活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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決断する力

決断する力 (PHPビジネス新書)
決断する力 (PHPビジネス新書)
(2012/03/17)
猪瀬 直樹 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:23

  「突然の危機に見舞われたとき、たいていの人はパニックに陥る。
  自分の身に降りかかった現実が信じられず、何から手をつけていいかも
  わからない。(中略)
  こういうときこそ、指揮命令系統も、指示内容もシンプルにする
  必要がある。但し書きがいくつもつくような指示はダメ。
  大きな方針だけ示して、後は現場の判断にまかせるのが、
  リーダーたる者の務めである。」

平時ではそれほどわからなくても、非常時になるほど
リーダーの持っている決断力の差が顕著に現れます。

その最も良い例が、国家的な危機でもあった東日本大震災。

本書は、東京都副知事を務める猪瀬直樹さんが、
自治体のリーダーとして、どのように大震災に対応したかの記録です。

  第1章 即決即断で立ち向かう
  第2章 “想定外”をなくす思考と行動
  第3章 リスクをとって攻めに転じる

緊急時には、何を優先して、どう決断すべきなのか?

そして、既存の通信手段が麻痺しているとき、
どのようにして、必要な情報を必要な人に伝えたら良いのか?

東日本大震災には、様々な教訓が詰まっています。

本書では、震災当日からその後数ヶ月の猪瀬さんの行動を中心に
時系列で振り返りながら、リーダーとして必要な決断を説明します。

圧巻は、猪瀬さんのツイッターの活用です。

ツイッターは、リアルタイムで情報が瞬く間に拡散するので、
一歩間違えば、公人として致命的なダメージを負ってしまいます。

こういう性質のコミュニケーションツールだからこそ、
緊急時の対応と同様に、使う人によって差が出るのでしょう。

震災当日、気仙沼市は猛烈な火災に見舞われ、
同市の中央公民館には、400人が取り残され孤立していたそうです。

気仙沼市マザーホーム園長の内海直子さんも
そこに取り残された1人でした。

公民館の周りは火で包まれ、119番もその他の電話も
全くつながらず助けを呼べない状態。

地元の消防も壊滅的な状態で、全く機能していませんでした。

唯一、通じる通信手段は携帯のメールのみ。

内海さんは、イギリス在住の息子さんに
「火の海 ダメかも がんばる」とメールを送ります。

しかし、あきらめかけた翌朝、
東京消防庁の救出ヘリコプターが気仙沼に駆けつけ、
内海さんら取り残された400人は、
なんとか一命を取り留めることができました。

一体、どのようにして、119番通報もなく、地元からの要請もないのに、
東京消防庁は気仙沼市に駆けつけたのでしょうか?

実は、内海さんからのSOSメールにイギリスの息子さんが、
ツイッターで情報の拡散を依頼を書き込みました。

それをたまたま見た東京の人が反応し、
猪瀬さんへ情報を転送したようです。

猪瀬さんは、息子さんの文章が5W1Hがしっかりしていることから、
本物のSOSツイートだと判断し、すぐに東京消防庁の防災部長へ
出動を要請しました。

まさにツイッターの即時拡散性を象徴する例ですが、
猪瀬さんがツイッターを使いこなし、同時に前例にとらわれない
決断をしなかったら、多くの人の命は救われなかったかもしれません。

この本から何を活かすか?

マイケル・サンデル教授の「ハーバード白熱授業」の関連番組に
猪瀬さんは古田敦也さんらと共にゲスト出演して、
講義を受けたそうです。

  ・マイケル・サンデル 究極の選択 第四回
  「お金で買えるもの買えないもの」

サンデルさんが、ゲストを迎えてこんな講義をしていたんですね。

NHKのサイトを見ると、第五回の講義には猪瀬さんだでなく、
竹中平蔵さんもゲスト出演しているようです。

いったい、どんな議論が交わされたのでしょうか?
映像を探して、見てみようと思います。


Miss a meal if you have to, but don't miss a book.


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