活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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世界のお金は日本を目指す

世界のお金は日本を目指す ~日本経済が破綻しないこれだけの理由~世界のお金は日本を目指す ~日本経済が破綻しないこれだけの理由~
(2012/08/23)
岩本沙弓

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満足度★★★
付箋数:20

  序章 世界が評価する日本
  第1章 日本人が誤解している「最強の債権国家」の実力
  第2章 封印されてきた通貨高のメリット
  第3章 末期をむかえつつあるアメリカ
  第4章 見えた! ユーロの着地点
  第5章 中国バブルが長引いているのはなぜか
  第6章 日本経済が最強と言い切れるこれだけの理由
  終章 日本の正しい選択

この章のタイトルからわかる通り、本書で岩本沙弓さんが語るのは、
日本経済への超ポジティブな見解です。

曰く、日本は世界で一番裕福な国なので、
破綻の心配からはもっとも遠い国であると。

それに対して、アメリカは誰が大統領になっても、
一向に好転しない。

このブログで過去に何冊も著作を紹介している、
藤巻健史さんとは真逆の主張です。

同じ元ディーラーでも、面白いぐらい言っていることが正反対。

ただし、共通点もあります。

それは、どちらも極論であること。

言ってみれば、どちらもわかりやすい大雑把な主張です。

だからこそ、お二人とも人気があるのだと思います。

アイディアを発想したり、思考の幅を広げる際に
大切なことは、1つの考えが浮かんだら、
そのフリップサイド、反対側の面を考えることです。

できれば、両極端に考えれば、考えるほど、
いろいろなモノの見方ができるようになり、
思考の幅を広げることができます。

そういう意味では、藤巻さんの本を読んだ方は、
岩本さんの本を読むことが必要ですし、逆もまた然りです。

お二人の本は、単独で読むと説得力があります。

比べると、岩本さんの語り口のほうが淡々としているので、
より説得力を感じるかもしれません。

なぜ、正反対の主張なのに、どちらも説得力を感じるのか?

それは、自身の主張が最初にあり、その主張を裏付ける
データを集めて、解説しているからです。

1冊本を読むと、その本の著者が何を見ていているかがわかります。

しかし、難しいのが、何を見ていないかです。

見ていない部分のほうが、圧倒的に多いので、
見ている部分の補集合を考えるのが難しいのです。

本来は主張の異なる様々な本を読まなければ、
全体像は見えてきませんが、岩本さんと藤巻さんの本のように、
とりあえず両極端を押さえておけば、その間は想像しやすくなるので、
効率的に広い部分をカバーできるのです。

個人的には、岩本さんが言うように、日本が世界一裕福な国であり、
破綻の可能性が皆無な国であって欲しいと思います。

しかし、日本の現状を見ると、そこまで脳天気にはなれません。

この本から何を活かすか?

本書で私がもっとも面白かったのは、
米大手投資銀行JPモルガン・チェースがデリバティブ取引で
損失を出したというニュースの「裏読み」です。

同銀行のCEOジェイミー・ダイモンさんは、かつて岩本さんが
務めていた銀行のトップを務めていたこともあるそうです。

その時の印象では、ダイモンさんは、
非常に細かく数字をチェックするタイプ。

記者会見で言っていたような、管理面のミステイクを
簡単に見逃すような人ではないそうです。

岩本さんは、熱烈な民主党支持者のダイモンさんが、
オバマ大統領の再選に向けて「ボルカー・ルール」を推進するために、
スケープゴートとなり、一役買ったのではないかと読んでいます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経済・行動経済学 | 06:43 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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