活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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現実を視よ

現実を視よ現実を視よ
(2012/09/21)
柳井 正

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満足度★★★
付箋数:22

  「いい加減に目を覚ませ。
  バブルの崩壊後、二十年にわたってこの国は衰退し続けてきた。
  そのあいだ、日本もその一員であるアジア諸国がいったい、
  どれほど変貌を遂げたのか、現実を直視できている人は、
  どのくらいいるのだろうか。」

柳井正さんの本から伝わってくるのは、強烈なまでの危機感。

なんと言っても、本書のプロローグの見出しは、
「成長しなければ、即死する」ですから。

柳井さんにしてみると、今の日本人も企業も国も、
すべてが平和ボケで、危機感もなくのうのうと過ごしているように
感じるのでしょう。

奇跡的な経済成長をしていた頃と比べると、
今の日本人は自信をなくし、一部には成長を諦める雰囲気さえ
漂っていますから、柳井さんにとっては許しがたい状況なのです。

そんな閉塞感につつまれた日本の状況が、
ますます柳井さんの心に火をつけ、
貪欲さとアグレッシブさに拍車をかけているように感じます。

本書で柳井さんは、日本の未来を変えるために、
ダメな日本人に徹底的に喝を入れます。

柳井さんが本書で伝えるのは、次の10のメッセージ。

  message1. 起こっていることは、すべて正しい
  message2. 人間は求めていい
  message3. 需要は「ある」のではなく「つくりだす」
  message4. サムスンに躍進の秘訣を聞きに行け
  message5. 売れる商品は、世界中どこでも同じ
  message6. 100億円売ろうと決めねば、100億円売れない
  message7. 戦うのなら「勝ち戦」をすること
  message8. 日本語はハンデにならない
  message9. 日本の「商人道」を取り戻せ
  message10. 苦しいときほど「理想」をもて

私が、意外だったのは、message8.の
「日本語はハンデにならない」のくだり。

社内公用語を英語にしているファーストリテイリングの
柳井さんから、こんな言葉が出てくるとは思いませんでした。

  「日本語で考えた日本語の思考を、英語でしっかり伝えていく。
  そして、世界の人たちに日本のことを理解してもらう。
  日本語の微妙なニュアンスを英語に翻訳することは難しいが、
  あくまで英語と日本語の関係は、そうあるべきである。」

本書全体を通してみると、柳井さんの話は、
主張の裏付けがあるとは限りませんし、
論理的とも言いがたいところもあります。

その多くは、いままで自分で戦ってきた中から得た経験論。

一般の人から見ると、単なる思い込みとしか
思えないような主張もあります。

しかし、そんな世間の声には耳も貸さず、常識にも縛られず、
己の信じる道を、理想の実現に向けて突き進むところが、
柳井さんのカリスマたる所以なのでしょう。

60歳を過ぎてもなお、枯れることのない柳井さんの
ベンチャースピリットには、頭がさがる思いです。

この本から何を活かすか?

  「ほとんどの日本人は、自分のことをまあまあ金持ちだと思っている。
  日本では平均的かもしれないけれど、世界のなかではかなり上。
  アジアだけに限定すれば、自分の生活レベルはトップクラスだろう―。
  (中略)これは、まったくの間違いである。」

これって、日本で1番の資産家の柳井さんらしい考えです。

柳井さんは日本で1番でも、世界の資産ランキングでは
100位前後だからの発言なのかもしれません。

しかし、お金があるとかないとか考えるときに、
殆どの日本人は、そんなグローバルな比較をしません。

柳井さんは危機感を駆り立てるためにこのように言っていますが、
私には、金を持っているかどうかを他人と比較しても、
あまり意味がないように思えます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 社会・国家・国際情勢 | 11:57 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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外資系金融の終わり

外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々
(2012/09/14)
藤沢 数希

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満足度★★★
付箋数:21

日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門
から約1年ぶりの、藤沢数希さんの著作。

  「本書では、世界同時金融危機、リーマン・ショック、
  ギリシャ・ショック、そしてユーロ危機に至る最近のマクロ経済学の
  重要なトピックの解説を縦糸に、そして、こうした経済環境のなかで
  激変する金融業界の赤裸々な内幕を横糸にして、
  これからの世界経済、そして日本経済の未来を考えていく。」

藤沢さんは見ている未来は、現在の外資系巨大金融機関が
世界経済を牛耳る時代が終わりを告げ、
代わりに無数のヘッジファンドや個人経営のブティック投資銀行が
主役となる時代です。

それは、リスクの一極集中から、リスクが分散された
金融市場を意味します。

個人的には、リスク分散は正しい方向だと思いますが、
ヘッジファンドの時代が来るのは想像できません。

それはヘッジファンドが身近な存在ではないからかもしれませんし、
日本という特殊な環境の中に身を置いているからなのかもしれません。

いずれにせよ藤沢さんは、現在、ヘッジファンドの
設立に向けて準備をしているそうです。

本書は、藤沢さんのブログ「金融日記」と比べると、
かなり表現は控えめ。

それでも一般書籍の中では、十分、シニカルな視点と
辛辣な表現が楽しめます。

例えば、藤沢さんは「FRBは世界最大のヘッジファンド」
だという見方をしています。

  「さて、バーナンキが運用する、この世界最大のヘッジファンドだが、
  パフォーマンスはじつは絶好調なのである。(中略)
  もし、バーナンキが通常のヘッジファンドの条件で “2・20”
  (マネジメント・フィーが2%で成功報酬が20%)で運用を
  引き受けたとしたら、報酬は年1兆円を軽く超えることになる。」

またユーロ問題については、こんなコメントも。

  「アメリカでは、貧乏人の住宅ローンを寄せ集めたMBSのクズを
  更に束ねたCDOが、急にアメリカ国債並のトリプルAの信用を
  得るという奇跡が起こっていた。
  日本では並程度の容姿の若い女を大量に寄せ集めて結成された
  アイドルグループAKB48が大ブレークし、プロデューサーの
  秋元康に巨万の富をもたらした。
  そしてヨーロッパでは、二流国家を寄せ集めて
  通貨をユーロに変えると、二流国家の金利も低下するという
  マジックが起こっていたのだ。
  “寄せ集める” というのは、どうやら七癖隠す不思議な力を
  持っているようなのだ。」

本書には藤沢さんお得意の、恋愛工学の話は、
あまり出て来ませんが、十分刺激的です。

年収200万円の人が多い時代に、年収2000万円のセールスや
アナリストを貧乏人と呼ぶ藤沢さん。

別世界から見る藤沢さんの視点を楽しんで読める人はいいですが、
そうでない人からは、妬みを買うことは間違いありません。

しかし、一般人からの嫉妬や反感があればあるほど、
藤沢さんはそのエネルギーを利用して、
一層、カリスマ度を高めていくような気がしますね。

この本から何を活かすか?

本書では、一部の表現が黒塗り(伏字)にされています。

これは過激な表現の自主規制なのでしょうか?

個人的には、隠すことで読みたいという欲望を掻き立て、
藤沢さんのブログ「金融日記」へ誘導したいのかなと
勘ぐってしまいました。

更に、ブログに行くと、有料メルマガがチラ見せされているので、
メールマガジン「週刊金融日記」へ誘導されてします。

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| マネー一般 | 06:33 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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コンサルタントの「決断力」

ビジネスを成功に導く!  コンサルタントの「決断力」 (PHPビジネス新書)ビジネスを成功に導く! コンサルタントの「決断力」 (PHPビジネス新書)
(2012/08/18)
野口 吉昭

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満足度★★★
付箋数:24

「決断力」って言われても、そもそも会社の中で、
重要な決断を下せるポジションにいないしな・・・・

若手のビジネスパーソンの中には、そう考える方も、
いるかもしれません。

しかし、本書で言及される「決断力」には、
自分で決断することはもちろんですが、
「相手に決断させる力」も含まれています。

なぜなら、タイトルに『コンサルタントの「決断力」』と
ある通り、コンサルタントは自分で決断するよりも、
クライアントに決断させることが仕事だからです。

ですから、本書で解説されるノウハウは、
自分が重要な決断をする場合に限らず、
部下が上司に決断させる場合や、
交渉で相手に決断させる場合などにも使えます。

さて、本書はHRインスティテュート代表、野口吉昭さんの
「コンサルタントの○○力」シリーズ第4弾。
(過去紹介記事はこちら → 第1弾第2弾第3弾

今回もコンサルタントならではの切り口で、
決断の本質に迫ります。

正しい決断、間違った決断、深い決断、浅い決断。

決断にも質の高いものから、低いものまでいろいろありますが、
その差は、一体、何なのでしょうか?

  「決断の本質は、決断そのものよりも
  決断にいたる決断プロセスにある。」

つまり、決断の差は、そのプロセスの差。

決断するためには、まず判断しなければなりません。

そして、適切に判断するためには、適切な判断材料が必要で、
同時に適切な判断軸を持っていなければなりません。

判断材料を揃えるためにベースになるのは、
判断材料を集めフレームワークを使って整理する力です。

判断軸を持つためには、自分の価値観や想いを
明確にする必要があります。

本書では、決断を次の5つのプロセスに分けて解説。

  STEP1 判断材料の収集
  STEP2 判断軸の設定
  STEP3 判断
  STEP4 決断
  STEP5 実行

もう少し詳しく言うと、STEP1は更に4段階、
STEP5は更に2段階に分かれ、全部で9段階に分けるのが
本書で説明される正式な決断へのプロセスです。

また、もっと本質に迫る決断をするためには
ロジカルシンキングだけでなく、
「直観力」が必要であることにも野口さんは言及しています。

「直感力」ではなく、「直観力」です。

ちなみに、「直感」はいわゆるインスピレーションで、
「直観」は知識や経験があって出てくるものです。

私たち日本人は、自分で決断をしないとよく言われますが、
それは欧米人と違って、小さい頃からディシジョンメイキングの
練習をしていないからでしょう。

大きな決断をするのも、日頃の小さな決断の積み重ね。

まずは、本書を読んで決断のプロセスを学び、
小決断の精度を上げるのが最初の一歩です。

この本から何を活かすか?

あまり、決断力とは関係がありませんが、
本書では日本で諜報活動を行ったソ連のスパイ、
リヒャルト・ゾルゲさんが使った、
相手から情報を聞き出す術が紹介されていました。

聞き出したい情報を相手が言い淀むと、

  「あなたは知らないのですか?」

とわざと挑発的な質問をしたそうです。

体面を重んじる人、プライドが高い人には効きそうですね。

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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 06:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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静かなる大恐慌

静かなる大恐慌 (集英社新書)静かなる大恐慌 (集英社新書)
(2012/09/14)
柴山 桂太

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満足度★★★★
付箋数:27

グローバル化、グローバル化、グローバル化・・・

私たちは幾度となくこの言葉を聞き、日本経済が再生するには、
今後、更なるグローバル化が必要だと刷り込まれています。

しかし、日本や世界にとって、本当にグローバル化は
正しい選択なのでしょうか?

実は、世界は過去にもグローバル化を進めた時期があります。

それは今からおよそ100年前。
これが第1次グローバル化の時代。

その時は、行き過ぎたグローバル化に歯止めがかからず、
最終的には第1次世界大戦と大恐慌によって終りを迎え、
その後50年以上、世界は脱グローバル化の方向に進みました。

  「グローバル化は、一度始まったら一直線で進む不可逆的な
  プロセスではない、ということ。
  歴史を見る限り、グローバル化はある時点で、
  必ず反転する局面を迎えるということ。」

本書の著者、柴山桂太さんは、私たちが最近まで当たり前だと
考えていた「第2次グローバル化」は終りを迎えたと言います。

グローバル化の行き着く先は、社会の不安定化と経済の脆弱化。

今回の転機は2008年のリーマン・ショックでした。

そして、大きく振れた振り子が揺り戻すように、
世界は今後数10年にわたり、脱グローバル化の方向に進むと
予想しています。

グローバル化は経済成長と引換に、大きな不安定さをもたらします。

逆に言うと、世界は不安定さを「はずみ車」のように動力として、
経済を成長させていたとも考えられます。

不安定はリスクであり、リスクはリターンの源泉ですから、
投資の原理から考えても、納得がいきますね。

しかし、個人でも、企業でも、国家でも、
許容できるリスクには限界があります。

世界経済が、許容以上のリスクを取った結果が、
リーマン・ショックなのでしょう。

本書では、経済からの単一的な視点ではなく、
政治、歴史、思想など複数の視点から、
現在進行中の「静かなる大恐慌」を立体的に捉えます。

そしてコナンドラムだらけの世界経済の1つ1つの動きを、
見事につなぎ合わせ、そのつながりを可視化しています。

柴山さんの語り口は、あくまで冷静ですが、
バラバラだった点と点がつながり、
今まで見えなかった像が浮かび上がってくる様は、
上質な推理小説を読んでいるような興奮があります。

これから脱グローバル化が進む中で、
日本はハードランディングを避けられるのか?

そして、グローバル化とセットで求められていた、
従来の「小さな政府」ではなく、
「大きな政府」を目指すべきではないのか?

柴山さんの本では、中野剛志さんとの共著、
グローバル恐慌の真相」も良かったですが、
本書はそれを上回る良書です。

グローバル化が当たり前だと考えていた私に、
世界を深く読み取る視点を与えてくれました。

この本から何を活かすか?

グローバリゼーションに対して、警鐘をならした思想家が、
カール・ポラニーさん。

グローバル資本主義の危険性を著書「大転換」の中で
指摘しているようです。

古典的名著と言われていますが、内容が難しいことと、
その600ページ超の分厚さから、私は読むのを避けていました。

この本は、どう見ても読むのを挫折しそうなので、
まずは図書館から借りてみようと思います。

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| 経済・行動経済学 | 11:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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現場力の教科書

現場力の教科書 (光文社新書) 現場力の教科書 (光文社新書)
(2012/09/14)
遠藤 功

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満足度★★★★
付箋数:25

本書は遠藤功さんが、早稲田大学ビジネススクールで
2003年から担当する大人気の講義、
「組織のオペレーション」を書籍化したものです。

「組織のオペレーション」を、わかりやすく言うと「現場力」。
これこそが遠藤さんのライフワークです。

遠藤さんといえば、「見える化」という言葉の生みの親ですが、
「見える化」も「現場力」を大事にするからこそ、
生まれた1つのオペレーションなのでしょう。

ところで、私たちは「あの人は現場を知らない」とか、
「現場が一番大事」などと表現しますが、
一体どこを指して「現場」というのでしょうか?

これは単に製造業の工場だけを指す言葉ではありません。

営業の現場、開発の現場、サービスの現場・・・

現場はいたるところに存在します。

本書で遠藤さんは、「現場」を
「価値創造に関わるすべての職場」と定義します。

「現場」は、コスト低減や効率化に取り組む
「コストセンター」の役割以外にも、
新たな価値を生み出す「バリューセンター」の役目も担います。

そして、競争戦略と相互に影響し、他社に真似できない
「オペレーショナル・エクセレンス」を実現するのが「現場」です。

本書では、早稲田大学ビジネススクールで行われる
「現場力」についての15回の講義+3回の補講、
計18回の講義を可能な限り忠実に紙面に再現しています。

本講義それぞれにはケーススタディがセットされ、
花王、トヨタ、ヤマト運輸、旭山動物園、コマツ、テッセイ、
JR東日本、イトーヨーカ堂などの事例が紹介されています。

「教科書」と銘打つだけあって、本書ではどのようにすると、
競争力の源泉ともなる「現場力」に磨きをかけられるかが、
体系的に学べます。

いくら素晴らしい戦略を立てても、それを実行する
「現場力」が弱ければ、絵に描いた餅にしかなりませんから、
現場のオペレーション強化は、すべての企業にとって
重要なテーマです。

しかし、今まで「現場力」の強化について書かれた
教科書はほとんどありませんでしたから、
ケーススタディでの具体的な取り組みを理解しながら、
「現場力」の本質に迫る本書は貴重だと思います。

また、本講義の第14講が『現場力と「見える化」』、
第15講が『「見える化」の落とし穴』となっているのが、
遠藤さんらしいところだと思います。

ここでは、「見える化」の必要性を理解し、
実際に取り組んでも成果が出ない企業の
3つの原因が指摘されています。

  原因1. 「見える化」そのものが目的化している。
  原因2. 「悪い情報」や「兆候」が見えるようになっていない。
  原因3. 顧客志向がなく、見る側への配慮が欠けている。

「見える化」に取り組んだにも関わらず、
いまひとつ成果が上がらなかった企業や部署は、
この3つの落とし穴に陥っていないか、
チェックしてみると良いでしょう。

この本から何を活かすか?

本書で、「現場力」がある企業として、
第8講と第10講で2度も取り上げられていた会社が「テッセイ」。

「テッセイ」は東北新幹線などの車両清掃業務を担う、
JR東日本のグループ会社です。

この会社は、7分という世界最速のスピードで、
完璧な清掃をすることで注目を集めているようです。

そういえば、遠藤さんの著書でテッセイについて書かれた
新幹線お掃除の天使たち」という本がありました。

この本、気になってはいたのですが、読みそびれていました。

本書のケーススタディの詳細版として、
こちらも読んでみようと思います。

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| 経営・戦略 | 06:47 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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プロ法律家のビジネス成功術

プロ法律家のビジネス成功術 (PHPビジネス新書)プロ法律家のビジネス成功術 (PHPビジネス新書)
(2012/08/18)
金森 重樹

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満足度★★★★
付箋数:23

  「自伝『お金の味』の読者から、25歳のフリーターで
  1.2億円の借金を負って、どうやってそのお金を返したのかという
  問い合わせを多数いただいたので、お答えします。
  行政書士で稼ぎました。この3600日ほどの間、
  いかにして行政書士業を展開してきたかをまとめてみました。」

金森重樹さんの、行政書士業についてまとめた本は、
2004年に刊行された「超・営業法」がありますが、本書はその続編。

ただし、いずれも本当の意味の行政書士本ではなく、
中身はマーケティング本です。

金森さんが、行政書士の資格を持っていることに偽りはありませんが、
儲けの源泉はマーケティングのノウハウです。

実務家の金森さんが、あえて行政書士という肩書を語るのは、
「行政書士なのに儲けている」という世間の一般常識に反する
刺激的な情報を与え、注目を集めたいからでしょう。

きっと金森さんのマーケティング能力を持ってすれば、
どんな士業でビジネスをしても、市場の歪みや偏りを見つけて、
同じように成功していることと思います。

  PART1  成功への心構えとメカニズム
  PART2  「資格」だけで食えるほど甘くない
  PART3  「お金・情報・金」が集中するビジネス戦略
  PART4  ベンリで効果的な集客方法
  PART5  価値の再定義でさらに大きく稼ぐ

本書では一番最初に、「お金を捨てる勇気を持つ」ことの大切さが
語られています。

これはリスクを取ることの重要性を説いたもので、
過去の著書でも「札束に火をつけて燃やせ」と
何度も繰り返し語られています。

しかし、これを読んで闇雲に広告費を投入するだけでは、
ビジネスとして成り立ちません。

「札束に火をつけて燃やす」裏には、緻密な計算が必要なのです。

「理詰め」で計算し尽くすことと、「札束に火をつけて燃やす」のは、
ビジネスで成功するための両輪。

どちらが欠けても、ビジネスからの撤退を余儀なくされます。

理詰めで計算出来ない人が、その気になって
広告費を湯水のように使ってもバカを見るだけです。

  「数千万円程度は平気な顔をして、どぶに捨てるリスクを取る
  必要があります。誰も成功を保証しない自己責任原則の中で、
  ごくごくシンプルなルールを守る度胸がある人間は
  実際はほとんどいないから、僕のノウハウを100%オープンにしても
  どうということはありません。模倣してください。どうぞ。どうぞ。」

本書でも金森節が冴え渡っていますね。

金森さんの自信に満ち溢れ、刺激的な言葉で綴られた文章には、
人を惹きつけ煽動する魔力があります。

ですから、自分は金森さんの手法の何が真似できて、
何が真似できないのかを冷静に考えて読む必要がありそうです。

また、本書で金森さんは、行政書士の仕事を再定義し、
自分の強みを生かせる市場で、自分のルールで戦うことの
重要性を語っています。

これはマーケティングの原則そのものであり、
ビジネスで成功するための思考法ですから、
どんな業種の人が読んでも参考になる部分だと思います。

この本から何を活かすか?

本書で、私の目を引いたのは、金森さんが最近着手している事業。

金森さんは、最近、東アジアの某国で「金鉱開発」をやってるそうです。
もちろんこの事業も、金森さんは自分でリスク計算して進出。

更には、アフリカの某国でも金採掘の話が来ているそうです。

最近は金森さんのメルマガ「回天の力学」の更新も滞っていますから、
こういった近況報告が聞けるのは、嬉しいですね。

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| マーケティング・営業 | 10:23 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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「持たない」ビジネス 儲けのカラクリ

「持たない」ビジネス 儲けのカラクリ (角川oneテーマ21)「持たない」ビジネス 儲けのカラクリ (角川oneテーマ21)
(2012/09/10)
金子 哲雄

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満足度★★★
付箋数:17

2012年10月2日、肺カルチノイドのため41歳の若さで急逝した
流通ジャーナリストの金子哲雄さん。

亡くなる直前まで、病気をひた隠しにて仕事をしていたため、
テレビ番組の共演者でも、金子さんの病状が
そこまで悪化していたことは気づかなかったといいます。

死を悟った金子さんは、生前中に葬儀や墓などを自ら準備。

そして、金子さんの通夜の参列者に宛てた手紙が、
あまりにもスゴイとネット上でも話題になりました。

金子さんを知っている方も、知らない方も、
好きだっだ方も、嫌いだった方も、
もし、この手紙をまだ読んでいなければ、
ぜひ読んでください。

  ・日刊スポーツの記事「金子哲雄さん、通夜参列者に手紙」

自分の死を前向きに捉えた潔さと、
そのユーモアと気配りに、心を打たれます。

さて、本書は金子さんの遺作です。

154ページの薄い本ですが、病気をおして最後まで地道に取材して、
執筆した執念の書き下ろし作品です。

個人も企業も、資産を持つことがリスクになる時代が到来。

個人では、マイホーム「購入」と「賃貸」の比較。
企業では、土地、店舗、工場などを持たない経営の躍進。

何も持たないことは、すべてを持つことに通じるのかもしれません。

しかし、行き過ぎた「持たない経営」は、
見方によっては経済にマイナスに働きます。

金子さんは、これからの時代を生き残っていくために、
持たないことの必要性を認めつつも、持たな過ぎることの弊害もあげ、
一方向へドライブがかかっていくことに警鐘を鳴らしています。

何も知らずに本書だけを読むと、正直に言って、
特に目新しい主張のないビジネス書のように思えます。

しかし、「金子哲雄」という一人の人生という文脈の中で、
最後の仕事として書き上げた本として読むと、
その短い文章からも「伝えたい」という気迫が感じられます。

本書には、「まえがき」がありません。

新書の中には、「まえがき」がない本もありますが、
本を手にとってもらうツカミとして、
「まえがき」がどれだけ重要な役目を果たすのかを、
金子さんが知らないはずがありません。

それにもかかわらず、「まえがき」なしに、
すぐに本文に入っているのは、自分の命が尽きる前に、
伝えたいことをすべて書き切りたいという、
強い想いがあったのかもしれません。

本当に惜しい人を亡くしました。
ご冥福をお祈りします。

この本から何を活かすか?

  「営業力で人間グーグル化を目指す」

これは、勝間和代さんが「効率が10倍アップする新・知的生産術
で書いた「グーグル化」とは意味が違います。

金子さんが言う「人間グーグル化」とは、
人が気になったことを、まずはグーグル検索するように、
周囲の人から、1番最初に相談される「ファーストゲート」に
なるということです。

金子さん自身も、「人間グーグル化」していました。

あるテレビ番組で財布を評論するコメンテーターを探していた際に、
財布の専門家ではないにもかかわらず、
「まず流通ジャーナリストの金子さんに聞いてみよう」
ということになり、番組出演したそうです。

この「人間グーグル化」の鍵は「営業力」。

  「業種・業態に関係なく、働く一人一人は
  いま一度この営業力の大切さを見直してください。
  資産を保有しない人生で、もっとも頼もしい武器になることでしょう。」

金子さん、本当に営業力に優れた人でしたね。

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| ビジネス一般・ストーリー | 06:45 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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ビジネススキル・イノベーション

ビジネススキル・イノベーション ― 「時間×思考×直感」67のパワフルな技術ビジネススキル・イノベーション ― 「時間×思考×直感」67のパワフルな技術
(2012/08/30)
横田 尚哉

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満足度★★★
付箋数:25

  「いろいろとスキルを積み上げてきたのに、なぜうまくいかないのか。
  それは従来のスキルが古くなってしまったからです。(中略)
  
  変化の激しい時代に求められているのは、本質をつかむ力です。
  物事の本質をつかみ、環境の変化に合わせてスキルを
  アレンジしていけば、従来のようにスキルの陳腐化に悩んだり、
  流行りのスキルを追いかけて自分をすり減らすこともなくなります。」

本書で横田尚哉さんが説明するのは、本質をつかむ力。

それは、「ファンクショナル・アプローチ」をビジネス全体に
応用することで身につけられる力です。

当ブログでは、過去に2冊の「ファンクショナル・アプローチ」本を
紹介しています。

  ・ワンランク上の問題解決の技術《実践編》
  ・問題解決のためのファンクショナル・アプローチ入門

これらは、いずれも横田さんの著書で、
「ファンクショナル・アプローチ」の手法を解説した本でした。

ちなみに「ファンクショナル・アプローチ」とは、
「これは誰のため?」、「これは何のため?」を追求して、
求められている機能(ファンクション)に分解して、
問題解決に当たる手法です。

本書ではその手法を、「時間」、「思考」、「感性」の
3つの分野で応用し、67の実践的なスキルに落とし込みました。

例えば、会議の議事録。

  「会議のたびに詳細な議事録を作成する会社もありますが、
  そうした議事録が活用される場面をほとんど見たことがありません。」

議事録の機能は、各アジェンダに対して、
どのような結論が出たかを記録すること。

あまり途中で出た意見を長々と記録しても、意味がありません。

であるならば、議事録の機能を持たせた「運営シート」で
議事録を兼用することができます。

「運営シート」には、あらかじめアジェンダを記入しておき、
会議の進行に沿って出た「結論」、「期日」、「担当」を
記入していくと、これがそのまま議事録になります。

会議で出た意見は、各アジェンダに対して、
要点をまとめて、それぞれ最大1行だけ記載します。

この「運営シート」では、最初のアジェンダの設定がキモ。

例えば「ロゴデザインについて」という議題の書き方をしません。

「ロゴデザインについて、採用案を決める」という書き方で、
会議の目的が明確になるようにアジェンダを設定します。

会議自体は、「運営シート」に沿って進め、
そこに出た結論をシンプルに記入していきますから、
会議が終わったと同時に議事録機能を持ったペーパーが
完成しているのです。

また、本書は従来のビジネススキル本と異なり、
「感性」を発揮することに注目していることが特徴です。

  「過去に起きた出来事は、知性で分析することができます。
  知識と論理のスキルがあれば、原因の追求はそれほど
  難しいことではない。
  実際にそれを得意にしているビジネスパーソンは大勢いいます。

  ただ、知性で未来を思い描くことはできません。
  不確かな未来にビジョンを描けるのは感性だけです。
  新しいものを生み出そうというとき私たちが
  発揮しなければならないのは、知性ではなく感性のスキル、
  さらにいえば直感なのです。」

この本から何を活かすか?

  「0.5秒トレーニングで感性を磨く」

本書で横田さんが勧める感性トレーニングの1つが、
「ランチを食べに店に入ったら、0.5秒で
注文するメニューを決める」という方法です。

ランチメニューにかぎらず、日常生活での様々な判断を、
0.5秒で行うことで、情報を右脳的に処理する感性が
鍛えられるようです。

このトレーニングなら、今日からすぐに実践できそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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頭の中は最強の実験室

頭の中は最強の実験室: 学問の常識を揺るがした思考実験頭の中は最強の実験室: 学問の常識を揺るがした思考実験
(2012/08/10)
榛葉 豊

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満足度★★★★
付箋数:25

  「あなたは邪悪な科学者に拉致され、手術されてしまった。
  あなたの脳は身体から取り出され、脳を生かしておくための
  培養液の入った水槽に入れられている。
  あなたの脳から出ている神経は、高性能コンピュータに接続され、
  コンピュータはあなたの神経に、あたかもあなたが外界を
  平常どおりに知覚しているような電気化学的パルスを与えている。」

どこかで聞いたことがあるような設定ですよね。

実はこの話、映画「マトリックス」のモチーフになったとも言われる、
アメリカの分析哲学者ヒラリー・パトナムさんが考えた、
「水槽の脳」と呼ばれる思考実験です。

映画で言うと、私の大好きな「未来世紀ブラジル」なんかにも
通じるところがあります。

さて、パトナムさんの思考実験の続きです。

  「邪悪な科学者は、彼以外のすべての人間に対して手術をして、
  みんな水槽の脳にしてしまっているかもしれない。
  友人と会話しているのも、コンピュータの見せている
  幻覚を通じてなのかもしれない。
  あなたが水槽の脳ではないとするなら、
  どうやったらそれを知ることができるであろうか・・・・」

私が、今こうしてブログを書いているのも、
本当は水槽の脳がコンピュータによって見せられた
バーチャルな世界なのかもしれません。

本書は、このような有名な20の思考実験を紹介する本です。

哲学から数学や物理学まで、文系分野・理系分野をまたぎ、
古今東西の興味深い思考実験が紹介されています。

数年前にマイケル・サンデル教授が
これからの「正義」の話をしよう』の中で紹介し、
有名になった「トロッコ問題」の思考実験も登場します。

ところで、なぜ思考実験が用いられるのでしょうか?

思考実験は、理論構築や仮説検証の手法。

だったら、本当に実験した方がいいようにも思えますが、
現実的にはそうもいきません。

原理的・技術的に不可能であったり、倫理的に問題がある
テーマでも思考実験なら可能で、その概念についての考え方を
浮き彫りにできるのです。

  「あなたも思考実験してみよう!」

著者の榛葉豊さんは、本書を読んだ後は、
身の回り問題を使って思考実験をすることを勧めています。

  「もしあなたが浮気をしたら・・・」

これも立派な思考実験。

技術的・倫理的に問題があっても、思考の中だけなら問題ありません。

単なる妄想ではありませんから、思考実験では、
帰謬法を使ってあなたの浮気を突き止めようとする
配偶者の追求から逃れなければなりません。

ちなみに、思考実験の設定は「単純」で「極端」な方が
いいようです。

そして、想像上の「アリーナ」を設定し、
「プレーヤー」を登場させます。

アリーナの条件、プレーヤーの行動反応、
そして検証しようとする理論にしたがって「ルール」を規定して、
思考実験の開始です。

この本から何を活かすか?

  「舌切り雀」も思考実験だった。

舌切り雀は、心優しいおじいさんが、
小さなつづらをもらって帰ると小判がザクザクで、
欲張りなおばあさんが、大きなつづらをもらって帰ると、
中からムカデやクモやヘビが出てきたという話でした。

しかし、雀はおじいさんやおばあさんの考えを
予知して中身を入れ替えていた・・・

この予知の部分を付け加えることで、
「ニューカム問題」と呼ばれる思考実験とそっくりになるようです。

これは、人間が行う選択の原理として、「優越戦略」と
「期待効用最大原理」のどちらが妥当かを問う思考実験。

そう考えると、「ウサギとカメ」や「浦島太郎」、「桃太郎」など
他の昔話も、思考実験として使えそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 06:45 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ワーク・シフト

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉
(2012/07/28)
リンダ・グラットン

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満足度★★★
付箋数:24

2025年、あなたはどんな働き方をしていますか?

今から十数年先の未来です。

漫然と過ごし、暗い未来を迎えるのか?

その姿は、いつも時間に追われ、孤独にさいなまれ、
繁栄から閉め出された未来像です。

それとも、主体的に明るい未来を築くのか?

こちらの明るい未来予想図は、
コ・クリエーションで大きな仕事をやり遂げ、
共感とバランスのある人生を送り、ミニ起業家が活躍します。

ロンドン・ビジネススクール教授で、経営組織論の世界的権威、
リンダ・グラットンさんは、本書で2025年の働き方を描き出します。

その未来は、次の5つの要因から形づくられます。

  要因1. テクノロジーの進化
  要因2. グローバル化の進展
  要因3. 人口構成の変化と長寿化
  要因4. 社会の変化
  要因5. エネルギー・環境問題の深刻化

これらの変化を漫然と迎え入れるのか、
それとも主体的に対応するのかで、2025年の未来は変わります。

グラットンさんは、ロンドン・ビジネススクールで立ち上げた
「働き方の未来コンソーシアム」で集まった未来予測を、
2025年に働く個人の「ストーリー」という形で示します。

そこには、暗い未来から明るい未来まで、
何種類ものストーリーがリアルに描かれています。

中には、多少独断的に予想されたものもありますが、
そのほとんどはデータで裏付けされた未来予測で、
経営組織論の専門家が描いた精密な予測という印象を受けます。

それでは、2025年のワーストケースシナリオと
ベストケースシナリオへの分岐点はいつなのか?

もちろん2025年の直前になって、暗い未来と明るい未来へ、
突如、仕分けされるわけではありません。

必要なのは、「今」から未来について考え、行動すること。

グラットンさんは、明るい未来のために、
本書で3つの働き方のシフトを提唱します。

第1のシフトは、ゼネラリストから「連続スペシャリスト」へ。

これは1つの分野のスペシャリストに留まらず、
移行と脱皮を繰り返し、専門技能を連続的に習得します。

第2のシフトは、孤独な競争から「協力して起こすイノベーション」へ。

個人主義と競争原理という常識を問い直し、
協力できる人的ネットワークを意識的に作ります。 

第3のシフトは、大量消費から「情熱を傾けられる経験」へ。

これは所得と消費を目的とした職業人生から脱し、
バランスのとれた働き方を選択します。

グラットンさんの示すワークシフトは、
いずれも簡単なものではありません。

しかし、私たちの未来の選択肢は明らかに増えそうですから、
何も考えず流されて2025年を迎えるのと、
主体的にワークシフトするのでは、
その未来に大きな違いが生じることは間違えありません。

本書は、読む人の年齢によって感じ方が、
かなり違うように思えます。

20代、30代の人は、本書のシナリオが現実のものとなる
可能性がありますから、ワークシフトを自分事として
読むことができるでしょう。

一方、40代以上の人にとっては、自分の未来のこともありますが、
次世代へどうつなぐかという視点で、本書を読むことができます。

この本から何を活かすか?

  「未来の世界では、広く浅い知識をもっているだけでは
  価値を生み出せなくなり、知識の深さが求められるようになる。
  孤立した状態で、そういう高度な専門知識が身につくことは考えづらい。
  アドバイスと支援を与えてくれる比較的少人数の
  ブレーン集団が不可欠だ。
  それが本書で言う『ポッセ(同じ志をもつ仲間)』である。」

ポッセとは西部劇などに出てくる治安を守る自警団。

これから未来に向けて、自分のポッセをつくっていく。
面白そうですね。

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| 仕事術・スキルアップ・キャリア | 06:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「心がボロボロ」がスーッとラクになる本

「心がボロボロ」がスーッとラクになる本「心がボロボロ」がスーッとラクになる本
(2012/10/02)
水島 広子

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満足度★★★★
付箋数:22

さくら舎さんから献本いただきました。ありがとうございます。

「頑張りすぎ」と「頑張る」の違いって、何かわかりますか?

私は、てっきり「頑張る」のが行き過ぎたのが
「頑張りすぎ」だと思っていました。

要するに、この2つの違いは、「量」の違いだと考えていました。

しかし、本書の著者で精神科医の水島広子さんの説明は違います。

  「“頑張りすぎ” と “頑張る” は “質的” に違うものなのです。」

では、どのように「質」が違うのか?

「頑張る」とは、「自分ができるだけ頑張る」こと。

こちらは、頑張ることで達成感が得られ、
もし、やり遂げられなくても、自分の頑張りを感じることができます。

一方、「頑張りすぎ」は、どれほど頑張っても
「足りないと感じてしまう」心の状態。

こちらは、いくら頑張っても達成感を得られませんから、
「もっと頑張らなければ」、「まだ頑張りが足りない」と感じ、
どこまで行っても歯止めが効きません。

そうして頑張りがコントロールできなくなると、
次第に「心がボロボロ」になっていきます。

ですから「心がボロボロ」から脱するには、
「足りないと感じる心」を手放すことが大切のようです。

「心がボロボロ」と感じている人は、例外なく「頑張りすぎ」。

本書は、そんな「心がボロボロ」になっている人に、
「足りない心」を手放して、もっとラクに生きる方法を示します。

現時点で、ボロボロになっていない人でも、
次のようなタイプの人は要注意です。

  一人で抱え込んでしまう人
  やらされている感が強い人
  出口が見えないと感じている人

これらの人は、「心がボロボロ」になっていく予備軍。

そして、「心がボロボロ」になってくると、
集中力も低下しミスが増えて悪循環に陥り、
最悪の場合、うつ病を患ってしまう可能性もあるようです。

本書では、「心がボロボロ」になっている人や、
その予備軍の人に43の処方箋を示します。

  ・他人の「裏切り」によって傷つけられたら・・・
  ・「孤独感」で押しつぶされそうなときの対処法
  ・ひどい上司に傷つけられない方法
  ・職場いじめなどで居心地が悪い・・・
  ・他人に自分を否定されたとき

本書では、このような、他人から心をボロボロにされない
「心の守り方」も示されています。

ボロボロにはなっていなくても、精神的にちょっとキツイ
と感じた時点で、本書を読むのがいいと思います。

  「心がボロボロになったときは、生き方を変えるとき」

そして、本書を読んでも、肩の力を抜いて
ラクに生きる考え方に切り替えられない人は、
本当にうつ病になっている疑いもあるようですから、
一度専門家に診てもらった方がいいかもしれません。

この本から何を活かすか?

  完璧主義とは、「気を散らしている」現象

「もし○○ができなかったらどうしよう」と考える完璧主義は、
結果を気にして不安にかられ、気が散っている状態のようです。

ですから、完璧主義を手放して、目の前の仕事に心を込めて
丁寧に働くように切り替えた方がいいと、水島さんは説明しています。

「何をするべきか」ではなく「どうあるべきか」に注目すべきだと。

私は、完璧主義ではありませんが、
何をするかの「To Do List」ではなく、
どうあるかの「To Be List」を作ってみようと思います。

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| 心に効く本 | 06:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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お金持ちの「投資家脳」、貧乏人の「労働脳」

お金持ちの「投資家脳」、貧乏人の「労働脳」 ――本物のお金持ちしか知らない55の法則お金持ちの「投資家脳」、貧乏人の「労働脳」 ――本物のお金持ちしか知らない55の法則
(2012/08/23)
世野いっせい

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満足度★★★
付箋数:22

  「ちょっと考えてみてください。
  たとえば、1億円利益を出す予定が、結果として5億円儲けたというのと、
  同じく1億円利益を出す予定が、結果として9500万円の儲けだった、
  というのでは、どちらがいいと思いますか?」

このように質問するのは、本書の著者、世野いっせいさん。

現役の日本人投資家で、米国不動産を中心に資産を築き、
年間の不労所得は3億円を超える方です。

日本の不良債権を買収する仕事にも携わり、
14年間、いわゆる「ハゲタカ」として、活動した経験もあるそうです。

世野さんが、本書で解説するのが、お金持ちの思考法。

お金持ちの考え方を「投資家脳」、
一般の人の考え方を「労働脳」として、
その考え方やマインドの違いを説明します。

冒頭の問いに対して、世野さんは次のように答えています。

  「たしかに、金額だけ考えると、5億円もの利益をあげたほうが
  より “成功” したように思えるでしょう。
  けれど、私たち “投資家” はそうは考えません。
  むしろ、後者のほうを “よし” とするのです。
  なぜなら、常に “いかに的(自分の想定する結果)に
  近づけることができるか” ということを第一に考えるからです。」

「投資家脳」で見ると、利益の金額ではなく、
予定していた金額からのブレが大切のようです。

なぜなら、ブレが大きいと、今回はたまたま予定より4億円多い利益に
なったかもしれませんが、その逆のマイナス4億円ということも
ありえるからです。

投資で失敗する人には、儲かったときは原因を分析せず、
自分の実力と勘違いして投資金額を増やす傾向があります。

そして、最後には破綻するのが典型的なパターンですから、
世野さんが言っていることには、説得力がありますね。

更に、世野さんは、「投資家脳」と「労働脳」の違いを示す例として、
もう1つ問いを用意しています。

  「目の前に2台のレース用の車があるとします。
  1台の車(これをA車とします)は、これまで1度も
  故障したことはありません。5年間無事故、無故障で動いて、
  いい記録を出してゴールしています。
  一方、もう1台の車(これをB車とします)は、
  コーナーにくるたびに故障をして、そのたびに修理をしています。
  修理しては走り、修理しては走るという状態なので、
  A車に比べると記録はそれほどいいとは言えません。
  けれど、毎回必ずゴールは決めています。
  それでは、問題です。どちらか1台を買うとしたら、
  あなたはA車とB車、どちらを選びますか?」

この問題、投資家である世野さんなら、「B車」を選ぶようです。

なぜなら、B車はリスクが見えているのに対し、
A車はリスクが見えていないから。

私には、このように問題として出されると、「B車」と答える人でも、
実際には、つい「A車」を選んでしまう場合が多いように思えます。

例えば、投資信託や自動売買プログラムで、
一貫して利益を伸ばしている(ように見える)成績を見ると、
自分が投資しても、同じような成績が出ると思ってしまう。

しかし、いざ自分で投資してみると、その直後から成績が悪化する。

もし、そんな経験をしたことがあるなら、自分では意識せずに、
リスクの見えない「A車」を選んでいるのかもしれません。

そのリスクを見ようとせず、「運がなかった」で片付けてしまう人は、
結局、同じことを何度も繰り返してしまうのです。

本書で世野さんは、投資家の思考法を55の法則にまとめています。

よくありがちな本に見えるかもしれませが、
本物の投資家としての世野さんの片鱗が、随所に見えました。

この本から何を活かすか?

投資家は、必ず「出口」を設定します。

会社を立ち上げた場合の出口は4つ。

「上場」、「売却」、「精算」、「継承」

世野さんが会社をスタートさせるときには、
「最終的にはどこに売却できるのが一番いいか?」
を考えるそうです。

つまり、トヨタになるのを目指すのではなく、
トヨタが欲しがる会社を目指すのだそうです。

この考えは、私には新鮮でした。

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| マネー一般 | 06:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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伝説のコンサルタントが教える あまりにやさしい会計の本

伝説のコンサルタントが教える あまりにやさしい会計の本伝説のコンサルタントが教える あまりにやさしい会計の本
(2012/09/07)
後 正武

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満足度★★★
付箋数:23

  「世にある会計・経理の本は、数字が苦手な人を意識しつつ、
  専門の立場から知識をいかに伝えるか、
  それなりの工夫をしているはずです。
  けれども、その多くは、簡単すぎて実務に適用するには
  不十分であったり、逆に難しすぎて初心者には
  理解しにくいものになっているように思われます。」

このように語るのは、本書の著者、後正武さん。

本書は会計の専門家の書いた本ではなく、
経営コンサルタントが書いた会計の本です。

後さんは、決算書を読むことが難しく感じる理由を2つ挙げています。

1つは、独特で難解な会計用語があること。

もう1つは、公式や比率を記憶してあてはめようとする
指導や学習の姿勢があること。

そこで、本書では従来の会計本の簡単すぎと難しすぎの
ギャップを埋めつつ、理解しにくい2つの理由に陥らないように
解説することを試みています。

「独特で難解な会計用語」を避けるために、
例えば、限界利益は貢献利益へ、変動費は比例費へ、
固定費は期間費用へと、用語を置き換えて説明がなされています。

これは、まったく会計を勉強していない人や、
会計用語に違和感を持っている人には、理解しやすいと思いますが、
既に会計用語に馴染んでいる人には、
かえってわかりにくいと感じるかもしれません。

また、「公式や比率を記憶してあてはめない」ために、
損益分岐点は費用が1種類しかない場合から、段階的に説明されています。

例えば、りんご1個の売価が100円で、仕入れが60円だったとします。

このとき1個売った場合の利益は40円。

仮に、かかる経費がアルバイトの売り子を雇う人件費
1日8000円だけだったら、1日に何個売れば利益が出るか?

もちろん、8000円÷40円=200個。

これが利益と損失の別れ目の、初歩的な損益分岐点です。

本書では、ここからスタートし、まず概念を理解してから、
経費の種類や利益から控除する項目を増やし、もう少し複雑な場合でも
損益分岐点を計算できるよう、ステップ・バイ・ステップで解説します。

説明は、経営コンサルタントの尊益先生と、
若手社員の経太くんと有価さんという、
先生役と生徒役のキャラクターを登場させ会話形式で進みます。

会計をほとんど知らないシロウトがゼロから始め、
理解していくプロセスをたどり、最終的には決算書から
会社のストーリーを読めるようになるところまでを目指します。

  chapter1  損益分岐点は小学4年生の算数で理解できる
  chapter2  損益計算書を読む
  chapter3  貸借対照表を読む
  chapter4  連結財務諸表で会社の全容が見える
  chapter5  キャッシュ・フローを正しく理解する
  chapter6  キャッシュ・フロー徹底解説

本書で掲載される演習は、後さんが経営分析セミナーで
実際に使っている問題を改題したもの。

多くの人に実践に耐えている実績があるようです。

本書は、所々にコンサルタントらしい目線が感じられるので、
他の会計本とはちょっと違う、興味深い本でした。

この本から何を活かすか?

日産とトヨタの損益計算書を、どう比較するか?

  「さて、これだけ規模が違う両社を比較するには、
  少し工夫が必要だ。(中略)
  “比較” する時には、ただなんとなく比較するのはダメで、
  ちゃんと “比較できるようにして比較する” ことが必要だ。」

本書では、日産とトヨタを比較するために、
「トヨタの生産台数が日産並の生産台数だったら」と仮定して、
縮小補正して2社の効率を比較しています。

最終的に行き着くところは同じでも、
このアプローチの仕方が、他の会計本と違うところです。

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| 会計・ファイナンス・企業分析 | 06:43 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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カーネル・サンダースの教え

カーネル・サンダースの教え 人生は何度でも勝負できる!カーネル・サンダースの教え 人生は何度でも勝負できる!
(2012/09/07)
中野 明

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満足度★★★
付箋数:20

本書は「カーネルおじさん」として世界中で親しまれている、
ケンタッキーフライドチキンの創設者、
ハーランド・デビッド・サンダースさんの生涯を綴った本です。

サンダースさんと言えば、最近では、
65歳からKFCを起業したということで、
「何歳からでも起業できる」ことを示す象徴として、
多くのビジネス書でも紹介されています。

しかし、その手の本ではサンダースさんの人物像もそこそこに、
象徴的なエピソードを1つ2つ紹介して、
あとは著者の持論が展開されているのがほとんど。

本書は、そういった本とは違います。

著者の中野明さんは、サンダースさんの波瀾万丈の
90年の生涯を、本書1冊を使ってたっぷりと紹介。

サンダースさんは、あのカーネル人形からは
想像できないほどの苛烈な人生を歩んでいます。

職歴を見ても、機関士から始まり、弁護士実習生、
保線作業員、秘書、交通会社設立、保険のセールスマン、
タイヤのセールスマン、サービス・ステーション経営・・・

飲食業に行き着くまで、かなりの職業を転々とします。

更に、スピード狂で、すぐ頭に血が上って切れる。

逮捕歴もあり、銃撃戦にも参加したことがあるなど、
若い頃のサンダースさんは、性格にも難がありました。

晩年こそ、KFCの広告塔として活躍したので、
本人はかなり抑えたそうですが、
「下品な言葉の名手」でもあったそうです。

  「5年前に下品な言葉を使わないと神に誓ったため、
  使える言葉は半分に減ったんじゃ。わかるじゃろ。」

伝記として読むには、エピソードに事欠かない魅力的な人物です。

もちろん本書には、65歳にして破産し、
フライドチキンのレシピひとつから、
一大フランチャイズ事業としてKFCを成功させる過程も
描かれています。

本書で中野さんは、自身の主張をあまり前面に出さず、
ストーリーテラーに徹しています。

サンダースさん自身の2冊の自伝、長女のマーガレットさんの本、
KFCがサンダースさん没後に出版した本などを参考にし、
七転び八起きの人生を、読みやすいストーリーに構成。

教訓を押し売りせずに、サンダースさんという最高の教材から、
ビジネス哲学を、読者自ら学び取れるように書かれています。

  「ワシはただ2つのルールを守ってきただけなんじゃよ。
  できることはすべてやれ。
  やるなら最善を尽くせ。
  これが何かを達成するときの唯一の流儀じゃないかな。」

本書は、ノンフィクションや純粋な伝記ではありませんが、
サンダースさんの稀有な生涯を追体験できる、学びの多い一冊。

ちなみに、「カーネル」とは、元々は「大佐」という意味です。

しかし、サンダースさんの「カーネル」は軍の階級を
意味するものではなく、ケンタッキー州知事が、
国や州に対して顕著な貢献をした人物に与えた称号のようです。

この本から何を活かすか?

現在、日本KFCのサイトでは、
「世界でもっとも有名なシェフ カーネル・サンダースの自伝」
の日本語版を公開しています。

1冊全編が無料でダウンロードでき、
サンダースさんのオリジナルレシピも公開されています。

「世界でもっとも有名なシェフ カーネル・サンダースの自伝」

私もダウンロードして読んでみます。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 08:01 | comments:1 | trackbacks:2 | TOP↑

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ザ・プレゼンテーション

ザ・プレゼンテーションザ・プレゼンテーション
(2012/09/07)
ナンシー・デュアルテ

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満足度★★★
付箋数:21

  「プレゼンテーションは人を説得するための強力なツールです。
  しかも、それがストーリーに乗せられたとき、
  あなたのアイディアは動き出します。ストーリーという構成は、
  いにしえからあらゆる時代の人々を説得し、
  また楽しませてもきました。」

本書は歴史に残る名プレゼンテーションを分析し、
その心を動かす秘訣を視覚的に学ぶ本です。

原書のタイトルは「Resonate(共鳴)」。

著者はアル・ゴアさんの「不都合な真実」のプレゼン制作を
サポートした、ナンシー・デュアルテさん。
プレゼンの製作・デザインを専門とする会社のCEOを務めます。

人を説得するプレゼンは、どのように作られているのか?
何か共通する「型」があるのか?

デュアルテさんは、優れたプレゼンにもギリシャ神話や、
シェークスピア作品のように、ドラマッチックなストーリーの
「型」があるのではないかと考え研究をはじめます。

そして、ついに見つけたプレゼンの「型」。

その「型」が、プレゼンのあり方を根本的に変えた、
2つの偉大なプレゼンにも当てはまるかどうかを検証しました。

1つは、スティーブ・ジョブズさんの
2007年のiPhone発表会でのスピーチ。

もう1つは、マーティン・ルーサー・キング牧師の
「I have a dream」のスピーチです。

デュアルテさんが考えたプレゼンの「型」に、
この2つのスピーチはピタリと符合。

そうやって見つけたプレゼンのフレームワークをもとに
書いたのが本書です。

プレゼンは、大きく「発端」、「中盤」、「結末」の
3部で構成されます。

「発端」では、聴衆が現在いる世界の現実を描き、
「中盤」では、現在の姿と未来の姿を交互に並べ、
その中身を対比させ、「結末」では未来にどんな報酬が
得られるかを聴衆全員に理解させ、
始まりより高い位置でプレゼンを終えます。

デュアルテさんは、このプレゼンフォームをチャート化して、
「スパークライン」と名付け、本書で視覚的に解説します。

聴衆をストーリーに引き込むには、最初が肝心。
聴衆を物語の主人公にし、プレゼンターは助言者となります。 

  「スターウォーズの例で言えば、(プレゼンをする)
  あなたはルーク・スカイウォーカーではなく、ヨーダなのです。」

現在の姿と未来の姿のコントラストを鮮明に描き出し、
そのギャップを超えるためのビックアイディアを提示し、
物語のヒーローである聴衆を、冒険の世界へ誘います。

本書は単体でもビジュアル的に、力の入った本ですが、
ウェブサイトの偉大なコミュニケーターのプレゼン映像を
見ながら学ぶとより効果的です。

本書の特設サイトには、ベンジャミン・ザンダーさん、
ベス・コムストックさん、ロナルド・レーガンさん、
レナード・バーンスタインさん、リチャード・ファインマンさん、
ジョン・オートバーグさん、スティーブ・ジョブズさん、
マーティン・ルーサー・キングさん、マーサ・グレアムさんなどの
映像も用意されています。

この本から何を活かすか?

  「サウインドバイトをくりかえす」

サウンドバイトとは、ニュース番組などで繰り返し
引用されるような短い言葉。

デュアルテさんは、単純明快で復唱しやすい
サウンドバイトをプレゼンの中に仕込んでおくと、
それが聴衆の記憶の中に残ると説明します。

有名なフレーズをまねたものなどを、何度も繰り返す。

サウンドバイトは、書きとめられるよう、間をおいて使い、
スライドにも映しだすのがポイントのようです。

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世界でもっとも強力な9のアルゴリズム

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム世界でもっとも強力な9のアルゴリズム
(2012/07/19)
ジョン・マコーミック

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満足度★★★
付箋数:23

インターネットでのショピングが当たり前になり、
多くの人がその安全性に疑いを持たず、
クレジットカード番号を入力して、買い物をしています。

しかし、インターネットという共有の場を通して、
クレジットカード番号を送信しても、本当に大丈夫なのでしょうか?

私たちは、アドレスの先頭がが「http」ではなく、
「https」となっているサイトでは、
その安全性が確保されていることを知っています。

「https」のサイトに入力した、私たちのクレジットカード番号は、
暗号化され、インターネットとう共有の場を通しても、
特定の相手だけに安全に届けることができるのです。

一方、ショップ側では、暗号化されて送られてきた
クレジットカード番号を復号化しなければ決済に使えません。

しかし、私たちはショッピングの際に、
暗号化の操作をしていませんし、復号化の鍵やパスワードを
別に送信しているわけではありません。

一体、どのような仕組みで、暗号化の鍵は
受け渡しされているのでしょうか?

その仕組が「公開鍵暗号法」と呼ばれるアルゴリズム。

本書では、コンピュータ科学の知識がなくても理解できるよう、
「絵の具と壺」を使って見事に説明しています。

ここでは長くなるので、紹介しませんが、
著者のジョン・マコーミックさんの説明を読むと、
なるほど!と膝を打つこと間違いなしです。

マコーミックさんは、偉大な9つのアルゴリズムを選び、
その仕組みをコンピュータ技術を知らない素人が
読んでもわかるように解説しています。

それらのアルゴリズムは、あまりに偉大すぎて、
私たちが存在を意識することなく使っているものばかりです。

アルゴリズムとは、問題を解決するために必要な手順を規定したレシピ。

マコーミックさんは、
第1に普通のコンピュータユーザーが毎日使っていること、
第2に現実の世界の具体的な問題を解決していること、
第3に主にコンピュータ科学理論に関係のあるアルゴリズム
であること、の3つの基準で偉大なアルゴリズムを選定しています。

  1. 検索エンジンのインデクシング
  2. ページランク
  3. 公開鍵暗号法
  4. 誤り訂正符号
  5. パターン認識
  6. データ圧縮
  7. データベース
  8. デジタル署名
  9. 決定不可能性

いずれも完成された「料理」として、私たちが毎日当たり前に
食べている(使っている)ものばかり。

その料理のレシピはどうなっているのか?
そして、そのレシピはどのようにして開発されたのか?

これらのアルゴリズムの秘密は、
実用的には知らなくても困りませんが、
隠されたアイディアを知ることで、驚き、感動が得られます。

この本から何を活かすか?

マコーミックさんは、本書を読んで得られる感動を
次のように表現しています。

  「私は天文学の専門家では決してない。実際、この分野については
  あまり知らないし、もっと知っていればよかったと思っている。
  しかし、私が知っているごくわずかな天文学の知識のために、
  夜空を見上げるという経験は少し楽しくなっている。
  見ていることについて持っている知識のために、
  驚きとか満足の気持ちが引き出されてくるのである。」

素敵さを伝えるのに、天文学の喩えを使うのっていいですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| IT・ネット | 06:47 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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100円のコーラを1000円で売る方法2

100円のコーラを1000円で売る方法2100円のコーラを1000円で売る方法2
(2012/09/06)
永井 孝尚

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満足度★★★
付箋数:20

あの、宮前久美が帰ってきた。

宮前久美とは、「100円のコーラを1000円で売る方法」の
主人公で、ビジネスストーリー史上、
最もインパクトのあるキャラクターです。

久美は、会計ソフトの中堅会社、駒沢商会の
商品企画部に勤める、商品プランナー。

長身でロングヘアーのアラサー美人、
そしてかなり押しの強い性格。

頭はいいけれど、単純で、同僚の男性をパシリとして使う、
高慢で傍若無人なキャラでもあります。

前作では、上司でメンターである与田誠に反発しながらも
マーケティングを学び、顧客の要望を何でも聞き入れ、
低価格競争に陥っている状態から、会社を脱却させました。

久美の企画したソフト、「社長の会計」は大ヒットし、
成功を収めました。

その続編となる本書のテーマは、「成功体験からの脱却」。

競合の会計ソフト最大手のバリューマックス社が、
「社長の会計」のコピー商品、「経営の達人」をリリースしたことで、
駒沢商会の業績は一気に悪化します。

バリューマックス社には、久美と対照的なキャラクターで
ライバルでもある内田明日香という女性がいます。

明日香も、かつて与田からマーケティングを学んだキレ者。

久美は、明日香が単にコピー商品を作っただけだと、
高をくくっていましたが、そこにはしたたかに練られた
ランチェスターの「強者の戦略」が採用されていました。

対決姿勢を全面に出す久美。

そして、駒沢商会は売上不振打開のために社長直属の
全社タスクチームを結成し、そのタスクリーダーに
久美を指名するのでした。

果たして、どのようにして、久美は売上不振を打開するのか?

前作に加え、今回は久美を見初めたロンロンという
不思議な中国人社員のキャラも登場。

久美を中国に連れて帰って両親に会わせたいという野望を抱きます。

  「本書でカバーしているのは、仮説思考・論点思考、
  コトラー、ポーター、ランチェスターなどの差別化戦略・競争戦略、
  さらにミンツバーグの創発戦略といったマーケティング理論・
  経営理論です。
  1冊目がマーケティングの入門書だとすれば、2冊目となる本書は
  もう少し実践面にシフトしているともいえます。」

これは著者の永井孝尚さんの「あとがき」の言葉。

日本の現在の状況から考えると、
このパート2の内容を必要としている企業も多いと思います。

宮前久美というキャラクターが強烈過ぎるのが玉に瑕ですが、
これだけ読みやすいストーリーで、様々なマーケティング理論や
経営戦略の概要を学べるのうれしいですね。

もう少し本格的に学びたい人向けに、
巻末に参考書籍も紹介されているのもありがたい。

この本から何を活かすか?

実は、本書はタイトルにある「100円コーラ」の話は出てきません。
あくまで、パート2ということで、つけたタイトルのようです。

今回出てくる企業事例のいくつかは、
以下の章タイトルにもなっています。

  ・なぜマクドナルドはリーダーであり続けるのか?
  ・「平等から公平へ」シフトしたパナソニック
  ・マツダがガソリン車でハイブリット車に対抗できた理由
  ・ローコストキャリアが大手航空会社に勝つ方法

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経営・戦略 | 06:24 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ウォートン流 人生のすべてにおいてもっとトクをする新しい交渉術

ウォートン流 人生のすべてにおいてもっとトクをする新しい交渉術ウォートン流 人生のすべてにおいてもっとトクをする新しい交渉術
(2012/08/24)
スチュアート・ダイアモンド

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満足度★★★★
付箋数:27

海外ドラマは、通常1シーズン22話~24話で放送されます。

しかし、人気のシリーズでも、ある途中のシーズンだけ
13~15話とエピソードが短縮されて放送された年がありました。

プリズン・ブレイクSeason3は13話で終了、LOST Season4は13話、
HEROES Season3は11話、BONES Season3は15話・・・

24-TWENTY FOUR-にいたっては、シーズン6と7の間に、
2時間の特別番組としてとして「リデンプション」が放送されるのみでした。

これらは、すべて2007年~2008年に放送されたシーズンです。

その年に何があったのか?

記憶にある方も多いと思います。

2007年11月から数カ月にわたって行われたのは、
全米脚本家組合のストライキでした。

脚本家組合が製作会社に対して起こした
このストライキは、過去最大規模のもので、
テレビ関係者やハリウッドを震撼させました。

そのストの影響で、多くの映画製作は延期され、
ドラマもエピソードが短縮され放送されたのです。

脚本家組合は11月に製作会社と交渉のテーブルに着くも、
折り合いがつかず、ストを決行。

その後も解決の糸口が見えず、交渉は決裂していました。

しかし2008年に入り、脚本家組合の交渉の責任者だった
ジョン・バウマンさんは、ある専門家からのアドバイスを受けて
交渉を再開します。

そして、交渉を再開すると、今までの利害の対立や
意見の不一致がまるで嘘だったかのように、
わずか数日間で正式に合意し、ストは終結しました。

この時に、脚本家組合にアドバイスした交渉の専門家こそが
本書の著者、スチュアート・ダイアモンドさんです。

では、ダイアモンドさんは、脚本家組合に
一体、どんなアドバイスをしたのでしょうか?

ダイアモンドさんのアドバイスはごく簡単なものでした。

  「“世間話をするんだ。”
  そして、相手にこう聞いてみる。 “幸せかい?” と。
  彼らが幸せなはずはないし、自分でもそう言うだろう。
  脚本家組合のせいだと、文句を言いはじめるかもしれない。
  それでいい。 “話をじっくり聞いて、慰めてやるんだ”
  とわたしは諭した。それからこう聞いてごらん。
  “もし一からやり直せるなら、どういう展開を望むかと” 」

ダイアモンドさんの交渉術は、目的を明確にして「相手」を
一番に重要視するものです。

一般的に交渉は「中身」がすべてだと思われがちですが、
人が合意に至る理由で、内容と関係あるものは、
10%にも満たないことが、研究でわかっているそうです。

内容は8%、プロセスが37%、そして人との関係が55%。

本書は、ダイアモンドさんがペンシルベニア大学ウオートン校の
MBAコースで教える交渉術の講座を紙面化したもの。

それは、もっと多くのものを手に入れる「ゲットモア」を
大原則にした交渉術です。

すべてを手に入れる「ゲットエブリシング」ではありません。

ハーバード流交渉術に出てくる「BATNA」なども出てきません。

本書では、12の交渉戦略と数百の交渉に関するエピソードが、
登場人物もすべて実名で紹介されています。

事例が豊富すぎて、多少読むのに骨が折れますが、
誰もが知っていて損はない交渉術だと思います。

この本から何を活かすか?

  「本書はむしろ、ありのままの自分でいる方法を学ぶために
  使ってほしい。特別な話し方があるわけではない。」

例えば、自分の性格によって交渉前に相手に次のように言います。

  攻撃的な人 「わたしが強引になりすぎたら、すぐに言ってください」

  気弱な人 「わたしは譲歩しすぎるきらいがあって、
       あとから撤回することも多いので、
       取引が不公平になりかけたら教えてほしい」

これらには3つの効果があるそうです。

第一に、相手の期待をリセットすること。
第二に、自分を生身の人間らしく見せ、信頼性を高めること。
第三に、自分らしくない行動をする必要がなくなること。

確かに最初に言っておくだけで、効果がありそうですね。
今度、使ってみます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 08:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「革命家」の仕事術

「革命家」の仕事術「革命家」の仕事術
(2012/07/26)
ガイ・カワサキ、Guy Kawasaki 他

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満足度★★★
付箋数:22

本書は、アップル社の元チーフ・エバンジェリスト、
ガイ・カワサキさんが10年以上前に執筆した
Rules For Revolutionaries」の邦訳版。

実はこの本、1990年当時、邦訳版がダイヤモンド社から
「神のごとく創造し、奴隷のごとく働け!」というタイトルで、
小田嶋隆さん翻訳で刊行されていていました。

今回は、翻訳者、タイトルも変え、海と月社からの刊行です。

なぜ、この本が10年以上も経って復刻されたかといえば、
2012年3月に刊行された「人を魅了する」が売れ、
カワサキさんが注目されたからに他なりません。

ただし、過去のカワサキさんの本で、
現在入手できないものは何冊もあるので、
その中から本書が選ばれた理由は、
10年以上たった今でも色褪せない魅力があるからです。

個人的には、旧版のタイトルの方が好きですが、
新版は「人を魅了する」と同じ依田拓巳さんの翻訳なので、
違和感なくスッと読むことができました。

  パートⅠ 神のように創造せよ
  パートⅡ 王のように命令せよ
  パートⅢ 奴隷のように働け
  パートⅣ 革命家に送る言葉

旧版のタイトルは、このⅠ章とⅢ章のタイトルをくっつけたもの。

  「神のように創造せよ。王のように命令せよ。奴隷のように働け。」

この言葉、カワサキさんがアップルに在籍していたこともあり、
スティーブ・ジョブズさんが言いそうな、
あるいはジョブズさん自身をイメージさせる言葉です。

しかし、これはジョブズさんが考えた言葉でも、
ジョブズさんを表現した言葉でもありません。

これはルーマニア出身の20世紀を代表する彫刻家、
コンスタンティン・ブランクーシさんの言葉です。

  「create like god, command like king, work like slave」

偉大な芸術家のクリエイティブに関する名言ですから、
ジョブズさんのイメージと重なったのです。

本書では、多くの事例を上げながら、
革命的な商品やサービスを生み出す方法が解説されています。

  <練習問題>
  アニメ映画業界のルールを変えたいとき、あなたならどうする?

各章にはこのような練習問題が何問も用意されていて、
頭を働かせながら読み進めることができます。

ただし、カワサキさんは、練習問題の答えを用意していないので、
ちょっとスッキリしないと感じる人もいるかもしれません。

また、取り上げられている事例は、さすがに古く、
時代を感じさせますが、本書で示される思考方法や仕事術は、
10年以上経った今でも通用します。

小手先のテクニックではなく、本質論が多いので、
本書の仕事術は、これから10年先も価値があるように思えます。

この本から何を活かすか?

  「デスマグネット」を回避するために

「デスマグネット」とは、誰もが犯してしまうような、
愚かな過ちのこと。

「通りやすい道には、地雷が埋まっている」ことを意味します。

カワサキさんは、「デスマグネット」を避けるために、
次の2つの間違いを犯さないよう肝に銘じておく必要があると
説明しています。

  1. 先入観にもとづいて状況を判断し、
    それに反する徴候は無視するか拒否する。

  2. 経験から学ぼうとしない。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 仕事論 | 11:27 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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世界のお金は日本を目指す

世界のお金は日本を目指す ~日本経済が破綻しないこれだけの理由~世界のお金は日本を目指す ~日本経済が破綻しないこれだけの理由~
(2012/08/23)
岩本沙弓

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満足度★★★
付箋数:20

  序章 世界が評価する日本
  第1章 日本人が誤解している「最強の債権国家」の実力
  第2章 封印されてきた通貨高のメリット
  第3章 末期をむかえつつあるアメリカ
  第4章 見えた! ユーロの着地点
  第5章 中国バブルが長引いているのはなぜか
  第6章 日本経済が最強と言い切れるこれだけの理由
  終章 日本の正しい選択

この章のタイトルからわかる通り、本書で岩本沙弓さんが語るのは、
日本経済への超ポジティブな見解です。

曰く、日本は世界で一番裕福な国なので、
破綻の心配からはもっとも遠い国であると。

それに対して、アメリカは誰が大統領になっても、
一向に好転しない。

このブログで過去に何冊も著作を紹介している、
藤巻健史さんとは真逆の主張です。

同じ元ディーラーでも、面白いぐらい言っていることが正反対。

ただし、共通点もあります。

それは、どちらも極論であること。

言ってみれば、どちらもわかりやすい大雑把な主張です。

だからこそ、お二人とも人気があるのだと思います。

アイディアを発想したり、思考の幅を広げる際に
大切なことは、1つの考えが浮かんだら、
そのフリップサイド、反対側の面を考えることです。

できれば、両極端に考えれば、考えるほど、
いろいろなモノの見方ができるようになり、
思考の幅を広げることができます。

そういう意味では、藤巻さんの本を読んだ方は、
岩本さんの本を読むことが必要ですし、逆もまた然りです。

お二人の本は、単独で読むと説得力があります。

比べると、岩本さんの語り口のほうが淡々としているので、
より説得力を感じるかもしれません。

なぜ、正反対の主張なのに、どちらも説得力を感じるのか?

それは、自身の主張が最初にあり、その主張を裏付ける
データを集めて、解説しているからです。

1冊本を読むと、その本の著者が何を見ていているかがわかります。

しかし、難しいのが、何を見ていないかです。

見ていない部分のほうが、圧倒的に多いので、
見ている部分の補集合を考えるのが難しいのです。

本来は主張の異なる様々な本を読まなければ、
全体像は見えてきませんが、岩本さんと藤巻さんの本のように、
とりあえず両極端を押さえておけば、その間は想像しやすくなるので、
効率的に広い部分をカバーできるのです。

個人的には、岩本さんが言うように、日本が世界一裕福な国であり、
破綻の可能性が皆無な国であって欲しいと思います。

しかし、日本の現状を見ると、そこまで脳天気にはなれません。

この本から何を活かすか?

本書で私がもっとも面白かったのは、
米大手投資銀行JPモルガン・チェースがデリバティブ取引で
損失を出したというニュースの「裏読み」です。

同銀行のCEOジェイミー・ダイモンさんは、かつて岩本さんが
務めていた銀行のトップを務めていたこともあるそうです。

その時の印象では、ダイモンさんは、
非常に細かく数字をチェックするタイプ。

記者会見で言っていたような、管理面のミステイクを
簡単に見逃すような人ではないそうです。

岩本さんは、熱烈な民主党支持者のダイモンさんが、
オバマ大統領の再選に向けて「ボルカー・ルール」を推進するために、
スケープゴートとなり、一役買ったのではないかと読んでいます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経済・行動経済学 | 06:43 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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コンセプトのつくりかた

コンセプトのつくりかたコンセプトのつくりかた
(2012/08/03)
玉樹 真一郎

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満足度★★★★
付箋数:27

2006年に発売されて以来、任天堂の据置型ゲーム機の中では、
歴代1位の販売台数を誇る「Wii」。

世界累計9656万台(2012年6月)が出荷されていますが、
その80%以上が、「リビングルーム」に置かれるという
他の据置型ゲーム機とは異なる特徴を持ちます。

なぜ、「Wii」は他のゲーム機より、リビング設置率が高いのか?

それは、今までゲームを敵のように思っていた
「お母さん」さえもユーザー層に取り込み、
家族みんなでコミュニケーションを取りながら楽しめるゲーム機
という、「コンセプト」を作ったからです。

思えば、「Wii」が発売される前まで、
各ゲーム機メーカーは、ハードの性能を競っていました。

しかし、「Wii」が新しいコンセプトを持ち込んだことで、
ゲーム機は別の軸で評価されるようになりました。

それでは、世界を変えた「Wii」のコンセプトは、
どのようにして作られたのでしょうか?

スティーブ・ジョブズさんのような1人の天才によって
生み出されたのでしょうか?

その秘密を明かすのが本書です。

実は、「Wii」は任天堂の一般社員、6人のメンバーで構成された、
居酒屋で愚痴を言い合うような雰囲気の
コンセプトワークから生み出されました。

用意されたのは、大きな机と付箋と紙とペンの4つ。

そのチームのリーダーを務めたのが、
本書の著者・玉樹真一郎さんです。

玉樹さんは、本書で「Wii」開発のコンセプトワークの様子を
実況中継することで、新しいコンセプトの作り方を伝えます。

コンセプトワークの手法は、「KJ法」のように、
メンバーから出た意見を付箋に書き込み、
グループ化してストーリーに落としこんでいくものですが、
その過程は、「未知の良さ」を求める知的冒険のようです。

まさに、アイテムを集め、仲間を増やしてながら、
ワクワクしながら冒険をする、ロールプレイングゲームを
しているかのようです。

また、コンセプトの作り方もさることながら、
玉樹さんのファシリテーターとしての手腕が素晴らしい。

本書は、ファシリテーションの参考書としても使えそうです。

本書の前半ではコンセプトを定義するために
80ページ程度を割いて説明しています。

その説明も、玉葱の皮を剥ぐように、
一歩一歩、抽象的なコンセプトの正体に迫っているので、
コンセプトへの理解もグッと深まります。

コンセプトは、「未知の良さ」を求めるもので、
これが「既知の良さ」、「未知の悪さ」、「既知の悪さ」と
逆・裏・対偶のような関係になっていることは、
私にとっては新鮮でした。

「未知の良さ」は、その裏返しである「既知の悪さ」とつながっている。

だから、「Wii」のコンセプトワークでは、
愚痴ともとれるような現状への不満、
「既知の悪さ」を洗い出すことからスタートしているのです。

本書は、要点だけ短時間に知りたい方には向きませんが、
コンセプトの生み出し方を学びたい人には、オススメの一冊です。

この本から何を活かすか?

  勇者のための「ズラす」9つの質問集

  質問例1. 逆に言うと、どうなる?
       さらに突き詰めていくと、どうなる?

  質問例2. 悪いことを「絶対に避けられないこと、それが真実だ」
       と仮定すると、どうなる?

  質問例3. 立場をズラしたら、どうなる?

ここでは、9つの質問すべてを列挙しませんが、
本書では玉樹さんが実際にコンセプトワークで使用する、
アイディア出しのための質問例が紹介されていました。

これは実用的で、「オズボーンのチェックリスト」のように
使えそうです。

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| アイディア・発想法・企画 | 06:53 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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一生衰えない脳のつくり方・使い方

一生衰えない脳のつくり方・使い方 成長する脳のマネジメント術一生衰えない脳のつくり方・使い方 成長する脳のマネジメント術
(2012/10/02)
築山 節

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満足度★★★
付箋数:23

さくら舎さんから献本いただきました。ありがとうございます。

その残業、ちょっと待った! 時刻を確認しましょう。
午後9時を過ぎていませんか?

  「9時以降は(脳の)覚醒度が低下するため、
  たとえ仕事のケリがつかなくても、途中で切り上げ、
  明日に回したほうがいいです。」

このように本書で説明するのは、大ベストセラー
脳が冴える15の習慣」の著者、築山節さん。

脳には「覚醒のリズム」があるようです。

脳の覚醒のリズムとは、いわゆる「頭が冴える」時間帯と、
「頭が働かない」時間帯。

本書で築山さんは、覚醒リズムに乗った
上手な脳の使い方を解説します。

人の体には体内時計とも言うべき、
「サーカディアン・リズム(概日リズム)」があることが
知られていますが、脳の活動にも同じようなリズムがあるようです。

  「サーカディアン・リズムでは、覚醒度のピークは1日2回。
  正午前と午後6時~7時頃です。また午前10時~午後9時頃までは、
  脳の覚醒度は高い水準にあります。」

だから大切な仕事や勉強は、脳の覚醒度のピークに合わせて
やった方がいいですし、覚醒度の低い時間帯に無理してやると、
効率が悪く、ミスが多くなってしまいます。

ところで、あなたは、絶対に失敗できない重要な仕事を、
お酒を飲みながらやりますか?

いくら仕事中に飲みたくなっても、それはやらないでしょう。

しかし、あまり長時間労働すると、
酔っ払った時と同じ状態の脳になってしまうようです。

  「例えば、17時間連続で起きているときの脳のパフォーマンスは、
  アルコール血中濃度0.05%に当たるレベルまで低下するという
  報告があります。(中略)
  つまり、朝7時に起きて夜中の12時まで働いていると、
  お酒を飲んでいなくても、ほろ酔いの時と同じくらい
  注意力や思考力が低下して、効率もよくなく、
  さまざまなミスをおかしかねないのです。」

だったら、飲みながら仕事をしても同じ
ということではありませんので、勘違いのないように。

また、仕事はやり残しをあえてつくった方が、
翌日のやる気や緊張感を生む効果もあるそうです。

ですから、粘って粘って、深夜まで仕事をするスタイルの方は、
脳の働きから見ても、改善した方がいいということですね。

本書では、脳の覚醒リズムの話し以外にも、
今の脳の力を落とさず維持し、更に脳の働きをアップさせる
生活のヒントが紹介されています。

  第1章 脳には覚醒リズムがある
  第2章 脳をうまく使いこなすコツ
  第3章 やる気は脳からつくられる
  第4章 スッと覚えて忘れない記憶のつくり方
  第5章 ストレスに強くなる脳のつくり方
  第6章 脳がスッキリする眠り方
  第7章 カラダの力で脳を元気にする
  終章 いくつになっても脳は成長できる

この本から何を活かすか?

  「ちなみに、朝3時起き、4時起きをして
  “早朝に仕事をするとはかどる” という話を聞きますが、
  この時間帯は脳の覚醒度がいちばん低いときです。」

朝4時起きの私には、ちょっとショックなこの言葉。

築山さんは朝2時~4時までを、大きな事故が起こりやすい
「魔の時間帯」とも呼んでいます。

私の4時起きは完全に習慣になっているので、
今さら変えることはできませんが、ブログを書く時間などは、
もう少し後ろにズラした方がいいのかもしれません。

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ナリワイをつくる

ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方
(2012/07/02)
伊藤 洋志

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満足度★★★
付箋数:24

  「個人レベルではじめられて、自分の時間と健康を
  マネーと交換するのではなく、やればやるほど頭と体が鍛えられ、
  技が身につく仕事を “ナリワイ” (生業)と呼ぶ。
  これからの時代は、一人がナリワイを3個以上持っていると面白い。」

ナリワイとは、DIYをもう少し突っ込んでやって収入につなげたもの。
それは大工仕事だけに限りません。

欲しい物やサービスを自分で作り、それを収入につなげる。
できればそのやり方を、知りたい人を対象に講座を開き、
そこからも収入を得ます。

1つ1つの収入は小さくても、それを組み合わせることで
生活を組み立てる有機的な自営業です。

著者の伊藤洋志さんは、ナリワイ生活をはじめて6年目。

モンゴルに行きたいのに、参加したいツアーがないことから、
「モンゴル武者修行ツアー」を企画したことから、
ナリワイ生活を始めたそうです。

本書では、伊藤さんが培ったナリワイで食べていく方法と、
ナリワイ生活をするための基本的な考え方が解説されています。

実は、こういったノウハウを書籍化すること自体も、
伊藤さんにとっての、ひとつのナリワイなんですね。

  「まずは、生活自給力を高めて、無駄な支出をカットしていく
  必要があるだろう。惰性で買い物していることは、案外多い。
  これをカットする。すると、余裕が生まれる。
  新しいことをはじめるときには、やっぱり気持ちや時間の余裕が必要だ。
  自分のほしい物を、なるべくお金を使わず自分で工夫して
  つくったりすると、生活自給力がつく。その中でよい工夫があれば、
  それがそもまま“ナリワイ”になる。」

誰かと競争させられたり、自分の精神や健康を犠牲にして、
給料を得るのとは違う働き方を目指します。

  【ナリワイ練習問題】
  <問い>
  ブロック塀が邪魔で、家がかっこよく見えません。
  お金を使わず楽しく破壊する方法を述べなさい。

  <ナリワイ的回答例>
  塀の後ろをシートで覆った上で、
  鉄のハンマーで思いっきり叩いてぶっこわす。

  <ナリワイ的応用>
  ブロック塀壊しを請け負うセミプロ集団
  「全国ブロック塀ハンマー解体協会」を立ち上げる。

実際にブロック塀をハンマーで壊すのは、かなり痛快だったとか。

私は今のサラリーマン生活に違和感を持っている人、
誰もがナリワイ生活ができるとは思いません。

肩書を大事にしたり、ブランド志向がある人には向きませんし、
ナリワイには、なんでも自分でやるという
バイタリティが求められます。

ですから、ナリワイに合うタイプの人は、
何かが違うと思いながら会社勤めをしつつも、
サラリーマンとしても一定の成功ができる人だと思います。

伊藤さんの「人生を盗まれない働き方」という考えに、
共感する人は多くても、実際にナリワイで生活できる人は
少数派だと思います。

個人的には、無駄な支出をカットして、
生きていくのに必要な最低限の生活費を見直すのは大賛成。

少ないお金で生活できると、生活の自由度が上がります。

あとは、給料として収入を得てもいいし、
伊藤さんのようにナリワイで収入を得てもいい。
不労所得で生活したっていいと思います。

この本から何を活かすか?

私の友人に、実際にナリワイで生活している人がいます。

  ・積丹カヤックス

私は、彼らの生き方に刺激を受け、憧れる反面、
自分にはそこまでできないという、あきらめもあります。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 06:41 | comments:1 | trackbacks:1 | TOP↑

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アイデア・ハンター

アイデア・ハンター―ひらめきや才能に頼らない発想力の鍛え方アイデア・ハンター―ひらめきや才能に頼らない発想力の鍛え方
(2012/08/24)
アンディ・ボイントン、ビル・フィッシャー 他

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満足度★★★
付箋数:20

  「アイディアの探求は、特別な才能に恵まれたひと握りの
  “創造的な人種” だけがするものと思われがちだが、
  そうではない。(中略)なぜなら、これから見ていくとおり、
  価値のあるアイディアというのは必ずしも創造性を
  必要としないからだ。むしろ、たいていはすでに存在しており、
  だれかが見つけ、イノベーションに仕立てあげてくれるのを
  待っているからだ。」

私たちは、アイディアというと無から有を生み出すものと
考えがちですが、アイディア自体はすでにそこにあります。

私たちの周りに常に存在し、それをいかに感じ取り、
どう使うかが問われます。

つまり、アイディアは、スターウォーズに出てくる
「フォース(理力)」のようなもの。

フォースは、あらゆるところに存在していても、
修行を積まなければ、コントロールすることができません。

しかし、その力を習得すると、直接触れることなく物を動かし、
他人の心を操ることさえ可能になります。

アイディアも、ムーブメントを作ることで、
物や人の心を動かすことができるのです。

ジェームス・W・ヤングさんも、名著「アイデアのつくり方」で、
「アイディアとは既存の要素の新しい組合せにしか過ぎない」
と言っていますから、やはりアイディアの元は既に存在すると
考えてよいでしょう。

では、どうしたらアイディアを見つけることができるのか?

本書では、トーマス・エジソンさんに習い、アイディアを
見つけることを「ハント(狩り)」すると表現します。

  「突き抜けたアイディアは、つねにそれを探している者の
  ところにやってくる―。これが本書のシンプルなメッセージだ。」

つまり、イノベーティブなアイディアをハントするためには、
常にそれを探し続ける習慣が必要だということです。

「ひらめき」よりも、あきらめない「しつこさ」が求められます。

そして、本書ではアイディアをハントするための
4つのルールを示します。

  「I」 Interested ―― とことん興味をもつ
  「D」 Diverse ―― 間口を広げる
  「E」 Exercised ―― トレーニングを欠かさない
  「A」 Agile ―― しなやかさを保つ

うまい具合に韻を踏んでいますが、
本書ではこの4つのルールを軸に、アイディアハントを
習慣として身につけるための方法が説明されています。

個人的には、アイディアハンターの事例として、
ウォーレン・バフェットさんが何度も登場するところが、
良かったですね。

200ページ程度の本ですが、すっと腹に落ちる感じの本でした。

この本から何を活かすか?

本書の巻末に載っていた「アイディアハンター度診断」を
やってみました。

「I」とことん興味をもつ : 12点
「D」間口を広げる : 11点
「E」トレーニングを欠かさない :10点
「A」しなやかさを保つ : 13点

各項目は最低5点~満点は25点です。

私の結果は、どの項目もパッとしませんが、
特にアイディアをハントするための、
日々のトレーニングが足りないようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| アイディア・発想法・企画 | 06:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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勝者1%の超富裕層に学ぶ「海外投資」7つの方法

勝者1%の超富裕層に学ぶ「海外投資」7つの方法勝者1%の超富裕層に学ぶ「海外投資」7つの方法
(2012/07/14)
玉川陽介

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満足度★★★
付箋数:16

  「本書の主な内容は、富裕層がプライベートバンクや
  オフショアで行う “富裕層限定のため有利” と言われる
  投資法を分析し、それと同じだけ有利な投資を小資金で
  実践する方法の解説です。」

本書のツカミでは、著者の玉川陽介さんが、
かつて購入したことのある、「みずほ銀行の優先出資証券」が
紹介されていました。

優先出資証券とは債券と株式、両方の特徴を持つハイブリッド証券。
劣後債よりも優先出資証券の方が株式寄りの性質を持ちます。

紹介されている「みずほ銀行の優先出資証券」は、
発行されていた2009年当時、利回りは14.95%。

玉川さんは、7000万円の借入を起こし、みずほ銀行のほか、
三井住友、三菱UFJなどの優先出資証券を全力買いしました。

その結果、サブプライム問題が落ち着く頃には、
債券価格も上昇し、上々のリターンが得られたと記されています。

そこで、本書でイチ押しされている投資方法は、
「高利回り債券」への投資です。

利回りは2009年当時ほど高くはありませんが、
それでも7~9%前後。

具体的には、小資金でも投資できるように、
優先出資証券などが組み込まれている「債券ETF」への投資が
推奨されています。

ただし、本書では、低リスクといったイメージで紹介されていますが、
為替リスクにさらされる以上、必ずしも低リスクとは言えません。

また、プライベート・バンクの秘密とか、富裕層向けの金融商品
といったキャッチーな言葉や、金利だけに惑わされず、
しっかりとリスク計算する必要があります。

本書で紹介されている投資方法が良くないとは言いませんが、
金融商品そのものの持つリスクと、自分の資金でのリスク許容範囲の
両方を考えなければなりません。

できれば、この手の本を読む場合は、
吉本佳生さん『確率・統計でわかる「金融リスク」のからくり
などを手元に置き、見えないリスクが隠れていないか
確認しながら読むのがいいと思います。

ちなみに、本書で紹介されている7つの投資法は次の通りです。

  投資法1. 小資金でできる高利回り債券投資
  投資法2. 小資金でできるヘッジファンド投資
  投資法3. 投資信託より有利な新興国投資法
  投資法4. 投資信託より有利な海外REIT投資法
  投資法5. 手軽にできる為替ヘッジ
  投資法6. 海外不動産と居住権で資産と身の安全を確保
  投資法7. 世界のすごいファンドセレクション

玉川さんは、極力フラットな立場で書こうとする努力が
見えるので、その点では好感が持てます。

また、海外不動産や居住権の話、日本では売られていない
金融商品も数多く紹介されていますから、
実際の投資は別にして、視野を広げるために
読むには良いと思います。

この本から何を活かすか?

私も以前は、富裕層だけがアクセスできる情報や
金融商品があるのではないかと考え、
いろいろ調べていた時期があります。

しかし、時代は変わり一般向けの投資方法や金融商品も
数多く提供されるようになり、選択肢が広がりました。

武器は十分に揃っています。

後は個人がその武器を使いこなすだけの、
金融リテラシーを向上させるだけだと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.


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| 投資 | 10:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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スゴ訳 あたらしいカタカナ語辞典

そうだったのか!  スゴ訳 あたらしいカタカナ語辞典そうだったのか! スゴ訳 あたらしいカタカナ語辞典
(2012/09/13)
高橋 健太郎

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満足度★★★
付箋数:20

高橋書店さんより献本いただきました。ありがとうございます。

本書は、私のよく行く本屋さんでは、
入口近くに平積みされていて、ちょうど気になっていました。

  「世の中には、2種類の人間がいます。
  “我々には、コンシューマーにソリューションを
  提供するためのスキームが必要だ!” のような言い回しに
  抵抗のない人。そして、こういう言い回しを見聞きするたび
  イラッとしてしょうがない人です。この本は主に後者の
  気持ちをスカッとさせるために生まれました。」

本書は最近良く使われるカタカナ語を解説。
見出し語で約200語、関連語も含めると約300語が掲載されています。

  PART1. 「知らないではすまない」カタカナ語
  PART2. ビジネスで、イヤでも出てくるカタカナ語
  PART3. ネットでよく見かけるカタカナ語
  PART4. 知的な香りがするカタカナ語
  PART5. 当たり前すぎて、意味をいえないカタカナ語

普通にカタカナ語の意味を説明しているだけなら、
面白くもなんともありませんが、
本書の解説は、行き過ぎな使い方にツッコミを入れ、
笑いながら、思わず納得できる内容になっています。

SMOさんのイラストもイイ感じで効いていますね。

例えば、本書の一番最初に解説されている用語「ガジェット」。

  スゴ訳 : 「イマドキな人が電車内で手にしている
         カッコイイ電子機器」

  解説 : 「ちなみにガジェットのもう1つの特徴は、
        同等の性能のものなら年々軽く薄くなっていくということ。
        つまり、新しいガジェットを真っ先に買う新しもの好きは、
        その機能が備わった、史上最も重くブ厚いものを
        持つはめになるのです。」

カタカナ語をネットで調べてみても語源からの意味説明で、
シックリこないことがよくありますが、本書の「スゴ訳」は、
実際に使われているシーンにぴったりと合った超訳となっています。

また、「なんだかカッコイイカタカナ語」、
「とてもウザイカタカナ語」、「和製英語なカタカナ語」、
「ネットでしか見かけないカタカナ語」など
番外編の講座やコラムも充実。

ですから、本書は手元に置いて必要なときに使う
カタカナ語辞典と言うより、面白く読み通せるカタカナ語「読本」
という感じの本だと思います。

そもそも、カタカナ語を使うことに違和感がある人もいる
と思いますが、そのカタカナ語の意味がわかってそう思うのと、
わからずにそう思うのでは大きな違いがあります。

この点について、著者の高橋健太郎さんは次のように言っています。

  「“横文字ばかり使うヤツはバカ” などど、意固地になっていたら、
  それこそ横文字でお茶を濁そうとするヤツらの思うツボ。
  そんなの悔しいじゃありませんか! それに横文字のストレスの
  大半は、 “意味がわからない” ことに起因しています。
  知っておいたほうが、精神衛生上もよいのです。」

高橋さんも、「あとがき」で書いていますが、
本書で注意しなければならないのは、
カタカナ語の意味を知っても、それを濫用しないこと。

あなた自身が、「横文字ばかり使う嫌なヤツ」に、
ならないよう気をつけなくてはいけません。

この本から何を活かすか?

もう1つ、私が本書で気に入った
「アジェンダ」の解説を紹介します。

  「ではなぜ、わざわざ “アジェンダ” なんて言葉を
  使うのでしょうか。
  “ビジネスを効率的に進めるには不可欠な言葉だ!” 
  というよりは、次の2点に集約されそうです。
  つまり、

  1 外国企業も使っているから
  2 なんだか響きがカッコイイから

  両方とも意外に大切なので、いいのではないでしょうか。」

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| ビジネス一般・ストーリー | 06:38 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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軽く扱われる人の話し方 影響力のある人の話し方

軽く扱われる人の話し方 影響力のある人の話し方軽く扱われる人の話し方 影響力のある人の話し方
(2012/08/23)
大串亜由美

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満足度★★★
付箋数:21

私が言ってもダメなのに、なぜ、あの人が言うといつも通るのか?

上司のへの提案やクライアントへの交渉で、
同じことを言っているはずなのに、
いつもうまくいく人と、いかない人がいます。

その差は一体、何なのでしょうか?

例えば、クライアントへ提案した新商品の反応を確認したい場合、
よく使われるのは、次のような切り出し方です。

  「先日ご提案した件、いかがでしたか?」

本書の著者、研修の女王とも言われる大串亜由美さんは、
こんな訊き方は「キケン」と説明しています。

なぜなら、ここで「NO(今は無理!)」と言われたら、
それで会話が終わってしまうからです。

だったら、どう切り出したら良いのでしょうか?

  「先日の提案書、ご覧いただく時間はありましたでしょうか?」

こう訊くと、たとえ「NO(まだ読んでいない)」と言われても、
話しを先に進めることができます。

  「そうでしたか。では、直接ご説明したいので、
  少しお時間いただけますか?」

と続け、相手が聞きたい話を中心に交渉を進めればいいわけです。

ほんの少し切り出し方を変えるだけで、
大きく結果が違うなら、参考にしない手はありません。

本書は、「影響力のある人」の上手な話し方のコツを伝える本。

  「一生懸命学んだのに、うまく使えないまま、
  “塩漬け” になっているスキルは、ありませんか?
  今までに学んだことは、決してムダにはなりません。
  新たに難しいことを、たくさん学ぶ必要もありません。
  本書で紹介する基本のコミュニケーション・スキルを
  身につければ、あなたの中に眠っている “塩漬けスキル” も
  日々の仕事に活きてくるはずです。」

本書ではビジネスシーンでよくある会話例を使って、
なぜその話し方ではダメなのか、どこをどう変えたら良いのかが、
詳しく解説されます。

解説を聞けば、そうだよなと思えることばかりですが、
それが自然とできるようになるには、
意識してトレーニングする必要がありそうです。

私は最近、フォレスト出版の本はあまり読まなくなっていましたが、
大串さんの本ならということで、久しぶりに読んでみました。

それくらい私は、大串さんのアサーティブな
トークスキルを信頼しています。

本書にもそもまま使える具体的なフレーズが満載。
「相づちの100本ノック」も参考になりました。

この本から何を活かすか?

次の職場でありがちな会話例の、
どこがダメなのかを考えてみてください。

急用が入ったAさんは、プレゼンの準備を
Bさんに頼みたいという設定です。

  Aさん 「忙しいところ悪いんだけど・・・今、ちょっといい?」
  Bさん 「何?」
  Aさん 「明日のプレゼンの準備をしていたんだけど、
      さっきクライアントから電話があって、
       出かけなきゃいけないんだよ。電話がなければ今日中に
      準備できるはずだったんだけど、急な話で困っちゃって・・・」
  Bさん 「・・・それで?」
  Aさん 「・・・なので、ちょっと手伝ってもらえると、嬉しんだけど」
  Bさん 「何を?」
  Aさん 「実はデータの集計に手間取っていて、
      できればそれをお願いしたいんだけど。
      全部でなくていいから、できるだけたくさん。
      あ、もうこんな時間!そろそろ出なきゃ。
      悪いんだけど、資料は机の上にあるから」
  Bさん 「うん・・・」

本書では,、ここまでの会話の中で「9点」のダメ出しがあり、
その9点の正しい会話例とプラス2点のフォローが解説されています。

どこをどう直せばいいか、わかりますか?

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| コミュニケーション | 11:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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