活かす読書

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武器としての決断思考

武器としての決断思考 (星海社新書)
武器としての決断思考 (星海社新書)

(2011/09/22)
瀧本 哲史 商品詳細を見る

満足度★★★★★
付箋数:29

瀧本哲史さんの「武器としての決断思考」を読むべきか、否か。

<読むべきという賛成派の主張>

1.内因性
  変化が激しい今の時代、これまでの価値観や方法、
  人生のルールは、意味をなさなくなってきた。

2.重要性
  過去の正解が通用しない時代には、自分で考えて今の最善解を
  導き出す「意思決定の方法」を身につける必要がある。

3.解決性
  本書を読むと、賛否両面から客観的に判断するツール
  「ディベート思考」が意思決定の方法として身につけられる。
  したがって、本書を読むべきである。

<賛成派の主張への反論>

1.内因性への反論
  時代の変化は今に始まった話ではなく、
  長い歴史の中では、常に価値観やルールの変更はあった。
  そもそも、変化があることには何の問題もないのではないか?

2.重要性への反論
  過去の正解が通用しないのは、一部であって、
  まだまだ過去の正解を踏襲した方が良い場合が多い。
  また、過去の正解が通用しない場合であっても、
  それは最も重要な問題であることは少ない。

3.解決性への反論
  仮に、「意思決定の方法」を身につける必要があっても、
  本書を読んだだけでその手法が身につくとは考えにくい。
  更に、「意思決定の方法」は「ディベート思考」でなくても、
  ロジカルシンキングを学べば身につけることはできる。

このように「ディベート思考」では、二者択一で結論が出るものを
論題に選び、メリットとデメリットを3つの条件で考え、
論理的にツッコミを入れて、主張が正しいかどうかを検討します。

ここではメリットの3条件に1度の反論しかしかしていませんが、
本当は更に反論に反論を加え、議論を深めます。

反対派の主張でやめてしまったので、
本書に読む価値がないよな印象を与えてしまったかもしれませんが、
本当はその逆です。

私は、今までディーベートの本を何冊か読みましたが、
いまひとつ、議論の場以外のビジネスや実生活では、
それをどう活かしたらよいのかが見えてきませんでした。

しかし、本書は知識・判断・行動の3つをつなげる
実学としての「ディベート思考」が学べます。

著者は、京都大学客員准教授の瀧本哲史さん。

本書は、瀧本さんが京都大学の「意思決定の授業」で
教えている内容を7つの講義としてまとめたものです。

講義の中で瀧本さんは、例として世間にはびこる
デタラメ論に客観的にツッコミを入れています。

それを読むだけでも、ディベート思考は、
強引に主張を通そうとする人にダマされないための
武器であることがわかります。

この本から何を活かすか?

ディベート思考を使って大前研一さんへツッコミを入れてみる。

「リーダーの条件」が変わった』に、以下のような記述がありました。

  1.フッ素は虫歯の予防になる。
  2.オランダやアメリカでは水道水に塩素の代わりにフッ素を入れている。
  3.だからオランダ人やアメリカ人には虫歯が少ない。
  4.しかし、日本では歯科医の既得権を守るために、
   水道水にフッ素を入れないという政治的判断がなされている。

私は、最初に大前さんの本を読んだときには、
さほどこの主張に違和感を覚えませんでした。

しかし、本書を読んだ後では、次に挙げるような反論に耐えられる
主張かどうかを検討する必要があると感じました。

・どの程度フッ素を使うと、虫歯予防に効果があるのか
・オランダやアメリカでは、どの程度の濃度でフッ素を混入しているのか
・水道水へのフッ素混入と虫歯の少なさは、本当に因果関係にあるのか
・オランダ人とアメリカ人の虫歯が少ない理由は他にはないのか
・水道水への塩素混入とフッ素混入のデメリットは比較されているのか
・日本が水道水にフッ素を入れない理由は歯科医を守るためなのか
・少数の歯科医の利益を守ることで、政府が得られるメリットは何か

大前さんの発言だからといって、鵜呑みにせず、
しっかりと反論を加えたうえで、主張を信じることが必要ですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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