活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2012年10月 | ARCHIVE-SELECT | 2012年12月

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元素周期表で世界はすべて読み解ける

元素周期表で世界はすべて読み解ける 宇宙、地球、人体の成り立ち (光文社新書)元素周期表で世界はすべて読み解ける 宇宙、地球、人体の成り立ち (光文社新書)
(2012/10/17)
吉田 たかよし

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満足度★★★
付箋数:23

  「本書の締めくくりに、周期表にまつわるクイズを出しましょう。
  アメリカ、フランス、ロシア、ドイツ、ポーランドにはあって、
  日本にないものがあります。それは何でしょうか?
  もちろん、元素に関することですよ。」

これは、吉田たかよしさんが、
本書の「あとがき」に掲載していたクイズです。

ちなみに、もう少し補足してヒントを出すと、
それはスウェーデンにもあります。

日本には、かつて「幻」と呼ばれたものがありましたが、
正式にはありませんでした。

しかし、日本にとって悲願のそれは、
日本にも「あるもの」になることが目前です。

ここまで書いても、興味がない人にはサッパリかもしれませんね。

  「答えは、国名がついた元素です。アメシウム(Am)や
  フランシウム(Fr)は、国名がそのまま元素の名前になりました。
  ルテニウム(Ru)、ゲルマニウム(Ge)、ポロニウム(Po)は、
  それぞれ、ロシア、ドイツ、ポーランドを表すラテン語の
  ルテニア、ゲルマニア、ポロニアから命名されました。
  しかし、日本の国名がついた元素は、今のところひとつもありません。」

スウェーデンもラテン語のスカンジアから、
スカンジウム(Sc)があります。

日本では、1908年、科学者の小川正孝さんが、
当時43番目の新元素を発見したとして「ニッポニウム」と
命名しましたが、追試で結果が得られず、
日本の国名がついた元素は幻に終わりました。

ちなみに、この時、小川博士が発見したのは、
75番目の元素レニウム(Re)だったと言われています。

小川博士の発見から、約100年後の2004年、
日本の理化学研究所は、113番目の元素を合成したと発表。

この時も、確認された崩壊パターンから、
国際的には正式な発見とは認められませんでした。

しかし、その理研の仁科加速研究センターは、
2012年9月27日に、113番目の元素の合成を新たな崩壊経路で
確認したとして、発見が科学的に揺るぎないものになったと発表しました。

これが国際学会に認められれば、113番目の元素の命名権が与えられ、
「ジャポニウム」と命名される可能性が高いと言われています。

遂に、悲願だった日本の名前がついた元素が
周期表に載る日が近いというわけです。

さて本書は、元素周期表を通して、
宇宙や地球、更には人体の不思議までを読み解く本です。

著者の吉田たかよしさんの、東京大学大学院で量子化学を専攻し、
卒業後はNHKのアナウンサーになり、その後、医師に転身したという
キャリアが存分に活かされています。

  「一見しただけでは複雑かつ無秩序に見える周期表ですが、
  きちんとポイントをつかめば、美しい交響曲の楽譜のように
  元素が秩序だって並び、ハーモニーを奏でていることが
  おわかりいただけるでしょう。」

学生時代に、無理やり暗記した周期表とは違います。

周期表の本質は何なのか、周期表が私たちの世界にどのように
関わっているかを、非常にわかりやすく解説しています。

この本から何を活かすか?

2年前のブログ記事でも書きましたが、
我が家のトイレには「周期表」を貼っています。

それは、文部科学省の「一家に1枚周期表」を
ダウンロードしたものです。

まだ、ダウンロード可能かどうかを文科省のサイトで
確認したところ、改訂版(第6版)がリリースされていました。

我が家に貼ってあったのは、第3版だったので、
最新版に差し替えようと思います。

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| 科学・生活 | 10:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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自信加乗

自信加乗 ハーバードの論理力 マッキンゼーの楽観力 ドクターの人間力自信加乗 ハーバードの論理力 マッキンゼーの楽観力 ドクターの人間力
(2012/10/24)
富坂 美織

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満足度★★★
付箋数:20

  「女性誌に紹介されているスーパーウーマンと自分を比べて
  どんよりしている女性に至っては、目を覚ましてください!
  と呼びかけたい衝動に駆られてしまいます。
  なぜなら、比較の対象は偶像化された存在なのですから。」

このように発言する富坂美織さんこそ、まさに絵に描いたような
スーパーウーマンですが、彼女の発言にはなぜか嫌味がありません。

米ハーバード大学院で修士号を取り、
マッキンゼーでもコンサルタントとして働いたことがあり、
テレビのコメンテーターやモデルもこなす、美人の女医さん。

どこからどう見ても、スーパーウーマンとしか言いようのない
富坂さんの経歴ですが、その経験にプライドはあっても、
自慢するようなところは全く感じません。

それは、もともと育ちがイイことと、
それ以上に本人の努力があるからなのでしょう。

本書は、富坂さんのこれまでの経験をまとめ、
好奇心を持って、ポジティブに生きることを説く本です。

  「私にとって一番大切なもの。それは好奇心です。(中略)
  ハーバードで学んだのも、マッキンゼーに勤めたのも、
  すべては好奇心から始まりました。
  好奇心を抱くことによって、さまざまな人と出会い、
  さまざまな世界を覗き、さまざまなことを学ぶこともできて、
  人生が豊かになったのを感じます。
  好奇心こそが未来の行動を変えるのです。」

書く人によっては、自慢に聞こえる内容も、
富坂さんには自覚がなく、自分をよく見せたいという気持ちも
全然ないので、読んでいても不思議と爽やかに感じます。

  「私は医者、コンサルタント、ハーバードの大学院生、
  テレビのコメンテーター、雑誌のモデルと多種多様な経験を
  してきましたが、思えばどれも一長一短でした。(中略)
  どの仕事にも苦労はつきもので、精神的にも体力的にも消耗します。
  それはどんな仕事を選んでも同じなのだということを心に刻み、
  二度と隣の芝症候群に陥ることのないようにしたいと思っています。」

富坂さんは、自分の経歴も他人から見れば、
「隣の芝は青く見える」だけのことだと言っています。

これだけ人が羨むものを持って、その経験を語っても、
鼻につかないキャラクターは貴重だと思います。

現在、情報バラエティ番組「とくダネ!」に
コメンテーターとして出演中とのことですが、
今後、もっと多くのメディアから引っ張りだこになることは
間違いありません。

ただし、本書で私が気になったのは、講談社の内容紹介。

  「だれでも今日からスーパー・ポジティブになれるメッセージを
  明快な英語、図解とともに伝える一冊。」

とありますが、私は別の本の内容紹介と見間違ったのではないかと、
二度見してしまいました。

明快な英語なんて出てきたっけ? 図解なんかあったっけ?
というのが正直な感想です。

確かに、いくつか英語のフレーズは登場しましたが、
それは特に明快さが伝わるようなものではありませんでした。

図解にいたっては、これが本当にマッキンゼーにいた人の図解なの?
と疑ってしまう程度のものが、数枚掲載されている程度でした。

この本から何を活かすか?

富坂さんのマッキンゼー時代の先輩のエピソード。

富坂さんは、先輩の女性コンサルタントお宅で、
すき焼きパーティーに呼ばれたそうです。

その時、食後の片付けを手伝おうとすると、
先輩から、そんなことはしなくていいとお達しがあったそうです。

すき焼き鍋から、瀬戸物の食器に至るまで、
すべて使い捨てるからと。

そこで先輩の一言。

  「私の1日のチャージを時間で割ると、1時間あたりの金額は
  鍋や食器の料金を超える。ということは洗い物をする時間に
  仕事をしたほうが効率的なのよね」

富坂さんは、この行為を奇行と驚きつつも、
肯定的に本書で紹介しています。

私だったら、この先輩コンサルタントに、
「賃金の安い家政婦を雇って洗わせなさい」と言いたいですね。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 06:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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AKB48の言葉が教えてくれること

AKB48の言葉が教えてくれることAKB48の言葉が教えてくれること
(2012/10/25)
方喰 正彰

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満足度★★★
付箋数:18

著者の方喰正彰さんに献本いただきました。
ありがとうございます。

AKB48が、なぜ、あれほどに人気があるのか?

アイドルに詳しくない私にとっては、とても不思議な事でした。

私のようなオジサンから見ると、
他のアイドルに比べて、AKBのメンバーの1人1人の容姿は、
それほどカワイイようには感じません。

しかし、その疑問が、本書を読んで解けました。

AKB48が人気のある理由。

それは、彼女たちの夢に向かってひたむきに努力する姿が、
人々を魅了するんだと。

本書は、AKB48のメンバーの勇気と努力の原動力になる発言を、
丁寧に拾って、真剣に解説を加えた名言集。

  「事実  “夢を持てない”  “希望を持てない”  と言われる世の中で、
  夢の実現に向けて必死に努力するAKB48のメンバーたちは、
  同世代だけではなく、年上や年下、そして男女を問わない、
  多くの人に夢と希望を与える存在になっていると感じています。

  本書は、そうした一人の人間としてのAKB48の  “夢を追う姿”
  “努力する姿”  “諦めない姿”  を、彼女たちの言葉を通して、
  “生き方”  という観点から私たちが学ぶべき点について
  まとめたものです。」

方喰さんは、特定のメンバーに偏ることなく、
次の6つのテーマにそって、彼女たちの60個の名言を厳選し、
その背景とともに紹介します。

  1. 夢をつかむ
  2. 前を向く
  3. 努力を重ねる
  4. 成長する
  5. 感謝をする
  6. 仲間と歩む

正直、本書を読む前は、私のようにAKB48について、
あまり知らない人が読んで、
楽しめるかどうか不安がありました。

幸いその心配は、杞憂に終わりました。

方喰さんは、AKBメンバーの発した言葉を深く掘り下げ、
そこから私たちが学ぶべきエッセンスを抽出しています。

更に、その言葉を発したメンバーの人となりも
あわせて紹介されていますから、
AKB48についての理解度も深まりました。

もっとも、AKB48のファンの方が、本書を読んだ方が、
その発言をしたシーンを思い浮かべたり、
当時のメンバーの状況を踏まえて、
方喰さんの解説を読むことができますから、
本書の言葉が、より刺さることは間違いありません。

私は本書を小6の娘にも読ませてみようと思います。

ちなみに、私のAKB48に対する認知度は、
娘がドラマ「AKB48 マジすか学園」の1と2を見ていたので、
それを一緒に見て、メインで出ていたメンバーだけは、
その役名と顔が一致する程度です。

この本から何を活かすか?

実は今回、方喰さんから、本書以外にも2冊献本いただきました。

  ・「ワンピースの言葉が教えてくれること
  ・「成形女子こはく―プラスチック工場物語 新入社員編

「ワンピースの言葉」は方喰さんの処女作で、
かなり話題になっていたので、ご存じの方も多いはずです。

私は、この本は未読でしたが、
ワンピース自体はコミックで全巻読んでいます。

あの数々名シーンを、方喰さんがどう料理するかを考えると、
これから読むのが楽しみです。

もう一冊は、私は全く知らなかった、
方喰さんプロデュースの「業界マンガ」です。

プラスチック成形をテーマにした、業界初のマンガで、
こちらも話題になっていた一冊のようです。

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| 心に効く本 | 06:47 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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これが物理学だ!

これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義
(2012/10/13)
ウォルター ルーウィン

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満足度★★★★
付箋数:22

世界で最も注目される物理学の授業。

その授業を行うのは、マサチューセッツ工科大学(MIT)
物理学科教授、ウォルター・ルーウィンさん、76歳。

MITが2001年から、ネットでの無料公開授業、
「MITオープンコースウェア」を始めると、
ルーウィンさんの授業は、瞬く間に有名になりました。

ルーウィンさんの授業は、とにかく熱くて面白い。
ニューヨーク・タイムズ紙からは、
「Webマスター」と評されています。

現在、MITのサイトで、次の2コースが公開されています。

  ・8.01 古典力学(Physics I: Classical Mechanics)
  ・8.02 電気と磁気(Physics Ⅱ: Electricity and Magnetism)

どちらのコースも各36講義×50分の映像がアップされています。

  「webでわたしの授業を観た世界中の人々から、温かい、
  ときには感動的なeメールが、毎日わたしのもとには何十通と届く。」

そんな中、あるファンの男性から、ルーウィンさんの元に、
eメールではなく、snail mail、
つまり普通郵便で手紙が届きました。

  「“8.01古典力学” と “8.02電気と磁気” の全授業を視聴しました。
  “8.03振動と波” へ進むのを楽しみにしています。」

この手紙を出した人物とは、
誰あろう、あのビル・ゲイツさんです。

ゲイツさんさえも、ワクワクさせる授業が、
ルーウィンさんの物理学の授業なのです。

本書は、そのルーウィンさん授業を15講にまとめたもの。

第1講~第9講までは、物理学の基本法則の講義。
第10講~第14講までが、天体物理学の講義。
最終講は、物理学と芸術に関する講義です。

  「わたしは日ごろから、物理学を生徒たちのあいだに
  芽吹かせようと努めている。ほとんどの学生は物理学者に
  なるわけではないのだから、複雑な数理計算に取り組ませるより、
  発見することのすばらしさを胸に刻ませるほうが、
  ずっと大切ではないかと思う。」

本での講義は、公開授業の映像とはやや違いますが、
講義の背景や裏話的な話も聞けて、また興味深い内容です。

本書の原題は、「FOR THE LOVE OF PHYSICS」。

なんたって、Loveですから、物理の美しさを伝えようとする
情熱は半端なものではありません。

ちなみに、ビル・ゲイツさんの書評はこちらです。
  ・For the Love of Physics (Book Review)

原書の表紙になっている写真(日本版では見返しの写真)では、
振り子の周期は、ぶら下げたおもりに左右されないことを
証明するために、自ら振り子の親玉にぶら下がって揺れる、
ルーウィンさんの姿が映されています。

70歳を超えているのに、物理のために体を張っています。

ルーウィンさんは、この授業での実演を成功させるために、
何度も練習を重ねているといいますから、
本当にその熱意には、頭が下がります。

映像はこちら、英語字幕です。
ルーウィンさんが、振り子の親玉にぶら下がるのは、
47分30秒あたりからです。



この本から何を活かすか?

もう一つ、ルーウィンさんの講義で有名な、
振り子の親玉を使って、体を張る
「エネルギー保存の法則」の証明をする映像はこちら。

48分からのラスト1分間をご覧ください。



ルーウィンさんは、ちょっとでも、鉄球を放す手に力が加わると、
これが最後の講義になると話して、笑いをとっていますが、
本当に緊張感があります。

最後の「Physics works and I'm still alive!」
というセリフもカッコイイ。

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| 科学・生活 | 11:45 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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やせる!

やせる! (光文社新書)やせる! (光文社新書)
(2012/10/17)
勝間 和代

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満足度★★★
付箋数:17

  「(TV番組の企画で)知名度のある小太りのアラフォー女性を
  探しているのですが、勝間さん、出演していただけませんか」

  「あんなに自転車に乗っているのに、なんであの体型なの?」

  「“きちんとやせる” 前の私の風貌は、
  いかにも40代のおばさんで、仕事用のスーツを着ると、
  これからPTAの会合に行く人に見えたそうです。」

  「(親友の広瀬香美さんによると)太っていた頃は一緒に並んでも、
  “隣におばさんがいるなあ” という感じだったそうです。」

本書の勝間和代さんの自虐ネタは冴えています。

過去の勝間さんを自虐するより、現在の勝間さんを自虐した方が、
もっとウケると思いますが、
個人的にはこの路線に磨きをかけて欲しいですね。

さて、本書は勝間さんのように、デブとまでは言われない、
少し小太りの人が、健康的に痩せるためのダイエット本です。

  「実は、正攻法が一番の近道で、しかも、安あがりで効果的」

勝間さんが、ダイエットに本格的に取り組む
キッカケとなったのは、テレビ番組「金スマ」の中で、
美木良介さんの「ロングブレスダイエット」でやせるという
企画に参加したことでした。

この番組のプロデューサーが、知名度のある小太りのアラフォー
として勝間さんに声をかけたそうです。

また、勝間さんはこの企画に参加すると同時に、
数えられないくらいのダイエット本を読んで、
仮説と検証を重ねながら、ダイエットを実行しました。

その結果わかったのが、簡単お手軽でキャッチーな方法ではなく、
食生活を改善して、地道に運動を続ける正攻法が、
ダイエットに一番効果があるということでした。

  「ごくごく簡単な “王道” がなぜ広まっていないのか、
  不思議でたまりませんでした。そこで、メディア関係者に
  その理由を聞いて回ったところ、それは、
  地味すぎて、メディア価値がない
  というのが一番の理由であることに気づきました。」

そこで、「正攻法で安あがりな」ダイエット方法に、
メディア価値を出すために、
勝間さんは、次の2つのアレンジを加えました。

1つ目は、「食生活改善」と「継続的運動」の2本の柱に、
もう1本の柱を加えること。

その柱とは、「時間管理」です。

「食生活改善」にしても「継続的運動」にしても、
結局それを実行する時間がなければ効果が出ません。

そこで、勝間さんの得意分野である「時間管理」を
3本目の柱に加えて、他のダイエット本と差別化しているのです。

2つ目は、グッズの大量投入です。

勝間さんは過去の著作でも、ことあるごとに自分が使用している
機器やアイテムを紹介していますが、
本書でもその路線を踏襲しています。

発芽玄米機、だしポット、みそ汁上手、電気圧力鍋、
スチームコンベクションオーブン、スロークッカー、
歩数計、Withings、腹筋マシン、振動エクササイザー・・・・

本書でもお気に入りグッズについては、
写真付きで紹介されています。

ここまでくると、ちっとも「安あがり」ではありませんが、
やはり勝間さんの本に、グッズ紹介は欠かせません。

本書は、ダイエットしたいと思っていながらも、
なかなか時間が作れない人に、グッズを買うことなどで、
後押しをするタイプの本だと思います。

この本から何を活かすか?

本書のページをめくると、ダイエット前の勝間さんと、
ダイエット後の勝間さんの比較写真が掲載されています。

ダイエット前は、2007年の写真で、
ダイエット後は、2012年の写真です。

勝間さんの説明によると、2007年頃から2010年頃までは
それほど太ってはいなく、カツマブームが去った2011年に
体重はピークに達していたそうです。

であるなら、比較写真もダイエット前は、
2011年ピーク時のものを使用すべきでしょう。

2007年と2012年の比較では、痩せた効果も微妙ですし、
それに「加齢」という要素も加わり、
何か写真に別の目的があるように感じてしまいます。

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| 科学・生活 | 09:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた

山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた
(2012/10/11)
山中 伸弥、緑 慎也 他

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満足度★★★★
付箋数:24

2012年のノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥さんの自伝。

タイトルに「山中伸弥先生に聞いてみた」とあるので、
全編インタビューかと思いましたが、緑慎也さんが聞き手となり、
インタビュー形式で書かれているのは、最後の約60ページのみ。

それ以外は、山中さんが、自身の半生、
そして「iPS細胞ができるまで」と「iPS細胞にできること」
について語ります。

さすがご本人の説明だけあって、非常にわかりやすい。
予備知識がなくてもわかるよう、かなり平易に書かれています。

生い立ちについては、さらっと書かれていて、
高校時代から始まり、神戸大学医学部を経て、
「ジャマナカ」と呼ばれた整形外科医時代へ。

山中さんは、半ば臨床医から逃れるように基礎医学へ進路変更し、
大阪市立大学大学院の薬理学の研究室へ入ります。

その後、山中さんは実験に目覚め、
米グラッドストーン研究所への留学しますが、
帰国後は軽いうつ病になってしまいます。

何度も挫折を乗り越えての、奈良先端科学技術大学院大学での
研究で、マウスの皮膚細胞からiPS細胞を作り出すことに成功。

そして、京都大へ移ってから2007年にはヒトの皮膚細胞からも
iPS細胞を作り出すことに成功しました。

本書が刊行されたのは、ノーベル賞受賞が発表された後ですが、
実際に執筆されたのはその前ですから、
受賞の喜びや影響などには触れられていません。

私が本書で気に入ったのは、
山中さんがグラッドストーン研究所時代、
所長のロバート・メリーさんから教わった成功の秘訣です。

  「研究者として成功する秘訣はVWだ。
  VWさえ実行すれば、君たちは必ず成功する。
  研究者にとってだけでなく人生にとっても大切なのはVWだ。
  VWは魔法の言葉だ」

メリーさんの愛車はフォルクスワーゲンだったそうですが、
VWとは、フォルクスワーゲンのことではありません。

「V」はVisionのV。「W」はWork hardの「W」です。

つまりビジョンを持って、ハードワークすることが、
研究でも人生でも成功には不可欠ということです。

山中さんは、グラッドストーン研究所時代、
他の研究者の3倍は働いたといいます。

また、研究費も実績もなかった奈良先端大時代は、
「ヒトの胚を使わずに、体細胞からES細胞と同じような細胞を作る」
というビジョンを掲げ、ラボの学生を集めました。

まさに、メリーさんの教え「VW」を実践したからこそ、
iPS細胞での成功があったのでしょう。

私たち一般人から見ると、
ノーベル賞を取って良かった良かったという話が、
山中さんからすると今後のiPS細胞の実用化競争では、
日本の現状に、かなりの危機感を持っているようです。

山中さんの好きな言葉、「人間万事塞翁が馬」。

海外の研究成果が上がっている事実もありますが、
「人間万事塞翁が馬」だからこそ、ノーベル賞受賞が
「災いにならないとも限らない」と考えて、
現役の研究者として、気を引き締めているのかもしれません。

それが、本書の表紙に使われている、
にこやかではない山中さんの写真の意味なのではないかと
考えてしまいます。

この本から何を活かすか?

本書と併せて読みたい本。

当ブログでは、過去に山中さん関連の本を2冊紹介しています。

  ・iPS細胞とはなにか
  朝日新聞大阪本社科学医療グループが書く、iPS細胞の解説本。
  海外のiPS細胞の研究者へも取材を行なって書かれています。

  ・「大発見」の思考法
  2008年にノーベル物理学賞を受賞した益川敏英さんと、
  当時ノーベル賞の受賞が有力されていた山中さんはの対談本。
  科学の本当の面白さを伝えてくれる良書です。

是非、併せてお読みください。

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| 科学・生活 | 07:05 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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50円のコスト削減と100円の値上げでは、どちらが儲かるか?

50円のコスト削減と100円の値上げでは、どちらが儲かるか?50円のコスト削減と100円の値上げでは、どちらが儲かるか?
(2012/10/05)
林 總

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満足度★★★
付箋数:22

本書は、好評の「どちらが儲かるか?」シリーズ第3弾です。
著者は公認会計士の林總さん。

第1弾の「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」は、
父の急逝で突如、中堅アパレルメーカー「ハンナ」の社長に
就任した矢吹由紀が、コンサルタントの安曇から助力を得て、
会社を立て直すビジネスストーリーでした。

第2弾の「美容院と1000円カットでは、どちらが儲かるか?」では、
5年後の同じ会社を舞台に、同じ主人公で、
業務効率化のためにERPシステムを導入することを題材にして、
ITと管理会計の付き合い方について学ぶ内容でした。

第3弾の本書では、舞台となる会社も主人公もガラっと変わります。

引き続き登場するのは、経営コンサルタントの安曇のみ。

安曇は、経営コンサルタントをするかたわら、
東京経営大学で特任教授として管理会計を教えています。

今回の主人公は、そのゼミの3年生、菅平ヒカリです。

安曇ゼミでは、企業実習プログラム(インターンシップ)を
3年次に採用し、生きた管理会計を社会の現場で学べることが
目玉になっていました。

この実習プログラムでは、1年間アルバイトとして、
指定の企業で働くことで評定は「S」がもらえ、
その後は一流企業に就職が決まるという評判です。

管理会計を学び、将来、経営コンサルタントを目指すヒカリは、
実習先にコンサルティング会社を希望。

それがかなわなくても、少なくとも上場企業で
実習ができると思っていました。

ところが、安曇から言い渡された実習先は、
ファミリーレストランの中堅会社「ロミーズ」。

しかも、ヒカリがしぶしぶロミーズに出向くと、
実習の部署は、経営企画室ではありませでした。

ヒカリは、一流企業でのインターンシップを夢見ていましたが、
現実はファミレスの1店舗であるロミーズ「千の端」店で、
ウェイトレスとして働くことになってしまいました。

高校生のアルバイトに混じって、冴えない制服を着て働くヒカリ。

注文を取って料理を運ぶだけの、あまりの単調な日々で、
インターンシップを辞めようと決心していましたが、
ある日、ゴミ箱に捨てられていた1枚の紙を発見して、
その考えが変わります。

ヒカリが、ゴミ箱から拾った紙は、千の端店の月次決算書でした。

実は千の端店は、24ヶ月連続赤字で、業績が改善しなければ、
閉鎖も検討されている店舗だったのです。

本書で描かれるのは、ヒカリが1年間の実習を通して、
店長や他のスタッフと協力し、千の端店を黒字にするストーリーです。

今回、盛り込まれている内容はバランススコアカード。

これは、財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、
学習と成長の視点の4つの視点から、
バランスよく経営を行うための管理手法です。

そして、根底にあるテーマは「顧客創造」。

これはピーター・ドラッカーさんの「創造する経営者」が
下敷きになっています。

公認会計士である林さんですが、管理会計の限界、
会計だけでは、長期的に安定した経営ができないことを
ストーリーの中でうまく表現しています。

この本から何を活かすか?

インターンシップ先進国のアメリカでは、
毎年、約150万人のインターンシップが提供されています。

インターンシップで働いた企業名を履歴書に書くことで、
就職の際に、有利に働くようですから、
学生がこぞってこのプログラムに参加するのもわかります。

現在、インターンシップで問題なっているのが、
約半数の企業が、無給でインターンをやらせていること。

生涯賃金を計算してMBAを取得する国の学生ですから、
インターンシップの経済合理性もわかって、
あえて搾取されているのだと思います。

しかし、このインターンシップの無給問題、
企業と学生の利害が一致しているので、
私は簡単には解決しないと思っています。

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| 会計・ファイナンス・企業分析 | 07:03 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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リーダーを目指す人の心得

リーダーを目指す人の心得リーダーを目指す人の心得
(2012/09/29)
コリン・パウエル、トニー・コルツ 他

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満足度★★★★
付箋数:26

黒人としてはじめて、米国陸軍で四つ星の大将まで上りつめ、
史上最年少で、米国4軍のトップである統合参謀本部議長を務めた
コリン・パウエルさん。

退役後、1996年の大統領選挙に向けて出馬していたなら、
黒人初の大統領になったとも言われていましたが、
奥さんの反対で出馬を断念しました。

経歴は異なりますが、ドラマ「24 -TWENTY FOUR-」の
初期のシーズンに出てくる大統領デイビッド・パーマーのモデルは、
個人的には、パウエルさんだと思っています。

更に、パウエルさんは、ジョージ・W・ブッシュさんの
共和党政権下では、2001年から5年間、第65代国務長官を務めました。

本書は、そのパウエルさんが、自らの体験や、集めた逸話を通して、
人生やリーダーシップについて語った本です。

  「読んでいただければわかるが、本書には結論もなければ提案もない。
  ただ、私が見たものがつづられているだけだ。(中略)
  どんな人にも、人生で得た教訓や逸話があるものだ。
  私の教訓や逸話はここに紹介するとおりである。
  これらについて、私が確実に言えるのはただひとつ
  ―  私はこれでうまくいった、である。」

このパウエルさんの言葉の最後の部分が、
原書のタイトルでもある、「It Worked for Me」です。

ユーモアもありますが、マジメで、非常に謙虚なパウエルさん。

本書からは、「Mr.Modesty」と命名したいくなるような
パウエルさんの誠実な人柄が、全編からにじみ出ています。

======================================
唐突ですが、ここで、1つクイズです。

「旅」好きなパウエルさんが、ホテルの部屋の中のもので、
「怖い」と思うものがあるそうです。

それは、いったい何でしょうか?(答えは、後半に記載)
======================================

パウエルさんには、自身のポリシーをまとめた、
「13ヵ条ルール (Thirteen Rules)」があります。

これは、日曜版の新聞と共に配られる無料雑誌「パレード」で
1989年発表されて、有名になったものです。

実はこれ、パウエルさんが気に入っている名言や格言を
読み上げ、それを雑誌記者がまとめたものです。

にもかかわらず、「13ヵ条ルール」が発表されて以来、
世界中にパウエルさんの信条として広まりました。

他人がまとめたものですが、パウエルさんが13ヵ条を
座右の銘にしているのは事実。

本書では初めて、本人が「13ヵ条ルール」について、
自身のエピソードを交えて語ります。

ところで、本書の「内容紹介」で以下のような記載があります。
(飛鳥書店やアマゾンの紹介内容)

  「ペプシ工場の清掃夫から国務長官にまで上り詰めた
  米国史上屈指のリーダーが、組織内で昇進するための正攻法、
  人の心をつかむルールを余すところなく語る。」

パウエルさんが、ペプシ工場の清掃夫をしたのは事実。

ただし、それは学生時代の夏休みにやったアルバイトの話しです。

パウエルさんは、貧しいジャマイカ系移民の2世として、
人生をスタートしていますが、大学卒業後は米陸軍に入隊しているので、
「ペプシ工場の清掃夫だった人が」と、いかにもアメリカンドリームを
強調するように書くのは、ちょっと違う気がします。

この本から何を活かすか?

さてクイズの解答です。

  「私は、浴室にテレビや電話がほしいと思ったことがない。
  体重計もいらない。最近の高級ホテルには日本製のなにやら複雑な
  暖房便座がついているが、あれは怖くて触れない。
  複雑なコントロールパネルがあって、トイレの基本機能以外に
  いろいろとできることはわかっているが、怖くてとても試せないし、
  使う必要もないのではないかと思う。」

パウエルさんの怖いものは、シャワートイレ。

米軍のトップを務めた方が、意外なものを怖がるんですね。

私が、トイレメーカーの人間なら、
なんとかパウエルさんを説得してシャワートイレを使ってもらい、
逆にイメージキャラクターになってもらいたいところです。

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| リーダーシップ | 06:56 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「評価される」技術

入社1年目から使える「評価される」技術入社1年目から使える「評価される」技術
(2012/11/21)
横山 信治

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満足度★★★
付箋数:22

著者の横山信治さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

あなたの仕事での「最優先事項」は何ですか?

売上目標をクリアすること、実績を上げること、
人材育成、いい仕事をすること、ミスをしないこと・・・・

会社での立場によって、最優先「したい」事項は異なります。

ここで、ちょっと視点を変えてみましょう。

あなたは、次のような人をどう思いますか?

「モノ作りだけを一生懸命やって、それを売る努力をしないために、
せっかく作ったイイ商品が売れない職人」

いつかは、この職人の努力も報われる、
なんてお伽話のように呑気に、考えなかったことでしょう。

モノ作りを一生懸命やるのも、もちろん大切だけど、
もっと「売る努力」をしないとダメ、
と現実的に考えたのではないでしょうか。

では、あなたの仕事において「売る努力」とは何なのか?

営業職の人が、商品を売ることではありません。

それは、「上司に評価される」ことです。

「評価される」ことが、仕事で実績を上げること以上に、
最優先「すべき」ことなのです。

  「会社は学校とは違います。学校ではあなたが授業料を払って
  学ぶ場でした。
  ですから、ある程度の公平さは確保されていたと思います。
  ところが、会社は営利を目的とした集団です。
  そのため出世、いわゆる評価はとてもシビアで複雑です。
  もちろん業績を上げることも必要でしょう。対外関係や同僚の評価も
  関係するでしょう。勤務態度や姿勢も評価の対象です。
  でも、最重要事項は、上司に認めてもらうことなのです。
  なぜなら、評価するのは上司だからです。」

そして、実に多くのビジネスパーソンが、
自分は一生懸命努力しているのに、
なかなか認められないという不満を持っています。

本書で、横山さんは言います。

  「どれほどの努力をして実績を残したところで、周りから評価
  されることがなければ、どんな努力も水の泡となります。」

本書が伝えるのは、上司から「評価される」技術。
それは「人に好かれる」コミュニケーションの技術でもあります。

人間関係のことですから一筋縄ではいかないように思われがちですが、
実はこの「評価される」技術の大原則は、意外とシンプルでした。

  「すべての人間は自分を認めてほしいと望んでいる」

これは人間としての本能。

つまり、あなたが認めてほしいと思うのと同様に、
あなたの上司も認めてほしいと思っているということ。

大切なのは、興味や関心を自分に向けるのではなく、
上司に向けるということです。

上司を観察し、上司の自尊心を先に満たしてあげます。

  「相手は人間です。あなたを評価するのは人間の心なのです。
  あなたの成果をきちんと認めてもらうためにも、
  相手の心を掴むしか道はありません。」

本書では、このシンプルな大原則に基づき、
会社だけでなく、すべての人間関係に応用できる
コミュニケーションの技術が紹介されています。

身につけている人が意外と少ない、「評価される」技術。

この技術を身につけて、少し実践するだけで、
あなたの会社での評価は大きく変わるかもしれません。

この本から何を活かすか?

どうしたら、上司の自尊心を満たせるのか?

変に上司に対してゴマをすったり、
持ち上げたりする必要はありません。

本書には、簡単に相手の自尊心を満たす方法が紹介されていました。

その方法とは、上司に「質問すること」。

最初は、上司に無理やり関心を持ったつもりが、
質問することで、意外な一面が見え、
自然と上司に興味を持てるようになるかもしれません。

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| コミュニケーション | 06:47 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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壁を越えられないときに教えてくれる一流の人のすごい考え方

壁を越えられないときに教えてくれる一流の人のすごい考え方壁を越えられないときに教えてくれる一流の人のすごい考え方
(2012/09/24)
西沢泰生

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満足度★★★
付箋数:22

  「この本は、 “一流” と呼ばれる人たちのエピソードによって、
  あなたの悩みやモヤモヤとした気持ちを解消し、
  明るく前向きになっていただくための本です。(中略)

  本書には、そんな一流の人たちが、どんなすごい考え方をして、
  壁を乗り越えてきたのかを、ギッシリと詰め込みました。」

本書で紹介される「一流人」のエピソードは、
他の多くのビジネス書で取り上げられるものでは、
イチローさん、パブロ・ピカソさん、マザー・テレサさん、
岡本太郎さん、ウォーレン・バフェットさんなどがあります。

また、類書ではあまり見かけないものでは、
江頭2:50さん、ドクター中松さん、マギー司郎さん、
更に一般人のコメ農家の方から、70歳のおばあちゃんなどの
エピソードなどが紹介されています。

しかし、本書の存在価値はエピソードの多様さではありません。

本書が類書と大きく異る点は、
それぞれの一流人のエピソードが、著者の西沢泰生さんの、
ある信念に基づいて語られているところにあります。

その信念とは、何か?

  「クイズ形式こそ記憶にとどめるベストな方法」

何を隠そう、西沢さんは数々のクイズ番組に
出場経験を持つクイズの達人。

「パネルクズ アタック25」や「クイズ・タイムショック」では優勝、
「第10回アメリカ横断ウルトラクイズ」では準優勝の経験を持ちます。

そんな雑学にかけては誰にも負けない西沢さんが、
多くの知識の中から、選り抜きのエピソードを厳選し、
一流人たちのすごい考え方をクイズ形式で紹介します。

西沢さんは、クイズ形式で学ぶことの利点を2つ挙げています。

1つは、自分で答えを考えながら楽しく学べること。

そしてもう1つは、クイズ形式なら
友人や家族にも出題しやすいことです。

確かに、楽しく学べ、他の人に出題すると
普通にエピソードを読むのに比べ、記憶に残りやすいですね。

また、私が本書のクイズをやってみた限りでは、
知っているつもりの有名なエピソードでも、
あらためて聞かれると、意外と答えられませんでした。

クイズ形式で、あやふやだった知識を、他人に話せるぐらいの、
しっかりしたものに変えることができるのです。

また、知っているエピソードを読んだ場合、
ただのエピソード紹介本だと、「なんだ、この話し知ってる」と
マイナスのイメージになるところが、
クイズ形式だと「やった正解だ!」というプラスのイメージに
変換できるところもいいですね。

では、本書から1問、クイズを紹介します。

  <問題>
  芝居や舞台、歌舞伎の講演で、主役が倒れた時、
  急遽、代役で無名の新人が抜擢されることがあります。

  その新人が大抜擢された、最大の条件とはいったい何でしょう?

代役が、その新人でなければダメな理由がちゃんとあるそうです。

それは幸運の女神が微笑む人の条件。

ちなみに、本書では各クイズは左ページの最後に掲載され、
ページをめくらないと、答えが見えないように
工夫されていますからご安心ください。

ここでは、やむを得ず、すぐ下に答えを記します。

  <答え>
  その新人だけが、主役のセリフを全部覚えていたから

ある大抜擢された新人は、いつかこんなことがあるのではと、
自分が代役を務められそうな出演者のセリフを
毎回毎回、全部覚え続けていたそうです。

この本から何を活かすか?

  クイズ形式は再加工に便利

あまたある書評・読書ブログから、
自分のブログを差別化するために、
西沢さんの「クイズ形式」は使えるかもしれません。

どんな本を読んでも、驚きのエピソードが、1つや2つあるものです。

それをそのまま紹介するよりもクイズに加工して紹介する方が、
紹介する側も読む側も、共に記憶に残りそうです。

私も今度、この形式にチャレンジしてみます。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 12:06 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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このムダな努力をやめなさい

このムダな努力をやめなさい: 「偽善者」になるな、「偽悪者」になれこのムダな努力をやめなさい: 「偽善者」になるな、「偽悪者」になれ
(2012/10/09)
成毛 眞

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満足度★★★
付箋数:21

  「もうそろそろ、真実をいってもいい時期ではないか。
  努力をしても必ず報われるわけではない。
  ムダな努力はこの世にあふれている。
  今の日本では、努力しても報われないことがあるのだ、と。」

本書では、日本マイクロソフト元社長・成毛眞さんが、
「人生を消耗しない生き方」を説きます。

一見、努力することすべてを否定しているようにも取れますが、
よく読むと成毛さんが、やめなさいと言っているのは、
「やってもムダな努力」についてです。

成毛さんが嫌っているのは、どんな努力でもムダにはならないと、
努力という言葉を聞くだけで、美徳のように扱うことです。

私たち日本人は、子どもの頃からことあるごとに
努力の素晴らしさを刷り込まれてきました。

勉強でもスポーツでも、努力はムダにならないと。

しかし、これは努力礼賛主義に陥っているのかもしれません。

人に与えられた時間は有限ですから、
実際のところ、何でもかんでも努力しているヒマはありません。

ならば、努力する対象を峻別し、
効率良く努力すべきというのが、成毛さんの主張です。

  「一流の人間とそうでない人間の違いは、
  何を努力すればいいのかがわかっているか否か、という点につきる。
  やみくもに努力するのは二流の人間だ。
  一流の人間は、最短で目的を達する方法を理解し、
  そのための努力は惜しまない。」

では一体、私たちにとってどんな努力がムダで、
どんな努力をすべきなのでしょうか?

成毛さんが、ムダな努力と考える1つは「英語」の勉強です。

過去に「日本人の9割に英語はいらない」という本を
書いているぐらいですから。

同様に資格を取ったり、セミナーに通うことも、
成毛さんにとってはムダな努力です。

ここも成毛さんがよく誤解を招く点ですが、これらの勉強は、
すべての人にムダと言っているわけではありません。

本当に英語や資格を使う機会がない人が、周りの雰囲気や
スクールなどのキャッチコピーに踊らされないように、
ちょっと過激な言い方をしているのです。

  「あと20年もすれば、既得権益をがっちり握っている
  ジジババがこの世を去り、もっとマシな世の中になる。
  死ぬ直前まで利権を離さないだろうから、世の中は相当混迷を
  きわめるだろうが、誰でも寿命には勝てない。
  来るべき時のために、今はムダにエネルギーを使わず、
  温存しておくべきだ。」

この発言なんかも、かなり過激ですね。

そして、成毛さんがやるべき努力として推奨しているのは、
「興味があること・好きなこと」です。

  「好きなことを深く探求する。そのほうが楽しいに決まっている。
  それこそ今、やるべきことなのである。
  やがてそれが自分の武器となるかもしれない。
  自分の身を助けることにもつながることもあるだろう。」

この本から何を活かすか?

「偽善者」になるな、「偽悪者」になれ

  「世の中には、100人の知り合い全員に嫌われたくない
  と思う人もいれば、99人から嫌われてもたった1人から
  徹底的に愛されればいい、と思う人もいる。
  前者は “偽善者” であり、後者は “偽悪者” だ。」

偽悪者の代表は、成毛さんや堀江貴文さん。

確かに、偽悪者の方が魅力的で面白い。

日本にも、もっと偽悪者が増えて欲しいですね。

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| 仕事論 | 09:31 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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お坊さんマネーコーチが教える お金にとらわれない生き方

お坊さんマネーコーチが教える お金にとらわれない生き方 (Sanctuary books)お坊さんマネーコーチが教える お金にとらわれない生き方 (Sanctuary books)
(2012/11/15)
佐藤颯融

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満足度★★★
付箋数:20

サンクチュアリ出版・高山さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

本書は、お坊さんが著した異色のマネー本。

タイトルの「お金にとらわれない生き方」からすると、
「投資はけしからん」という、お坊さんの話かと思いきや、
お金や投資との付き合い方を、真正面から語っています。

著者の佐藤颯融さんは、お坊さん投資家。

個人のブランディングにおいて差別化するためには、
異なる2つの分野の掛け合わせが勧められますが、
佐藤さんが掛け合わせたのは、2つではなく3つの専門分野です。

「お坊さん」×「マネーマネジメントコーチ」×「NLP」

「マネーマネジメント」と「NLP」を組み合わせている方は、
結構いそうですが、それに「お坊さん」を掛けあわせて
ブランディングしている人は、佐藤さんの他にまずいないでしょう。

さて、私たちの生活に欠かせないお金。

お金がなくては生きていけないのは、
一般の人でも、お坊さんでも同じです。

大切なのは、そのお金との付き合い方。

佐藤さんは、心がお金にとらわれてしまい、
煩悩の沼地から抜け出せなくなっている状態のことを
「マネーの墓に入る」と表現しています。

本書では、マネーの墓に入ってしまう残念な
お金との付き合い方として、次の5つを挙げています。

  1. 大切なのに勉強しない
  2. 人の知恵をつまみぐい
  3. 根拠なき自信
  4. 自分だけは長財布/宝くじ・お札はクシャクシャ
  5. 付き合う人はお金持ちだけ

お坊さん投資家らしく、お金や投資においても
学ぶことの重要性が説かれています。

「お金の基礎力」を身に付けるために、
最低360時間(3ヶ月)は必要と具体的に数字を挙げて
書いているところは、さすがマネーマネジメントコーチですね。

個人的には、4番の「宝くじ・お札はクシャクシャ」意外は、
純粋にマネー本として読んでも、十分に納得できる内容でした。

また、本書では、ブッダの教えの本質である
「四諦八正道」を核とし、「お金の断食」、「心の三昧」、
「煩悩マネジメント」、「心の洗濯」など、
お金との付き合い方に落とし込み、
精神面でのお金の悩みや不安を解消します。

更に、貯金・FX・株式投資・不動産投資などへ
ブッダの教えをどう活かすかまで具体的に言及されています。

もちろん、本書を読んでお金持ちになれますという類の
本ではありませんが、佐藤さん自身が実際に投資し、
その経験も踏まえて書いていますから、
内容は決して机上の空論ではありません。

この本から何を活かすか?

最低限の生活コストを知るために「お金の断食」をする

  「断食は “必要最低限の生活をし、それでも満足する” 
  つまり食欲という欲を克服するための修行です。
  これはお金に関しても同様で、断つまではいかないにせよ
  “あなたのここ1年で最低生活水準(月額)に対してそれを数%
  下回るお金” で一定期間、たとえば1ヶ月~3ヶ月生活してみると、
  改めてお金の持つ力や生活をするうえでのお金の位置付けがわかり、
  贅沢やムダ遣いを抑制する効果があります。」

私も、この「お金の断食」には大賛成。

以前に書いたブログ記事で、この「お金の断食」に
似た内容を推奨したこともあります。

 ・リストのチカラ(2008/06/17)
 ・「仕組み」節約術(2009/09/29)

ただし、本当に自分に必要なものを見極めるには、
最低生活水準を数%下回る程度ではダメ。

この程度だと単なる節約にしかならず、
本当に必要なものを見極める
抜本的な支出の改革にはならない可能性があります。

数%抑えるのは、ただのダイエット。

お金の断食をするには、数十%~半分くらいまで、
一度支出をカットしなければなりません。

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| マネー一般 | 06:48 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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「枯れた技術の水平思考」とは何か?

決定版・ゲームの神様 横井軍平のことば ものづくりのイノベーション「枯れた技術の水平思考」とは何か? (P-Vine Books)決定版・ゲームの神様 横井軍平のことば ものづくりのイノベーション「枯れた技術の水平思考」とは何か? (P-Vine Books)
(2012/09/21)
横井軍平

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満足度★★★
付箋数:23

任天堂を世界的ゲームメーカーに躍進させた立役者といえば、
「マリオ」を生んだ宮本茂さんが有名です。

その宮本さんの師匠でもあり、任天堂がゲーム会社として、
躍進する基礎を作ったのが、もう一人の立役者、横井軍平さんです。

本書は、横井軍平さんの発言集。

横井さんは、同志社大学を卒業後、1965年に任天堂に入社。

翌年、花札やトランプを作る玩具メーカーだった任天堂で、
「ウルトラハンド」を開発し、大ヒット。

また、1980年には携帯ゲーム機「ゲーム&ウォッチ」を開発。

更に、1989年には「ゲームボーイ」を世に送り出し、
ゲーム機メーカーとしての任天堂の地位を固めたことから、
「ゲームの父」とも「任天堂のDNAを創造した男」
とも呼ばれます。

本書では、そんな偉大なクリエイターである横井さんから、
モノづくりの哲学を学びます。

  「今後の日本人がものづくりの技術力を向上させるには
  何をしたら良いのだろうか? 何か革新的なサービスなりハードなり
  ビジネスをつくるにはどうすればいいのだろうか?
  日本のものづくりの危機を打開するよい方法は何かないのだろうか?
  僕らはそのヒントが横井軍平にあると考えている。」

これは本書の編集をした東京ピストルの草彅洋平さんの言葉。

横井さんのモノづくり哲学と言えば、
「ヨコイズム」と「枯れた技術の水平思考」が2本の柱。

「ヨコイズム」とは、コミュニケーションを重視し、
アイディアを徹底的に絞り、スペックにこだわらず
シンプルに面白さを追求するモノづくりです。

この哲学から、「ラブテスター」や
「ゲームボーイの通信ポート」が生まれました。

「枯れた技術の水平思考」とは、散々使いこなれて、
枯れてきた技術を、水平思考、つまり、まるっきり違う目的に
使うことによって、ヒット商品を生み出す方法論です。

この方法論からは、電卓戦争の余波で需要が余っていた
液晶を使い「ゲーム&ウォッチ」が開発されました。

昨日紹介したクリス・アンダーソンさんの本で、
誰もが作り手になれる新しい時代、
MAKERS」の時代がやってきたと宣言されていました。

だからこそ、今、横井さんのモノづくりの哲学を
あらためて学ぶ必要があるのかもしれません。

横井さんは1996年に任天堂を退職し、
ゲーム開発会社「株式会社コト」を設立。

しかし、翌年、追突事故に巻き込まれ死去しました。

本書は、横井さんが生前に受けていたインタビューの記事や、
寄稿していた文章をほとんどすべて収録しているので、
多少発言は重複していますが、資料としては貴重な一冊です。

また、横井さんを師と仰ぐ、加藤隆生さん、川田十夢さん、
真鍋大度さんらが寄せるコラムも質が高くて楽しめます。

この本から何を活かすか?

バーチャルボーイは、なぜ失敗したのか?

バーチャルボーイとは、横井さんの手によって開発され、
1995年に任天堂から発売された3Dゲーム機。

このゲーム機は、プロモーションの段階からつまずき、
販売台数が伸びず、任天堂の中では失敗作という位置づけです。

今の3Dブームから10年以上前のことですから、
世にでるのが早過ぎたという見方もあります。

個人的には、このゲーム機は、横井さんの作品でありながら、
「ヨコイズム」の根幹である、コミュニケーションが
とれなかったことが、失敗の一番の原因だと思います。

スコープの覗きながらやっている本人は楽しめても、
周りのギャラリーにその様子が伝わりません。

このゲームスタイルが致命的だったと思います。

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| アイディア・発想法・企画 | 10:13 | comments:1 | trackbacks:1 | TOP↑

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MAKERS

MAKERS―21世紀の産業革命が始まるMAKERS―21世紀の産業革命が始まる
(2012/10/23)
クリス・アンダーソン

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満足度★★★★★
付箋数:28

時代の節目を的確に捉えたベストセラー「ロングテール」と
フリー」の著者として知られるクリス・アンダーソンさん。

そのアンダーソンさんが、2012年11月2日、
12年務めた米「ワイアード」誌の編集長を辞任することを
発表しました。

名物編集長として鳴らしたアンダーソンさんは、
なぜ「ワイアード」誌を辞めるのか?

それはラジコン作りに専念するためです。

あの、アンダーソンさんがラジコン???

それこそが、本書で示される新産業革命。
「モノのロングテール」です。

  「20年間のイノベーションの歴史を2つの文章で表してみよう。
  これまでの10年は、ウェブ上で創作し、発明し、協力する方法を
  発見した時代。これからの10年は、その教訓をリアルワールドに
  当てはめる時代。本書はこれからの10年についてのものだ。」

具体的に言うと、本書は「3Dプリンタ」の登場によって激変する
製造業のこれからの姿を描きます。

ところで、「3Dプリンタ」とは何かご存知ですか?

通常のプリンタが2次元の紙に印刷するのに対し、
3Dプリンタは、3次元の立体を造形する工作機械です。

使用できる素材はいろいろあるようですが、基本的には液体の樹脂を
ニュルニュルと絞り出しながら3Dの設計図通りに成形します。

だからフィギュアなんかが、簡単に作れてしまいます。

その3Dプリンタが卓上型になり、安いものなら10万円を切って
手に入るようになりました。

  「デジタル革命が、工房、つまりリアルなものが作れる場所に
  やっと到達した。」

つまり誰もがメイカー(作り手)になれる時代が
やってきたということです。

今までは、フィギュアを作るには2通りの方法がありました。

1つは、技術を持った職人が1つ1つ削りだしていく方法。

これは完全なカスタムメイドで、作成する個数に比例して
時間もコストもかかりました。

もう1つは、金型を作って射出成形する方法。

この方法は、大量生産すると1個あたりの制作費は安くなりますが、
金型を作るのにお金がかかり、簡単に仕様変更できませんでした。

これに第3の選択肢として加わったのが、3Dプリンタによる成形方法。

100万個作らずとも1個目から低コストで作成でき、
熟練の技も必要ありません。

この選択肢を得たことによって、個人でも小ロットで
作りたいものを気軽に作れる時代になったのです。

これがアンダーソンさんの言う「モノのロングテール」です。

そして、アンダーソンさんの何がスゴイかというと、
それを実践して起業してしまったところです。

レゴのマインドストームを使ったラジコン飛行機の試作から始め、
ソーシャルネットワークで意見を集めて3Dプリンタで改良を重ね、
家内工業的に「3Dロボティクス社」を起業。

同社は初年度から黒字を維持し、わずか4年で500万ドルの
売り上げる企業へ成長しました。

アンダーソンが「ワイアード」誌を辞める理由は、
3Dロボティクス社のCEOに専念するためなのです。

この3Dロボティクス社、中国で出てきた
模造品への対処方法も違います。

昔なら、新しい技術を特許で守るところですが、
模造品を作った人をコミュニティの仲間に引き入れて、
公式な中国語マニュアルの翻訳やソースコードの訂正まで
やってもらっています。

いろんな意味で、新しいメイカーズの時代が
やってきたという感じがしますね。

この本から何を活かすか?

  デスクトップ工房 四種の神器

  ・3Dプリンタ
  ・CMC装置
  ・レーザーカッター
  ・3Dスキャナー

本書では、アンダーソンさんお薦めのツールが紹介されています。

それ以外にも、ネットで探したところ、
3Dプリンタでは「THE FORM 1」なんかが良さそうですね。

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| IT・ネット | 06:54 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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天才脳をつくる!

天才脳をつくる!: 潜在能力をぐんぐん伸ばす、計算と記憶のテクニック (ハヤカワ・ノンフィクション)天才脳をつくる!: 潜在能力をぐんぐん伸ばす、計算と記憶のテクニック (ハヤカワ・ノンフィクション)
(2012/10/05)
マイク・バイスター、クリスティン・ロバーグ 他

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満足度★★★
付箋数:22

あなたが生まれた日は何曜日ですか?

自分の誕生日を知らない人はいませんが、
曜日となると、意外と知らないものです。

では、私の誕生日1967年1月1日が何曜日か計算してみましょう。

ちなみに、曜日計算の公式としては「ツェラーの公式」が有名。

この公式をプログラムした曜日計算システムはネット上に
いくつも公開されていますので、そこに生年月日を入力すると
一瞬で曜日がわかります。

しかし、ここではあえて手計算をしてみます。

まず、計算の前提として、「月コード」と「曜日コード」があります。
  <月コード>
  1月:1、2月:4、3月:4、4月:0、5月:2、6月:5、
  7月:0、8月:3、9月:6、10月:1、11月:4、12月:6
  <曜日コード>
  日:1、月:2、火:4、水:5、木:7、金:8、土:なし

曜日計算は次の8ステップです。(本書では7ステップと表記)

  ステップ1. 西暦の下2桁をとる。
        私は1967年生まれなので67。
       (2000年以降生まれの場合は、これに100を加えます)

  ステップ2. それに5を掛ける。
        67×5=335

  ステップ3. それを4で割る。
        335÷4=83.75

  ステップ4. 小数点以下を切り捨てる。
        83.75 → 83

  ステップ5. 得られた数に月コードを足す。
        1月生まれの月コードは1なので、83+1=84

  ステップ6. 得られた数に日付を足す。
        1日生まれなので、84+1=85

  ステップ7. 得られた数を7で割る。
        85÷7=12.14285・・・・

  ステップ8. 得られた数の小数第1位を曜日コードで参照
        12.14285・・・の小数第1位は「1」で、
        曜日コードを参照すると「日曜」

つまり、私の生まれた1967年1月1日は日曜日だったんですね。

さて、上記の曜日計算は本書で紹介される1例です。

本書の著者、マイク・バイスターさんはイリノイ大学などの診断で、
世界で最も計算が素早くできる人間と認められた方です。

また、IQの高い天才だけが入れる団体メンサの会員でもあります。

計算のスピードだけなら日本にもソロバンの達人はいますし、
世界にも計算の達人はたくさんいます。

バイスターさんが他の計算の達人と違うのは、
パターン認識をベースとした独自の教育メソッドの
普及活動を行なっていることです。

その教材は「ブレインネティックス」という名前でDVD化され、
全米で20万セット以上の売上を記録しました。

本書はその「ブレインネティックス」の書籍版。

DVD版では割愛されている、パターン認識の背景を詳しく説明し、
素早く計算できるテクニックや記憶術などが披露されています。

この本から何を活かすか?

  「電卓やコンピュータがあるのに、暗算なんて意味があるのですか?」

これは、バイスターさんが計算の実演をすると
よく受ける質問の1つです。

  「私のプログラムは、計算機なしに大きな数を操れるように
  なることに留まりません。これは脳トレであり、また情報処理の
  方法そのものなのです。脳トレだって筋トレと同じ。
  鍛えれば鍛えるほど強化できるのです。
  私はそれを念頭に、このプログラムを設計しました。」

本書は、練習問題も豊富ですから、
脳トレ本として活用するのが正しい使い方です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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ビジネスについてあなたが知っていることはすべて間違っている

ビジネスについてあなたが知っていることはすべて間違っているビジネスについてあなたが知っていることはすべて間違っている
(2012/09/27)
アラステア・ドライバーグ

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満足度★★★
付箋数:23

あなたは、人類が石器時代だった頃のことを覚えていますか?

石器時代は、歴史の授業の一番最初で習いますから、
私たちは、知識として原始人の生活は知っているはずですが、
「自分の記憶」として石器時代のことは覚えていません。

ところが、本書の著者、英国でビジネスコンサルタント会社の
CEOを務めるアラステア・ドライバーグさんは言います。

私たちの脳の一部は、今でも原始人の思考法を持っていると。

  「私たち人間の心はいまもなお石器時代から抜け出せず、
  原始人の思考法で情報時代の問題に取り組もうとしている。」

これは脳科学の話ではなく、あくまでも比喩ですが、
本書では、原始人の思考法は、次の2つの原則に導かれていると、
説明されています。

  原始人の脳の基本原則1. よく知っているものは安全だ
  原始人の脳の基本原則2. 集団の意見はおそらく正しい

これらは人類が生き抜くために身につけた本能の一部。

言われてみると、なるほどという感じもしますし、
これらの原則が間違っているわけではありません。

しかし、こららの原始人の脳が私たちの気づかないところで、
本能的に働いてしまうのが問題なのです。

だから、客観的な状況から考えても間違えるはずがないのに、
原始人の思考が一瞬顔を出し、信じられないような間違いを犯してしまう。

現代においても、原始人の脳は私たちの一部にあり、
それは時代が変わっても簡単には変えられないようです。

  「記憶に残る石器時代の遺産は、私たちの思考法を
  操っているだけでなく、正しい結論を出したときでさえ、
  それに基づいて行動をとることを阻もうとしているのである。」

そして紹介されるのが原始人の「思考の落とし穴」。

  ・魔術的思考
  ・現状維持の先入観
  ・孤立
  ・全面的なリスク回避
  ・根本的な帰属の誤り

ドライバーグさんは、原始人の思考法に支配された
間違ったビジネスの常識や事例を数多く紹介すると共に、
「思考の落とし穴」に落ちないための対応策も示します。

本書は、ドライバーグさんが英ビジネス誌
「マネジメント・トゥデイ」に連載したコラム
「Dont't You Believe It」を中心にまとめたものです。

  「これは謎としか言いようがない。
  世界中のいたるところに意味をなさない行動があふれている。
  この本にもそうした例が数多く登場する。」

このコラムをドライバーグさんは2年以上書き続け、
間違った思考法から生じる、さまざまな奇妙な誤りを
紹介し続けているようです。

本書はタイトルにあるような
「ビジネスについてあなたが知っていることは
すべて間違っている」という大袈裟なものではありませんが、
納得できる指摘の多い本でした。

この本から何を活かすか?

英ビジネス誌の「マネジメント・トゥデイ」は、
手にはいらないので、同誌のサイトを見てみました。

確かに、ドライバーグさんはコラムを書いていますね。

あと、同サイトで気になったのは「MT break」に書かれていた、
Sayonara growth! Japan's economy shrinks」という記事。

英国から見ても、やはり日本国内から見える風景と
あまり変わらないようですね。

まあ、英国は昔から日本に対して、こういう見方かもしれませんが。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| ビジネス一般・ストーリー | 07:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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それでもあきらめない ハーバードが私に教えてくれたこと

それでもあきらめない ハーバードが私に教えてくれたことそれでもあきらめない ハーバードが私に教えてくれたこと
(2012/09/07)
林 英恵

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満足度★★★
付箋数:23

早稲田大学卒業後、就職活動で連敗が続き、
非常にみじめな思いをしていた林英恵さん。

世の中から、まったく必要とされていないと落ち込む中、
27歳のときに、3度目の受験で念願のハーバード大学大学院に合格。

「ハーバードに行けば、きっと違う自分になれる」という
期待を胸に、林さんはハーバードに入学します。

そこで、林さんが出会った人たちは、みなキラキラ輝いて見えました。

なぜ、ハーバードに通う人たちは、誰もが自分の夢に真っ直ぐで、
キラキラか輝いているのか?

林さんは、ハーバードを志してから修士課程を修了するまでの
12年間で、数多くのクラスメートや卒業生から話を聞きました。

なぜ、ハーバードに来たのか?

この問いに関しては、予想外の答えが返ってきました。

  「何となく」

理路整然とした、ハーバードの志望動機が返ってくると
思っていた林さんは呆気にとられます。

多くの人が、自分の直感に従って、
ハーバードに入学してきたという事実に。

では、ハーバードで輝いている人たちの共通点は、一体何なのか?

林さんは、100人以上の人に話を聞き、履歴書を見せてもらったり、
ときには家庭訪問をしながら、彼らの共通点を探しました。

  「わかったことは、シンプルだった。
  “簡単にあきらめない” 本当に、ただそれだけだった。
  この本は、ハーバードで出会った “あきらめない” 人たちとの
  交流から、私自身が学んだことをまとめたものである。」

本書は、悩み苦しみながらハーバードに通い、
“あきらめない” 人たちから良い影響を受けた、
林さんの成長の記録です。

教授や先輩、クラスメートなど周りの人のアドバイスに耳を傾け、
自分と向き合いながら、少しずつ変わっていく林さん。

飾らず、誇張しない林さんの語り口には好感が持てます。

実は、林さんはハーバードに入る前に、
ボストン大学大学院に合格していました。

ボストン大に入学・修了後は、ユニセフのインド事務所を経て、
米マッキャンヘルスコミュニケーションズに入社。

林さんのハーバード入学前の経歴を見て、
人によっては、なんだかんだ言ってエリートコースに
乗っていると思い人もいるかもしれません。

しかし、林さんには、まったく自慢や驕りがありませんし、
常に壁にぶつかり、このままではダメだと悩みもがいていますから、
読んでみるとスムーズに感情移入できます。

そして、多くの人にかけられる言葉や交流を通して、
林さんと一緒に成長しているような充実感を味わえます。

実際に林さんが選んだ道は、会社を辞めてハーバードに
通うのではなく、会社を辞めずに「二足のわらじ」を履き、
仕事と学業を両立させることでしたから、
相当ハードだったと思います。

それでも、本書から伝わってくるのは、辛さではなく、
謙虚になることの大切さや、感謝の気持です。

本書はハーバードの素晴らしさから学ぶというよりは、
林さんの心の変化や成長から、多くを学べる本だと思います。

この本から何を活かすか?

  「最前線のリーダーシップ」

林さんは、リーダーシップの授業は、
ロナルド・ハイフェッツ教授から教わったそうです。

その時の教科書が、「最前線のリーダーシップ」。

この本は、竹中平蔵さんも絶賛していた名著です。

私も読んでから3年以上経ちますが、内容は鮮明に憶えています。
読んでいない方には、是非、オススメしたい一冊です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 心に効く本 | 06:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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スーパー フリーエージェント スタイル

スーパー フリーエージェント スタイル  21世紀型ビジネスの成功条件 (角川フォレスタ)スーパー フリーエージェント スタイル 21世紀型ビジネスの成功条件 (角川フォレスタ)
(2012/09/25)
与沢 翼

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満足度★★★
付箋数:17

月収1億円の「ネオヒルズ族」として、
テレビなどでも紹介される与沢翼さん。

「ホリエモンの再来」などとも言われているそうです。

本書は、そんな与沢さんの半生と成功ノウハウを紹介する本。

与沢さんは、小学生のころから月収10万円以上を稼ぎ出し、
中学を卒業してからは暴走族に入っていたそうです。

その中学生時代も転売ビジネスで月収50万円以上。

その後、アルファベットさえろくに読めない状態から、
19歳で大学受験を決意し、わずか9ヶ月の勉強で早稲田大学に合格。

大学時代にはネット通販のアパレル会社を設立し月商1億5000万円。

この会社は経営に失敗し倒産しますが、
2011年9月から個人でアフィリエイトをスタート。

アフィリエイトでは、開始半年で月収1億円に達し、
他にもビジネススキルを伝授する「与沢塾」などの
インターネットビジネスを始め、毎月の売上が4億円になりました。

2012年4月にはFree Agent Styleとう新会社を興し、
インターネットマーケティングを中心にビジネスを行い、
月次の営業利益は3億円に達するようです。

最近では、協栄ボクシングと提携し、ロンドン五輪で男子ボクシング
ミドル級で金メダルを獲得した、村田諒太選手獲得に乗り出すなどで、
話題になっています。

本書では、そんな経歴を持つ与沢さんが、
どのようにしたら経済的に豊かになれるかを説きます。

与沢さんが21世紀型の新しいビジネスとしてススメるのは、
個人が組織に属さずにビジネスを展開する
「フリーエージェント」というスタイル。

それに経済的に成功が加わったものを、
与沢さんは「スーパーフリーエージェント」と呼びます。

このスーパーフリーエージェントになるためには、
次の6つの条件があります。

  1. 24時間365日稼働する仕事を持っている
  2. 無限供給(決められた個数の販売ではなく、
   すべてのニーズに無限に応える)
  3. 無限商圏(渋谷、六本木など地域に制限されず、
   日本全体、全世界を商圏とする)
  4. 在庫マッチ(在庫を持たない。ニーズの量に合わせて
   最適供給できる)
  5. システムとネットワークを駆使することで、
   個人のパワーにレバレッジをかける
  6. 粗利の高い商品を作ること

これらの条件を満たし、ECとアフィリエイト、
そしてマルチレベルマーケティングを融合したのが、
スパーフリーエージェントスタイルです。

本書を読む限りでは、与沢さんが並外れた稼ぐ才能が
あることがよくわかります。

更に、与沢さんはいろいろと勉強もしていますし、
儲けることにこだわって仕事をしているのも、
十分に伝わってきます。

そして、与沢さんのように、アフィリエイトで成功している人も
数は少ないながら、実際にいるのでしょう。

しかし、私は本書の考えが、21世型のビジネススタイルであり、
人生を豊かにする稼ぎ方であるようには感じませんでした。

また、与沢さんは、堀江貴文さんと比較されることが
あるようですが、人物としても、
私には、堀江さんほどの魅力を感じませんでした。

この本から何を活かすか?

  「与沢ファンドの第1号プロジェクトは、純粋な投資スキームを
  使わずに、金銭消費貸借という借金のスキームを使って
  それに利子を15%と報酬15%という特約で年間30%の利益と
  元本を会社自体で保証している。(中略)
  私はゼロから半年で5億円稼いだ。だから1億円あれば、
  1年でゆうに20億円ぐらいにはできるのである。
  だから30%の利子でも非常に安いぐらいだと思っている。」

これは、与沢さんがファンドを設立したという話し。

半年で5億円稼ぐことができる人でも、
1ヶ月で5億円の損失を出す可能性もあります。

リスクの全く見えない投資話には、手を出さないのが鉄則ですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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アイデア・イノベーション

アイデア・イノベーション―創発を生むチーム発想術アイデア・イノベーション―創発を生むチーム発想術
(2012/11/02)
堀 公俊、加藤 彰 他

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満足度★★★★
付箋数:26

日本経済新聞出版社・堀江さんより献本いただきました。
ありがとうございます。

あなたの会社には、スティーブ・ジョブズさんはいますか?

もしジョブズさんのような天才がいなければ、
いや、普通はそんな天才はどこにでもいないと思いますが、
「チーム」でアイディアを考える必要があります。

チームの発想は、1人の天才の発想にも勝る。

しかし、平凡なチームで極上のアイディアを考え出すためには、
システマティックな仕掛けが必要です。

本書で紹介されるのは、平凡なチームが
何度でも良質なアイディアを生み出す方法。

それは、1人でアイディアを考える時とは、違ったノウハウです。

チームで発想するには、次の5つのステップを踏みます。

  1. 素材をインプットする(Field Work)
  2. アイディアを発想する(Brainstorming)
  3. アイディアを編集する(Idea Development)
  4. アイディアを表現する(Prototyping)
  5. アイディアを評価・選択する(Evaluation)

この5ステップを本書では、
「クリエイティブ・ファシリテーション・サイクル」
と呼びます。

その名の通り、この工程に沿って進めるキーマンは、
進行役であるファシリテーター。

ファシリテーターの舵取りで、メンバーの相互作用を引き出し、
ジョブズさんのような優れたクリエイターを超える
イノベーティブなアイディアさえも発想できるのです。

本書では、この5ステップに沿って、
アイディアをカタチにする体系的な方法が解説されています。

著者は、堀公俊さんと加藤彰さん。

本書はお2人のコンビで執筆された
「ファシリテーション・スキルズ・シリーズ」第6弾。

当ブログでも、結構前になりますが、
第1弾の「ファシリテーション・グラフィック」と
第2弾の「チーム・ビルディング」を過去に紹介している
定評あるシリーズです。

図や写真も数多く使われ、実際にチームでアイディアを
生み出す工程がイメージしやすく書かれています。

巻末には、切り離して使える付録、
アイディア発想力を高める「視点カード252」がついてるなど、
充実の内容。

ほとんど文句のつけようのない本書ですが、
強いて欠点を挙げるとするなら、
内容がちょっと濃すぎることぐらいでしょうか。

分かりやすいけれど、行間や遊びがあまりない硬派な作り。

普通だったら、これだけの内容は2~3冊に分けて出します。

しかし、本書には過去のシリーズで紹介されていたスキルも、
これでもかというぐらい、ふんだんに盛り込まれています。

お買い得というのは、まさにこういう本の事を言うのでしょう。

この本から何を活かすか?

本書はチーム発想術の教科書的な位置づけなので、
優れたアイディアを生み出した詳細なケーススタディは
紹介されていません。

実際に、ファシリテーターのハンドリングによって、
チームで発想した成功例はないのか? 

著者も出版社も異なりますが、本書とあわせて読むには
最適な本があります。

それは、玉樹真一郎さんの「コンセプトのつくりかた」。

この本では、任天堂の「Wii」がチームによって、
どのように創発されたのかが、実況中継されています。

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| アイディア・発想法・企画 | 06:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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生命と記憶のパラドクス

生命と記憶のパラドクス 福岡ハカセ、66の小さな発見生命と記憶のパラドクス 福岡ハカセ、66の小さな発見
(2012/09/12)
福岡 伸一

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満足度★★★
付箋数:15

本書は、福岡伸一さんが「週刊文春」に連載中の
「パラレルターンパラドクス」を書籍化した第2弾です。

第1弾は「ルリボシカミキリの青」として2010年4月に刊行済み。

今回は、2010年3月11日号から2011年9月8日号まで
の連載分がまとめられています。

  「そういう福岡ハカセも、実は2012年の春、理系を卒業しました。
  同じ学内で “文転” することにしたのです。(中略)
  もともと福岡ハカセは昆虫少年としてファーブルやドリトル先生や
  今西錦司にあこがれていた。彼らは自らのことをナチュラリストと
  名乗っていた。だからここで私もちょっとライフチェンジして、
  分子生物学者からふつうの生物学者(ナチュラリスト)に戻ろう。
  そう思うに至ったのです。」

確かに福岡伸一さんの現在のプロフィールは、
「分子生物学者」ではなく、「生物学者」になっています。

それを理系を卒業した「文転」と呼ぶのはどうかと思いますが、
福岡さんとしては、もっと統合的に生命のことを考え、
文化や社会とのかかわりの中で生命感を深めたいと考えているようです。

これだけ文章のウマイ福岡さんですから、
本当の意味で「文転」しても全く違和感がありません。

しかし、最先端の分子生物学の研究をやめてしまうと、
福岡さんの作品の根底にある「動的平衡」であったり、
ミクロレベルの視点が薄らいでしまうような気がしてなりません。

また、生命についての啓蒙活動の一環として、
福岡さんが本を執筆する機会が増えると思いますが、
それはあくまで本書のようなエッセイが中心だと思います。

長編を書くには、それなりのエネルギーが必要で、
個人的には福岡さんが長編を書く源は、
科学者としての研究活動にあったように思えます。

そう考えると、今後「生物と無生物のあいだ」のような傑作は
生まれないのではないかと心配てしまします。

  「どんな文章であっても、何かを書くとき、知らず知らずのうちに
  私はいつもそのつながりを求めている。
  その手触りを探している。そんな気がする。
  散らばった記憶の断片。消えてしまった記憶の痕跡。
  このエッセイ集もまた、かつてそこにあり、
  今や失われてしまった何かを紡ぎ合わせるために書かれたものである。」

福岡さんのエッセイは、科学的であり、情緒的でもあります。

しかし、紡ぎ合って生まれるストーリーは、
エッセイと長編では、まったく次元が違います。

手軽な30分のテレビ番組と、撮影にこだわった映画くらいの
違いがあります。

福岡さんには、また長編も書いて欲しい。

エッセイを読むと、かえってそう思ってしまいますが、
あまり、ないものねだりせず、エッセイだけでも
読めることに幸せを感じた方がいいのかもしれません。

この本から何を活かすか?

  「福岡ハカセは学生たちにいう。
  人間はひとりで生きているわけじゃないよ。
  人間という字は人の間と書く。
  人という字は、二本の棒が支えあっている・・・・
  こんな風に、金八先生みたいなことをいいたいのではありません。
  ヒトの細胞は約60兆個。彼らが互いに協調し、日々、
  自らを更新しているので私たちは健康でいられる。」

福岡さんが言っている、私たちが互いに協力している
相手とは消化管の中にいる腸内細菌。

腸内細菌は、ヒトの細胞の2~3倍いると推定され、
私たちに「寄生」しているのではなく、
「共生」していると説明されています。

最近、私はお腹の調子がいまひとつ。

腸内細菌との「共生」がうまくいっていないということでしょうか。

福岡さんのように科学的発想を持って、
ヨーグルトを食べてみることにします。

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| 科学・生活 | 06:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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経済のことはみんなマーケットで学んだ

経済のことはみんなマーケットで学んだ ~外資で働き、金融で成功する方法~ (徳間ポケット)経済のことはみんなマーケットで学んだ ~外資で働き、金融で成功する方法~ (徳間ポケット)
(2012/10/23)
藤巻健史

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満足度★★★
付箋数:15

私が藤巻健史さんのファンであると知って送っていただいたのか、
知らずに送っていただいたのかわかりませんが、
本書は徳間書店さんより、献本のいただきました。

ありがとうございます。

本書は新創刊されるポケット判ソフトカバーシリーズ、
「徳間ポケット」の第1弾として刊行されました。

内容はいつもの日本経済破綻論ではなく、藤巻さんの半生記です。

今後のマーケットの予想や、日本経済の行方などには一切触れず、
満足のいく職業人生の歩み方について書かれています。

藤巻さんは、どのようにして「伝説のディーラー」と
呼ばれるようになったのか?

話は藤巻さんの受験時代から始まり、三井信託銀行に就職、
MBA留学、ロンドン勤務時代へと続きます。

そして、終身雇用制が真っ盛りだった時代に、
「清水の舞台から三度飛び降りるつもり」で
外資であるモルガン銀行へ転職。

モルガン銀行時代には、自己勘定取引で稼ぎ頭となり、
「伝説のディーラー」と呼ばれるようになりました。

その実績が認められ、藤巻さんは、
当時、唯一の日本人外銀支店長へと登り詰めます。

しかし、モルガン銀行からソロス・ファンドに移ってから、
わずか6ヶ月でクビに。

本書では、藤巻さんの波乱の人生が、
抱腹絶倒のエピソードと共に語られています。

最近の藤巻さんしか知らない方にとっては、
本当に「伝説のディーラー」と呼ばれていた事実を
本書で確認することができでしょう。

過去の栄光を語っているだけと言えばそれまでですが、
どのように過去の栄光を掴んだかを中心に読むと学びも多いはず。

また、自慢話を現在のダメっぷりと比較して、笑いを誘うところは、
タレントの明石家さんまさんが、「オレは全盛期はモテた」
という話で、笑いをとる時と同じような雰囲気でしょうか。

  「モルガン銀行時代は、私が “ドルが上がるぞ” と言うと
  ドルが上がり、 “日経平均が下がるぞ” と言えば、
  日経平均が下がりました。ところが、最近は “ドルが上がるぞ”
  と言うとドルが下がり、 “日経平均が下がるぞ” と言えば
  日経平均が下がるのです。」

当時、東京市場で一番資金を動かしていた藤巻さんの
ディーリングにマーケット参加者は注目していましたから、
藤巻さんのとったポジションと同じ方向に、
マーケットが動くこともしばしばあったのでしょう。

現在でも、ウォーレン・バフェットさんが注目した株価が
急騰するのと同じ現象です。

しかし、最近の藤巻さんが「ドルが上がるぞ」というと、
ドルが下がるのは、また別の才能なのだと思います。

そして、予想が外れ続けてもリスク管理やヘッジによって、
マーケットから退場しないことがプロたる所以なのでしょう。

藤巻さんが外資で活躍していた時代と、
現在はかなり環境が変わっていますが、
仕事への姿勢という点では、本書は大いに参考にできると思います。

また、本書は藤巻さんの妹さんが挿絵を担当し、
ほのぼのとした味わいが出ているのもいいですね。

この本から何を活かすか?

  「私はソロス氏直筆のサインを、すでにもらったことがあり、
  金庫の中に大事に保管してあったからです。
  それも日本で唯一のサインです。」

これは、ジョージ・ソロスさんのサイン本を進呈するという
来日出版記念パ-ティーがあると聞いての、藤巻さんの発言です。

藤巻さんがもらったソロスさんのサインとは、
「契約解除の通知」に書かれた、ソロスさんのサインです。

クビになったことを、ネタにできるこが藤巻さんの懐の深さです。

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| 仕事術・スキルアップ・キャリア | 06:53 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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ビジョナリー・カンパニー 4

ビジョナリー・カンパニー 4 自分の意志で偉大になるビジョナリー・カンパニー 4 自分の意志で偉大になる
(2012/09/20)
ジム・コリンズ

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満足度★★★★
付箋数:25

本書は、既に名シリーズとなっているジム・コリンズさんの
ビジョナリー・カンパニー」の第4弾。

今回は、過去のシリーズと異なり、置かれた経営環境の厳しさも
指標に加えて分析されています。

本書では、一対比較法(マッチトペア法)を採用し、
不確実な時代でも、なぜ躍進する企業があるのかを解き明かします。

経営基盤が脆弱な中小企業からスタートし、
不安定な環境下で目覚しい成長を遂げ、15年以上にわたって、
株式市場平均や同業他社を凌駕する目覚しい実績を上げる企業。

コリンズさんは、この基準をクリアする企業を、
本書で「10X(10倍)型企業」と呼び、
それ以外の企業とは何が違うかを導き出します。

冒頭では、企業の比較をする前に南極探検隊のリーダーとして、
ロアルド・アムンゼンさん(10X型リーダー)と
ロバート・ファルコン・スコットさん(比較対象リーダー)を比較。

2人の結果を分けたのは、環境の差ではなく、
行動パターンの差でした。

これは自分の意志で偉大になれることを意味します。

本書で「10X型企業」の代表として挙げられるのは、
サウスウエスト航空、インテル、プログレッシブ保険など。

これらの「10X型企業」と比較対象企業を比べることで、
私たちが偉大な企業、あるいは勝ち組企業に必要だと考えている
「常識」を覆します。

  「10X型企業」は、
  ・大胆でリスクを積極的に取るわけではない。
  ・イノベーションが成功のカギではない。
  ・スピードを重視し、常にアクセルを踏み続けているわけではない。
  ・外部環境に合わせて、自分自身も根本的に変化するわけではない。
  ・他の企業に比べて強運であるとは限らない。

成功する企業は、リスクを取り、スピードを重視し、
自らも変化し、イノベーションを起こす。

私はそんなイメージを漠然と持っていましたから、
本書で示される結論は、かなり意外でした。

そして、「10X型企業」は「20マイル行進」をする。

これは偉大な企業は、どんな状況下でも、
1日20マイルのペースで行進するように、
長期に渡って一貫性を保って成長するという比喩です。

不況下で一定の成長をするのも難しいですが、
好況時にアクセルを踏みすぎないことも重要です。

この並外れた一貫性を持って「20マイル行進」できるかどうかが、
「10X型企業」とその他の企業を分ける大きな要因のようです。

コリンズサンの本では、毎回「ハリネズミの概念」のような
ユニークな言い回しが登場し、読者の記憶に印象深く刻み込みます。

今回も、「10X型企業」、「20マイル行進」、
「死線を避けるリーダーシップ」、「建設的パラノイア」などの
独特の表現が使われています。

コリンズさんの文章に難解なところはありませんし、
約500ページの大作ですが、後半の200ページは原注や、
調査概要の説明ですから、実質は300ページ強のボリュームなので、
見た目ほどハードな本ではありません。

この本から何を活かすか?

コリンズさんの研究はかなりのデータを集め、
それなりの期間をかけて分析をします。

今回、その影響が出ていたのが、
マイクロソフトを勝者である「10X型企業」として挙げ、
アップルを敗者である比較対象企業に採用していたところです。

これは、この2企業の調査対象期間を
1986年から2002年までに定めているからです。

そのため、本書では第4章「アップルの復活」として
補足し、フォローしています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経営・戦略 | 06:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「成功」のトリセツ

「成功」のトリセツ (角川フォレスタ)「成功」のトリセツ (角川フォレスタ)
(2012/09/25)
水野 俊哉

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満足度★★★★
付箋数:24

成功本を読んで成功してした水野俊哉さんのビジネスエッセイ。

「トリセツ」シリーズの1冊という位置づけですが、
過去の本とは、違ったテイストです。

  ・知っているようで知らない 「法則」のトリセツ
  ・「ビジネス書」のトリセツ
  ・お金儲けのトリセツ

今までの「トリセツ」シリーズは、いわゆる「まとめ本」で、
所々に水野さん視点が加えられていました。

しかし、今回の本は水野さんの経験や考えが主体で、
そこに成功本のエッセンスが加えられています。

水野さんの会社から追放され3億円の負債を抱えた状態から、
成功本を読んでビジネス書作家としてデビューし、
出版セミナーや講演などを行うまでに「成功」した経験が、
リアルに伝わってきます。

これは自らが「成功法則のモルモット」として、
徹底的に実践したからこそ、他人の書いたビジネス書の内容が、
自分の血となり肉となったということです。

本書は、エッセイという読みやすい形態を取りながらも、
成功するために必要な要素を漏れなく伝えます。

  第1章 お金の奴隷から抜け出す
  第2章 仕事を支配する
  第3章 時間の檻から脱出する
  第4章 本当の自分を探す
  第5章 人間関係を掌握する

思いついたことを書いている印象のエッセイですが、
実は「成功」に向けて体系的に学べるように
なっているところが優れモノ。

  「本書はこの流れで “成功” という、掴みどころがないが、
  皆が掴みたがっている不思議な事象について、
  今までの経験と多くの成功者と接触して得た生の情報、
  成功者の共通点などを感じたままに、僕なりにお伝えしたい。」

個人的には、投資だけではなく人生においても、
リスクとリターンをしっかりと計算する姿勢が、
成功するには大切な要素であることを実感しました。

この本から何を活かすか?

水野さんは、「投資のコツ」として本書で次の8点を挙げています。

この8点に、私の意見も加えて記載します。(→以下が私の意見)

  1. 徹底的なコスト管理をして収入が支出を上回る状態をつくる
→私も、これはどんな経済状態になっても必須事項だと思います。

  2. 本業に集中し収入をアップする
→それが可能かどうか、見切りをつけることも重要。

  3. 現在の月収に半年から1年分の貯金ができるまでは投資しない
→これは投資をするのとは別の話で、生活防衛のために必須です。

  4. その貯金とは別に投資用の種銭を100万円~を用意する
  ※僕の考えでは、この4つをクリアするまでは投資は必要ない。
→100万円という金額にこだわる必要はないと思いますが、
 資金が多ければ多いほど投資に有利であることは事実。

  5. 投資に関する本を最低100冊。専門書や雑誌などとにかく読みまくる
→雑誌はそれほど読まなくていいと思います。
 本は読むだけではダメ。仮説・検証を繰り返す必要あり。

  6. 最初は外貨の現金保有からはじめる。
   もしくはよく利用している企業の株を購入する
→「よく利用している企業の株」の購入には、基本的に反対。
 情が入って損切りできなくなってしまうから。

  7. 投資はあくまでリスクヘッジ。それ自体で儲ける必要は
   専業のトレーダーか投資家になってから
→私はリスク許容量を考えて、リターンは狙うべきだと思います。

  8. 基本、投資に割く時間は最大1日30分以内で済むようにすること
→リスクヘッジのためなら、これぐらいの時間が妥当。
 リターンを目指すなら、検証にもっと時間を費やす必要あり。

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| 成功哲学 | 07:48 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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新幹線お掃除の天使たち

新幹線お掃除の天使たち 「世界一の現場力」はどう生まれたか?新幹線お掃除の天使たち 「世界一の現場力」はどう生まれたか?
(2012/08/28)
遠藤 功

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満足度★★★★
付箋数:21

  「テッセイという会社は “普通の会社” です。
  けっして “特別な会社” ではありません。
  でも、この本を読んでいただいた方はおわかりの通り、
  ただの “普通の会社” ではありません。
  テッセイは “キラキラ輝く普通の会社” です。」

遠藤功さんの「現場力の教科書」で紹介されていた会社、テッセイ。

正式な名前は、鉄道整備株式会社。
JR東日本グループの会社で、主な業務は新幹線の清掃です。

東京駅の東北・上越新幹線などの折り返し時間はわずか12分。

降車に2分、乗車に3分かかるので、
テッセイが新幹線の清掃に割ける時間は、
たったの「7分」しかありません。

そのわずかな時間で魅せる清掃が「新幹線劇場」。

テッセイの清掃チームは、車両内やトイレの掃除を
完ぺきにこなすのはもちろん、新幹線の入線を整列して待機し、
列車がホームに入ってくると、深々とお辞儀をして出迎えます。

そして、清掃が終わったチームは整列し、「お待たせしました」と
一礼し、お客様を迎え入れます。

このテッセイの「おもてなしの心」を持った仕事ぶりを見ようと、
平成20年には国際鉄道連合が視察に来ました。

更に、ドイツ国営テレビが取材に訪れ、米カリフォルニア州知事
アーノルド・シュワルツェネッガーさんも視察にやって来ました。

国内でもテッセイは、数多くのメディアやビジネス誌で取り上げられ、
「スゴすぎ!」とツイッター上でも盛んにつぶやかれています。

しかし、「お掃除の天使たち」と呼ばれるテッセイも、
7年前は普通の清掃会社だったそうです。

スタッフは与えられた仕事を真面目にこなすけれども、
それ以上の仕事はしない、どこにでもある清掃会社でした。

それでは、テッセイはどのようにして、
お客様に感動を与えることができる清掃会社になったのか?

テッセイは、まず、自分たちの仕事は再定義しました。

自分たちが提供するサービスは、
清掃ではなく、「トータルサービス」であると。

単に「清掃することが仕事」と思い込まないように。

と言っても、現場で清掃をするスタッフの意識と行動を
変えることは、並大抵のことではなかったと思います。

だからこそ、2500日をかけて最強のチームを作り上げた
テッセイは人に感動を与えることができるのです。

本書では、2部構成でテッセイの現場力が紹介されています。

第1部は、社内の褒める仕組み「エンジェル・リポート」から
選ばれた11本の心あたたまるストーリーが紹介。

第2部は、「新幹線劇場」がどのようにして誕生したのかを綴る、
2500日のミニドキュメンタリーになっています。

テッセイのエピソード1つ1つは、リッツ・カールトンや、
ディズニーランド、ノードストロームのような、
伝説になる物語ではありません。

また、読んでいて涙が止まらなくなるような
感動の物語でもありません。

本書で紹介されるテッセイの物語は、
何気ない対応の中にも、「おもてなしの心」が伝わる、
ちょと素敵なストーリーです。

この本から何を活かすか?

  「到着時の一礼の持つ意味」

テッセイのスタッフは、新幹線がホームに入ってくると、
整列し入線する方向を見つめ、一礼して迎えます。

ビッシっと揃ったその姿を見ると、
マナーが良く気持ちいいと感じる人も多いようです。

しかし、この一礼は、礼儀でもパフォーマンスでもないようです。

  「一礼の真の目的は、安全のためです。
  何百トンという重さの新幹線が、時速30~70キロのスピードで
  走ってきます。人間が接触したら、ひとたまりもありません。
  そうした事故を起こさないためにも、
  整列して新幹線を迎え入れることが大切なのです。」

この話を聞くとテッセイのスタッフが、余計カッコよく見えますね。

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| ビジネス一般・ストーリー | 10:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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人生で大切なことはみんなマクドナルドで教わった

人生で大切なことはみんなマクドナルドで教わった人生で大切なことはみんなマクドナルドで教わった
(2012/09/18)
鴨頭 嘉人

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満足度★★★
付箋数:16

  「僕は “日本一のマクドナルド・バカ” として働いてきたという
  自負があり、マクドナルド・ブランドを自ら形成してきたという
  確信があります。全国で働く3000人の社員と16万人のアルバイトの
  方たちに、 “俺よりマクドナルドを愛している奴はいない!”
  と公言してはばからなかった僕ですが、今日マクドナルドを退職して、
  利害関係がゼロになったこの機会に “誰も知らないマクドナルド” と、
  “マクドナルドで働くことを通して学んだ大切なこと” を
  本気でお伝えします。」

本書は、アルバイトで4年、社員として21年マクドナルドで働き、
お客様満足度日本一、最優秀店長にもなったことがある
鴨頭嘉人さんが、マクドナルド流人材育成術について語った本です。

  プロローグ サービス業は天使の仕事
  第1章 マクドナルドのアルバイトは、なぜニコニコして働くのか
  第2章 社員の最高の報酬は、お客様の笑顔
  第3章 店長の仕事は、楽しい職場をつくること
  エピローグ サービス業で世界を変える

書かれている内容は、もちろん真っ当ですが、
私は少し、「大切なことははみんな○○で教わった」
というタイトルに食傷気味。

実際に読んだことがあるのは、本書以外では香取貴信さんの
社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった
だけなのですが、なぜかお腹いっぱいな感じがします。
 
鴨頭さんにしても、香取さんにしても本当に会社が
自分を社会人として育ててくれたと思っていますから、
タイトルに偽りはありません。

共通するパターンは次の通りです。

気軽にアルバイトとして働き始めるが、
そこで一生懸命働く先輩達を見て感動。

初めて大人として扱われ、働くことの意義を知り、
自分も先輩を真似て仕事に打ち込むことで、
充実感を得て社会人として成長する。

その会社に一生を捧げたいと思うくらい身を粉にして働き、
実績も出していたにも関わらず、独立心が芽生えて退職。

その後働いていたときの内容を本にして出版し、
コンサルタントとして活躍するというパターンです。

根底にあるのは、著者自身への
「刷り込み(インプリンティング)」効果です。

学生時代にちゃらんぽらんにやっていた方ほど、
アルバイトとして入ったときの、カルチャーショックは大きく、
その企業で働くことが素晴らしいと、
強烈にインプリンティングされてしまうのでしょう。

また、鴨頭さんは「利害関係がゼロになった」と書いていますが、
本のタイトルにマクドナルドと入れることで、
その強大なブランド力を利用していますから、
実際には利害関係はゼロではありあせん。

仮に、マクドナルドが、かつての「雪印事件」のような
大きな不祥事を起こしている最中なら、
いくら育ててもらったという感謝の気持ちがあっても、
本のタイトルに、既にやめてしまった会社の名前は、
あえて入れないでしょう。

この本から何を活かすか?

現在、鴨頭さんが取り組んでいるのが、
ハッピーマイレージ」プロジェクト。

これは、素敵なサービスや頑張っているサービスパーソンに
感謝と激励の気持ちをカードで伝える活動です。

この活動については、本書のエピローグで少し触れられています。

個人的には、マクドナルドの人材育成術よりも
こちらの活動の話をもっと聞きたかった。

この活動のベースにあるのが、
マクドナルドで学んだことだったのかもしれませんが、
半分くらいは、現在進行中の「ハッピーマイレージ」の
エピソードを書いても良かったような気がします。

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| 組織・社内教育・コーチング | 06:52 | comments:2 | trackbacks:1 | TOP↑

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「魚の釣り方」は自分で考えろ

「魚の釣り方」は自分で考えろ「魚の釣り方」は自分で考えろ
(2012/09/21)
泉 忠司

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満足度★★★
付箋数:18

  「“空腹の人に魚を与えても、一時的にしのげるだけで、
  根本的な解決にはならない。いつでも自分の力で
  魚を手に入れられるように、魚の釣り方を教えるのが正しい”
  おなじみの説話です。
  確かになるほどと思わされますが、今の時代にあっては、
  “魚の釣り方を教える” ことも、
  僕には間違いのように思えてなりません。」

なぜ、魚の釣り方だけではダメなのか?

それは、従来の方法や一度覚えた方法が、
いつまでも通用する時代ではなくなったからです。

魚の釣り方を教えても、その方法では
すぐに魚が釣れなくなる可能性があります。

ですから、著者の泉忠司さんが本書で教えるのは、
魚の釣り方ではなく、魚の釣り方自体を自分で考えだす方法。

本書では「自分のアタマで考える力」を磨きます。

その力があれば、どんなに時代が変わろうとも、
その時代にあった魚の釣り方を考えだすことができるのです。

泉さんは、英語の教育理論で「本物のドラゴン桜」と呼ばれる方。

学生時代には、独自の勉強方法で偏差値30から、
半年で全国模試1位になりました。

また、専門の英語意外でも、処女小説「クロスロード」が
100万部のベストセラーになり、他にも俳優、脚本家、
プロデューサーなどいくつもの分野で成功を収めています。

そして、新しいアイディアを次々と出すことから、
「クロスメディア時代の寵児」とも呼ばれているそうです。

本書は、その泉さんが長年考えて体系化した、
「自分で考える」ための理論と実践の教科書です。

教科書と言っても、まったく硬くはありません。

200ページ弱で読みやすい文体で書かれた、
中経出版の本らしいライト感覚のビジネス書です。

  Chapter1. 「魚の釣り方を自分で考える」ための
        基礎体力を身につけよう
  Chapter2. 「魚の釣り方」を自分で考えるための習慣
  Chapter3. 「魚の釣り方を自分で考える」トレーニング
  Chapter4. 「魚の釣り方を自分で考える」ための問題演習

  「“新しい魚の釣り方” の種は、空から降ってくるものではなく、
  “記憶” の中にあって、そこから拾い上げてくるものです。」

大切なのは、自分の中への「記憶の蓄積」と
それを「アウトプットする習慣」です。

泉さんは「記憶の蓄積」のために、
自分に馴染みのない分野にも手当たり次第触れ、
物事を多面的にとらえる視点を身につけるよう勧めています。

本書で紹介されれていることの多くは、
ビジネス書では、よく見かける内容ですが、
それを見せ方をうまく変えて、わかりやすく説明するところが、
泉さんの才能なのでしょう。

また、理論と方法論を説明した後、
きっちり問題演習で力をつけようとするところは、
さすがに講師が本職の方といった感じがします。

この本から何を活かすか?

  「既存のものの配列を変えると斬新になる」

これは泉さん著の大学受験参考書
歌って覚える 英文法完全制覇」で実践されていることです。

既存の英文法の参考書とは配列を変え、品詞や形ではなく、
役割ごとに文法項目をまとめ解説しているそうです。

数学で言うと、学年別に項目を分けて勉強するのではなく、
中高一貫校のように体系数学で学ぶような感じでしょうか。

既存のものの配列を変える。
これでいいアイディア出ないか、試してみます。

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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 06:46 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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