活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2013年09月 | ARCHIVE-SELECT | 2013年11月

| PAGE-SELECT |

≫ EDIT

稼ぐ力

稼ぐ力: 「仕事がなくなる」時代の新しい働き方稼ぐ力: 「仕事がなくなる」時代の新しい働き方
(2013/09/05)
大前 研一

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:24

  「市場はシュリンク(縮小)し、会社の業績は上がらず、
  これまで通りの働き方では、同じ給料を稼げなくなっている。
  しかし、 “仕事がなくなる” 時代は “全く新しい仕事を生み出す”
  チャンスでもある。いかに “自立” して稼げるか―
  それが今、問われている。会社にしがみつくのではなく、
   “自立” して働くことができるようになれば、
  世界のどこでも生きていける。」

この会社にしがみつかなくても、「自立して稼ぐ力」が、
本書のタイトルでもあり、テーマでもあります。

しかし、本文内でこの「稼ぐ力」についての
直接的な言及はありません。

なぜなら、本書はこのテーマに則って書き下ろされたものではなく、
大前研一さんが雑誌に連載した記事をまとめたものだからです。

本書は、週刊ポストでの連載「ビジネス新大陸の歩き方」
(2012年~2013年分)と「SAPIO」(2013年4・5月号)に
掲載された記事をテーマごとに並べ替え、
書き下ろし原稿を加えたもの。

週刊誌への連載記事が中心ですから、その時話題のニュースを
切り口に、大前さんは現状分析と問題解決への提言を行っています。

そういった、1つ1つのトピックの背景にあることを
帰納法的に決めたのが「稼ぐ力」というテーマなのでしょう。

ですから、本書を読んで「稼ぐ力」の本質が見えてくるかは、
読者の洞察力にかかっているように感じます。

個別のトピックは相変わらず鋭い切り口で、
非常に面白いものばかりです。

私が気に入ったのは、「史上最強企業アップルの終わりの始まり」
というトピック。

大前さんは、アップルのピークは2012年だったと見ています。

そして、アップルとアマゾンの関係については、
次のように言及しています。

  「アマゾンは、自分は小売屋に徹してハードはアップルに
   “寄生” する道を選び、キンドルをiPadなどのアイコンの1つに
  してしまったのである。ユーザーはiPad上の無料キンドルで
  アマゾンのキンドルストアから電子書籍を購入しているわけで、
  これだとアップルにマージンが全く入らない。
  アップルはアプリの売価の30%をマージンとして取っているが、
   “無料×0.3=無料” だからである。
  つまり、アップルストアの優位性は “無料アプリ” によって
  簡単にアービトラージ(さや取り)されてしまうのだ。」

実際は、アマゾンも新しいキンドル端末をリリースしているので、
単純に寄生する道だけを選んだ訳ではありません。

しかし、大前さんが指摘するように、アップルの力を利用して
電子書籍を販売するアマゾンの販売戦略はしたたか。

個人的には、大前さんがこの記事を書いた当時から見ても、
更に激化する「タブレット戦争」の行く末をどう見ているのかを
知りたいところです。

また、「電力不足ニッポンを走るEVの暗すぎる未来」では、
EVは全くエコではないと指摘しています。

原発がなくなって、電気料金が昼夜一緒になったら、
EVの燃費は3倍に跳ね上がり、更に太陽光発電や風力発電の
固定価格買取制度で電気料金が上がることは確実なので、
4倍になる可能性も高いと、大前さんは見ています。

そうすると、EVのオーナーだけの問題ではなく、
オール電化住宅に住む方も、生活費の上昇が心配されますね。

この本から何を活かすか?

本書には、巻末に特別講義として、実用的なビジネス英語の
心得がまとめられていました。

私が参考になったのは、自分の見たことや考えたことを
英語で「実況中継」をする方法。

そして、「言えなかったこと」や「わからなかったこと」に絞って、
問題解決を行う学習法に切り替えるのが、最短距離のようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 仕事論 | 06:19 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

| PAGE-SELECT |