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33の法則 イノベーション成功と失敗の理由

33の法則 イノベーション成功と失敗の理由33の法則 イノベーション成功と失敗の理由
(2014/03/12)
オリヴァー・ガスマン、サシャ・フリージケ 他

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満足度★★★
付箋数:19

さくら舎さんから献本いただきました。ありがとうございます。

幼い子どもたちに、次のような実験をしてみます。

誕生会の場で、海賊やドラゴン、海に沈んだ財宝が出てくるような、
わくわくするような物語を聞かせます。

それから、お絵かきの道具を渡して、さっきの物語を
絵にしてごらんと伝えます。

すると、子どもたちは紙に飛びつき、海賊の潜む入江や、
海の怪物、海賊船などの絵を表現豊かに描くでしょう。

次に、絵を1枚仕上げることに、飴を1つあげると約束します。

「やった!」と歓声を上げるところまでは、どの子どもも一緒。

しかし、その後の行動で子どもたちは2つのタイプに別れます。

一方は、絵を描くことへの情熱を絶やさず、
同時にご褒美の飴も楽しみに描き続ける「芸術家タイプ」。

もう一方は、飴をもらうことを目的に、
雑な絵をあっという間に仕上げる大量生産作戦に
さっさと切り替える「企業家タイプ」。

この2つのタイプが同じ部屋にいると、どうなるでしょうか?

芸術家タイプは、次から次へと飴をもらっている
企業家タイプの存在に気づくと、途端に絵への情熱を失い、
真似をして適当に絵を仕上げるようになります。

内なる動機が、外からの動機に取って代わられてしまうのです。

更に実験の最後に、もう飴はなくなったと子どもたちに告げます。

すると、企業家タイプだけでなく、芸術家タイプの子どもたちも
絵を描くことへの興味を失ってしまいます。

外からの刺激がなくなると、もともと抱いていた楽しみから
生まれるやる気さえ、失われてしまうのです。

内なる動機が、外からの動機に完全に負かされてしまったのです。

このような実験をする機会は滅多にないと思いますか?

しかし、これと似たような現象は、実はよく起こるのです。

それは子どもたちの誕生会ではなく、大人が働く職場で。

通常の給与以上の金額を提示されるような報奨制度でも、
飴の実験と同じようなことが起きるのです。

  「報奨制度は、創造的な仕事には向かない。」

本書では、これを「飴の法則」と呼びます。

創造的に働けるということは、もともとは多くの人にとって、
仕事への強い原動力となっています。

しかし、報奨制度のような仕事の外部要因を与えると、
うまく作用することもありますが、逆効果にもなりやすい。

本書は、このようなイノベーションに関する
「33の法則」をまとめたもの。

但し、それに従えばどんな企業でも革新的な企業に
生まれ変われるといった便利なチェックリストは
本書には登場しません。

なぜなら、イノベーションには予測できる進行過程が
ないからです。

その代わり、本書では多くの企業の実例を紹介ながら、
イノベーションが起こる多くのパターンを見ていきます。

本書はドイツでベストセラーになったビジネス書の邦訳本。

イノベーション実例は、米国のビジネス書では
登場しないヨーロッパの企業も多く登場するのが特徴です。

33個のイノベーションの法則は、それぞれのネーミングが
ユニークですが、内容とマッチしているか微妙なものも
いくつか含まれています。

この本から何を活かすか?

  「サービス業界のパラドックス」

これは、サービス産業がGDPに対して、
非常に大きな影響力をもつものの、
イノベーションとは無縁だというという逆理です。

本書では、サービス業で、いかにしてイノベーションを
起こすかについても検討します。

サービスは可視化し、顧客に押し付けるのではなく、
自然に享受できるようにしなければなりません。

またサービスの選択肢が多過ぎると逆効果なので、
オプション数を減らすこともポイントのようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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