないから。

たとえ、実際に経験したことが思ったような結果に
結びつかなくても、それはそれで貴重な経験が得られるので、
人生にとって決して無駄な時間ではないのです。

本書には、東大を卒業して、プロポーカープレーヤーになった、
木原さんの常識に囚われない生き方が語られています。

  「昨日までと同じ日々を、これから先も送って行きたい人や、
  安定や安心こそが大事だと思っている人や、10年後もこの社会は
  何も変わっていないと信じる人には、もしかしたら本書は、
  あまり役に立たないかもしれません。

  けれども、たった一度の人生を思いっきり楽しみたい。
  少しでも進化したい。そして、どうにかして真の成功を
  手に入れたいと願っている人に対しては、たくさんのヒントを
  与えることができるのではないか。そんな自信があります。」

この本から何を活かすか?

  「トレーニングしなければ論理的思考は身につかない」

ポーカーで勝つには、運・記憶力・観察力・経験値などの
いくつもの要素が必要ですが、それらの中で最も重要度が高い
要素が、「論理的思考力」です。

  「日頃から、いろいろなニュースや出来事に対して
  論理的に考える、ということをずっと続けていくこと」

これが論理的思考力を高めるための、木原さんからのアドバイスです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 成功哲学 | 06:29 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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自分でやさしく殖やせる 「確定拠出年金」最良の運用術

自分でやさしく殖やせる 「確定拠出年金」最良の運用術自分でやさしく殖やせる 「確定拠出年金」最良の運用術
(2014/05/22)
岡本 和久

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満足度★★★★
付箋数:25

日本実業出版社の細野さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

本書は世界最大級の年金運用会社、
バークレイズ・グローバル・インベスターズ日本法人の元社長、
岡本和久さんが、年金運用で培ったノウハウを
個人の資産運用にアレンジした方法を紹介する本。

タイトルの通り、非課税制度のメリットがある、
「確定拠出年金」を使っての資産運用がメインとなります。

確定拠出年金は、個人型と企業型がありますが、
毎月の拠出額に上限が決められています。

なぜなら、すべての人が加入できるわけではないので、
圧倒的に有利な優遇措置を無制限に使われると、
不公平になってしまうからです。

現金化に制限があるなど、デメリットもありますが、
税制面では最近話題のNISAよりも有利ですから、
加入できる人は、使わない手はありません。

また、本書では確定拠出年金を自分で運用し始める前に
知っておきたい「投資の基本」が解説されています。

実は、私がこういった投資の本の、
良し悪しを判断する、一つの基準があります。

それは、「ドルコスト平均法のデメリット」を
説明しているかどうかです。

投資の基本を説明する本では、必ずインデックスファンドの
購入がススメられます。

その時の買い付け方法として、登場するのが、
定時定額買付法であるドルコスト平均法です。

私は、ドルコスト平均法の効果を否定しませが、
それがあたかも万能のような説明をしていたり、
デメリットを一切説明していない本は信用しません。

どんな投資法も万能ではなく、有効に機能する場合もあれば、
機能しない場合もあるからです。

本書では、ドルコスト平均法のデメリットも
しっかり説明されています。

しかも、それを応用した「バリュー平均法」まで紹介されています。

本書のメイントピックは、このバリュー平均法の解説と
言っていいかもしれません。

  「最強の “バリュー平均法” でより効率的な積立投資をしよう」

本書は6章構成で、全体的に守りの資産運用本ですが、
バリュー平均法を紹介している第5章だけは異質で、
攻めの資産運用という雰囲気があります。

正直、この章だけでも読む価値は十分にある本です。

この本から何を活かすか?

バリュー平均法とは、1991年に米国の
マイケル・エデルソン博士が発表した積立投資法。

ドルコスト平均法のように毎月、同じ金額を自動的に
投資するのではなく、マーケットの変動に合わせて
時には売却も交えて積立を行う方法です。

いくら最強の投資法といっても、当然、弱点はありますから、
まずはデメリットを説明します。

1つは、長期にわたって下落を続ける場合には、
毎回の投資金額が増加するので、積立可能な資金の限界がくる
可能性があること。

もう1つは、ほとんど手のかからないドルコスト平均法と比べて、
手法は決まっていても、自分で計算して発注するので、
多少、手間がかかること。

この2点のデメリットを除くと、ドルコスト平均法より、
高い投資効果が得られます。

時価残高が予め決められた金額(バリュー経路)になるよう、
定期的に資金を投入することで、価格の安い時には
ドルコスト平均法よりさらに多く、価格の高い時には
ドルコスト平均法よりさに少なく買うことになります。

また、相場が急騰して時価残高がバリュー経路を
上回った場合は、超過分の「売り」も行います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 投資 | 12:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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インサイドボックス 究極の創造的思考法

インサイドボックス 究極の創造的思考法インサイドボックス 究極の創造的思考法
(2014/05/15)
ドリュー ボイド、ジェイコブ ゴールデンバーグ 他

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kindle版 インサイドボックス 究極の創造的思考法

満足度★★★
付箋数:23

イノベーションを起こすには、どのように発想すべきか?

ビジネスリーダー達は、常に、革新的なものを生み出そうと試み、
私たちも、創造的な仕事を求められています。

そして、固定観念やパターンを捨てて、枠の外
(アウトサイドボックス)で考えることで、
独創的なアイディアは生まれると思われています。

例えば、自分の製品やサービス、プロセスと直接関係しないものを
参考にして、一切の制約を設けずに発想する。

そのようなブレインストーミングが、良しとされてきました。

しかし、本書の著者、ドリュー・ボイドさんと
ジェイコブ・ゴールデンバーグさんは、これと正反対の考え方を示します。

  「イノベーションの数を増やし、その質とスピードを高めるためには、
  一定のヒナ型にのっとって、勝手知った世界の内側で ―
  つまり枠の外ではなく(枠の中:インサイドボックス)、
  すなわち制約の中で ― 考えるべきだと、私たちは思っている。」

つまり、創造性は一定のパターンから生まれ、
枠の外で考えるのではなく、枠の中で考えた方が、
素早くイノベーションを起こすことができるということ。

なぜなら、アウトサイドボックスで考えると、
あまりに多すぎるアイディアが無秩序を生み、
真に革新的な発想が出てくるのを妨げるから。

ヒナ型を用い、制約の中で考えぬくインサイトボックス思考こそが、
飛躍的な解決策を見つけ出すことができると述べられています。

実際にヒナ型による制約が、創造性を高める例は、
ビジネス以外でも見ることができます。

史上最も成功したミュージシャンで、音楽の世界に
イノベーションを起こしたビートルズ。

実は初期のころの作曲方法には、パターンがあり、
ヒナ型にのっとって、曲作りをしていたとポール・マッカトニーさんは、
あるインタビューで答えています。

また、ミステリーの女王、アガサ・クリスティさん。

彼女もまた、ヒナ型を用い、自分を枠にはめることで、
創造性を高め、多くの魅力的な推理小説を生み出しました。

それでは、実際にどのようにして、枠の中で考え、
イノベーションを起こすのか?

本書では、インサイトボックス思考をするのための
5つのテクニックを紹介します。

  1. 引き算
   従来、製品やサービスに欠かせないとみなされていた
   要素を取り除くことで、イノベーションを生む

  2. 分割
   既存の構成要素を分割し、一部を分割して用いることで、
   新たな創造的な製品を生む
  
  3. 掛け算
   製品やサービスの一部の要素をコピーして量産し、
   その際、それまで無意味と考えられていた変更を加える

  4. 一石二鳥
   1つの要素に、これまで無関係と考えられていた
   複数の機能をもたせることで、イノベーションを成し遂げる

  5. 関数
   互いに関係ないと思われていた複数の要素を連動させ、
   一方を変えると、それに合わせて他の要素も変わるようにする

私も、漠然と広範囲で考えるより、ある程度制約の中で考えた方が
アイディアが閃きやすいことを実感しているので、
本書の方法論は、理にかなっているように感じました。

この本から何を活かすか?

本書では、閉じた世界の中で積極的に「矛盾」を見出すことを
推奨しています。

  「矛盾に見えるものはほとんどの場合、実際には矛盾でない。
  矛盾はたいてい、人の頭の中だけに存在している。」

見せかけの矛盾は、取り除くことができ、
そこに創造的な解決策が隠されている場合があるようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| アイディア・発想法・企画 | 06:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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自分の考えを「伝える力」の授業

自分の考えを「伝える力」の授業自分の考えを「伝える力」の授業
(2014/06/05)
狩野 みき

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kindle版 世界のエリートが学んできた 自分の考えを「伝える力」の授業

満足度★★★★
付箋数:25

日本実業出版社さんから献本いただきました。ありがとうございます。

  「横並びでがんばっていれば成功する、という時代は終わりました。
  自分の意見をきちんと持ち、それを伝え、議論することが
  できなければ、プレゼンス(存在感)がなくなってしまう。
  そういう時代になってきたのです。
  建設的な意見を堂々と言う人は、日本でも一目置かれますし、
  グローバルな舞台においては、尚さらです。」

会議や議論の場で、説得力ある意見が言えるようになりたいと
思っていても、実際には言えず、悩んでいる人も少なくありません。

本書は、そんな悩みを解決することを目的に書かれ、
意見を言うこのが苦手な人でも、カドを立てずに、堂々と、
自分の考えを伝えるコツを紹介します。

著者は、TEDトークにも出演した経験があり、
大前研一さんのビジネス・ブレークスルー大学で
実践ビジネス英語講座の講師を務める狩野みきさん。

本書は、2013年6月に刊行して大好評だった
世界のエリートが学んできた 「自分で考える力」の授業
に続く、シリーズ第2弾です。

それでは、なぜ、議論の場で、自分の意見が言えない人が
多いのでしょうか?

狩野さんは、その主な原因を2つ挙げています。

1つは、自分の意見が間違っていたらイヤだという気持ちがあるから。

もう1つは、意見を言って、その場の空気を乱したくない
という気遣いの気持ちがあるから。

しかし、意見とは、その人の立場や経験、知識から一人ひとりが
持つもので、「正しい意見」も「間違った意見」もありません。

あるのは、「説得力のある意見」と「説得力のない意見」です。

また、空気を乱さない気遣いは、いかにも日本人的ですが、
グローバル時代においては、一人ひとり考えが違うことが前提です。

議論の場では、自分だからこそ言える意見を伝えることが、
貢献となると考えるべきなのです。

また、意見を言っても「よくわからない」と言われるのは、
根拠がなかったり、伝えるための手順を間違っているからです。

最初に、シンプルかつ、十分な定義を持ってきます。

次に、詳細説明は、何を入れて何を捨てるかを考えます。

詳細を取捨選択した後は、重要度の高い方から低い方へ
逆ピラミッド型に並べます。

以上の手順を基本として、狩野さんは更に、
「相手にきちんと理解してもらえる意見の伝え方」の
9つのコツを紹介します。

  1. とにかく結論を最初に言う
  2. 相手に合った話し方で話す
  3. 話全体の流れを見せる、これから何を話すのか予告する
  4. 大事な箇所は繰り返す
  5. 断定的な口調は避ける
  6. あくまでも自分の一意見であることをアピール
  7. 手を効果的に使う
  8. 相手の目を見よう
  9. 伝えるための「良い声」を意識する

本書が説明するのは、意見の伝え方だけにとどまらず、
質問力やコメント力を高める方法、反論の仕方と反論に負けない方法、
そしてグローバル・プレゼンのコツまでが紹介されています。

使えるTipsや身につけるためのエクササイズも盛りだくさんで、
それらを実践すれば、確実にプレゼンスが高まると思える
充実の内容です。

この本から何を活かすか?

  「結論を先に言う」人になるためのエクササイズ

何かトピックを決めて、「これについて、どう思う?」と自問し、
それに対する答えを、必ず<結論→根拠>の順序で述べます。

トピックは何でもよく、長くても30秒ぐらいで答えます。

例えば、「玄米」というトピックを選んだ場合

  「(結論)玄米は身体にいいと思う
  →(根拠)精米していないものは身体にいいらしいから」

のように言って、結論→根拠の順で言うことをクセづけします。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 06:29 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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知性を磨く― 「スーパージェネラリスト」の時代

知性を磨く― 「スーパージェネラリスト」の時代 (光文社新書)知性を磨く― 「スーパージェネラリスト」の時代 (光文社新書)
(2014/05/15)
田坂 広志

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kindle版 知性を磨く~「スーパージェネラリスト」の時代~ (光文社新書)

満足度★★★
付箋数:23

本書のテーマは「知性を磨く」こと。

最初に田坂広志さんが本書で行っているのは、知性を定義すること。

  そもそも、「知性」とは何か?

田坂さんの著書をよく読む方は、ご存知だと思いますが、
田坂さんは、「知性とは●●である」というように、
結論を先に書きません。

必ず、最初に「問い」を立てます。

その問に答えながら、また新しい問いを立てる。
そうして、一段一段、思考を深めるスタイルで語ります。

なぜなら、その思考のプロセスを辿ることが大切だから。

誰が見ても、答えが明確に決まっている問題なら、
最初に結論を言って、後からその理由を述べてもいいでしょう。

しかし、田坂さんが挑むのは、予め答えが用意されている
問題ではありません。

絶対的な答えが存在しない、哲学的な要素を含むテーマなので、
その考えに至るプロセスを、紙上で再現するのです。

読者は、一つひとつの「問い」を田坂さんと共に考えることで、
1人では到達できない所まで、思考を深めることができるのです。

あたかも、田坂さんと一緒に思考の旅をしている感覚になります。

さて、本書では、知性に似た言葉と比較することで、
「知性とは何か」を明確にします。

その言葉とは、「知能」、「知識」、「智恵」です。

  「知能」とは、「答えの有る問い」に対して、
  早く正しい答えを見出す能力のこと。

  「知性」とは、「答えの無い問い」に対して、
  その問を、問い続ける能力のこと。

  「知識」とは、「言葉で表せるもの」であり、
  「書物」から学べるもの。

  「智恵」とは、「言葉で表せないもの」であり、
  「経験」からしか掴めないもの。

  「知性」の本質は、「知識」ではなく、「智恵」である。

特に「知識を学んだだけで、智恵を掴んだと錯覚してしまう」
ことは、日常生活でもよく遭遇するので注意が必要です。

本書には、田坂さんのこんなエピソードが紹介されていました。

あるとき、田坂さんはテレビのプロ野球を見ていました。

その日の試合は、ピッチャーのフォークボールの切れが良く、
三振の山を築いていました。

そこで、アナウンサーが解説の落合博満さんに聞きました。

  「落合さん、現役時代の落合さんなら、今日のあのピッチャーの
  切れ味の良いフォーク、どう打ちますか?」

この質問に対し、落合さんは淡々と答えます。

  「ああ、あのフォークね・・・。
  今日のあのフォークは、切れ味が良いから、ストンと落ちる。
  落ちたら打てない。だから落ちる前に打つの・・・・」

この解説を聞いて、田坂さんは、心の中で膝を叩き
「なるほど!」と思ったそうです。

しかし、田坂さんはその直後に、自分が「知識と智恵の錯覚」に
陥っていることに気づいて、苦笑いしました。

フォークを落ちる前に打つのは、落合さんほどの天才打者が、
永年の修行を通じて掴んだ秘訣で、
素人が簡単に真似できない至難の業。

それを、田坂さんはただ頭で理解して、一瞬、
自分でもフォークが打てるような錯覚に陥ってしまったそうです。

さて、本書では「スーパージェネラリスト」へと、
知性を磨いていく必要性が語られています。

スーパージェネラリストとは何か?
なぜ、スーパージェネラリストが求められているのか?

本書で、田坂さんに導かれる思考の旅をお楽しみください。

この本から何を活かすか?

本書のアマゾンのレビューを見ると、「自著の宣伝が多い」
と感じている方もいるようです。

しかし、私はそのようには感じませんでした。

あくまで田坂さんは、その思考プロセスは既に他の本に
書いた事を示し、重複して書くことを避けたに過ぎないからです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 06:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「社長、辞めます! 」 ジャパネットたかた 激闘365日の舞台裏

「社長、辞めます! 」 ジャパネットたかた 激闘365日の舞台裏「社長、辞めます! 」 ジャパネットたかた 激闘365日の舞台裏
(2014/05/14)
荻島央江

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満足度★★★
付箋数:22

2012年秋、通信販売大手、ジャパネットたかた代表取締役の
高田明さんは、あるメディアの取材の席で、次のように語りました。

  「13年、過去最高益を更新できなければ、社長を辞めます」

ジャパネットたかた(以下、ジャパネット)は、1986年の創業以来、
ずっと右肩上がりの成長を続けてきました。

しかし、2011年、2012年は2期連続で減収減益。

その最大の要因は、テレビ販売の不振でした。

家電エコポイント制度が終了し、地上デジタル放送に完全移行した
11年7月以降、テレビがぱたりと売れなくなったのです。

それまで、全体の5割強を占める主力商品だったテレビの販売は、
地デジ特需で、数年分のテレビ需要を先食いしてしまい、
最盛期の5%程度にまで、落ち込んでしまいました。

そんな状況の中で出されたのが、高田社長の最高益を
更新できなければ、辞任するという宣言でした。

経営危機を脱するため以外にも、この宣言の裏には高田社長の
大きな意図が隠されていました。

それは、ジャパネットを100年続く企業にすること。

ジャパネットと言えば、高田社長が甲高い声で行う、
個性的な商品説明が印象的です。

しかし、実際の高田社長は、MCを行う以外にも、
販売する商品の目利きも務め、強力なリーダーシップを発揮し、
会社を牽引していました。

「あの会社、社長がいなくなったらダメになる」と世間で
噂されていた以上に、実は高田社長の影響力が大きく、
トップダウンで経営が行われていた会社だったのです。

いくら、若々しく見えて年齢不詳と言われる高田社長でも、
この時、すでに64歳になっていました。

後継者のことも考えるべき時期に来ていたのでしょう。

2012年の危機を自分のリーダーシップだけで
乗り越えても意味がない。

ジャパネットを100年続く企業にするには、
自分なしでも、社員の力で危機を乗り越え成長できる
ようにしなければならない。

「親は永遠に子どものそばにはいられない」との思いで、
先の宣言をしたのです。

本書は、過去最高益更新を目指した、ジャパネットの
激闘の365日のドキュメント。

日経BP社の「日経トップリーダー」に掲載された記事を中心に、
新たな書き下ろしを加えて再構成したものです。

本書は、100ページ余りが、追跡ドキュメントで、
残りが、高田社長へのインタビューと、副社長で次期社長とも
目される高田旭人さん(長男)のインタビューの3部構成です。

ジャパネットは、2013年、目標を達成しました。

しかし、毎年12月に開催する「大望年会」の席で、
社員や取引先を前に、高田社長は、
「社長を務めるのは長くて2年」と新たに宣言をしました。

  「いつかはやらなければいけないことですからね。
  トップで一番大事なことは何かと言えば、私は引き際だと
  思っています。私は今、65歳です。今も気力十分ですが、
  元気なうちに権限を委譲する、走りながらバトンタッチするのが
  一番いい。社員には長くてあと2年、私から学べることがあれば
  どんどん吸収して、前へ前へと進んでほしい。
  私もあと2年だからといって遠慮はしません。」

この本から何を活かすか?

同じ商品でも、伝え方次第で売れ行きは変わります。

ジャパネットたかたは、2011年12月下旬から、
テレビ通販番組で、なんと三菱自動車の電気自動車
「i-MiEV」を紹介しました。

こんな数百万円する高額商品でさえ、ジャパネットは、
99台も売ってしまいました。

このテレビコマーシャルを見て、電気自動車に興味を持ち、
ジャパネットに電話せず、ディーラーで成約した人も
いるはずですから、高田社長の伝える力は凄まじいですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| ビジネス一般・ストーリー | 06:37 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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THINK LIKE ZUCK マーク・ザッカーバーグの思考法

THINK LIKE ZUCK マーク・ザッカーバーグの思考法THINK LIKE ZUCK マーク・ザッカーバーグの思考法
(2014/05/13)
エカテリーナ・ウォルター

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kindle版 THINK LIKE ZUCK マーク・ザッカーバーグの思考法

満足度★★★
付箋数:21

もし、あなたがビジネスで困難な状況に直面していたり、
あるいは新しくビジネスを始めようとしているなら、
次の質問を自分にしてみてください。

こんなとき、マーク・ザッカーバーグさんならどうするか?

その答えが、本書の中にあります。

マーク・ザッカーバーグさんは、世界最大のSNSサービス
フェイスブックの創始者で、CEOです。

2013年12月現在、フェイスブックの1日あたりの
アクティブユーザー数は平均7億5700万人。

フェイスブックを国にたとえると、中国、インドに次ぐ
世界第3位の規模にもなります。

そんなサービスを生み出した、ザッカーバーグさんの
思考法をまとめたのが本書です。

ザッカーバーグさん自身にはなれなくても、
ザッカーバーグさんの思考を真似ることはことはできる。

  「ザッカーバーグはフェイスブックについて “一代で築き上げた、
  最も影響力ある情報配信の仕組み” と表現している。
  はたして、その秘密はどこにあるのか ― 
  その答えを出すのが本書の目的である。
  本書はフェイスブックの歴史を振り返りながら、
  成功の謎を解き明かしていく。FBを率いるリーダーの人物像、
  そのビジョンやリーダーシップ、有能な人材を集める才覚など、
  一大帝国を築き上げた秘密に迫りたい。」

本書の著者は、経営やマーケティングのオピニオンリーダー
として注目を集める女性論客のエカテリーナ・ウォルターさん。

ウォルターさんは、次の「5つのP」という切り口で
ザッカーバーグさんの思考法を読み解きます。

  1. 情熱(Passion)
  2. 目的(Purpose)
  3. 人材(People)
  4. 製品(Product)
  5. パートナーシップ(Partnerships)

ただし、ウォルターさんが挙げるザッカーバーグさんの思考法は、
あくまで過去のエピソードや言動から読み解いたもので、
ザッカーバーグさん自身が、「そのときこう考えた」と
実際に語ったものではありません。

ウォルターさんの想像を大いに含んでいます。

そこで、本書が抽出した思考法が本当に通用するかを
検証するために、フェイスブック以外の企業やリーダーにも
共通する成功要因になっているかを確認しています。

  「本書で取り上げるのはフェイスブックにとどまらない。
  デザイナーズ系衣料販売サイトのスレッドレス、
  コメディ専用動画サイトのカレッジヒューモア、
  靴販売のトムス(TOMS)、デザイン家電のダイソン、
  靴・衣料販売のザッポスなど、さまざまな企業の事例を挙げながら、
  本書で取り上げる鉄則の大切さを検証していく。
  こうしためざましい成功を収めている企業でも、
  本書が提案する価値観や鉄則が生かされているはずだ。」

ザッカーバーグさんというより、ウォルターさんの考えが、
色濃く反映している部分もありますが、
それはそれで、十分に参考にできる内容でした。

この本から何を活かすか?

ウォルターさんは長年のリーダーシップの研究を重ねた結果、
有能なリーダーの資質を10項目にまとめ、
それを「リーダーシップのハチドリ効果」と命名しています。

なぜ、ハチドリなのか?

ハチドリは、世界最小の鳥で、前にも後ろにも横にも上下にも
飛ぶことができ、空中に静止することもできます。

鳥の中では、脳の割合が最大で賢く、そして驚くほど勇敢。

また、必要に応じて羽の色を周囲に溶けこむ色に変えたり、
逆に目立させたりすることもできるようです。

私は、結局、なぜハチドリなのかが、
いまひとつピンときませんでしが、10の資質は次の通りです。

  柔軟性・管理能力・機動力・戦略思考・不屈の精神
  ・怖いもの知らず・結果重視・直感・性格・自己啓発

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 10:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ノヤン先生のマーケティング学

ノヤン先生のマーケティング学ノヤン先生のマーケティング学
(2014/04/23)
庭山 一郎

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kindle版 ノヤン先生のマーケティング学

満足度★★★★
付箋数:24

  「オオコノハズクのノヤン先生は、ちょっとガンコなところも
  あるけれど、とっても物知りな、みんなの人気者。
  シンフォニーの森に夕日が沈むと、彼の元にはたくさんの
  ひとや動物たちがマーケティングの話を聴きに訪れます。
  さて、今日はいったい、どんなお話が聴けるのでしょうか・・・」

ノヤン先生は、世界で唯一、マーケティングで生計を立てる
ちょっと変わったミミズクです。

1982年から、マーケティングを一生の仕事にした、
この道30年のベテランマーケター。

専門はBtoBマーケティング、データベースマーケティングですが、
BtoCの顧客管理プロジェクトやブランディングの経験も多い。

読書と音楽と、森を吹き抜けるハンモックをこよなく愛し、
マーケティングの面白さを伝える語り部です。

本書は、このようにミミズクのノヤン先生が語る形式で書かれた
マーケティング講義本です。

シンフォニーマーケティング社の運営するWebサイト、
マーケティングキャンパスで庭山一郎さんが連載している
ノヤン先生のマーケティング講座」をもとに書籍化したものです。

  第1章 マーケティングを創造した巨匠たち
  第2章 マーケティングのフレームワークとセオリー
  第3章 顧客や製品、市場を評価するフレームワーク
  第4章 マーケティングのチャネルとツール
  第5章 マーケティングの組織とキャリア
  第6章 マーケティングの学び方と新しい潮流

最初の講義は、マーケティング界の巨人、
セオドア・レビットさんの紹介から始まります。

  「今の日本の若いビジネスパーソンにマーケティング学者の
  名前を尋ねれば、フィリップ・コトラー、デービッド・アーカー、
  ジェフリー・ムーアなどの名前が挙がるじゃろう。

  経営者に聞けば、これに経営学の大家ピーター・ドラッカーや
  戦略論のマイケル・ポーターが入るかもしれんの。

  みなそれぞれに偉大な学者で研究者なのじゃが、ワシは現代の
  マーケティングに最も影響を与えた人は誰かと聞かれれば、
  最初に挙げるのはセオドア・レビットなんじゃ。」

レビットさんは、「ドリルを買う人が欲しいのは “穴” である」
という格言が有名な方ですね。

マーケティング界で、最も有名なのは、フィリップ・コトラーさん
ですが、ノヤン先生は、レビットさんの方がお気に入り。

  「コトラーの方は編纂家として偉大な貢献をした人じゃと
  ワシは考えておるんじゃ。多くのマーケティング学者や実務家の
  論文や戦術を体系化し、精緻にまとめてマーケティングの
  百科事典といえるものを編纂し続けている人なんじゃ。

  じゃからコトラーの本を読むと眠くなるんじゃよ。
  誰でも百科事典を読んでおれば眠くなるじゃろう。

  それに対して、レビットは独創的な発想と文学者のような
  表現力が特徴なんじゃ。ユーモアと適度な毒を含んだ文体は
  小説のように面白く、特に事例の使い方や比喩に秀でているので
  思わず引き込まれ、眠くなるのも忘れて一気に読んでしまうのが
  レビットの著作の特徴なんじゃよ。」

ノヤン先生は、このようにレビットさんを評していますが、
私の本書に対しての印象も、これに近いものがあります。

正直、ミミズクが語っているという奇抜な設定は
忘れてしまうぐらい、その語り口に引き込まれます。

同時にマーケティングに関する知識が、頭にスッと入る感じがします。

この本から何を活かすか?

ノヤン先生は、シンフォニーの森に住むという設定ですが、
実際に、「Symphony Forest」はあります。

ナチュラリストでもある庭山さんは、赤城山麓の中腹、
標高500mにある荒れ放題になっていた森を買い取り、
森林を再生するプロジェクトに取り組んでいます。

庭山さんは、ノヤン先生のコラムの大半を
シンフォニーの森にあるコテージで執筆したそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| マーケティング・営業 | 06:34 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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非線形科学 同期する世界

非線形科学 同期する世界 (集英社新書)非線形科学 同期する世界 (集英社新書)
(2014/05/16)
蔵本 由紀

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満足度★★★★
付箋数:23

谷に架けられた、つり橋があります。

このつり橋を、大人数の集団で渡るとどうなるか?

もちろん、つり橋はその大集団が同時に乗っても
十分耐えられる強度を持っています。

つり橋なので、少しだけ横揺れます。

橋が右に振れると、歩行者は無意識に右足を踏み出します。
左に揺れると、つい左足を踏み出してしまいます。

その結果、つり橋を渡る歩行者たちの足並みが、
ひとりでに揃ってしまう現象が起こります。

すると、揃った足並みが大きな力を生み、
橋の揺れを大きく増幅させてしまうのです。

この現象が知られているので、行進する軍隊がつり橋を
渡る時には、あえて歩調を合わせないよう指示されるそうです。

この知らずに揃う足並みが、橋を大きく揺らしてしまうのは、
山間部の川や谷に架けられた、小さなつり橋だけに
起こる現象ではありません。

条件が揃えば、近代的で強度が十分な橋でも起こるのです。

有名なのがロンドンのテムズ川に架るミレニアム・ブリッジで
2000年6月10日に起きた騒動です。

新世紀の幕開けを記念するプロジェクトの1つとして
造られたミレニアム・ブリッジですが、
騒動は、その開通日に起こりました。

エリザベス女王のテープカットで開通した後、
橋をわたる群衆が数百人に達したところで、
橋は明らかに揺れ始めました。

開通日は、9万人が押しかけ、常時2000人くらいの歩行者が
あったそうなので、ミレニアム・ブリッジは終日、
大きく揺れ続けました。

その時の映像は、YouTubeで「ミレニアム・ブリッジ」で
検索すると見ることができます。

さて、本書は橋の揺れの話ではなく、歩行者の足並みのように
バラバラだったものが自然と揃ってしまう現象に注目した本です。

これを「同期(シンクロ)現象」と呼びます。

他に同期する現象として紹介されるのは、次のような現象です。

振り子時計、メトロノーム、ロウソクの炎、コオロギの鳴声、
ホタルの光、聴衆の拍手、生物の心拍や体内時計・・・・。

本書は、自然界で起こる様々な現象を「同期」という
一本の糸でつなぎます。

著者は、同期現象を記述する数式、「蔵本モデル」を生み出した
その分野の第一人者、蔵本由紀さん。

もともと同期は、自然界に偏在し、昔から知られる現象でした。

しかし、同期現象が科学の表舞台に華々しく登場することは
ありませんでした。

なぜなら、それは全体が部分の総和として理解できる
「線形現象」ではなく、全体が部分の総和として理解できない
「非線形現象」だったから。

そのため、理論的に扱うことが困難だったのです。

しかし、近年の理論家の努力やコンピュータの高度化のおかげで、
同期現象は、やっと理論的に扱えるところまできたのです。

また、最近ではこの同期現象を様々な人工システムなどに
応用できるのではないかと期待されているそうです。

本書は、同期現象を知ってもらうことが目的なので、
数式を使っての詳しい説明はありませんが、
私たちの身近で起こる摩訶不思議な現象を題材に、
同期する世界の謎に迫ります。

この本から何を活かすか?

YouTubeでは、ミレニアム・ブリッジ意外にも、
メトロノームの同期やロウソクの炎の同期の映像が多数あります。

本書で紹介されてた映像とは違いますが、
メトロノームの集団同期は、こちらの映像をご覧ください。



Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 科学・生活 | 06:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ビジネスモデル分析術2

ビジネスモデル分析術2 数字とストーリーでわかるあの会社のビジョンと戦略ビジネスモデル分析術2 数字とストーリーでわかるあの会社のビジョンと戦略
(2014/05/29)
望月実、花房幸範 他

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kindle版 ビジネスモデル分析術2 数字とストーリーでわかるあの会社のビジョンと戦略

満足度★★★
付箋数:23

著者の望月実さんから献本いただきました。ありがとうございます。

本書は2014年3月に刊行された『ビジネスモデル分析術』の
シリーズ第2弾。

タイトルは「分析術」となっていますが、
ビジネスモデル分析のノウハウを伝える本ではありません。

同じ業種の「グローバル企業VS日本を代表する企業」
という構図で、各企業のビジネスモデルを比較考察します。

前作では、「ビジネスモデル」という言葉のイメージの違いで、
読者の満足度に差があったことを踏まえて、
本書では、ビジネスモデルの定義から入っています。

ビジネスモデルには、ビジネスのうまくいっている部分に
スポットを当てた「狭い意味でのビジネスモデル」と、
経営者の思想や戦略、製品を含めた収益をあげる活動すべてを
含めた「広い意味でのビジネスモデル」の2種類があります。

本書が採用するのは、「広い意味でのビジネスモデル」。

なぜなら、「狭い意味」では、説明されやすいストーリー部分
だけが強調され、また、同じビジネスモデルでも企業によって
業績が異なるからです。

さて、本書で比較されるのは、次の5組・10企業です。

  ・AT&T VS ソフトバンク
  ・ナイキ VS アシックス
  ・ウォルマート VS イオン
  ・イケア VS ニトリ
  ・バークシャー・ハサウェイ VS ライフネット生命

各組を企業を沿革と経営理念、主要な数字、ビジネスモデル分析、
経営戦略と注目ポイント、決算書分析の5つの切り口で比較し、
最後に分析で使用した資料が掲載されています。

望月さんを含め3名の公認会計士の方が書いた本ですが、
内容は決算書などの財務分析に偏ってはいません。

決算書が苦手な方が、そのパートを読み飛ばしても、
企業の全体像が理解できるように配慮して書かれています。

本書はグローバル企業と比べて、日本企業に何が足りないかを
探ることもテーマですが、なかなかどうして、
決して日本企業も負けてはないという印象でした。

規模の面では敵わなくても、局所的な戦いにおいては、
日本企業の方が優れているところが多々あります。

ただし、それらを統合する力がグローバル企業と比べると、
足りないように感じました。

グローバル企業の持つ統合力は、世界中からの優れた人材や文化を
取り込んで得た多様性によって培われたのかもしれません。

本書の比較のなかで、最も意外な組み合わせが、
「バークシャー・ハサウェイ VS ライフネット生命」です。

これはウォーレン・バフェットさん率いるバークシャーの
中核事業が保険事業で、どちらの企業も信念の部分で、
純粋さと誠実さが共通するから比較したとのことですが、
ちょっと強引なところがあります。

規模や歴史が圧倒的に違いは勿論ですが、
なによりバークシャーは、保険事業が中心というより、
バフェットさんの株式投資により会社の純資産を増やすのが
メインの会社です。

さすがにこの2社は、比較にならないようにも感じました。

ただし、この比較も含め、本書はストーリーと数字の両方から
ビジネスモデルを解き明かす本なので、
正直、期待以上に読んでいて面白い本でした。

この本から何を活かすか?

私が本書の比較の中で最も注目したのが、
スポーツメーカーの「ナイキ VS アシックス」です。

ナイキは超有名なプロスポーツ選手を多く起用した
CMでブランド力を強化した、マーケティングに優れた企業。

一方、アシックスはアスリートが求める機能を、
とことんまで追求した職人的気質の強い企業。

あまりにアメリカ的な企業と、あまりに日本的な企業の比較で、
アメリカ文化 VS 日本文化のようにさえ感じました。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 会計・ファイナンス・企業分析 | 06:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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僕たちはこうして仕事を面白くする

新世代トップランナーの戦いかた 僕たちはこうして仕事を面白くする新世代トップランナーの戦いかた 僕たちはこうして仕事を面白くする
(2013/11/21)
安藤 美冬、岩瀬 大輔 他

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kindle版 新世代トップランナーの戦いかた 僕たちはこうして仕事を面白くする

満足度★★★
付箋数:19

NHKには、30代の職員が2012年9月に立ち上げた、
「ジセイダイ勉強会」という集まりがあります。

参加するメンバーは、1980年前後に生まれ、バブル崩壊後の
就職氷河期に入局した、ロスジェネ世代。

大組織にありがちな縦割り意識をなくし、魅力的な番組や
事業・放送サービスを生み出そうと、部署を超えて
立ち上げた勉強会です。

NHKの明日や、テレビの未来、そしてこれからの働き方は
どうあるべきかを模索します。

その「ジセイダイ勉強会」では、同世代のトップランナーを
ゲストに迎えたトークセッションがあります。

あくまで「局内向け」の講演ですが、
これはNHKの職員の中だけにとどめておくのはもったいない。

本書は、その「ジセイダイ勉強会」のトークセッションから、
これから日本を担う新世代のトップランナー8名の言葉を
まとめたもの。

出版社からフリーランスに転身し、活躍する安藤美冬さん。

  episode1 進んで仕事をつくり出す “マイルール” と “マインド”

戦後初となる独立系の生命保険会社「ライフネット生命を
立ち上げた岩瀬大輔さん。

  episode2 いっしょに仕事をしたい仲間をつくれ 」

野村不動産で若者や地域に特化した社内プロジェクトを立ち上げ、
グッドデザイン賞に導いた刈内一博さん。

  episode3 “当事者意識” を持ち 社会をリデザインする

1店舗の売上が世界一を誇る百貨店・三越伊勢丹の額田純嗣さん。

  episode4 現場を動かすミドル・マネジメント

NPO法人「二枚目の名刺」代表の廣優樹さん。
  
  episode 5 ワーク・ライフを高める “自分磨き”

『ドラゴン桜』や『宇宙兄弟』をヒットさせた経験を活かし、
出版の新たな可能性を探っている佐渡島庸平さん。

  episode6 自分らしい違和感と信念を持て

光文社と星海社で新書ブームを巻き起こした垣内芳文さん。

  episode7 明確な目的と熱の通った企画をつくれ

元プロ陸上選手として、2001年世界選手権エドモントン大会
男子400mハードルで日本人初となる銅メダルを獲得した為末大さん。

  episode8 自分と向き合いモチベーションを保て

トップランナー8名のメッセージは、それぞれ違うものですが、
いずれも、「問い」を与えてくれます。

その「問に」に答えようとすることが、現状を打ち破り、
自分を衝き動かす力になります。

  「先が見えにくいことから、自分の働き方、
  仕事のあり方について考え、語り合うことが多い今日この頃、
  8名の多角的な視点は、あなた自身の働き方を変えるだけでなく、
  会社や組織、そして日本社会さえも面白くするヒントを
  与えてくれるだろう。
  ありあまる意欲や気概を持ちながらも、会社や組織で
  輝くことができずにいる20~30代の若手・中堅層の “ジセダイ” を
  奮い立たせるメッセージと思っていただけたらうれしい。」

若手ビジネスパーソン向けですが、私のような40代が読んでも、
刺激となる本でした。

この本から何を活かすか?

引退した後も、「爲末大学」という教育プログラムを
立ち上げ、他の元スポーツ競技者と一線を画す、
思考するハードラー、為末大さん。

現役時代の為末さんの競技への取り組みの中にも、
ビジネスで参考にできることがあります。

  「仮説の状態で実際に行動してみて検証し、
  修正しながら前に進む」

これは、学んだことをもとに物事に挑戦するのではなく、
とりあえず場に飛び込んで、経験を積みながら学ぶスタイル。

ただし、単純に飛び込むのではなく、そこで仮説を立て、
しっかりと検証・修正のサイクルを回すことが重要ですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 仕事術・スキルアップ・キャリア | 06:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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京都大学人気講義 サイエンスの発想法

京都大学人気講義 サイエンスの発想法――化学と生物学が融合すればアイデアがどんどん湧いてくる京都大学人気講義 サイエンスの発想法――化学と生物学が融合すればアイデアがどんどん湧いてくる
(2014/04/28)
上杉 志成

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kindle版 京都大学人気講義 サイエンスの発想法

満足度★★★
付箋数:21

  「この本は京都大学理科系1・2回生向きの全額共通講義の抜粋だ。
  講義内容の中から学生に好評だった部分を集約した。」

本書の著者は、京都大学 物質-細胞統合システム拠点・化学研究所
教授の上杉志成さん。

講義の目的は、生物学と科学の両方を題材にして、
「アイディアを出す力」を養うことです。

書籍化にあたって、難解な内容や複雑な化学式は省略され、
英語表記は日本語表記に直されていますが、
講義のエッセンスは十分に再現されています。

それは、上杉さんの講義を受講するための選抜テストから。

  「科学に興味を持つキッカケになった経験や言葉を
  30分以内に書いてください。形式は自由です。」

上杉さんの講義は、大変好評で、受講生を毎年40名に選抜します。

受講を希望するのは、みな頭のいい人京大生です。

その中から、受講できる40名に選ばれるためには、
先ほどの課題に対し、他の人には書けない内容や、
自分しか知らないユニークな内容を書かなければなりません。

本書では、この選抜を突破する方法と、実際に学生が提出した
課題の講評も掲載されています。

それでは、なぜ、上杉さんは生物学と科学の授業を
一般向けに書籍化したのでしょうか?

それは、「サイエンス力」を養うためです。

サイエンスを「科学」と考えると、一般の人には関係ないと
思うかもしれません。

しかし、サイエンスは生きる技術だと上杉さんは考えます。

サイエンス力は、ビジネスや日常生活でピンチに陥ったときでも、
私たちを救ってくれる力なのです。

例えば、次の設定で考えてみてください。

あなたは化粧品会社の社員で、ある日、社長から命令されました。

  「この新しく開発されたスーパーシャンプーは効き目抜群だ。
  しかし、ぜんぜん売れずに在庫を抱えている。
  今、隣の部屋に40人のお客さんを集めたから、説得して
  全員に何とか売ってくれ。売れなければ給料は払わんぞ!」

ちょっと、強引な設定ですが、こんな難局を切り抜けるにも
サイエンス力が活かされます。

説得方法の1つは、その人たちの目の前で、自らシャンプーを
使って見せることです。

これをサイエンスでは、「実験」と言います。
実験は、人を説得する優れた方法の1つです。

もう1つの説得方法は、一般の人たちを数人連れてきて、
その場で実際にシャンプーを使ってもらうこと。

最初の方法と何が違うのかというと、「客観性」がある点です。

あなたは、その会社で働いている人なので、
そのシャンプーを使っていいというのは当たり前。

そこで、会社に関係のない人たちに使ってもらい、
「客観性」を上げるのも、サイエンスには重要な考えなのです。

これは、研究結果に対し、他の科学者が「追試」をして
再現性の確認をすることに相当しますね。

最初はアイディアを出すための題材が生物と化学であることに
意外性を感じますが、講義が進むにつれ、
それが格好の題材であることが実感できる本です。

この本から何を活かすか?

  科学の実験でも用いられる「SCAMPER法」

SCAMPER法とは、ビジネスで用いられるアイディア創出法。

  S = Substitute? 代用品はないか?
  C = Combine? 結びつけることはできないか?
  A = Adapt? 応用することはできるか?
  M = Modify? or Magnify? 修正、あるいは拡大できないか?
  P = Put to other uses? 他の使いみちはないか?
  E = Eliminate or minify? 削除か、削減できないか?
  R = Reverse? or Rearrange? 逆にするか、再編成できないか?

生物・化学の講義で、この手法が説明されているのが面白い。

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| 科学・生活 | 06:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ツイッター創業物語

ツイッター創業物語 金と権力、友情、そして裏切りツイッター創業物語 金と権力、友情、そして裏切り
(2014/04/24)
ニック・ビルトン

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kindle版 ツイッター創業物語 金と権力、友情、そして裏切り

満足度★★★
付箋数:15

  「ツイッターとオデオの現役社員と辞めた人々、政府関係者、
  ツイッターの経営陣の友人や重要な関係者、ライバル企業の社員
  との数百時間にわたるインタビューと、本書に述べられている
  人物のほとんどとの話し合いの成果がここにある。
  ツイッター社は、会社としては、本書のための公式取材を
  拒んだが、現職とかつての取締役たちと、創業者4人は、
  65時間以上のインタビューに共同で応じてくれた。」

本書は、著者のニック・ビルトンさんが、「公式」取材は
拒まれたと言っている通り、ツイッター社公認本ではありません。

むしろ、この本を公認しない(公認できない)のが当たり前。

なぜなら、「ツイッター創業物語」というタイトルになっていますが、
完全にサブタイトル「金と権力、友情、そして裏切り」に
焦点を当てた本だから。

400ページ近い、ドロドロとした人間関係の内幕を描いた本。

ツイッターのシンプルでスマートなインターフェイスが
違って見えてきそうな内紛劇。

面白いけど、読まなきゃよかったと思うかもしれません。

納豆が糸をひくような読後感で、サッパリしたもので、
口直しをしたいような印象さえあります。

アメリカでテレビドラマ化が決定したそうですが、
確かに映画化よりも、テレビドラマ化が似合っています。

日本でも昼ドラでやっていそうな、混沌とした人間ドラマ。

物語は、ツイッター社の出来事よりも、
創業者「4人」の関係を中心に進みます。

ツイッターの共同創設者は、公式には3名となっています。

ブロガーという言葉の生みの親でもあり、
Bloggerのサービスをグーグルに売却したツイッターの元CEOの
エヴァン・ウィリアムズさん(エブ)。

ニューヨーク大学在学中にツイッターのアイディアを思いつき、
現在も共同創設者兼会長を務めるジャック・ドーシーさん。

本書の中の登場人物としては、それほど遺恨を感じさせず、
後にモバイルQ&Aプラットフォーム「Jelly」を立ち上げた
ビズ・ストーンさん。

ここまでの3人が、よく知られた共同創設者です。

しかし、もう一人、ツイッターの歴史から消された人物がいます。

それが、ノア・グラスさん。

グラスさんは、人生をツイッターにすべて捧げたにも関わらず、
2006年に会社を追い出され、すべての肩書を奪われてしまったのです。

グラスさんは、特にウィリアムズさんとは馬が合わず、
ことごとく対立していましたが、本書ではそこがネタになるので、
4人の創業者の1人として描かれています。

また、今でこそ当たり前となって誰もが知るツイッターですが、
当初は、どういうサービスなのかを伝えるのに苦労したようです。

  「最大の問題が残っていた。ツイッターとはなんぞやということを、
  人々に説明しなければならない。みんな答えがちがっていた。
   “ソーシャルネットワーク”  “テキストメッセージに代わるもの”
   “新式のメール”  “マイクロブログ”  “ステータスをアップデート
  するもの”  その結果、サイトを訪れる新しいユーザーは、
  なにをすればいいのかが理解できない。サインアップして、
  最初のツイートを送信するとき、たいがいつぎのような文面になる。
   “これ、どう使えばいいいの?”  “なんだこれ?”
   “ツイッターはバカ”  “これ使えないよ” 」

私も、最初は実際に使っていながらも、
ツイッターを理解していなかったことを思い出しました。

この本から何を活かすか?

本書のテレビドラマ化の権利を買ったのは、Lionsgate社です。

製作にあたってはビルトンさんを脚本とプロデューサーに
迎えるそうです。

かなりゴタゴタして、いろいろなエピソードがありますし、
ドラマチックな要素は事欠かないので、
面白いテレビドラマになるのではないでしょうか。

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| IT・ネット | 06:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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バットマンは飛べるが着地できない

バットマンは飛べるが着地できないバットマンは飛べるが着地できない
(2014/04/24)
木野 仁

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満足度★★★
付箋数:19

タイトルからわかる通り、本書は、
アニメや特撮のヒーローの秘密を科学で解明する本です。

  「柳田理科雄さんの空想科学読本のパクリか?」

この分野の本に興味がある人なら、こう思った人も多いハズ。

しかし、当然といえば当然ですが、読者がそう思う以上に、
著者の木野仁さんの方が、空想科学読本を意識しています。

  「執筆依頼を聞いてみると、アニメや特撮を科学的に解説する
  という内容でした。これは私のもっとも得意とする分野でしたが、
  心の中に大きく引っかかることがありました。

  それはあの柳田理科雄氏の大ベストセラー『空想科学読本』の
  存在です。科学技術を面白可笑しく解説する書籍は、
  最近でこそ多く存在しますが、柳田理科雄氏はまさに先駆者でした。」

初めて空想科学読本を読んだ時、木野さんはまだ大学院生で、
その内容に心が躍り、自分も将来、大学教員になって、
こんな面白い授業したいと思ったそうです。

木野さんの中には、その分野の先駆者としての
柳田さんへのリスペクトがあります。

しかし、執筆依頼を受けるからには、
それだけではただの二番煎じになってしまいます。

そこで、木野さんは空想科学読本をライバルと捉え、
敵を知るために同シリーズを再度読み込み、分析を行いました。

わかったのは、空想科学読本は次のパターンで書かれていること。

  1. 特撮・アニメなどの必殺技や現象を、
   科学的に不可能であることを説明

  2. 仮にそのような現象を可能にするならば、
   こうするべきと面白い提案 

  3. こんなの無理だ(オチ)

そこで、木野さんはこのパターンを踏まえて逆の方向に
行くことを決めました。

それは特撮・アニメの現象から、無理なことを説明するのはなく、
現実の物理・科学現象と照らしあわせて、現実の物理法則を
説明する手法です。

  「本書では、ヒーローの能力について “○○○は、●●●できない”
  ということを指摘することを目的にしていません。
  むしろ逆です。 “あんな凄い能力を持つヒーローは、
  きっとこんな科学現象を応用しているに違いない” と
  ポジティブに考えます。」

特撮・アニメを取っ掛かりとして、現実の物理法則を説明するので、
初めて空想科学読本に出会って感じた、「こんな授業をしたい」
という想いに、忠実に本を書いたということかもしれません。

そして木野さんがもう一つ大切にしているのが、
原作に対する「愛」です。

柳田さんが、笑いにもっていくところを、
木野さんは愛を示すので、ここでも方向性の違いを出しています。

本書で取り上げられるのは、以下の作品の現象です。

ゴルゴ13の狙撃、シャアザクのスピード、ライダーキックの効果、
銀河英雄伝説でのスイングバイ、マジンガーZの超合金、
聖闘士星矢のパンチ、バットマンの航空力学、
宇宙刑事ギャバンと遠心力、ザクのアクチュエータ、
ゲッターロボの形状記憶合金、電波人間タックルの電波投げ、
るろうに剣心の二重の極みなど。

本書で扱う科学は、高校で勉強する物理と、
大学で勉強する初等の工学を対象としています。

木野さんはロボット工学が専門なので、やはりその分野の説明が
最も詳しく書かれていました。

この本から何を活かすか?

本書のタイトルとなった「バットマンは飛べるが着地できない」は、
イギリスの学生が2012年に発表して話題になった論文、
Trajectory of a falling Batman」からきています。

その論文では、着地時のバットマンのスピードは時速80キロにも
達し、着地の際には瀕死のダメージをまぬがれないというもの。

しかし、木野さんはこの論文の仮定に無理があることを指摘し、
バットマンも鳥や飛行機と同様に、翼の迎え角をコントロールし、
安全な速度までスピードを落とすことが可能かもしれないと言及。

実は、本書のタイトルと逆のことを言っているのです。

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| 科学・生活 | 06:15 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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言葉の技術

思いつくものではない。考えるものである。言葉の技術思いつくものではない。考えるものである。言葉の技術
(2014/04/18)
磯島拓矢

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満足度★★★★
付箋数:26

今日から、コピーライターになりなさい。
そんな辞令を突然受けたら、あなたはどうしますか?

磯島拓矢さんは、コピーライターが憧れの職種だったので、
実際にこの辞令を受けて、とても喜びました。

しかし、嬉しいと思う反面、「どうすんだ、俺?」と、
非常に戸惑いました。

なぜなら、その時点では、コピーライターとしての
何の経験もノウハウも持ち合わせていなかったからです。

コピーは絵と違って、誰もが書くことができる短い言葉です。

しかも、絵ほど上手い下手の差が見えにくい。

また、小説家が書く500ページにも及ぶ作品とは違って、
コピーの言葉は、誰もが毎日話し、メールを打つ程度の
長さしかありません。

そんな中で、一体、どうしたら売り物になる言葉を
作ることができるのか?

磯島さんは、考えた結果、あるシンプルな結論に達しました。

それは、「人よりたくさん考える」こと。

コピーというと、ひらめいた言葉とか、突然思いついた言葉
というイメージがあるかもしれませんが、
実は第一印象で思いついた言葉から、深く深く考えなければ、
届く言葉にはならないのです。

  「思いつきで発せられた言葉は届かない。
  思いつきで書かれた言葉は残らない。
  
  何だかエラそうだなあ。スイマセン。
  
  ではなぜ、僕はそう思ってしまったのか。
  なぜ、なけなしの勇気をふりしぼってこんな暴言を吐いているのか。
  理由はシンプルです。

  素晴らしい考えが急にひらめくほど、僕らは天才ではないからです。
  第一印象が常に正しいほど、僕らは聡明ではないからです。」

それでは、具体的にどのように一歩深く考えるのか?

本書で磯島さんが明かすノウハウは、コピーライターなら、
誰もが知っている「4つの扉」で考えるという方法です。

「4つの扉」で切り口を変え、さまざまな角度から
考察することで、考えを深めます。

  1. 商品・企業の扉 (商品や企業を再定義する)
  2. 競合の扉 (ライバルを考える)
  3. ターゲットの扉 (誰に向かって伝えるのかを考える)
  4. 時代・社会の扉 (時代や社会の空気を読む)

人に届く言葉についての本だと、まずその本自体がどうなの?
ということが問われます。

本書の磯島さんの言葉は、確かに届く。

本書は172ページしかなく、行間も広め。
書かれている文字数は、明らかにビジネス書としては少なめです。

しかし、一つひとつの言葉が、深く考えられているので、
読者に届くし、残ります。

まさに、本書の教えを実践し、そのノウハウが機能することを
身を持って証明した形になっています。

この本から何を活かすか?

  「競合の扉」を使ったあるキャバ嬢の言葉。

磯島さんの先輩コピーライターにあたる角田誠さんの
エピソードが、本書で紹介されていました。

ある日、角田さんが通いつめていたキャバクラに行くと、
お気に入りのキャバ嬢が別のテーブルについていたそうです。

その娘は、なかなか自分のテーブルには来てくれず、
角田さんのイライラは頂点に達します。

1時間経ったところで、やっとお気に入りの娘が来てくれました。

その時の最初の一言で、角田さんのイライラは吹っ飛び、
大満足で楽しいひと時を過ごしたそうです。

キャバ嬢は、どんな一言で、角田さんの心をつかんだのか?

もちろん「来てくれてありがとう」とか「会いたかった」
といったありきたりの言葉ではありません。

そのキャバ嬢が発した一言とは、
 
  「あっちのお客さん、つまんない」

でした。

キャバ嬢は、比較の概念を持ち込むことで、
会いたかったという気持ちに、強いリアリティを持たせたのです。

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| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 06:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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買わせる発想

買わせる発想 相手の心を動かす3つの習慣買わせる発想 相手の心を動かす3つの習慣
(2014/04/10)
岡田 庄生

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kindle版 買わせる発想 相手の心を動かす3つの習慣

満足度★★★
付箋数:23

  「 “売り込む発想” から “買わせる発想” への転換。

  そう書くと、とても当たり前のことのように感じます。
  実際に、 “お客様第一主義”  “すべてはお客様のために” と、
  買い手てであるお客様目線で考えることを企業倫理などに
  掲げている会社は少なくありません。

  ところが、分かっていているつもりでも、
  実際に行動するのは意外と難しい・・・・。」

本書は、博報堂の若手敏腕コンサルタント岡田庄生さんが贈る、
「売り込む発想」から「買わせる発想」へ変えるための本。

以下、本書に載っていた発想転換の例です。

例えば、あなたがあるボーリング場の店長だったとします。
ある日、オーナーである社長に呼ばれて、指令を受けました。

  「お客さんの若返りを図らないと、ボウリング場の未来はない。
  なんとか、若い人たちが来るような、斬新なアイディアを
  考えて欲しい。よろしく頼む」

確かに、若者が来ることはめっきり減りました。

そこであなたは、次のような若者対策を考えました。

  「若者はオシャレじゃないと来てくれないから、
  ボールやシューズをオシャレなデザインにしよう」

  「クーポン券を作って、若者が集まる駅前で配布しよう」

  「若者はお金がないから、ポイントが貯まる会員カードを作って、
  割引サービスをしよう」

果たして、これらのよく見かける集客策で、
本当に若者がボウリング場に来るようになるのでしょうか?

これらのアイディアこそが、いままでの延長線上にある
「売り込む発想」なのです。

若い女性に向かって、「オシャレなボールがあるボウリング場へ
行こう」と誘っても、いい返事はもらえそうにありません。

むしろ、クーポン券効果でマイグローブやマイボールで
身を固めた年配の愛好者が増えたら、若者たちは、
「ここは自分たちの居場所じゃない」と感じ、
今まで以上に遠のいてしまうかもしれません。

では、「買わせる発想」ができる人はどのように考えるのか?

まず、たまに来る若者がボウリングに対して
どう思いっているのかを考えてみます。

  「土曜日の午後に、大学生ぐらいのグループがたまに
  来ることがあるけど、そういえば、 “ボウリング飽きたから
  ビリヤード行こうぜ” とか言ってたな。

  もしかすると、若者はボウリングをしたいけど、
  ダサいし、高いから来ないんじゃないのかもしれない。

  本当はボウリングでもビリヤードでもカラオケでも何でも良くて、
  仲間とみんなでワイワイ盛り上がれる場所を探しているんだ。」

実はこんな「買わせる発想」に切り替えて成功している
ボウリング場があります。

それが、「ラウンドワン」。

もはやボウリング場というよりも、あらゆるワイワイ盛り上がれる
施設が揃った所というイメージが強く、若者の人気を集めています。

本書では、「売り込む発想」の壁を打ち壊し、
「買わせる発想」を手に入れるための、3つの習慣を解説します。

  第1の習慣 具体的な事実から考える
  第2の習慣 事実を深く掘り下げて考える
  第3の習慣 コンセプトを絞ってシンプルに伝える

豊富な事例は、一緒に考えられるように書かれていて、
更に、これらの習慣を身につけるためのアクションプランも
示されています。

この本から何を活かすか?

  「コーチングの本などを読んでいると、
  よく “『なぜ』を5回繰り返せ” などと書いてありますが、
  個人的には、本当に5回も繰り返す必要があるのかな?
  と疑問に思います。」

岡田さんは、「なぜ」と聞く回数が重要ではなく、
「なぜ」の中身が問題と考え、次の2つの意識しているようです。

  ・「なぜ御社がそれをやっているのか」という企業側のなぜ

  ・「なぜそれがお客さんのメリットになるのか、
   お客さんが喜ぶのか」というお客さんに対するなぜ

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| マーケティング・営業 | 06:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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数学×思考=ざっくりと いかにして問題をとくか

【 Amazon.co.jp 限定】数学×思考=ざっくりと  いかにして問題をとくか【 Amazon.co.jp 限定】数学×思考=ざっくりと いかにして問題をとくか
(2014/04/26)
竹内 薫

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通常版 数学×思考=ざっくりと: いかにして問題をとくか

満足度★★★
付箋数:17

半世紀以上にわたって世界中で読み継がれてきた名著、
数学者ジョージ・ポリアさんの『いかにして問題をとくか』。
(以下、「いか問」)

訳が古くて若干読みにくいものの、問題をとくための手法が
体系的にまとめられた優れた本です。

この「いか問」の『実践活用編』を書いたのが芳沢光雄さんで、
ポリアさんのシステマティックな問題解決手法を
よりわかりやすく解説した「続編」の位置づけです。

本書は、芳沢さんの本から、更に敷居を低くして、
理系読者だけでなく、文系の読者やビジネスマンまで、
数学的な発想の「妙」を味わってもらうために
竹内薫さんが著した「いか問」の続々編。

「いか問」の発想法にヒントを得て、日常生活や仕事上で使える
問題を解決のための数学的思考法を紹介したものです。

サイエンス作家、データサイエンティスト、翻訳家、
サイエンス・コミュニケーターとして活躍してきた、
竹内さんが実践する数学的思考法。

ポリアさんの教えをもとにした「竹内流の思考法」です。

ビジネスや日常で、難しい問題に直面した時ほど、
まずは「ざっくり」と見積もって全体像を把握します。

前提条件を確認し「ざっくり」と計算するだけで、
問題解決の大きな方向性が見えてきます。

実際の正確な試算やシミュレーションは、
本当に必要になってから、じっくりやればいいわけです。

また、「ざっくり」と考えるといっても、それは当てずっぽうや、
いい加減なものではなく、あくまで数学的思考に基づき
概算したものですから、誤差はあるものの、
方向性を誤るほど、大きく外れることはありません。

竹内さんが本書で示す「ざっくり思考」の4つのパターンは
次の通りです。

  1. 「ざっくりと絵やグラフにしてみる」
  文字では分からなかった問題の本質が見えることがある

  2. 「ざっくりと仮説をたくさんあげてみる」
  仮説が少ないと間違った答えしか出てこない

  3. 「ざっくりと桁で憶えてみる」
  数学が得意な人ほど、まず桁で問題の本質を把握し、
  それから細かい計算を詰めてゆくことが多い

  4. 「ざっくりとデータの分布や誤差を推定してみる」
  調査データには、必ず分布や誤差がある

取り上げられている問題は、フェルミ推定で有名な
シカゴのピアノ調律師の人数や、ソファ問題、
モンティ・ホール問題など。

比較的有名な問題が多いので、この手の本を多く
読んでいる人には、少し新鮮味がないかもしれません。

ただし、問題自体は見たことがあっても、
それを数学の知識がない人にもわかるように、
平易に解説するのが、竹内さんの凄さなのだと思います。

この本から何を活かすか?

  「A4の用紙に、地球の絵を描いてください。
  ただし、このときに富士山も忘れすに描いてください。
  また、地球の表面の凸凹も正しいスケールで描いてください。」

このような課題が出されたら、あなたは、どれぐらいの高さで
富士山を書き込みますか?

ここで地球の大きさに対して、富士山がどれくらいの高さか、
ざっくりと計算してみる必要があります。

地球の赤道半径6378キロに対して、富士山の標高は3.77キロ。
ざっくりと6000:3の比率になります。

すると、A4の用紙に地球を描いたときには、
富士山の高さは、鉛筆の線の幅の中に入ってしまう。

だから、地球をちゃんと描けと言われても、
ただ、グルっと鉛筆で円を描くだけでいい問題なんです。

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| 数学 | 06:32 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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センスは知識からはじまる

センスは知識からはじまるセンスは知識からはじまる
(2014/04/18)
水野 学

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満足度★★★★
付箋数:26

ファッションセンス、バッティングセンス、経営センス・・・

世の中には、いろいろなセンスが存在します。

「センスがある」とか「センスがいい」という言い方をしますが、
センスとは、一体、何なのでしょうか?

NTTドコモの「iD」や熊本県公式キャラクター「くまモン」で
知られる、日本を代表するクリエイティブディレクター、
水野学さんは、センスを次のように定義します。

  「センスのよさとは、数値化できない事象のよし悪しを判断し、
  最適化する能力である。」

この数値化できないというところが、センスが特別な人だけに
備わっているものと誤解される原因のようです。

それでは、センスがよくなるには、どうしたら良いのでしょうか?

  「センスがいい商品をつくるには、 “普通” という感覚が
  ことのほか大切です。それどころか、普通こそ、
   “センスのいい/悪い” を測ることができる唯一の道具なのです」

水野さんが言う「普通」とは、大多数の意見を知っていることや、
常識的であることではありません。

「いいもの」と「悪いもの」の両方を知り、
その「一番真ん中」がわかるということです。

では、どうしたら普通を知ることができるのでしょうか?

  「普通を知る唯一の方法は、知識を得ることです。
  センスとは知識の集積である。これが僕の考えです。」

ですから、センスを磨くには、まず過去に存在していた
「知識」を身につけることが必要不可欠なのです。

「あっと驚かない」普通を知り、
そのうえで、「あっと驚くアウトプット」を目指します。

蓄えた知識にもとづいて予測することが、
数値化できないセンスとなる。

そこで本書では、効率的に知識を増やす3段階のアプローチが
紹介されています。

  1. まず、王道から解いていく
  2. 次に、今、流行しているものを知る
  3. 最後に、「共通項」や「一定のルール」がないかを考えてみる

また、知識を蓄えることに加えて、センスを磨く際に、
もう一つ、水野さんが重要視しているのが「客観性」を持つこと。

思い込みや主観による情報をいくら集めても、
センスはよくならないのです。

例えば、今流行りのファッションについて情報を得ても、
自分の体型や個性、雰囲気を考慮して、
どの服が自分にふさわしいかという客観性がなければ、
オシャレに見えないということ。

  「センスに自信がない人は、自分が、実はいかに情報を
  集めていないか、自分が持っている客観情報がいかに少ないかを、
  まず自覚しましょう。いくら瞬時に物事を最適化できる人が
  いたとしても、その人のセンスは感覚ではなく、
  膨大な知識の集積なのです。
  センスとはつまり、研鑽によって誰でも手にできる能力と言えます。
  決して生まれつきの才能ではないのです。」

これからは、企業も個人も「センスのよさ」が求められる時代。

私のようなセンスを諦めていた人にとっても、
本書の知識を増やしてセンスを磨く方法論は、
一縷の希望となります。

この本から何を活かすか?

服選びはパッケージデザインのクリエイティブディレクションと同じ。

私は、服選びに関しても、まったくセンスがないので、
本書の思考プロセスを参考にしたいと思います。

  1. ターゲットの表面的な「特性」を正確に把握する
  2. ターゲットの内面的な「特性」を把握する
  3. 最適化の条件を設定する
  4. 最適化に向けた機能を設定していく
  5. 時代環境を考えて調整する

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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 06:31 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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