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新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか

新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか (PHP新書)
新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか (PHP新書)
(2012/02/15)
上杉 隆 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:17

  「不思議なことにこの国では、ある特定の業界だけが
  談合することを許されている。
  本来なら談合を厳しく取り締まるはずの官僚組織、
  そして、チェック機能を果たすはずのメディア業界こそがそれだ。」

本書の著者、上杉隆さんは2011年12月31日をもって、
ジャーナリストを休業しました。

なぜ、上杉さんはジャーナリストを辞めたのでしょうか?

理由は2つあります。

1つ目は、日本でジャーナリストと呼ばれる、
主に新聞やテレビの「記者クラブ」メディアの記者たちと
同業であることに、一線を引くため。

2つ目は、上杉さんがジャーナリストの立場として、
「記者クラブ」問題を周知させることについて、
やれるだけのことはやったとの実感があるから。

上杉さんと言えば、日本の「記者クラブ制度」に対する
激しい批判で話題になった方。

本書は、上杉さんがこの10年ぐらい精力をかけて取り組んでいる
「記者クラブ制度」批判の最終章です。

上杉さんは、日本の新聞各社の記事は、
表現の違いこそあれ、どれも内容が同じだと指摘します。

それでは、なぜ、日本の新聞記事は、
各社似たような内容になるのでしょうか?

上杉さんは、ある新聞社の記事になる前のメモを入手し、
本書で公表しています。

  「0606夜 鳩山代表オフ/福岡/読朝毎産共同道新西日本①」

これは、あるメモに付された但し書き。

6月6日の夜、当時民主党代表だった鳩山由紀夫さんのオフレコ取材。

読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、産経新聞、共同通信、
北海道新聞、西日本新聞、そして①=NHKの記者がその場にいて、
各社で情報が共有されているという意味です。

これはオフレコ取材なので、記事にはなりませんでしたが、
新聞各社は、このように共有されたメモから記事を起こすので、
同じような内容になると。

これこそが、談合の証拠という訳です。

更に上杉さんは、オフレコ取材自体が、
海外のメディアでは、禁止されているとも指摘しています。

  「日本のメディアは世界から見ると、
  いかに非常識な存在であり、有害ですらあるか-
  本書は“3.11”を起点にそれを解き明かした、
  現段階における私の総決算であり、
  記者クラブ制度に対する最後通告だ。」

本書では、上杉さんならではの情報源から、
新聞やテレビの「ウソ」を次々と暴露し、
その欺瞞を徹底的に追求します。

但し、上杉さんが本書に掲載した情報の出どころは
明記されていませんので、どこまで信用していいかの判断は、
難しいところだと思います。

この本から何を活かすか?

  「オプ・エドが世界の常識」

1つの問題に対して、正反対の論説を並べる記事を
「オプ=エド」(オポジット・エディトリアル)と言い、
世界中の新聞では、この方法が採用されているそうです。

ユダヤ社会で議論を深めるために、あえて反対意見を言う、
「デビルス・アドボケイト」みたいなものですね。

つまり、上杉さんの本で「記者クラブ」批判を読んだあとは、
「記者クラブ」を擁護する立場の意見を聞いて、
理解を深める必要があるということです。

ここで、注意すべきなのは、「記者クラブ」の存在意義に
対する反対側の意見を聞くのであって、
上杉さん自身への批判を聞くのではないということですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 社会・国家・国際情勢 | 07:01 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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