活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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人を助けるすんごい仕組み

人を助けるすんごい仕組み――ボランティア経験のない僕が、日本最大級の支援組織をどうつくったのか
人を助けるすんごい仕組み――ボランティア経験のない僕が、日本最大級の支援組織をどうつくったのか
(2012/02/17)
西條 剛央 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:26

  「本書は、ボランティアをしたこともない僕が、
  震災をきっかけにたった2人でプロジェクトを立ち上げ、
  それが日本最大級のプロジェクトへと発展していく過程と
  仕組みを描いたものである。」

大規模な震災被害で、問題になるのは救援物資が
集まらないことではありません。

もちろん、震災当初はあらゆる物資が不足しますが、
次第に救援物資は全国から集まります。

問題は、集まった物資の仕分けと各避難所への配送。

ある避難所では、物資が集まりすぎ、
破棄せざるを得ない状況にもなることもあります。

一方、別の避難所では、まったく必要な物資が届いていないことも。

これは救援物資に限らず、ボランティアについても同じことです。

問題なのは、その局在化です。

どうしたら、必要としている人に、必要なものを
必要な分だけダイレクトに届けることができるのか?

これを実現する仕組みを作ったのが西條剛央さん。
ふんばろう東日本プロジェクト」の代表の方です。

西條さんは、被災地支援の専門家でもなく、ボランティアの経験も
NPOで活動したこともない、早稲田大学大学院の専任講師の方です。

専門の研究テーマは「構造構成主義」。

これは、固定的な方法が役に立たないような、
まったくの未知の状況、変化の激しい環境において、
ゼロベースでその都度有効な方法を打ち出していくための考え方。

方法の有効性を「状況」と「目的」によって決めるメタ理論とのこと。

そして実際に作られたのが、次のようなシンプルな仕組みです。

  「ホームページに、聞き取ってきた必要な物資とその数を掲載し、
  それをツイッターにリンクして拡散し、全国の人から物資を
  直送してもらい、送ったという報告だけは受け取るようにして、
  必要な個数が送られたら、その物資に線を引いて消していくのだ。」

そして、この仕組みをもとにスタートした
「ふんばろう東日本プロジェクト」は、救援物資を届けるだけに留まらず、
多くの人を巻き込み、同時にいくつもの支援プロジェクトを立ち上げ、
日本で最大規模の被災地支援のボランティア組織となりました。

本書は、第1章~第4章までが、西條さんの体験を
内側の視点から進行形で綴った物語。

第5章は、「ほぼ日刊イトイ新聞」に掲載された糸井重里さんとの
対談を西條さんが解説を加えて再構成したもの。

第6章は、多数のプロジェクト運営を可能にしたノウハウ論。

第7章は、一戦必勝を続けるための「無形の形」の組織づくりの秘訣。

第8章は、今後の震災に対する新たな仕組みや支援活動のあり方や
行政や日本社会への提言がまとめられています。

物語として読んでも面白く、組織論を学ぶ上でも、
優れたケーススタディを示す一冊となっています。

この本から何を活かすか?

本書は人を助ける仕組みと支援の裏舞台が
話しの中心になっているので、西條さんの専門とする
「構造構成主義」についてはさらっと触れられている程度です。

  「あらゆる事象にしなやかに対応するための考え方」

そう言われても、「構造構成主義」については、
実際のところあまりよくわかりませんでした。

やはり、専門の本を一冊読んでみる必要がありそうですね。

ということで、西條さんの次の本を読んでみようと思います。

  「構造構成主義とは何か―次世代人間科学の原理

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 組織・社内教育・コーチング | 06:44 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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