活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2011年07月 | ARCHIVE-SELECT | 2011年09月

| PAGE-SELECT |

≫ EDIT

9割がバイトでも最高のスタッフに育つ ディズニーの教え方

9割がバイトでも最高のスタッフに育つ ディズニーの教え方
9割がバイトでも最高のスタッフに育つ ディズニーの教え方

(2010/11/25)
福島 文二郎 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:17

2010年の11月刊行の本ですが、長期間アマゾンのランキングで
上位に入っていたので、遅ればせながら読んでみました。

決して悪くはないんですが、過去に読んだディズニー関係の本
(「社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった」、
ディズニー7つの法則」など)と比べると、
正直、それほどインパクトはありませんでした。

著者は、東京ディズニーランドがオープンした1983年に
第1期の社員として入社して以来、
数々の研修プログラム開発に携わった福島文二郎さん。

現在は独立して、社員教育や人材育成コンサルティングを
行う会社を経営しているようです。

本書は、ディズニー時代の後輩の育成の話がメインです。

  CHAPTER1 育てる前に教える側の「足場」を固める
  CHAPTER2 後輩との信頼関係を築く
  CHAPTER3 後輩のコミュニケーション能力を高める
  CHAPTER4 後輩のモチベーションを高める
  CHAPTER5 後輩の自立心・主体性を育てる

本書を読んで感じたのは、ディズニーランドの強さは、
ミッションと「行動指針」の優先順位が、
アルバイト1人ひとりにも、しっかりと伝わっているということ。

東日本大震災が起こった当日、ディズニーランドでの
キャスト方々の対応が素晴らしかったと話題になりましたが、
それは、普段からの訓練の賜物であり、
本書の内容に偽りがないという確かな証拠です。

ゲストの安全性をなによりも優先する姿勢は、
あらゆるサービス業の手本となるところですね。

本書は、非常に分かりやすい文体で書かれ、
あまり「ディズニーマジック」のエピソードに頼らず、
ディズニー流の人材育成の方法を、
しっかりと説明している点に好感が持てます。

ただ、個人的には、福島さんの立場の方からは、
後輩の指導方法だけでなく、研修プログラムの開発ノウハウや、
実際のプログラムの例などについて、
もっと詳しく話を聞きたかった感じがします。

この本から何を活かすか?

ディズニーランドやディズニーシーを運営する、
(株)オリエンタルランドは、2011年4~6月期(第1四半期)の
連結決算は、営業損益が30億4100万の赤字になりました。

8月の入場者数は過去最高を記録したと報道されていますから、
第2四半期でどこまで回復しているかに関心が集まります。

7~9月期にはシルク・ドゥ・ソレイユ撤退分の
特別損失も計上が予定されていますが、
まずは営業利益ベースでの動向に注目すべきでしょう。

「9割がバイトでも」というのは、今後も間違いなく続く、
オリエンタルランドの利益の源泉ですから。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 組織・社内教育・コーチング | 10:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人

日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人―怒鳴られたら、やさしさを一つでも多く返すんです!―
日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人―怒鳴られたら、やさしさを一つでも多く返すんです!―

(2011/07/15)
三輪 康子 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:17

あなたは、新宿歌舞伎町にあるホテルの支配人です。

最上階で作業をしていると、スタッフがヤクザの宿泊を断り、
脅されていると、フロントから呼び出しがかかりました。

駆けつけてみると、相手のヤクザはスキンヘッドで、
身長190センチの大男。
なにやら茶色で細長い紙袋を携えています。

あなたは、支配人として説明します。

  「当ホテルではお客様のようなお方は、
  お泊りできないようになっております」

この言葉を聞いた男は、激高し、
紙袋から日本刀を取り出し、振りかざします。

このとき、あなたの取る行動はどれでしょうか?

  A) まずは、相手の要求を聞いて、その間に警察に通報する。
  B) スタッフや他のお客様が巻き込まれないよう、退避の指示をする。
  C) 相手の目をジッと見つめて、日本刀の前に一歩進み出る。

私なら、絶対にC)は選べません。

しかし、本書の著者・三輪康子さんがとっさに取った行動は、
最も危険で勇気のいるC)です。

三輪さんの行動を見て、男は言いました。

  「支配人さん、あんたすげえな」

本書は、ホテル東横イン新宿歌舞伎町で現役の支配人を務める、
三輪康子さんの初の著書です。

三輪さんが赴任した当初、ロビーにはヤクザがたむろし、
最上階には彼らが定宿のように占拠していたそうです。

そんな日本一危険なホテルを、いかにしてスタッフをまとめあげ、
安全で快適なホテルへ変革したのか?

本書には、その激闘の歴史が描かれています。

三輪さんは、ある会議で聞かれました。

  「三輪さんにとって、おもてなしとは何ですか?」

その質問に対して、三輪さんは即答します。

  「命を張ることです!」

本書には、本当に三輪さんが命を張ったエピソードが
いくつも紹介されています。

それもスタッフの安全を守るために。

そんな支配人の姿を見ている、スタッフの結束が
固くならないわけがありません。

三輪さんを信頼するスタッフが一丸となり、
東横インのグループ内で、
何度も売上げが日本一になったのも納得できます。

正直、本書のビジネス書としての質は、
それほど高くありません。

しかし、それを差し引いても、三輪さんのやっていること、
命を懸けた実体験そのものが凄いので、
十分に読む価値がある一冊だと思います。

この本から何を活かすか?

三輪さんが信条としていること。

  「怒鳴られたら、やさしさをたった一つでも多く返すこと」

なかなか難しいことですが、これを辛抱強く実践して、
三輪さんは、危険なホテルを安全なホテルへと変革しました。

実はこの信条、三輪さんはお父さんに教えられたそうです。

  「怒っている人に怒り返してはいけない。
  怒っている人には、余計やさしい言葉でお返ししなさい」

言葉だけでなく、それを身をもって示す父親の姿を
三輪さんは見て育ったんですね。

私も、子を持つ父親。
子どもに背中を見られていることは、意識しなくてはいけません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

このエントリーをはてなブックマークに追加

| リーダーシップ | 10:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

会話は「最初のひと言」が9割

会話は「最初のひと言」が9割 (光文社新書 528)
会話は「最初のひと言」が9割 (光文社新書 528)

(2011/07/15)
向谷匡史 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:19

  「会話はキャンプファイヤーの火と同じで、
  うまく薪に火をつけることさえできれば、
  あとは放っておいても燃え盛っていくのだ。」

私は、よくキャンプで焚き火をするので、
この向谷匡史さんの表現、かなりシックリきましたね。

焚き火は、最初に火床をつくって、小さな枝から
大きな枝へ、徐々に火を大きくしていくのがポイント。

個人的には、着火剤を派手に使って火を起こすのは、
好きではありません。

少しずつ火を育て、火力が安定したら、
あとは適度に新しい薪をくべながら、炎をゆっくり楽しみます。

我が家のキャンプはランタンを持参しないので、
ヘッドランプと焚き火だけが、夜の闇を照らす光源。

ですから焚き火は、我が家のキャンプには欠かせません。

ちなみに、最近のキャンプ場は直火禁止の所が多いので、
焚き火好きの人の必須アイテムは、これ。

スノーピーク(snow peak) 焚火台 M

我が家では、もう10年以上も愛用している優れモノです。

さて、焚き火の話で、かなり本題からそれましたが、
本書は、最初の「ひと言」さえスムーズにいけば、
あとの会話はなんとかなるとの考えで、
様々なシーンで使える実践的な会話例が紹介されています。

特に、私は初対面で何を話したら良いのか、
困ることが多いので、大いに参考になりました。

  「事前に考えていく話題は《天気、季節、場所》。
  なぜならこの三つは、どんな相手であっても“共通した話題”になり、
  空振りは絶対にないからだが、ポイントは
  “問いかけのニュアンス”で終わること。」

向谷さんの言うことは、もっともだと思います。

しかし、世の中には、天気の話でコミュニケーションをとる人を
最低だと言い切る、幻冬舎社長の見城徹さんのような方も
いますから、人をよく見て使う必要がありそうです。

本書では、ビジネスで使える「最初のひと言」も紹介されています。

こちらも場をスムーズに回し、
会話を盛り上げるためのフレーズが中心。

もう少し、深く本質的な議論をしたり、
その場の空気を一変させることが必要な時には、
同じ「ひと言」でも、野口吉昭さんの
コンサルタントの「ひと言」力』が参考になります。

本書の「ひと言」と、野口さんの本の「ひと言」を
組み合わせて使うと、かなり幅も深さもある会話ができそうです。

この本から何を活かすか?

本書では、向谷さんが取材したヤクザの組員の
会話術もいくつか紹介されていました。

ヤクザの話題といえば、芸能界を引退した島田紳助さん。

当ブログでも、過去に島田さんの本を2冊ほど紹介しています。

ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する
自己プロデュース力

やはり、島田さんは人とは違う生き方をしているので、
著書を読んでも、面白い視点を持っている方だと思います。

今は、実刑の判決を受けた堀江貴文さん佐藤優さん
何冊も本を出す時代ですから、島田さんも芸能界は引退しても、
是非、本は書いて欲しいと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

このエントリーをはてなブックマークに追加

| コミュニケーション | 06:26 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

危機は循環する

危機は循環する―デフレとリフレ
危機は循環する―デフレとリフレ

(2011/07/14)
白川 浩道 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:22

  「日本経済は、震災による“日本離れ”リスク、世界危機循環、
  そして内需不振、というまさに三重苦に喘いでいるが、
  日本を財政破綻の淵から救うにはどうすれば良いのであろうか。
  こうした問いに対する答えを見出そうとすることが、 
  本書の目的である。」

日本は景気低迷が長引き、民主党のばら撒き政策により、
財政状況が更に悪化していく中で、東日本大震災に見舞われました。

これにより、「日本リスク」が広く国内外に
再認識されたと本書の著者、白川浩道さんは指摘します。

「日本リスク」が認識されることで続いて起こるのが、「日本離れ」。

これは、単に外国人が退去するというレベルの話ではなく、
生産拠点が日本から海外へ移る深刻なもの。

産業の空洞化が進み、国内雇用の悪化、技術力低下を招き、
日本の国力そのものが減退してしまいます。

ところで、日本が財政破綻する可能性はどれぐらいあるのか?

本書では、財政破綻確率を左右する変数を2つ挙げています。

それは、名目トレンド成長率と金利水準。

特に、名目トレンド成長率は、わずかな変化で
財政破綻確率が大きく上昇してしまうようです。

名目トレンド成長率が1%低下すると、政府負債のGDP比を
拡大させないために必要な消費税率は、20%近くも上昇すると。

震災による被害は、甚大なものでしたが、
名目トレンド成長率の低下は、それをはるかに凌ぎ、
日本を財政破綻に追い込むほどの大きな影響があるようです。

本書では、詳細なデータをもとに、世界危機循環と
日本経済の関係を論じ、マネープリンティングをせずに、
日本の財政維持の可能性を探ります。

そして、日本の持つ構造的な問題を解決する処方箋を示します。

その中で、私が注目したのは次の2つの施策。

1つは、公的年金の支給開始年齢の引き下げ。

引き上げるのではなく、引き下げることで、
高齢者の早期退職を促進し、若年層の雇用を進めるというもの。

そして、もう1つは、貯蓄税の導入。

消費税を増やすより、個人消費に与える影響が少ないと言われる
貯蓄税ですが、導入に向けては様々な問題があります。

本書では、かなり本格的にこの貯蓄税導入の可能性を検討しています。

個人的には、これらの施策の実現性は低いと思いますが、
白川さんが指摘するように、日本も金融緩和一辺倒から
脱却する必要があると感じます。

この本から何を活かすか?

  「日本経済は世界景気の落ち込みに対する
  感応度がきわめて高く、世界景気が沈めば、
  世界景気以上に大きな落ち込みを示すのである。」

確かに、今の日本は、アメリカだけでなく、
世界中のどこかの国がくしゃみをしたら、
日本が風邪を引くという状況ですね。

一度、世界景気をベンチマークとした、
日本経済の「β値」を把握しておく必要がありそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 経済・行動経済学 | 07:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

米国製エリートは本当にすごいのか?

米国製エリートは本当にすごいのか?
米国製エリートは本当にすごいのか?

(2011/07/08)
佐々木 紀彦 商品詳細を見る

満足度★★★★★
付箋数:33

「米国製エリートは本当にすごいのか? 」は、本当にすごいのか?

その答えは、Yes。

私も本書を、期待して読みましたが、それ以上に面白かった。

  「本書の目的は、一人の日本人の視点から、“米国の一流大学で
  行われているエリート教育とはどのようなものか” “その教育と
  それが生み出す学生たちは、どのような強みと弱みがあるのか”
  “日本人がそこから何を学ぶべきで、何を学ぶべきではないのか”
  を記すことです。」

著者の佐々木紀彦さんは、米スタンフォード大学大学院に2年間留学し、
国際政治経済で修士号を取得した方。

その経験を生かし、米国製エリートの実態を
詳細にリポートするだけでなく、多くの文献やインタビューにあたり、
真のエリートに必要な3つの要素(経済・歴史・国際感覚)
から多角的に分析を加えます。

  第1章 米国の一流大学は本当にすごいのか?
  第2章 世界から集うエリート学生の生態
  第3章 経済・ビジネス - 資本主義への愛と妄信
  第4章 歴史 - 歴史が浅いからこそ、歴史にこだわる
  第5章 国際政治・インテリジェンス
      - 世界一視野の広い引きこもり
  第6章 日本人エリートの未来

1979年生まれの佐々木さんの米国に対する見方は、冷静そのもの。

  「やや大げさにいえば、私たちの世代は、米国を冷静に見ることのできる
  米国を相対化できるはじめての世代なのかもしれません。」

世界一豊かな国、米国に対して、敵対心を持つことも
過度な憧れを持つこともなく、客観的に見ています。

確かに、佐々木さんが指摘している、
野口悠紀雄さんや鳩山由紀夫さんらの戦後世代は、
心に占める米国のウェイトが大きいので、
米国の大学教育を過大評価しているのかもしれません。

そう考えてみると、ポジショントークは含んでいるものの、
おなじ戦後教育を受けた世代の大前研一さんが、
米ビジネススクールの授業スタイルは時代遅れと
言い切っているのは、すごいことですね。

さて、本書は後半に行くにしたがって、
リーダーが身につけるべき歴史観、国力と国家戦略など、
かなり重厚なテーマに踏み込んでいきます。

最終的には、これから日本が進むべき道を示していますから、
よくある高揚感だけで書いた留学レポートとは一線を画す、
非常に内容の濃い提言書となっています。

本書で定義される、「米国製エリート」とは、
国籍に関わらず、米国で学んだエリートを指します。

その意味では、佐々木さん自身も、米国製エリート。

とすると、少し短絡的ですが、本書のような良書を執筆する、
米国製エリートは、やっぱりすごいという結論になりますね。

この本から何を活かすか?

  留学生活で一番学んだことは何ですか?

このように問われて、佐々木さんがいろいろ考えて
たどり着いた結論は、

  「自習のための正しいフォームを身につけることができた」

ことのようです。

それでは、どのように自習すればよいのか?

佐々木さんは、「有名な教授のシラバスを利用した独習」
を勧めています。

今の時代、各教授のシラバスはホームページで
公開されているようですから、入手は簡単にできるようですね。

また、左派系の「ニューヨクタイムズ」、
右派系の「ウォール・ストリート・ジャーナル」、
中道の「エコノミスト」なども読んで、
新しい知識をアップデートすることも必要と書かれています。

私は、ポッドキャストで「ウォール・ストリート・ジャーナル」を
聴いているぐらいなので、これを機に、
他のメディアからの情報収集も考えてみます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 勉強法 | 11:10 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

≫ EDIT

宇宙は本当にひとつなのか

宇宙は本当にひとつなのか (ブルーバックス)
宇宙は本当にひとつなのか (ブルーバックス)

(2011/07/21)
村山 斉 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:28

宇宙は何でできているのか」が好評だった村山斉さんが、
また魅力的な宇宙論の入門書を書いてくれました。

今回は、科学書の老舗、ブルーバックスから。

前著では、素粒子の話から始まっていたので、
宇宙の話まで到達するのに少し時間がかかりましたが、
本書では最初から宇宙の話です。

ただし、スペースシャトルで行くことのできる宇宙や、
太陽系の惑星や恒星、あるいは銀河系の宇宙の話が
メインではありません。

昔から、私たちが宇宙と呼んできた目に見える星や銀河、
それを形作るすべての元素エネルギーは、
実は、宇宙のやった4.4%にしか過ぎません。

残りの23%は暗黒物質(ダークマター)、
73%が暗黒エネルギー(ダークエネルギー)なのです。

本書の主役は、この暗黒物質と暗黒エネルギー。

実際のところ、暗黒物質については、
今後10年のうちに正体が少しずつわかる可能性がありますが、
暗黒物質にいたっては、その手がかりさえない状態のようです。

要するに、実態がまだわかっていないので、
こんなスターウォーズに出てきそうな
ネーミングになっているというわけです。

そして本書の後半では、多次元宇宙論と多元宇宙論にまで
話が展開します。

「多次元宇宙論」とは、宇宙には三次元以上の
次元があるという説です。

また、これとは1文字違いの「多元宇宙論」とは、
宇宙そのものが1つではなく、たくさん存在するという考え方。

  「ワープという言葉は、実は学術用語でもあるのです。
  異次元の空間が本当にグニャグニャと曲がっていたら、
  三次元空間に沿って遠回りをするよりも早く行けるのではないか
  という考え方をワープというのです。
  ですから、ワープというのは空間が曲がっているということを
  指している言葉で、宇宙戦艦ヤマトがワープできるのも、 
  異次元空間が、もしもグニャグニャと曲がっていたら、
  近道がありますよという話なのです。」

SFで描かれていた世界が、最先端の宇宙論として、
真剣に研究されているようです。

この本から何を活かすか?

暗黒物質は目で見えないのに「物質」なのか?

この疑問については、本書の質疑応答のコーナーで
わかりやすく解説されていました。

以下、村山さんの解説を私が要約したものです。

  そもそも、物質とは重さがあるもの。

  重さがあれば、必ず重力が生じ、ほかのものを引っ張ります。

  太陽は重さがあるから、地球を引っ張り、
  ブラックホールも重さがあるから引っ張っている。

  つまり、重さがあって周りのものを引っ張っているのは
  ブラックホールも含め、すべて物質と呼ばれます。

  同じ意味で、重さがあって、周りのものを引っ張っている
  暗黒物質は目に見えなくても「物質」なのです。

世の中、目に見えるものが全てではないと言われますが、
それは宇宙においても同じなんですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 科学・生活 | 10:09 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

Facebookマーケティング戦略

Facebookマーケティング戦略
Facebookマーケティング戦略

(2011/07/16)
池田 紀行、株式会社トライバルメディアハウス 他 商品詳細を見る
 
満足度★★★
付箋数:18

「日本」の「大企業」のためのFacebook活用術。

  「本書の内容は、多くの企業と実際にフェイスブックや
  その他のソーシャルメディアの運用をご一緒させていただいた
  現場のノウハウを類型化し、整理したものだ。
  その経験から、フェイスブックページの“開設のしかた”ではなく、
  “開設するまで”にやるべきことと、
  “開設してから”やるべきことを重点的に整理した。」

本書では、始めてしまえば誰でもわかるような、画面の説明などはなく、
自社のマーケティング戦略において、Facebookをどう位置づけるのか、
そして他のソーシャルメディアとの連携を考えて、
どのようにFacebookを活用するかが指南されています。

  第1章 フェイスブックの概況と特徴
  第2章 フェイスブックのマーケティング活用
  第3章 日本におけるソーシャルメディアミックス
  第4章 フェイスブックマーケティングの実践
  第5章 効果測定の方法
  第6章 日本企業の取り組み

日本ではユーザーがまだ400万人前後で、騒がれている割には
まだまだ使っている人が少ないという印象のフェイスブック。

しかし、ティッピングポイントを超えて、
爆発的にユーザーが増加するのが目前に迫っている感じもします。

そうなった時に、場当り的にFacebookを導入しても、
その効果はあまり期待できません。

なぜ、Facebookを導入するのか?
その目的とゴールは?

個人ならいざ知らず、本書が対象としてるような大企業では、
しっかりとした戦略策定のうえ、Facebookを導入する必要があります。

そして、無料で開設できるFacebookといえど、
マーケティング全体の予算はどうすべきか?

投資効果の測定は可能なのか?

本書では、こういった企業がFacebookを活用する際の
問題点とその解決方法を明確にしています。

なんといっても有難いのは、Facebook先進国のアメリカの事例を
ただ持ってきたような解説ではなく、
日本の環境で、日本の企業が導入・活用していくための
道筋をはっきりと示してくれていることでしょう。

活用最前線として紹介される事例も、
リクルートSUUMO、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、
コカ・コーラ、トヨタ自動車、スターバックスコーヒージャパン
など9社。

まだまだ、日本の大手企業の成功例が少ないだけに、
ここで紹介される事例は貴重です。

本書は、個人が読むには参考にできる部分は
少ないように思えますが、企業のマーケティング担当者なら、
目を通しておきたい一冊です。

この本から何を活かすか?

私がはじめてFacebook関連の本を紹介したのは、
2010.05.28の記事、ベン・メズリックさんの「facebook」でした。

その時は、facebookのユーザー数は4億人と書きました。

その後、2011.01.20の記事で熊坂仁美さんの
Facebookをビジネスに使う本」を紹介したときには、
ユーザー数5億人と書きました。

そして、本書では「全世界で7億人が利用」と書かれています。

わずか1年ちょっとの間に、億単位でユーザー数が増えている
facebookの勢いは、まだまだ止まりそうにありませんね。

2012年第1・四半期にIPOが実施されるとの
噂も出ています。

facebook株の購入を考えている方は、
そろそろ本格的に調査をはじめた方がいいかもしれません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| マーケティング・営業 | 09:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

彼女はなぜ「それ」を選ぶのか?

彼女はなぜ「それ」を選ぶのか?: 世界で売れる秘密
彼女はなぜ「それ」を選ぶのか?: 世界で売れる秘密

(2011/07/08)
パコ アンダーヒル、Paco Underhill 他 商品詳細を見る
 
満足度★★★
付箋数:26

選ぶのは「彼女」であって、「彼」ではありません。

ショッピングをしたり、サービスを受けるときの
決定権は、女性が握っています。

これは、我が家でも同じ。

ボクシングで、「左を制するものは世界を制す」
という格言がありますが、消費の世界を制するためには、
女性を制する必要があります。

一昔前なら、この商品は女性用、このデザインは男性用と
区別して商品開発するのがスタンダードでした。

しかし、今の時代は、女性に気に入られることにフォーカスすれば、
男性にも受け入れられる傾向があるようです。

さて、本書はさまざまなマーケットでの
女性の購買心理を解き明かす本です。

当然、女性が主役となるべきキッチンや化粧品などから、
一見、女性が余り興味を持たなさそうな家電量販店まで。

著者は、「なぜこの店で買ってしまうのか」が
ベストセラーとなり、日本でも知名度のあるパコ・アンダーヒルさん。

アンダーヒルさん自身は男性ですが、
女性の消費行動をかなり細かく観察し、鋭い分析をしています。

むしろ男性のアンダーヒルさんだからこそ、
女性との考え方や行動の差を感じ、
その点を深く研究することができたのだと思います。

女性に選ばれるためのポイントは、
「清潔」、「調節」、「安全」、「思いやり」の4点。

我が家では、今年(2011年)の夏、
家族旅行で台湾へ行きました。

宿泊先のホテルを選んだのは、妻です。

実は私からすると、何を基準ににそのホテルを選んだのか、
不思議なところがありましたが、
本書の第7章「ホテルに求められるもの」を読んで納得。

それ以外にも、男性の私からすると、
そうだったのかと膝を打つことが何度もありました。

本書は、結論だけがスパスパと書かれたスタイルではなく、
日常的なシーンを題材に、エッセイ風に書かれています。

結論だけを知りたい人にとっては、
少しまどろっこしさを感じるかもしれません。

しかし、その考え自体が男性的。

本書は女性に受け入れられるために、
ユーモラスに様々な事例を取り上げながら説明するスタイルを
あえて選んだのかもしれません。

この本から何を活かすか?

イトーヨーカドーの駐輪場

  「現代的なショッピングモールにおいて
  私のお気に入りが何か、知っている?
  非常に優れた駐車場のマークだ。
  先日、東京のとあるイトーヨーカドーを訪れた。
  私をとりこにしたのは、動物をあしらった駐輪場のマークだ。」

駐輪場のマークに注目するなんて、
アンダーヒルさんも意外なところに目をつけていますね。

しかも、イトーヨーカドーの駐輪場のマークにとりこになるなんて。

私は、今まで駐輪場のマークになんて、
一度たりとも注目したことがありませんでした。

せっかくですから、スーパーだけでなく、
様々な施設で、駐輪場がどうデザインされているか
観察してみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

このエントリーをはてなブックマークに追加

| マーケティング・営業 | 06:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

最新 行動経済学入門

最新 行動経済学入門 「心」で読み解く景気とビジネス (朝日新書)
最新 行動経済学入門 「心」で読み解く景気とビジネス (朝日新書)

(2011/07/13)
真壁昭夫 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:15

  「今回、この本を書いたのは、今までの行動経済学の理論をもとに、
  最近新しく提唱されている理論を発展的に取り入れた新しいものを
  書きたいという気持ちに加えて、現在、我々の身の回りに
  起きている事象を例にあげて、できるだけわかりやすい本を
  作りたかったからだ。」

このように語るのは、信州大学経済学部教授の真壁昭夫さん。

本書は、その名の通り、行動経済学の入門書。

経済をつくっているのは人間です。

その人間は、いつも合理的な行動をするとは限りません。

例えば最近あった出来事で言えば、東日本大震災直後に起こった
乾電池やトイレットペーパーの買い占め行動。

合理的な判断ではなく、強迫観念に支配され、
スーパーやコンビニに買いに走った人も多かったようですね。

このよう人間の行動は、「心」によって大きく左右されます。

だからこそ、経済を本当に理解するためには、
「心」から考えた行動経済学が必要なのです。

本書では身近なケースを例にとり、プロスペクト理論、
ヒューリスティック、心理勘定、フレーミング効果などを
わかりやすく解説しています。

私が本書で注目したのは「ナッジ」。

  「ナッジとは、それと気づかせることなく、
  特定の人や人々を、合理的と考えられる好ましい方向に
  誘導する行為をいう。」

Nudge(ナッジ)は、元々、肘で相手の横腹を軽くつつくこと。

モンティ・パイソンのファン方は、エリック・アイドルさんが
Nudge,Nudge」(←リンク先はYouTube映像)と言いながら、
ツンツンしている姿を思い出すでしょう。

日本語吹替え版では、広川太一郎さんが
このぉ~、ちょんちょん」(←こちらもリンク先はYouTube映像)
とやっていましたね。

私は、エリック・アイドルさんの「ちょんちょん」のコントが大好きですが、
これを想像してしまうと、行動経済学で注目される「ナッジ」とは
ちょっとイメージが離れてしまう感じもします。

強制するのではなく、自由裁量を残しながら、
人々を一定の方向へ誘導する「ナッジ」のコンセプトは、
人とコミュニケーションをとるうえでも重要な役割を果たしそうです。

私のように、子を持つ親としては、
家族でのコミュニケーションで「ナッジ」を
うまく使いたいと考えてしまいます。

ずいぶん、脇道にそれてしまいました。

本書は、行動経済学の本を何冊も読んでいる人にとっては、
ちょっと物足りない感じもする、
初心者向けのわかりやすい入門書でした。

この本から何を活かすか?

真壁さんは、本書でバブルの3つの共通点を示しています。

  1. 小さなバブルは、いつも世界のどこかで生じている。
    大規模なバブルは5年に1度、世界のどこかで発生している。

  2. バブルのスタートから価格が3倍になったら
    ピークと考えると、ケガは少ない。

  3. バブルの背景にはお金が余っていることが必要不可欠。
    そして、誰もが納得しやすい理由と思い込みが必要。

ちょっと最近、バブルかな?と感じたときは、
この3点を確認するといいかもしれません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 経済・行動経済学 | 06:25 | comments:1 | trackbacks:1 | TOP↑

≫ EDIT

裸のプレゼンター

裸のプレゼンター
裸のプレゼンター

(2011/07/08)
ガー・レイノルズ 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:21

  「この本が特に対象としているのは、ビジュアルのデザインには
  ある程度自信があるが、プレゼンテーション実施のテクニックや、
  聴衆と心を通わせる能力については、
  さらなる向上を目指したいと思う人々である。」

本書はガー・レイノルズさんの「Zen」シリーズ第3弾。

1作目の「プレゼンテーションZen」ではプレゼンの「準備」、
それに続く「プレゼンテーションZenデザイン」では、
その名の通り「デザイン面」の解説が中心でした。

3作目に当たる本書では、いよいよプレゼンの「実施」に
中心を置いて説明されています。

  <目次>
  1. 「自然さ」と裸のプレゼンテーション
  2. 「準備」を優先する
  3. 聴衆と心を通わせるための3つのポイント
     「パンチ」、「存在感」、「プレゼンターの印象」
  4. 「情熱」、「近接」、「遊び心」によって聴衆の心をつかむ
  5. 「ペース」に気を配り、聴衆の「参加」を促す
  6. インパクトあるエンディングを演出する
  7. 「粘り強さ」を持って前進し続ける

本書のキーコンセプトは「自然さ」。

レイノルズさんは、日本で風呂や温泉に入るときの「裸の付き合い」
という概念に触発され、聴衆と自然に心を通わせる、
プレゼン実施のアイディアを示しました。

  「“裸のプレゼンテーション”の本質は、聞き手が3人であれ、
  3000人であれ、明快かつ率直なスピーチで彼らを引き込み、
  心を通わせることにある。
  “裸になる”とは、聞き手本位で考えるということである。
  それは何も包み隠さず、あえて無防備な自分の姿をさらすことを意味する。」

本書は、日本的なイメージ写真が数多く挿入された、
本書自体がプレゼンの見本であるかのような美しい本です。

私は最初、少し和のテイストを押し出し過ぎているようにも感じ、
やはり外国人向けに書かれているのかなぁという印象を持ちました。

しかし、本書を読むにつれ、
当たり前すぎて気づかなかった日本文化の持つ良さを、
レイノルズさんによって再認識させられました。

プレゼン本としての実用面で考えると、
あくまで1作目、2作目を踏まえた上での本作であり、
何はなくとも「プレゼンテーションZen」を最初に読むべきだと思います。

この本から何を活かすか?

  「風呂から学ぶ7つの教訓」

レイノルズさんは、本書で「風呂」と「プレゼン」の
共通点を7つ挙げています。

もとものが、「裸の付き合い」からヒントを得たとは言え、
日本人にはなかなかない発想ですね。

他にも、日本的なものと「プレゼン」の
共通点を考えるのも面白いかもしれません。

共通点を探すことで、本質が見えてきます。

・「着物」と「プレゼン」
・「茶道」と「プレゼン」
・「歌舞伎」と「プレゼン」
・「盆栽」と「プレゼン」
・「おせち料理」と「プレゼン」

そう言えば、一見、関係なさそうなものの共通点を見つける
「なぞかけ」も日本的なものの一つですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

このエントリーをはてなブックマークに追加

| コミュニケーション | 11:05 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

≫ EDIT

日経新聞を「早読み」する技術

日経新聞を「早読み」する技術 (PHPビジネス新書)
日経新聞を「早読み」する技術 (PHPビジネス新書)

(2011/06/18)
佐藤 治彦 商品詳細を見る

満足度★★
付箋数:14

ビギナー向けの日経新聞の読み方講座です。

佐藤治彦さんは、日経新聞を読む理由は2つあると言います。

1つは、社会人としてビジネスへ役立てるため。
もう1つは、自らの資産を増やすため。

  「例えば、株式市場に投資するのであれば、株価が上がれば
  利益がでるが、株価が下がれば損失を被る。(中略)
  そのようなことは、誰もが知っている。
  しかし、今後、円高になるのか円安になるのか、
  株価や金利は上がるのか下がるのか、
  そういったことを読み取る力が必要だ。」

個人的には、日経新聞を読むことは、
決してマイナスにはならないと思いますが、
読んだからといって、資産を増やせるとは限らないと思います。

例えば、為替の動きは、誰にも正確に予測できません。

つまり、日経新聞を読んだからといって、
過去の動きや市場の思惑しか分からないという事です。

為替にしても株にしても、本当に資産を増やせるかどうかは、
予想が外れたときの対処方法であったり、
予想に関係なく利益を上げるシステム構築だと思います。

さて本題に戻ると、本書で紹介される、
ビギナー向けの日経新聞の「早読み技術」は、とても簡単です。

  「朝の15分で3つの記事を読もう」

1面から最終面まで、パラパラと見出しを眺めた後、
読みたい記事の中から、わかる記事を3つ選んで読む。

たった、これだけです。

日経新聞を読まなければならないと、
強いプレッシャーを感じているビギナーにとっては、
この方法なら、すっと入っていけると思います。

本書の後半では、ここ1~2年の経済で抑えておくべきポイント、
更には日経新聞を読みこなすための経済用語が解説されています。

これから、経済のことを勉強しようと思っている方には、
『5分で知ったフリができる「日本銀行」』など、
14のテーマの解説がある後半の方が、ためになるかもしれません。

どのテーマも数ページの中に、背景やポイントが
コンパクトにまとめられていて、
なかなか分かりやすい解説になっています。

この本から何を活かすか?

私は、かつて日経新聞や日経産業新聞を購読していましたが、
今は購読していません。

また、毎日読む必要もないと考えて、一時期、NIKKEI WEEKLYを
購読していたこともありましたが、これもやめてしまいました。

各証券会社のサイトやBloombergのサイトで読める情報で、
特に不足を感じることがなくなったからです。

これからの時代、紙面の早読み技術より、
ネット速読の達人ワザ」のような、
ネット中心の情報集術や速読術の方が、
私には必要なのかもしれません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 読書法・速読術 | 09:31 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

「震災大不況」にダマされるな!

「震災大不況」にダマされるな! 危機を煽る「経済のウソ」が日本を潰す
「震災大不況」にダマされるな! 危機を煽る「経済のウソ」が日本を潰す

(2011/06/25)
三橋貴明 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:26

  「日本の歴史を振り返ると、震災後に復興し、直後に緊縮財政や
  金融引き締めで恐慌になるというパターンが繰り返されてきた。
  だが、民主党政権の場合は、肝心の復興さえまともにやらずに、
  増税やTPPなどのデフレ促進策を進めようとしている。
  その点で、若槻内閣や橋本内閣よりも確実に罪深い。
  民主党政権の愚行を止めるためには、まず国民がその実態を正しく
  知らなければならない。それが、本書を書いた理由である。」

本書は、経済評論家・三橋貴明さんが、
震災のどさくさに紛れて、自分たちの利益のために、
日本に不利益な政治的意図を達成させようとする人たちの
欺瞞を徹底的に暴いた本です。

  第1章 日本復活を妨げる経済のウソ
  第2章 震災日本の市場を狙うアメリカ
  第3章 日本人が知らない世界の大変化
  第4章 復興から日本の「黄金の10年」が始まる

三橋さんが、今回ターゲットとして批判するのは、
民主党、財務省、増税論者、緊縮財政主義者、構造改革主義者、
円安派、中国派、社会主義遵奉者などなど。

これらの人たちが、震災を理由に火事場ドロボウ的に、
都合のいい方向に世論を導こうとしていると
三橋さんは指摘します。

1年間限定で復興増税を主張する大前研一さんも
批判の対象となっていました。

それでは、三橋さんは、復興予算の財源を何に求める考えなのか?

それは、増税ではなく、国債発行。

国債の乱発が日本の破綻へつながるとの考えに対しても、

  「日本経済は破綻などしない、むしろデフレから脱却するためには、
  国債を発行し、公共投資を拡大すべきだ。増税などしてはいけない。」

と反論しています。

本書を読む限り、数多くのデータを用いた三橋さんの主張は
部分部分では、非常に説得力があります。

また、私も震災復興を機に「日本の黄金の10年」が
本当に始まって欲しいと思います。

しかし、それが国債発行、公共投資拡大で実現する姿は、
どうしても私には想像できませんでした。

この本から何を活かすか?

  「東日本大震災の被害総額は20兆円だった。
  これは対GDP比4%に相当する。」

マスコミでよく使われる、このフレーズ。

20兆円、4%の数字の正しさはさておき、
この表現のおかしいところはどこでしょうか?

答えは、ストックとフローの混同。

  「家計も企業も政府も同じだが、お金にはストックという
  過去の経済活動で蓄積されたものと、
  実際の経済活動そのものであるフローの2つがある。(中略)
  なぜかマスコミでは、日本の国家経済について語る際に、
  故意なのか意図せずなのか、ストックとフローを混同した
  議論がまかり通っている。」

被害総額はストック。一方、GDPはフロー。

つまり、ストックである被害総額を分子とする場合、
分母もストックである国富の総額にすべきということです。

「国富の1%を失う被害を受けた」
という表現が正しいようです。

これだと、インパクトに欠けるので、
マスコミでは使われないという訳ですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 経済・行動経済学 | 09:51 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

4日で使える 実践! 超ビジュアルシンキング

4日で使える 実践! 超ビジュアルシンキング
4日で使える 実践! 超ビジュアルシンキング

(2011/06/21)
ダン・ローム 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:22

2009年に刊行され好評だった、ダン・ロームさんの
描いて売り込め! 超ビジュアルシンキング」の続編。

ちなみに原題は、前作が「The Back of the Napkin」で、
本作が「Unfolding the Napkin」です。

ビジュアルシンキングとは、シンプルな絵を描いて
問題解決を行う手法。

特に絵心は必要なく、四角、円、直線、人物、矢印さえ描ければ、
ビジュアルシンキングで使う絵はすべて描くことができます。

前作では、シンプルな絵を使ってビジネス上の問題を
解決する方法と、絵を描くためのツールとルールが紹介されていました。

今回は4日間のワークショップ形式で、
ビジュアルシンキングで問題解決していく工程を、
ステップアップ方式で実践的に学びます。

  「本書は4日間かけて絵による問題解決を学ぶ構成となっている。
  段階を追って図解しながら“絵なんて描けない”というレベルから
  “世界を救うための名案を絵でご覧にいれます”
  というレベルまで引き上げる。」

  第1日目 見る(視覚的に情報を収集する)
  第2日目 視る(解決につながるパターンを見抜く)
  第3日目 想像する(問題パターンを材料にアイディアを発見する)
  第4日目 見せる(アイディアを他の人に見せる)

自分でペンと紙、あるいはホワイトボードとマーカーを
用意して手を動かしながら学びます。

4日間のワークショップ内容に、若干ボリューム差がありますが、
そもそものビジュアルシンキングのプロセスが自体が
4ステップからなり、カリキュラムもそれに合わせていますから、
その点はやむを得ません。

ワークショップでは、ほとんどすべての演習で
絵を描くことになりますから、最後までやり遂げると、
少なくともシンプルな絵を描くこと自体には慣れます。

ただし、本当にビジュアルシンキングができるようになるには、
3日目に紹介されるフレームワーク「S.Q.V.I.D」を
使えるようになるかが最大のポイント。

「S.Q.V.I.D」は、ロームさん独自のフレームワークで、
問題を5つのカテゴリーに分け、2つの対照的な視点で
絵に表すことで着想を得るものです。

  「(SQVID)はオンデマンド方式で想像力から最高のものを
  手にいてる方法である。
  このつぎ誰かが“枠にとらわれずに考えよう”といったら、
  “オーケー、まかせて”といえるはずだ。」

この本から何を活かすか?

  「絵が使える場面では、必ず絵を使おう」

私は使っている机の「正面」と、「右面」に、
手を伸ばせばいつでも思いついたことが書き込めるように、
ホワイトボードを設置しています。

今までは、そこに書いている内容のほとんどが文字でした。

せっかく本書で絵で考えることを学びましたから、
これを機に、一方のホワイトボードを
「絵専用」として使ってみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 06:34 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

瞬間説得

瞬間説得―その気にさせる究極の方法
瞬間説得―その気にさせる究極の方法

(2011/06/23)
ケヴィン・ダットン 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:28

  金曜日の夜、ロンドンの地下鉄。

  満員の車両は、信号機の故障があり、
  ランチェスター・スクエアとコヴェント・ガーデン駅の間で、
  しばらく停止していました。

  なかなか発車しない車両に、乗客が苛立ちを感じはじめたとき、
  乗客の1人、ジョギングウエアを着た男が、
  いきなりタバコを取り出して火をつけました。

  地下鉄は全面禁煙。そこらじゅうに禁煙の表示があります。

  車内は不愉快そうな沈黙に包まれました。

さて、あなたがこの車両に乗っていた場合、
どうやってこのジョギングウエアの男に
タバコをやめさせますか?

いくら正しい行動であっても、頭ごなしにやめろと言っては、
口論になるかもしれません。

本書が紹介するこのエピソードでは、
ピンストライプのスーツの男性が、
瞬間説得力の5つの要素の1つである「共感」を使った
うまい説得を試みます。

  スーツの男は、タバコを持っていた男に身を寄せて言いました。

  「失礼、ちょっと火を貸していただけませんか?」

  この様子を見た、別の乗客が、さすがに堪忍袋の緒が切れて、
  止めに入ります。

  「あんた方、禁煙だってことは知ってるだろう?」

  スーツの男は禁煙の表示に気づいた表情で、詫びます。

  「悪かった。気づかなかったんだ」

  そしてジョギングウェアの男を振り返り言います。

  「これは消したほうがよさそうだね」

  ジョギングウェアの男は、上から目線による正面突破型の
  圧力ではなく、仲間の“罪のない違反者”からの
  親しげな誘いの言葉でタバコを消しました。

ちょっと、引用が長くなりましたが、
本書はこういったエピソードがふんだんに詰まった本です。

著者のケヴィン・ダットンさんは、ロンドン生まれの心理学者。

ダットンさんは本書で、スーツの男のような「瞬間説得」が、
誰にでも使えるものなのかを解き明かします。

HowTo本ではありませんから、これをやれば
すぐに瞬間説得できますという書き方はしていません。

豊富な事例やウィットに富んだエピソードを読みながら、
「瞬間説得」のメカニズムに、徐々に迫る読み物です。

ですから本書自体には、読者を瞬間的に説得する力はなく、
ジックリと読ませて楽しませる本となっています。

この本から何を活かすか?

本書には伝説的なコメディ集団「モンティ・パイソン」のメンバー、
グレアム・チャップマンさんの葬儀での、
ジョン・クリーズさんの弔辞が紹介されていました。

クリーズさんは、イギリスの葬式で“ファック”と言った
最初の人物になった・・・・

ロンドン生まれのダットンさんも、
きっとモンティ・パイソンが好きなのでしょう。

モンティ・パイソン好きの私と、本書が波長が合う訳です。

私は、ダットンさんのブログも読んでみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

このエントリーをはてなブックマークに追加

| コミュニケーション | 07:34 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

収監 僕が変えたかった近未来

収監 僕が変えたかった近未来
収監 僕が変えたかった近未来

(2011/06/07)
堀江貴文 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:17

  「私はこれから収監され、2年以上にわたって社会から
  隔離されてしまう。それを理不尽だと思わず、
  未来へ向けて前向きに勉強などをして過ごそうと考えている。」

本書の最後にはこのように記されていますが、
本文内容は基本的に堀江貴文さんが「収監」されることと、
あまり関係ありません。

たまたま出版のタイミングが「収監」と重なったため、
このようなタイトルをつけたようです。

本書は堀江さんが、2010年7月~2011年5月までに
週刊朝日に連載した「ホリエモンの近未来対予測!」に加筆し、
再編集したものです。

巻末の批評家・東浩紀さんとの対談も同じく
週刊朝日に掲載されたもののようです。

  第1章 「検察・メディア」の近未来
  第2章 「インターネット」の近未来
  第3章 「新技術」の近未来
  第4章 「日本人」の近未来
  第5章 「日本」の近未来Ⅰ
  第6章 「日本」の近未来Ⅱ

堀江さんは、いろいろな分野で数年先の未来像を
語っていますから、出所した頃に、
本書の予言がどれだけ当たったかが判明するというわけです。

本書に示された近未来は、既に他の著書等でも語られている
内容も多いので、それほど新鮮味はありません。

しかし、収監前の堀江さんの考えが、
網羅的にまとまっているという点では、
本書は優れていると思います。

私は堀江さんを非常に情報収集能力の高い方だと思っています。

その堀江さんが、2年間もの間、
社会から隔離されたら、どのような変化が起きるのか?

時代の流れを感じ取れず、そのカリスマ性に翳りが出るか?

それとも、更に、時代の本質を見通す力に
磨きをかけて帰ってくるのか?

堀江さんは、獄中からもメールマガジンを配信し続け、
収監中も7冊の本がリリースされる予定となっているそうです。

私は、堀江さんが収監前に書いた本の内容と、
今後、服役中に書く本の内容の変化に注目しています。

その比較において、本書は起点となる一冊。

目下のところ、堀江さんが一番エネルギーを割いているのは、
民間でのロケット開発です。

このロケット開発の夢と情熱は本物だと思いますが、
個人的には出所後に堀江さんが、
最も力を入れる分野は「政治」ではないかと睨んでいます。

この本から何を活かすか?

  「食文化とロケット開発があるから僕は日本に残っている。
  そもそも、僕は出所したら“ノマド”になるつもりです。
  今後はこういう対談もインターネットのテレビ会議システムを
  利用してお受けすると思いますよ。」

これは、東浩紀さんとの対談での堀江さんの言葉。

私は、これまでも堀江さんと、ハイパー・メディアクリエーターの
高城剛さんは、似た雰囲気をもつお二人だと思っていましたが、
堀江さんがノマド化すると、もっと思考が似てくるかもしれませんね。

私が予想する、出所してから政治に力を注ぐ堀江さんも
なかなか興味深いですが、ノマド化して、世界中を自分の目で見て回り、
更に独自の価値観を示す堀江さんは、もっと魅力的に思えます。

政治にエネルギーを注ぎながら、日本に住まないライフスタイル。

それって、行き着く先は、大橋巨泉さんということでしょうか?

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 社会・国家・国際情勢 | 06:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

コーチングの神様が教える「前向き思考」の見つけ方

コーチングの神様が教える「前向き思考」の見つけ方
コーチングの神様が教える「前向き思考」の見つけ方
(2011/06/16)
マーシャル・ゴールドスミス、マーク・ライター 他 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:25

本書は、「コーチングの神様が教える」シリーズ第3弾。

著者は、あのジャック・ウェルチさんなどの
コーチを務めたことで知られるエグゼクティブ・コーチの第一人者、
マーシャル・ゴールドスミスさん。

シリーズ第1弾の『「できる人」の法則』では、
リーダーが持つ悪い癖を直すことがテーマでした。

続く第2弾の『後継者の育て方』では、
後継者にバトンを渡す方法が解説されていました。

そして、待望の第3弾である本書のテーマは「モジョ」。

本書の原題は、「Mojo: How to Get it, How to Keep it,
How to Get it Back When You Lose it
」です。

「モジョ」とは、一体、何なのか?

この言葉はもともと、超自然力を信じるブードゥー教の
布切れや小さな袋の形をした魔力のあるお守りからきています。

ゴールドスミスさんは、人生でもっと意義を見出し、
幸せを得るためにベストな心の状態を「モジョ」と呼びます。

  「モジョは今自分がしていることに前向きな気持ちを持つこと。
  それは自分の心の内から始まり、外に輝き出るものだ。」

一般的には「ゾーン」とか「フロー」と呼ばれ、
集中力が高く、優れたパフォーマンスを発揮できる状態に
近いものです。

何をやってもうまくいく波に乗った状態で、
運ではなく、自らそれをコントロールするのが「モジョ」です。

「モジョ」は個人的な力で、手に入れることも、維持することも、
失うことも、取り戻すこともできます。

「モジョ」を手にするために重要な要素は、次の4つ。

  1. アイデンティティ(自分が何者かを理解する)
  2. 成果(最近達成した成果は何か?)
  3. 評価(周りからはどう見られているのか?)
  4. 受け入れる(できることを変え、できないことは諦める)

この4つの重要性と相互関係を理解すれば、
仕事でもプライベートでも「モジョ」を得ることができると
ゴールドスミスさんは説きます。

そして本書の後半では、「モジョ」を得るために、
14のツールセット、つまり具体的な戦術を示します。

正直、表面的な説明だけだと、「モジョ」については、
判然としない印象があるかもしれませんが、
本書でゴールドスミスさんは豊富な事例を示していますので、
読むほどに「モジョ」について理解が深まります。

更に読後には、「モジョ」を得て人生の質を高めたいという
気持ちが自然と湧き出てきます。

この本から何を活かすか?

  「モジョ・スコアカード」をつけてみる。

「モジョ・スコアカード」とは、自分の1日のいくつかの活動内容を
ピックアップして、それぞれ10個の質問に答えて、
10点満点のスコアをつけるもの。

  ・モジョスコア質問内容/英語版
  ・モジョスコアカード/英語版
  ・モジョスコアカード/日本語版

このスコアカードをつけると、自分のモジョが測定でき、
何をしているときにモジョが高いのか、
あるいは何をしているときにモジョが低いのかを
把握することができるようです。

私もゴールドスミスさんの記入例を参考に
モジョ・スコアをつけてみたいと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 自己啓発・セルフマネジメント | 07:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

科学的とはどういう意味か

科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)
科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)

(2011/06/29)
森博嗣 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:24

  「この本に書いた意見は“これで科学を好きになってほしい”
  “少しでも興味をもってもらえば嬉しい”ということではない。
  “科学から目を背けることは、貴方自身にとって不利益ですよ”
  そして“そういう人が多いことが、社会にとっても危険だ”
  ということである。」

本書は、小説家・森博嗣さんによる「科学論」。

もともとは、非科学に騙されるな的な本が企画されていたようですが、
東日本大震災の発生を受けて、執筆の方向がもっと根源的な内容に
変わったようです。

面倒なことはいいから、簡単に結論だけ。
この思考のショートカットが、科学が敬遠される一つの原因。

結論の簡単な言葉だけで、分かった気になる。

社会全体が科学的思考をあきらめて、
思考停止してしまうことが、危険であると森さんは警告します。

よくビジネスでは「結論から先に」と言われますが、
これはあくまで報告の順番であって、
「理由」を問わないわけではありません。

背景を無視して、結論だけを鵜呑みにしてしまうと、
違う場面で応用が利かなくなってしまいます。

そして、森さんは、「科学」とは、
「他者による再現性」がある「方法」であると定義してます。

「方法」を知ることは、魚をもらうのではなく、
魚の釣り方を知ることであり、それが生きていくための力。

もっと大きく考えると、
これが人類が発展していく推進力になるのだと思います。

それでは、科学的であるためにはどうすればよいのか?

  「いつも疑いつづけること。情報を広く求め、
  吟味したうえでも、きっぱりと割り切るような結論を出さない。
  そして、常に疑問を持つこと。」

白黒ハッキリした結論がないと、どうもスッキリしませんが、
あえてスッキリせずに考え続けることが大切なのでしょう。

昨日紹介した本で、見城徹さんは、
憂鬱でなければ、仕事じゃない」と言いました。

これも森さんと考え方は同じです。

人は辛いことや苦しいことを
避けてしまいがちな傾向があります。

しかし、楽な方に流れた結果は、凡庸なものにしかなりません。
だからこそ、あえて憂鬱な方向へ進み成長する。

分野の違いこそあれ、森さんの科学的思考と、
見城さんの憂鬱思考は共通するものがあります。

この本から何を活かすか?

私は本書を読んで、いかに自分が科学的思考をせずに、
普段の生活をしているかを思い知りました。

例えば、原発事故で最近耳にするようになった単位、「シーベルト」。

私は、昔、「キュリー」と言われていた単位が、
最近はシーベルトになったと、勝手に思い込んでいましたが、
全く違いました。

森さんの説明によると、シーベルトとは「光」で言うと、
ルクス(照度)に近いもの。

そして、かつてキュリーと言われていた単位は、
現在では「ベクレル」が使われ、こちらは「光」で言うと、
カンデラ(光度)に近いもののようです。

これも分かっているものに当てはめて考えると、
理解しやすいですが、あまりにも単純化し過ぎると、
また思考停止に陥るので注意が必要ですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 


このエントリーをはてなブックマークに追加

| 科学・生活 | 07:35 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

≫ EDIT

憂鬱でなければ、仕事じゃない

憂鬱でなければ、仕事じゃない
憂鬱でなければ、仕事じゃない

(2011/06/14)
見城 徹、藤田 晋 他 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:28

  「― “極端”こそわが命 ―
  僕にとって何より重要なことは“極端”であることだ。」

まさに幻冬舎社長・見城徹さんはこの言葉通りの方。

サイバーエージェント社長・藤田晋さんは、
見城さんについて、次のように語っています。

  「見城さんの言動の特徴は、二つある気がします。
  一つは、表面的なことを嫌うこと。
  もひとつは、凡庸なことを嫌うこと。」

何せ、見城さんは、天気の話でコミュニケーションをとる人を
最低と言い切り、今度、飯でも行きましょうと
社交辞令を言う人には、こんなヤツとは誰が一緒に仕事をするものかと、
激しい非難の念を抱きます。

本書はそんな激しい見城さんと、
それに比べるとかなり良識派に見える藤田さんのコラボ作品。

表紙の見城さんの写真は、なかなかスゴ味がありますが、
中身はもっと強烈です。

2010年後半から2011年3月まで、お2人は毎週のように
打ち合わせを重ねて本書の製作にあたったようです。

本書は対談本ではありません。

見城さんの35個の名言に対して、見城さん自身の解説、
その後に藤田さんが自分の体験を交えた解釈を示す構成です。

  「三十代になってから一番影響を受けた人物は
  見城さんかもしれないな」

この言葉の通り、藤田さんは見城さんのフォロアーなので、
基本的に見城さんの意見に反対はしません。

お2人の年齢が20歳差は以上。

見城さんの言葉が若い世代にも届くように、
藤田さんが通訳をしているといった感じでしょか。

唯一、藤田さんが見城さんの意見に反対していたのは、
名刺について。

  「切らして渡せなかった名刺は速達で送れ」

という見城さんに対し、藤田さんは恐縮しながら、
名刺を低い位置に差し渡す人に対して、

  「型にはまった、つまらないやつだな
  と思ってしまうかもしれません」

と言っています。

ここでも、異なる意見を戦わすのではなく、
世代によって価値観が違うので相手を見て、
臨機応変に対応しましょうと、藤田さんはうまくまとめたいます。

そんなクレバーな藤田さんとは対照的に、
とにかく言いたいことを言い放つ見城さん。

本書は、その対比がなかなか面白い、刺激的な一冊です。

この本から何を活かすか?

  「ふもとの太った豚になるな、頂上で凍え死ぬ豹になれ」

これは私が本書で一番気に入った、見城さんのフレーズです。

「頂上で凍え死ぬ豹」は、アーネスト・ヘミングウェイさんの短編、
「キリマンジャロの雪」の冒頭の一節に登場するそうです。

似たような意味の名言はいくつもありますが、
別の名著から引用した言葉と組み合わせると、
新しい名言が誕生するというわけです。

私もこの方法で、名言を考えてみたいと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 仕事論 | 13:16 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

教える技術

行動科学を使ってできる人が育つ!教える技術
行動科学を使ってできる人が育つ!教える技術

(2011/06/21)
石田 淳 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:24

  「人が育たないのは教え手の“上司”と、
  学び手である“部下”、どちらの責任だと思いますか?

  この本で私が紹介している“行動科学マネジメント”の
  視点で言うと、実はどちらの責任でもありません。

  教えて手が“教え方”を知らない。原因はこの一点につきます。」

「行動科学マネジメント」とは、結果だけでなく、
行動プロセスにも注目して評価する、マネジメント手法。

いつ・誰が・どこで行っても、同じ結果が得られるよう、
人間の「心」ではなく、「行動」に焦点を当る管理手法です。

石田淳さんは、今までも行動科学マネジメントの本を何冊も執筆し、
いずれも好評を得ていますが、
本書では「教える側」の立場からこの手法を解説しています。

それでは、なぜ、「教える」ことに、
行動科学マネジメントが有効なのか?

石田さんは、「教える」ことを、次のように定義します。

  「教える」とは、相手から“望ましい行動”を引き出す行為である

相手に知識や技術を与えることが、
「教える」ことの目的ではありません。

今までできなかった「行動」をできるようにする。
あるいは、今までの間違った「行動」を正しい「行動」に変える。

つまり、「教える」とは相手の「行動」を変えること。

ですから、相手の行動を変えることにフォーカスした
行動科学マネジメントの手法が、
「教える」ことに効果を発揮するわけです。

ちなみに、行動科学マネジメントでは、
仕事(行動)を徹底的に分解します。

例えば、本書に掲載されていた課題。

  「ペットボトルの水をコップに注ぐ」行動を分解してみよう

私はこの課題を実際にやって、「手を伸ばす」ところから始め、
12の行動に分解しました。

しかし解答例を見ると、なんと私の倍以上の
27もの行動に細かく分解されていました。

単に行動を分解するだけでも、慣れないと難しいものですね。

本書は、55のメソッドにまとめられていて、
最初から順を追って読まなくても、興味を持ったページから読んでも
分かるように書かれています。

部下の教育で、悩みを持つ方には、
きっと役に立つヒントが掲載されていると思います。

この本から何を活かすか?

  「石田式セミナーの法則」

本書では大人数に教える場合として、
石田さんがセミナーや講演会で気をつけている
4つのポイントを紹介していました。

  1.話すことだけに頼らない
  2.プリントとスライドを使い分ける
  3.読ませる・書かせる
  4.話す内容を振り分ける

本書も石田さんのセミナー同様、
読者を飽きさせないように工夫されています。

3番目の「書かせる」の通り、本書にも所々に手を動かして、
書かせる課題が掲載されています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 読書法・速読術 | 06:25 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

「問題解決」のネタ帳

思わず人に教えたくなる!「問題解決」のネタ帳 (青春文庫)
思わず人に教えたくなる!「問題解決」のネタ帳 (青春文庫)

(2011/08/09)
岩波 貴士 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:19

著者の岩波貴士さんより、献本いただきました。
ありがとうございます。

辞書といえば、「電子辞書」という時代になりました。

今なら、独立した電子辞書を使う方より、
スマホや携帯のアプリで電子辞書を使っている方も多いでしょう。

しかしそんな時代でも、昔ながらの「紙の辞書」は、
根強く支持されています。

私も電子辞書・SIIの「SR-G7001M」を愛用していますが、
それでもたまに紙の辞書を使うと、新たな発見があります。

紙の辞書のメリットは、その一覧性。

調べようとページをぱらぱらめくる時、
あるいは目的のワードを見つけても、その周辺の用語まで目に入るので、
偶然、予期していない有益な情報が得られることがあります。

ピンポイントで知りたい単語だけを調べるのとは、
趣が異なり、少し得した気分になれますね。

私が本書を読んだ印象は、たまに紙の辞書を使ったときの
イメージに似ています。

最初から知りたいと思っていたわけではない、
意外と役立ちそうな情報が得られました。

  序章 「問題解決」のための5つの法則
  第1章 仕事の「ピンチ!」を救う心理ネタ
  第2章 ダメな自分を「ガラリ!」と変える思考術
  第3章 日常生活の「困った!」を解決する驚愕アイディア
  第4章 デスクワークの「イライラ・・・」を吹き飛ばす裏ネタ
  第5章 緊急時の「もしも・・・」に役立つマル秘ネタ

紹介されているのは100以上の小ネタ。

ですから1つ1つのネタはそれ程詳しく解説されていません。

これらの小ネタをきっかけに、少し視点を変えて、
問題解決に役立てましょうというのが本書のスタンスです。

ネット上やビジネス書でよく目にするようなネタも
数多く掲載されていますが、
正直、よくもまあ、これだけバラエティーに富んだ
広い範囲の小ネタを集めたなぁという印象です。

ビジネス上の会話術が紹介されていると思ったら、
ダイエットを成功させる「つぶやき」が紹介されていたり、
気になる臭いを防ぐ方法があると思えば、
キーワード検索術や非常時にリュックサックに入れるモノの
チェックリストが掲載されていたり・・・

本書を読むのは、紙の辞書を引く感じと書きましたが、
別な表現をすると、ドン・キホーテに買い物に
行った時のイメージとも表現することができます。

この本から何を活かすか?

本書には、「判断材料を得るための判断材料」の
入手先として20の「書評ブログ」が掲載されています。

その1つに、当ブログも選んでいただきました。

岩波さん、あらためて、ありがとうございます。

岩波さんのサイトにある「書評ナビ」では、
本書に掲載しきれなかった他の書評ブログも含め
リンク付きで紹介されています。

私も本選びのネタとして、使わせていただきたいと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| アイディア・発想法・企画 | 06:18 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

アナタはなぜチェックリストを使わないのか?

アナタはなぜチェックリストを使わないのか?【ミスを最大限に減らしベストの決断力を持つ!】
アナタはなぜチェックリストを使わないのか?【ミスを最大限に減らしベストの決断力を持つ!】
(2011/06/18)
アトゥール ガワンデ 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:22

  「正直に白状すると、チェックリストなんて意味がないと
  思っていた。他の人ならともかく、私の手術にそんなものが
  必要なわけがないじゃないかと。
 
  だが、私は間違っていた。
  チェックリストは私の手術においても有効だった。」

本書は、医師であるアトゥール・ガワンデさんが、
医療の現場にチェックリストを導入するまでの奮闘記。

巻末に「チェックリスト作成のためのチェックリスト」が
掲載されていますが、HowTo本ではありません。

最近の医療技術は高度に複雑化しています。

そして、たとえ技量が優れている医師であっても、
人間である以上、失敗は必ず起こります。

だからと言って、手術のミスが許されるわけではありません。

複雑な手順と、単純な手順が混在する医療の現場で、
果たして、チェックリストは有効に機能するのか?

ガワンデさんは、冒頭の言葉にある通り、
チェックリストの有効性について、当初は半信半疑でした。

しかし、ある朝、駐車場から勤務先の病院まで歩く途中、
建設中の新病棟を目にして、ある疑問を持ちます。

複雑で多くの人が関わるビル建設は、
いったいどのようにして、安全に正しく進められるのだろうか?

そして、実際にガワンデさんは、ビル建設のエンジニアを訪ね、
建築業界ではチェックリストが見事な成果を
あげていることを知ります。

更に、ビル建設のプロジェクトは何ヶ月も要するため、
1分1秒が大切な手術の現場では、
時間の制約が厳しい航空業界のチェックリストが
参考になると考え、パイロットに話を聞きに行きます。

本書ではガワンデさんが、いろいろな業界の専門家に
アドバイスをもらいながら、医療現場で実際に成果をあげる
チェックリストを導入するまでの様子がリポートされています。

人間が複雑な仕事をするにあたって、
問題となるのは2つ。

1つ目は、人間の記憶力と注意力の危うさ。

特に切羽詰った状況では、普段、当たり前にできることでさえ、
忘れてしまうことがあります。

2つ目は、手順を省く誘惑。

毎回すべての手順が必要とは限りません。
だからこそ、忙しい現場ではある手順が省略されがちになります。

しかし、手順の省略は、いつか問題を引き起こします。

正しくチェックリストを作って運用すると、
これらの問題に必ず効果を発揮します。

本書は、私たちの仕事や日常生活において、
もっとチェックリストを導入し、もっと活用できるのではないかと
考えを改めさせられる一冊です。

この本から何を活かすか?

本書には、チェックリストを使う3人の投資家が登場します。

その1人、バリュー投資家のモニシュ・パブライさんは言います。

  「私はウォーレンではないし、IQ300の持ち主でもない」

だから、脳内チェックリストに頼るのではなく、
実物のチェックリストを作ったのだと。

私もコカイン脳を抑え切れず、確認を怠って
投資でミスをしたことが何度もあります。

現在では、一部チェックリストを作成して
投資やトレードを行っていますが、
この機会に、更なるチェックリスト化を進めたいと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| ビジネス一般・ストーリー | 06:03 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

≫ EDIT

お金はいつも正しい

お金はいつも正しい
お金はいつも正しい
(2011/06/21)
堀江 貴文 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:16

  「お金とは信用そのものである。
  それを理解することからすべてが始まる。」

堀江貴文さんと言えば、世間では拝金主義、
金の亡者というイメージが強いかもしれません。

しかし、本書を読むと堀江さんの
お金についての考えのマトモさがよくわかります。

本書は、堀江さん流「黄金の羽根の拾い方」。

月刊誌「EX大衆」に連載の「ホリエモン式 脱・常識おカネ論」
に加筆・修正をしてまとめたものです。

お金という言葉に過剰反応せず、
あくまで経済を回す道具としての
賢いお金との付き合い方が指南されています。

給料、貯金、借金、ギャンブル、結婚、生命保険、
株式投資、自己投資など11のテーマに言及。

各章の導入には、4ページのミニ漫画が掲載され、
その内容に沿って、堀江さんが解説を加える構成です。

漫画パートは「マンガ株投資入門」の著者、
西アズナブルさんが担当。

この漫画では、20代の悩めるフリーター「巽くん」が
堀江さんと出会って、お金の本質に気づいていくというストーリー。

巽くんのような、今までお金について真剣に考える機会が
なかった人には、堀江さんのお金に対する考え方は
新鮮に聞こえるかもしれません。

しかし、本書では破天荒なマネー論が語られているわけではないので、
堀江さんならではの斬新な考えを期待して読むと、
ちょっと肩透かしを食らいます。

それぐらい、本書で述べられている
お金に対する考え方は正論。

ただし、堀江さん+漫画のコラボで、既存のマネー本とは
異なる読者層へ内容が届くので、本書をきっかけに、
お金に対する考え方が変わる人もいると思います。

  「お金に使われるような生き方だけは絶対にしないでください。
  お金はいつも正しいのです。
  使う側が間違っているから、おかしなことが起きるだけです。
  金銭が原因のトラブルなんて一番くだらないことです。」

この本から何を活かすか?

  堀江さんの投資方法

堀江さんはライブドア騒動で会社を辞めた後、
することがないので、株式取引とFX取引をしていたそうです。

株式は、自分の得意な業界で、一般的に知られていない
銘柄を見つけ買う手法。

FXは、堀江さん自身が10億円くらいのプラスとマイナスを
経験したようで、賭博の要素が大きいとして、勧められていません。

ただ、本書の記述を見る限り、堀江さんがリスク管理を
しっかり行っていなかっただけのような気がします・・・

個人的には、株にしろFXにしろ、
リスク管理・ポジションサイジングが最も重要だと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| マネー一般 | 06:33 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

孫正義 リーダーのための意思決定の極意

孫正義 リーダーのための意思決定の極意
孫正義 リーダーのための意思決定の極意

(2011/06/17)
ソフトバンクアカデミア特別講義 商品詳細を見る

満足度★★
付箋数:17

  質問1 業界ナンバーワンであるメーカーとの独占販売契約に、
       自社の資本金の数倍に及ぶ多額の資金を要求された。
       あなたがリーダーなら、どちらを選びますか?
  
     A・なんとか資金を調達して契約締結
     B・契約せずに資金を残して、ほかの多くの会社との
       取引に使う

孫正義さんの選択は「A」でした。

実際にソフトバンクは、設立して間もない頃、
ハドソンとの独占契約を結ぶために、
資本金の5倍もの現金を調達し、ミドルマンとしての
有力なポジションを取にいきました。

本書は「ソフトバンクアカデミア」での孫さんの
2回の講義を書籍化したものです。

第1部は、2010年9月28にに行われた「意思決定の極意」の講義です。

冒頭のような質問が30問用意され、抽象論ではなく、
実際に孫さんが行った意思決定の事例として解説されています。

質問は単純化されているので、前提条件によって答えが変わります。

ですから、自分が選んだ選択肢が、孫さんの意思決定と
一致するかどうかを確認するというよりは、
どのような背景のもとで、孫さんがどう決断したかの
そのプロセスを学ぶことが重要となります。

第2部は、2010年7月28にに行われた「孫の二乗の兵法」の講義です。

こちらは、孫さんが20代の頃に「孫子の兵法」と
「ランチェスターの法則」を元に考案したもの。

漢字25文字からなる成功法則で、孫さんはソフトバンクを
この法則を元に導いてきました。

当ブログでは以前にこの法則を、
板垣英憲さんの「孫の二乗の法則」の記事で紹介しています。

板垣さんの本では、外部からの客観的視線を交えて、
孫さんの半生と「孫の二乗の法則」の解説が行われていました。

本書はそのオリジナル。

孫さん自身が、想いをこめて「孫の二乗の法則」の
考え方・使い方を解説しています。

ですから、板垣さんの本と講義の文字起こしをした本書は、
あわせて読むのが理想的だと思います。

ちなみに、本書の私の満足度が「★★」となっているのは、
内容に満足しなかったからではなく、どちらの講義も
既に映像で見ているからです。

  ・第2回 戦略特別講義「意思決定の極意」
  ・開校式 戦略特別講義「孫の二乗の兵法」

2本あわせて見ると、5時間近くになりますから、
見たいけれど時間のない方は、本書を読むのも手だと思います。

この本から何を活かすか?

私が最近の孫さんで注目しているのは、
「やりましょう。微力ですが、1年以内に1万人分の雇用創出。」
という発言。

これは、ツイッターで寄せられた要望に対して、
2011年7月16日に孫さんがリツイートしたもの。

要望を出したレオナルド・ザ・ピンチさんは、
孫さんの寄付完了の報告に対し、
「孫さん、義援金ばらまくより、雇用作ってください」と
返信しました。

この要望に対し、孫さんは即座にかつ具体的な数字を挙げて
「やりましょう」と返しています。

今後も孫さんのツイッターは注目。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 経営・戦略 | 09:33 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

時代を生きる力

時代を生きる力
時代を生きる力

(2011/06/23)
高城 剛 商品詳細を見る
 
満足度★★★
付箋数:20

  Q1  なぜ、この本を出版しようと思ったのですか?
  
  A    前作『私の名前は、高城剛。住所不定、職業不明』の
     1年後に、続編を出したいと考えていました。
     しかし311によって、世界が急変しました。
     いま、すべての人にとって“転機”が訪れたのです。
     家族や友人、会社や国家との関係まで、見えなかったものが
     急浮上してきており、至急あらゆることを再考する時だと
     思ったからです。

本書は、高城剛さんの『私の名前は、・・・』の続編。

前作同様Q&A形式で書かれ、71個の問いに答える形で、
いまの世界の分析と今後の展望が示され、
21世紀をどのように生きたらよいのかが提言されています。

最初の問いの答えにある通り、1年後に出版しようと考えていた続編が
東日本大震災(高城さんは「311」と表現)を機に、
環境が急変したため、8ヶ月前倒しで出版したようです。

携帯電話だけでなく、あらゆる業界、
更には社会システムそのものがガラパゴス化して、
世界から取り残されようとしている日本。

その原因は、不透明かつ責任の所在も曖昧で、
有事に即座に対応できない「日本式システム」。

この日本式システムから脱するために、
大きな役割を果たすのがマスメディアであると
高城さんは説きます。

  「テレビが変わるときが、この国が変わるとき。」

そして、最近の高城さん自身の騒動から、こんな発言もありました。

  「バルセロナの僕のうちには頻繁に来る日本のメディアは
  誰も東電の社長や保安院のメンバーの家にはいきません(笑)。
  事故直後に東電の社宅まで行ったのは、CNNだけです。」

私には、東電社長の自宅であっても、個人の自宅まで
押しかけて報道するのは下品に思えます。

ただ、マスメディアは本当に変わる必要があると感じますね。

また、本書で個人に対しては、ライフスタイルの分散化が
提言されています。

住む場所も仕事も2地点以上でふたつ以上の仕事をする。

これは、以前から高城さんが「ハイブリッド化」として
提唱しているライフスタイルです。

日本とハワイでデュアルライフを送る本田直之さんも
これに近いライフスタイルですね。

本書は、緊急出版ということもあり、
既刊本と比べて新しい提言が少ないようにも感じますが、
個人的には、各章末にコラム代わりに書かれた
「サバイバル・グッズ」の紹介が、
ハイパー・ノマドの高城さんらしくて良かったですね。

この本から何を活かすか?

  「余談ですが、彼はオバマ以上の演説の名手だったと思います。
  僕がウィーンで見たスピーチは、スティーブ・ジョブズの
  比ではありませんでした。」

高城さんが、ここまで賞賛する彼とは、
オーストリア自由党元首だった故イェルク・ハイダーさん。

2008年に交通事故死したそうですが、
ハイダーさんの演説映像を探して見てみたいと思います。

きっとドイツ語なので、細かなニュアンスは分からないと思いますが、
カリスマなら言語を超えて伝わる迫力があるはずです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.  


このエントリーをはてなブックマークに追加

| 社会・国家・国際情勢 | 08:10 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

≫ EDIT

1秒もムダに生きない

1秒もムダに生きない 時間の上手な使い方 (光文社新書 525)
1秒もムダに生きない 時間の上手な使い方 (光文社新書 525)

(2011/06/17)
岩田健太郎 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:24

  「僕は本書で、“○○をすればうまくいく時間管理術”を
  説くつもりはありません。違う語り方をしたいと思っています。
  いや“時間管理”とか“タイム・マネジメント”という言葉ですら
  できるだけ使わずに時間の使い方について考えてみたいのです。」

本書は、「1秒もムダに生きない」ためのノウハウを公開するのではなく、
「1秒もムダにしない生き方」とはどのような生き方かを
考えさせられる本です。

著者は、感染症界のエースとして超多忙な日々を過ごしながらも、
執筆も精力的にこなし、多くの趣味を持つという岩田健太郎さん。

私は今回、はじめて岩田さんの本を読みましたが、
軽快で個性的な文章を書く方ですね。

岩田さんは、緊急性と重要性から考えた
「プライオリティー・リスト」は作らないと言います。

では、いったいどの仕事(タスク)から手をつけたら良いのか?

岩田さんも当初は優先順位を決めて、タスクをこなしていたようですが、
いろいろ模索した結果、次のような結論に至りました。

それは、「今一番やりたいことを、やる」。

従来のプライオリティー・リストをわざわざ作らなくても、
自分の気持ちに素直に行動していれば、
プライオリティー・リストからは大きく逸脱しない順序になると。

そして、今一番やりたい仕事をノリノリの状態、
つまりスイッチが入った状態で、一気にこなしてしまうのが効果的。

しかし、「今一番やりたいこと」からやるためには、
ある条件が必要です。

それは、「2ヶ月前の法則」。

いくら、やりたい仕事で高いパフォーマンスを示せても、
期限の迫った仕事をいくつも抱えていては、
締め切り優先にならざるを得ません。

ですから、今一番やりたいことからやるために、
締め切りは、2ヶ月前倒しにするのが岩田さん流のやり方。

一般のビジネスパーソンが、すぐに岩田さんの手法を真似て、
いきなりすべての締め切りを2ヶ月前倒しするのは難しいので、
少しずつ締め切りを前倒ししていくのが現実的でしょうか。

2ヶ月前とは言わなくても、2日前、2週間前に前倒しできれば、
多少なりとも締め切りから開放され、
ノレる仕事から手をつけることも可能となります。

本書は、好みの分かれる本だと思います。

後半は「時間とは何か」を考えさせられる
ちょっと哲学的な内容になっているので、
時間管理の方法や捻出方法を知りたい方には合いません。

しかし、既存のタイムマネジメント本では満足できない方には、
大事な何かが得られるかもしれません。

この本から何を活かすか?

岩田さんは、英語・スペイン語・フランス語・イタリア語
・中国語・ドイツ語・ロシア語を学んでいるそうです。

あくまでも趣味、空いた時間のパスタイムとして
のんびりと語学を学んでいるとのこと。

教材は、NHK第2放送のラジオ番組を使っているようです。

私は、今年の夏の台湾への家族旅行で、
中国語が少しでもできたら、もっと楽しめたのに
と実感したところです。

この感覚を忘れないうちに、NHK語学講座の
中国語のテキストを買ってきたいと思います。

これが私の、「今一番やりたいこと」です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 時間術 | 06:14 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT |