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ザ・ラストバンカー

ザ・ラストバンカー 西川善文回顧録
ザ・ラストバンカー 西川善文回顧録

(2011/10/14)
西川 善文 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:26

「ラストバンカー」とは、ある雑誌が西川善文さんを評して使った言葉。

顔が見える最後のバンカーと評して、このように表現したようです。

本当に西川さんが最後のバンカーになるかどうはか、
後に続く銀行業界の方々の頑張り次第なので、
西川さんが決めることではありません。

しかし、西川さんは、時代の大きなうねりの中で、
時には悪役となり、節目節目で重要な決断を下してきました。

そして、どんな難題からも逃げずに、
これがラストと思えるような、苦闘を繰り返してきました。

その意味では、西川さんには自分が最後のバンカーである
という気概があったのかもしれません。

本書は、激動のバンカー人生を歩んだ西川善文さんの回顧録。

銀行の元頭取が、公に過去を語る機会は少ないので、
本書は金融史を振り返るうえで貴重な証言になります。

  「この本を読んでくだされば痛感されることと思うが、
  実は日本はずっと危機の時代にいたのだ。
  まさに私の銀行員人生そのものがそうで、
  平時であったことのほうがはるかに少ないのである。」

安宅産業処理、イトマン事件、磯田一郎氏追放劇、不良債権処理、
UFJ争奪戦、郵政公社総裁就任、鳩山大臣との対決・・・

事件と呼ばれるようなものも含め、
よくこれだけの出来事に遭遇したなと思えるほど、
興味深いエピソードが満載の半生記です。

それでは、西川さんのバンカー人生に、
これだけのことが起こったのは、偶然なのでしょうか?

それは運命であり、タイミングが合わなければ、
起こり得なかったこともあるでしょう。

しかし、私は西川さん自身が、引き寄せたように思えます。

どんな困難とも、常に正面から戦う西川さんの姿勢が、
業界の地殻変動をも呼び起こし、
そして時代もまた西川さんを求めた結果、
これだけの史実に遭遇することができたのだと。

本書の読みどころは、
やはりイトマン事件からの、磯田一郎氏の追放劇と、
後半の郵政公社総裁に就任してからの苦闘でしょうか。

文体からは、あまり感情を表に出さず書いている感じですが、
西川さんの内に秘めた想いは十分に伝わってきました。

この本から何を活かすか?

  「リーダーシップとは、直面する難題から逃げないことである。
  リーダーが逃げないから部下も逃げないし、前のめりで戦う。
  経営者の責任とは、そういうものではないだろうか。」

本書は、まさにリーダーシップのケーススタディが
詰まった本と考えることもできます。

私は昨日の記事で、過去にブログで紹介した
リーダーシップに関する良書を振り返りました。

せっかくなので、それらの本で指摘されていた
リーダーシップの条件と、西川さんが下した判断や行動が
一致するかどうか確認してみたいと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経営・戦略 | 09:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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