活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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アマゾン、アップルが日本を蝕む

アマゾン、アップルが日本を蝕(むしば)む (PHPビジネス新書)
アマゾン、アップルが日本を蝕(むしば)む (PHPビジネス新書)

(2011/03/19)
岸 博幸 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:17

  「ネットの専門家が書く書籍や記事が常にネットや
  米国ネット企業を絶賛するのと比較して、
  本書の内容は正反対となっています。本書をお読みいただくと、
  私はネット否定論者のように見えるでしょう。」

確かに、一般のネットユーザーの立場からすると、
本書の主張は受け入れがたいものがあります。

著者の岸博幸さん自身も、個人の立場としては、
パソコンはアップルを愛用し、アマゾンのサービスも
頻繁に利用しているそうです。

しかも、ネットの持つ可能性には、十分に期待している。

それでは、なぜ、アマゾンやアップルを批判する本を書いたのか?

それは、日本の「国益」のため。

岸さんは、ネット上で支配的な地位を築いた
米ネット企業のやり方をそのまま受け入れていては、
日本の国益が損なわれると考えています。

ネットの世界で素晴らしいとされる部分解は、
本当に日本の社会全体の最適解になっているのか?

本書では、普段、ユーザーの立場ではなかなか見えない視点で、
日本にとっての「電子書籍」やネットのあり方を考察します。

  第1章 電子書籍バブルとネットの隆盛
  第2章 ネット上のビジネスの実態
  第3章 日米の出版文化の大きな違い
  第4章 日本が目指すべき電子書籍
  第5章 ネット帝国主義の新たな進化
  第6章 独自の道を歩むための視点

かつて、馬車から車へと、人の移動手段が変わったときに、
右肩上がりで栄える自動車メーカーの影に、
衰退していく産業や企業がありました。

同様にネットや電子書籍という新しいサービスが
普及する裏には、当然、負の側面もあります。

光が強ければ強いほど、その影も暗さを増す。

そして、本書のように負の面を強調する
反対意見が出てくるのも、光の強さゆえだと思います。

しかし、時代の流れには抗えません。

個人的には、米国企業主導のネットの流儀が
日本の国益に反するからといって、
検閲する中国の姿が正しいとは思えませんでした。

この本から何を活かすか?

  「電子書籍の先進国である米国では、
  図書館への電子書籍の導入もかなり進んでいます。
  たとえば、約6000の公共図書館では、紙の書籍と同様の方法で
  電子書籍の貸し出しを行っています。」

岸さんは、図書館は知の拠点としての役割も認めながら、
民業圧迫になると、電子書籍の図書館貸し出しには否定的。

ただそれを言い出すと、紙の本でも
民業圧迫には変わりありません。

私は、図書館の知の拠点としての役割を重視した方が、
国益の観点から考えても良いように思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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