活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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「それ、根拠あるの?」と言わせない データ・統計分析ができる本

「それ、根拠あるの?」と言わせない データ・統計分析ができる本「それ、根拠あるの?」と言わせない データ・統計分析ができる本
(2013/05/11)
柏木 吉基

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満足度★★★★
付箋数:23

  「まず知っておいていただきたいのは、一部の専門的な職種を
  除いて、一般的なビジネスの現場でビジネスパーソンが日常的に
  活用している手法は限られているということです。
  であれば、まずは使いやすいものに絞り、それらを効果的に使う
  方法や考え方を身につける方が、ずっと “お得” で “かしこい”
  ということに徐々に確信するようになりました。」

本書は統計分析の範囲をムリに広げず、必要なところに限定して、
確実に仕事で使えるようにする本。

本書が扱う範囲は、「平均」から「単回帰分析」までです。

  序章 データ・統計分析のための発想とコツ
  第1章 効果的なデータ分析のための集め方と分析の視点
  第2章 利益を出すために必要なことは?(平均・中央値)
  第3章 リスクをどう見積もるか(標準偏差)
  第4章 何が成功要因なのか(相関分析)
  第5章 目標達成に必要な予算はいくらか?(単回帰分析)
  第6章 効果的なデータの見せ方・伝え方

統計分析の入門書で、範囲を限定して解説する本はよくありますが、
本書が類書と比べて優れているのは、何のために統計分析するかが、
しっかりと解説されている点です。

統計分析とは、あくまで「仮説」を検証するための手段。

何の仮説も持たず、統計分析をしてもムダな分析が増えてしまいます。

本書では統計の話に入る前に「仮説アプローチ」として、
ピラミッドストラクチャなどについても解説されています。

仮説を持つことで、大局的な視点で見ることができ、
分析の目的が明確になり、ムダな分析もなくなるのです。

また、統計についての知識はあっても、それをビジネスで
どう使うかがわからない人も多いはず。

例えば、標準偏差。

これが、データのバラつきを示すことを知っていても、
実際に標準偏差そのものを、実務上の意味のある情報として
使うことはなかなか難しい。

本書は、そんな中でも、実務上で「標準偏差」を使うケースについて、
以下のようにまとめています。

  ・平均に隠されたデータのバラつきを見たいとき、見せたいとき
  ・データの統一感、バラバラ感を知りたいとき
  ・データの値がバラバラであることをシンプルに表現したいとき
  ・平均に対して、直感的にしっくりこないとき

一般的に統計の本を読むと、計算する手段だけが身につき、
そもそも何をしたかったかを忘れ、いきなり分析をしがちです。

しかし、本書ではそんな自己満足的な統計分析には陥らないように、
ベースとなる部分がちゃんと解説された良書です。

本書は、これからビジネスで統計分析を使いたい人や、
統計の本を読んでも、イマイチ仕事で使えなかった人には
ちょうどイイ本。

本書のレベルをクリアしている人には、西内啓さんの
統計学が最強の学問である』がオススメです。

この本から何を活かすか?

本書では各章の冒頭にミニストーリーがあるので、
具体的にどのような場面で使えるかも、
イメージしやすく書かれています。

ミニストーリーは、国内でブームの去ったサイクロン式掃除機を
アジアの新興国で販売することを計画する内容で、
ある大手総合商社を舞台としています。

物語は「新興国へ新規参入の妥当性を示す」ことを目的として、
いくつかの仮説を立て、その仮説を検証するために統計分析を
用いる構成になっています。

ピラミッドストラクチャを元に章立てしているので、
短い話の中でも、無駄なく解説されていることがよくわかります。

やはり、ピラミッドストラクチャは偉大ですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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