活かす読書

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なぜ日本は変われないのか

なぜ日本は変われないのか 日本型民主主義の構造
なぜ日本は変われないのか 日本型民主主義の構造

(2011/12/07)
山本 七平 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:18

さくら舎さんから献本いただきました。ありがとうございます。

  「日本人は安全と水は無料だと思っている」

このフレーズを聞いたことがある方も多いですよね。

これは本書の著者である山本七平さんが、
300万部の大ベストセラーとなった「日本人とユダヤ人
の中で使った言葉。

この本は、神戸生まれのユダヤ人イザヤ・ベンダサンさん著
ということになっていますが、本当は山本さんを含む
3名の方の合同ペンネームで書かれたことはよく知られています。

山本さんは、「日本人論」を語るうえでは欠かせないほど
大きな影響を与えた方で、1991年に逝去。

本書は1975年から1976年にかけて「季刊 歴史と文学」に
連載された「日本型民主主義の構造」をまとめたものです。

なぜ、35年前に書かれたものが、今になって刊行されたのか?

それは政権交代しても変われない日本の
構造的な欠陥を知るためです。

民主党政権に変わっても迷走する現在の日本の様子は、
山本さんが35年前にすでに予見していたことでした。

それが、本書が解き明かす日本型民主主義の構造です。

  第1章 「民主的」か「非民主的」かを超えて
  第2章 「天皇機関説排撃運動」に見る歴史の繰り返し
  第3章 十五年周期で循環する日本人の政治意識
  第4章 変革なき組織的家族社会の深層

日本の改革を阻む「官憲主義」。
その実態は、システムなき集団。

それは自らの崩壊を防ぐのが第一目的である「家族」である。

つまり日本型民主主義は、組織的家族集団であると
山本さんは指摘しています。

本書を冷静に見ると、確かに30年以上前に書かれた
ものであることはわかります。

しかし、日本社会の本質についての言及や、個々の考察を見る限り、
そんな昔に書かれた本であることは忘れ、
今の日本の問題点を指摘しているようにも思えます。

それは、この30年間本当に日本が変わっていないことであり、
当時の山本さんが問題提起が正しかったという証でもあります。

本書は、普段、私があまり読まない種類の本でしたが、
だからこそ思考の幅を広げられたと実感できました。

この本から何を活かすか?

  「忘年」するのは日本人だけ?

西欧には、「歴史的な事件の日」の祭りが数多くあるそうです。
そこには今までの歴史を消さずに、対面するという意識があります。

一方、日本では「歴史的な事件の日」の祭りはなく、
「忘年」という考え方があります。

これは今までの苦労を忘れ、新しい別の年を迎えるということ。

確かに日本では、「東日本大震災祭り」なんて
絶対にできないでしょう。

その代わり、1年の労をねぎらう忘年会や、
年忘れのイベントはいろいろと開催されていますね。

そう言えば、忘年会は英語で“year-end party”と言いますから、
年を忘れる“forget-the-year party”じゃないんですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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