活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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こうして会社を強くする

こうして会社を強くする (PHPビジネス新書)
こうして会社を強くする (PHPビジネス新書)

(2011/03/19)
稲盛 和夫 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:29

1998年に刊行された名著「実践経営問答」の改訂新装版。

稲盛和夫さんが主宰する盛和塾での経営問答をまとめたものです。

経営者の悩みに、稲盛さんが答える
いわゆる経営相談がQ&A形式で掲載されています。

まず驚くのが、経営の本質を突いた問答であるため、
10年以上経っても内容がまったく色褪せていないこと。

それどころか、不透明感の増す今の時代において、
稲盛さんの膝を突き合わせた本気のアドバイスが
より一層、価値を増しているようにさえ思えます。

基本的に、二代目・三代目社長の
経営上の悩みに対する回答がほとんどです。

だからといって、経営者ではない一般のビジネスパーソンに
役立たないかというと、全くそんなことはありません。

例えば、最初の相談者である将来二代目社長になる方には、
次のような葛藤があります。

従業員や幹部に対して、厳しく経営課題の実現を要求すべきか。

それとも、父親の経営方針を踏襲して、
人の弱さを認め、和をもった経営を目指すべきか。

これは、人事のローテーションがある会社では、
経営者でなくても、突き当たる問題です。

特に、前任者がゆるくマネジメントしていて、
高い理想を持った管理職が後任になる場合などでも、
同じような悩みを抱えますね。

この問いに、稲盛さんは答えます。

  「弱さを認め合ったり、慰め合ったりすることが良いとか、
  悪いとかではありません。どういう道を歩きたいか、
  どういう到達点に至りたいかということが、
  まず議論にならなければいけません。」

登る山が決まっているからこそ、そのプロセスが決まるのであって、
条件の異なる山に登るのに、そのプロセスを比べても
意味がないと説明します。

そして、目指す山が決まり、その過程において
厳しいと非難された場合、このように言うべきだと。

  「私自身は弱いし、間違ってもいるし、いい加減だ。
  それを私は直していこうと、心を高めていこうと思っているし、
  皆さんにも良くなってもらいたいと思っているのです。
  それはなぜかというと、うちの会社をこういう会社にしたいからで、
  私の理想とする会社にするためには、
  今私が言っているような生き方が必要なのです。」

本書は、稲盛さんの叡智がみごとに集約されています。

旧版を読んだことのない方はもちろん、
読んだことのある方にも、改めて読むことを
おすすめしたい一冊です。

この本から何を活かすか?

本書が素晴らしいのは、稲盛さんが相談者の悩みを真剣に聞き、
誠心誠意答えていること。

悩みと真剣に格闘したといえば、私が思い出すのは、
北方謙三さんの、ハードボイルドな人生相談「試みの地平線」。

かつてホットドッグ・プレス誌に連載されて、
人気を博したコーナーでした。

私は、20歳前後で読んでいたように記憶しています。

本書を読んで、名著は時代を超えると実感したので、
「試みの地平線」もあらためて読んでみようかな・・・

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経営・戦略 | 06:35 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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