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ウォートン流 人生のすべてにおいてもっとトクをする新しい交渉術

ウォートン流 人生のすべてにおいてもっとトクをする新しい交渉術ウォートン流 人生のすべてにおいてもっとトクをする新しい交渉術
(2012/08/24)
スチュアート・ダイアモンド

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満足度★★★★
付箋数:27

海外ドラマは、通常1シーズン22話~24話で放送されます。

しかし、人気のシリーズでも、ある途中のシーズンだけ
13~15話とエピソードが短縮されて放送された年がありました。

プリズン・ブレイクSeason3は13話で終了、LOST Season4は13話、
HEROES Season3は11話、BONES Season3は15話・・・

24-TWENTY FOUR-にいたっては、シーズン6と7の間に、
2時間の特別番組としてとして「リデンプション」が放送されるのみでした。

これらは、すべて2007年~2008年に放送されたシーズンです。

その年に何があったのか?

記憶にある方も多いと思います。

2007年11月から数カ月にわたって行われたのは、
全米脚本家組合のストライキでした。

脚本家組合が製作会社に対して起こした
このストライキは、過去最大規模のもので、
テレビ関係者やハリウッドを震撼させました。

そのストの影響で、多くの映画製作は延期され、
ドラマもエピソードが短縮され放送されたのです。

脚本家組合は11月に製作会社と交渉のテーブルに着くも、
折り合いがつかず、ストを決行。

その後も解決の糸口が見えず、交渉は決裂していました。

しかし2008年に入り、脚本家組合の交渉の責任者だった
ジョン・バウマンさんは、ある専門家からのアドバイスを受けて
交渉を再開します。

そして、交渉を再開すると、今までの利害の対立や
意見の不一致がまるで嘘だったかのように、
わずか数日間で正式に合意し、ストは終結しました。

この時に、脚本家組合にアドバイスした交渉の専門家こそが
本書の著者、スチュアート・ダイアモンドさんです。

では、ダイアモンドさんは、脚本家組合に
一体、どんなアドバイスをしたのでしょうか?

ダイアモンドさんのアドバイスはごく簡単なものでした。

  「“世間話をするんだ。”
  そして、相手にこう聞いてみる。 “幸せかい?” と。
  彼らが幸せなはずはないし、自分でもそう言うだろう。
  脚本家組合のせいだと、文句を言いはじめるかもしれない。
  それでいい。 “話をじっくり聞いて、慰めてやるんだ”
  とわたしは諭した。それからこう聞いてごらん。
  “もし一からやり直せるなら、どういう展開を望むかと” 」

ダイアモンドさんの交渉術は、目的を明確にして「相手」を
一番に重要視するものです。

一般的に交渉は「中身」がすべてだと思われがちですが、
人が合意に至る理由で、内容と関係あるものは、
10%にも満たないことが、研究でわかっているそうです。

内容は8%、プロセスが37%、そして人との関係が55%。

本書は、ダイアモンドさんがペンシルベニア大学ウオートン校の
MBAコースで教える交渉術の講座を紙面化したもの。

それは、もっと多くのものを手に入れる「ゲットモア」を
大原則にした交渉術です。

すべてを手に入れる「ゲットエブリシング」ではありません。

ハーバード流交渉術に出てくる「BATNA」なども出てきません。

本書では、12の交渉戦略と数百の交渉に関するエピソードが、
登場人物もすべて実名で紹介されています。

事例が豊富すぎて、多少読むのに骨が折れますが、
誰もが知っていて損はない交渉術だと思います。

この本から何を活かすか?

  「本書はむしろ、ありのままの自分でいる方法を学ぶために
  使ってほしい。特別な話し方があるわけではない。」

例えば、自分の性格によって交渉前に相手に次のように言います。

  攻撃的な人 「わたしが強引になりすぎたら、すぐに言ってください」

  気弱な人 「わたしは譲歩しすぎるきらいがあって、
       あとから撤回することも多いので、
       取引が不公平になりかけたら教えてほしい」

これらには3つの効果があるそうです。

第一に、相手の期待をリセットすること。
第二に、自分を生身の人間らしく見せ、信頼性を高めること。
第三に、自分らしくない行動をする必要がなくなること。

確かに最初に言っておくだけで、効果がありそうですね。
今度、使ってみます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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