活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2012年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2013年01月

| PAGE-SELECT |

≫ EDIT

年末年始の休載について

2012年の記事更新は本日で終了です。

今年も、多くの皆様にお越し頂きまして、
本当にありがとうございました。

年明けは、1月4日からの再開を予定しています。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

それでは、みなさま、よい年をお迎えください。

このエントリーをはてなブックマークに追加

| お知らせ | 13:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

メリットの法則

メリットの法則――行動分析学・実践編 (集英社新書)メリットの法則――行動分析学・実践編 (集英社新書)
(2012/11/16)
奥田 健次

商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:24

2歳の男の子アキラくんには、奇声を発する癖がありました。

興奮すると突然、甲高い声をあげて、
ひきつけのような状態になることもあります。

その奇声は隣の家まで響くような大きさ。

奇声を発したときに、お母さんが、アキラくんを抱っこして、
肩をトントンと優しく叩いて介抱すると、すぐに収まります。

しかし、その回数があまりにも多く、
「ご近所さんにご迷惑をおかけしてばかりで・・・」と
お母さんは疲れ果てていました。

アキラくんが奇声をあげる頻度は10分に1回程度、
1日に60回近くも奇声をあげていました。

このアキラくんの行動に困ったお母さんが、
相談に来たのが本書の著者・奥田健次さんのクリニックでした。

奥田さんは、お母さんの決意を確かめ、
ある「処方箋」を用意します。

その結果、1週間で奇声を発する回数は激減。

1日60回近くあげていた奇声が、1日4回程度に減りました。

奥田さんは、この親子に、一体どんな処方をしたのでしょうか?

それが本書で説明される「行動分析学」。

ちなみに、タイトルの「メリットの法則」とは、
奥田さんがテレビ番組に出演し「行動分析学」を紹介した際に、
番組側が一般の視聴者にわかりやすいようにつけた造語のようです。

行動分析学とは、「直前 → 行動 → 直後」という3つの流れで
一つの行動をとらえ、因果関係を説明する学問。

「直前 → 行動 → 直後」で一つの行動をとらえることを
「行動随伴性」と呼ぶそうです。

奥田さんのところのに相談に来る前の、
アキラくんの行動随伴性は、次のとおりでした。

  直前 : お母さんに抱きしめられていない
   ↓
  行動 : 奇声をあげる
   ↓
  直後 : お母さんに抱きしめてもらえる

つまり、奇声をあげることはアキラくんにとって
メリットのある行動だったのです。

これに対して、奥田さんがアキラくんの行動随伴性を
変えるために用意した行動の処方箋は、次の3つでした。

  処方箋1.
  直前 : お母さんに抱きしめられていない
   ↓
  行動 : 奇声をあげる
   ↓
  直後 : お母さんに抱きしめられていない

  処方箋2.
  直前 : お母さんと一緒に部屋の中にいる
   ↓
  行動 : 奇声をあげる
   ↓
  直後 : お母さんと一緒にいる部屋から連れ出される

  処方箋3.
  直前 : お母さんに抱きしめられていない
   ↓
  行動 : 静かに一人遊びする
   ↓
  直後 : お母さんに抱きしめてもらえる

アキラくんが感じていたメリットを奇声をあげても与えずに、
他の行動をしたときに与えることで、行動を変えたのです。

奥田さんは、子どもの問題行動を改善するプロですが、
「すぐに弱音を吐く」、「ダイエットに失敗する」、
「ポイントカードの効果的な導入法」などの例も取り上げ、
本書で大人が活用できる行動分析学を紹介しています。

この本から何を活かすか?

  「好子」、「嫌子」、「出現」、「消失」

あらゆる行動は、この4つのキーワードで分析可能というのが
行動分析学の基本的な考えのようです。

奥田さんが勧めていた、杉山尚子さんの
行動分析学入門 ―ヒトの行動の思いがけない理由
も読んでみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 自己啓発・セルフマネジメント | 12:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

3日もあれば海外旅行

3日もあれば海外旅行 (光文社新書)3日もあれば海外旅行 (光文社新書)
(2012/11/16)
吉田 友和

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:20

  「これまで僕が書いてきた旅の単行本では、
  1冊ごとに何か特定のテーマに特化してきた。
  一方、今回は幅広く旅全般について扱った。
  全10章から成る本書だが、各章の主題は、
  それら単体で1冊の本にもなり得る題材と言える。
  航空券予約をはじめとする旅の各種攻略法、週末海外、
  世界一周、マイレージ、スマートフォン ―。
  雑多ながら、多岐にわたって取り上げたのが本書の特徴だ。
  言うなれば、 “全部入り” である。」

本書の著者・吉田友和さんは、2002年に勤めたいた
会社を辞めて、夫婦で607日間の世界一周旅行に出かけ、
その過程をまとめて旅行作家としてデビューした方。

その後も、旅関係の本を何冊も執筆しています。

本書はその集大成。
「フラッシュパッカー」のための旅行術。

ちなみに、フラッシュパッカーとは、
次のような新しい旅行スタイルを指す言葉です。

  「バックパッカーのような自由旅行をしながらも
  極端な節約はせずに、使うべき局面では
  それなりにお金を使う旅人のことをいう。
  そして、PCやスマホ、デジタル一眼レフといった
  最新のハイテク機器を積極的に旅先に持っていくような
  現代的な旅のスタイルを指す。」

本書は、扱う範囲が広いだけでなく、
旅のレベルも初心者に必要な情報から、
上級者が知りたい情報まで網羅されています。

  序章 時間やお金がなくてもあきらめない
  第1章 どこをいつ旅するか
  第2章 旅は自分で組み立てる
  第3章 もう一歩進んで旅づくり
  第4章 羽田国際化以降の「週末海外!」
  第5章 単純往復ではない旅
  第6章 マイルと賢く付き合おう
  第7章 ホテルにお金・・・備えあれば憂いなし
  第8章 デジタル最活用のススメ
  終章 たとえばこんな新しい旅

吉田さんが書いている通り、良くも悪くも「全部入り」。

旅のスタイルがブレていたり、1つ1つの項目が薄かったり、
当たり前過ぎることが書かれていると感じる人もいるでしょう。

しかし、「全部入り」本のメリットは、
自分の持っている情報と照らし合わせて、
自分に欠けている情報を確認できること。

また、今まで考えたこともなかった旅のスタイルに
出会うかもしれません。

それが見つかれば、吉田さんの個別のテーマの本に
すすめばいいというわけです。

ただ、個人的に違和感があったのは、
旅行に興味があるのに実際に行かない人に対して、
「時間がないのは理由にならない」、
「お金がないのは理由にならない」と語っているところ。

結局、旅行しない人は、その人の中で
優先順位が低いだけのこと。

この手の本では「べき論」で語るのではなく、
旅に出たい気持ちを掻き立てれば、
それで十分だと思います。

この本から何を活かすか?

私が本書で興味を持ったのは「世界一周旅行」です。

最短で10日で世界一周できたり、
1年の有効期限の中で分割して行く事が可能だったり。

私の持っていた世界一周のイメージが大きく変わりました。

そして、世界一周旅行航空券では、エコノミークラスよりも、
ビジネスクラスが最もお得であること。

2万9千マイル以内であれば、16区間ビジネスクラスに乗って、
約62万円というのは、かなり魅力的に感じました。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 旅行・アウトドア | 06:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体
(2012/11/12)
田端信太郎

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:23

本書は宣伝会議が運営する広告界のポータルサイト
アドタイ」に田端信太郎さんが連載した
「メディア野郎へのブートキャンプ」を一般向けに
加筆修正したものです。

  「一般のビジネスパーソンもメディアについて知ることが、
  重要になってきている。」

以前はビジネスで最も重要とされた経営資源は
「お金(キャッシュ)」でした。

しかし、今の時代は企業にとって大切なものは、
キャッシュよりも「アテンション(関心・注目)」と
「タレント(才能)」だと田端さんは説明します。

  「アテンションを集め、タレントをモチベーとする機能を
  持っているのがメディアです。私は、これからは何のビジネスを
  するにも、メディアについてある程度の理解をしておくことが
  ビジネスパーソンには重要だと強く思います。」

そして、メディアの仕組みや、その影響力について、
わかりやすい例を挙げながら解説したのが本書です。

メディアが成立するために、絶対必要な要素は、
「発信者」、「受信者」、「コンテンツ」の3つ。

本書では、この中の「コンテンツ」の形態について、
次の3軸で分類するフレームワークを示します。

  1. ストックとフロー
  2. 参加性と権威性
  3. リニアとノンリニア

1番目の軸「ストックとフロー」については、
ツイッターのように、旬の情報が流れるメディアがフロー型で、
単行本のように、いつ読んでも価値がさがらないメディアが
ストック型と分類されます。

2番目の軸「参加性と権威性」について本書は、
「ミシュラン」で紹介されたレストランと
「食べログ」で紹介されたレストランを例に説明します。

接待で、なぜこのレストランを選んだかを説明する場合、
「食べログのレビューが4.7と高かったから」と言うより
「ミシュランで星2つの評価を受けた」と言う方が聞こえがいいと。

私は1番目と2番目の軸は、説明を読まなくとも
なんとなく想像できましたが、
3番目の軸「リニアとノンリニア」については、
それだけ聞いても、何を言っているかわかりませんでした。

「リニア」は、頭から最後まで見てもらうことを想定したメディア。
映画や長編小説のように少人数から高課金するモデル。

「ノンリニア」は、順不同で断片的に見てもらうことを
想定したメディア。
デジタル上のほとんどのコンテンツはノンリニアで、
多人数から小課金するモデルです。

聖書からニコ動まで、あらゆるコンテンツが、
この3軸を使ったマトリックス上にマッピングできるようです。

本書は、一般のビジネスパーソンが
メディアの本質を捉えるには最適の一冊。

企業のメディアや広報を担当する立場にない方が読んでも、
個人型メディアについてまで言及されていますから、
参考になるところは多いと思います。

この本から何を活かすか?

  「特にウェブメディアは “ページビュー(PV)” という指標が
  ほぼそのまま “通貨” になるような共通概念と
  なってしまっているので、メディア編集者にとっても、
  事業全体の運営について数字を基盤としたビジネス感覚を
  持つことが大変重要になってきます。」

当ブログでは、今年の8月からアドセンスを導入しました。

広告は貼りっぱなしで、まったく検証していなかったので、
PVが通貨になっているか、一度、アドセンスのパフォーマンスを、
きちんと検証してみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 広告・PR | 06:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

がらっと 自分の「性格」を思いのままに変える方法

がらっと 自分の「性格」を思いのままに変える方法 (Sanctuary books)がらっと 自分の「性格」を思いのままに変える方法 (Sanctuary books)
(2012/12/10)
山崎拓巳

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:17

サンクチュアリ出版の高山さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

  「これから、がらっと変わるきっかけとなる
  コツと考え方をご紹介します。
  え、そんなことが~? と感じるものもあるかもしれませんが、
  だまされたと思って、ぜひおためしあれ。

  変わるときはまさに一瞬。
  自分にとっての “当たり前” が変わるから、
  自分がすでに変わっていることにすら、なかなか気づけないかも?」

本書は、「自分のダメな性格」を変える方法を紹介する本。

あなたは、自分の性格を変えたいですか?

私は、今の自分の性格を受け入れているので、
それほど強く「変えたい」とは思いませんが、
もっとこうなりたいと、「直したい」部分はあります。

ある調査によると、「自分の性格で直したいところはありますか?」
という質問に対し、「ある」と答えた人は全体の84%。

  ・人と仲良くなるのが苦手
  ・怒りをコントロールできない
  ・ネガティブなことばっかり考えちゃう
  ・いつも考えこんで、動けない

きっと私のように、全部じゃなくても、
ある部分の性格だけを変えたいと感じている人も多いはず。

本書では、夢実現プロデューサーの山﨑拓巳さんが、
自分を「がらっと」変える56のコツをわかりやすく解説します。

本書の背景には心理学や脳科学の知識がありますが、
難しい専門用語が一切出てこないので、
非常に読みやすく書かれていると感じました。

約270ページの本ですが、思ったより短い時間で読めます。

ところで、「がらっと」とはどういう意味を含んでいるのか?

「デジタル大辞泉」の解説には次のように書かれています。

  事態が急に、すっかり変わるさま。

つまり「がらっと」は2つの意味を含んでいて、
1つは「スピード」が早く、一瞬で変わること。

そしてもう1つは、「範囲」が広く、すべて変わってしまうこと。

性格を変えることなので、できれば、
スピードの方の「がらっと」だけを採用したいところです。

また、私が本書を読んで思ったのは、
著者の山﨑さん自身が「がらっと」変わっているということ。

当ブログでは、過去に3冊、山﨑さんの本を紹介しています。

  『人生のプロジェクト
  『やる気のスイッチ!
  『「ひとり会議」の教科書

いずれの本も、表現を研ぎ澄まし、
短く刺さるメッセージで書かれた本でした。

しかし、本書はその印象が「がらっと」変わり、
平易な文章で親しみやすく書かれています。

あまりの違いように、同じ山﨑さんの本かどうか、
私は何度も著者名を見直したほどです。

表紙にも出ているキャクター「がらっとちゃん」も
雰囲気を和ませてくれました。

坂木浩子さんが描く、ほのぼのとしたイラスト、
いいですね。

この本から何を活かすか?

  「“最近ワクワクしてないな~” と感じたとき、
  簡単にワクワク感を足す方法が3つあります。」

ワクワクすればするほど、知らないものを受け止めて、
楽しむ力が自然につくとして、山﨑さんは本書で、
3つのワクワクする方法を紹介します。

  1. いつもと違う人に会うこと
  2. 物理的に場所を移動すること
  3. 時間の使い方を変えること

いつもは早寝早起きがモットーの私ですが、
たまには時間の使い方を変え、
年末年始ぐらいは遅寝遅起きをしてみようかな・・・

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 自己啓発・セルフマネジメント | 06:38 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

採用基準

採用基準採用基準
(2012/11/09)
伊賀 泰代

商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:23

  「この本のタイトルは『採用基準』です。多くの人が、
  マッキンゼーの採用基準を地頭や論理的思考力であると
  考えています。しかしそこで求められているのは
  “将来リーダーとなるポテンシャルをもった人” です。」

本書の著者は、戦略系コンサルティングファーム
「マッキンゼー」で12年間、コンサルタントの採用を
担当した伊賀泰代さんです。

本書はマッキンゼーの人事制度や採用実態を語ることを
目的とした本ではありません。

伊賀さんは、世間で言われるところの、採用に関する
誤解を解いた上で、マッキンゼーが真に求める人材、
ひいては今の日本社会が必要としている人材について語ります。

とにかく優秀な人、地頭がいい人、分析が得意な人、
論理的思考力がある人、高学歴の人、英語ができる人・・・

マッキンゼーに採用される人は、こういった資質を備えた人
というイメージがあります。

しかし、これらの資質も、もちろん必要ではあるものの、
伊賀さんがマッキンゼーで最も重視していた採用基準は
別にあります。

それが、「リーダーシップ」のある人。

リーダーシップがあるか否かは、
ごく普通の日常生活の中でも現れます。

  「たとえば、マンションの管理組合の会合にお菓子の持ち寄りが
  あったとしましょう。会合が終わり、帰り際になっても
  テーブルの上にはお菓子や果物が残っています。
  貸し会議室なので残していくわけにもいきません。
  お菓子の数は全員分には足りないので、
  ひとつずつ分けるのも不可能です。
  みんながそれをすごく欲しがっているわけでもありません。」

あなたは、この会合の主催者でもなければ、
管理組合長でもありません。

あなたなら、こんな時、どうしますか?

テーブルの上に残ったお菓子が気になっていても、
自分から声を上げることではないと考える人も多いでしょう。

伊賀さんがリーダーシップがあると認める人は、
組合長にわざわざお伺いを立てず、
自分で判断して、こんな風に声を上げます。

  「このお菓子、持って帰りたい人はいますか。
  お子さんがいらっしゃる方、どうぞお持ち帰りください。」

これが、マッキンゼーでも日本の社会でも、
あらゆる場面で求められるリーダーシップの一例。

リーダーシップを発揮すると、問題解決ができ、
自分も成長し、世界観が広がっていきます。

リーダーシップは肩書ではなく、
マッキンゼーでは、すべての社員に求められます。

それがマッキンゼーの凄さの秘密なのでしょう。

ちなみに、リーダーがなすべきことは、
意外なほどシンプルな、次の4つのタスクに収束します。

  その1. 目標を掲げる
  その2. 先頭を走る
  その3. 決める
  その4. 伝える

この本から何を活かすか?

リーダーとして、やるべきタスクはわかりました。

では、どのように訓練したら、
リーダーシップを身につけることができるのでしょうか?

  「できるようになる前にやる」

リーダーシップの訓練法は、できるようになるまでは、
先輩がやるのを見て学ぶというスタイルではありません。

リーダーシップは今すぐ発揮して、できない部分については、
次回からどう改善するかを学ぶというやり方がベストのようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| リーダーシップ | 06:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

人の目を気にせずラクに生きるために黒猫が教えてくれた9つのこと

人の目を気にせずラクに生きるために黒猫が教えてくれた9つのこと人の目を気にせずラクに生きるために黒猫が教えてくれた9つのこと
(2012/12/15)
金光 サリィ

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:20

著者の金光サリィさんより、献本いただきました。
ありがとうございます。

本書は、自立して人と対等にコミュニケーション
できるようになる方法を学ぶ自己改革本。

その方法をストーリーで学びます。

舞台は沖縄県那覇市の開南。

小さなカフェバー「ルカインド」に、東京から
アラサー女性、薫がやってきました。

薫は人間関係に疲れ果て、勤めていた会社を辞め、
特に何のあてもなく単身で沖縄に引っ越してきました。

しかし、いざ沖縄に来てみると、仕事は最低賃金の
ビラ配りしかなく、そのビラ配りさえも満足にできず、
生きていくことに疲弊していました。

バーのカウンターで、ひとりもの思いにふけりながら、
オリオンビールを飲む薫。

  「薫、ちょっといいかい?」

その薫に話しかける声がします。

  「あなたが疲れる理由は、歳のせいではないよ。
  脳の使い方を知らないからだよ。ここに来てから実に11回、
  “疲れた” という言葉を使いましたね。そのせいですよ」

誰が話しかけてきたのかと思い周りを見回す薫。
しかし、それらしき人は見当たりません。

実は、薫に話しかけてきたのは、この店にいる黒猫。
名前はライオン。

黒猫ライオンの仕事は、「招き猫」と「人助け」。

悩める旅人を店に招き入れては、その人の脳に直接語りかけ、
悩みを解決する手伝いをしています。

人の目ばかりを気にして、他の人と対等にコミュニケーション
することが苦手の薫に対して、ライオンは語りかけます。

  「(犬とは違い)猫は主従関係ではなく対等なんだ。
  この混沌とした世の中から自由になるには、自立して猫のような
  対等コミュニケーションを手に入れればいいんだよ。
  私はそうなるための考え方を “黒猫思考” といって、
  悩める人たちに伝えているわけ」

では、なぜ、「猫思考」ではなく、あえて「黒猫」なのか?

  「今まで他人に好かれよう好かれようとしてきた人が、
  短期間に対等コミュニケーションを身につけるためには、
  “嫌われてもいいや!” とこれまでの強固な執着を
  捨てる必要がある。だから、時として嫌われ者の象徴として
  扱われる黒猫って名前をつけたんだ。
  ま、伝えている私が黒猫だからという理由が一番だけど」

こうして薫は9つの黒猫思考の内、8つをライオンから学びます。

  黒猫思考1 人に合わせない
  黒猫思考2 群れずにひとり行動する
  黒猫思考3 受け身にならない
  黒猫思考4 モヤモヤは吐き出さない
  黒猫思考5 ストレートに伝える
  黒猫思考6 未来から逆算して今を生きる
  黒猫思考7 すべてを分かり合おうとしない
  黒猫思考8 人とフラットに接する

薫は黒猫ライオンからのレッスンを受けながら、
徐々に幸せに生きるコツをつかんでいきます。

大人だけでなく、思春期をむかえた中高生でも
興味を持って読めそうな物語。

メンタルコミュニケーショントレーナーとしての
金光さんのスキルと温かさが出ている作品になっています。

この本から何を活かすか?

  「黒猫思考5 ストレートに伝える」

日本では空気を読むのが大事だと言われますが、
それだけでは、自分の素直な気持ちが伝わらず、
どんどん苦しくなっていきます。

ストレートに自分の意見を言う方が、
問題解決にもつながるようです。

私は特に、この「黒猫思考5」を身に付けたいですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 自己啓発・セルフマネジメント | 07:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

動乱のインテリジェンス

動乱のインテリジェンス (新潮新書)動乱のインテリジェンス (新潮新書)
(2012/10/26)
佐藤 優、手嶋 龍一 他

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:23

  「日本の国境線はいま、縮み始めている―。
  国力に陰りが生じ、政治指導力が衰弱すれば、
  周辺諸国はその隙に乗じて攻勢に転じ、国土は萎んでしまう。
  そんな冷厳な現実をニッポンも直視すべきです。」

本書は、インテリジェンスの専門家、
佐藤優さんと手嶋龍一さんの対談本。

このお二人、しょっちゅう対談しているので、
何冊も共著を出しているような気がしましたが、
書籍化されているのは「インテリジェンス 武器なき戦争
に続く2冊目でした。

ちなみに、インテリジェンスとは、
知能とか知性といった一般的な意味ではなく、
ここでは諜報活動や外交活動を意味します。

尖閣問題、竹島問題、北朝鮮、韓国、中国、ロシア・・・

日本周辺海域には、紛争につながる様々な火種があります。

そして周辺国は、隙あらば何かしらの利権を得ようと、
日本の失策を虎視眈々と狙っています。

日本ほどお金があり、お人好しで平和ボケした国は
他にありませんから、いいカモになっているのでしょう。

本書では、佐藤さんと手島さんのお二人が、
「今そこにある危機」を読み解き、
日本がどのような外交戦略をとるべきかを示します。

  第1章 日本の周縁で噴出するマグマ
  第2章 中国、そのモラルなきインテリジェンス
  第3章 イランの鏡に映る日本外交
  第4章 イランの核、北朝鮮の核
  第5章 アジア半球の新たな勢力地図

一般にニュースなどで報道される国際情勢と、
お二人の話には、かなり隔たりがあります。

これがインテリジェンスの世界での常識とばかりに、
しばし読者を置き去りにすることもありますが、
基本的には国際情勢を分かりやすく解説してくれています。

私が本書で興味深かったのた「TPP」についての議論です。
(以下、敬称略)

  佐藤 アメリカは、大統領選の政治の季節を迎えて、
     日本の参加にあれこれ注文をつけていますが、
     日本の要求を削ぎ落とす交渉のテクニックです。
     日本の参加なきTPPなど考えてもいませんから、
     日本にとって「TPP不参加」という選択肢など実際はあり得ません。

  手島 アメリカは、日本が不参加なら日米同盟からも
     離脱してもらうと暗に脅しを―。

  佐藤 そういうことでしょう。ですから、僕はTPPに反対する
     人たちに聞いてみたいのですよ。
     「TPPから下りるなら、『日米同盟』を放棄して、
     中国の軍門に下るのですか」と。

そして、佐藤さんは、野田総理が2011年秋に突如として、
TPP参加への協議に入ると表明したのは、
恐ろしくタイミングが良かったと評しています。

この野田さんの一言で、ロシアは驚愕し、中国はうろたえ、
カナダやメキシコも本気でTPPを考え始めるなど、
世界に大きな地殻変動を起こしました。

ただし、残念なことに、その地殻変動に
唯一気づいていないプレーヤーは、日本だったと。

TPP参加が国益になるかという議論の背景に、
各国の思惑がどのように働いているかを
まずは知る必要があるということですね。

この本から何を活かすか?

TBSのテレビドラマ「水戸黄門」で御老公一行が、
最後まで行かなかった所はどこか?

その答えは、「琉球」。

キー局のTBSは沖縄ロケをしようとしたそうですが、
沖縄ローカル局がそれを受け入れなかったそうです。

それは歴史考証上、クリアできない点が2つあったから。

1つは、沖縄の民衆が三葉葵の印籠を見ても、
それが江戸幕府、ひいては朝廷の権力だと知らないこと。

もう1つは、沖縄の民衆は琉球空手の達人だから、
助さん角さんに勝ってしまうこと。

こんなことも、お二人の対談では語られていました。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 社会・国家・国際情勢 | 14:07 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

No.1営業ウーマンの「朝3時起き」でトリプルハッピーに生きる本

No.1営業ウーマンの「朝3時起き」でトリプルハッピーに生きる本No.1営業ウーマンの「朝3時起き」でトリプルハッピーに生きる本
(2012/11/09)
森本 千賀子

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:21

1993年4月、リクルートエージェントに営業職として
新卒で入社した森本千賀子さん。

歓迎式で「ダントツのトップになる!」と宣言したそうです。

そして実際に、1年目の顧客をすべて新規開拓しなければ
ならない状態から、いきなり営業成績1位を獲得。

そこから3年連続、全社MVPに輝き、
20年経った今でも、転職エージェントとしては、
トップランナーの実績を収めているといいます。

森本さんが、これまでビジネスで関わった企業は4500社以上、
累計売上高は数十億円に達するスーパー営業ウーマンで、
NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」にも出演しました。

また、森本さんは、プライベートでは29歳で結婚し、
妻であり、2児の子どもの母としての顔も持ちます。

本書は、そんなスーパーウーマンの森本さんの
「仕事」×「妻」×「母親」で幸せ度が3倍、
トリプルハッピーになる生き方を指南する本です。

  第1章 「朝三時起き」で生産性が格段にアップする
  第2章 夢をかなえる環境作り
  第3章 トップ営業ウーマンの新規開拓術
  第4章 「あなたがいなければ困る」と言われる自己ブランド確立法
  第5章 脳内意識を変える、アファメーションカード活用術
  第6章 トリプルハッピーに生きるために

「朝三時起き」する森本さん流のタイムマネジメントも、
もちろん参考になりますが、本書で私の目を引いたのは、
第3章の営業の新規開拓の極意でした。

リクルートエージェントは転職支援の会社ですから、
人事権を持った人とアポが取れなければ仕事になりません。

森本さんが徹底的にこだわったのが「社長アポ」。

それは、どの会社においても「人材」について、
一番真剣に考えているのが社長だからです。

しかし、新規開拓のために「社長をお願いします」と
電話しても、なかなか取り次いでもらえません。

そこで森本さんが行った作戦が2つ。

1つは、朝イチ電話営業大作戦。

朝イチバン、7時~8時くらいに何の躊躇もなく
「森本と申します。社長をお願いします」と電話します。

すると、朝イチだと社長本人が電話に出ることが多いようです。

また、秘書の方が出ても、こんな朝早くから電話をかけてくるのは、
よほど重要なアポか、社長の知り合いだと思って、
意外と電話をつないでくれるそうです。

もう1つは、作戦というよりは森本さんの性格のしつこさ。

何度断られても、電話をかけ続け、忙しいと言われたら、
いつだったら時間を作ってもらえるのかと、執拗に食い下がります。

そして、三ヶ月後とか半年後と軽くあしらわれても、
必ずそのタイミングで電話をするそうです。

そうすると、相手に驚かれ、
そこまでするならと会ってくれるケースも多いとか。

泥臭いながらも、そこまでやり切ることが、
大きな実績につながるのでしょう。

本書では、ワークライフバランスを考えるといった、
ヤワな考えではなく、お金で時間を買ってでも、
必要なことにリソースを注ぐ骨太の生き方が示されています。

この本から何を活かすか?

「朝3時起き」は本当に可能か?

森本さんは、夜10時に寝て朝3時に起きる生活を
もう10年続けているそうです。

これが可能なのは、睡眠が5時間で足りる人だからです。

私は6時間睡眠が、一番体調がイイ感じがします。
5時間睡眠が続くと、だんだん辛くなる。

もし朝3時に起きで、日中のパフォーマンスを
落とさないためには、夜9時に寝なければなりません。

それはさすがに、それは厳しい。

ということで私は、夜10時就寝、6時間睡眠の、
「朝4時起き」をしています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 時間術 | 06:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか

僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか 絶望から抜け出す「ポジ出し」の思想 (幻冬舎新書)僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか 絶望から抜け出す「ポジ出し」の思想 (幻冬舎新書)
(2012/11/30)
荻上 チキ

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:20

編集プロダクションのスタジオビビさんから献本いただきました。
ありがとうございます。

本書は、ニュースサイト「シノドスジャーナル」および
メールマガジン「αシノドス」編集長の荻上チキさんによる
社会を前進させるための思想書。

  「本書のメッセージを一言で要約すれば、
  “これからの社会には、あなたの<ポジ出し>が不可欠だ” 、
  ということです。
  <ポジ出し>とは僕の造語で、ポジティブな提案を
  出すことを意味します。
  他人の提案に対し、延々とダメ出しを加えるだけでなく、
  もっとこうしたほうがいいと提案しあう議論を加速させなくては、
  もうこの社会は持ちません。」

確かに、荻上さんが言うように、延々と互いにダメ出しを続け、
同じ場所に立ち止まっているほど、もう私たちには余裕がありません。

しかし、荻上さんが目指すのは、革命ではなく、アップグレード。

  「社会のバージョンを、いきなり “2.0” “3.0” へと
  アップグレードできなくても、バグの修正を重ねることで
  “1.01” “1.02” と進歩させていくことはできる。
  だからこそ、バグの発見 → すみやかな是正、の反復が重要となる。」

日本のシステムにダメ出しをして、ガラガラポンを訴える
思想家もいますが、現実には様々な制約があり、
それは夢物語で終わっています。

ならば、「目の前に存在するバグ(問題)を丹念に潰していく」
というのが荻上さんの提案です。

ですから、本書は思想書でありながら、非常に現実的。

この話を読んで、私が思い出したのが「北方領土問題」です。

北方領土問題とは、北海道根室半島の沖合にある
4島の日露間の領土問題です。

敗戦後、択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島の北方4島は、
ロシアに実効支配されたため、日本政府はロシアに対して
返還を求めています。

しかし、日本は4島一括返還にこだわって交渉しているため、
戦後60年以上経っても、交渉が進展していません。

それどころか最近では、ロシアからは北方領土問題なんて
存在しないと言われる始末です。

当初、ロシア側には2島返還で手打ちにしたいという
目論見がありましたが、日本が4島一括返還にこだわるあまり、
そのチャンスを逃してしまいました。

理想を掲げるのは、結構なことですが、
個人的には、現実的にできることを着実に進めた方が
良かった事例だと思っています。

さて、話を本書に戻すと、社会を一歩前進させるために、
私たちは、個人で何をすれば良いのか?

荻上さんが、本書で提案する1つは、
「シングルイシューのセミプロ化」という方法です。

  「これは、興味を持てる “シングルイシュー(特定の論点)”
  を持ち、一言物を申せるくらいの知識を備えた上で、
  具体的なカイゼン要求・実行してほしいということです。」

荻上さんは、本書で日本の抱えるバグを
総チェックをしていますから、
シングルイシューを決める際の参考になります。

やはり、世の中をマシにするために必要なのは、
1人1人の活動ということなのでしょう。

この本から何を活かすか?

萩上さんは、本書と同じタイミングで、
別の出版社からも本を出しています。

  「彼女たちの売春(ワリキリ)

こちらは、思想書ではなく100人超の女性にインタビューした
ルポルタージュのようです。

この本も読んでみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 社会・国家・国際情勢 | 06:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

それで、どうする! 日本経済 これが答えだ!

田原総一朗責任編集  それで、どうする! 日本経済 これが答えだ! (2時間でいまがわかる!)田原総一朗責任編集 それで、どうする! 日本経済 これが答えだ! (2時間でいまがわかる!)
(2012/10/22)
榊原英資、竹中平蔵 他

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:21

  「世間はお二人を犬猿の仲と見ていて、僕が鼎談するというと
  “二人がよく顔をあわせますよね” とみんな驚く。
  “僕は党派なんて関係ない、いい加減な人間だから、
  二人とも付き合ってくれるんです” と説明するんだ。

  ハッキリしていることは二つ。
  第一に、水と油のはずの榊原さんと竹中さんの意見が一致すれば、
  それは議論の余地がない確たる事実だ、ということ。
  第二に、二人の意見が食い違えば、それこそまさに日本の分岐点
  となる重要な問題だ、ということ。

  だから、この鼎談を本にして世に問うんです。」

本書は、田原総一朗さんが日本を覆う悲観論の代表を演じて、
日本の抱えるあらゆる問題を、榊原英資さんと竹中平蔵さんに
ぶつける鼎談(3人での座談会)本。

実はこの3人は、2010年にも「絶対こうなる!日本経済」という
鼎談本を出しています。

それから2年。

世界ではギリシャ危機に端を発する欧州危機がありました。

日本では東日本大震災があり、経済では円高が進みました。
そして民主党政権による迷走・・・・

本書では、日本経済、中国経済、アメリカ経済、
ヨーロッパ経済、原発問題など、
世間で議論されている問題に対してどうすべきかを、
田原さんが、榊原さんと竹中さんに問う形で話が進みます。

  ・なぜ、日本発のアップル、グーグルは生まれないのか?
  ・少子化、移民、未婚の母を認めるのか?
  ・日銀はもっと円を刷るべきなのか?
  ・なぜ、イギリスはユーロを導入しなかったのか?
  ・橋下徹は次世代のリーダーとして期待していいのか?

意外と榊原さんと竹中さんの意見が一致するところもあります。

2012年夏のタイミングで消費税増税を打ち出したのは
大きな間違いであること。

原発は段階的にやめていき、20年かけて原発ゼロという
目標でいいこと。などなど。

もちろん、面白いのは圧倒的に
榊原さんと竹中さんの意見が対立する論点です。

榊原さんは、日本はフランス型の福祉社会を目指すよう主張します。

日本は成熟国家なので、これ以上成長する必要はないし、
デフレを脱する必要もない。
円高でも少子化でも人口が減ってもいいという考えです。

一方、竹中さんは日本が目指すのは、
王室があるイギリス型社会であると主張します。

名目成長率は3%で、デフレ容認なんてとんでもない。
規制緩和して、企業はもっとグローバル化を
進めるべきという考えです。

ただし、鼎談としては興味深いテーマを扱っているものの、
あまりに多くの話を田原さんが振っているため、
それほど深い議論になっていないのが残念です。

個人的には、もっとテーマを絞って徹底的に
意見を戦わせて欲しかったところです。

この本から何を活かすか?

鼎談のテーマは、日本の教育、イジメ問題にも及びます。

まずは、イジメ肯定派の田原さんの見解。

  「いじめは、あって当然だよ。
  なくしたらひ弱な子どもしか育たない。」

次に、イジメっ子代表の榊原さんの言い訳。

  「僕はいじめていたほうかもしれないけれど、
  陰湿ないじめはしなかったし、
  全体として陰湿ないじめは少なかった。」

最後は、イジメられっ子の竹中さんの意見。

  「私のコメントはこうです。
  大人代表の国会議員も民間人大臣の私を必死にいじめていた。
  大人の代表がいじめるんだから、子どもにいじめるな
  と言っても無理で、そんなことでいじめはなくならない。」

やはりイジメられた竹中さんの言葉は説得力あります。

ちなみに、竹中さんはイジメられるなら、
学校なんて行かなくていいという考えです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 社会・国家・国際情勢 | 06:45 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

論理が伝わる 世界標準の「書く技術」

論理が伝わる 世界標準の「書く技術」 (ブルーバックス)論理が伝わる 世界標準の「書く技術」 (ブルーバックス)
(2012/11/21)
倉島 保美

商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:25

本書の目的は「伝わる文章」を書く技術を学習することです。

「伝わる文章」の条件は3つ。

 1. 大事なポイントが30秒で伝わる
 2. 詳細もごく短い時間で読める
 3. 内容が論理的で説得力を持つ

この3条件を満たす文章の書き方が、
本書で解説される「パラグラフ・ライティング」です。

これは、欧米では「テクニカル・ライティング」とか、
「アカデミック・ライティング」と呼ばれ、
1年間かけて学ぶ論理的な文章の書き方です。

その授業の中心概念が「パラグラフ」。

「パラグラフ」とは、1つのトピックを説明した文の固まりです。

段落と似ていますが、必ず「要約文」+「補足情報」という
要素で構成され、1パラグラフ1トピックというルールがあります。

そして、文章全体は「総論」、「各論」、「結論」で構成されます。

最初に「総論」のパラグラフがあり、
そこでは文章全体の概要が述べられます。

これは読み手に「メンタルモデル」を明確に作らせるため。

「メンタルモデル」とは、人が情報を高速で処理するために
頭の中で作る自分なりの理解です。

最初に概要を読むことで、関連情報を自分の記憶から引き出し、
知っていることはショートカットして、
その情報を高速で処理することができるのです。

また、「総論」に続く「各論」や「結論」も、
最初に要約文が書かれたパラグラフで構成されますから、
読み手はその部分を読んだだけで、読み進めるか、
読み飛ばすかを瞬時に判断できるのです。

予備知識がある人は、先頭の要約文だけを読み、
補足情報は読み飛ばすことで時間を節約し、
予備知識がない人は、補足情報まで読んで、
より深く理解できるように書かれているのです。

では、「パラグラフ・ライティング」は、どのように書くのか?

それは本書で説明される、次の7つのルールに従って書きます。

  1. 総論のパラグラフで始める
  2. 1つのトピックだけを述べる
  3. 要約文で始める
  4. 補足情報で補強する
  5. パラグラフを接続する
  6. パラグラフを揃えて表現する
  7. 既知から未知の流れでつなぐ

  「伝わらない文章を書いてしまうのは、
  たくさん書けば自然と身につくと思い込んでいることも原因です。
  文章はたくさん書いても上達しません。」

文章を書いていれば、いつかは上達すると
漠然と思っていた私には、ちょっとショックな言葉でした。

「パラグラフ・ライティング」は是非、身につけたいスキルです。

ちなみに、本書自体も「パラグラフ・ライティング」を
使って書かれていますから非常に読みやすい。

著者の倉島保美さんは、その効果を身を持って証明しています。

この本から何を活かすか?

伝わる文書が書けなかったために大問題となった事例。

本書のまえがきで、倉島さんはNASAの驚くべき事例を紹介しています。

1986年のスペースシャトル・チャレンジャー号の爆発事故。

シャトルは発射直後に爆発事故を起こし、
搭乗していた宇宙飛行士7人全員が死亡しました。

実は事故前に、技術上の欠陥があることを指摘したレポートが、
エンジニアから上司に送られていました。

しかし、上司はそのレポートを無視して、シャトルを打ち上げます。

その結果、あの悲惨な事故が起こってしまいました。

事故後、レポートを無視した上司は、裁判で訴えられます。

しかし、判決は無罪。

なぜ、レポートを無視した上司は、罪を問われなかったのか?

それは、上司側の次の主張が認められたからです。

  「レポートの書き方が悪かったので、
  事態の深刻さが把握できなかった」

いかにもアメリカらしい事例ですが、
伝わる文章が書けるかどうかは、
人命にも関わるということなんですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 文章術 | 06:46 | comments:0 | trackbacks:2 | TOP↑

≫ EDIT

ユーロの正体

ユーロの正体 通貨がわかれば、世界が読める (幻冬舎新書)ユーロの正体 通貨がわかれば、世界が読める (幻冬舎新書)
(2012/11/30)
安達 誠司

商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:24

編集プロダクションのスタジオビビさんから献本いただきました。
ありがとうございます。

ベストセラーになった「円高の正体」の著者、
安達誠司さんが、今回はユーロを題材にヨーロッパ経済、
ひいては日本を含めた世界経済を読み解きます。

  「では今回なぜユーロなのかというと、実は “ユーロという通貨”
  こそが、日本を含む世界経済の縮図でもあり、
  ユーロのことがわかれば、 “そもそも経済とは何なのか?”
  “通貨とは何なのか?” “ユーロ危機で日本はどうなるのか?”
  “私たちの生活はどうなるのか?” “なぜ日本経済はよくならないのか?”
  “なぜ日本人は貧乏になってしまったのか?” 等々、
  日本人として知っておくべき明確な解が得られるからです。」

ギリシャ危機が起こる前、統一通貨のユーロは
成功したように見えた時期もありました。

それよりも以前は、ユーロによってアメリカや中国に匹敵する
一大経済圏が実現すると、思っていた人も多かったはずです。

基軸通貨がユーロに変わることを期待し、
ドルではなく、ユーロでの支払を求める企業さえ登場しました。

しかし、ユーロは生まれた時から、
欧州危機が運命づけられていました。

  「昨今、多くのニュースで “ユーロ危機とは、ユーロ参加国の
  放漫財政が生んだ、財政赤字の問題(ソブリン危機)だ”
  と言われていますが、それは原因と結果を取り違えた議論です。
  今回のユーロ圏の財政赤字問題は、結果であって原因ではありません。」

とりわけ、今回のギリシャ危機は、
ギリシャ国民が緊縮しなさ過ぎだとか、
公務員を優遇し過ぎだとか報道されていますが、
それは、根本の原因ではありません。

本当の原因は、ユーロに参加したことで、ユーロ各国が
「独自に金融政策を実施できなくなってしまった」ことにあります。

そもそも、ユーロの理想としては、
参加条件をクリアた国が、同じ通貨を使うことによって、
参加国の経済状況が平準化されることにありました。

その平準化は、ドイツがギリシャの水準まで下がるのではなく、
ギリシャがドイツの水準まで上がると予想されていました。

だからこそ、高かったギリシャの長期金利が、
一時期ドイツの水準まで下がったのです。

平準化したのは、経済全体ではなく、長期金利だけだったのです。

そして、経済の実態を伴わない長期金利の低下は、
不動産バブルを引き起こし、やがて崩壊に向かいます。

ここにきて、独自の金融政策を打てないことが致命傷となりました。

簡単に言うと、固定相場制にして、長期金利だけ下げると
経済は持たないということです。

正直、安達さんの説明は、論旨が明快で物凄く分かりやすかった。

その分かりやすさは、ちょっと危険なくらいです。

次々と問いを立て、安達さんは端的に答えていきます。

本書を読み通すと、通貨や経済のことなら、
何でも分かってしまったと勘違いしてしまうくらい、
様々な疑問点が腹に落ちます。

ただ実際には、安達さんが自ら立てた問に答えているわけで、
本書だけで経済のすべてが分かることにはなりませんから、
その点は注意して読まなければなりません。

この本から何を活かすか?

  「投資家は手持ちのユーロをどうすべきか」

安達さんは、ユーロ投資について、
本書で3つのポイントを挙げています。

  1. いま、あせって手持ちのユーロを売ってしまうのは危険
  2. 投機的な周辺国債券購入は危険
  3. 非ユーロ加盟国への投資もリスクはある

結局、持っていても持っていなくても、
様子見というスタンスのようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 経済・行動経済学 | 06:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

ワンクリック

ワンクリック―ジェフ・ベゾス率いるAmazonの隆盛ワンクリック―ジェフ・ベゾス率いるAmazonの隆盛
(2012/10/18)
リチャード・ブラント

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:23

ビル・ゲイツさん、スティーブ・ジョブズさん、
サーゲイ・ブリンさん、ラリー・ペイジさん、
マーク・ザッカーバーグさんらと並ぶネット界の重要人物。

それが本書で半生が描かれる、Amazon.com の創設者でCEOの
ジェフ・ベゾスさんです。

しかし、ベゾスさんがどんな人物なのかといった情報は、
他の偉人に比べて、あまり聞こえて来ません。

それは、ベゾスさんがマスコミへの露出を
巧みにコントロールしているからのようです。

Amazonが小売なので、他のネット関連企業の創業者と
同じ括りで考えないこともあるのかもしれませんが、
ベゾスさんは、完全な「技術系」の経営者です。

本書ではシリコンバレーについて20年以上も書き続ける
ジャーナリストのリチャード・ブラントさんが、
独自の取材と公開された情報を丹念に拾い集め、
ベールに包まれたベゾスさんの素顔を描き出します。

キューバ系の養父に育てられた、
生まれながらのオタクにしてアントレプレナー。

ベゾスさんは、プリンストン大学卒業後、
ビジネスの仕組みを勉強するために
ウォールストリートに身を置きます。

26歳でバンカーズ・トラストの最年少副社長に就任。

その後、今や世界最大級のヘッジファンド会社となった、
D・E・ショーへ転職し、裁定取引のシステムを開発します。

そして1994年、ベゾスさんはインターネットと出会います。

ベゾスさんはこの時、オンラインでどんな商売をすべきか、
ディールフローチャートを書いて、慎重に商材を選びました。

ちなみに、ディールフローチャートとは、
ウォールストリート関係者が使う案件選びのためにチャート。

案件に求める属性がリストアップされているので、
感情で判断が曇ることなく、客観的に考えられつツールです。

ベゾスさんは、このチャートが大変お気に入りで、
重要な判断を下す時は、必ずこのチャートを使います。

それは「恋人」選びの際にも使うほど・・・。

1994年にはAmazonの前身であるインターネット書店の
「カダブラ」を創業。

翌年には、アルファベット順で最初に並び、
誰もがスペルを知っている名称、
世界最大の川の名でもある「アマゾン」へ社名を変更しました。

Amazonスタート後は、ワンクリック特許、カスタマーレビュー、
アソシエイトプログラム、マーケットプレイスなど、
他のeコマース企業より一歩先を行き、急成長を遂げます。

最近でも、ザッポスの買収やキンドルの発売で、
相変わらず話題を呼んでいますね。

私にとっては、ツイッターよりもフェイスブックよりも
よく使うのがアマゾンで、個人的に気に入っている機能は
「インスタント・オーダー・アップデート」です。

これは、以前買ったものを知らせる機能で、
同じ物をショッピングカートに入れると、アラートが出ます。

うっかり同じ物を買ってしまうのを防いでくれます。

一時的な利益を捨てて、顧客優先のアマゾンの姿勢が
出ていて、私はとても気に入っています。

本書は、Amazonの良い面も悪い面もしっかりと書いていますが、
評伝としては人物像の掘り下げが浅めです。

これは著者の力量というより、
ベゾスさんのガードが硬いからのようです。

この本から何を活かすか?

  「後悔最小化理論」

ベゾスさんは判断に迷ったとき、リストを作成して考えます。

年を取って人生を振り返ったとき、どちらの道を選んだほうが
後悔しないのかを判断基準にします。

これを「後悔最小化理論」と呼ぶそうです。

私も人生の岐路にたった時、この理論を使ってみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| ビジネス一般・ストーリー | 06:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

訣別 ゴールドマン・サックス

訣別 ゴールドマン・サックス訣別 ゴールドマン・サックス
(2012/10/23)
グレッグ・スミス

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:20
Why I Am Leaving Goldman Sachs
(なぜ私はゴールドマン・サックスを辞めるのか)」

2012年3月14日、このタイトルのオピニオン記事が
ニューヨーク・タイムズ紙に掲載され話題になりました。

書いたのは、南アフリカ共和国出身のグレッグ・スミスさん。

本書は、その記事をもとにスミスさんがゴールドマン・サックス
で過ごした12年間の日々を綴ったものです。

記事はスミスさんが辞める当日の掲載だったので、
「I Am Leaving」になっていますが、
本書が出たのは退職後なので原題は、
Why I Left Goldman Sachsとなっています。

スミスさんは、高校卒業後、米スタンフォード大学から、
全額給費奨学生の権利を得て渡米。

大学3年次に米投資銀行の名門中の名門、
ゴールドマン・サックス(以下GS)の
夏期インターンシップに参加する機会を得ます。

スミスさんはそこで結果を残し、
超難関を突破して、あこがれのGSに就職します。

以来、GSを愛してやまなかったスミスさんですが、
スミスさんが勤めた12年の間でGSの企業文化は
大きく変わってしまいました。

初めてインターンシップに参加した時には、
顧客に対しては決して嘘をついてはならないと
厳格に叩きこまれた顧客第一主義が、
いつしか、儲け第一主義に変わってしまいました。

実際にウォール街で、このように社風が変わったのは、
GSだけではありまあせんでしたが、
スミスさんがGSを愛し、献身的に尽くしてきたからこそ、
その失望も大きかったのでしょう。

大恋愛を経て結婚して、12年の間に変わってしまった
配偶者に幻滅して離婚を決意する話とベースは一緒です。

ただし、スミスさんならずとも、誰もがウォール街の
儲け第一主義に嫌気をさしていた時期だったので、
大きな共感を呼んだのでしょう。

金融業界の内部告発本のような要素もありますが、
基本的にスミスさんは、GSを愛していたので、
読んでいてそれほど嫌な感じはしません。

むしろ、あばたもえくぼではありませんが、
2010年にGSがアメリカ合衆国証券取引委員会(SEC)から
詐欺罪で提訴されるまでは、それまでにもあったはずの
GSの欠点がよく見えていない感じさえあります。

自分が心血を注いて勤めてきた会社が変わってしまい、
それに耐えられなくなった場合の選択肢は2つあります。

1つは、その会社に残って中から変えてくこと。
もう1つは、自分がその会社を去ることです。

スミスさんが選んだのは、2つ目の選択肢ですが、
単に嫌気が差して辞めるだけで終わらせず、
本書を通じて、金融システムが持つ
全体の問題点に光を当てようとしています。

この本から何を活かすか?

会社の儲け第一主義に嫌気が差し、
スミスさんとは違う選択肢をを選んだ男性がいます。

その男性は、顧客との良好な関係を取り戻すための
ミッションステートメント(提案書)を徹夜で書き上げて
会社に提出しました。

その理想に満ちた提案書は、多くの同僚から
共感を得たと喝采を浴びます。

しかし、会社からはあっさりとクビを告げられました。

その男性の名は、ジェリー・マクガイア。

結局、ジェリーが会社を去るときに、
その理想の働き方に賛同してついてきたのは、
一匹の金魚と、会計係のドロシーだけでした。

これ、トム・クルーズさん主演の1996年の映画
ザ・エージェント」の話しです。

現実的には、スミスさんのように辞めてから
本を出版するのが、関の山なのかもしれません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| マネー一般 | 14:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

督促OL 修行日記

督促OL 修行日記督促OL 修行日記
(2012/09/22)
榎本 まみ

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:16

想像してみてください。

あなたは、同棲している彼女がいる男性だとします。

「若い女性」から、次のような電話がかかってきて、
その電話に彼女が出てしまった場合の反応を。

  「あの~恐れ入ります、わたくしN本と申しますが、
  ○○さまは御在宅でしょうか?」

  「どういったご用件ですか?」
  
  「ええと、○○さまにご確認したいことがありまして・・・」

  「・・・アンタさぁ、○○とはどういう関係なの?」

  「こ、個人的にお電話しています・・・」

名前だけは名乗っても、どういう関係があり、
要件の説明もなければ、かなりの確率で怪しまれます。

その電話の声が、カワイイ女性の声だったら、
間違いなく彼女と喧嘩になるでしょう。

実は、これクレジットカードのキャッシングの督促の電話。

お金を借りていることは秘匿性が高いため、
こういったケースでは、要件も会社名も名乗れないそうです。

本書の著者、榎本まみさんの仕事は、
コールセンターでの「督促」業務。

榎本さんは、新卒で信販会社に入社して、
支払延滞顧客へ電話で督促する業務に就きました。

本書は、新人OLの榎本さんのストレスフルな職場を
コミカルに描いた本です。

私は、この本を書店やアマゾンで見かけても、
最初は読むつもりはありませんでした。

しかし、かなり長い期間、ベストセラーに入っていたので、
ついに重い腰を上げて読んでみました。

読んでみると、やはり、本書には売れる要素が詰まっていましたね。

まずは、文章が軽快なタッチで読みやすいこと。
掲載されている「4コマまんが」も大きなポイントです。

次に著者の榎本さんは、ちょっとトホホな新人OLというキャラで
非常に身近な存在に感じられること。

そして、一番のポイントは、普通の人はあまり遭遇しない、
非日常が本書の中にあること。

  「テメエ、今度電話してきたら、ぶっ殺す!!」

  「今からお前を殺しに行くからな―」

顧客から日常的に浴びせられる罵詈雑言。

顧客からのクレームは、働く人なら誰でも経験するものですが、
ここまでのセリフは、そんなに毎日聞くものではありません。

普通の新人OLが、自らの意思に関係なく
とんでもない世界に足を踏み入れてしまい、
ちょっと自虐的になりながらも、最後には気力を絞って前を向き、
少しずつ成長していく物語でもあります。

榎本さんと環境は違っても、自分の職場はストレスフルだと
感じている人も多いですから、共感できる人も多いでしょう。

個人的には、督促の仕事がイヤで辛いと言いながらも、
督促で多重債務者に立ち向かう方法を研究しようと
努力する榎本さんの姿勢には感心しました。

本書を読んで、まだまだ甘いなと感じた方には、
日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人
をオススメします。

こちらは、リアルな危険の中で働く女性の本です。

この本から何を活かすか?

  「私もコールセンターで働くうちにインフルエンザ、
  ノロウイルス、ありとあらゆる病気が季節ごとに
  パンデミックするのを目撃してきた。」

ちょっと、ツッコミを入れると、「パンデミック」は
「国をまたい」で伝染病が広がるさまを指す言葉。

私には少しオーバーな表現に感じましたが、
最近はこういう使い方をするのでしょうか。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| ビジネス一般・ストーリー | 06:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

価値創造の思考法

価値創造の思考法価値創造の思考法
(2012/10/26)
小阪 裕司

商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:25

  「本書で語るビジネス現場での実践事例のほとんどは、
  私がさまざまな企業と共に実際に本書の考えに基づいて行なってきた
  ビジネス現場での出来事、あるいは本書の考え方を踏まえて
  私の知る企業が営んでいるものである。

  これらは “起こった出来事を解説した” のではなく、
  われわれ自身が “計画して起こしてきた・起こしている出来事” だ。

  この点は重要なので覚えておいてほしい。
  起こった出来事を分析したものと、計画的に引き起こしたものとは
  大きく異る。」

小阪裕司さんが言うとおり、偶然起こった出来事を後付で
解説したものと、計画的に起こしたものでは、天と地ほども違います。

計画して起こした出来事は、場所を変え品を変えても
再現できる可能性があるということです。

本書では、「ひと」を軸にして、
今まで見えなかった、その商品の価値を掘り起こします。

小阪さんが他の本でも紹介している例ですが、
本書では、フランス産ワインの事例を用いて、
商品価値を掘り起こす方法が解説されています。

  「商品名はエモーション・ド・テロワール、3800円。
  フランス産ワインで赤のフルボディ」

この紹介を見ても、特にこのワインを
飲みたいという気持ちは湧き上がりません。

次にもう少し情報を加えます。

  「このワインはジュヴレ・シャンベルタン、
  ヴォーヌ・ロマネ、シャンボール・ミュジニ、
  マルサネという4種類の葡萄を使用しています。」

この情報を見ても、まだ「買いたい!」のスイッチは押されません。

では、このワインについて、
次のような説明が加えられたらどうでしょうか?

  「天才醸造家がフランス政府に逆らってまで創ったワインとは

  今、フランスワイン界で、天才と呼ばれているワイン醸造家がいます。
  それはヴァンサン・ジラルダンさんです。
  有名なワイン評論家のロバート・M・パーカーJr.も
  “彼のワインを見つけたら走って買いに行け” と言っているほどです。
  ところが、そんな彼がフランス政府に逆らって世に送り出した
  ワインがあります。それが、このワインなのです。」

この文面を読むと、普段ワインを飲まない私でも、
「飲んでみたい」と思いました。

見事に、この文面は私の「買いたい!」のスイッチを
押すことに成功しました。

これは、同じ商品でも感性情報を与えることで価値を創造し、
購買行動に結びつける実例です。

この本から何を活かすか?

では、どのようにしたら、
今ある商品をよみがえらせることができるのか?

小阪さんは、本書で価値要素を掘り起こすフレームワーク、
「価値要素採掘マップ」を紹介します。

このマップには、次の4つの質問が組み込まれています。

  質問1. 究極の質問
      「どうして私が今、あなたから、
      この商品を買わなきゃいけないの?」

  質問2. 「その商品やサービスが提供できる価値は、
      どんな『認知的価値』や『情緒的価値』なの?」

  質問3. 「この商品・サービスを利用するお客さんは、
      どのような『問題』が解決されるのか?
      どのような『心の充足体験』ができるの?」

  質問4. 「この商品はどんな思いでつくられ、
      どんな歴史を秘めているの?
      あるいはどんな匠の技が使われ、どんな希少性があるの?」

本書では、この「価値要素採掘マップ」以外にも、
「顧客の旅デザインマップ」などの「ひと軸」を中心とした
実践手法を詳説しています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| マーケティング・営業 | 06:22 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

臆病者のための裁判入門

臆病者のための裁判入門 (文春新書)臆病者のための裁判入門 (文春新書)
(2012/10/19)
橘 玲

商品詳細を見る

満足度★★★★★
付箋数:24

私が、ずっと待ち望んでいたのは、この本でした。

それは、橘玲さんに裁判の本を書いて欲しかった
という意味ではありません。

本書は、司法制度や裁判について素人である橘さんが、
ひょんなことから「司法のブラックホール」に巻き込まれ、
その体験談を元に、民事訴訟での合理的な解決法を示す本です。

大事なのは、橘さんが法律の専門家ではないという点です。

橘さんが多くの本を執筆してるのは投資・金融の分野です。

橘さんは、はじめはこの分野の素人でした。
その当時書かれた本が「ゴミ投資家」シリーズ。

プロには当たり前でも、素人からすると魑魅魍魎が跋扈する世界。

そんな世界に足を踏み入れ、一歩ずつ先に進む。

足を前に進めるのは、未知の世界を見たいという好奇心です。

著者も読者も素人の段階から始まり、
その世界で常識とされている非常識に唖然とし、
失敗を重ねながらもその世界で成長を遂げる。

そんな知らない世界を冒険するようなワクワク感がありました。

まるで、ロールプレイングゲームで先に進むような感覚です。

しかし、投資・金融の本を何冊も執筆するうちに、
橘さんは完全にその分野の専門家になってしまいました。

依然、その筆力やシニカルな視点には驚かされるものの、
完成されてしまったので、未知の世界を一緒に進むという
興奮は味わえなくなってしまいました。

今回、新しい「裁判」という分野に足を踏み入れることで、
私が、橘さんの著書に当初感じていた、あの興奮が帰ってきました。

本書は大きく2部に分かれています。

PART1は「裁判所という迷宮をさまよって」という民事訴訟体験談。
PART2は「少額民事紛争に巻き込まれたら」という指南書。

  「ほとんど知られていないが、少額の紛争を中心に、
  日本の民事訴訟の多くは弁護士などの代理人を立てない
  本人訴訟で争われている。」

私たちは、ドラマや小説で弁護士の活躍するする姿を見るので、
裁判といえば弁護士が必要と思っていますが、
簡易裁判所や地方裁判所で争われる民事訴訟は、
そのほとんどが弁護士を立てずに裁判が進むようです。

本書のPART1では、友人の自動車保険金支払いトラブルの
相談に乗ったことから、橘さんが代理人(補佐人)として、
司法のラビリンスに入ってしまう体験が描かれています。

ある損保の担当者の身勝手なウソが原因で、
わずか12万円の保険金の交渉が、
何度も簡裁と地裁の間をいったりきたりして、
最後には争いの舞台が高等裁判所に移ります。

このPART1のレポートが、圧倒的に面白い。
今年読んだ本の中で、一番と言ってもいいでしょう。

私も橘さん同様、簡裁の裁判官が「一級市民」ではなく、
「二級市民」だった事実にも驚きました。

また、PART2は弁護士にとってはビジネスにならない少額訴訟で、
泣き寝入りをしないための合理的な解決法が示されます。

私たちも、いつ当事者になってもおかしくないので、
ADR(裁判外紛争解決手続)について知っておいて、
損はないと思います。

この本から何を活かすか?

本書はタイトルからすると2006年に刊行され、
べストセラーになった「臆病者のための株入門」の第2弾です。

こちらは、株取引に十分な知識を持った橘さんの本で、
面白いのはもちろんですが、読んでいて安心感があります。

一方、本書は様々な偶然や特殊ケースが重なって、
それをうまく企画にのせた傑作。

個人的には「臆病者のための」をシリーズ化して欲しいところですが、
それは叶わぬ夢なのかもしれません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| ノウハウ本 | 06:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

BE ソーシャル!

BE ソーシャル!  ―社員と顧客に愛される5つのシフトBE ソーシャル! ―社員と顧客に愛される5つのシフト
(2012/11/13)
斉藤 徹

商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:25

本書は日本経済新聞社出版の堀内さんに献本いただきました。
ありがとうございます。

本書は2011年に刊行された斉藤徹さんの大作
ソーシャルシフト」の続編です。

前作ではソーシャルメディアによってもたらされた
ビジネスのパラダイムシフトが論じられていましたが、
本書では、それを更に深堀りし、実用性の高い内容にまで
昇華させています。

今回も、国内外の多彩な事例を紹介し、図解も豊富に掲載した
350ページを超える力作です。

  「そして世界は透明になった」

ソーシャルメディアの発達で、企業は消費者を欺けない、
ウソの通用しない世界になりました。

消費者に対する不誠実な態度は、たちどころに世間に広がり、
一瞬にして企業のブランド価値を失墜させます。

一方、透明で誠実な態度の企業は、ソーシャルメディアによって
あっという間に知名度をアップさせることも可能です。

このブログで紹介したことがある企業で言うと「ザッポス」や
鉄道整備株式会社」などは、その良い例ですね。

では、これからの透明性の時代に、
企業はどのように変わるべきなのでしょうか?

斉藤さんは、本書で企業がとるべき「インサイドアウト」による
5つのイノベーションを示します。

「アウトサイドイン」から「インサイドアウト」へのシフトは、
故スティーブン・コヴィーさんが、名著「7つの習慣」の中で、
個人に向けて示した概念です。

この考えを元に、斉藤さんが提示するのが、
企業のあるべき姿を実現するための、5つのパラダイムシフトです。

  ・理念は、規律から自律へ
  ・組織は、統制から透明へ
  ・事業は、競争から共創へ
  ・価値は、機能から情緒へ
  ・目標は、利益から持続へ

実は、この5つのパラダイムシフトを実現するには、
日本的経営への原点回帰が必要だと、本書では述べられています。

それは、「売り手よし」、「買い手よし」、「世間よし」の
「三方よし」の近江商人の経営哲学です。

これが、透明性の時代に求められる企業の精神です。

私が本書を読んで考えたのは、2000年ごろに起こった
「雪印事件」がソーシャルシフト化した現代で起こっていたら、
一体どうなっていたかということです。

2000年当時でも、インターネット化・ブロードバンド化は進み、
情報伝達に劇的な変化があったと言われていましたが、
やはり今振り返ってみると、世界はそれほど透明には
なっていませんでした。

当時でも雪印グループには深刻な影響が出ましたが、
ソーシャルメディアの発達した現在に起こって入れば、
雪印メグミルクとしてブランドを残すことさえ
できなかったかもしれません。

この本から何を活かすか?

斉藤さんは、本書をフェイスブックの非公開グループ
「ソーシャルシフトの会」の協力により、執筆したと書いています。

この会に参加希望の方は、フェイスブックの検索窓で、
「ソーシャルシフトの会」と検索し、参加申請すると、
斉藤さんが、ほぼリアルタイムで入会承諾をしてくれるそうです。

この参加すると、斉藤さんの次回作の執筆の際に、
関われるかもしれませんね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| ブランディング | 07:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

売れないモノの9割は売れるモノに変えられる

売れないモノの9割は売れるモノに変えられる売れないモノの9割は売れるモノに変えられる
(2012/10/22)
佐藤 昌弘

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:20

「売れないモノの9割は売れるモノに変えられる」というのが
本書のタイトルですが、果たしてどのようにして、
売れないモノを、売れるモノへ変えるのでしょうか?

それは、中身をあまり変えずにタイトルを変えることです。

実は本書、2010年に刊行された佐藤昌弘さんの
なぜ?1万円の羽毛布団は400万円で売れたのか?」を
改題し再構成したものです。

  「世の中には、素晴らしい商品やサービスがたくさんあります。
  でも、それらの多くは、その魅力をお客様に伝えることが
  できていません。(中略)
  本書は “人のこころ” をテーマにすることで、
  ビジネスに改善を加える具体的な方法を数多く盛り込みました。」

「なぜ?1万円の羽毛布団・・・」が売れたかどうか
私は知りませんが、さすがにこのタイトルでは、
いくら中身が良くても、その良さを伝えられないと
著者の佐藤さんも思ったのでしょう。

1万円の羽毛布団を400万円で売るのは、SF商法(催眠商法)。

「人のこころ」を掴んでビジネスに活かすことは必要ですが、
1万円の羽毛布団を400万円で売ってはいけません。

いくら佐藤さんが、非道徳な心理テクニックを使って欲しくて
書いているわけではないと説明しても、
その説明を読む前に、SF商法の胡散臭い本と思われてしまいますから。

本書にも、悪徳商法の心理操作の手口が紹介されていますが、
その事例をメインに据えてしまうと、違う種類の本になってしまいます。

ですから個人的には、本書はタイトルを変えて正解だったと思います。

商売をやっている人なら誰でも、安いものを少しでも高く売りたい
という気持ちはありますが、1万円の羽毛布団を400万円で
売りつけたいとまで考える人は稀です。

せいぜい、次のような事例を何とかしたいと思う程度でしょう。

本書に紹介されていた中古車販売の事例です。

  A社:トヨタクラウン/走行距離4万キロ/無事故/フル装備/150万円
  B社:トヨタクラウン/走行距離4.1万キロ/無事故/フル装備/155万円

あなたが、B社の立場なら、どのようにして自社の車を売り込むか?
もちろん値下げしてはいけません。

本書では「価値情報」を高める方法として、B社の車のフロントガラスに
次のようなキャプションを加える例が紹介されています。

  「この車は、妻が子どもの学習塾のお迎え用に使っていました。
  メンテナンスはガソリンスタンドの方に言われるまま、
  マメにやっていました。屋根付きの車庫で保管していたので、
  次のオーナーさんにも大事に乗ってくれると幸いです。職業・医師」

このような価値情報を加えることで、
走行距離も短く、値段も安いライバルのA社の車より、
顧客心理を掴むことができるようです。

本書は心理学をビジネスに応用した本です。

「なぜ?1万円の羽毛布団・・・」を読んでいない方には、
良い本だと思います。

この本から何を活かすか?

  「お客を紹介してくれない人は、こちらが何をどう働きかけても
  紹介しませんし、何もしなくても紹介してくれる人はしてくれます。」

いろいろなビジネスで定番となっている「お友達紹介キャンペーン」。

佐藤さんは、必ず紹介が起こるノウハウは
世の中に存在しないと言います。

その上で、もともと「紹介するタイプの人」の心理に、
効果的に働きかける方法を解説します。

それは、紹介してくれた人に、
「紹介してくれてありがとう!」とオーバー気味に
喜びを伝えるというシンプルな方法。

紹介する人の根底にあるのは、金銭的な欲求ではなく、
「おせっかい」の心理です。

ですから、その「おせっかい」に感謝して、
上手に喜んでいることを伝えるのがポイントのようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| マーケティング・営業 | 06:39 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

ヤル気の科学

ヤル気の科学 行動経済学が教える成功の秘訣ヤル気の科学 行動経済学が教える成功の秘訣
(2012/10/25)
イアン エアーズ

商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:25

過去に当ブログでも「その数学が戦略を決める」を
紹介したことがあるイェール大学教授のイアン・エアーズさん。

彼は、ある方法を使ってダイエットに成功しました。

10週間で体重を93kgから81kgまで落とし、
その後もリバウンドせずに理想体重をキープしています。

エアーズさんが使った方法とは、
stickK.com 」というサイトを使う方法です。

このサイトの使用方法は、およそ次のような手順です。

  1. 自分の目標と、その達成期限を決める
   (ダイエットでも禁煙でも何でも)
  2. その目標を達成できなかった時の罰金を決める
   (1週間で500g減量できなければ1万円支払うなど)
  3. 目標達成を確認する審判を決める
   (家族や友人など)
  4. サイトとコミットメント契約を交わし、
    クレジットカード登録をする。
  5. 審判からの目標未達成の報告を受けると、罰金取り立てられる。

  「わたしは毎週500ドルをリスクに曝したが、最終的に体重が
  落ち着いた時点でわたしは11kg体重を落とし、
  今のところ1銭もかかっていない。
  本書を書こうと思ったのも、コミットメント契約がわたしの場合と
  同じように人々の生活改善に役立つと本気で思うからだ。」

実は、この「stickK.com 」という会社を創業したのが、
エアーズさん自身なのです。

だからと言って、本書は「stickK.com 」の宣伝本ではありません。

原題は「Carrots and Sticks(アメとムチ)」。

目標達成をしたら、自分にご褒美をあげるという
インセンティブとはちょっと違い、
目標達成のためにコミットメント契約を活用します。

例えば、人間は1万円得した時と、1万円損した時では、
感じ方の強さが違います。

人は損した時の方が強く感じるので、損失を回避する行動を取ります。

これは行動経済学でいうところの損失回避性。

本書では、この性質を目標達成のために使います。

また、損失は金額に比例して感じ方が強くなるのではなく、
だんだんと感覚が鈍くなる感応度逓減性がありますから、
ほどほどのムチを与えることが大事です。

そもそも「目標を達成したらほしい物を買う」と決めても、
お金を出すのは自分ですから、達成できなかったら
罰金を取られると決める方が、効果が高いのかもしれません。

本書では、経済学者で弁護士であるエアーズさんの
キャリアを生かし、行動経済学をベースに目標達成のための
「コミットメント契約」の利用法を検証します。

どんなコミットメントを使うと効果的なのか?
コミットメントは、いつ使えばいいのか?
誰に見張り役を頼めばいいか?
コミットメント契約を使う場合の弊害はないか?

本書では、「stickK.com 」を使った事例以外にも、
様々なエピソードが紹介されていて、
読み物としても、なかなか面白い一冊です。

この本から何を活かすか?

オンライン靴販売業者のザッポスは、
4週間にわたる新人研修の1週目が終わった時点で、
新人従業員に、あるオファーを出します。

それは、今辞めれば、これまでの給料に加えて、
無条件で2千ドル支払うというものです。

このオファーを出すことで、従業員を選別できますし、
残った従業員には、これからザッポスで働くことは、
そのオファー以上の価値があることを、
心理的に刷り込めるようです。

これも将来とってほしくない行動に、
選択制約をかける一例なんですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 経済・行動経済学 | 13:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

日本経済 「円」の真実

日本経済 「円」の真実日本経済 「円」の真実
(2012/10/16)
榊原 英資

商品詳細を見る

満足度★★
付箋数:17

1995年4月、為替レートは1ドル80円を割り込み、
当時の史上最高値、79.75円をつけました。

この時、大蔵省国際金融局長に就任した榊原英資さんは、
積極的に為替介入を行い、4~5ヶ月で円を100円台に
戻すことに成功しました。

その後、ドル円の流れは大きく変わり、
1998年の147円台まで続く、円安のトレンドを作りました。

この歴史上、最も成功した為替介入の仕掛け人として、
榊原さんは「ミスター円」と呼ばれるようになりました。

それでは、現在の1ドル80円前後の為替レートを、
「ミスター円」こと榊原さんは、一体どのように見ているのでしょうか?

本書には、次のように書かれています。

  「たとえいま私が財務省に戻ることになっても、
  かつてのように為替介入をすることはないだろう。」

榊原さんは、その理由を2つ挙げています。

  「一つは、現在の為替水準は、正しい意味で “円高” ではないからだ。
  そしてもう一つは、為替介入には効果が見込めないからである。」

榊原さんの認識では、実質実効為替レートで見ると、
1ドル80円を切った状態は円高ではないようです。

また為替介入は、かつて榊原さんが行った時のように、
日米の利害が一致した協調介入でなければ
効果がないと述べられています。

榊原さんは、経済の流れを読み解くとき、
最も頼りになる基準は、「為替」であると言い切ります。

本書で榊原さんは、経済にまつわる「22の通説」を
通貨の観点から分析し、そこから見える「真実」を解説します。

非常に平易な言葉で語っていますから、
経済にまったく明るくない人が読んでも十分理解できる内容です。

ただし、私には、榊原さんの主張する「真実」に
同意できるものもあれば、同意できないものもありました。

「同意できた」真実の代表は以下の通りです。

  通説17 「日本の借金は世界一。消費税増税はまったなし」
  真実 「世界同時不況の下、 “時期” は今ではない」

  通説20 「投機資金が為替市場を混乱させる」
  真実 「投機は市場に不可欠。乱高下は問題ではない」

「同意できなかった」真実の代表は以下の通りです。

  通説5 「深刻な円高が止まらない。早期解消が求められる」
  真実 「名目70円台は正常。本当の円高はこれから」

  通説13 「円高のせいで輸出企業の不振が続いている」
  真実 「日本企業の言い訳。不振の原因は別にある」

  通説15 「デフレ不況の原因は、日銀の円高放置」
  真実 「そもそもデフレではない。円高が物価を安定させる」

もちろん、人それぞれの見方があるので、
榊原さんのような考えがあってもしかるべきだと思います。

また、榊原さんは財団法人インド経済研究所の所長を
務めるだけあって、本書の後半では、
インドに対する思い入れが強く現れていました。

この本から何を活かすか?

「曲がり屋に向かえ」

これは、予測がまったく当たらず負け続けている人の
反対売買をすれば成功するという意味の格言です。

本書で榊原さんは、次のような予想を述べています。

  「2012年~2013年は、第二次世界大戦後
  “最悪の年” になる可能性がある」

  「私の見立てでは、名目レートで円高は当分続く。
  2012年9月以降6ヶ月~1年で言えば、75円~80円のレンジだろう。
  (中略)ただしアメリカ経済が腰折れすれば、70円台の前半、
  場合によると60円台もある。」

本書が刊行されたのは2012年10月ですが、その直後から、
ドル円は榊原さんのレンジ外れる動きをしています。

2012年12月7日現在、82円台で推移。

ここから、榊原さんが本当の「曲がり屋」となるか注目です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 経済・行動経済学 | 06:31 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

君が1歩を踏み出す50のコトバ

1度きりの人生だから絶対に後悔したくない!  だけど、まわりの目が怖くて、なかなか動けない。そんな20代の君が1歩を踏み出す50のコトバ1度きりの人生だから絶対に後悔したくない! だけど、まわりの目が怖くて、なかなか動けない。そんな20代の君が1歩を踏み出す50のコトバ
(2012/11/21)
吉岡秀人

商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:26

すばる舎リンケージの上江洲さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

献本の話を頂いたときに、本書は上江洲さんにとって
「棺桶本(死ぬときに棺桶に入れたい本)です」
という紹介を受けました。

最初は、そうは言っても本書を作った編集者だからこそ、
そこまで強い思い入れがあるんだろうなと思いました。

しかし、実際に読んでみると、私も棺桶本にしてもいいと
思えるほど、熱い気持ちにさせられました。

  「断言しよう。
  人生は観客でいるより、プレイヤーになったほうが楽しい。
  他人がしいたレールを歩くよりも、自分でルールをつくって
  歩いたほうがエキサイティングだ。」

著者の吉岡秀人さんはこの言葉を実践しています。

本物だからこそ、言葉に重みがある。

医師である吉岡さんは、30歳のときに「1歩」を踏み出しました。

海外で医療活動をしたいという想いを実現させるために、
日本での収入も地位も名誉も捨てて、
右も左も分からないミャンマーに、1人で乗り込みました。

その時に付き合っていた彼女とも別れたと言います。

ミャンマーでは、休む間もなく手術を続け、
報酬は一切ありませんでした。

当然、生活費は持ち出し。

それから17年、吉岡さんは医療活動を続けました。

現在でも年に2000件以上の手術を行い、
ミャンマーやカンボジアでは、
1万人以上の子どもたちの命を救いました。

その活動は、毎日放送制作の人間密着ドキュメンタリー番組
「情熱大陸」でも3度も取り上げられたほどです。

そんな吉岡さんも、昔は何をやっても続かなかったと言います。

しかし、一度きりの人生を自分に正直に生きたいと考え、
最初の「1歩」を踏み出しました。

  「ただ自分に正直に、失敗しながらも、傷つきながらも、
  “一歩” を踏み出し続けてきただけだ。
  その結果、今の僕がある。」

本書は、20代のあなたが、「1歩」を踏み出すために、
吉岡さんが情熱を込めて語った50のコトバ。

夢を実現するには、小さな「1歩」を踏み出し続けるしかありません。

でも、その「1歩」を踏み出すのがなかなか難しい。

あなたの周りには、そんなことできっこないという人も、
反対する人もいるでしょう。

その周囲の声を断ち切って、1人で「1歩」を踏み出すには、
かなりの勇気が要ります。

そんな時に、あなたの本当にやりたいことをはっきりさせ、
今すぐ動き出したくなる熱い気持ちにさせてくれるのが、
本書のコトバです。

吉岡さんのコトバは、1つ1つが心に刺さるだけではなく、
あなたを行動へと駆り立てます。

形としては、20代のあなたに語っていますが、
40代の私が読んでも、感じるものがありました。

この本から何を活かすか?

本書はタイトルがあまりにも長いので、
出版社では、略称「キミイチ」と呼んでいるようです。

本書にはプロモーションの一環として、
特設サイトが開設されています。

まずは、興味を持った方は、特設サイトをご覧ください。

「キミイチ」特設サイト

吉岡さんからのメッセージも掲載されています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 心に効く本 | 07:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

結果を出すリーダーはみな非情である

結果を出すリーダーはみな非情である結果を出すリーダーはみな非情である
(2012/10/26)
冨山 和彦

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:24

ある企業の社長になったつもりで、判断してください。

  「あなたの会社は、過去に大きな粉飾決算をやっていた。
  だが、10年間かけて周囲にさとられることなく損失を埋め、
  現在は貸借対照表・損益計算書ともに健全である。

  あなたが、社長に就任してから過去のそうした事実を知った場合、
  社長として世に知らしめるべきか?

  さて、あなたなら、どのように結論づけるだろう?」

これは本書の冒頭で冨山和彦さんが提示した問題の1つです。

この問題、過去にあったことでも、粉飾を隠し通すことには、
倫理的に大きな問題ですし、その筋を通さないと、
今後も同じことを繰り返してしまう可能性があります。

一方、粉飾があったことを公表した場合、
会社は信用を失い経営が悪化します。

それによって、リストラなどで社員や家族の生活を壊すことは
避けられません。

この問題に、唯一絶対の正解はありません。
決断をする以上、どこかで血を流す必要があります。

  「考えてみてわかるように、どんな答えを選ぶにしても、
  清廉で美しいだけの結論はないはずだ。
  それだけ決断するという作業は重い。ストレスがかかる。」

本書が示すのは、こういった綺麗事では済まされない、
リアルな経営を前提にしたリーダーシップ。

冒頭の問題は社長としての判断でしたが、本書が対象としているのは、
これからの時代を動かす課長クラスの「ミドルリーダー」です。

  「本書の目的は、気概のある若手・ミドル世代に、
  人間のダークで醜い部分を含め、現実経営で “実行力” となる
  リアルなリーダーシップ、リーダー力の鍛錬・習得の要諦を
  伝えることだ。言い換えれば、悪のリーダーシップ論である。」

例えば、「おカネ」の問題。

リーダーシップを語る本では扱わないテーマですが、
本書では「おカネ」を人を動機づける根源的な要素として、
課長クラスのミドルリーダーであっても、
その問題から逃げいてはいけないと説きます。

もちろん、「悪のリーダーシップ論」と言っても、
悪事をはたらくようにうに促すわけではありません。

現実のビジネスでは、常にグレーゾーンで
どう判断するかが問われます。

本書はそういった点から目を逸らさず、真正面から向き合った、
リアルに役立つリーダーシップ論です。

企業再生のスペシャリストとして、数々の修羅場に
立ち会った経験のある冨山さんだからこそ、
書ける本なのだと思います。

また、冨山さんは一般的なリーダーシップ本の内容と
重複を避けてテーマを選んでいるので、
本書とは別に、正統派のリーダーシップ本も
読んでおいた方がいいと思います。

この本から何を活かすか?

本書では、ミドルリーダーに合理的思考力は不可欠として、
日々のニュースから、この力を鍛える方法が紹介されています。

それは、ニュースなどで見かかる主張を
次の「思考のフレームワーク」の5ステップに当てはめ、
その主張が正しいかを判断する方法です。

  <思考の基本となるフレームワーク>
  1. 客観的事実の認識
  2. 主観的事実の理解
  3. 価値・規範の選択
  4. 規範に基づく事実評価
  5. 対策提示

本書では3つの事例を取り上げ、
合理的判断を下す過程が示されています。

私は、もう少し直近のニュースでも、
このフレームワークを使う練習をしてみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| リーダーシップ | 06:48 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

≫ EDIT

欲望のマーケティング

欲望のマーケティング (ディスカヴァー携書)欲望のマーケティング (ディスカヴァー携書)
(2012/10/13)
山本 由樹

商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:25

あなたは、「美魔女」ブームが巧妙に作られた
ブームだったことを知っていましたか?

そのブームの仕掛け人こそが、本書の著者、
山本由樹さん(男性)です。

「美魔女」とは、40代を中心にした、年齢を超越した若さと
美しさを持つミドルエイジの女性たちを指す言葉。

山本さんが編集長を務めていた光文社のミドルエイジ向け
ファッション誌「美ST」から生まれた流行語です。

山本さんが仕掛けた第1回「国民的美魔女コンテスト」が、
2010年11月に開催されると、テレビや新聞、
他の雑誌でも紹介され、その宣伝効果はなんと22億円。

翌年開催された、同コンテスト第2回目の宣伝効果は
更に上昇し、67億円とも言われています。

その後、「美魔女」は社会現象化して、
コスメなどのアンチエイジング市場を掘り起こし、
1兆円規模まで成長しました。

では、山本さんは、どのようにして、
「美魔女」ブームを作ったのか?

その答えが、「欲望のマーケティング」。

注目したのは、人には言えない根源的な欲望です。

その欲望は、簡単には口に出されないので、
ニーズとしてはキャッチしにくいですが、
人を突き動かす大きな力を持っています。

  「顕在化されていない個人の欲望がその他多数の
  “潜在的な欲望” を代弁するとき、
  そこには新しいマーケットが生まれると思っています。」

欲望に狙いをつけて、「絞り込み(ターゲティング)」、
「巻き込み(エンクロージング)」、「揺り動かす(シェイキング)」。

この3段階の働きかけが、「欲望のマーケティング」なのです。

  「この本では主に美魔女のマーケティング戦略を
  実例として取り上げながら、雑誌メディアのみならず、
  広く企業の顧客創造や商品企画にも有効な
  “欲望のマーケティング” について語っていきます。」

山本さんの仕掛けたマーケティングの巧妙さは、
まさに驚きの連続。

直近のブームを題材にしているので、
その仕掛けによって、世間がどのように動いたのかが
リアルに伝わってくるところがいいですね。

また本書は、単にブームを作るだけでなく、
そこからどのように収益化(マネタイズ)するかについても
検証されています。

この手の本を読んだときに考えなければならないのかが、
紹介されているマーケティング手法が、ただの後付の解釈なのか、
それとも再現可能な方法論なのかという点です。

山本さんは、2012年7月に光文社を退社して、
自身のマーケティング手法を活かすための出版社
「gift(ギフト)」を立ち上げました。

この出版社が成功するかどうかで、「欲望マーケティング」が
再現性のある方法論であるか否かがわかります。

この本から何を活かすか?

  「美魔女もどうかと・・・やり過ぎ感のある人が美魔女と
  TVで言われるような・・・どうみても痛いです」

  「予測変換の中に “美魔女” ってあるけど、ATOKどうした?w」

  「40過ぎのババアを美魔女(笑)とか持ち上げてる風潮
  ・・・ファックだね」

  「旦那のためとか言ってるけど、ただの自己顕示欲の固まり」

美魔女がテレビで特集された後、ネット上にはこのような
反感のレスポンスもあるようです。

しかし、こういったネガティブな反応が一定数あることも、
社会現象化には欠かせないと山本さんは言います。

  「拡散していく過程で “好悪” とりまぜたレスポンスが
  本来 “オーディエンス” ではない人たちを “巻き込み” ながら
  “ファン” を増やし、社会現象化していくのです。」

つまり、賛否の別れるところにこそ、
ブームの芽があるということですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| マーケティング・営業 | 06:47 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

GIFTの法則

たった1人に伝わると大勢が感動する GIFTの法則たった1人に伝わると大勢が感動する GIFTの法則
(2012/11/23)
平野 秀典

商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:24

本書は、日本経済新聞出版社の堀内さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

  「あなたは、人と話すときや商品を説明するとき、
  “人称” を意識していますか?」

感動プロデューサーの平野秀典さんは、
「皆さん」にではなく、「あなた」にこう問いかけます。

私は、ブログを書く時、少しは「人称」に気を使いますが、
いつも意識できているとは言えませんでした。

一方、小説家や脚本家、作詞家や広告クリエーターといった
表現のプロと呼ばれる方々は、いつも「人称」を明確に
意識しているそうです。

なぜなら、「人称」を意識しないと、
表現者として仕事が成り立たなくなってしまうからです。

  「人称を意識しないと、適切な表現ができないから。
  人称を意識しないと、物語が書けないから。
  人称を意識しないと、感動が伝わらないから。」

この人称を意識しないと、「この商品は~」、「当社は~」、
「私は~」と、つい一人称の表現になってしまいがち。

また、大勢にメッセージを伝えようとすると、
私とあなた以外の不特定多数の「皆さん」という、
三人称の表現になってしまいます。

これでは、「あなた」にメッセージは届きません。

ですから、平野さんは本書で「皆さん」ではなく、
たった1人の「あなた」に語りかけます。

この表現方法を、本書では「二人称シフト」と呼びます。

  「たった1人の大切な “あなた” に届いたメッセージは、
  そのメッセージに共感する人たちと心をつなげたとき、
  結果的に大勢のたった1人に感動が伝わります。」

平野さんが本書で伝えるのは、この二人称シフトを
基本フレームとした、大勢の人に感動を届ける4つの法則です。

それが伝えたいことを、相手に自分ごとと感じてもらい、
共感と感動を生み出す「GITFの法則」。

  第一の法則 Gap 意外性を加える
  第二の法則 Impact 記憶に沁み込む
  第三の法則 Focus 焦点を整える
  第四の法則 Thanks 感謝を贈る

これは、相手に気付かれないように、
商品を売るためのテクニックではありません。

ですから、「GIFTの法則」を使っていることを
相手に隠す必要はありません。

むしろ、「GIFTの法則」を使っていることがわかると、
逆に相手に尊敬の念を持ってもらえるような共感スキルです。

英語で「GIFT」と言うと、「贈り物」という意味と、
「才能」という意味があります。

「GIFTの法則」を使って「贈り物」として感動を届けることが、
それがあなたの「才能」となるという意味で、
私はこの法則、素晴らしいネーミングだと思います。

本書は仕事でもプライベートでも使える、
感動を届けるための教科書。

事例としていくつものレターが掲載されていますが、
それらのレターを読むだけでも、読んで良かったと思える、
あなたへの素晴らしい「GITF」となる一冊です。

この本から何を活かすか?

  「サブテキスト」を応用する

映画や演劇では、役者が実際に話すセリフの前に、
声に出さずに心の中で話す、
表現を豊かにするための手法があるそうです。

その心の中だけで読むセリフを「サブテキスト」と言います。

例えば、「海だ」という短いセリフも、
心の中で「碧く輝く!」を加えて「海だ」と読むと、
表現力がぐっと増すようです。

これ、プライベートでも使えそうですね。

声に出すと照れくさいことをサブテキストにして、
心の中で加えてから、いつもと同じことを言う。

これで、いつもより気持ちが伝わるようになるといいですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| コミュニケーション | 06:56 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

会社で不幸になる人、ならない人

会社で不幸になる人、ならない人 (日経プレミアシリーズ)会社で不幸になる人、ならない人 (日経プレミアシリーズ)
(2012/10/10)
本田 直之

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:16

  「本書では、私が20年以上、会社員、経営者として
  過ごしてきた経験から見えてきた “こんなことをしてはいけない”
  という “会社員として不幸になる” 法則とその対処法をご紹介します。」

本書は本田直之さんの考える、ビジネスパーソンとして、
やってはいけない「べからず集」です。

多くの人が、本書で挙げる36個の「勘違い」をしているために、
不幸な会社員人生を送っていると、本田さんは指摘しています。

では、36個の「勘違い」リストの中から、いくつか紹介しましょう。

  1. 「社員視点」で物事を見る

昔は、現在のポジションの2つ上の視点を持って、
仕事をしなさいと言われました。

しかし、2つ上でも、3つ上でも、「社員視点」のままでは、
会社から雇われていることに違いはありません。

本田さんは、会社に依存しないためにも、
「経営者視点」を持ち、会社と対等の関係を築くことを勧めています。

  8. ルーティンワークを着実にこなす

  「会社員として一番気をつけなければならないのは、
  じつは自分の仕事がパターン化、ルーティン化されたときです。」

ルーティン化された仕事は、やる分には楽ですが、
それは自分以外の人に代替可能であることを意味します。

現状の仕事がルーティン化されていると感じたら、
それを危険信号だと見なした方が、いいということなのでしょう。

  12. 弱点は克服する

本田さんは自分の弱みは「細かい作業」だとして、
会社員時代に印刷物で失敗したエピソードを紹介しています。

いくらクリエイティブな仕事が得意だといっても、
会社員である以上、「ミスのない仕事」が求められます。

しかし、細かい作業の苦手な本田さんは、
いくら慎重にチェックしても、同じようなミスがあったそうです。

そこで、本田さんが行ったのは、弱点を強化するのではなく、
弱点を克服する努力をやめることでした。

その代わりにやったことが、自分がミスしても、
最終的に間違いが起こらないような「仕組み作り」です。

そうすることで、属人的なチェック能力に頼る体制からも、
脱却できたそうです。

本書で紹介される「勘違い」は、ここで挙げた3例ような
会社の環境や規模にかかわらず、すぐに直した方がいいものが
ほとんどですが、中には現実的に難しいそうなものもあります。

  21. 名刺がなければ仕事にならない
  31. ビジネスマンはスーツが常識

会社の中で自分だけ名刺を持たず、
スーツを着ないというのは、かなり無理があります。

ただし、本田さんが言っているのは、
すぐに名刺を捨てて、Tシャツと短パンで仕事をしなさい
ということではありません。

あくまで、これらのアイテムがなければ仕事にならないという
固定観念を捨て、もっと柔軟に発想すべきということです。

本田さんだって、サラリーマン時代は、
Tシャツで仕事をしていなかったはずですから。

必要なのは、仮に名刺を持たず、スーツを着ていなくても、
その見た目の評価を覆すだけの、
能力を身につけることなのだと思います。

この本から何を活かすか?

本書の勘違いの中で、私が本田さんらしくないと思ったのは、
31番目の「エクセルは秘書にやってもらえばいい」です。

意外と感じたのは、次の2点を前提に、
本田さんが話をしていることです。

1つ目は、エクセルを使えない会社員が現存すること。

もう1つは、本田さん自身がスプレッドシートは、
エクセル以外はあり得ないと考えていること。

ひょっとすると、この項目で本当に言いたかったことは、
「エクセル」ではなく、「秘書」の方なのかもしれません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 仕事論 | 06:56 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT |