活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2013年10月 | ARCHIVE-SELECT | 2013年12月

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ルールを変える思考法

ルールを変える思考法 (角川EPUB選書)ルールを変える思考法 (角川EPUB選書)
(2013/10/10)
川上量生

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満足度★★★
付箋数:21 

  「この本は、『ゲームを心から大好きな、いわゆる “ゲーマー” が、
  社会的に過小評価されているのではないか』という仮説を検証する
  という名目のために、僕のゲーマーとしての過去の輝かしい
  (と自分では思いたい)経歴と、経営者としてビジネスで
  考えていることを、抱き合わせ販売で読んでもらうというのが
  コンセプトになります。」

本書の著者は、「ニコニコ動画」、「ブロマガ」、
「ニコニコ超会議」などのサービスやイベントを生み出し続ける
株式会社ドワンゴ代表取締役会長の川上量生さん。

自他ともに認めるゲームオタクですが、
ある時期からあまりゲームをやらなくなったと言います。

それは、一番リアルなゲームが現実世界で見つかったから。

  「ビジネスは世の中でいちばん “リアル” なゲームのひとつ」

もともと、川上さんの思考力の源泉は、
コンピュータゲームではなく、ボードゲーム
(非電源型シミュレーション)だったそうです。

コンピュータゲームとボードゲームの大きな違いは、
ルールへの縛られ方だと、川上さんは言います。

コンピュータゲームのルールは、あらかじめ組み込まれたもので、
ゲームをやっていると「ゲームルールは天から降ってきたもので、
みんなが守るもの」という世界観になってします。

一方、ボードゲームにもルールはありますが、
ルールをこう変えた方がゲームをしやすいとか、
そもそもルールブックを読んだ人の解釈が違っていたりなど、
ルールそのものが変わることがよく起こります。

大切なのは、ルールは変えられるという発想を持つこと。

  「ルールの変更によりゲームが変わるのは、
  現実のビジネスでも実は同じなのです。
  既存のルールにただ従っていたのでは、新規に参入した者は
  絶対に勝てないシステムになっていることがある。
  しかし、そんな状況でも “ルールが変わるタイミング”
   “ルールを変えられる瞬間” をどこかで見つけられる
  ことがあります。そもそもルールというものは、
  未来永劫、続くものではありません。」

時代の流れと共に、変えた方がいいルールはたくさんあります。

ビジネスでも、まずは、ルールを確認・検証して、
慣習や既成概念にとらわれない最適解を探すことから
始めるべきだと川上さんは説明します。

本書は、インターネットのゲーム専門のニュースサイト
「4Gamer.net」に掲載された連載記事、
「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき」をもとに
構成されています。

ゲームをしない人、ニコニコ動画を利用しない人でも、
参考にできる内容は多いですが、事例がかなり偏っているので、
抽象的にしか話をとらえることができないかもしれません。

私もコンピュータゲームには疎いですが、
特別鼎談として掲載された「ゲームがうまい人間は頭がいいのか」
は破天荒な感じがして面白かったですね。

川上さんと、中野真さん、佐野将基さんの鼎談で、
きっとゲーマーの方なら、もっと面白さを実感できるのでしょう。

この本から何を活かすか?

  「少し唐突かもしれませんが、僕はこのままインターネットが
  発達していけば、最終的には人類が “ミトコンドリア化”
  してしまうのではないか、という説を唱えています。(中略)
  ネットの発達によって、大きなシステムのなかで、
  人間が単なる“部品”のようになっていくのではないか。
  そんな危惧が僕にはあります。」

ネットの中で合理的な人間が増えれば増えるほど、
部品化が進むという皮肉。

川上さんの唱えるミトコンドリア化説、
面白そうなので、自分なりにもう少し深く考えてみたいと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 読書法・速読術 | 08:07 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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発想をカタチにする技術

発想をカタチにする技術 新しさを生みだす“ありきたり発想をカタチにする技術 新しさを生みだす“ありきたり
(2013/11/14)
吉田 照幸

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満足度★★★
付箋数:22

日本実業出版社の細野さんより献本いただきました。
ありがとうございます。

2004年と2005年に単発特番放送後、2006年から6シーズンに渡り、
NHKで放送されたコント番組『サラリーマンNEO』。

サラリーマンを題材にして、個性は俳優がシュールな笑いを演じ、
海外ドラマのような半年クールのシーズン制。

NHKの他の番組もパロディにする、それまでのNHKでは考えられない、
何から何まで異例の番組でした。

「チャンネルを間違えた」という人が続出するほどで、
国際エミー賞のコメディ部門に日本の番組として、
初めてノミネートされ、2011年には劇場映画化されました。

かつて、英国営放送のBBCが、『空飛ぶモンティ・パイソン』を
作ったことに匹敵するぐらい、画期的な番組と言っては
少し言い過ぎでしょうか。

でも、それくらいNHKの中で新しい歴史を作った番組です。

通常レギュラー番組は、何人かのディレクターが持ち回りで
担当しますが、『サラリーマンNEO』は吉田照幸さん1人で担当。

その後も、「NEO」の実績が認められ、吉田さんは
NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の演出にも参加します。

実は吉田さん、それまでコント番組も俳優が芝居をする番組も
撮ったことのない、どちらかと言うとNHKでは芽が出ない、
平凡な一職員だったそうです。

吉田さんは、NHKではありえない『サラリーマンNEO』を
いかにして生み出したのか?

本書では、ありえないことをしでかす
吉田さん流の仕事術が公開されています。

  PART1 直感を形にする方法
  PART2 思いつきの「アイディア」を伝える
  PART3 新しさは「直感」から生まれる
  PART4 「問題と友達」になる
  PART5 企画の「エッジ」をなくさないために
  PART6 努力はするな。コツコツ試せ。

本書の中で、吉田さんが一番のポイントとしている仕事のコツは、
「一度、自分から離れる」ということ。

例えば、夜、デートの予定があるのに、
上司から残業を言い渡されたとします。

これは、自分にとっては悲劇以外のなにものでもありません。

しかし、もし言い渡されたのが同僚だったら、
同情する反面、ちょっと笑ってしまう喜劇になります。

自分から一歩離れて客観的に見ると、腹の立つ不幸な出来事も、
笑える出来事になるということです。

自分から離れることが、仕事を楽しくするコツ。

普通は時間が経つと、「あの時は大変だったな~」と
ツラかったことを笑い話にできることも多いですが、
それをリアルタイムでやるということですね。

目の前に不幸が振りかかると、どうしても感情に支配されて、
冷静な判断ができなくなりますから、
オフィスに設置してある定点カメラから、
自分の姿を眺めて見るように考えるといいようです。

いわゆるメタ認知をしている状態になれるのでしょう。

本書では、吉田さんがNHKという組織の中で、
「NEO」の企画を通し、実際の番組作りのエピソードを交え、
アイデアを実現化する方法を公開しています。

番組を見たことがない人でも、十分に理解できるですし、
見ていない人ほど、「NEO」が見たくなります。

この本から何を活かすか?

  「直感は才能ではありません。当たり前ですが、誰にでもあります。
  しかし、いつも思考が邪魔しているのです。
  そこで、直感が降りてくる状態にするために、
  ぼくがやっていることを少しご紹介します。」

私が本書で紹介されていた中で、やってみようと思ったのは、
「起床したら5分待つ」直感を呼びこむ方法です。

朝目覚めて、起き上がらずにアイディアが浮かぶのを
5分間待つようですが、二度寝の危険性をはらんでいる、
ちょっとリスキーな方法です。

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| アイディア・発想法・企画 | 06:33 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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データ分析ってこうやるんだ! 実況講義

データ分析ってこうやるんだ! 実況講義―――身近な統計数字の読み方・使い方データ分析ってこうやるんだ! 実況講義―――身近な統計数字の読み方・使い方
(2013/10/04)
吉本 佳生

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満足度★★★
付箋数:24

世帯の所得格差を表す指標に「ジニ係数」があります。

「ジニ係数が悪化し、日本の所得格差が拡大」みたいな
新聞記事を目にすることがありますね。

この指標は、0から1までの値をとり、平等であれば0に近づき、
不平等であれば1に近づく値を示します。

では、2009年の日本のジニ係数を見てみましょう。

2人以上の世帯を、有業人員数(働いている人数)で
5つのグループに分けます。

  0人世帯 : 0.240
  1人世帯 : 0.283
  2人世帯 : 0.277
  3人世帯 : 0.280
  4人以上世帯 : 0.288

さて、この有業人員数0人~4人以上の全世帯のジニ係数は
どのくらいの数値になるでしょうか?

次の5つの中から選んでください。

  A:0.201 B:0.268 C:0.274 D:0.281 E:0.311

  「(ジニ係数は)有名なデータですが、じつはとんでもなく
  使いにくい、つまり、ほとんど役に立たないことは、
  あまり知られていません。私は、ジニ係数のように
   “凝った計算方法によって複雑な現象をひとつの数字に集約して
  しまう指標” を、とても嫌っています。このタイプの指標は、
  よほど数学ができる人でないと使えないもので、
  私自身はジニ係数を扱えるレベルにはないと思っているからです。」

先の全世帯ジニ係数の問題は、本書で吉本佳生さんが
出題した問題と違う年代の数値を使いました。

答えは、 Eの「0.311」です。

グループ分けした場合の最小値が0.240、最大値が0.283ですから、
なんとなく全体のジニ係数はその範囲に収まりそうな気がします。

しかし、ジニ係数は凝った計算方法が施されているため、
グループ分けして、より細かなデータを読もうとすると、
その手法が無効になってしまう指標なのです。

つまり、細かく分けて使うことは禁止すべき指標というわけです。

ジニ係数には、計算が複雑で問題点を発見しにくく、
同じ数値でも異なる状況を示し、国際比較がしにくいなど
他にもいくつもの短所があるようです。

本書は、このような誤読しやすい様々な統計数値の
読み方を解説した本です。

タイトルに『データ分析ってこうやるんだ! 』とありますが、
「データ分析って、こういうこともあるんだ! 」という内容です。

分析方法のHowToが示されているわけではないので、
統計の罠に陥らないための、正しく読み取る視点を
身につける本と言った方がいいかもしれません。

個人的には、2013年11月23日の記事で紹介した
これから誰に売れば儲かるのか』と、
かなりネタが重複しているように感じました。

吉本さんとしては、その点に配慮して、事例を変えていますが、
結局、同じ内容を書いていることに違いはありません。

この2冊には、マーケティング重視で書かれた本と、
統計重視で書かれた本の違いがありますが、
一冊に絞るなら、詳しい記述のある本書を選ぶのが正解です。

この本から何を活かすか?

  「日本国民に、もっと家計簿をつける習慣を普及させる」

もし、政府がこんな目標を掲げたら、
ずいぶん突飛なことを言い出したとの印象を受けるでしょう。

しかし、日本国民に物価上昇を意識させ、
アベノミクスのインフレターゲット2%を実現するには、
「家計簿推奨」は意外と説得力のある提案です。

詳しい論理展開は本書に譲りますが、
吉本さんは、消費者物価のデータ分析の結果として、
この興味深いアイディアを思いついたようです。

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| 数学 | 09:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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創造する脳

創造する脳創造する脳
(2013/10/10)
茂木健一郎

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満足度★★★
付箋数:23

  「創造性とは何か。
  何かを生み出す時に、脳の中では何が起きているのか。
  どのようなことを心がければ、創造性が評価される時代に
  輝くことができるのか。自分自身が、あるいは自分の子どもが
   “クリエイティブ・クラス” になるには、どうしたらいいのか?
  本書では、さまざまな角度からその基礎となる知識、
  実践するノウハウを論じている。ぜひ、参考にして欲しい。」

これは、茂木健一郎さんの「あとがき」の言葉。

少し一歩引いた感じがするのは、本文が書かれた8年後に
書かれた「あとがき」だからです。

本書は、2005年2月に刊行された『脳と創造性』に加筆修正を行い、
改題したものです。

本書には2005年当時の「あとがき」と再発行するにあたっての
「あとがき」の両方が掲載されています。

8年の歳月が流れているにもかかわらず、
本書の内容は古さを感じさせません。

むしろ、2005年よりも今の時代の方が、
より時代にあった内容になっているようにさえ感じます。

  「クオリアは、あくまでも私秘的な(プライベートな)体験である。
  その私秘的な体験が、逆説的ではあるが、
  個別を超えた普遍性を支える。確かに、自分の見ている赤と、
  他人の見ている赤が同じであるということを確認する術はない。
  しかし、意識の中で感じるクオリアこそが、私たちの生み出す
  様々な科学、文学、芸術上の作品の普遍性を担保するのである。
  その普遍性への根拠のない信仰を抜きにして、
  創造の苦しみに耐えることなどできない。」

本書では、茂木さんのライフワークであるクオリア(質感覚)と
創造性の関係が語られています。

創造性は一握りの天才だけが持つ特権ではない。

生きることそのものが創造的であるから、
誰もが創造性を発揮し、創造する喜びと消費する喜びを
並べて立つ時代が来たと述べられています。

  第1章 創造性の脱神話化
  第2章 倫理と直感
  第3章 不確実性と感情
  第4章 コミュニケーションと他者
  第5章 リアルさと「ずれ」
  第6章 感情のエコロジー
  第7章 クオリアと文脈
  第8章 一回生とセレンディピティ
  終章 個別と普遍

個人的には、本書の主なテーマではない「一回生」について
述べられている第8章が良かったですね。

一回しか体験できないことだからこそ、そこに普遍性があり、
その一回を愛おしむ必要があると。

  「人生の中で忘れれられない思い出があったとしても、
  無理して二度繰り返そうとすべきではない。
  一度だけで良い、一度でもそのようなことがあれば本望だ、
  という潔さこそが、人生をうまく生きるための叡智である。」

多少哲学的な言い回しのある本書ですが、
茂木さんの本の中では、かなり核心的な部分を
論じた本だと思います。

この本から何を活かすか?

  「英語圏では “最初のペンギン(first penguin)” と言えば、
  勇気を持って新しいことに挑戦する人ののことを指す。
  そのような概念、それを表現する言葉があるということは、
  それだけ、不確実な状況下で勇気をもって決断する人が
  賞賛される文化があることを示している。」

海の中には、ペンギンを捉ええて食べる敵が潜んでいます。

氷の上からは、その安全性が確認できませんので、
真っ先に餌をとりに海に飛び込むには、相当な決断が必要です。

こんな表現があるのですね。知りませんでした。

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正しい太鼓のもち方

正しい太鼓のもち方 上司を転がす35の社交辞令正しい太鼓のもち方 上司を転がす35の社交辞令
(2013/08/09)
トキオ・ナレッジ

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満足度★★★
付箋数:18

  「そもそも、社長や重役、いわゆる組織のトップクラスまで
  いける人が世の中に何人いるでしょう。
  言うまでもなく、社長は一社にたった1人です。
  果たして、あなたはそれにふさわしい人物なのでしょうか。
  自分がどれほどの人物なのかは、これまでの人生を
  ちょっと振り返ればわかるはずです。目をそらしてはいけません。」

社長になれないほとんどの人が、
身に付けるべきスキルとして本書で解説されるのが、
「正しい太鼓のもち方」。

いや、むしろ社長になるような出世する人ほど、
この技術が必要なのかもしれません。

本書の著者は、『正しいブスのほめ方』が好評だった
トキオ・ナレッジさん。

弁護士、放送作家、大手メーカー工場長、デザイナーなど
いくつもの異業種の人で構成される知識集団で、
個人作家ではありません。

褒めて、頼って、気に入られる。

子分という生き方をまっとうするために、
まっすぐ媚びるのが、本書のコンセプトです。

例えば、上司との会話の中で、「憧れていた人」の
思い出話へ誘導します。

まずは、「○○さん(上司)って憧れてた人っていますか?」
と聞きます。

上司の昔話を聞いた後、「お前は?」と振られるような
自然な流れに持っていきます。

そこで放つのが、このフレーズ。

  「憧れてたのは、中学の時は尾崎豊。
  高校に入ってサッカー始めたんで、三浦カズでしょ・・・で、
  大学入ってジョン・レノンにハマって、(少しタメを作って)
  あと、今は○○さん(上司)ですかね。」

かなり、こっ恥ずかしいフレーズですが、
羞恥心を捨てて、憧れを伝えましょう。

ただし、本書で紹介される太鼓フレーズは、それぞれが
どんなタイプの上司にも効く万能フレーズではありません。

このフレーズで、特に持ち上がりやすいのは
「無責任上司」です。

このタイプの上司は、ざっくりイメージでしか言わない、
整合性よりノリ、出世より現状維持、プレッシャーに弱い
などの特徴があります。

本書では、35の太鼓フレーズと共に、
上司のタイプも35種類に分類。

その特徴と属性を分析し、対処法や学ぶべきことも解説します。

太鼓フレーズは、実用的に使えるかどうかは別にして、
笑えることは間違いなし。

それよりも、私は上司を分類する観察力に脱帽しました。

あなたの職場にいる、嫌な上司もしっかり分類されて、
どんなフレーズでその上司をメロメロにさせればよいのかが、
しっかり解説されているはずです。

また、前著『正しいブスのほめ方』に引き続き、
本書のイラストは、栗生ゑゐこ(くりうえいこ)さんが担当し、
かなりいい味を出しています。

鋭い視点と、バカバカしいことを真剣にやる姿勢。

私は本書を読んで、昔のホイチョイ・プロダクションズを
思い出しました。

この本から何を活かすか?

  「基本の相づちなしに、太鼓持ちは成立しません。
  太鼓の叩き方以前の太鼓の持ち方の常識を、
  再確認しておきましょう。
  TPOとともに、頭に叩き込んでください。」

本書には、巻末には「覚えておきたい相づち集」が
初級編、中級編、上級編に分けて掲載されています。

これは、会社の上司はもちろん、彼女、彼氏など
男女関係でも相手を気持よくさせるために使えそうです。

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| コミュニケーション | 06:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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あなたの年収は1分で決まる

あなたの年収は1分で決まる──現役アナウンサーが教える「稼ぐ人」の話し方あなたの年収は1分で決まる──現役アナウンサーが教える「稼ぐ人」の話し方
(2013/11/23)
三橋 泰介

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満足度★★★
付箋数:24

日本経済新聞出版社、堀内さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

話の上手な人の会話は「グチュグチュ」だ。

「グチュグチュ」と聞くと、あまり話が上手そうな響きはありませんが、
それはカタカナで書いているからです。

  「 “グチュグチュ” ・・・・・漢字で書くと“具抽具抽”。
  つまり具体論と抽象論を交ぜて話すということです。
  いいスピーチは、この2つを高速で回していきます。」

具体論だけでは、わかりやすくても応用が聞きません。
抽象論だけでは、汎用性が高くても、リアルにイメージできません。

上手な話し方をする人は、この具体と抽象をワンセットにして、
行ったり来たりしながら、話に奥行きを出します。

グチュグチュ法は、話の説得力を高めるための基本テクニック。

このように説明するのは、フリーアナウンサーで、
スピーチコンサルタントの三橋泰介さん。

三橋さんは、ビジネスパーソンの身につけるべきスキルは、
大きく2つに分けられると言います。

1つは、常に最新のものにアップデートが必要なスキル。

ITリテラシーやマーケティング理論などがこれに当たり、
時間とともにそのスキルは陳腐化します。

そして、もう1つは、一度身につけると、一生使えるスキル。

それが本書で解説される「話し方のスキル」です。

いくらテクノロジーに優れたビジネスパーソンでも、
やはり商談を進めたり、プレゼンを行うには、
対人スキルである「上手な話し方」の技術を
身につけておく必要があるのです。

  「 “人と会って話すこと” ・・・これは、10年前はもちろんのこと、
  500年前であれ、500年後であれ、変わらずに存在する行為です。
  相手に対して自分のメッセージを伝え、心を動かし、
  商品の購入を促す・・・。
  あるいは共感を得ることで、味方になってもらう・・・。
  ビジネスにおいて、対面コミュニケーションの技術が
  高いか低いかとうことは、その人の成功= “稼ぐこと” に、
  大きな影響をおよぼします。」

アナウンサーの三橋さんですが、本書には滑舌を良くしたり、
呼吸法などのテクニックの話は、ほとんど出てきません。

本書の中心は、話の組み立て方です。

なぜなら、上手な話し方の大前提は、自分の言いたいことを
話すのではなく、相手の聞きたいことを話すことだから。

本書で解説される「稼ぐ人の話し方」の3原則は、次の通りです。

  原則1 本質を捉え、簡潔に伝える「要約力」
  原則2 わかりやすく、広く伝える「マス伝達力」
  原則3 相手を納得させる「WHYのあるストーリー」

また、本書には話の組み立て方としても、
プレパ法、ホールパート法、そもそも法、B-ファベ法、
タイムマシン法など、様々なテクニックが紹介されています。

誰でも何不自由なく話すことできるからこそ、
本当に相手に伝わる話し方の技術を身につけることが、
見落とされているのかもしれません。

本書では、プロ仕様でありながら、才能に左右されない
一生モノの「稼げる話し方」を身につける方法が
体系的に解説されています。

この本から何を活かすか?

あがらない身体の状態のつくり方。

リラックスしているときは、重心が下がって
丹田(おへその少し下)当たりに集中している状態にあるようです。

だから、あがらない身体にするためには、重心を下げます。

そのための一番簡単な方法はジャンプすること。

  「重心を丹田に集めるには、まず5、6回、
  その場でぴょんぴょんジャンプすることが有効です。
   “そんな簡単なこと?” と思われるかもしれませんが、
  これは最も簡単で効果的な方法です。」

ずいぶん簡単そうなので、緊張し過ぎるような場面で、
一度試してみたいと思います。

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| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 06:22 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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これから誰に売れば儲かるのか

これから誰に売れば儲かるのか 成長戦略の正しい考え方 (単行本)これから誰に売れば儲かるのか 成長戦略の正しい考え方 (単行本)
(2013/10/10)
吉本 佳生

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満足度★★★
付箋数:23

あなたは、ある町でスポーツクラブA(A社)を経営しています。

シニア層にも、若・中年層にも利用してもらえるサービスを
提供する老舗のスポーツクラブで、町では47%のシェアを占めます。

同じ町内にライバルのスポーツクラブが2社あります。

1社はシニア層限定のB社と、
もう1社は若・中年層限定のC社です。

この20年で、あなたのA社は、それぞれの層において、
B社とC社に徐々にシェアを奪われました。

シニア層向けでは、80%だったシェアがB社に奪われ、
73%に下がりました。

若・中年層向けでも、25%あったシェアがC社に奪われ、
20%に下がりました。

2つの層に分けたシェアでは、シニア層向けでは7%減、
若・中年層向けでは5%減ですから、
いずれの層でもシェアの増減では負けたことになります。

では、もともと47%あった全体のシェアは、
どのように変化したのでしょうか?

この問題、条件にシェアしか示されていませんから、
そこから全体のシェアを計算することはできません。

感覚的にシェアがどれぐらい変化したかを聞いている問題です。

普通に考えると、全体のシェアも5%~7%ぐらい下がっている
という感覚ではないでしょうか。

本書で吉本佳生さんが挙げる例では、驚くべき数字が示されています。

なんと、「47%」だったA社の全体のシェアは、
「57%」に上がっているのです。

全体は2つの層に分かれていて、シニア層、若・中年層いずれでも
シェアを奪われたのに、全体のシェアが10%増え、
市場の過半数を超える、勝ち組企業にになるなんてことが
本当にあるのでしょうか?

ポイントは20年間での、町の「年齢構成」の変化です。

20年前にシニア層は町の人口の4割で、若・中年層は6割でした。

ところが、この20年間で大幅に高齢化が進み、年齢構成比が、
シニア層が7割で、若・中年層が3割へと変化したのです。

シニア層のボリュームが大きく増えたので、
その層のシェアが減っても、実数で増えたので
全体のシェアも増えたということです。

感覚的には納得しづらいので、町民全員がスポーツクラブに
入ると仮定して計算してみましょう。

20年前は、シニア層4割でシェア80%、若・中年層6割で25%なので、
0.4×0.8+0.6×0.25=0.47 なので47%になります。

現在は、、シニア層7割でシェア73%、若・中年層3割で20%なので、
0.7×0.73+0.3×0.20=0.571、つまり57%ということです。

なんとも不思議なシェア動向ですね。

  「ここで証明したかったのは、個別の市場での競争に
  勝つよりも大切なことがあり、それは、自然に成長する市場を
  みきわめて、成長市場の顧客を最重要顧客とみて
  経営することです。」

本書のタイトル「これから誰に売れば儲かるのか」については、
本書の冒頭で結論が出ています。

それは、日本全体が人口減少に向かう中で、
逆行するように人口が増加する層である
「高齢の女性」に売ることです。

特に、高齢の女性は急速に高学歴化が進みます。

そして、高学歴なほど趣味とする分野のデータも
わかっていますから、「誰に何を売ればいいか」までが
本書で示されていることになります。

この本から何を活かすか?

  「いまの日本で、ビッグデータの統計分析ブームに
  安易に乗ってしまっている企業の多くは、
   “偏ったデータに基づく判断ミス” を犯す危険性が高いと
  心配されます。日本の人口変化などの状況を考えれば、
  インターネットなどを通じて集められるビッグデータは、
  いちばん重要な成長市場の顧客データを集めにくいという
  致命的な欠点をもちます。」

まずは、分析する元のデータ自体に偏りがないか
確認すべきという、もっともな指摘ですね。

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| マーケティング・営業 | 08:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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日本の論点

日本の論点日本の論点
(2013/10/10)
大前 研一

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満足度★★★
付箋数:21

  「これから先、グローバル企業のアジア部長に
  誰がなるかといえば間違いなく韓国人。日本人は韓国人の上司に
  レポーティングするのが関の山だ。
  しゃかりきに勉強させなくなった弊害は、今後重くのしかかる。」

相変わらず刺激的な物言いをする大前研一さん。

日本の覇気がなくなった原因が、「競争させない教育」に
あると指摘します。

その結果、若い世代の意欲がなくなり、
草食化と呼ばれるようになったと言います。

少し古いデータですが、2007年の日本青少年研究所の
アンケート調査では、日米中韓、4ヶ国の高校生の
意識の違いが浮き彫りになっています。

「生活意識」についての質問には、次のような差がでています。

  日本 「暮らしていける収入があればのんびり暮らしていきたい」
  米国 「一生に何回かはデカイことい挑戦してみたい」
  中国 「やりたいことにいくら困難があっても挑戦してみたい」
  韓国 「大きい組織の中で自分の力を発揮したい」

「偉くなること」についての回答は次の通りです。

  日本 「責任が重くなる」 「自分の時間がなくなる」
  米国 「自分の能力をより発揮できる」 「周りに尊敬される」
  中国 「自分の能力をより発揮できる」 「責任が重くなる」
  韓国 「周りに尊敬される」 「自分の能力をより発揮できる」

更に、「偉くなりたいか」という質問に対して、
「偉くなりたいと思う」または「強くそう思う」と答えたのは、
米国22.3%、中国34.4%、韓国22.9%に対して、
日本の高校生はわずかに8.0%だったそうです。

このアンケート調査も、自分の主張を裏付ける部分だけ、
あるいはキャッチーなところだけを切り取っている
感じもしますが、概ねそのような意識の違いがあるのでしょう。

大前さんが、このように日本人は韓国人の後塵を拝すと
書いたのは、2011年1月のこと。

当時、民主党政権で菅首相が掲げていた「最小不幸社会」という
わけのわからないマニフェストを批判するためです。

本書は、大前さんがプレジデント誌で8年間連載する
「日本のカラクリ」の2011年~2013年の記事をまとめたもの。

政権も交代し、ビジネス環境も大きく変わっていますから、
少し時代を感じさせる内容も見られます。

しかし、大前さんが本書で指摘した20の問題は、
なにも解決されず、時間だけが経過しているので、
日本の論点は、3年たってもそのまま残っています。

本書で示される視点や、解決の処方箋は、
問題の核心を突き、さすが大前さんと感じるものばかりです。

大前さんは1995年の都知事選で敗戦してから、
自分が表舞台に立つのは向いていないと悟り、
裏方に徹して改革に向けた政策を立案し、論点を世に提示して
いくことを自らの役回りとしてきたようです。

しかし、大前さんが20年前から示してきた論点が、
何も解決されずに、そのまま残っているならば、
別の方向からも考えてみる必要があるように思えます。

それは、大前さんの「裏方に徹する」というやり方。

核心的な政策を作りながらも、
それがほとんど実行されていないわけですから、
表舞台には向かないと悟った時と同じように、
別の悟りが必要なのかもしれません。

この本から何を活かすか?

1993年に刊行された大前さんの『新 大前研一レポート』。

大前さんがこれまで世に問うてきた論点で、
この本に出ていない論点は、何一つないそうです。

私は、けっこう大前さんの本は読んでいますが、
あまりこの本の記憶は残っていません。

本当に、20年前に、現在の日本の問題点を見抜いていたのか?

古い本なので、図書館であらためて借りて読んでみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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宇宙生物学で読み解く「人体」の不思議

宇宙生物学で読み解く「人体」の不思議 (講談社現代新書)宇宙生物学で読み解く「人体」の不思議 (講談社現代新書)
(2013/09/18)
吉田 たかよし

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満足度★★★★
付箋数:26

  「宇宙生物学とは、地球に限定せず、宇宙全体の広い視野で
  生命の成り立ちや起源を解明する学問で、アウトロバイオロジー
  とも呼ばれています。本書は、この宇宙生物学の研究成果を
  医学に結びつけることによって、生命の本質をわかりやすく
  解き明かしていくものです。」

本書の著者は、コメンテーターとして、
マスコミにもたびたび登場する吉田たかよしさん。

東大大学院工学部を卒業後、NHKに入局してアナウンサーになり、
その後、医師になった異色の経歴の持ち主です。

前著に『元素周期表で世界はすべて読み解ける』がありますが、
その前は受験生向けのノウハウ系の本を多く執筆していました。

ですから、吉田さんに対して「第二の和田秀樹さん」という
イメージを持っている方も多いでしょう。

しかし、一度、吉田さんに対する過去のイメージは払拭して、
本書を手にとってください。

本書は、非常に優れたポピュラーサイエンス本。

本書では、これまで医学だけでは説明のつきにくかった
人体の不思議を、宇宙生物学によって「そうだったのか!」と
思わず膝を打つような説明をしてくれます。

例えば、貧血について。

多くの女性が、貧血に悩まされています。
それは、月経によって大量の血液を失うから。

赤血球の原料となる「鉄分」が不足することで貧血という
症状になるのです。

赤血球の中のヘモグロビンは、鉄分を含むことで、
酸素を上手に取り込み、肺から全身に酸素を運ぶので、
鉄不足になると全身に酸素が回らず、めまいがするのです。

ちなみに、血が赤いのは、ヘモグロビン中の鉄の色で、
イカやウミウシなど銅を使って酸素を運ぶ生物は、
血の色が青っぽいことが知られていますね。

さて、ここから本題。

鉄は、地球に最も多く含まれる元素です。
なんと地球の3分の1が鉄。

そんなに入手しやすい鉄ならば、人類の進化の過程で、
貧血にならないように、うまく鉄を取る込めるように
人体を発達できたはずです。

実は、私たちの体は、鉄をうまく取り込めないのではなく、
むしろ体内への摂取を制限しているのです。

なぜ、私たちの体は、つらい貧血になるのに、
体内への鉄分の摂取を制限しているのか?

それは、約30年前に行われたマサイ族の貧血治療の事例に
答えがあります。

マサイ族は主に乳製品だけを食べて生活するので、
全員が軽い貧血です。

この治療のために、鉄剤を配布したところ、
あっという間に貧血は解消しました。

しかし、同時に88%の人がアメーバ赤痢という感染症に
罹ってしまいました。

マサイ族は牛の糞で作られた家に住んでいましたが、
その牛の糞には、赤痢アメーバが棲み着いていたのです。

では、なぜ、貧血の時は感染症にならなかったというと、
病原菌自体も鉄分を必要としたからです。

高等生物から微生物まで、地球上の生物で、
鉄がない状態で生きられる生物はいません。

ですから、体内で病原菌を増殖させないためには、
鉄分を与えない兵糧攻めにするのが効果的なのです。

だから、病原菌から体を守るために、人体はわざと
地球上で入手しやすい鉄分を、吸収しにくくしているのです。

この本から何を活かすか?

本書は、講談社現代新書から出ています。

私は、あまりこのシリーズでたくさんの本を読んでいません。

しかし、記憶をたどってみると、福岡伸一さんの傑作
生物と無生物のあいだ』も、講談社現代新書でした。

意外とと言っては失礼ですが、素晴らしい一般科学の本
出しているんですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 科学・生活 | 06:26 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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外資系コンサルタントのインパクト図解術

外資系コンサルタントのインパクト図解術外資系コンサルタントのインパクト図解術
(2013/07/24)
清水 久三子

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満足度★★★★
付箋数:22

2012年5月に刊行した『プロの資料作成力』が好評だった
プロを教えるプロと呼ばれる図解の達人、清水久三子さん。

本書は、前著で伝えた資料作成の基本動作を踏まえた上で、
さらにインパクトを出すためのノウハウが体系的に
まとめられています。

言わば、『プロの資料作成力』の上級編。

しかし、本書は「図解術」の本でありながら、
本書自体が、あまり図解されていない印象を受けます。

それは、メッセージの練り方や、ストーリーの作り方にも
かなりのページを割いて説明しているから。

  「本書を “図解のテクニック本” と認識されて手に取られた方は、
  なかなか図解の話が出てこないと思われるでしょう。
  本書では、相手の心を動かすという目的のもとに “メッセージ”
   “ストーリー”  “図解” を一連の流れとしてまとめており、
  図解は後半部分にあるからです。」

図解の本でよく見かけるのは、スライドやプレゼン資料の例を
多く並べたレファレンス本。

これらの本では、スライドをそのまま真似ることができます。

しかし、それは上っ面の表現方法のみを真似ているだけで、
真にインパクトのあるメッセージにはなりません。

清水さんは、もっと深い部分から、図解の「方法論」を伝えます。

本書では、インパクトのあるメッセージの作り方と、
それを図解して伝える方法が解説されているのです。

ちなみに、外資系コンサルタントの間で、かつて「バリュー」
という言葉が頻繁に使われていたそうですが、
最近この言葉に変わって、よく使われるようになったのが
「インパクト」という言葉のようです。

  インパクト = 印象力 × 説得力 × 影響力

インパクトのある図解では、「1秒」で相手に伝わり、
「1分」で相手が動き出します。

本書ではインパクトのある図解の仕方を
3つのステージと6つの要件で解説。

  ステージ1  影響力で「感動を与える」
       ・単純明快であること
       ・意外性があること

  ステージ2 説得力で「納得させる」
       ・具体性があること
       ・信頼性があること

  ステージ3  印象力で「記憶に残す」
       ・感情に訴求すること
       ・物語性があること

本書は、明日には資料を仕上げなければならないなど、
差し迫っている人にはちょっと向きません。

今までの資料作りを、本格的にブラッシュアップしたい人や、
図解をもう一段上のステージ上げたいと思っている人向け。

私は本書を読むまでは、メッセージを「単純明快」に
するのが難しいと感じていました。

しかし、本書で「単純明快にできない理由」が挙げられ、
その解決方法が示されていたので、個人的には有難かった。

この本から何を活かすか?

  「コンサルタントの典型的な話し方として
   “ポイントは3つあって、1つ目は・・・・” という話し方が
  ありますが、はっきりいってあまりウケはよくありません。
  ポイントや結論だけを並べられても他人事のように
  感じさせてしまうからです。」

事実を伝える目的では、結論だけを伝えることで
スムーズに事が運びます。

しかし、相手の感情に訴え、能動的に動いてもらうためには、
「物語」の力が必要というわけです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 06:20 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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成功は99%が情熱!

成功は99%が情熱! ―――どんな人でもやる気になれる36のアクション成功は99%が情熱! ―――どんな人でもやる気になれる36のアクション
(2013/09/13)
水野 元気

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満足度★★★
付箋数:20

何年か前にロケットニュースで「【路上の哲学】 毎朝、
渋谷駅前で朝礼を行う会社の社長 水野元気氏にインタビュー

という記事を読んだことがありました。

それは、平日の朝8時、晴れの日も雨の日も
大きな声で渋谷駅前のスクランブル交差点に向かって叫ぶ、
株式会社情熱の朝礼を取材したものでした。

そのイメージが強かったので、本書も精神論を語ったり、
何事も根性だけで乗り切る系の本だと思い込んでいました。

しかし、本書は意外と理性的な自己啓発プログラムが
解説された本でした。

  「私の考える “情熱家” とは、のけぞりたくなるような大声で
   “おはようございます!” と挨拶をしまくり、
  何事も気合いやど根性で乗り切る、体育会系の人物ではありません。」

本書は水野元気さんが行う研修「情熱スイッチプログラム」を
独習できるように書籍に落とし込んだもの。

水野さんは、「情熱」こそが、成功するための一番の要素だと考えます。

  「もちろん “情熱” があったとしても、スキルや知識がなければ、
  成功することは難しいでしょう。でも “情熱” さえあれば、
  人はやり続けます。継続すれば、途中でスキルは身につき、
  やり方も見つかっていきます。そして何よりも、多くの人に
   “情熱” の炎が伝播し、本気の支援者が集まって
  助けてもらえるから、成功していくのではないでしょうか。」

では、どのようにしたら、情熱を持つことができ、
それを持続することができるのでしょうか?

「思考」と「行動」を変えることで、「意識」も変える。

本書では、情熱という「意識」の部分を変えるために、
先に「思考」と「行動」を変えることから始めます。

それが、本書で紹介される6つの思考を変えるプログラム。

  1. 限界突破思考:常にどうやったらできるかを考える思考
  2. 主体的思考:受け身ではなく自分で考え、率先して行動する思考
  3. 自己責任思考:状況や環境のせいにせずに、自己責任で考える思考
  4. モチベーション管理思考:自分で自分のモチベーションを管理し、
    常にベストの行動ができる思考
  5. ポジティブ管理思考:どんな問題もチャンスに変えて、
    逃げずに向けっていける思考
  6. 感謝思考:不平不満ではなく常に感謝を持って生きる思考

この6つの思考に対し、それぞれ初級・中級・上級の
アクションプランが2つずつ用意されています。

今まで身につけてきた思考のクセを変えることも
一筋縄ではいかず、簡単なことではないでしょう。

しかし、本書では劇的に一気に変えるのではなく、
初級から中級、そして上級へと、ステップアップ式で
徐々に変えていけるようにアクションプランが
用意されていますから、試しやすいと思います。

株式会社情熱の路上パフォーマンスの映像を見て、
ドン引きしてしまった私でも、
本書の内容は普通に取り組めるものでした。

この本から何を活かすか?

モチベーション管理思考:アクションプラン初級編2
  「常に笑顔を確認する」

  ・朝起きて鏡を見る
  ・電車の窓に映る自分の顔を見る
  ・トイレで手を洗うついでに鏡をチェック

私は、鏡を見る習慣があまりないので、
自分の表情をチェックしていませんでした。

案の定、鏡の前で笑ってみても、どこかぎこちない。

自然と笑顔ができるよう、練習してみたいと思います。

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| 自己啓発・セルフマネジメント | 06:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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問題解決のためのデータ分析

問題解決のためのデータ分析問題解決のためのデータ分析
(2013/09/13)
齋藤 健太

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満足度★★★
付箋数:23

  「一番問題なのは “膨大な数値データをとりあえず分析して、
  そこからわかったことをもとに次の施策をたてたい” といって、
  目的を決めずにデータ分析に入ったために、結局何もわからず、
  迷路に迷い込んでしまうパターンです。」

データ分析して、問題点が浮かび上がってくる場合も
ありますが、最初に課題を設定しないと、
そもそもどんなデータ分析をすればいいのかが定まりません。

そんな状態で、いきなりデータ分析を始めようとすると、
雲をつかむような分析になって、ハマってしまうのです。

基本的なデータ分析のアプローチは次の通りです。

  1. 課題の見極め(目的の明確化)
  2. 仮説の洗い出しと絞り込み
  3. 分析作業の定義
  4. 情報収集
  5. 分析

データ分析は、あくまで仮説を検証するもので、
そのゴールは、戦略や打ち手を構築することにあります。

ロジックツリーで課題と仮説を洗い出し、
その仮説を検証するためにデータを集め、
目的に合ったデータ分析の方法を選択するのです。

  「本書は、問題解決の糸口を掴む考え方や方法を、
  私がコンサルティングの現場で実践しているフレームワークを
  用いながら説明します。
  また、問題解決とは切っても切り離せないデータ分析について、
  様々な事例を具体的にご紹介しながらご説明します。
  データ分析に必須のエクセルの操作方法についても
  ご説明します。」

著者の齋藤健太さんは、船井総合研究所にて
戦略コンサルティングに携わり、データ分析を武器に、
その後、独立してコンサルタント会社を設立した方です。

データ分析のところだけに焦点を当て過ぎず、
あくまで問題解決への流れの中で、
データ分析をどう活用するかが説明されています。

  「本書が想定している読者は、データ分析に初めて取り組む方、
  またはあらためて基礎から学びたいという方です。
  今までデータ分析について特に意識していなかった方、
  必要ないと思っている方にもぜひ読んでいただきたいと
  思っています。きっとデータ分析についての認識が変わるはずです。」

実際に細かく分析を行っていく上では、
もう少し詳しい分析方法を知る必要がありますが、
はじめてデータ分析を行うには、全体像が見えて、
良いガイドになる本だと思います。

実践的なエクセル機能の活用方法についての解説も、
的を射ていて、無駄がなくていいですね。

紹介されていたプレゼン資料のフォーマットが
ダウンロードできれば、言うことなしでしたが、
あくまで本書はデータ分析の本なので、
そこまで求めるのは、欲張りすぎなのかもしれません。

この本から何を活かすか?

構成比を偏差値へ変換する。

  「偏差値に変換することで、業界全体の評価と企業の評価の
  間に生まれる差をなくすことができ、それぞれどの項目が
  評価が高くどの項目が評価が低いのか、同じ目線で
  見ることができます。」

私は、偏差値へ変換するのはよく使う手法ですが、
あまりこうやって偏差値への変換方法が解説されている本は
あまり見たことがありません。

偏差値教育の影響かもしれませんが、説明を受ける側も、
他の統計用語のように補足しなくても理解が得られるので、
意外と使える手法だと思います。

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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 06:12 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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勝負論 ウメハラの流儀

勝負論 ウメハラの流儀 (小学館新書)勝負論 ウメハラの流儀 (小学館新書)
(2013/10/01)
梅原 大吾

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満足度★★★★
付箋数:26

2012年4月に刊行された、前著『勝ち続ける意志力』が
ベストセラーとなった、プロ・ゲーマーの梅原大吾さん。

前著を読んでいない方はもちろんですが、
読んだ方でも本書を読む価値があります。

なぜなら、この1年半の間に、梅原さん自身が
より進化を遂げているから。

いかにして、勝ち続けるか?

ゲームに限らず、スポーツでも、ビジネスでも求められる
この問いを梅原さんは常に持ち続け、道を探求します。

  「僕の人生は、前作である程度伝えることができたと思います。
  特に、さまざまな人生のポイントにおいて、
  僕がどう考えてきたのかという “思い” については、
  出せたと思うのです。しかし、 “勝負” についての僕の考え方は、
  必ずしも十分に伝えられませんでした。
  書き足りなかった部分が多かったと思うのです。(中略)
  この本の目的は、勝ち続ける方法、勝ち続ける自分の作り方を
  考えていくことです。」

格闘ゲームの世界は、スポーツの世界とは違い、
ゲームがバージョンアップされることで、
ある日突然ルールが変わる世界です。

どちらかと言うと、ビジネスの世界に似ているかもしれません。

大きな変化があると、今までの知識や技術が、
全く使いものにならなくなります。

そして、次々と若くて瞬発力のあるプレーヤーが参入してきます。

そんな変化の激しい勝負の世界で、
梅原さんはどのようにして、勝ち続けているのか?

実は、ゲームが新しいバージョンになると、
最初は梅原さんでも負け続けることが多いそうです。

しかし、新しいルールでの勝負を重ねる毎に、
梅原さんは強くなり、最終的に誰よりも強いところまで行き着きます。

それは、勝負と向き合い、勝ち続けることの意味を問い、
常に成長を続けているから。

梅原さんは、勝ち続けるために思考を続ける求道者。

私には、そんな梅原さんの姿が、
天下無双を追い求めた宮本武蔵にも重なって見えました。

本書は、ゲーマー向けに書かれた本ではありません。

梅原さんの勝負論は、抽象度を上げて思考された
勝負哲学ですから、あらゆる分野で通用するものだと思います。

だからこそ、梅原さんはルールが変わっても、
最終的に勝ち続けることができるのです。

  「今日は、1分深く考えればよしとする。
  明日1分30秒考えればなおいい。
  できる人から見たら、亀にも劣る足取りかもしれません。
  でも、僕はずっと成長を感じ続けられたし、
  そのペースを崩さなかったおかげで、
  今も世界一のプロ・ゲーマーであり続けています。
  そして目一杯の幸せを感じているからこそ、
  まだ自分が成長できる気がします。」

前著の記事でも書きましたが、
やはり梅原さんの生き方はカッコいい。

この本から何を活かすか?

勝ち続けるためには、思考し続けなければなりません。

その時の注意点。

  「決してしてはいけないことがある。
  それは、自分を人と比べないことだ。(中略)
  続けることが大切なのだから、
  ここでのものさしは自分だけでいい。」

他人と比べるのは、不幸の始まりですから、
自分の中で進歩し続けることを第一に考えるべきなのです。

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| 仕事論 | 10:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ハーバードとグーグルが教えてくれた人生を変える35のルール

ハーバードとグーグルが教えてくれた人生を変える35のルールハーバードとグーグルが教えてくれた人生を変える35のルール
(2013/07/01)
石角 友愛

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満足度★★★
付箋数:21

ハーバード・ビジネススクール(以下、HBS)には、
世界中から優秀な学生が集まってきます。

優れた能力の人たちですから、みな自信とプライドを持っています。

だから、HBSの教授は、最初に自信過剰にならないように
「謙虚であれ」と楔をさすように学生に言うそうです。

  「実際、私はグーグルで “君みたいに謙虚にHBS出身だという人を
  見たことがない” と言われてことがあります。
  世間には、MBAを持っていることを鼻にかける人も多いのかも
  しれません。でも、HBSには “自慢するってカッコ悪いよね”
  というカルチャーがあったので、自然に謙虚さを
  身につけることができました。」

本書の著者、石角友愛さんは16歳で日本の高校を中退し、
単身アメリカに渡り、全寮制私立高校へ入学しました。

その後、オキシデンタル・カレッジ、日本での起業を経て、
HBSに入学し、子連れでMBAを取得。

シリコンバレーでグーグル本社に勤務し、2013年にアメリカで
ジョブマーケットが抱える問題を解決する会社を起業しました。

本書は、石角さんのキャリアの2本の柱である、
HBSとグーグルで身につけた学び方や働き方を
35のルールとして紹介します。

実際に、HBSで学んだことや、グーグルで働いたことは、
日本の大学院や企業では得られない、
貴重な経験だったのだと思います。

しかし、HBSとグーグルの素晴らしさを強調するあまり、
何度も何度も「日本と違って」という書き方をしています。

決して、自慢話をしているわけでもなく、
日本をけなしているわけでもないのですが、
読んでいると「本当に日本はそんなにダメなの?」と
思ってしまいます。

本当に謙虚な人は、自分のことは謙虚だとは言いませんから、
長いアメリカ生活の中で、そのへんの感覚が、
わたしたち日本人とズレてしまったのかもしれません。

  「日本のテレビ番組で、 “勉強しかしてこなかった” という
  芸人のトークプログラムを見たのですが、
  そこで彼らがトークしていたのは100%暗記方法のことでした。
  こうやって年号や単語を覚えろ、効率のいい勉強のために
  睡眠時間をこうしろと、 “まるで脳科学者?” というような内容。
  これって、 “勉強しかしてこなかった” ではなくて
   “暗記しかしてこなかった” の話だよね、とビックリしました。」

これって、アメトーークの「勉強しかしてこなかった芸人」の
ことを指して言っているのでしょう。

石角さんも「テレビなので極端だとは思うのですが」と
言っているので、わかっているとは思いますが、
これは、あくまで「お笑い番組」です。

よく日本の一部を取り上げて、あたかも日本全部が
そうであるかのようなことを書く外国人がいます。

本書は、せっかくいいことがたくさん書いてあるのに、
それに近いものを感じることがあり、ちょっと残念でした。

この本から何を活かすか?

  「HBSでは、ビジネスや組織の失敗、個人の人生における
  さまざまな失敗のケースをたくさん学びます。(中略)
  じつは、離婚ですらHBSの学生たちは
  “やってみないと分からない” という考えも合わせもっています。」

「やってみないと分からない」のは事実ですが、
世の中には、やっていいことと、やっていけないことがあります。

法律や倫理に反すること、人に迷惑をかけることなら、
経験のためにやってみることは許されません。

離婚を経験するために結婚するなんて、
おかしな話にもなりかねない。

そのために、HBSで学んだテクニックを使われたら、
たまりませんね。

  「(ハーバード交渉術の)BATNAは、実は結婚相手を
  手に入れたいときにも使えます。」

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| 勉強法 | 06:16 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「不快感」がスーッと消える本

「不快感」がスーッと消える本「不快感」がスーッと消える本
(2013/10/19)
佐藤 達三

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満足度★★★
付箋数:19

著者の運気上昇トレーナー、佐藤達三さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

本書はタイトルにある通り、あなたの「不快感」を消し去る
ヒーリング本。

  第1章 初めはみんな純真無垢だった
  第2章 ある時から不快感が生み出され始める
  第3章 ある時から不快感が積み重なり始める
  第4章 ある時からそれが本当の自分だと思い込み始める
  第5章 物事がうまくいくしくみ、うまくいかないしくみ
  第6章 でもそれは、本当は最初からなかったものです
  最終章 人生の幸せは、何かを付け加えることではなくまず手放すこと

佐藤さんは、「不快感はすべて消し去ることが可能」だと言います。

不快に感じるのは、それが自分が持っている本質と異なるから。

もともとは自分の中になかったものが、さまざまな経験によって
無意識の中に自分とは異なるものが少しずつ蓄積し、
それが不快感を引き起こす原因となっているようです。

やっかいなのは、その状態に慣れてしまうと、
その不快感が自分と一体になって、
切り離せない感情だと思ってしまうことです。

この話を佐藤さんは「くつと小石」に例えて説明しています。

  「ちょうどくつの中に入った小石のように、最初は違和感を感じ、
  気になりますが、その小石を取り除くことができずに
  そのまま履き続けなければいけないとしたら、
  いずれ最初ほどは気にならなくなっているでしょう。

  さらにそれをずっとその先何年も履き続けることになったとしたら?

  あなたの中では、くつの中にある小石をもう小石とは思わなくなり、
  当たり前のこと、 “これがくつの感覚” に変わってくるでしょう。

  これは誰でもそうですね。

  小石は不快感、くつはあなたの心だとしたら、
   “これが、私自身なんだ” と思い込むことになります。」

つまり、感覚が麻痺してしまった小石(不快感)でも、
本当は入っていなかったわけですから、一度立ち止まって、
くつを脱いでほろえば、取り除くことができるというわけです。

本書は、あなたが知らず知らずの内に、
自分の中に貯めこんでしまった、本来の自分とは異なる
感情や考えを「手放す」ことを教えてくれます。

不安、恐怖、怒り、執着、プライド、概念、価値観・・・

「概念や価値観まで手放してしまうと、
何でもよくなってしまわないのか?」
と不安に思う方も多いようですが、
それに対して、佐藤さんは次のように説明します。

  「実はあなたが概念や価値観に固執することが無くなるだけで、
  それによって生み出されていたさまざまな不快感は消え去り、
  より物事に対して理性的になります。
  そう、不快感に左右されることなく、より理性的になるのです。」

本当に「不快感」がスーッと消えるかどうかは、
個人差があり、読み方によって違うと思いますが、
こだわりを捨て、心を軽くしてくれる本だと思います。

この本から何を活かすか?

  「人は、感謝を忘れたときに初めて不平不満が生まれます。」

裏を返せば、感謝さえ忘れなければ、
不平不満が生まれないということです。

私たちは、何一つとして自分一人の力では生み出せず、
たくさんの「お陰さま」によって支えられています。

その事実に気づき、常に感謝の気持ちを持っていれば、
運気も上昇し、幸せに過ごせるということなのでしょう。

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| 心に効く本 | 06:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ビジネスで差がつく計算力の鍛え方

ビジネスで差がつく計算力の鍛え方―――「アイツは数字に強い」と言われる34のテクニックビジネスで差がつく計算力の鍛え方―――「アイツは数字に強い」と言われる34のテクニック
(2013/09/28)
小杉 拓也

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満足度★★★
付箋数:16

  「例えば部長から
   “前期の経常利益は8億円だったが、後期は11億円で着地しそうだ”
  と言われたときに、即座に
   “37.5%アップですね” と言えたら?
  きっとあなたを、 “数字に強い人”  “頭の回転の速い人”、
  ひいては “優秀な人” と思うのではないでしょうか。」

本書はビジネスの現場で使える「暗算方法」を解説した本。

たかが暗算、されど暗算。

机に座っているときは、電卓を叩けばいいだけの計算です。

しかし、日常のビジネスの中でも、会話の中で
瞬時に計算できた方がいいシーンはよく訪れます。

そのとき、スマートフォンを取り出し、
ごそごそと計算するのは誰でもできること。

しかし、他の人がスマホを手にしている間に、
一瞬で暗算すると、一目置かれることは間違いありませんね。

著者の小杉拓也さんは、学習塾を経営するかたわら、
ライフワークとして暗算法の研究を行ってきました。

本書では、3つの難易度に分けて、ビジネスの現場で使うと、
「アイツは数字に強い」と言われる34の暗算テクニックを
紹介しています。

実は暗算テクニックも1種類しか知らないと、
意外とそのテクニックを使うシーンには遭遇しません。

なぜなら、それぞれのテクニックは、万能選手ではなく、
使える条件がかなり限られているからです。

しかし、条件に当てはまりさえすれば、他の人が驚くような
圧倒的なスピードで暗算できてしまうのです。

ですから、34種類全てとは言わないまでも、
暗算テクニックは複数の方法を身につけておくことが望ましい。

では、経常利益が8億円から11億円に増えた場合の
増加率を暗算してみましょう。

11億円-8億円=3億円 ここまでは問題ないでしょう。

あとは3÷8が計算できるかどうかです。

ここでのポイントは、「1/8=0.125」を暗記していること。

1/2=0.5と、1/4=0.25まではパッと出てきても、
1/8=0.125がパッと連想できる人は意外と少ないのかもしれません。

3÷8=3/8なので、
3/8=2/8+1/8=1/4+1/8
=0.25+0.125
=0.375

だから割合にすると37.5%増となるのです。

暗算テクニックは、このように覚えていれば
すぐに使えるタイプのものと、ある程度の練習が必要なタイプの
2種類があります。

いずれにせよ、普段から意識して徹底的に使い込むことが
暗算方法を身につける一番の近道です。

この本から何を活かすか?

A君とB君の2人がそれぞれ2回のテストを受けました。

1回目のテストでA君は40問中30問正解で、正答率75%。
B君は10問中9問正解で、正答率90%。

1回目のテストでは、B君の正解率がA君を上回りました。

2回目のテストでA君は10問中1問正解で、正答率10%。
B君は40問中18問正解で、正答率45%。

2回目のテストでも、B君の正解率がA君を上回りました。

では、1回目と2回目のテスト全体を通しての正解率は
A君とB君のどちらが高いでしょうか?

1回目も2回目もB君が高かったので、
正解率が高いのは「B君」になると思われがちですが、
実は違います。

A君は50問中31問正解で正答率は62%。
B君は50問中27問正解で正答率は54%。

このようにトータルの正解率は「A君」が高くなるのです。

これは本書で紹介されていた「シンプソンのパラドックス」
と呼ばれる、統計上の逆転現象。

1回目の問題数と2回目の問題数が違うのが、
パラドックスが起きる原因のようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 数学 | 06:09 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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言える化

言える化 ー「ガリガリ君」の赤城乳業が躍進する秘密言える化 ー「ガリガリ君」の赤城乳業が躍進する秘密
(2013/10/05)
遠藤功

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満足度★★★★
付箋数:24

  「常務、それは違いますよ」

あなたが、20代の若手社員だとします。

社外の人との打ち合わせに同席した上司である常務に、
このようにハッキリと言うことができますか?

  「役職が上の人でも普通に話せる。若手社員が役員に平気で
  ダメ出しをしている。社長でも意見が違えば反論する。
  とにかく言いたいことを言うのがうちの社風」

本書は、ガリガリ君で躍進する赤城乳業を取材して、
その強さの秘密を解明する本。

取材したのは、ローランド・ベルガー会長で
経営コンサルタントとして著名な遠藤功さん。

25年のコンサルタント経験で、何百もの会社の経営を見る内に、
遠藤さんが驚くような会社と出会うことは、
ほとんどなくなってしまったそうです。

  「しかし、赤城乳業という会社は違った。この会社と出会い、
  この会社のことを知れば知るほど、いくつもの新鮮な “驚き”
  と出会い、ワクワクすることばかりだった。
  まるでワンダーランド(不思議の国)のようだ。」

かつて『見える化』がベストセラーになった遠藤さんが、
赤城乳業を取材してして、知ったキーワードが「言える化」。

これは読んで字の如く、社員が何でも自由闊達に
言えるような会社であるということです。

組織は「言えない化」に陥るのが普通。

上司の機嫌を損ねないように口をつぐんで、硬直化が進み、
次第に組織が活力を失うのが一般的な姿です。

しかし、赤城乳業には社長をはじめとする役員や上司の
相手の意見に耳を傾ける「聞ける化」の土壌があるからこそ、
社員は安心して、「言える化」することができるのです。

また、赤城乳業では、口で言うだけでなく、
実際にどんどん挑戦し、失敗できる仕組みも確立しています。

いくら会社に失敗してもいいから挑戦しろと言われても、
気になるのは人事考課への影響です。

例えば、新商品開発のプロジェクトが失敗して、
大量に商品が売れ残り、1億円の損失があったとします。

会社によっては、プロジェクトリーダーの責任問題になるでしょう。

赤城乳業では、失敗の原因が個人やチームの過失だと
判断されれば、ペナルティが課せられます。

それは数万円程度の罰金です。

あまり、プロジェクトの失敗で罰金を取る会社は
聞いたことがありませんが、赤城乳業ではこのペナルティによって、
失敗が帳消しになります。

そして、人事考課にはマイナスの影響を与えず、
むしろ挑戦したプラスの評価と見なされるようです。

ちなみに、1億円の損失を出した罰金は、
ボーナスから3万円の罰金が差し引かれるようです。

どんな失敗をしても、数万円払えば帳消しになるという
仕組みがあるからこそ、社員は安心して、
大きなことにどんどん挑戦できるのです。

米国の企業が「チャプター11」があるから、
負債を切り離して再挑戦できる仕組みに似ています。

赤城乳業のコーポレートスローガンは「あそびましょ。」

本書のイラストはガリガリ君のデザイナーである
高橋俊之さんが担当しています。

本書自体もガリガリ君のパラパラ漫画あり、迷路あり、
「アイス棒しおり」ありの、読んでいて楽しい、
あそび心満載の一冊に仕上がっています。

この本から何を活かすか?

赤城乳業と言えば、2012年に発売した
「ガリガリ君リッチコーンポタージュ」、
通称「コンポタ」のヒットが記憶に新しいですね。

しかし、私が赤城のアイスで一番好きなのは「濃厚旨ミルク」。

実は、遠藤さんも旨ミルク派のようです。

そろそろ我が家にも「濃厚旨ミルク」の在庫が
なくなってきたので、また買い置きしたいと思います。

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| ビジネス一般・ストーリー | 06:22 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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言葉ひとつで”儲け”は10倍!

言葉ひとつで儲け”は10倍!言葉ひとつで“儲け”は10倍!
(2013/10/31)
岩波貴士

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満足度★★★
付箋数:22

著者の岩波貴士さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

岩波さんには、大変申し訳ないと思いましたが、
本書は、すでに私の手元にはありません。

読了して、すぐにある友人に譲ってしまいました。

私はその友人から、次のような相談を受けていたのです。

「あまり難しいことが書いていない本で、
営業で参考になる本ってない?」

実は、その友人は最近転職して、営業職に就いたばかり。

彼のニーズにピッタリだったのが、本書だったのです。

平易に書かれていて、心理学を応用した具体的な
営業でそのまま使えるフレーズが満載。

そして、もっと深く勉強したくなったときのために、
分野別に「推薦本」も紹介されている。

本当に、ちょうどいいタイミングで献本いただいたので、
私の手元に置いておくより、有効に活用してもらえると思い、
友人に進呈したのです。

彼曰く、「お客様の心理が手に取るようにわかるようになった。
すごく大きな営業の武器を手に入れた感じがする。」

実際に営業をやっている彼の言葉には、実感がこもっています。

本書は、岩波貴士さんの7冊目の著書。

岩波さん自身も、「今回のテーマが一番書きやすかった」
とおっしゃっていますが、本当に筆が走っている感じがしますね。

岩波さんがこれまで活用してきた、営業や広告制作で使える
利益に直結する「言葉の知恵」が凝縮されています。

  序章 相手の脳がYESと反応する“販売心理学”って何?
  第1章 営業トーク 思わず買ってしまう言葉づかいの法則
  第2章 広告・チラシ・ポップ パッと目にとまる言葉の仕掛け
  第3章 セールス文章 惹きこんで購入させる話の展開
  終章 心が開けば、財布が開く

営業職ではない私が参考になったのは、円滑な対人関係を
築くために心がけることへのアドバイス。

  「人づき合いが苦手だと悩む人は、実は単に
   ”他人に興味がないだけ” という理由によるところが多いようです。
  ところが、他人の行動を観察して何かを発見しようとすることは、
  自分の思考の幅を広げることにもなるのです。」

そして、久しぶりに相手に会う前には、
次の3つのことを思い出すように書かれていました。

  1. 誤ることはなかったか?
  2. お礼をいうことはなかったか?
  3. (病気など)気づかうことはなかったか?

私は、相手に会った後に、「あ~、あの時のお礼を言ってなかった」
などと思うことも多いので、事前にこの3つをチェックするこどで、
そんな後悔をすることも減らせるのでしょう。

岩波さんはサービス精神がすごいので、本書にも特典が盛りだくさん。

本書の「全文読上げ」データ、「音声解説」+「資料」、
120冊を超える岩波さんの推薦ビジネス書リンク付データ、
「ビジネス情報源」などが無料追加情報として提供されています。

この本から何を活かすか?

本書には、「ビジネス書の書評ブログ一覧」として
当ブログも紹介いただいております。

感謝!

日本アイデア作家協会」ホームページをご覧ください。

  「お願いは相手にメリットを感じさせにくいものです。
  相手に何か協力してもらいたい場合は、極力相手にメリットが
  あるような表現を用いるべきです。」

岩波さんは、本書を紹介してもらうために、
私にとってわかりやすいメリットを提示してくれました。

本書に紹介していることをご自身で実践されている一例ですね。

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| マーケティング・営業 | 06:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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そして日本経済が世界の希望になる

そして日本経済が世界の希望になる (PHP新書)そして日本経済が世界の希望になる (PHP新書)
(2013/09/14)
ポール・クルーグマン

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満足度★★★
付箋数:23

本書に「原書」はありません。

なぜなら、本書は訳者の大野和基さんが行った、
ポール・クルーグマンさんへのロングインタビューと、
その後のEメールでの質疑応答をまとめたものだから。

本書は、いわゆる「語り下ろし」です。
この事実が最初にわかっていれば、違和感なく読むことができます。

インフレターゲットを10年以上も主張してきたクルーグマンさん。

これまでクルーグマンさんの提言に耳を貸さなかった日本が、
安倍政権になって、やっと自説を試すことになったわけですから、
アベノミクスを評価しないわけはありあせん。

安倍さんに対しては、次のように賞賛しています。

  「私がいま期待するのは、安倍首相の非日本人的な決断力が、
  人びとの “期待” を変えるのではないか、ということだ。」

また、アベノミクス自体にもかなりの期待を寄せています。

  「この政策実験がうまくいけば、まさに日本は世界各国の
  ロールモデルになることができる。アベノミクスによって
  ほんとうにデフレから脱却できるなら、それは将来同じ状況に
  陥った国に対しても、大きな示唆になるからだ。」

ただし、アベノミクスで行われること全てを
クルーグマンさんは手放して評価しているわけではありません。

第1の矢である「大胆な金融政策」については、
もちろん大いに評価していますが、インフレターゲットは
2%でなく、4%を目指して欲しいと述べています。

第2の矢である「機動的な財政政策」については、
以前の著書では必要ないと考えていたようですが、
本書ではその考えを修正し、必要な政策であると賛同しています。

ただし、第3の矢「民間投資を喚起する成長戦略」には否定的。

なぜなら、政府が「勝ち組」を決めてはいけないから。

  「そもそも、国家が成長戦略を定めるという
  ターゲティングポリシーは今日、どこまで有効だろうか。
  少なくとも明らかになっているのは、政府が “どの産業が将来、
  勝ち組になるのか” ということを決めようとすべきではない、
  ということだ。」

また、消費税増税についても大反対。

  「かつて “1997” という映画があったではないか。
  私の記憶が間違っていなければ、そのストーリーは、
  消費税を3%から5%に引き上げたら、それが “1998年リセッション”
  の引き金になった、というものだったはずだ。」

口述をまとめたものなので、わかりやすい言葉で
語られている反面、後半は話が変な方に進みます。

なぜか、日本の「英語教育」に言及。

日本が10年後に、イギリスの2倍のサイズの通貨を持った
独立国になるためには、まともな英語教育が必須であると
語られています。

正しいことを言っているとは思いますが、
クルーグマンさんの専門の話からそれてしまっているので、
本書の価値そのものを下げている印象を与えます。

インタビューですから、脇道にそれることはあっても、
編集でカバーできるところなので、
紙面を埋めるために載せるべきでななかったと思います。

この本から何を活かすか?

本書の監修と解説は山形浩生さんが担当。
巻末に15ページほどの解説文を掲載しています。

  「アベノミクスを離れたいくつかのトピックとなると、
  いささか放談めいてくる。たとえばシェールガス革命。
  (中略)また最後の “日本人はもっと英語を勉強しろ” が
  クルーグマンから出てくるというのは、個人的には
  ちょっと意外ではあった。」

クルーグマンさんをよく知る山形さんでも、
英語教育への言及には、違和感を持ったようですね。

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| 経済・行動経済学 | 07:29 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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専門家はウソをつく

専門家はウソをつく (小学館新書)専門家はウソをつく (小学館新書)
(2013/10/01)
勝間 和代

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満足度★★★
付箋数:21

「専門家はウソをつく」と専門家自身が発言したら、
その発言はウソか、それとも本当か?

この本のタイトルを見て、論理クイズの「正直村とウソつき村」
を思い出しました。

このクイズは、次のような内容です。

正直者だけが住む正直村と、ウソつきだけが住むウソつき村が
ありました。

どちらの村へ通じるのかわからない分かれ道に差しかかりました。

その時、ちょうど1人の村人に出会いました。

この村人に一言だけ質問をして、どちらが正直村に通じる道かを
知るためには、どのように質問したら良いでしょうか?

もちろん、正直村の人ならすべての質問に正直に答え、
ウソつき村の人ならすべての質問にウソをつき、
この村人はどちらの村人かはわからないという設定です。

この論理クイズの正解は、一方の道を指差して、
「あなたは、こちらの道から来たのですか?」と尋ねるです。

指差した道が正直村で、尋ねた人が正直村の人なら、
「ハイ」と答えます。

指差した道が正直村で、尋ねた人がウソつき村の人なら、
「ハイ」と答えます。

指差した道がウソつき村で、尋ねた人が正直村の人なら、
「イイエ」と答えます。

指差した道がウソつき村で、尋ねた人がウソつき村の人なら、
「イイエ」と答えます。

つまり、答えが「ハイ」なら指差した方が正直村への道。
答えが「イイエ」なら指を差さなかった方が正直村への道。

では、勝間和代さんに尋ねてみましょう。

(専門家を指差して)あなたは、このグループの人ですか?

  「私の分野である “経済評論” について考えていきましょう。
  私が “経済の専門家” を名乗っている理由は、
  これまで、次の学歴・資格・職歴があるからです。」

本書のテーマは、すべての専門家は信用できるわけではないし、
また、信用できる専門家の発言も、
すべてが信用できるわけではないと伝えることです。

実は、この発言を専門家がしているというパラドックスが、
勝間さんの狙いなのだと思います。

勝間さんが本書で一番読者に求めていることは、
専門家の発言を鵜呑みにせず、疑う姿勢を身につけること。

ですから、本書の内容を疑って批判的に読んで欲しいのです。

普通に本を書いても、アマゾンのレビューには
批判的なコメントが殺到する勝間さん。

それを色んな意味で「ツッコんで」と言わんばかりの
ネタを提供する勝間さんの勇気には、毎回頭が下がります。

個人的には、ここ最近の勝間さんの「ツッコまれ力」には
かなり注目していて、AKB48の島崎遥香さんに匹敵するのでは
ないかと思っています。

本当の勝間さんのアンチなら、本書の内容を批判せずに
スルーするのが正解なのでしょう。

帯の勝間さんの写真や、改行が多く文字数が少ないという
わかりやすいところに食いついて批判するのは、
「ツッコまれたい」勝間さんの思うツボなのだと思います。

この本から何を活かすか?

本書では『ナイロビの蜂』という映画が紹介されていました。

専門家は利権と結びついて、ポジショントークをしている
という説明の中で、この映画のことが書かれていました。

今まで勝間さんは著書の中で、グッズや本の推薦を
たくさんしてきましたが、映画を紹介しているのは新鮮でした。

この映画、DVDを借りて見てみようと思います。

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| ビジネス一般・ストーリー | 06:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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一生モノの時間術

京大・鎌田流 一生モノの時間術京大・鎌田流 一生モノの時間術
(2013/09/13)
鎌田 浩毅

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満足度★★★
付箋数:20

火山学を専門とする京都大学の教授という立場でありながら、
テレビやラジオにコメンテーターそして出演し、
雑誌では連載を持ち、一般向けの本も執筆する鎌田浩毅さん。

鎌田さんの仕事の密度を見て、
「いったいどんなスケジュールで生活しているの?」
と聞かれることがあるそうです。

その質問に対して、普段の時間の使い方を説明すると、
「そんなことをしているのか!」と驚きの声が上がるそうです。

しかし、それは一般の人からすると新鮮な時間術ですが、
鎌田さんのような科学者からすると、
ごく当たり前の時間の使い方のようです。

  「科学の発見に “二匹目のドジョウ” という発想はありません。
  常に “100点” か “零点” なのです。
  だから、科学者は絶対に “時間との勝負” に勝たなければいけない、
  という意識を持っているわけです。」

確かに、どんな素晴らしい研究をしても、
それを論文として、他の研究者より先に発表しなければ、
その功績が評価されないのが、科学者の世界です。

また、科学者といえど大学での講義などもありますし、
研究の8割は論文として発表することさえもできない
デッドワークになるそうです。

そこで必要なのは「選択と集中」。

ただし、一般人からすると、科学の論文は「完璧」な精度で
提出されていると思われがちですが、意外と
「適当なところで手を打つ精神」で発表されているそうです。

ノーベル化学賞や物理学賞をとるような論文でも、
計画の達成度は70~80%程度で、発表されているとか。

要は、肝心なことが言えていれば、アウトプットとして
提出することが優先されているようです。

ですから、本書で解説されるのは、すべてを頑張り過ぎない、
成果を出すためのシンプルな時間術です。

本書で実際に鎌田さんが紹介するのは、
いかにも理系っぽいゴリゴリのノウハウはありません。

しかも、意外と一般のビジネス書で語られる
ノウハウが活用されていることがわかります。

むしろビジネス書のノウハウを科学者という「ろ紙」で、
ろ過した方法論が紹介されているといった雰囲気です。

理系っぽい独自のノウハウを期待して読むと、
ちょっと拍子抜けしてしまうかもしれませんね。

去る者追わず法、シリーズ化法、踊り場法、300字法、
ダメもと法、簡易バージョン法、一時専心法・・・・

本書にはたくさんの「○○法」が紹介されていますが、
いずれも込み入った方法論ではなく、
気軽に試せるシンプルなノウハウばかりです。

それらは、「予測できない未来」に対応するための、
柔軟な時間術・仕事術でもあります。

本書は『一生モノ勉強法』、『一生モノの人脈術』に続く
「一生モノ」シリーズ第3弾ですが、
このシリーズもう少し続きそうな気がします。

この本から何を活かすか?

  「砂時計を活用して集中する」

鎌田さんは、時間の単位を区切って集中するために、
15分の砂時計を使って「時間の可視化」をするのが
理想的と説明しています。

時計や携帯電話のタイマーではなく、
刻々と落ちていく「砂」の様子を見るほうが、
リアルな時間感覚があり、より集中できるそうです。

15分の砂時計、1000円程度からネットで販売されていると
書いてあったので探してみましたが、
意外と砂時計は高かった・・・

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| 時間術 | 06:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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貧乏人が激怒する ブラック日本の真実

貧乏人が激怒する ブラック日本の真実  「情弱一人負けの時代」を生き抜くヒント貧乏人が激怒する ブラック日本の真実 「情弱一人負けの時代」を生き抜くヒント
(2013/10/18)
午堂 登紀雄

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満足度★★★
付箋数:22

光文社の坂口さんから献本いただきました。ありがとうございます。

あなたは、自分が「情報弱者(以下、情弱)」になっていると、
考えたことがありますか?

いやいや、私は新聞やテレビでニュースを見ているし、
常にスマホでも最新の情報はチェックしているから、
「情弱」になっているはずがない。

そう考える人も多いはずです。

しかし、「情弱」とは、単に得ている情報が少ない人を
指す言葉ではありません。

「情弱」な人ほど、自覚が少ないので、
一度、自分は「情弱」かもしれないと疑った方が
いいかもしれません。

まず、あなたの家の中を見回してみましょう。

なくても困らない商品、流行っているから買ってしまった商品、
限定だから買ってしまった商品がありませんか?

もし、こういった商品が家の中に溢れていたら、
あなたは立派な「情弱」かもしれません。

本書は、午堂登紀雄さんの「貧乏人が激怒する」シリーズ第2弾。

前作『新しいお金の常識』では、「お金に関する常識」の面から、
自分と家族を守るための思考法が紹介されていました。

それに続く本作では、「情報の受け取り方」という面から、
常識を疑う思考のトレーニングについて解説されています。

情弱な人には、次のような共通する特徴が見られると
午堂さんは言います。

  1. 他社から得た情報を疑わず、疑問すら持たない
  2. 自分から情報を取りに行かない
  3. 自分の目で確かめない

その結果、情弱な人は情報強者から知らず知らずのうちに、
搾取され続けるのです。

情報を得ていても、自分の頭で考えなければ情弱ですし、
その情報を使って行動を起こさなければ、やはり情弱なのです。

そして、考えること、行動することから逃げれば逃げるほど、
ますます情弱になっていきます。

  「これからは他社から情報や常識を提供されてたら、
  いついかなるときでも “なんで?” と疑問を発動させる。
  反対側には “誰” がいて、 “誰に” 有利なルールなのかを考える。
  他人があなたにもたらした情報・常識に対しては、
  そのまま受け入れるのではなく、いったん立ち止まり、
   “調べてみよう”  “裏を取ってみよう” という常識で、
  複眼的に思考することが大切です。」

情弱は、経済的にも時間的にも精神的にも不利益を被り、
まさにブラック企業で働かされているようなものです。

  「しかし本当に恐ろしいのは、目にはブラックと映らない
   “隠れブラック” です。見えないから対処しようがありません。
  隠れブラックにより、情弱はいつのまにか洗脳され、
  思考も行動もいつの間にか一定の枠組みに縛られる。
  みなが同じような道を歩かされ、同じように財布を開かされる。
  それに疑問を抱くことなく、知らず知らずのうちに
  むしり取られていくのです。」

本書でも、いたるところで「午堂節」が炸裂しているので、
タイトルに負けず劣らず、内容はかなり刺激的。

あなたが情弱であればあるほど、ムカッとくるかもしれません。

しかし、そういった刺激ひとつひとつが、
あなたに搾取する側の人の存在を気づかせ、
情弱から抜け出すきっかけを与えてくれるのです。

この本から何を活かすか?

  「資産運用の本の中には “FXは危険だから初心者には向かない”
  と主張をする人をよく見かけますが、ほとんどの場合、
  その著者自身がFXをやったことはありません。」

私もこの午堂さんの意見には、激しく同意します。

中には、自分で損をした体験を持つ方もいますが、
そのほとんどはそれはルールを知らずに負けた結果。

自分はお金の専門家だからルールを知っていると勘違いして、
負けたからFXは危険と言っているに過ぎません。

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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 06:29 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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Excel対応 90分でわかる! 日本で一番やさしい「データ分析」超入門

Excel対応 90分でわかる! 日本で一番やさしい「データ分析」超入門Excel対応 90分でわかる! 日本で一番やさしい「データ分析」超入門
(2013/09/20)
内田 学、兼子 良久 他

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満足度★★★
付箋数:17

2013年のビジネス書業界では、「統計本」がブームとなりました。

そのきっかけを作ったのが、2013年2月に刊行された
西内啓さんの『統計学が最強の学問である』です。

2007年から始めた当ブログでも、毎年1~2冊の統計本を
紹介してきましたが、2013年は本書が5冊目の統計本となります。

本書も少なからず、西内さんの本の影響を受けていて、
著者の内山学さんは次のように語ります。

  「たしかに “統計学は最強の学問” かもしれません。
  しかし、それは “使いこなせること” が条件です。
  もし、統計学を使いこなせなければ、ビジネスパーソンにとっての
  統計学は無用の長物になってしまいます。」

ビジネスでは、統計そのものが目的ではありません。

統計は意思決定をするための道具。

それは、英語がビジネスではコミュニケーションの道具として
身に付けることが必要不可欠であるのと同様です。

では、統計学を無用の長物にしないようには、
どのようにしたらよいのでしょうか?

それは、統計学という学問体系に沿った順番で学ぶのではなく、
実際にビジネスで使う分野を優先して学ぶこと。

通常の統計学の教科書では、記述統計→推測統計→多変量解析
の順番で学びます。

しかし、実際にビジネスで活用するシーンが
圧倒的に多いのは「多変量解析」です。

本書は、記述統計から順番に学んで途中で挫折することを
避けるために、多変量解析だけに絞って解説します。

ですから、本書で統計学を最初から丁寧に学び、
基礎力を身に付けることはできません。

その代わり、ビジネスで即効性の高いところだけを
ピンポイントで学び、使えるようにするのです。

この思い切った割り切りが、本書の最大の特徴。

だから本書のタイトルは、「統計学超入門」ではなく、
「データ分析超入門」なのです。

  第1章 値下げの効果を検証できる
     (相関分析)
  第2章 顧客満足度調査から今後の戦略を立案できる
     (相関分析の応用)
  第3章 店舗面積から売上見込みを決定できる
     (回帰分析)
  第4章 売上目標を達成するための最適な広告費
     ・販売費を決定できる(重回帰分析)
  第5章 最適な宣伝方法の組み合わせを決定できる
     (数量化理論Ⅰ類)
  第6章 ダイレクトメールの反応率を高める施策がわかる
     (数量化理論Ⅰ類の応用)
  第7章 アンケート調査で新商品のヒントがわかる
     (コンジョイント分析)

ビジネスで何ができるのか、エクセルでどう計算するかを
中心に解説されているので、難しい計算式は一切出てきません。

新書サイズで、わずか163ページの薄い本ですが、
ビジネスでやりたいことには、きっちりと答えてくれています。

この本から何を活かすか?

  「実際のビジネスの現場で取り扱うデータは、
  数値の大きさに意味のあるものだけではありません。
  たとえば、イベントの来場者数の予測などでは、
  天気(晴れ、雨)や曜日(土日、平日)といった要因を考え、
   “予測に使うデータ” として使いたい場合もあるでしょう。
  天気や曜日は言葉で表されるデータです。
  ですが、ビジネス上では、大きな特徴をもつものです。
  このようなデータを分析するにはどうしたらよいのでしょうか?」

もちろん、数値でないデータは、数値に置き換えて扱います。

それが「数量化理論Ⅰ類」という手法なのです。

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業務改革の教科書

業務改革の教科書―成功率9割のプロが教える全ノウハウ業務改革の教科書―成功率9割のプロが教える全ノウハウ
(2013/09/21)
白川 克、榊巻 亮 他

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満足度★★★★
付箋数:25

著者の榊巻亮さんから献本いただきました。ありがとうございます。

時代の変化のスピードが加速していることで、
企業は「業務改革」に迫られることが多くなりました。

しかし、改革のプロジェクトはあまり大きな成果を上げず、
その大半が失敗すると言われます。

日経コンピュータの調べによると、IT関係のプロジェクトの
成功率はわずか「31%」しかないそうです。

しかし、本書の著者、白川克さんと榊巻亮さんが所属する
コンサルティング会社、ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズが
支援する業務改革プロジェクトは、「95.6%」という
高い成功率になるそうです。

なぜ、一般的な改革プロジェクトの成功率は、こんなに低いのか?
そして、なぜ、ケンブリッジが支援したプロジェクトは、
ほとんど失敗しないのか?

  「話せば10時間ぐらいは必要なのだが、無理やり短くすると
   “プロジェクトの立ち上げ期にやるべきことを、完璧にやり切る”
  ということになるだろう。
  この本は、 “圧倒的なプロジェクト成功率を誇るケンブリッジが、
  業務改革を成功させるために立ち上げ期にやっていること”
  を全て書き表した本である。」

正直、読む前は、業務改革を体系立てて教科書にするのは、
難しいだろうと思っていました。

もし、それができても、あまり実務的でない
フレームワークを並べた本になるのではないか、
という疑念もありました。

なぜなら、実際のプロジェクトは、状況の変化に応じて
有機的に変わっていく必要があるから。

そして、プロジェクトに最も影響を及ぼすのが、「人」。

これはプロジェクトメンバーの影響もあれば、
プロジェクトに反対する抵抗勢力の影響もあります。

しかし、本書には良い意味で裏切られました。

しっかりと体系化されているのに、血の通った現場で使える
業務改革の教科書になっています。

コンセプトを固め、現状分析し、ビジネスモデルを作り、
リスク分析を行いGoサインをもらう。

そして何より、本書は「同士の集め方」、
「抵抗勢力との向き合い方」、「関係者の巻き込み方」といった
「人」についても多くのページを割いて解説しています。

本書の特徴は、以下の通り。

  1. 実務家による、実務家のための教科書
  2. 現場で使っている実物と、当事者の声
  3. システムより、まずは業務の将来像を描く
  4. 日本企業による、「普通の人々」による改革

特にありがたいのが、4番目の特徴です。

欧米の業務改革の事例で紹介されていると、
いざ自分の会社でその手法を使おうと思っても、
環境があまりに違うので、リアルにイメージできないことが
よくあります。

本書は、日本企業のプロジェクト実例が豊富。

そして、堅めのタイトルに反して、イラストやスライドを多用し、
ビジュアルに易しく解説されています。

業務改革に参加する可能性のあるビジネスパーソンは、
職場に携えておきたい一冊です。

この本から何を活かすか?

  「プロジェクト計画は、実行されなければゴミである。」

本書の最後には、著者の個人的な体験談が語られていました。

それは、かつてコンサルタントとして、
心血を注いで作った質の高いプロジェクト計画書が、
結局、社内の多くの共感を得られず、お蔵入りになった経験。

そんな悔しい経験があったからこそ、
本書には、いかに計画を実行に移すかについて
執念が感じられるほどの強い想いがのっているのです。

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| 経営・戦略 | 07:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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人生って、それに早く気づいた者勝ちなんだ!

人生って、それに早く気づいた者勝ちなんだ!人生って、それに早く気づいた者勝ちなんだ!
(2013/09/02)
千田 琢哉

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満足度★★★
付箋数:18

  「失敗から学べるのは、全力を出し切った場合のみだ。

  全力を出し切っていない失敗からは、得るものが少ない。
  全力を出しきったか否かの目利きは、とてもわかりやすい。
  言い訳があるか否かだ。
  全力を出し切った人間は、言い訳をしない。
  なぜならできる準備はすべてした上で、本番に臨んでいるからだ。
  それ以上はもう準備できなかったわけだから、
  失敗した場合はぐうの音も出ない。」

本書は、千田琢哉さんの73冊目の本。

自分を奮いたたせるための、そして後悔しない人生を送るための
50の言葉が並べられています。

いつもながら、千田さんの言葉には、ハッとさせられます。

冒頭で紹介したのは、Chapter1「たくさん凹もう。」の中で、
語られていた言葉。

全力を出して成功するのがベストですが、
それでいつも成功できるほど人生は甘くありません。

しかし、失敗しても全力を出してさえいれば、
もうそれ以上はできなかったわけですから、
清々しい気持ちで、その経験を次に生かせるはずです。

私が、全力を出さないことで一番マズイと思うのは、
それがクセになってしまうことです。

「今回はあまり本気になれなかった」、「体調が悪かったから」と
言い訳して全力を出さないことを続けていると、
イザという時でも「全力を出せない」自分になってしまいます。

ですから、全力を出す習慣は小さい頃から身につけた方がいい。
「やれば出来る」じゃダメなんです。

本書のタイトル「人生って、それに早く気づいた者勝ちなんだ!」は
そんな幼少の頃からの経験を意識しているかどうかわかりませんが、
早い時期に、全力を出すことが、自分のOSにプログラム
されているかどうかで、大きく人生は変わると思います。

以前、山田淳さんの『夢へのルートを逆算せよ!』を
紹介しましたが、その中で、山田さんが全力を出しきる習慣を
身につけた原体験が語られていました。

それは、中学受験。
まさに全身全霊で打ち込んだ最初の体験だったようです。

山田さんは小学4年で自ら受験を決意してからの3年間、
すべてを受験に注ぎ込みました。

そして努力の結果が実り、合格するわけですが、
山田さんの母親は、合格がわかった瞬間、次の言葉を漏らします。

  「3年間、これ以上勉強させられる時間は “1分” もなかった。
  これで落ちていたら、かける言葉がなかった。」

この経験で、山田さんの中に、何度バージョンアップしても
書き換わることのない、全力を出し切るOSが組み込まれたのです。

きっと、合格していなくても、その経験が同じように
山田さんの人生に活かされていたはずです。

さて、話はだいぶそれてしまいましたが、
本書は若い世代にこそ、手にとって読んで欲しい内容です。

私の中1の娘は、最近反抗期をむかえ、よく母親と喧嘩をしています。

できれば本書を娘にも読ませたいですね。

この本から何を活かすか?

いつも千田さんの本を書くペースの速さに驚かされていました。

きっとこれだけ多くの本を書くためには、
千田さん自身も大量の本を読み、それを自分の中で消化してから、
刺激を受けたことについて、自分の言葉で語っている
のではないかと思います。

一体どうしたら、そんなことが可能なのでしょうか?

まさに、そんな私の疑問に答えるような本を
千田さんは次に刊行予定です。

・『印税で1億円稼ぐ

・『1日に10冊の本を読み3日で1冊の本を書く
ボクのインプット&アウトプット法


これらの本も、出版されたら読んでみようと思います。

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| 心に効く本 | 06:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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僕らの新しい道徳

僕らの新しい道徳僕らの新しい道徳
(2013/08/20)
岡田斗司夫 FREEex

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満足度★★★★
付箋数:26

  「この本では、抜き挿しならないこの国の難題に際し、
   “道徳” がどんな力を持ちえるのか、7人のゲストを招いて、
  さまざまな角度から明らかにしていきます。
  そしてそれは、あなた自身がかかえる問題や、
  悩みに対するヒントにもなるはずです。
  さあ、新時代の道徳の授業を始めましょう。」

本書は、2012年9月から2013年5月まで、新電子プラットフォーム
cakes」に連載された「道徳の時間」に加筆しまとめたもの。

岡田斗司夫さんは、社会が不安定な方向へ変わっていく中で、
私たちが変化に対応するためのツールとして、
身近なところにあった「道徳」が、意外と使えるのではないかと
ひらめきました。

その可能性を探るために、7人のゲストと対談を行いました。

ゲストは、高木新平さん、古市憲寿さん、小林よしのりさん、
開沼博さん、橘玲さん、與那覇潤さん、東浩紀さんの7名。

いずれのゲストの方とも、うまい具合に噛み合い、
密度の濃い対談が繰り広げられています。

古市さんとは、道徳をどのように教えるべきかを論じていました。

一般的な言葉では、道徳を教えることは難しい。

  古市 物語で教えるしかないんですね。

  岡田 むしろ、世の中のフィクションに道徳が詰まっているとも
    言えますよね。「ONE PIECE」だって道徳じゃないですか。

  古市 ワンピースは、本当に道徳のかたまりですよね。
    『週刊少年ジャンプ』の漫画って本当に勧善懲悪ですよね。

  岡田 ああ、今気づいた。オタクって保守的な人が多いですけど、
    あれって勧善懲悪の話にどっぷり浸かってきたからかも!

  古市 (笑)。じゃあ、道徳の教科書なんて作らなくて、
    『週刊少年ジャンプ』を読ませばいいじゃないですか。

  岡田 確かに!ジャンプ編集部のスローガンって
    「努力・友情・勝利」ですよね。

この古市さんの前に行った、高木さんとの対談の中でも、
「知り合いにブログが炎上したらどうする?」という問いに対し、
岡田さんは次のように発言しています。

  「(友達に直接会って真意を聞き)それで、批判しにきた相手に、
   “俺が本当のことを聞いてきたからお前らのことは
  俺が相手してやる” と叫ぶ。本宮ひろ志のノリです。」

最近では「サラリーマン金太郎」のイメージが強い
本宮ひろ志さんですが、出世作は週刊少年ジャンプに連載した
男一匹ガキ大将」です。

今も昔も、道徳をストーリーで教えるなら、
週刊少年ジャンプということなのかもしれません。

ただし、いくら少年ジャンプで道徳を理解しても、
いざ自分に降りかかった問題で、ルフィや戸川万吉のように
振る舞えるかは、別問題のような気がしますね。

本書は、道徳について語っているので、
明確な正解が示されるわけではありません。

対談のなかで、岡田さんらの思考のプロセスをなぞることで、
自らの思考を深めるための本です。

この本から何を活かすか?

道徳と倫理の違いは何か?

このちょっとわかりにくい問に対して、
小林よしのりさんは、次のように明快に答えています。

  「それは簡単だよ。物事をためらうときに、
   “人様に恥ずかしいから” という理由だったら道徳、
   “お天道様が見ているから” が理由だったら倫理。」

岡田さんの考える道徳・倫理とも違い、面白い見解です。

ただし、ジョージ・オーウェルさんの小説『1984年』に
出てくる「Big Brother is watching you」を、
その世界の倫理と言うかというと、また違う気もします。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 11:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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