活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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もうダマされないための「科学」講義

もうダマされないための「科学」講義 (光文社新書)
もうダマされないための「科学」講義 (光文社新書)
(2011/09/16)
菊池 誠、松永 和紀 他 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:20

「キャベツ」には発ガン性物質が含まれています。

こう書いてしまうと、いかにも衝撃的で、
まるでキャベツが悪者のような感じがします。

早まって、ツイッターなどで「キャベツを食べるな」などと、
つぶやかないでくださいね。

実は、私たちが普通に食べる多くの食品には、
発ガン性物質が含まれています。

ポテトチップス、フライドポテト、ビスケット・・・

なぜ、これらの食品が問題にならないかというと、
発ガン性物質が含まれている量に対し、
それ以上のメリットがあるからです。

  「人類は発がん性のある食品を数多く食べてきましたし、
  今でも食べています。天然、自然の食品だから安全、
  リスクゼロというわけではありません。」

つまり、少しでもリスクのある食べ物を排除していくと、
私たちの食べ物はなくなってしまうというわけです。

キャベツに発ガン性物質が含まれていることが事実だとしても、
その部分だけを切り出して伝えるか、
背景も含めて伝えるかで、まったく伝わり方は違います。

その話しが、何を意図して語られているのかを
私たちは考える必要がありますね。

これは「報道と科学」の関係の話しで、
本書の第3章で解説されていました。

さて本書は、2010年よりシノドスが開いた「科学シリーズ」の
セミナーをまとめたもの。

シノドスとは、現代社会を多角的に検討する
「知」の交流スペースとして、芹沢一也さん、荻上チキさんが
立ち上げた集団のようです。

本書のメインテーマの一つは、
科学を装っているけれど、実は科学ではないもの。

それが、ニセ科学。

考えてみると、世の中ではけっこうニセ科学が流行りました。

脳内革命、マイナスイオン、血液型性格診断、
ホメオパシー、ゲーム脳、EM菌、百匹目の猿・・・

これらのように、既に本当の科学でないことが
ハッキリしたものに、今から騙される人は少ないでしょう。

しかし、同じようなニセ科学は、今後も次々と出てきます。

それらに騙されないためにも、
私たちは、科学とニセ科学を見分ける目を養う必要がありますね。

他にも、本書には科学にまつわる諸問題について
講義形式で解説されていました。

  第1章 科学と科学でないもの(菊池誠さん)
  第2章 科学の拡大と科学哲学の使い道(伊勢田哲治さん)
  第3章 報道はどのように科学をゆがめるのか(松永和紀さん)
  第4章 3・11以降の科学技術コミュニケーションの課題(平川秀幸さん)
  付録 放射性物質をめぐるあやしい情報と不安に付け込む人たち
   (片瀬久美子さん)

本書は、けっこうアカデミックな議論の好きな、
堅い本が好きな人向けかもしれません。

この本から何を活かすか?

本書で意外に良かったのが、付録として掲載されていた、
科学とデマにまつわる片瀬久美子さんの話し。

この付録で片瀬さんは、デマ情報について
注意すべきポイントを解説しています。

ちなみに、片瀬さんのブログはこちら
  ・「warblerの日記

私たちは、もちろんデマに踊らされる側になってはいけません。

しかし、それ以上に私が感じたのは、
不用意にデマを流す側になってしまわないこと。

ブログやツイッターなどで、誰もが発信者になる時代ですから、
情報の出どころや信憑性には、注意を払わなければなりません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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