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統計・確率思考で世の中のカラクリが分かる

統計・確率思考で世の中のカラクリが分かる (光文社新書)
統計・確率思考で世の中のカラクリが分かる (光文社新書)

(2011/10/18)
高橋洋一 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:20

  「病気にかかっている人」に検査法Tを適用すると、
  98%の確率で、病気であると正しく診断されます。

  「病気にかかっていない人」に検査法Tを適用すると、
  5%の確率で、病気であると誤って診断されます。

  病気にかかっている人の割合は3%、
  かかっていない人の割合は97%です。

  この検査法Tを適用して病気だと診断されたとき、
  本当に病気にかかっている確率はどのくらいでしょうか?

これは、本書に紹介されていた日本のある大学の入試問題。

実は、スパムメールはじくフィルタリングも
この入試問題と同じ条件付確率の考えが用いられています。

その同じ考えとは、ベイズ統計。

本書の著者、高橋洋一さんが30年前に統計を学んだ頃、
ベイズ統計は人に説明するのもはばかるような、
異端の学問と呼ばれていたそうです。

しかし、現在ではビジネスの世界で実用化がすすみ、
ベイズこそが“使える確率”となっています。

本書は、確率・統計の基本を学びながら、
世の中のカラクリを見抜く力を身につける本です。

  「数学はかならずしも必須とはいえませんが、
  統計はそうはいきません。統計はそうはいきません。
  必ず必要になります。しかも確率や統計を学ぶことで
  数字の扱い方や単位のとり方に慣れ、
  数字に対するリテラシーが身につくのです。」

高橋さんが挙げる、統計の目的は2つあります。

1つ目は、人々の経験を要約して、それによって人々が
その本質を理解できるようにすること。

つまり、物事を数量的に考えることです。

2つ目は、その要約された事実に基づき、将来どのような結果が
得られるかを推計・予測すること。

身近なものでは、天気予報、渋滞予測などがあります。

本書では、これらの統計の目的を押さえつつ、
現実問題として、どのように統計思考をツールとして使うかが
最新のトピックスを題材にして解説されています。

  第1章 統計・確率思考で世の中のカラクリを見破る
  第2章 バランス思考で考える東電問題
  第3章 シンプル・ロジカル思考で考える復興政策
  補講  よくある誤解と間違い

純粋に確率・統計の入門本を想定していると、
本書の政治色の濃さに、ちょっと引いてしまうかもしれません。

しかし、今さら数学を勉強したいと考えていない人にとっては、
東電問題や復興政策を検討しながら、
統計思考を身につけられるお得な本だと思います。

この本から何を活かすか?

冒頭の検査法Tの答えは、「38%」です。

ちなみにこの問題、旭川医科大学の入試問題だったそうです。

98%の人が病気と診断されることに注目しすぎると、
意外な感じがするかもしれません。

そこがベイズ統計の面白さ。

計算は、次のようになります。

  P(病|病診断)=P(病診断|病)P(病)/P(病診断)

P(病診断)=P(病診断|病)P(病)+P(病診断|健康)P(健康)
       =0.98×0.03+0.05×0.97
       =0.0779

P(病|病診断)=0.98×0.03/0.0779
         =0.3774 → 38%

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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