活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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遺伝子はダメなあなたを愛してる

遺伝子はダメなあなたを愛してる
遺伝子はダメなあなたを愛してる
(2012/03/30)
福岡伸一 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:22

単行本になるのを、今か今かと心待ちにしていました。

福岡伸一さんの軽快なコラムを、今すぐ読みたい。
でも、こんなに面白いから絶対に単行本化されるはずだ。
だったら、単行本で読めるようになるまで待った方がイイかな・・・

こんな葛藤をすること、約1年半。

私の念願が叶って、やっと単行本化されたのが本書。

本書は、朝日新聞出版が発行する週刊「AERA」に、
2010年11月8日号から好評連載中の福岡伸一さんのコラム
「ドリトル先生の憂鬱」をまとめたもの。

読者からの質問に、福岡さんが回答する体裁を取った
非常にウィットに富んだコラムです。

寄せられる質問は、生物学にまったく関係のない
一般的な内容のものも多く含まれています。

それでも、福岡さんはサワリの部分では、
普通の受け答えをするものの、その後、読者を生物学の世界に誘い、
一度、生物学的な見地を示してから、
また最後は私たちの世界に戻って回答をします。

  Q. 「断捨離ブーム」ですが、私はモノを捨てるのが苦手です。
   「片付けられない女」はダメですか?

  A. (導入)断捨離、とは素敵な響きの言葉ですね。
   私たちはいつもモノをため込んでしまいます。
   私が捨てられないものの代表は本です。

ここまでなら、ちょと気軽な人生相談と、
ありがちな回答の導入部分といった感じがします。

しかし、ここからの展開が生物学者の福岡さんならでは。

長いので要約しますが、生物は細胞の中で、
常に新しい細胞を作って、不要になった細胞を
捨て続けていると説明が続きます。

このインプットとアウトプットの速度が一定に保たれている
状態が、福岡さんの代名詞ともなっている「動的平衡」。

生命は運命付けられた崩壊を先延ばしするために、
それが壊される前に、自ら壊し、また作ると。

そして、この片付けられない女性に対しての回答は、
次のように締めくくられています。

  A. (結論)ですから、たとえあなたご自身が片付けられない女で
   あったとしても、私たちの生命はすべて、たえまなく、
   やむことなく、ミクロなレベルで断捨離をし続けているのです。
   それが生きるということです。ご安心ください。

本書には、こういったコラムが約50本掲載されています。

福岡さんのユーモア溢れる文章で、心が和ませられ、
同時に生命が本来持つ偉大さを知り、
何に対しても、もっと大きな見方ができるようなる感じがします。

また、AERAの連載と同様に、挿絵として使われている、
川名和子さんのアニマル・スタンプ
福岡さんの文章と雰囲気がマッチしていて素敵です。

この本から何を活かすか?

福岡さんは、季節が秋にむかい、涼しくなってくると、
ふと思い出す人物がいるそうです。

その人物とは、グレゴリー・ペルマンさんというロシア人数学者です。

ペルマンさんは、数学における世紀の難問「ポアンカレ予想」を
2002年~2003年にかけて発表した論文によって解決した方。

しかし、数学界のノーベル賞とも言われるフィールズ賞も
かかっていた懸賞金100万ドルも辞退した、かなりの変わり者。

そのペルマンさんの唯一の趣味がキノコ狩りだったので、
秋になると、福岡さんは彼のことを思い出すそうです。

福岡さんは、ペルマンさんのことを知りたくて、
マーシャ・ガッセンさんの「完全なる証明」を読んだそうです。

この話し、どこかで聞いた事があると思ったら、
実はこの本、私も読んでいました。

でも、ほとんど内容を忘れている・・・

これを機に、もう一度、ガッセンさんの本を読み返してみます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.


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