活かす読書

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僕らの新しい道徳

僕らの新しい道徳僕らの新しい道徳
(2013/08/20)
岡田斗司夫 FREEex

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満足度★★★★
付箋数:26

  「この本では、抜き挿しならないこの国の難題に際し、
   “道徳” がどんな力を持ちえるのか、7人のゲストを招いて、
  さまざまな角度から明らかにしていきます。
  そしてそれは、あなた自身がかかえる問題や、
  悩みに対するヒントにもなるはずです。
  さあ、新時代の道徳の授業を始めましょう。」

本書は、2012年9月から2013年5月まで、新電子プラットフォーム
cakes」に連載された「道徳の時間」に加筆しまとめたもの。

岡田斗司夫さんは、社会が不安定な方向へ変わっていく中で、
私たちが変化に対応するためのツールとして、
身近なところにあった「道徳」が、意外と使えるのではないかと
ひらめきました。

その可能性を探るために、7人のゲストと対談を行いました。

ゲストは、高木新平さん、古市憲寿さん、小林よしのりさん、
開沼博さん、橘玲さん、與那覇潤さん、東浩紀さんの7名。

いずれのゲストの方とも、うまい具合に噛み合い、
密度の濃い対談が繰り広げられています。

古市さんとは、道徳をどのように教えるべきかを論じていました。

一般的な言葉では、道徳を教えることは難しい。

  古市 物語で教えるしかないんですね。

  岡田 むしろ、世の中のフィクションに道徳が詰まっているとも
    言えますよね。「ONE PIECE」だって道徳じゃないですか。

  古市 ワンピースは、本当に道徳のかたまりですよね。
    『週刊少年ジャンプ』の漫画って本当に勧善懲悪ですよね。

  岡田 ああ、今気づいた。オタクって保守的な人が多いですけど、
    あれって勧善懲悪の話にどっぷり浸かってきたからかも!

  古市 (笑)。じゃあ、道徳の教科書なんて作らなくて、
    『週刊少年ジャンプ』を読ませばいいじゃないですか。

  岡田 確かに!ジャンプ編集部のスローガンって
    「努力・友情・勝利」ですよね。

この古市さんの前に行った、高木さんとの対談の中でも、
「知り合いにブログが炎上したらどうする?」という問いに対し、
岡田さんは次のように発言しています。

  「(友達に直接会って真意を聞き)それで、批判しにきた相手に、
   “俺が本当のことを聞いてきたからお前らのことは
  俺が相手してやる” と叫ぶ。本宮ひろ志のノリです。」

最近では「サラリーマン金太郎」のイメージが強い
本宮ひろ志さんですが、出世作は週刊少年ジャンプに連載した
男一匹ガキ大将」です。

今も昔も、道徳をストーリーで教えるなら、
週刊少年ジャンプということなのかもしれません。

ただし、いくら少年ジャンプで道徳を理解しても、
いざ自分に降りかかった問題で、ルフィや戸川万吉のように
振る舞えるかは、別問題のような気がしますね。

本書は、道徳について語っているので、
明確な正解が示されるわけではありません。

対談のなかで、岡田さんらの思考のプロセスをなぞることで、
自らの思考を深めるための本です。

この本から何を活かすか?

道徳と倫理の違いは何か?

このちょっとわかりにくい問に対して、
小林よしのりさんは、次のように明快に答えています。

  「それは簡単だよ。物事をためらうときに、
   “人様に恥ずかしいから” という理由だったら道徳、
   “お天道様が見ているから” が理由だったら倫理。」

岡田さんの考える道徳・倫理とも違い、面白い見解です。

ただし、ジョージ・オーウェルさんの小説『1984年』に
出てくる「Big Brother is watching you」を、
その世界の倫理と言うかというと、また違う気もします。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 11:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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