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人間力―そこにどう火を点けるか

人間力―そこにどう火を点けるか人間力―そこにどう火を点けるか
(2012/11/30)
藤田 英夫

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満足度★★★
付箋数:24

大新聞に掲載されていた65歳の女性からの投書。

  「斬新なコスチュームに身を包み、
  街角でたばこの新製品を配っていた若い娘さん。
  杖をついて歩いていた夫に手渡そうとして、
  “失礼ですが、20歳を過ぎていらっしゃいますか”
  夫は75歳です。」

これは、本書で紹介されていた人々が「ロボット症」に
陥っていることを象徴するエピソード。

さすがに、この販促をする若い女性の話はヒドすぎますが、
もっと軽度のことなら、自分でもやりかねないと考えると
ゾッとします。

さて、私たちは当たり前のように「人間力」という言葉を
使ったり、耳にしたりしますが、実は本書の著者、
藤田英夫さんが、その言葉の生みの親。

  「私が “人間力” の概念とその言葉を創唱したのは、
  今から30年前の1982年であった。続いて “仕事力” を創唱した。
  これらは当時の世上で、かなり冷ややかな反応に出会ったことを
  今でも忘れない。」

最近では齋藤孝さんなんかが、好んで「○○力」と
何にでも「力」をつけた言葉を作っていますが、
その源流が藤田さんなんですね。

藤田さんは「組織改革研究会」のキャンパスリーダー(塾頭)。

この会は1971年に開設され、40年以上の歴史を持ちます。

大中企業から派遣された管理者から経営層までの参加者を、
毎月100名を集めて5日間の会を開催。

いわゆる研修会とは異なり、日常を超えた切迫感のある仕事を
自らの「人間力」で遂行する、仕事組織活動で、
「5日間のプロジェクトX」とも形容されているそうです。

本書では、その組織改革研究会で開発されてきた
「リード」というマネジメント手法を紹介しながら、
人を動かすリーダー論を語ります。

藤田さんは、その前段として、主体性・創造性・個性を
持って働く「人間力」と、冒頭のエピソードのような
単なる道具として、ロボットのように働く「ロボット症」を比較。

  「人びとの “毎日” は、 “人間力” 発揮トレーニングの
  場となっているか、それとも “道具力” 発揮トレーニングの
  場と化しているのか。(中略)

  ロボットが “道具力” 出さなければその存在価値はない。
  それと等しく、人間が “人間力” を出せないでいることは
  生ける屍だ。」

ロボットというのも、ちょっとレトロな表現ですが、
私たちが人間力を発揮していくためには、
その対極として意識した方がいいのかもしれません。

本書は、人を動かし、人を支えるリーダー論の本でありながら、
私たちの日常の中で、何をどう意識すべきかを
考えさせられる本でした。

この本から何を活かすか?

  仕事力 = A脳力 × ( Bその気 × C意識 ) + D知識

これが藤田さんの示す「仕事力」の公式。

Aは、脳の機能なので、急激に変えられない。
Dは、ABCさえまともであれば、簡単に獲得できる。

従って、仕事力を決める最大の要素はBとCで、
この2つは主体性を持って、考え方を変えれば、
一変することができます。

この公式は、Dの部分だけが、掛け算ではなく足し算で
つながっているので、ノウハウや手法は、
あくまでも仕事力の本筋ではないことも示しているようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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