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電信柱の陰から見てるタイプの企画術

電信柱の陰から見てるタイプの企画術電信柱の陰から見てるタイプの企画術
(2013/11/01)
福里真一

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満足度★★★
付箋数:19

  「漫画やコメディ風のドラマなどに時々出てくる、
  電信柱の陰から主人公たちの様子をじっと見ている、
  あの暗いキャラクター、それが私です。
  そんなタイプでも企画はできる。
  いや、そんなタイプだからできる企画がある。
  そんなことを書いていこうかなと思います。」

CMプランナーとしては、ジョージアの「明日があるさ」、
樹木希林さんの富士フィルム「フジカラーのお店」、
トミー・リー・ジョーンズさん主演のサントリーBOSSの
「宇宙人ジョーンズ」シリーズなど、誰もが知っている
数々のヒットCMを手がけてきた福里真一さん。

本書は、福里さんが雑誌「宣伝会議」に2011年4月から
2013年3月まで連載した「電信柱の陰から見てるタイプの企画術」
の内容をまとめたもの。

本書には、表紙のイラストと同じポーズを、
福里さん自身がとった写真も掲載されていますが、
とにかく、福里さんの発言は、後ろ向きで、ネガティブです。

  「うーん、どうなんでしょうね、こういう連載とかって。
  そんなに、みなさんのためになるようなことが
  書ける気もしませんし、正直、面倒くさいですし。
  あ、すいません、正直すぎましたか。
  とにかく、この連載を持つ、よかいう状況が、
  なんか、自分にまったく似合っていない気は、します。」

しかし、逆に自分を良く見せようとしていない人柄が出ていて、
不思議と嫌な感じはしません。

しかも、その一歩引いた場所から見るネガティブ思考が、
福里さんのクリエイティビティの源泉になっている場合もあります。

例えば、「宇宙人ジョーンズ」シリーズ。

  「そもそも私自身が、この宇宙人とそっくりな部分があった。
  地球人の輪の中に入れないまま、やや離れたところから、
  地球人たちのことを、皮肉めいた、でも決して悪意ではない
  目線で見ている。考えてみると、なんだか同じだなあ、と。
  まさに、 “電信柱の陰から見てるタイプの” であることが、
  ここにきて、生きてきたわけです。
  宇宙人と立ち位置が似ているって、あまりうれしいことでも
  なんでもない気がするのですが、とにかく、今までの自分の人生の
  すべての時期にわたって仲間はずれだったという実績が、
  ここにきて、俄然有利に働いた。」

世の中、常に前向きであることが善とされる風潮があります。

それは、皆が皆、どんな時でも、同じ考えになってしまうことを
意味します。

だからこそ、福里さんの後ろ向きな考えには、
他の人とは違う、キラリと光るものがあるのでしょう。

本書は、ノウハウ本ではありませんから、
本書を読んだだけで、どんどん素晴らしい企画が
出せるようになるわけではありません。

1人のCMプランナーの内面を赤裸々に綴った内容です。

しかし、福里さんの語り口やキャラクターに好感が持て、
読んでいると、自分の中にあり、封印しようとしていた
後ろ向きな部分を受け入れることができるようになる
予想外の効果をもたらしてくれます。

もちろん、CMづくりや企画の仕事に興味がある人には、
福里さんのモノの見方が参考になります。

この本から何を活かすか?

  「才能がないと決めるとラクだった」

特に福里さんのように、クリエイティブな仕事をしている人が、
自分に才能がないことを認めるのは、とてもツライことです。

しかし、才能がないと決めたことで、考え方が変わり、
いい企画が思いつかなくても、全然あせらなくなるようです。

この辺は、ネガティブ思考のようで、
実は、ポジティブなモノの見方になっていると思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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