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ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか

ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのかヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか
(2012/06/28)
ピアーズ・スティール

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満足度★★★★
付箋数:26

  「ピアーズの研究のことは聞いた?
  いまではすっかり先延ばし研究のエキスパートになって、
  たくさんの論文を発表して、ラジオや新聞のインタビューを
  受けたんだって。思わず吹き出しそうになったよ。

  だって、高校時代と大学時代にピアーズほど先延ばし癖が
  ひどいヤツはいなかったんだから。」

兄弟や親戚から、こんな言われかたをしているのは、
本書の著者、ピアーズ・スティールさん。

いまでは先延ばし研究の第一人者として、
カナダ・カルガリー大学ビジネススクールで教授を努めますが、
ひどい先延ばし癖があったことを本人も認めています。

スティールさんは、先延ばしの実践者としても、
研究者としても経験を積み、先延ばしをライフワークにしています。

さて、本書のタイトルにもなっていますが、
私たちは、なぜ、先延ばしをしてしまうのでしょうか?

どうやら、人間の脳が持つ仕組みとして、
ある程度の先延ばしがあるのは、必然のようです。

しかし、詳しく見てみると、私が先延ばしする理由と、
あなたが先延ばしする理由は違うかもしれません。

スティールさんは長年の研究によって、
先延ばしには、次の3タイプがあることを発見しました。

1つ目は、「どうせ失敗すると決めつけるタイプ」。

このタイプの人が、先延ばしをしている要因は「期待」。
行動に対する結果の期待が小さすぎるため、
モチベーションが低く、つい先延ばししてしまいます。

2つ目は、「課題が退屈でたまらないタイプ」。

簡単に言うと、掃除をするなど、嫌なことを後回しにする場合です。
やらなければいけないと思っているけれど、
今やる「価値」を見いだせないパターンの先延ばしです。

3つ目は、「目の前の誘惑に勝てないタイプ」。

ついテレビを見てしまったり、ゲームをやってしまったりする
目の前の快楽を優先させてしまうタイプです。

「衝動」に負けやすほど、このタイプである可能性が高く、
多くの先延ばし人間が当てはまります。

スティールさんはこれら3タイプが先延ばしする要素を
1つの計算式に盛り込み、「先延ばし方程式」を完成させました。

  モチベーション = ( 期待 × 価値 ) / ( 衝動性 × 遅れ )

この方程式はスティールさんの研究上で必要な、
理論の土台になるものです。

なんとなくわかるような気がする方程式ですが、
実際のところ、この方程式を眺めても、
私たちの先延ばし癖の克服には、役立ちません。

そこで、スティールさんは、この方程式からタイプ別に、
具体的な13の行動プランに落としこみ、本書で示しました。

大切なのは、自分に先延ばし癖があることを認め、
どのタイプの先延ばしかを明らかにして、
習慣化できるまで、克服の行動プランを続けること。

本書は、人類が長い歴史の中で悩まされ続けてきた
先延ばしを、徹底した調査と他の研究のメタ分析により、
そのメカニズムを見事に解明しています。

しかしながら、お硬い科学書の雰囲気はなく、
ユーモアに溢れ、ちょっとしたストーリーも挿入され、
非常に読みやすく仕上がっています。

理論面、実用面、面白さの3つのバランスがとれた秀作。

この本から何を活かすか?

  「本書のアドバイスを実践すれば、あなたもきっとうまくいく。
  ただし、やり過ぎは禁物だ。先延ばし癖がひどいと、
  将来の夢が朽ち果てて本物の人生を送れなくなるが、
  先延ばしを完全になくそうと努めたときも同じ結果に陥る。」

先延ばしをするにしても、克服するにしても、
振り子が一方に振れ過ぎては、様々な弊害がでるということ。

先延ばしする自分を受け入れた上で、日常生活で困らない程度に
克服に努めるのが賢明なんですね。

この点に注意して、「目の前の誘惑に勝てないタイプ」の私は、
先延ばし克服のための行動プラン11~13をやってみます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経済・行動経済学 | 07:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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